生体認証とは?意味・種類・仕組みと具体例、スマホの設定方法、弱点、導入時の法務を解説
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- 生体認証の意味・仕組み・具体例がわかる
- スマホの設定方法と弱点・対策がわかる
- 会社の導入手順と法務ポイントがわかる
生体認証とは、指紋・顔・静脈・虹彩など、人それぞれに固有の身体的・行動的な特徴を使って本人確認をする認証方式です。スマートフォンのロック解除や銀行アプリのログインで身近に使われているほか、企業でも入退室、パソコンへのログイン、勤怠の打刻といった場面で導入が進んでいます。本記事では、意味と具体例、仕組み、8つの種類、スマホでの設定のやり方、メリットと弱点、企業で導入するときの手順と法務ポイントまでを順に解説します。個別の法的判断は専門家に確認してください。
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目次
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生体認証とは|意味と身近な具体例、会社で使われる場面
生体認証とは、指紋や顔など本人の身体的・行動的な特徴で本人確認をする方式で、スマホのロック解除や銀行アプリのログイン、会社の入退室や勤怠の打刻などに使われています。
本人確認の方法は、パスワードのように本人だけが知っている「知識情報」、ICカードやスマートフォンのように本人だけが持っている「所持情報」、本人の身体そのものである「生体情報」の3つに分けられ、生体認証は3つ目にあたります。パスワードは忘れたり使い回したりしやすく、ICカードは貸し借りや紛失のおそれがありますが、生体情報は覚える手間も持ち歩く手間もかかりません。パスワードの作り方や会社のルールは、パスワード作成のコツと会社のルールの決め方の記事で解説しています。
会社で身近なのは、入退室と勤怠の打刻
会社で生体認証の導入のきっかけになりやすいのが、入退室と勤怠の打刻です。入退室は扉の解錠が目的ですが、勤怠の打刻は「本人が、いつ出退勤したか」を記録することが目的で、本人確認の確かさがそのまま記録の正確さに結びつきます。紙のタイムカードや共用のICカードは、同僚に預けて代わりに打刻してもらうことができてしまうため、代理打刻を防ぎたい会社では、顔認証など本人の特徴を使う打刻方法が検討されています。
勤怠管理システムの中には、顔認証や生体認証、位置情報の確認など、複数の打刻方法を用意しているものがあります。当サイトに掲載している2つのサービスを、商品ページで確認した内容(2026年10月19日確認)をもとに、役割の違いで並べました。優劣を示すものではなく、自社の状況に合うかどうかを見る材料としてご覧ください。
生体認証による打刻を考える前に、勤怠管理システム2つの役割を比べる
自社の状況を選ぶと、合うサービスが強調されます。優劣ではなく役割の違いで並べています
この状況に合う一例:ジンジャー勤怠 GPSやIPアドレスの制限など、不正打刻を防ぐ仕組みが商品ページで紹介されています。
資料を無料ダウンロードこの状況に合う一例:カオナビ勤怠 打刻漏れや残業超過を通知するアラート機能が商品ページで紹介されています。
資料を無料ダウンロード| サービス | ジンジャー勤怠 |
カオナビ勤怠 |
|---|---|---|
| 向いている会社 | 外出や在宅勤務が多く、場所を問わず打刻しながら不正打刻も防ぎたい会社 | すでにカオナビを使っている会社や、自社の就業規則に合わせたプランを作りたい会社 |
| 特徴 | PC・スマホ・タブレット・交通系IC・Chatwork/Slackで打刻。GPS・IPアドレス制限や、顔認証と検温を同時に行う打刻も機能一覧に掲載 | 打刻漏れや残業超過を知らせるアラート機能、シフト・工数管理、テレワーク機能。CSV・API連携に対応 |
| 注意したい点 | スマホアプリの申請や修正の画面がわかりにくいという点が挙げられている | 費用の詳細は問い合わせで確認する案内になっている |
| 資料・詳細 |
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まとめて資料をダウンロード表は横にスクロールできます。料金はプランによって異なるため、資料や公式サイトで確認してください。
表は商品ページの掲載情報にもとづく概要です。対応する打刻方法、必要な機器、プランは時期や契約によって異なるため、顔認証など生体認証による打刻を使いたい場合は、対応状況と機器の有無を資料で確認してください。
外出や在宅勤務が多く、場所を問わず打刻しながら不正打刻も防ぎたい場合の一例が、jinjer株式会社が提供するジンジャー勤怠です。商品ページでは、パソコン・スマートフォン・タブレットのほか、交通系ICカードやChatwork・Slackでの打刻に対応し、GPSやIPアドレスの制限で不正打刻を防ぐ仕組みを備えると紹介されています。機能一覧には、顔認証と検温を同時に行う打刻や、打刻時の顔写真撮影機能も挙げられています。注意点として、スマホアプリの申請や修正の画面がわかりにくいという点が商品ページに挙げられています。料金はプランによって異なるため、資料や公式サイトで確認してください。
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以前は1台のパソコンでしか作業ができず、作業待ちが発生していましたが、クラウド型のジンジャー勤怠を導入したことで、場所を問わず複数人が同時にアクセス・作業できるようになりました。業務効率が大きく向上しました。
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ベンダーの導入事例では、社会福祉法人三重ベタニヤが、200名を超える職員の勤怠管理をタイムカードとExcelで行っていた状態から、ジンジャーの勤怠・人事・給与を利用して、打刻情報をそのままデータ化し給与計算システムに連携できるようにしたと紹介されています(出典:ジンジャー(jinjer)の導入事例ページ)。
打刻漏れや残業超過、休日出勤の未届けなどを、管理者がすぐ把握したい場合の一例が、株式会社カオナビが提供するカオナビ勤怠です。商品ページでは、これらを自動で通知するアラート機能を備え、打刻にはPC・タブレット・スマートフォン・ICカードリーダーを使えると紹介されています。サービス紹介の記事では、生体認証やICカード、チャットによる打刻にも対応でき、顔認証システムなどの外部サービスとの連携にも対応すると書かれています。注意点として、費用の詳細は問い合わせで確認する案内になっています。料金はプランによって異なるため、資料や公式サイトで確認してください。
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どちらも、生体認証を新たに導入する前に、今の打刻方法で代理打刻や打刻漏れが起きていないかを見直す入り口になります。ここからは、身近な具体例を整理したうえで、生体認証そのものの仕組みと種類を順に見ていきます。
生体認証の具体例|スマホから会社まで
| 場面 | 使われ方 | 補足 |
|---|---|---|
| スマートフォンのロック解除 | 指紋や顔を登録しておくと、パスコードを入力せずにロックを解除できる | iPhoneはFace IDとTouch ID、Androidは対応機種で指紋や顔を使える(機種により異なる) |
| 銀行などのアプリのログイン | スマホに登録した指紋や顔で、パスワードの代わりにログインする | 三菱UFJ銀行のスマートフォンアプリでは、端末に登録した指紋または顔でログインでき、オンライン認証の国際標準規格FIDOに準拠していると案内されている |
| パスワードを使わないログイン(パスキー) | 端末のロック解除と同じ操作で、サイトやアプリにサインインする | FIDO Allianceは、パスキーを生体認証、PIN、パターンなど端末のロック解除と同じ操作で使えるものと説明している |
| オフィスの入退室 | 社員証の代わりに、顔や静脈で扉を解錠する | 専用の読み取り装置が必要になる |
| パソコン・業務システムのログイン | 内蔵の指紋センサーや顔認証カメラでログインする | パスワードと組み合わせた多要素認証にできるかを確認する |
| 勤怠の打刻 | 顔認証などで、本人が打刻したことを確認する | 勤怠管理システムによって、対応する打刻方法が異なる |
生体認証の仕組み|登録と照合、1対1と1対N、2つの誤り率
生体認証は、本人の特徴を数値化して登録しておき、認証のたびに読み取った特徴と照らし合わせて、似ている度合いが基準を超えれば本人と判定する仕組みです。
基本の流れは「登録」と「照合」
最初に、センサーやカメラで本人の指紋や顔を読み取り、その特徴を数値化したデータ(テンプレートと呼ばれます)を作成して保存します。多くの製品では、指紋や顔の画像そのものではなく、特徴点の位置関係などを抽出したテンプレートを保存する方式がとられています。
認証のときは、その場で読み取った特徴データと登録済みのテンプレートを照らし合わせ、似ている度合い(類似度)があらかじめ決めた基準を上回れば本人と判定します。生体情報は読み取るたびに指の角度や顔の向き、明るさなどが少しずつ変わるため、完全一致ではなく「十分に似ているかどうか」で判定する点が、パスワードとの大きな違いです。
テンプレートの保存場所は製品によって違う
スマートフォンでは、端末内の保護された領域に保存する方式が一般的です。たとえばAppleは、Face IDのデータは暗号化されて端末内のSecure Enclaveで保護され、端末の外に出ることも、iCloudなどにバックアップされることもないと説明しています。一方、会社の入退室や勤怠で使う場合は、専用装置の内部、社内サーバー、クラウドなど保存先がいくつかあります。誰のデータがどこに置かれるかは、運用と法務の両面で必ず確認したい点です。
1対1認証と1対N認証の違い
照合の方式には、1対1認証と1対N認証があります。1対1認証は、社員番号やICカードで「誰であるか」を先に示し、その人のテンプレートとだけ照合する方式です。照合する対象が1件なので判定が速く、誤認の可能性も抑えやすくなります。1対N認証は、何も名乗らずに指や顔をかざすだけで、登録されている全員のテンプレートの中から一致する人を探す方式です。手ぶらで使える利便性が高い一方、登録人数が増えるほど他人を本人と取り違えるリスクが高まるため、高い照合精度が求められます。数百人規模の社員を登録するなら、1対N認証にどこまで対応できるかが製品選びのポイントになります。
本人拒否率と他人受入率のバランス
生体認証の精度を表す指標として、本人なのに拒否されてしまう割合を示す本人拒否率と、他人なのに受け入れてしまう割合を示す他人受入率がよく使われます。判定基準を厳しくすれば他人受入率は下がりますが、本人が何度も認証に失敗しやすくなり、基準を緩めればその逆になります。この2つは片方を下げるともう片方が上がりやすい関係にあるため、「どちらをどこまで許容するか」を利用場面に合わせて決めることが大切です。サーバールームのように機密性が高い場所では他人受入率を優先して下げ、共用部のように利便性を重視する場所では本人拒否率を下げる、といった使い分けが考えられます。
生体認証の8つの種類と特徴
生体認証の種類は、身体の形や模様を使う「身体的特徴」と、話し方や書き方の癖を使う「行動的特徴」の2系統に分けられます。代表的な8つを、読み取る情報と主な特徴で整理すると次のとおりです。
| 種類 | 読み取る情報 | 主な長所 | 主な注意点 |
|---|---|---|---|
| 指紋認証 | 指先の隆線の分岐点や端点 | 普及が進み、装置が小型で導入しやすい | 指の乾燥、汚れ、けがで読み取りにくくなる。接触式が多い |
| 顔認証 | 目・鼻・口の位置や顔の輪郭 | 非接触で、カメラの前を通るだけで認証できる | 照明、マスク、加齢、髪型の変化で精度が下がる場合がある |
| 静脈認証 | 指や手のひらの静脈の形状 | 体の内部の情報のため偽造が難しく、経年変化も少ない | 専用の読み取り装置が必要で、指紋より導入費用がかかりやすい |
| 虹彩認証 | 黒目の周囲にある虹彩の模様 | 識別精度が高く、非接触で認証できる | 専用カメラが必要で、目に光を当てることへの心理的な抵抗がある |
| 声紋認証 | 声の周波数や話し方の特徴 | 電話越しなど遠隔での本人確認に使える | 体調や周囲の雑音、録音音声によるなりすましに注意が必要 |
| 耳介認証 | 耳の形状や耳の内部の音響特性 | 加齢による形状の変化が比較的少ない | 実用例が少なく、対応製品が限られる |
| DNA認証 | DNAの塩基配列 | 個人を識別する精度が非常に高い | 判定に時間がかかり、日常の入退室やログインには向かない |
| 行動的生体認証 | 筆跡、キー入力の癖、歩き方など | 利用中も継続的に本人らしさを確認できる | 体調や環境で癖が変わりやすく、単独では判定を補う位置づけになる |
このほか、手のひら全体の形を使う掌形認証や、手のひらのしわや模様を使う掌紋認証などもあります。企業の入退室やログインで実際によく使われているのは、指紋・顔・静脈の3つです。虹彩認証は高いセキュリティが求められる施設、声紋認証はコールセンターでの本人確認といったように、特定の用途で選ばれることが多くなっています。
指紋認証と静脈認証の違い
指を使う認証として比べられることが多いのが、指紋認証と静脈認証です。指紋認証は皮膚の表面の模様を読み取るため、装置が小さく安価で、ノートパソコンやスマートフォンにも広く組み込まれています。一方で、手荒れや乾燥、作業による指先の摩耗があると読み取りにくくなり、表面の情報であることから、残った指紋から型を取るといった偽造の手口も指摘されています。
静脈認証は、近赤外線を当てて皮膚の下にある静脈の形状を読み取ります。体の内部の情報であるため外から盗み取りにくく、指先の荒れの影響も受けにくいのが特徴です。手作業の多い工場や医療・介護の現場で選ばれることもあります。その分、専用の読み取り装置が必要で、指紋認証より導入費用がかかりやすい傾向があります。手荒れしやすい職場なのか、事務作業が中心のオフィスなのかといった、利用者の働き方から選ぶのが現実的です。
顔認証と指紋認証はどちらが安全か
「顔認証と指紋認証のどちらが安全か」という質問はよくありますが、方式だけで優劣を決めることはできません。精度は製品の性能、照合方式、判定基準の設定、なりすまし対策の有無によって大きく変わるためです。たとえば顔認証では、写真や動画をかざすなりすましを防ぐために、顔の立体感を検知する機能(生体検知)を備えた製品があります。安全性を比べるときは、方式の名前ではなく、なりすまし対策の内容と、他人受入率をどの水準に設定できるかを確認することが大切です。
スマートフォンで生体認証を使う|設定のやり方と認証できないときの対処
スマホの生体認証は、端末の設定で画面ロックを設定したうえで、指紋や顔を登録すれば使えます。iPhoneは「設定」の「Face IDとパスコード」などから、Androidは機種により「セキュリティ」の「画面ロック」から設定します。
iPhoneでFace IDとTouch IDを設定する
Appleのサポートページによると、Face IDは「設定」で「Face IDとパスコード」をタップし、パスコードを入力したあと「Face IDを設定」から進めます。照明の明るい場所でデバイスを縦向きに持ち、顔をフレームに収めて頭をゆっくり円を描くように動かす操作を2回行い、「完了」をタップすると登録できます。パスコードを設定していない場合は、代わりの本人確認手段としてパスコードの作成が案内されます。
ホームボタンやトップボタンに指紋センサーがある機種のTouch IDは、「設定」で「Touch IDとパスコード」をタップし、パスコードを入力して「指紋を追加」から進めます。センサーと指が清潔で乾いていることを確認し、指先を置いたり離したりしながら位置を少しずつ変えて登録します。うまく登録できない場合は、別の指で試すよう案内されています。
Androidで指紋認証・顔認証を設定する
Androidは機種やメーカーによって、メニュー名や使える方式が異なります。Googleのヘルプによると、基本の流れは、設定アプリを開き、「セキュリティ」(Pixelなどでは「セキュリティとプライバシー」の「デバイスのロック解除」)から「画面ロック」を選び、画面の手順に沿って設定します。指紋センサーを内蔵した機種では指紋でロックを解除でき、Google Pixel 4とPixel 7以降では顔認証も使えます。メニューが見つからないときは、スマートフォンのメーカーのサポートサイトで確認してください。生体認証のほかに、PIN・パターン・パスワードの画面ロックも設定しておくと、認証できないときの代替手段になります。
銀行アプリやパスキーで使うには
アプリやWebサービスのログインで生体認証を使う場合は、スマートフォン本体に指紋や顔を登録したうえで、アプリ側でも利用登録をする形が一般的です。たとえば三菱UFJ銀行のスマートフォンアプリでは、端末への生体情報の登録を確認し、アプリにログインして「マイページ」から生体認証を登録します。機種変更や、端末の生体情報を変更した場合は、再度の利用登録が必要と案内されています。
ドコモのdアカウントでも、生体情報を使うパスキー認証でログインやd払いの本人認証ができるとされています。パスキーは、パスワードの代わりに端末のロック解除と同じ操作でサインインできる仕組みで、FIDO Allianceは、フィッシングに強く、パスワードのような共有される秘密情報を持たない設計だと説明しています。
認証できないときの対処
指紋や顔がうまく認証されないときは、次の点を順に確認します。
- センサーやカメラの汚れを拭く。指が濡れていたり、乾燥しすぎていたりしないかも確認する(Appleは、Touch IDのセンサーと指が清潔で乾いていることを案内しています)
- 顔認証は照明の明るい場所で、顔がカメラの画角に入るように構える(Appleは、Face IDの設定時に照明が明るいことの確認を案内しています)
- 別の指や顔の角度を追加で登録し直す
- 失敗が続くときは、PINやパスコードなどの代替手段で解除する(Face IDは、認証に5回失敗するとパスコードの入力が必要になります)
- 機種変更や端末の生体情報の変更をしたあとは、アプリ側の利用登録もやり直す
会社から貸与されたスマートフォンやパソコンは、端末管理のルールで生体認証の可否や設定が決められていることがあります。個人の判断で変更せず、情報システム部門に確認してください。スマートフォンそのものの安全対策については、スマホのウイルスチェックを扱った記事も参考になります。
生体認証のメリット・デメリット|弱点と対策
生体認証のメリットは、貸し借りや盗み見ができず、手ぶらで使えることです。弱点は、生体情報を変更できないことと、精度が確率的で環境に左右されることです。両方を並べて確認しておきましょう。
| 観点 | メリット | デメリット |
|---|---|---|
| 安全性 | 貸し借りや盗み見ができず、なりすましを防ぎやすい | 認証は確率的な判定のため、誤認の可能性はゼロにならない |
| 利便性 | 覚える・持ち歩く必要がなく、手ぶらで認証できる | けが、マスク、手荒れなどで一時的に認証できないことがある |
| 管理の手間 | カードの再発行やパスワードリセットの対応が減る | 入社・退職時の登録と削除、装置の保守が必要になる |
| 漏えい時の影響 | テンプレート化して保存すれば、元の画像の復元は難しくなる | パスワードのように変更できず、漏えいした場合の影響が長く続く |
| 記録の正確さ | 本人が操作した記録が残り、勤怠や入退室の不正を防ぎやすい | 社員の心理的な抵抗やプライバシーへの懸念に配慮が必要 |
| コスト | スマートフォンやノートパソコン内蔵のセンサーを活用できる場合もある | 専用装置や工事、システム連携の費用がかかる場合がある |
生体認証の弱点と、補い方
「生体認証の弱点は何か」と調べる人は多く、主な弱点は次の4つです。弱点は、生体認証をやめる理由ではなく、設計で補う点として捉えるのが現実的です。
| 弱点 | 起きること | 補い方 |
|---|---|---|
| 変更できない | パスワードのように変えられず、漏えいした場合の影響が長く続く | 保存場所と管理方法を決め、パスワードやICカードとの多要素認証にする |
| 精度が100%ではない | 他人を受け入れたり、本人を拒否したりすることがある。Appleは、無作為の他人がFace IDでロックを解除できる確率を、登録された容姿が1つの場合は100万分の1未満と説明する一方、双子や似ている兄弟姉妹、13歳未満の子供では確率が高くなるとしている | 判定基準の設定を確認し、重要な場所では他の認証と併用する |
| 見た目や体調の変化 | けが、手荒れ、マスク、加齢、髪型の変化で認証できなくなる | 複数の指や顔の角度を登録し、ICカードやPINなどの代替手段を残す |
| なりすまし | 写真や動画、指紋の型などで本人を装う手口が想定される | なりすまし対策(生体検知)の有無を確認する。Face IDは深度情報を必要とし、この情報は印刷物や2Dのデジタル写真には含まれないとAppleは説明している |
総務省の国民向けサイバーセキュリティサイトは、「知識情報」「所持情報」「生体情報」のうち2つ以上を組み合わせる多要素認証を、セキュリティレベルを高める方法として紹介し、具体例の1つに指紋や顔などの生体情報を組み合わせる方法を挙げています。生体認証だけに頼らず、認証できなかったときの代替手段も含めて設計しておかないと、朝の出社時に入口で社員が立ち往生するといった業務上のトラブルにもつながります。
オフィスでの生体認証の活用シーン
オフィスでは、社員の入退室、サーバールームなどの重要区画、パソコンのログイン、勤怠の打刻が主な活用シーンで、場面ごとに相性のよい方式が異なります。
| 活用シーン | 対象者 | 相性のよい方式 | 検討のポイント |
|---|---|---|---|
| オフィスの入退室 | 社員 | 顔認証、静脈認証、指紋認証 | 出社時に入口が混雑しない認証速度か、共連れを防げるか |
| サーバールーム・書庫 | 限られた担当者 | 静脈認証、虹彩認証とICカードの併用 | 他人受入率を低く設定し、入室記録を残せるか |
| PC・業務システムのログイン | 社員 | 内蔵の指紋センサーや顔認証カメラ | パスワードやワンタイムコードと組み合わせた多要素認証にできるか |
| 勤怠の打刻 | 社員、パート・アルバイト | 顔認証、指紋認証 | 代理打刻を防げるか、勤怠管理システムと連携できるか |
| 来訪者の受付 | 取引先、応募者、配送業者 | 生体認証より、QRコードやタブレットによる受付 | 来訪者の生体情報は原則集めず、受付記録と入館証の発行で管理する |
来訪者は、一度しか来ないうえ事前に生体情報を登録していないため、同じ仕組みでは扱えません。社員の入退室や打刻には生体認証を使い、来訪者には別の受付方法で記録を取るという役割分担が一般的です。
勤怠の打刻に生体認証を使うとき、確認すること
勤怠の打刻は、本人確認の確かさが賃金計算の正確さに直結します。出勤簿の記載項目や運用の基本は出勤簿テンプレートの記事で解説していますが、打刻に生体認証を使うときは、次の点を確認しておくと運用で困りにくくなります。
- 対応する打刻方法(顔認証、指紋、ICカード、スマホ)と、必要な機器の有無
- 代理打刻を防ぐ仕組み(顔写真の撮影、位置情報やIPアドレスの制限など)
- 認証できない人のための代替手段と、打刻修正の申請フロー
- 打刻データの集計と、給与計算システムへの連携
- 生体データの保存場所と、退職時の削除
たとえばジンジャー勤怠の商品ページでは、GPSやIPアドレスの制限で不正打刻を防ぐ仕組みが紹介されています。外出や在宅勤務が多く、紙のタイムカードでは本人が打刻したかを確かめにくい会社は、こうした仕組みを持つ勤怠管理システムの資料で、自社の運用に合うかを確認してみるとよいでしょう。
企業で生体認証を導入する3ステップ
生体認証の導入は、装置を選ぶところから始めると失敗しやすくなります。目的の明確化、装置の選定、運用設計の3つのステップで進めるのがおすすめです。
ステップ1:目的と対象範囲を明確にする
最初に「何を防ぎたいのか」「どこで、誰に使うのか」を決めます。ICカードの貸し借りによる不正入室を防ぎたいのか、パスワード忘れの問い合わせを減らしたいのか、代理打刻をなくしたいのかによって、選ぶべき方式も装置の設置場所も変わります。対象となる扉やシステム、利用する人数、来訪者を含めるかどうかも、この段階で整理しておきましょう。目的があいまいなまま進めると、必要以上に高価な装置を入れてしまったり、逆に肝心の場所が対象から漏れたりします。
ステップ2:方式と装置を選定する
目的が決まったら、利用環境に合う方式と装置を選びます。マスクを着用する職場では顔認証の精度、手荒れしやすい現場では指紋認証の読み取りやすさが課題になるため、実際の利用者で試せるトライアルやデモ機での検証が有効です。あわせて、照合方式(1対1か1対Nか)、なりすまし対策の有無、登録できる人数の上限、既存の入退室管理システムや勤怠管理システムとの連携可否、生体データの保存場所を確認します。費用は装置の台数や工事の有無、クラウドかオンプレミスかで大きく変わるため、複数の事業者から見積もりを取って比較しましょう。
ステップ3:運用ルールを設計する
装置を設置しただけでは運用は回りません。入社時の登録手順と退職時の削除手順、認証できなかったときの代替手段、生体データにアクセスできる担当者の範囲、利用目的の社員への説明方法、障害が起きたときの連絡先を決めておきます。特に退職者のデータ削除は後回しにされやすく、削除漏れは情報漏えいのリスクにも、退職者の不正入室のリスクにもなります。人事の入退社手続きと連動させ、チェックリストで確認できる形にしておくと安心です。
ここまでの内容を、自社の本人確認と打刻の運用に当てはめて確認してみましょう。
本人確認と打刻の運用、今のやり方で大丈夫?セルフチェック
当てはまるものを選んでください(登録不要)
生体データを扱うときの法務ポイント
生体認証の導入で必ず確認したいのが、個人情報保護法との関係です。個人情報保護法施行令の第1条は、顔の骨格や皮膚の色、目・鼻・口の位置や形状で定まる容貌、虹彩の模様、声帯の振動などで定まる声、歩行の態様、静脈の形状、指紋・掌紋などを、特定の個人を識別できるように変換した符号を「個人識別符号」と定めています。個人識別符号が含まれる情報は個人情報にあたるため、社員の名前と結びつけていない認証用データであっても、法のルールに沿って取り扱う必要があると考えられます。
実務上は、個人情報保護法の次のような規定を押さえておくことが一般的に求められます。取り扱いの形によって該当する規定は異なるため、詳しくは個人情報保護委員会のガイドラインとQ&Aで確認してください。
- 利用目的の特定と通知・公表(第17条、第21条):入退室管理や勤怠管理など、生体データを何に使うのかを具体的に定め、社員に伝える
- 目的外利用の制限(第18条):入退室のために集めた顔データを、社員の行動分析など別の目的に流用しない
- 安全管理措置と従業者の監督(第23条、第24条):暗号化、アクセスできる担当者の限定、アクセス記録の保存などの対策をとる
- 委託先の監督(第25条):クラウド型のサービスを使う場合、データの保存場所や管理体制を契約前に確認する
- 漏えい等の報告(第26条):漏えいなどが発生した場合の報告や本人への通知の要否を、ガイドラインに沿って確認できる体制をつくる
- 保存期間と削除:退職者や不要になったデータを速やかに削除するルールを決める
また、法律上の要件とは別に、社員の納得感も大切です。生体情報は身体に直結する情報のため、「なぜ必要なのか」「どこに保存され、誰が見られるのか」「退職したらどうなるのか」を説明しないまま登録を求めると、反発を招くことがあります。生体認証を使いたくない社員のためにICカードなどの代替手段を残しておくことも、トラブルを防ぐうえで有効です。本記事は一般的な情報の紹介であり、法的助言ではありません。具体的な取扱いが法令に適合しているかどうかは、個人情報保護委員会のガイドラインやQ&Aを確認したうえで、必要に応じて弁護士などの専門家に相談してください。
生体認証の導入でよくある失敗パターン
生体認証の導入では、装置の性能よりも、利用環境や運用の想定不足が原因でつまずくケースが多く見られます。よくある失敗と対策を表にまとめました。
| 失敗パターン | 起きやすい原因 | 対策 |
|---|---|---|
| 朝の出社時に入口が渋滞する | 認証速度や装置の台数を、出社が集中する時間帯で検証していない | ピーク時の人数で試験運用し、ウォークスルー型の顔認証や装置の増設を検討する |
| 特定の社員だけ認証に失敗し続ける | 手荒れや指先の摩耗、マスク着用など、利用者の個人差を想定していない | 複数の指や顔の角度を登録し、ICカードや暗証番号の代替手段を用意する |
| 代理打刻や打刻方法のばらつきが残る | 入退室だけ整備し、勤怠の打刻は紙やICカードのまま、拠点ごとにやり方が違う | 打刻方法を整理し、本人確認ができる方式に統一する。勤怠管理システムの対応する打刻方法と機器を確認する |
| 退職者のデータが残り続ける | 登録と削除の担当が分かれ、人事手続きと連動していない | 退職手続きのチェックリストにデータ削除を組み込み、定期的に登録者を棚卸しする |
| 社員から反発が出て登録が進まない | 利用目的や保存方法の説明が不十分なまま登録を求めた | 利用目的・保存場所・削除のルールを事前に説明し、代替手段も示す |
| 機種変更や端末の交換で使えなくなる | スマホの生体認証が端末ごとの登録で、機種変更時にアプリ側の再登録も必要なことを周知していない | 端末を入れ替えるときの再登録の手順を、あらかじめ社員に案内する |
| 装置の故障で入室できなくなる | 停電や通信障害、故障時の運用を決めていない | 非常時の解錠手順と保守窓口を決め、手順書を管理部門で共有する |
表の中でも、打刻方法のばらつきは、入退室など目立つ場所を整備した企業ほど見落としやすいポイントです。入口では本人確認が厳しくなっているのに、勤怠の打刻は共用のICカードや紙のタイムカードのままだと、誰がいつ働いたかの記録の確かさは上がりません。入退室、PCログイン、勤怠の打刻で本人確認の考え方をそろえておくと、監査や労務管理で記録を確認するときにも整合性をとりやすくなります。
勤怠管理システム2つの役割を比較表で見る業種別の生体認証の活用例
生体認証の向き不向きは、業種や職場の環境によって変わります。代表的な業種での使われ方を紹介します。
オフィスワーク中心の企業
事務作業が中心のオフィスでは、ノートパソコン内蔵の指紋センサーや顔認証カメラを使ったログインが始めやすい選択肢です。入口には顔認証の入退室管理を組み合わせると、フリーアドレスや在宅勤務と出社が混在する働き方でも、誰がオフィスにいるかを把握しやすくなります。
製造業・物流業
工場や倉庫では、手袋の着用や手の汚れ、作業による指先の摩耗で指紋が読み取りにくいことがあります。そのため、手袋を外さずに使える顔認証や、表面の状態に左右されにくい静脈認証が選ばれることがあります。危険物の保管エリアや設備の制御室など、立ち入りを限定したい場所での入室管理にも使われています。
医療・介護
医療機関や介護施設では、薬品庫やカルテを扱う端末へのアクセス管理に生体認証が活用されています。衛生面から非接触の顔認証が好まれる一方、マスクを着けたままでも認証できるかどうかが選定のポイントになります。
小売・飲食・サービス業
パートやアルバイトが多く、シフトが細かく分かれる業種では、勤怠打刻での代理打刻を防ぐ目的で顔認証や指紋認証が使われています。また、バックヤードや金庫室への入室を限られたスタッフに絞る用途にも向いています。スタッフの入れ替わりが多い職場ほど、登録と削除の手順を簡単にしておくことが運用を続けるコツです。
導入効果を確認するときの視点
どの業種でも、導入後は効果を数字で確認しておくと、追加の投資や運用の見直しを判断しやすくなります。たとえば、ICカードの紛失・再発行の件数、パスワードリセットの問い合わせ件数、打刻漏れや打刻修正の件数、残業時間が基準を超えた人数、入退室記録の抜けや不一致の件数などを、導入前後で比べる方法があります。
打刻漏れや残業超過の件数を、毎月手作業で集めて確認している場合は、勤怠管理システムのアラート機能で把握できる範囲もあります。カオナビ勤怠の商品ページでは、打刻漏れ、残業時間の超過、休日出勤の未届け、申請の承認待ちなどを通知する機能が紹介されています。
よくある質問(FAQ)
Q1. 生体認証とは簡単にいうと何ですか?
A. 指紋や顔、静脈、虹彩など、人それぞれに固有の身体的・行動的な特徴を使って本人確認をする認証方式です。パスワードのように覚える必要がなく、ICカードのように持ち歩く必要もないため、なりすましを防ぎやすく、手軽に認証できる点が特徴です。
Q2. 生体認証の具体例にはどんなものがありますか?
A. 身近な例は、スマートフォンのロック解除、銀行アプリなどのログイン、パスキーによるパスワードなしのログインです。会社では、オフィスの入退室、パソコンや業務システムへのログイン、勤怠の打刻に使われています。
Q3. 生体認証はどうやってやるの?
A. 基本は、端末の設定で指紋や顔を登録し、認証のたびにセンサーやカメラで読み取って照合する流れです。スマートフォンでは設定アプリから数分で登録でき、アプリで使う場合は端末への登録のあとにアプリ側でも利用登録をするのが一般的です。会社の入退室や打刻では、専用の装置に管理者や本人が登録します。
Q4. Androidの生体認証のやり方は?
A. Googleのヘルプによると、設定アプリを開き、「セキュリティ」(Pixelなどでは「セキュリティとプライバシー」の「デバイスのロック解除」)から「画面ロック」を選び、画面の手順に沿って設定します。指紋センサーを内蔵した機種では指紋、Google Pixel 4とPixel 7以降では顔認証も使えます。メニュー名は機種により異なるため、見つからないときはメーカーのサポートサイトで確認してください。
Q5. 生体認証の弱点は何ですか?
A. 主な弱点は、生体情報はパスワードのように変更できないこと、判定が確率的で他人を受け入れたり本人を拒否したりする可能性がゼロにならないこと、けが・手荒れ・マスクなどで認証できなくなることです。代替手段を残し、パスワードやICカードと組み合わせる多要素認証にすることで補えます。
Q6. 社員の生体データを集めるときに法律上の注意点はありますか?
A. 個人情報保護法施行令第1条は、顔の容貌、虹彩、声、歩行、静脈、指紋・掌紋などを特定の個人を識別できるように変換した符号を、個人識別符号と定めています。個人情報として扱う必要があるため、利用目的の特定と通知、目的外利用の制限、安全管理措置、委託先の監督などが求められます。具体的な判断は専門家に確認してください。
まとめ
生体認証は、指紋や顔、静脈などの本人固有の特徴を使って本人確認をする方式で、なりすましを防ぎやすく、覚える手間や持ち歩く手間がかからない点が強みです。一方で、生体情報は変更できず、個人情報保護法上の個人識別符号として慎重な取扱いが求められます。押さえておきたいポイントは次の3つです。
- 生体認証は、特徴を数値化して登録し、認証のたびに照合する仕組みで、スマホでは設定アプリから数分で使い始められる。変更できない、精度は確率的といった弱点は、代替手段と多要素認証で補う
- 会社で導入するときは、目的の明確化、方式と装置の選定、運用ルールの設計の3ステップで進め、生体データは個人識別符号として、利用目的の説明、安全管理、退職時の削除まで決めておく
- 勤怠の打刻や入退室で代理利用や記録の抜けが気になるなら、生体認証に対応した打刻方法を持つ勤怠管理システムの資料を取り寄せ、自社の運用に合うか比べる
まずは、自社で「どの扉やシステムを、誰が、どの方法で本人確認しているか」を書き出し、代理利用や記録の抜けがないかを確認するところから始めてみてください。
参考文献
- 個人情報保護委員会「個人情報の保護に関する法律についてのガイドライン(通則編)」https://www.ppc.go.jp/personalinfo/legal/guidelines_tsusoku/
- e-Gov法令検索「個人情報の保護に関する法律」https://laws.e-gov.go.jp/law/415AC0000000057
- e-Gov法令検索「個人情報の保護に関する法律施行令」https://laws.e-gov.go.jp/law/415CO0000000507
- 総務省 国民のためのサイバーセキュリティサイト「安全なパスワードの設定・管理」https://www.soumu.go.jp/main_sosiki/cybersecurity/kokumin/security/business/staff/06/
- Apple サポート「iPhoneやiPad ProでFace IDを使う」https://support.apple.com/ja-jp/108411
- Apple サポート「iPhoneやiPadでTouch IDを使う」https://support.apple.com/ja-jp/HT201371
- Apple サポート「先進のFace IDテクノロジーについて」https://support.apple.com/ja-jp/102381
- Android ヘルプ「Android デバイスで画面ロックを設定する」https://support.google.com/android/answer/9079129?hl=ja
- Google Pixel ヘルプ「画面ロックの設定」https://support.google.com/pixelphone/answer/2819522?hl=ja
- 三菱UFJ銀行「生体認証」https://direct.bk.mufg.jp/btm/banking/sp_appli/seitai.html
- NTTドコモ「生体認証」https://www.docomo.ne.jp/service/bio/
- FIDO Alliance「Passkeys」https://fidoalliance.org/passkeys/
- jinjer「社会福祉法人三重ベタニヤの導入事例」https://hcm-jinjer.com/results/131464/
