勤怠管理システムの管理者権限とは?種類・設定手順・失敗しない権限設計を解説

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  • ジョブカン勤怠の全権限管理者とグループ管理者の違いと、権限の設定手順がわかる
  • 承認設定の注意点や共通IDとの関係など、権限が複雑になりやすいポイントを確認できる
  • 組織形態別の権限設計とよくある失敗パターン、管理者の作業時間の試算方法がわかる

ジョブカン勤怠管理の管理者には、すべての機能を扱える「全権限管理者」と、担当グループの範囲だけを扱う「グループ管理者」の2種類があります。「部署の責任者にどこまで任せればよいのか」「承認だけさせたいのに設定がうまくいかない」「採用管理や給与計算の権限とどう関係するのか」と迷って、「ジョブカン 管理者」で調べている方も多いのではないでしょうか。

この記事では、ジョブカン勤怠管理の管理者権限の種類と設定手順、共通IDや他のジョブカンサービスとの関係、権限が複雑になりやすいポイントを公式ヘルプの内容をもとに整理します。あわせて、多拠点やシフト制の現場など組織形態別の権限設計、よくある失敗パターン、管理者の運用負荷の試算方法、権限体系をもっとシンプルにしたい場合に比較したい勤怠管理システムも紹介します。

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目次

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  1. 管理者権限で比較したい勤怠管理システム
  2. ジョブカン勤怠の管理者権限とは
  3. ジョブカン管理者権限の設定手順
  4. ジョブカンの管理者権限が複雑になりやすいポイント
  5. 組織形態別に見る管理者権限の設計
  6. 管理者権限設定でよくある失敗パターン
  7. 管理者の運用負荷を数値で確認する
  8. よくある質問(FAQ)
  9. まとめ
  10. 参考文献

管理者権限で比較したい勤怠管理システム

管理者権限の運用が負担になっている場合は、承認ルートの組み方、現場と管理者の画面の分け方、機能をどこまで1つのシステムで完結させるかの3点で勤怠管理システムを比べると判断しやすくなります。ジョブカンを使い続けるか見直すかを決める前に、他の仕組みでは権限をどう扱っているかを知っておくと、自社の設定の改善点も見つけやすくなります。

サービス名(提供会社) 権限・承認の特徴 良い点 気になる点
ジンジャー勤怠(jinjer株式会社)承認者・承認ルートを10段階まで設定でき、申請・承認をクラウド上で完結初期設定から定着まで電話・チャット・WEBでサポート、24時間365日問い合わせ可能スマホアプリでは申請や修正の画面がわかりにくいという声がある
警備フォース(アトミックソフトウェア株式会社)管理者画面と隊員画面を分けた設計で、配置・上下番・勤怠・給与・請求を一元管理複雑な勤務体系や交代制勤務にも対応し、勤務実績をクラウドで自動集計料金の確認には問い合わせが必要
オフィスステーション(株式会社エフアンドエム)自社の就業規則に合わせた管理が可能な、全機能を使える従量制の勤怠管理システム法改正に合わせた無償アップデートがあり、独自の運用や要望にも対応他社システムとの連携には対応していない

表の特徴と注意点は、各サービスの紹介ページに掲載されている情報をもとにしています。どのサービスにも長所と短所があり、権限の考え方も異なります。たとえば承認ルートを細かく組める仕組みは、部署や役職が多い企業ほど効果が出ますが、ルートの設計そのものに時間がかかります。自社の管理者が何人いて、それぞれ何をしたいのかを整理してから比べることが大切です。

中でも、「管理者を何人も作って機能ごとに権限を割り振るより、承認の流れで役割を分けたい」という企業には、ジンジャー勤怠が比較の起点になります。承認者と承認ルートを10段階まで設定でき、申請と承認の進み具合をリアルタイムで確認できるため、管理者権限を持つ人を最小限にしたまま、部署の責任者に承認だけを任せる運用が組みやすいサービスです。IPアドレスによる打刻制限やGPS打刻にも対応しており、拠点ごとの打刻ルールもシステム側で決められます。設定に迷ったときに初期設定から定着まで相談できるサポート体制がある点も、権限設計に不安がある担当者には安心材料です。料金は公式情報や資料で最新の条件を確認してください。

jinjer株式会社

ジンジャー勤怠

ジンジャー勤怠
出典:hcm-jinjer.com

jinjer株式会社

ジンジャー勤怠

正確な労働時間の管理や働き方改革の促進をお考えの方に

全体評価
4.4 (14件)
GOOD

ここがおすすめ!

  • 初期設定から定着まで電話・チャット・WEBなどでサポート
  • 24時間365日お問い合わせ可能
  • スマホアプリ対応で場所を問わず簡単に打刻ができる
  • 月末の締め日に見直すだけで簡単に勤怠管理ができる
  • 個人だけでなくチーム全体の勤怠管理ができる
MORE

ここが少し気になる…

  • スマホアプリだと申請や修正画面がわかりにくい
評価・口コミ(一部抜粋)
4.4
  • 以前は1台のパソコンでしか作業ができず、作業待ちが発生していましたが、クラウド型のジンジャー勤怠を導入したことで、場所を問わず複数人が同時にアクセス・作業できるようになりました。業務効率が大きく向上しました。

  • ジンジャー導入で、紙やエクセル管理に伴う打刻漏れや集計ミスを撲滅し、申請フローの停滞を解消できました。 スマホ打刻で外出先からの勤怠記録も漏れず、リアルタイムな勤怠可視化で残業超過や不正申告を防止できました。 多言語対応や柔軟な承認ルール設定でグローバル運用にも対応するなど、メリットは多岐にわたるなと思います。(当社はグローバル運用ではないですが…)

  • 残業時間の集計や、有給休暇の残日数の計算、打刻漏れの確認など手間のかかる集計業務を大幅に自動化・効率化できる点、また従業員の多様な働き方に合わせて、PC、スマートフォン、タブレット、ICカードなど、さまざまな打刻ができる点がとてもメリットです。

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ジョブカン勤怠の管理者権限とは

ジョブカン勤怠管理の管理者は、1名だけ登録できる「全権限管理者」と、複数名を登録できる「グループ管理者」の2種類に分かれます。グループ管理者は、全権限管理者が付与した機能の範囲で、担当する管理グループに所属するスタッフだけを扱えます。

項目 全権限管理者 グループ管理者
登録できる人数1名のみ複数名
使える機能すべての機能権限設定で付与された機能のみ
管理できるスタッフ全スタッフ管理グループに所属するスタッフのみ
主な役割全社の設定、グループ管理者の作成と権限付与担当部署・拠点の出勤簿確認、打刻修正、シフト作成など

グループ管理者に付与する権限は、機能ごとに「更新可能」「閲覧のみ」「利用不可」の3段階から選びます。「更新可能」は新規作成や編集ができる状態、「閲覧のみ」は作成済みの設定やデータを見るだけの状態、「利用不可」はその画面自体を表示しない状態です。公式ヘルプの項目一覧では、権限を設定できる機能が、トップページ、出勤管理、シフト管理、休暇・申請管理、スタッフ管理、基本情報設定、工数管理などのカテゴリに分けて整理されています。

全権限管理者は1名しか登録できないため、担当者の異動や退職の際は、管理者ページ右上の「アカウント情報の変更」から確認・変更します。全権限管理者のログイン情報を複数人で共有して使い回す運用は、誰が何を変更したのか分からなくなるため避けたほうが安全です。日常の業務はグループ管理者に分担し、全権限管理者は全社設定の変更に限って使う形が基本になります。

また、ジョブカンでは適用事業所ごとに管理者を設定できる機能も案内されています。社会保険や労働保険の単位となる事業所が複数ある企業では、事業所ごとに管理の担当を分けられるかどうかも確認しておきましょう。

管理者権限を考えるうえで前提になるのが、会社には従業員の労働時間を適正に把握する責務があるという点です。厚生労働省の「労働時間の適正な把握のために使用者が講ずべき措置に関するガイドライン」では、始業・終業時刻を確認・記録し、原則としてタイムカードやICカード、パソコンの使用時間の記録など客観的な記録を基礎とすることが示されています。打刻を修正できる権限は、この記録の正確さを左右する重要な権限だといえます。

ジョブカン管理者権限の設定手順

グループ管理者は、全権限管理者が「新規グループ管理者追加」から基本情報と管理グループを登録し、機能ごとの権限を選んで追加する流れで設定します。承認業務を任せる場合は、権限設定とは別に承認設定も必要になる点に注意しましょう。

グループ管理者を追加する流れ

公式ヘルプで案内されている手順は、次の4段階です。

  1. 全権限管理者でログインし、グループ管理者の設定画面で「新規グループ管理者追加」をクリックする
  2. 姓名、ログインID、メールアドレス、パスワード(8文字以上)、管理グループを入力する
  3. 機能ごとに「更新可能」「閲覧のみ」「利用不可」を選ぶ
  4. 「追加」をクリックして保存する

ここで大切なのは、手順2の管理グループの決め方です。管理グループは「この管理者がどのスタッフを見られるか」を決める設定で、部署単位にするのか、拠点単位にするのか、雇用形態単位にするのかで、後の運用が大きく変わります。先に組織図とグループの対応表を作っておくと、管理者を追加するたびに迷わずに済みます。

承認を任せるときに見落としやすい設定

公式ヘルプによると、グループ管理者が打刻修正申請を承認するには、「出入詳細」または「未承認打刻一覧」が「更新可能」になっている必要があります。また、休暇申請や残業申請の承認は、権限設定とは別の「承認設定」で承認者として登録しておく必要があります。権限を付けたのに承認ボタンが出ない、申請が承認者に届かないといったトラブルの多くは、この2つの設定のずれが原因です。

また、グループ管理者による一部の設定の更新は原則として制限されており、オプション設定で変更できる仕様になっています。部署の管理者に就業規則やグループの設定まで任せたい場合は、どの設定をオプションで開放するかを全権限管理者が判断する必要があります。

設定後に確認しておきたいこと

権限を設定したら、テスト用のスタッフで打刻修正や申請を1件ずつ試し、想定した管理者の画面に表示されるかを確認しましょう。実際の締め日に初めて問題が見つかると、給与計算の締めに間に合わなくなるおそれがあります。あわせて、誰にどの権限を付けたかを一覧表にして残しておくと、異動や組織変更のときに見直しやすくなります。

ジョブカンの管理者権限が複雑になりやすいポイント

ジョブカンは勤怠管理、採用管理、給与計算、労務HR、経費精算・ワークフローなどのサービスごとに権限の設定場所と考え方が異なり、共通IDの管理者と各サービスの管理者も連動していません。複数のサービスを使うほど、管理者の設定を行う場所が増える点が複雑さの原因です。

共通IDと各サービスの管理者は別物

ジョブカンの共通IDには「管理者権限」と「一般ユーザ権限」があり、管理者権限ではユーザ情報の新規登録や更新、設定の変更、ログイン履歴の閲覧などができます。管理者権限を付与できる人数に制限はありませんが、各アカウントには必ず1名以上の管理者ユーザを登録する必要があります。

注意したいのは、公式ヘルプで「共通IDの管理者と各サービスの管理者の設定は連動していない」と説明されている点です。共通IDで管理者になっていても、勤怠管理の画面で管理者として操作できるとは限りません。「管理者にしたのに勤怠の画面で操作できない」という相談は、この仕組みを知らないまま設定した場合に起こりがちです。

サービスごとに権限の設定場所が違う

サービス 権限の考え方(公式ヘルプより)
勤怠管理全権限管理者1名とグループ管理者。機能ごとに3段階で権限を付与
採用管理設定の基本項目にある「権限管理設定」で登録。権限の登録・編集は管理者権限のユーザーのみ
給与計算設定のサービス設定にある「権限管理設定」から設定
共通ID管理者と一般ユーザ。各サービスの管理者設定とは連動しない

このように、同じジョブカンでも、勤怠の管理者、給与の管理者、共通IDの管理者をそれぞれの画面で設定する必要があります。人事部の担当者が1人で全サービスを見ている企業なら大きな問題にはなりませんが、勤怠は各部署、給与は経理、採用は人事と担当が分かれている企業では、「誰がどのサービスの管理者なのか」を把握すること自体が仕事になります。

製品を組み合わせて使える柔軟さはジョブカンの長所でもあります。一方で、勤怠管理だけをシンプルに運用したい企業にとっては、権限の設定箇所が多いことが負担に感じられる場合があります。自社がどちらに当てはまるかを判断するには、次の3つを書き出してみるのがおすすめです。

  • 使っているジョブカンのサービスと、それぞれの管理者の人数
  • 異動や入退社のたびに権限を変更している回数(月あたり)
  • 権限の設定ミスで起きた問い合わせやトラブルの件数

これらの数が多いほど、権限を管理する作業そのものが負担になっています。後半のシミュレーターで、作業時間の目安も試算できます。

組織形態別に見る管理者権限の設計

管理者権限の設計は、単一拠点の部署単位、多拠点・シフト制の現場、給与担当と勤怠担当が近い少人数体制のどれに当たるかで、分け方の正解が変わります。組織の形に合わない分け方をすると、設定の手間とミスが増えます。

単一拠点・部署単位で管理する場合

本社1拠点で部署ごとに勤怠を確認する企業では、部署を管理グループにして、部署長をグループ管理者にする形が基本です。部署長には出勤簿の閲覧と承認に必要な権限だけを付け、スタッフの登録や就業規則の設定は人事部に残すと、設定の変更が一か所にまとまります。部署が少ない場合は、管理者を増やすより承認ルートで部署長に承認だけを任せたほうが、権限の管理はシンプルになります。

多拠点・シフト制現場での権限分割

店舗や営業所、警備や介護の現場など、拠点が多くシフト制で働く組織では、拠点ごとに管理者を置き、シフト作成と打刻修正をその拠点の責任者に任せる必要があります。拠点の数だけ管理グループとグループ管理者が増えるため、拠点の新設や統廃合、責任者の交代のたびに権限の設定を見直すことになります。

特に警備業は、現場ごとに隊員を配置し、上番・下番の報告を受け、交代制や深夜の勤務をまとめて集計する必要があり、汎用の勤怠管理システムでは管理者と隊員の役割分担を作り込むのに手間がかかりやすい業種です。こうした現場には、警備業向けに作られた警備フォースのようなシステムも比較対象になります。警備フォースは管理者画面と隊員画面を分けた設計で、配置管理、管制・上下番、勤怠、給与、請求までを一元管理でき、リアルタイムでの打刻確認や打刻修正、残業・深夜手当の自動計算にも対応しています。複雑な勤務体系や交代制勤務に対応したシフト作成ができる点も、拠点ごとに権限を分けて管理したい警備会社に向いています。料金は問い合わせが必要なため、資料で確認してください。

アトミックソフトウェア株式会社

警備フォース

警備フォース
出典:service.keibi-force.com

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警備フォース

勤怠管理を効率化!多拠点・多数現場を抱える警備会社におすすめ

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ここがおすすめ!

  • 複雑な勤務体系や交代制勤務にも対応し、シフト作成をスムーズに行える
  • 出退勤や勤務実績をクラウド上で自動集計し、労務管理の手間を削減
  • 打刻機能やログ管理により、勤務時間を正確に把握でき、透明性を確保
MORE

ここが少し気になる…

  • 料金を確認するには問い合わせが必要

給与担当と勤怠管理者を統合したい場合

従業員数が少なく、総務や経理の担当者が勤怠の確認から給与の計算までを兼ねている企業では、管理者を細かく分ける必要はあまりありません。むしろ、勤怠と給与で別々に管理者を設定することが二度手間になりがちです。この場合は、勤怠管理の管理者を1名から2名に集約し、就業規則に合わせた設定を一度きちんと作っておくほうが、運用の負担を減らせます。

管理者を少数に絞り、勤怠管理を1つのシステムで完結させたい企業には、オフィスステーションも比較候補になります。自社の就業規則に合わせて管理でき、独自の運用や要望にも対応しているため、少ない管理者で設定を作り込む運用と相性があります。法改正に合わせた無償アップデートがあり、制度変更のたびに管理者が設定を調べ直す手間を抑えられる点も特徴です。一方で、紹介ページでは他社システムとの連携には対応していないとされているため、既に使っている給与計算ソフトとデータをつなげたい場合は、連携の方法を事前に確認してください。料金は公式情報や資料で最新の条件を確認しましょう。

株式会社エフアンドエム

オフィスステーション

オフィスステーション
出典:www.officestation.jp

株式会社エフアンドエム

オフィスステーション

完全従量制!コストを抑えて豊富な機能を利用したい方におすすめ

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ここがおすすめ!

  • 自社の就業規則に合わせて管理でき、独自の運用や要望にも対応
  • 法改正に合わせて無償アップデートを行い、永続的に利用できる
  • 従業員1名あたり300円で運用でき、追加費用なしで全機能利用可能
MORE

ここが少し気になる…

  • 豊富な機能が備わっているが、他社システムとの連携には対応していない

管理者権限設定でよくある失敗パターン

管理者権限の失敗は、権限を絞りすぎて業務が止まる、広げすぎて誰でも記録を変えられる、担当者の交代時に権限を放置するの3つに集約されます。スイッチを切り替えると、失敗例と回避策を見比べられます。

よくある失敗 回避策

失敗パターン1:権限を絞りすぎた。部署長に閲覧のみを付けたため打刻修正の承認ができず、締め日に人事部へ依頼が集中した。

失敗パターン2:権限を広げすぎた。現場のリーダー全員に更新可能を付けたため、誰が打刻を修正したのか追えなくなった。

失敗パターン3:交代時に権限を放置した。異動した元責任者のアカウントが残り、前の部署のデータを見られる状態が続いた。

3つの失敗に共通するのは、権限を「人」に合わせて場当たり的に付けていることです。権限は「役割」に合わせて設計し、役割ごとに付ける権限の型を決めておくと、担当者が変わっても同じ型を当てはめるだけで済みます。たとえば「部署長型」「拠点責任者型」「人事担当型」のように3つ程度の型を作り、新しい管理者はいずれかの型から選ぶ運用にすると、設定のばらつきを防げます。

権限の放置は、情報管理の面でもリスクになります。勤怠データには氏名や勤務時間、休暇の取得状況などの個人情報が含まれ、個人情報保護委員会の「個人情報の保護に関する法律についてのガイドライン(通則編)」では、個人データを取り扱う従業者の範囲を明確にし、アクセスを制御することが安全管理措置の例として示されています。独立行政法人情報処理推進機構(IPA)の「中小企業の情報セキュリティ対策ガイドライン」も、中小企業が取り組むべき対策をまとめているため、社内ルールを作る際の参考になります。

管理者の運用負荷を数値で確認する

管理者権限にかかる作業時間は「権限を変更する件数×1件あたりの作業時間」と「設定ミスへの対応件数×1件あたりの対応時間」でおおよそ見積もれます。自社の数字を入れて、年間でどれくらいの時間を権限の管理に使っているかを確認してみましょう。

権限対応工数の簡易シミュレーター

権限変更の年間作業時間:30.0時間

設定ミス対応の年間作業時間:18.0時間

権限の管理に使う年間時間の目安:48.0時間

※入力値に基づく簡易計算です。実際の作業時間は、使っているサービスの数や組織変更の頻度によって大きく異なります。

試算で出た時間のうち、1件あたりの作業時間が長い場合は、設定する画面の数が多いことが原因になっていることがあります。勤怠、給与、共通IDのように複数の画面で同じ人の権限を変えているなら、役割ごとの型を決めて手順を短くするか、権限の設定箇所が少ない仕組みを比較する価値があります。反対に、年間の時間が小さい場合は、今のシステムのまま権限の一覧表と棚卸しのルールを整えるだけでも十分な効果が見込めます。

なお、勤怠の記録は労働基準法で保存が義務付けられている書類にかかわります。管理者の設定を変える際に過去の記録が見られなくなったり消えたりしないよう、システムの変更や乗り換えの前には、データの出力方法と保存期間を確認しておきましょう。本記事は一般的な情報の整理であり、個別の労務・法的判断に関する助言ではありません。具体的な対応は社会保険労務士などの専門家にご相談ください。

よくある質問(FAQ)

Q. ジョブカン勤怠の全権限管理者は何人まで登録できますか?

A. 全権限管理者は1名のみです。部署や拠点ごとに管理を分担したい場合は、複数名を登録できるグループ管理者を作成し、担当する管理グループと機能ごとの権限を設定します。全権限管理者の確認・変更は、管理者ページ右上の「アカウント情報の変更」から行えます。

Q. グループ管理者にはどのような権限を付けられますか?

A. 出勤管理、シフト管理、休暇・申請管理、スタッフ管理、基本情報設定などの機能ごとに、「更新可能」「閲覧のみ」「利用不可」の3段階から選べます。グループ管理者が扱えるのは、設定した管理グループに所属するスタッフのみです。

Q. グループ管理者に申請の承認を任せるには何が必要ですか?

A. 打刻修正申請の承認には「出入詳細」または「未承認打刻一覧」を更新可能にする必要があります。休暇申請や残業申請の承認は、権限設定とは別に「承認設定」で承認者として登録しておく必要があります。

Q. 共通IDの管理者になれば勤怠管理でも管理者になりますか?

A. なりません。公式ヘルプでは、共通IDの管理者と各サービスの管理者の設定は連動していないと説明されています。勤怠管理や給与計算などの管理者は、それぞれのサービスで設定する必要があります。

Q. 管理者権限の設定で失敗しないコツはありますか?

A. 権限を人ごとではなく役割ごとの型で決め、承認に必要な最小限の更新権限だけを付けることです。異動や退職の手続きに権限の変更を組み込み、定期的に権限の一覧を棚卸しすると、付けすぎや放置を防げます。

Q. 権限管理が負担な場合、ほかの勤怠管理システムも検討すべきですか?

A. 権限変更の件数や設定ミスが多く、作業時間が大きい場合は比較する価値があります。承認ルートで役割を分けたいならジンジャー勤怠、警備などの多拠点の現場なら警備フォース、管理者を少数に集約したいならオフィスステーションのように、組織の形に合う仕組みを比べてみましょう。

まとめ

ジョブカン勤怠管理の管理者は、1名の全権限管理者と複数のグループ管理者で構成され、グループ管理者には機能ごとに3段階の権限を付けられます。ただし、承認には別の設定が必要なことや、共通IDや他サービスの管理者と連動しないことから、使うサービスが増えるほど権限の管理は複雑になります。自社の運用を見直すために、次の4点を確認しましょう。

  1. 組織図と管理グループの対応表を作り、管理者ごとの担当範囲を決める
  2. 役割ごとに付ける権限の型を決め、承認設定とセットで設定する
  3. 異動・退職時の権限変更と、定期的な権限の棚卸しをルール化する
  4. 権限の管理にかかる時間を試算し、負担が大きければ他の勤怠管理システムも比較する

まずは現在の管理者の一覧を作り、誰がどのサービスで何をできるのかを見える化するところから始めてみてください。

参考文献

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