仕訳帳とは?書き方・記入例と総勘定元帳との違い、取引量に応じた見直し方

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  • 仕訳帳の意味と総勘定元帳との違いがわかる
  • 借方と貸方の決まりと取引別の記入例を確認できる
  • 手書き・Excel・会計ソフトの違いと見直し時期がわかる

仕訳帳とは、会社のすべての取引を日付順に、借方と貸方に分けて記録する帳簿です。複式簿記で必ず作る主要簿の1つで、総勘定元帳を作るための元になります。この記事では、仕訳帳の意味、総勘定元帳や現金出納帳との違い、日付・勘定科目・摘要・元丁・金額の書き方と記入例を順に整理します。あわせて、手書き・Excel・会計ソフトという作り方の違いと、取引量や拠点が増えたときの見直し方を、国税庁などの公的資料をもとに解説します。簿記を学び始めた方にも、手書きやExcelの仕訳帳をこのまま続けてよいか迷っている経理担当者の方にも、読み進める順番がわかるようにまとめました。

あなたの仕訳帳の付け方に合う進め方を診断

Q1. いまの仕訳帳の付け方は?

目次

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  1. 仕訳帳とは|総勘定元帳・現金出納帳との違い
  2. 仕訳帳づくりを効率化する会計ソフトの比較
  3. 仕訳帳の書き方・記入例
  4. 仕訳帳の作成方法の種類|手書き・Excel・会計ソフト
  5. 取引量が増えたら仕訳帳はどう見直す?
  6. 仕訳帳運用でよくある失敗パターン
  7. 記帳時間を数値で確認する
  8. よくある質問(FAQ)
  9. まとめ
  10. 参考文献

仕訳帳とは|総勘定元帳・現金出納帳との違い

仕訳帳とは、すべての取引を発生した日付順に、借方と貸方に分けて記録する帳簿です。複式簿記では総勘定元帳と並ぶ「主要簿」の1つで、取引はまず仕訳帳に記録され、そこから勘定科目ごとの総勘定元帳へ書き写されます。

複式簿記では、1つの取引を「原因」と「結果」の2つの面からとらえます。たとえば現金で文房具を買ったなら、「消耗品費が増えた」という面と「現金が減った」という面があります。この2つの面を左側の借方と右側の貸方に分けて書き表すことが「仕訳」で、その仕訳を日付順に並べたものが仕訳帳です。「いつ、どんな取引があったか」を時系列でたどれることが、仕訳帳の大きな役割です。

比較項目 仕訳帳 総勘定元帳 現金出納帳
種類主要簿主要簿補助簿
記録する範囲すべての取引すべての取引を勘定科目ごとに集めたもの現金の入金と出金だけ
並び順取引が発生した日付順勘定科目ごと日付順
使う場面特定の日の取引内容の確認、誤りの原因をたどる科目ごとの増減と残高の確認、試算表や決算書の作成手元の現金の残高と出入りの確認

総勘定元帳は、仕訳帳の内容を「現金」「売上」「消耗品費」といった勘定科目ごとに並べ替えた帳簿です。仕訳帳が取引の日記だとすれば、総勘定元帳は科目別の家計簿のようなもので、「現金がいくら残っているか」を科目ごとに確認するために使います。現金出納帳は、主要簿を補う「補助簿」の1つです。仕訳帳が現金以外の預金や掛けの取引も含めてすべて記録するのに対し、現金出納帳は現金の動きだけを記録します。補助簿は必要に応じて作るもので、仕訳帳と総勘定元帳の代わりにはなりません。

仕訳帳づくりを効率化する会計ソフトの比較

仕訳帳を会計ソフトで作る場合は、1社の仕訳を自動化するクラウド会計と、グループ各社のデータをまとめる連結会計から、決算の形に合うものを選びます。仕訳帳の書き方を先に知りたい方は、次の章から読み進めてください。

仕訳帳の作成を効率化する2サービスの役割の違い

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向いている会社 個人事業主、小規模から中小企業 子会社や海外拠点を持つ、中堅から上場企業のグループ
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注意したい点 ある程度の簿記知識が必要な場合がある。従業員51名以上の法人は問い合わせでの見積もり。連結決算の機能は含まない API連携の対象は「マネーフォワード クラウド会計」と「マネーフォワード クラウド会計Plus」で、ほかはExcel取り込み。単体の仕訳入力は各社の会計ソフトで行う前提
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【レビュー】マネーフォワードクラウド会計を実際に登録して使ってみた【使い方解説】

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出典:マネーフォワード クラウド会計 導入事例(Chatwork株式会社)

一方、子会社や複数拠点があり、各社の仕訳帳から作った数字を合算する必要がある会社では、単体の会計ソフトを入れるだけでは統合の作業が残ります。この場合の考え方は、後半の「子会社・複数拠点の仕訳を統合したい場合」で解説します。無料の会計ソフトから始めたい方は、フリー会計とは?無料の会計ソフトと有料版の違い・成長段階別の選び方もあわせてご覧ください。

仕訳帳の書き方・記入例

仕訳帳には、日付、勘定科目、摘要、借方・貸方の金額、元丁を記入し、1つの取引の借方合計と貸方合計が必ず一致するように書きます。最初に借方と貸方の決まりを押さえ、そのうえで記入項目と代表的な取引の記入例を見ていくと、迷わず書けるようになります。

仕訳の基本|借方と貸方の決まり

勘定科目は、貸借対照表の「資産」「負債」「純資産」と、損益計算書の「収益」「費用」の5つのグループに分かれます。どのグループの科目が増えたか減ったかで、借方に書くか貸方に書くかが決まります。

グループ 主な勘定科目 増えたとき 減ったとき
資産現金、預金、売掛金、備品借方貸方
負債買掛金、未払金、借入金貸方借方
純資産資本金、繰越利益剰余金貸方借方
収益売上、受取利息貸方借方
費用仕入、給与、地代家賃、消耗品費借方貸方

仕訳帳に記入する項目

項目 書く内容
日付取引が発生した年月日
勘定科目借方・貸方それぞれの勘定科目。借方を上の行、貸方を下の行に書くのが一般的
摘要取引先や取引の内容を簡潔に記入する(例:A社へ商品売上)
元丁転記先の総勘定元帳のページ番号や口座番号。転記済みの目印にもなる
借方金額・貸方金額それぞれの科目の金額。1つの取引の借方合計と貸方合計は同額になる

よくある取引の記入例

次の表は、中小企業でよく発生する取引を、仕訳帳に記入する形で並べた例です。金額は説明のための仮の数字です。

日付 借方の科目 借方金額 貸方の科目 貸方金額 摘要
4月1日消耗品費3,000現金3,000コピー用紙を現金で購入
4月5日売掛金100,000売上100,000A社へ商品を掛けで販売
4月10日仕入60,000買掛金60,000B社から商品を掛けで仕入れ
4月25日普通預金100,000売掛金100,000A社から入金
4月27日地代家賃150,000普通預金150,000事務所の家賃を振込
4月28日広告宣伝費
支払手数料
30,000
200
普通預金30,200パンフレット制作費と振込手数料
4月30日買掛金60,000当座預金60,000B社へ小切手で支払い

最後の行のように、1つの取引で借方や貸方の科目が複数になるものを「複合仕訳」といいます。制作費30,000円を銀行振込で支払い、振込手数料が200円かかった場合は、借方に広告宣伝費と支払手数料の2行、貸方に普通預金の1行を書きます。このときも、借方の合計(30,200円)と貸方の合計(30,200円)は必ず一致します。一致しない場合は、金額や科目の書き間違いがあるサインです。

記入するときの注意点

手書きの仕訳帳で間違えた場合は、修正液や消しゴムで消さずに、誤った箇所に二重線を引いて正しい内容を書き加えるのが一般的です。帳簿は税務調査などで内容を確認されることがあるため、いつ、どのように修正したかが分かる状態にしておくことが大切です。また、摘要は「雑費」のようにあいまいに書かず、取引先名や品目を入れておくと、あとで総勘定元帳の残高が合わないときに原因を探しやすくなります。記入の根拠になる領収書は、領収書の書き方【インボイス・電帳法対応】必須7項目と手順を解説で必要な項目を確認できます。消費税の課税事業者は税率ごとの区分を帳簿上で区別する場面があるため、会計ソフトの設定や税理士に確認しておくと安心です。

仕訳帳から決算書までの帳簿付けの流れ

仕訳帳は単独で完結する帳簿ではなく、決算書を作るまでの一連の流れの入口にあたります。仕訳帳への記入が全体のどこに位置するのかを知っておくと、1件の書き間違いがあとの帳簿すべてに影響する理由も理解しやすくなります。帳簿付けは、一般的に次の順番で進みます。

順番 作業 内容
1取引の確認領収書や請求書、通帳などの証拠書類から、取引の日付・相手先・金額を確認する
2仕訳帳への記入取引を借方と貸方に分け、日付順に記録する
3総勘定元帳への転記仕訳の内容を勘定科目ごとの口座に書き写し、仕訳帳の元丁欄に転記先を記入する
4試算表の作成総勘定元帳の各科目の合計や残高を集計し、借方と貸方が一致するかを確かめる
5決算整理と決算書の作成決算整理仕訳を仕訳帳に記入し、貸借対照表と損益計算書を作成する

現金出納帳や売掛金元帳、買掛金元帳のように、特定の取引や勘定科目の明細を記録して主要簿を補う帳簿を補助簿といいます。補助簿は必要に応じて作るもので、たとえば売掛金の残高を取引先ごとに把握したいときに使います。試算表で借方と貸方が一致しない場合は、流れを逆にたどり、総勘定元帳への転記、仕訳帳の記入の順に確認していくと原因を見つけやすくなります。完成した決算書の読み方は、決算書とは?財務三表の読み方・種類・電帳法対応まで中小企業向けに解説で整理しています。

決算時に行う仕訳帳の締め切り

期末には、その事業年度の記録を区切って次の年度につなげるために、帳簿の締め切りを行います。仕訳帳では、まず期中の取引の借方合計と貸方合計を計算し、両者が一致することを確かめたうえで合計線と締切線を引いて区切ります。続いて決算整理仕訳と決算振替仕訳を記入し、同じように合計を確認して締め切ります。決算振替仕訳とは、収益と費用の各勘定の残高を「損益」という勘定に集め、当期の利益または損失を純資産の勘定へ振り替える仕訳のことです。資産・負債・純資産の残高は次期に繰り越しますが、この繰り越しを仕訳帳に記入せず総勘定元帳の上で直接行う方法を英米式、残高勘定を設けて仕訳帳にも仕訳として記入する方法を大陸式と呼びます。実務や簿記の学習では、手順が簡便な英米式が一般的に使われています。

仕訳帳の保存期間

仕訳帳と総勘定元帳は、法人税法上も保存が求められる帳簿です。国税庁のタックスアンサー「No.5930 帳簿書類等の保存期間」では、法人は帳簿を備え付けて取引を記録し、その帳簿を確定申告書の提出期限の翌日から7年間保存しなければならないとされ、帳簿の例として総勘定元帳や仕訳帳、現金出納帳が挙げられています。青色繰越欠損金が生じた事業年度などでは、保存期間が10年間になる場合もあります。さらに会社法第432条では、株式会社は会計帳簿の閉鎖の時から10年間、その会計帳簿と事業に関する重要な資料を保存しなければならないと定められています。株式会社の場合は、税法上の期間が過ぎた帳簿でもすぐに廃棄せず、10年間を目安に保管しておくと安心です。

個人事業主の場合も、青色申告で最大の特別控除を受けるには、複式簿記による記帳が要件の1つになります。国税庁の「No.2070 青色申告制度」では、青色申告の特典を受けるための帳簿の備え付けや記録、保存の要件が説明されています。自社の帳簿の組み立て方や保存期間は、税理士に確認しておくと安心です。会計ソフトでは、締め切りや繰り越しにあたる処理が年度の更新として行われるため、手書きのように線を引く作業はありませんが、締めた年度のデータをあとから書き換えられないように管理しておく点は同じです。

ここまでの書き方と締め切りの手順を、いまの運用に当てはめてみましょう。当てはまる項目が多いほど、仕訳帳の作成に手間がかかっているサインです。

仕訳帳の付け方、今のやり方で大丈夫?セルフチェック

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仕訳帳の作成方法の種類|手書き・Excel・会計ソフト

仕訳帳の作り方は、手書き、Excelなどの表計算ソフト、会計ソフトの3種類があり、費用の安さと手間の少なさがちょうど反比例する関係にあります。取引の件数と、帳簿を見る人数によって向いている方法が変わります。

作成方法 費用の目安 メリット デメリット
手書き市販の帳簿用紙代のみパソコンが不要で、簿記の流れを理解しやすい総勘定元帳への転記や集計をすべて手作業で行う必要があり、ミスが起きやすい
Excelなどの表計算ソフトソフトの利用料のみ(既に使っていれば追加費用なし)並べ替えや集計の関数を使え、テンプレートを自由に作れる数式の破損やファイルの版の混在が起きやすく、制度改正への対応は自分で行う
会計ソフト無料プランから、月額・年額の有料プランまで幅がある仕訳の入力だけで各帳簿と決算書が作成され、明細の自動取込も使える利用料がかかり、操作に慣れるまでの時間が必要

手書きの仕訳帳は、簿記を学ぶ段階や、取引が月に数件から数十件程度の小さな事業であれば十分に機能します。ただし、仕訳帳に書いた内容を総勘定元帳に写し、さらに試算表にまとめる作業がすべて手作業になるため、件数が増えるにつれて時間とミスが比例して増えていきます。

Excelの仕訳帳は、手書きに比べて集計が格段に楽になり、費用もほとんどかからないため、多くの小規模事業者が最初に選ぶ方法です。市販や会計ソフト会社の配布する仕訳帳のひな形を使えば、項目の並びに迷わず始められます。一方で、行を挿入したときに集計の数式が崩れる、複数人で編集して最新のファイルがどれか分からなくなる、といった管理上の問題が起きやすくなります。電子帳簿保存法の要件を満たした形で保存できているかも、自分で確認しなければなりません。

会計ソフトは、仕訳を入力した時点で仕訳帳と総勘定元帳の両方に反映されるため、「転記」という作業そのものがなくなります。クラウド型であれば、銀行口座やクレジットカードの明細から仕訳の候補を自動で作ったり、税理士と同じデータを同時に見たりすることもできます。国税庁の「電子帳簿保存法関係」のページでは、帳簿を電子データのまま保存する際のルールや、電子で受け取った請求書などの保存方法が公開されています。電子で帳簿を保存するなら、会計ソフトがこれらのルールにどう対応しているかを確認しておきましょう。

取引量が増えたら仕訳帳はどう見直す?

仕訳帳の付け方は、月間の仕訳件数と、帳簿を作る会社や拠点の数を目安に見直します。件数が増えたら入力の自動化を、会社や拠点が増えたら仕訳データを統合する仕組みを検討するのが基本の考え方です。

仕訳帳の見直しは、手書きからExcelへ、Excelから会計ソフトへ、そして会社ごとの帳簿からグループ全体の数字の一元管理へ、という順番で進みます。経理全体のデジタル化の進め方は、経理DXとは?電帳法・インボイス対応と進め方を3段階で解説で整理しています。次の表は、取引量と会社の形から見た見直しの目安です。件数の区切りは一般的な目安であり、1件あたりの処理の複雑さによって前後します。

状態 起きやすい課題 見直しの方向
月の仕訳が数十件程度記帳の習慣が定着していない手書きやExcel、無料の会計ソフトでも対応可能
月の仕訳が数百件以上転記と集計に時間がかかり、月次の数字が遅れる明細の自動取込がある会計ソフトで入力を自動化
経理担当者が複数人ファイルの版が混在し、誰が何を入力したか分からないクラウド型で同じデータを共有し、権限を設定
子会社・複数拠点がある各社の仕訳帳の数字を手作業で合算している各社のデータを集めて連結する仕組みを追加

単体決算での自動化

1社で決算している会社が仕訳帳を見直すときは、「入力する件数そのものを減らせるか」が最大のポイントです。会計ソフトの明細の自動取込を使うと、銀行やクレジットカードの取引が仕訳の候補として自動で並び、担当者は内容と勘定科目を確認して登録するだけになります。毎月同じ内容で発生する家賃や通信費などは、自動で仕訳を登録するルールを設定しておけば、入力の手間はさらに減ります。

業種によって、自動化の効き方は変わります。たとえば小売業や飲食業は、1日の売上の取引件数が多い業種です。レシート1枚ごとに仕訳を切るのではなく、POSレジの日次の売上データを会計ソフトに連携し、1日分を支払い方法ごとにまとめて仕訳にする運用にすると、仕訳帳の件数を大きく減らしつつ、売上の記録漏れも防げます。一方で、キャッシュレス決済の入金は手数料が差し引かれて入ってくるため、売上と入金額の差額を手数料として仕訳するルールを最初に決めておくことが重要です。

子会社・複数拠点の仕訳を統合したい場合

子会社や複数の拠点を持つ会社では、仕訳帳をめぐる課題が「1社の記帳を速くすること」から「グループ各社の数字を正確に、早くまとめること」に変わります。たとえば製造業で、販売会社や海外の生産子会社を持つグループの場合、各社がそれぞれの仕訳帳と総勘定元帳を作り、親会社はそれを集めて、勘定科目を連結用の科目にそろえ、グループ内の売買や貸し借りを相殺し、海外子会社の外貨を換算する必要があります。この作業を各社から届くExcelファイルとメールのやり取りで進めていると、転記ミスや版の取り違えが起き、決算の数字が固まるまでに時間がかかります。

ここで押さえておきたいのは、各社の会計ソフトをそろえても、グループの数字をまとめる手作業は残るという点です。必要なのは、各社の仕訳帳はそれぞれの会計ソフトで作りつつ、そのデータを集めて連結する仕組みを追加することです。マネーフォワード クラウド連結会計は、グループ各社が入力した財務データをクラウド上で一元管理し、親会社がリアルタイムに確認できる連結会計システムです。「マネーフォワード クラウド会計」などとはAPIで連携でき、他の会計システムを使っている子会社はExcelファイルをそのまま取り込めるため、各社の会計ソフトを統一しなくても導入できます。連結科目の自動提案や外貨換算、日本語と英語の切り替えにも対応し、専任担当者による初期設定からのサポートもあります。料金は資料や問い合わせで確認してください。

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「表計算ソフトでのバージョン管理に限界を感じていた」というニューラルグループ株式会社は、導入後に連結決算の業務時間を3営業日短縮できたと紹介されています(2023年8月公開)。

出典:マネーフォワード クラウド連結会計 導入事例(ニューラルグループ株式会社)

なお、連結財務諸表の作成が法令上求められるかどうかは、上場の有無や会社の形態によって異なります。法定の開示義務がない会社でも、金融機関への説明やグループ全体の経営管理のために連結ベースの数字を作ることは珍しくありません。自社に求められる範囲については、顧問の公認会計士や税理士に確認しましょう。

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仕訳帳運用でよくある失敗パターン

仕訳帳の運用でよくある失敗は、拠点ごとのExcel分裂、科目ルールのばらつき、保存方法の未整備の3つです。いずれも普段は気づきにくく、決算や税務調査のタイミングで表面化します。スイッチを切り替えると、失敗例と改善策を見比べられます。

よくある失敗 改善策

失敗パターン1:拠点ごとにExcelの仕訳帳が分裂した。店舗や支店がそれぞれ独自の様式で仕訳帳を作り、決算時に列の並びや日付の形式がそろわず、統合に何日もかかった。

失敗パターン2:担当者ごとに勘定科目の使い方が違った。同じ種類の支出が消耗品費と雑費に分かれて記録され、月ごとの比較や予算管理ができなくなった。

失敗パターン3:仕訳帳の保存方法を決めていなかった。過去のExcelファイルが上書きされ、税務調査で数年前の仕訳の根拠を示せなかった。

中でも見落とされやすいのが、1つ目のExcelの分裂です。拠点が1つのうちは担当者が1人でExcelを管理できるため問題が起きませんが、2店舗目や2つ目の営業所ができたときに「とりあえず同じファイルをコピーして使ってもらう」という運用を始めると、半年もすれば様式も科目の使い方もばらばらになります。月次の数字を見るたびに各拠点のファイルを開いて手で集計する状態になったら、それが見直しのサインです。

3つの失敗に共通しているのは、「今は困っていないから」と仕組みづくりを後回しにした結果、決算や税務調査という一番余裕のない時期に問題が表面化している点です。会計ソフトへの移行や拠点データの統合には、過去の仕訳データの取り込みや科目の整理、担当者の操作習得に一定の期間がかかります。期の途中で切り替えると同じ事業年度のデータが2か所に分かれるため、期首や決算が終わったタイミングを目安に計画しておくと安心です。

記帳時間を数値で確認する

仕訳帳の付け方を見直す価値があるかは、月間の仕訳件数に1件あたりの記帳時間を掛け、自動化で減らせる割合を反映すると、おおよそ見積もれます。手書きやExcelでは、仕訳帳への記入に加えて総勘定元帳への転記の時間もかかっている点を踏まえて、下のスライダーで自社に近い値を入れてみてください。

仕訳帳の記帳時間シミュレーター

現在の年間記帳時間:60.0時間

自動化後の年間記帳時間:30.0時間

年間の削減時間の目安:30.0時間

※入力値に基づく簡易計算です。実際の削減効果は、連携できる金融機関の数や取引の内容によって大きく異なります。

試算で出た削減時間に経理担当者の時給を掛けると、1年間で浮く人件費の目安になります。この金額が会計ソフトの年間利用料を上回るなら、費用面でも会計ソフトへ移る価値があるといえます。削減時間がわずかであれば、今の方法のまま続け、取引が増えた時点で改めて試算し直すのが合理的です。

この試算は1社の仕訳帳の記帳時間だけを対象にしています。複数の拠点や子会社がある会社では、これに加えて各拠点のファイルの回収、形式の統一、科目の組み替え、グループ内取引の相殺といった統合作業の時間がかかります。統合作業は拠点や会社の数が増えるほど膨らむため、毎月どれだけの時間を使っているかを一度書き出してみると、連結会計の仕組みを検討すべきかどうかの判断材料になります。

試算の結果、転記や入力の時間が年間で大きく減りそうなら、自社の取引量に合う会計ソフトを資料で確認するところから始められます。

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よくある質問(FAQ)

Q1. 仕訳帳とは何ですか?

A. 仕訳帳とは、すべての取引を発生した日付順に、借方と貸方に分けて記録する帳簿です。総勘定元帳と並ぶ複式簿記の主要簿で、取引はまず仕訳帳に記入し、そこから総勘定元帳へ転記します。

Q2. 仕訳帳の例にはどのようなものがありますか?

A. コピー用紙3,000円を現金で買った取引は、借方に消耗品費3,000円、貸方に現金3,000円と記入します。商品100,000円を掛けで販売した取引は、借方に売掛金100,000円、貸方に売上100,000円です。金額は説明用の仮の数字で、いずれも借方と貸方の金額が一致します。

Q3. 仕訳帳と総勘定元帳の違いは何ですか?

A. 仕訳帳はすべての取引を日付順に記録する帳簿で、総勘定元帳は仕訳帳の内容を勘定科目ごとに並べ替えて残高を把握する帳簿です。会計ソフトでは、仕訳を入力すると両方の帳票を出力できます。

Q4. 仕訳帳と現金出納帳の違いは何ですか?

A. 仕訳帳は預金や掛けの取引も含めてすべての取引を記録する主要簿で、現金出納帳は現金の入金と出金だけを記録する補助簿です。補助簿は主要簿を補うために作るもので、仕訳帳の代わりにはなりません。

Q5. 仕訳帳の保存期間は何年ですか?

A. 国税庁のタックスアンサー「No.5930 帳簿書類等の保存期間」では、法人は仕訳帳などの帳簿を確定申告書の提出期限の翌日から7年間保存する必要があるとされています。青色繰越欠損金が生じた事業年度などでは10年間になる場合があります。個人事業主の保存期間は申告の種類などで異なるため、国税庁の資料や税理士に確認してください。

Q6. 手書きやExcelから会計ソフトに切り替える目安はありますか?

A. 月の仕訳が数百件を超えて転記や集計に時間がかかるようになった、経理担当者が複数人になった、拠点が2つ以上になった、のいずれかに当てはまったときが目安です。同じ事業年度のデータが分かれないよう、期首や決算後に切り替えるのが安全です。

まとめ

仕訳帳は、すべての取引を日付順に借方と貸方で記録する、帳簿の出発点です。書き方の基本は変わりませんが、取引の件数や担当者、拠点や会社の数が増えるにつれて、最適な作り方は変わっていきます。自社の仕訳帳を見直すために、次の4点を確認しましょう。

  1. 仕訳帳と総勘定元帳・現金出納帳の役割の違いと、日付・勘定科目・摘要・元丁・金額という記入項目を押さえる
  2. 仕訳帳は法人税法上の保存対象の帳簿であり、原則7年間の保存が必要なことを確認する
  3. 月間の仕訳件数と記帳時間を試算し、手書きやExcelから会計ソフトへ移る時期を決めておく
  4. 拠点や子会社が増えたら、Excelの分裂を防ぎ、会計ソフトや連結会計の資料を取り寄せて、各社の仕訳データを統合する仕組みを検討する

まずは今の仕訳帳の付け方と月間の仕訳件数を確認し、このままの方法で続けるか、会計ソフトや連結会計の仕組みを比較するかを判断するところから始めてみてください。なお、本記事の内容は一般的な情報の提供を目的としたものであり、個別の税務・会計上の判断に関する助言ではありません。具体的な対応は税理士や公認会計士などの専門家にご相談ください。

参考文献

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