ネット印刷とは?費用の目安・利用の流れ・業界別活用法とサービスの比べ方

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  • ネット印刷と地域の印刷会社の違いと、名刺・チラシなど主な印刷物の費用の目安がわかる
  • 入稿から発送までの流れ、データチェックと納期の注意点、業界別の活用法がわかる
  • よくある失敗の対策とサービスの比べ方、受け取った名刺を管理する方法がわかる

名刺やチラシ、会社案内などの印刷物を、Webで注文して自社や取引先に届けてもらう「ネット印刷」を使う中小企業が増えています。テレビCMでおなじみのラクスルをはじめ、多くのサービスが名刺100枚数百円からという低価格と、最短翌日発送のスピードをうたっています。

一方で「近所の印刷会社と何が違うのか」「入稿データの作り方がわからない」「どのサービスを選べばよいか」と迷う総務・販促担当者も多いはずです。この記事では、ネット印刷の仕組みと費用の目安、注文から納品までの流れ、業界別の活用法、よくある失敗、サービスの比べ方を順に整理します。

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Q1. ネット印刷で何を印刷したいですか?

目次

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  1. 名刺印刷をきっかけに始める、名刺管理ソフトの比較
  2. ネット印刷サービスとは|従来の印刷会社との違い
  3. ネット印刷の利用の流れ
  4. 業界別の活用法
  5. ネット印刷の利用時によくある失敗パターン
  6. 他の印刷サービスとの比較の考え方
  7. よくある質問(FAQ)
  8. まとめ
  9. 参考文献

名刺印刷をきっかけに始める、名刺管理ソフトの比較

ネット印刷で最も多く注文される商品のひとつが名刺です。まず、主な印刷物の費用感を整理しておきます。以下は大手ネット印刷サービスで一般的な仕様を選んだ場合の目安で、実際の料金は紙の種類、加工、納期、時期のキャンペーンによって変わります。

印刷物一般的な仕様の例費用の目安
名刺片面カラー、標準紙、100枚数百円から
チラシA4、片面カラー、コート紙、1,000枚数千円程度から
冊子・会社案内A4、中綴じ、8ページから部数とページ数で大きく変わる
ポストカード・DM両面カラー、100枚から数千円程度から(郵送料は別)

名刺はこれだけ安く、早く作れるようになりました。ところが、配った名刺の先にある「受け取った名刺」の扱いは、多くの会社で昔のままです。営業担当者の机に名刺ホルダーが積み上がり、退職や異動のたびに取引先の連絡先が失われる。展示会で集めた数百枚の名刺が、フォローされないまま箱に眠る。印刷コストを下げても、名刺から生まれる商談の機会を逃していては本末転倒です。受け取った名刺の管理方法は、主に次の3つです。

管理方法強み留意点
名刺ホルダー・ファイル費用がかからず、すぐに始められる検索できず、担当者本人しか中身を把握できない
表計算ソフトに手入力一覧化でき、社内で共有しやすい入力の手間が大きく、更新が止まりやすい
名刺管理ソフトスマートフォンで撮影するだけでデータ化でき、社内で検索・共有できる月額費用がかかるため、名刺の枚数や利用人数に見合うか検討が必要

名刺の新調や社員の増加でネット印刷を使い始めるタイミングは、名刺の「その後」を見直すよい機会です。中小企業でも無理なく導入できる名刺管理ソフトは、次の記事で比較しています。

印刷した名刺を管理する

中小企業向け名刺管理ソフトを見る →

ネット印刷サービスとは|従来の印刷会社との違い

ネット印刷(印刷通販)とは、Webサイトで商品と仕様を選び、デザインデータを入稿して注文する印刷サービスです。対面の打ち合わせをせず、定型の仕様に絞ることで低価格と短納期を実現しています。ラクスルのように、自社で印刷機を持たず、提携する全国の印刷会社の空いている印刷機を活用する仕組みで価格を抑えているサービスもあります。

比較項目ネット印刷地域の印刷会社
価格定型仕様なら安い打ち合わせや個別対応の分、高くなりやすい
注文方法Webで24時間注文できる電話・来店・メールで相談しながら進める
デザイン自分でデータを用意するか、テンプレートやオンラインデザインツールを使うデザインから依頼できることが多い
色の確認画面上の確認が中心で、仕上がりの色味は実物で初めてわかる色校正(試し刷り)で事前に確認しやすい
特殊な仕様選べる範囲に限られる特殊な紙や加工にも柔軟に対応しやすい

名刺やチラシのように仕様が決まっていて、デザインデータを自社で用意できるものはネット印刷、ブランドの顔になる会社案内や特殊な加工が必要な印刷物は地域の印刷会社、という使い分けが基本です。

なお、提携する印刷会社に注文を振り分ける仕組みのサービスでは、注文ごとに実際に印刷する工場が変わることがあります。そのため、同じデータで再注文しても、色味や紙の風合いがわずかに異なる場合がある点は理解しておきましょう。コーポレートカラーを厳密にそろえたい名刺や、複数回に分けて配るシリーズもののチラシなど、仕上がりの統一が重要な印刷物は、同じタイミングでまとめて発注する、色校正ができるサービスや印刷会社を選ぶといった工夫が有効です。

主な印刷メニュー

大手のネット印刷では、名刺、チラシ・フライヤー、ポストカード、封筒、冊子、折りパンフレット、ポスター、のぼり旗、ステッカー、カレンダーなど、事業で使う印刷物の大半を注文できます。ラクスルでは印刷に加え、チラシのポスティングや新聞折込、DMの発送代行といった配布までまとめて依頼できるメニューも用意されています。

ネット印刷の利用の流れ

ネット印刷の注文は、おおむね次の5つのステップで進みます。

  1. 商品と仕様を選ぶ:サイズ、紙の種類と厚さ、片面か両面か、部数、納期を選ぶと料金が表示される
  2. デザインデータを用意する:IllustratorやPDFで作成するか、サイト上のテンプレートやデザインツールで作る
  3. 入稿する:データをアップロードし、データチェックの方法を選ぶ
  4. 支払う:クレジットカード、代金引換、請求書払い(後払い)など、サービスによって選べる方法が異なる
  5. 印刷・発送:データに問題がなければ印刷され、指定の住所に届く

データチェックの方法を理解しておく

ネット印刷では、入稿したデータが印刷に適しているかを確認する「データチェック」の方法を選べることが多くあります。ラクスルの場合、システムが自動でチェックするスピードチェック入稿は無料、スタッフが確認するオペレーターチェック入稿は一部商品で有料(税込330円)と案内されています。データチェックは文字切れや解像度不足など印刷上の不具合を確認するもので、誤字脱字や電話番号の誤りまでは確認してもらえない点に注意しましょう。

納期の考え方

「最短翌日発送」は、受付締め切り時刻までに入稿とデータチェックが完了した場合の発送日です。到着日は配送先の地域によって変わり、納期を短くするほど料金は上がります。反対に、納期に余裕を持たせると料金が下がるのがネット印刷の特徴です。展示会やイベントに合わせて印刷する場合は、データの修正が発生する可能性も考え、1週間程度の余裕を見ておくと安心です。

業界別の活用法

ネット印刷の使いどころは業種によって異なります。代表的な例をまとめます。

業種よく使われる印刷物活用のポイント
飲食店・小売店チラシ、ショップカード、メニュー表ポスティングや新聞折込と組み合わせ、商圏内に集中して配る
不動産・住宅物件チラシ、封筒、名刺物件ごとに少部数で作り直すため、低価格・短納期が生きる
士業・コンサルティング名刺、会社案内、セミナー資料紙質にこだわった名刺で信頼感を演出する
製造業・BtoB製品カタログ、展示会用パンフレット、名刺展示会前にまとめて発注し、配布物と名刺をそろえる
美容・医療・教室診察券、ポイントカード、案内はがき再来店を促すDMを定期的に送る

小規模事業者であれば、販路開拓のためのチラシ作成費用に国の補助金を活用できる場合があります。中小企業庁の「小規模事業者持続化補助金」では、チラシ作成や広告掲載などが補助対象経費として挙げられています(参考:ミラサポplus「小規模事業者持続化補助金」)。公募回ごとに条件が変わるため、申請前に最新の公募要領を確認しましょう。

どの業種にも共通するのが、名刺の存在です。特に製造業や士業のように対面の商談や展示会が多い業種では、印刷して配る名刺と同じだけ、受け取る名刺も増えていきます。展示会で交換した名刺を翌日には社内で共有し、すぐにお礼のメールや資料送付につなげられるかどうかで、商談化の確率は変わります。名刺の活用を担当者任せにせず、会社として仕組み化しておきましょう。

展示会で集めた名刺を商談につなげる

名刺の活用を仕組み化する →

ネット印刷の利用時によくある失敗パターン

ネット印刷のトラブルの多くは、入稿データや仕様選びの段階で防げます。よくある失敗と対策をまとめます。

失敗パターンよくある状況(Before)対策(After)
1. 色味が画面と違うRGBのままデータを作り、くすんだ色で仕上がるCMYKでデータを作成し、重要な印刷物は少部数で試してから本番を発注する
2. 文字や端が切れる仕上がり線ぎりぎりに文字を置き、断裁で欠ける塗り足しを付け、文字は仕上がり線から内側に余白をとって配置する
3. 誤字のまま大量に届くデータチェックを通ったので安心し、電話番号の誤りに気づかないデータチェックは内容の校正ではないと理解し、社内で複数人が読み合わせる
4. イベントに間に合わない「翌日発送」を「翌日到着」と勘違いし、データ修正で遅れる到着日から逆算し、修正の可能性も含めて余裕を持って入稿する
5. チラシの表示で問題になる根拠のない「地域No.1」や不当な二重価格を載せてしまう景品表示法を踏まえ、根拠を示せない表現や誤解を招く価格表示を避ける

5つ目の表示の問題は、印刷の品質とは別に見落とされがちです。商品やサービスの品質や価格を実際より著しく良く見せる表示は、景品表示法で規制されています(参考:消費者庁「景品表示法」)。安く大量に配れるネット印刷だからこそ、入稿前に表現を確認しておきましょう。

他の印刷サービスとの比較の考え方

ラクスルのほかにも、プリントパックやグラフィックなど大手のネット印刷サービスは複数あります。料金は同じ仕様でもサービスや時期によって入れ替わるため、特定のサービスに決め打ちせず、次の観点で比べるのがおすすめです。

比較の観点確認するポイント
総額印刷代だけでなく、送料、データチェック料、支払手数料を含めた金額で比べる
紙と加工の選択肢名刺の厚紙、箔押し、特殊なサイズなど、必要な仕様を選べるか
デザイン支援テンプレートやオンラインデザインツール、デザイン作成の代行があるか
支払い方法請求書払いに対応し、経理処理しやすいか
配布・発送のサービスポスティングやDM発送まで一括で依頼できるか
法人向けの管理機能複数人での利用や、注文履歴からの再注文がしやすいか

名刺の場合は、社員の入社や異動のたびに少部数を再注文することになります。前回のデータを使って簡単に再注文できるかは、担当者の手間に直結します。同じように、受け取った名刺も枚数が増えるほど管理の手間が大きくなります。名刺を「作る」側の効率化とあわせて、「受け取った名刺を生かす」側の効率化も検討しておくと、名刺にかけるコストが成果につながりやすくなります。

受け取った名刺も効率よく管理する

名刺管理ソフトのおすすめを確認する →

よくある質問(FAQ)

Q. ネット印刷と地域の印刷会社はどう使い分ければよいですか?

A. 名刺やチラシのように仕様が決まっていて、デザインデータを自社で用意できるものはネット印刷が向いています。デザインから相談したい印刷物や、特殊な紙・加工が必要な印刷物は地域の印刷会社に依頼するのが基本です。

Q. ネット印刷の名刺はいくらくらいで作れますか?

A. 大手のネット印刷では、片面カラー・標準紙・100枚の名刺が数百円から注文できます。紙の種類や両面印刷、加工、納期によって料金は変わるため、送料も含めた総額で確認しましょう。

Q. デザインデータがなくても注文できますか?

A. 多くのネット印刷サービスでは、サイト上のテンプレートやオンラインデザインツールを使って、専用ソフトがなくてもデザインを作成できます。デザイン作成を代行するサービスを用意しているところもあります。

Q. 「最短翌日発送」なら翌日に届きますか?

A. 翌日発送は、締め切り時刻までに入稿とデータチェックが完了した場合の発送日で、到着日は配送先の地域によって変わります。データの修正が必要になる可能性も考え、余裕を持って入稿しましょう。

Q. データチェックで誤字脱字も確認してもらえますか?

A. データチェックは文字切れや解像度不足など印刷上の不具合を確認するもので、誤字脱字や電話番号の誤りなど内容の確認は含まれないのが一般的です。入稿前に社内で複数人が読み合わせましょう。

Q. 印刷した名刺を交換した後は、どう管理すればよいですか?

A. 受け取った名刺は担当者の手元に置いたままにせず、社内で検索・共有できる形でデータ化するのが基本です。名刺の枚数や営業担当者が多い場合は、スマートフォンで撮影するだけでデータ化できる名刺管理ソフトの利用も検討しましょう。

まとめ

ラクスルに代表されるネット印刷サービスについて、仕組みと費用の目安、利用の流れ、活用法を解説しました。ポイントは次の4つです。

  1. ネット印刷は定型の仕様に絞ることで、名刺100枚数百円からという低価格と短納期を実現している
  2. 注文は仕様選び、データ作成、入稿、支払い、発送の流れで進み、データチェックは内容の校正ではない
  3. 業種ごとに使う印刷物は異なり、小規模事業者はチラシ作成に補助金を使える場合がある
  4. サービスは総額、紙と加工、デザイン支援、支払い方法などで比べ、受け取った名刺の管理もあわせて見直す

印刷物は、作って配った後にどう成果につなげるかが大切です。用途に合った印刷サービスを選び、名刺や販促物を事業の成長に生かしていきましょう。

参考文献

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