クラウド勤怠とは?導入メリット・費用相場・選び方を徹底解説
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- クラウド勤怠の仕組みとオンプレミス型との違い、費用の考え方がわかる
- 導入メリットとデメリット、導入前に確認すべき注意点がわかる
- 業種や就業規則に合わせた選び方と、よくある失敗の回避策がわかる
クラウド勤怠とは、従業員の出退勤や労働時間をインターネット上のサービスで記録・集計する勤怠管理の仕組みです。タイムカードやExcelでの集計に限界を感じている企業や、オンプレミス型の勤怠システムの入れ替えを考えている企業にとって、最初の検討候補になることが増えています。
ただ、クラウド勤怠はサービスの数が多く、「どれも同じに見える」「多機能なものを選んだのに自社のルールに合わなかった」という声も少なくありません。この記事では、クラウド勤怠の仕組みとオンプレミス型との違い、導入メリットとデメリット、費用の考え方を整理したうえで、業種や重視するポイント別の選び方、導入でよくある失敗パターン、コストの試算方法までを解説します。
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クラウド勤怠システムの比較
クラウド勤怠は、幅広い業種で使える汎用型、特定の業種の業務と一体になった業種特化型、就業規則への対応とコストのバランスを重視した型に大きく分かれます。自社の課題がどこにあるかで、最初に見るべきサービスが変わります。
下の表は、お名前.comビジネスコンシェルジュで紹介しているクラウド勤怠3つを、特徴と確認しておきたい点で並べたものです。どれか1つが優れているというより、自社の勤務形態や、勤怠データをどこまで他の業務に使いたいかによって向き不向きが分かれます。
| サービス名 | タイプ | 強み | 確認しておきたい点 |
|---|---|---|---|
| ジンジャー勤怠 | 汎用型 | 勤怠管理の基本機能を基本料金内で網羅、多様な打刻方法、アラート機能、人事労務・給与との連携、多言語対応 | セキュリティ機能やサポートプランの一部はオプションとなるため、見積もりで総額を確認する |
| 警備フォース | 業種特化型(警備業) | 配置、上下番管理、給与・勤怠、請求を一元管理、LINEでの上下番報告、マスタ入力代行などの導入支援 | 警備業向けの設計のため他業種には向かない。LINE通知の利用には別途契約が必要 |
| オフィスステーション | 就業規則対応・コスト重視型 | 自社の就業規則に合わせた管理、法改正に合わせた無償アップデート、完全従量制で追加費用なしに全機能を利用可能 | 他社システムとの連携には対応していないため、給与計算との受け渡し方法を事前に確認する |
業種を問わず、まずクラウド勤怠の標準的な機能を確かめたい場合の候補になるのがジンジャー勤怠です。パソコンやスマートフォン、交通系ICカード、ChatworkやSlackなど複数の打刻方法に対応し、100種以上の集計項目から必要なデータを自動で集計できます。法定の労働時間を超えそうなときや打刻漏れがあるときにアラートを出す機能もあり、月末にまとめて確認する運用から、日々の異常に気づける運用へ切り替えやすいサービスです。ジンジャーの人事労務や給与と連携すれば、人事データの変更が勤怠側にも反映されるため、転記作業を減らせます。
ここがおすすめ!
- 初期設定から定着まで電話・チャット・WEBなどでサポート
- 24時間365日お問い合わせ可能
- スマホアプリ対応で場所を問わず簡単に打刻ができる
- 月末の締め日に見直すだけで簡単に勤怠管理ができる
- 個人だけでなくチーム全体の勤怠管理ができる
ここが少し気になる…
- スマホアプリだと申請や修正画面がわかりにくい
-
直行・直帰の際に、その場で簡単に勤怠登録ができるため、後から入力する手間がなくなり、勤怠管理の効率が向上しました。リアルタイムでデータが反映されるため、管理者側も勤務状況を把握しやすくなり、勤怠管理の精度が向上した点もメリットでした。
-
別のアプリでは、紙で申請するものもあったが、ジンジャーは申請の種類が多く、打刻関連だけでなく、休暇申請や交通費の申請まで、いろいろな申請ができ、社外でも好きなときに申請ができて、とてもよかった。
-
打刻の漏れや修正についての対応漏れが減った(対応率が向上した)また管理職としてメンバーの勤怠管理が容易になった。管理部門側での対応負荷も減ったようで業務時間が減少、効率化が実現できたため導入満足度は高かった
ほかのサービスも含めて幅広く比較したい場合は、勤怠管理システムのおすすめ比較記事もあわせて参考にしてください。
クラウド勤怠とは|オンプレミス型との違い
クラウド勤怠とは、サービス提供会社が管理するサーバー上の勤怠システムを、インターネット経由で利用する形態のことです。自社でサーバーを用意して運用するオンプレミス型とは、費用のかかり方と運用の責任範囲が大きく異なります。
クラウド勤怠の基本的な仕組み
従業員はパソコンやスマートフォン、ICカードリーダーなどから打刻し、その記録はインターネットを通じてサービス側のサーバーに保存されます。管理者はブラウザから全従業員の勤務状況を確認でき、残業時間や有給休暇の取得状況も自動で集計されます。システムの保守やバージョンアップはサービス提供会社が行うため、利用する企業は設定と日々の運用に集中できます。
勤怠管理そのものは、労働基準法にもとづいて企業に求められる義務と深く関わっています。厚生労働省の「労働時間の適正な把握のために使用者が講ずべき措置に関するガイドライン」では、使用者が労働日ごとの始業・終業時刻を確認し記録すること、その方法として使用者の現認かタイムカードやICカード、パソコンの使用時間の記録などの客観的な記録を基本とすることが示されています。クラウド勤怠は、この客観的な記録を手間なく残すための手段の1つと位置づけられます。
オンプレミス型との比較
クラウド型とオンプレミス型の主な違いを表にまとめました。どちらが優れているというより、自社のIT体制やカスタマイズの必要性によって向き不向きが決まります。
| 比較項目 | クラウド型 | オンプレミス型 |
|---|---|---|
| 初期費用 | 抑えやすい(サーバー購入が不要) | サーバーやライセンスの購入、構築費用がかかる |
| 月々の費用 | 利用人数に応じた月額料金が発生する | 保守費用やサーバーの運用コストが発生する |
| 法改正への対応 | 提供会社がアップデートで対応することが多い | 自社またはベンダーへの依頼で改修する |
| カスタマイズ性 | 設定の範囲内での対応が基本 | 自社の要件に合わせて柔軟に改修できる |
| 利用場所 | インターネットがあればどこからでも利用できる | 社内ネットワークからの利用が中心 |
| 導入までの期間 | 設定が済めば短期間で始められる | 構築に時間がかかる |
中小企業や、社内に専任のシステム担当者がいない企業では、運用負担の少ないクラウド型が現実的な選択肢です。一方で、大規模な組織で独自の勤務体系が多く、既存の基幹システムと密接に連携させたい場合は、オンプレミス型や、カスタマイズに対応したクラウドサービスを検討する余地があります。
クラウド勤怠の費用の考え方
クラウド勤怠の費用は、多くの場合、初期費用と、利用する従業員数に応じた月額料金の組み合わせで決まります。初期費用がかからないサービスもあれば、初期設定の支援を含めて費用が発生するサービスもあります。また、基本料金に全機能が含まれるサービスと、打刻端末やサポート、特定の機能がオプションになっているサービスがあり、月額の単価だけを比べると総額を見誤ることがあります。料金はプランや契約内容で変わるため、候補を絞ったら見積もりを取り、オプションを含めた年間の総額で比較しましょう。
クラウド勤怠の導入メリット
クラウド勤怠の主なメリットは、集計作業の自動化、法令に沿った労働時間管理のしやすさ、場所を問わない打刻、そして小さく始められる導入のしやすさの4つです。
集計作業の自動化とミスの削減
タイムカードやExcelでの勤怠管理では、月末に担当者が打刻データを転記し、残業時間や深夜労働の時間を手作業で計算することが一般的です。クラウド勤怠では打刻と同時にデータが蓄積され、法定内残業、法定外残業、深夜労働などを自動で区分して集計できます。転記や計算の作業がなくなることで、担当者の工数が減るだけでなく、計算ミスによる給与の支払い誤りを防ぐことにもつながります。
働き方改革関連法への対応がしやすい
働き方改革関連法により、時間外労働の上限規制や、年10日以上の年次有給休暇が付与される労働者に対する年5日の取得義務などが定められています。こうした規制に対応するには、月の途中で残業時間の累計や有給休暇の取得状況を把握し、上限に近づいた従業員に早めに声をかける必要があります。クラウド勤怠のアラート機能を使えば、上限に近づいた時点で本人や上長に通知できるため、月末になって超過に気づくという事態を防ぎやすくなります。また、法改正があった場合も、提供会社がシステムをアップデートすることで対応するサービスが多く、自社で改修する負担を抑えられます。
場所を問わない打刻と多様な働き方への対応
テレワーク、直行直帰、複数店舗の掛け持ちなど、従業員が決まった場所で打刻できない働き方は珍しくなくなりました。クラウド勤怠ならスマートフォンから打刻でき、位置情報を記録する機能を持つサービスもあります。紙のタイムカードを回収するために事務所へ戻る必要がなくなり、フレックスタイム制や変形労働時間制といった制度にも設定で対応できる場合があります。
スモールスタートで始めやすい
クラウド勤怠は利用人数単位で契約できるサービスが多いため、まず1つの部署や拠点で試し、運用が固まってから全社に広げるという進め方ができます。多くのサービスには無料トライアルや導入時の設定支援があるため、実際の勤務パターンを登録して、自社のルールが再現できるかを契約前に確かめることもできます。
デメリット・導入前に確認すべき注意点
クラウド勤怠のデメリットは、カスタマイズの自由度に限界があること、他システムとの連携に制約がある場合があること、インターネット環境と提供会社の体制に依存することの3点です。導入前にこれらを確認しておくと、契約後のミスマッチを防げます。
自社の就業規則を設定で再現できるか
クラウド勤怠は、多くの企業に共通する勤務形態を前提に作られています。そのため、独自の手当計算、部署ごとに異なる締め日、特殊な休憩ルールなどは、設定だけでは再現できないことがあります。導入前に、自社の就業規則や賃金規程を手元に置いて、代表的な勤務パターンをトライアル環境で実際に登録してみるのが確実です。
給与計算や人事システムとの連携方法
勤怠データは最終的に給与計算に使われます。同じシリーズの給与ソフトと直接連携できるサービス、CSVファイルで受け渡すサービス、他社システムとの連携に対応していないサービスなど、連携の方法はさまざまです。現在使っている給与計算ソフトとの受け渡しが、どの形式で、どのくらいの手作業を伴うのかを確認しておかないと、勤怠の集計は楽になっても給与計算の前工程で手間が残る結果になります。
セキュリティと記録の保存
勤怠データには氏名や勤務時間などの個人情報が含まれるため、提供会社のセキュリティ対策を確認する必要があります。第三者認証の取得状況、通信の暗号化、アクセス権限の設定、データのバックアップ体制などが確認の目安です。また、労働基準法では出勤簿などの労働関係に関する重要な書類の保存が求められているため、退職者のデータを含めて必要な期間保存できるか、解約時にデータを出力できるかも確認しておきましょう。保存期間の詳細は法令や経過措置で定められているため、厚生労働省の情報や社会保険労務士などの専門家に確認することをおすすめします。
なお、本記事は勤怠管理に関する一般的な情報提供を目的としたものであり、個別の法的助言ではありません。自社の運用が法令に適合しているかどうかは、所轄の労働基準監督署や専門家にご相談ください。
クラウド勤怠の選び方
クラウド勤怠を選ぶときは、機能の多さよりも、自社の業種特有の事情と就業規則に合うかを最初に確認することが大切です。そのうえで、打刻方法、連携、サポート体制、費用の総額を比べます。
| 確認ポイント | 確認する内容 |
|---|---|
| 業種・勤務形態への適合 | シフト制、現場への直行直帰、夜勤など自社特有の働き方に対応しているか |
| 就業規則の再現性 | 変形労働時間制、独自手当、締め日などを設定で再現できるか |
| 打刻方法 | スマートフォン、ICカード、位置情報記録など、現場で無理なく打刻できるか |
| 他システムとの連携 | 給与計算や人事システムへのデータの受け渡し方法 |
| サポート体制 | 初期設定の支援、問い合わせ手段、導入後のフォロー |
| 費用の総額 | 初期費用、月額料金、オプションを含めた年間の総額 |
拠点分散・特殊シフトの業種の場合
現場が毎日のように変わり、従業員が事務所に立ち寄らずに勤務する業種では、汎用型のクラウド勤怠だけでは業務全体の負担が減りにくいことがあります。代表的なのが警備業です。警備会社では、どの隊員をどの現場に配置するか、隊員が現場に到着して業務を始めたか(上番)、業務を終えたか(下番)を管制担当者が把握し、その記録をもとに給与や顧客への請求を計算します。勤怠の記録が配置や請求と切り離されていると、同じ情報を何度も入力し直すことになります。
また、警備業は警備業法にもとづく業種であり、業務の内容に応じた教育や配置の管理が求められるなど、一般的な事務職とは異なる管理の観点があります。こうした業種では、勤怠を単体で管理するよりも、業務の流れ全体を1つのシステムで管理できる業種特化型のサービスが合う場合があります。
警備フォースは、警備業向けに配置、上下番管理、給与・勤怠、請求を一元管理できるクラウド型のシステムです。過去に配置した隊員の再配置や、隊員同士の相性、クライアントからのNGをアラートで表示する機能があり、現場までの距離や交通費も自動で計算できます。隊員は現場情報をLINEやSMSで受け取り、上下番の報告もスマートフォンから行えるため、電話での確認作業を減らせます。勤怠情報にもとづいて残業や深夜の手当を自動計算し、年末調整にも対応しています。マスタ情報の入力代行や使い方のレクチャーといった導入支援が用意されている点も、システムに不慣れな警備会社にとって安心材料です。
ここがおすすめ!
- 複雑な勤務体系や交代制勤務にも対応し、シフト作成をスムーズに行える
- 出退勤や勤務実績をクラウド上で自動集計し、労務管理の手間を削減
- 打刻機能やログ管理により、勤務時間を正確に把握でき、透明性を確保
ここが少し気になる…
- 料金を確認するには問い合わせが必要
警備業に限らず、建設業の現場作業や訪問介護のように勤務場所が日々変わる業種では、業種特化型のサービスが存在するかを一度確認してみる価値があります。汎用型を選ぶ場合も、位置情報の記録やスマートフォン打刻の使い勝手は必ずトライアルで確かめましょう。
就業規則への対応とコストを重視する場合
中小企業では、「機能は多いほど安心だが、オプション費用がかさむのは避けたい」「自社の就業規則に合わせた運用がしたい」という要望がよく聞かれます。この場合は、全機能が基本料金に含まれているか、就業規則に合わせた設定にどこまで対応してもらえるか、法改正への対応が追加費用なしで行われるかを確認するのがポイントです。
オフィスステーションは、自社の就業規則に合わせた管理ができ、独自の運用や要望にも対応するとされているクラウド勤怠です。完全従量制で、追加費用なしに全機能を利用できるため、オプションの組み合わせで総額が読みにくくなる心配を抑えられます。法改正に合わせた無償アップデートも行われます。一方で、他社システムとの連携には対応していないため、給与計算ソフトへ勤怠データをどのように受け渡すかは、導入前に確認しておく必要があります。給与計算を社労士事務所などに委託している場合は、委託先が受け取りやすい出力形式かどうかもあわせて確かめておくと安心です。
ここがおすすめ!
- 自社の就業規則に合わせて管理でき、独自の運用や要望にも対応
- 法改正に合わせて無償アップデートを行い、永続的に利用できる
- 従業員1名あたり300円で運用でき、追加費用なしで全機能利用可能
ここが少し気になる…
- 豊富な機能が備わっているが、他社システムとの連携には対応していない
クラウド勤怠の導入でよくある失敗パターン
クラウド勤怠の導入で多い失敗は、多機能さを優先して選んだ結果、自社の勤怠ルールや現場の実態と合わなかったというものです。スイッチを切り替えると、よくある失敗とその回避策を確認できます。
失敗パターン1:機能の多さで選んだ。比較表で機能の数が最も多いサービスを選んだが、自社独自の手当計算が設定で再現できず、結局Excelでの手計算が残った。
失敗パターン2:現場の打刻環境を確かめなかった。事務所のICカードリーダーでの打刻を前提にしたが、直行直帰の従業員が多く、打刻漏れと修正申請が月末に集中した。
失敗パターン3:給与計算への受け渡しを後回しにした。勤怠の集計は自動化できたものの、給与ソフトへの取り込み形式が合わず、毎月の手作業での転記がなくならなかった。
3つの失敗に共通するのは、比較表の上での機能の有無だけを見て、自社の実際の勤務パターンや業務の流れで試していないことです。クラウド勤怠の多くは無料トライアルを用意しているため、契約前に、代表的な勤務パターンの登録、現場での打刻、給与計算への受け渡しの3点を実際に試すことで、多くのミスマッチは防げます。
もう1つ大切なのが、導入後の運用ルールを決めておくことです。打刻を忘れたときの修正申請の手順、上長の承認期限、残業の事前申請の要否などを決めずに始めると、システムを入れたのに確認作業が減らないという状態になりがちです。導入時の社内説明会でこうしたルールをあわせて周知すると、定着が早まります。
クラウド化によるコスト削減を数値で確認する
クラウド勤怠の費用対効果は、システムの利用料だけでなく、集計作業にかかっている人件費やオンプレミス型の保守費用と比べて判断します。下のシミュレーターに自社の数値を入れると、年間のコストの目安を比較できます。
従業員数:50人
現在の月あたり集計作業時間:20時間
担当者の時給換算:2500円
現在のシステム保守費など(月額):0円
クラウド勤怠の1人あたり月額(見積もり値):300円
現在の年間コスト(作業時間と保守費):円
クラウド勤怠導入後の年間コスト(利用料と残る作業時間):円
差額:
金額はすべてご自身で入力する想定値です。導入後も集計作業の3割が確認作業として残ると仮定した簡易計算で、初期費用やオプション費用は含みません。実際の費用や削減効果はサービスや運用によって異なります。
シミュレーターの初期値は、従業員50人、月20時間の集計作業、時給換算2,500円としています。タイムカードやExcelで管理している企業は保守費を0円のまま、オンプレミス型のシステムを使っている企業は現在の保守費やサーバーの運用費を入力してください。1人あたりの月額は、候補のサービスから取った見積もりの値に置き換えると、より実態に近い比較になります。
この試算には、計算ミスによる給与の支払い誤りの修正、残業上限の超過による労務リスク、紙のタイムカードの保管スペースといった、金額にしにくい効果は含まれていません。社内で導入を提案する際は、年間コストの比較に加えて、アラートによる長時間労働の予防や、テレワーク時の打刻のしやすさなど、定性的な効果もあわせて示すと判断材料がそろいます。
よくある質問(FAQ)
Q. クラウド勤怠とオンプレミス型の勤怠管理システムはどちらを選ぶべきですか?
A. 社内に専任のシステム担当者がいない企業や、初期費用を抑えて早く始めたい企業にはクラウド型が向いています。独自の勤務体系が多く、既存の基幹システムと密接に連携させたい大規模な組織では、オンプレミス型やカスタマイズに対応したサービスも検討の余地があります。
Q. クラウド勤怠の費用はどのように決まりますか?
A. 多くの場合、初期費用と、利用する従業員数に応じた月額料金の組み合わせで決まります。打刻端末やサポート、一部の機能がオプションになっているサービスもあるため、見積もりを取り、オプションを含めた年間の総額で比較することが大切です。
Q. クラウド勤怠は法改正に対応してくれますか?
A. 提供会社がシステムのアップデートで法改正に対応するサービスが多く、自社で改修する負担を抑えられます。ただし対応の範囲や時期、追加費用の有無はサービスによって異なるため、契約前に確認しておきましょう。
Q. 警備業のように現場が毎日変わる業種でもクラウド勤怠は使えますか?
A. スマートフォン打刻や位置情報の記録に対応したサービスであれば使えます。警備業では配置や上下番、給与、請求までを一体で管理できる警備フォースのような業種特化型のサービスもあり、勤怠を単体で管理するより業務全体の負担を減らせる場合があります。
Q. 給与計算ソフトと連携できないクラウド勤怠でも問題ありませんか?
A. 勤怠データを出力して給与計算に取り込める形式であれば運用は可能です。ただし毎月の受け渡しにどの程度の手作業が残るかは、導入前に1か月分を試して確認しておくと安心です。給与計算を外部に委託している場合は、委託先が受け取りやすい形式かも確認しましょう。
Q. クラウド勤怠を導入するときに最初にやるべきことは何ですか?
A. 自社の就業規則と賃金規程を確認し、再現が難しそうな勤務パターンと、現場での打刻の状況を書き出すことです。そのうえで候補のサービスの無料トライアルに実際の勤務パターンを登録し、打刻から給与計算への受け渡しまでを試してから契約すると、ミスマッチを防げます。
まとめ
クラウド勤怠は、打刻から集計までを自動化し、法令に沿った労働時間管理を支える仕組みです。オンプレミス型より導入しやすく、場所を問わない打刻にも対応できますが、就業規則の再現性や他システムとの連携には限界がある場合もあります。次の4点を押さえて検討を進めましょう。
- クラウド型とオンプレミス型の違いを理解し、自社のIT体制とカスタマイズの必要性から方式を選ぶ
- 機能の多さより、業種特有の事情と就業規則に合うかを最初に確認する
- 給与計算への受け渡し方法と、オプションを含めた年間の総額を確認する
- 無料トライアルで勤務パターンの登録、現場での打刻、給与計算への受け渡しを試してから契約する
勤怠管理は毎月必ず発生する業務だからこそ、自社に合ったサービスを選べば、その効果は長く積み上がります。まずは比較表で候補を絞り、資料やトライアルで自社のルールに合うかを確かめてみましょう。
参考文献
- 厚生労働省「労働時間の適正な把握のために使用者が講ずべき措置に関するガイドライン」、2026年9月24日確認
- 厚生労働省「「働き方改革」の実現に向けて」、2026年9月24日確認
- 警察庁「警備業について」、2026年9月24日確認

