ASP型ショッピングカートとは?機能・料金プランの見方と導入後の運用強化
Check!
- makeshopの機能・決済の仕組み・料金がわかる
- 個人で始めるときの選び方と開業手続きを確認できる
- 口コミの傾向と開店後の集客・更新の補い方がわかる
makeshop(メイクショップ)は、GMOメイクショップ株式会社が提供するASP型のネットショップ構築サービスです。正式なサービス名は「makeshop byGMO」で、サーバーを自分で用意せずに、独自ドメインの自社ECサイトを開設して運営できます。「個人でも使えるのか」「料金プランはどう見ればよいのか」「買い物かごの決済はどんな仕組みなのか」といった疑問から、「メイクショップ」と検索している方も多いのではないでしょうか。すでに運営していて、次に何を強化すべきか探している方もいるはずです。
この記事では、公式サイトで確認できる情報(2026年10月15日時点)をもとに、makeshopの概要、主な機能、決済の仕組み、セキュリティ、料金プランの見方、口コミの傾向を整理します。そのうえで、ShopifyやBASE、STORESと比べるときの視点、個人・小規模で立ち上げるときの判断と手続き、開店後に多くのショップがつまずく集客とコンテンツ更新の補い方まで、順に解説します。
makeshopを調べている理由から、読む場所を診断
Q1. makeshopの検討状況に近いのは?
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目次
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makeshop(メイクショップ)とは
makeshopとは、GMOメイクショップ株式会社が日本で提供しているASP型のネットショップ構築サービスで、独自ドメインの自社ECサイトを開設して運営できます。商品登録、買い物かご、決済、販促、会員管理といった機能が一つのサービスにまとまっています。
GMOメイクショップ株式会社の沿革では、makeshopは2004年11月に本格的なサービスを開始したとされています。「日本でメイクショップはあるのか」と調べている方は、国内の企業が運営し、電話・メール・掲示板・オンラインマニュアルなどの日本語サポートを用意しているサービスと捉えておけば問題ありません。
楽天市場やAmazonのようなモール型とは異なり、独自ドメインで自社ブランドのショップを運営できる点が特徴です。モールに出店すると集客力は得やすい一方、デザインの自由度や顧客データの扱いに制約があります。自社ECはその逆で、ブランドの世界観を表現しやすく顧客データを自社で持てる反面、集客は自分たちで行う必要があります。
自社ECの集客は、商品ページの外側でつくる
自社ECでは、検索や広告、SNSから来訪者を集める入口を自分でつくる必要があります。商品ページだけでは検索に出にくい「選び方」「使い方」「比較」の情報を、特集ページや読み物として継続して発信すると、その入口になります。makeshopにもWordPress連携の機能が案内されていますが、ショップとは別にコンテンツ用のCMSを置く方法もあります。
その選択肢の一例が、株式会社ベクトルが提供する国産CMS「Clipkit」です。商品ページでは、HTML/CSS/JavaScriptを編集できてデザインの自由度が高いこと、コンテンツの作成・更新がノーコードでできること、SaaS/SaaS占有プランなら運用保守の手間やコストがかからないことが特徴として案内されています。一方で、支払い方法は銀行振込のみとされているため、社内の支払いの流れに合うかは事前に確認しておきましょう。料金は資料や公式サイトで確認してください。
株式会社ベクトル
Clipkit
株式会社ベクトル
Clipkit
自由度の高いWEBデザインを実現する国産CMS!コンテンツの更新しやすさをお求めの方におすすめ
基本情報

おすすめ!
- HTML/CSS/JavaScriptを編集でき、デザインの制限がなく自由度が高い
- コンテンツの作成/更新はノーコードでできるため、SEO対策などに集中しやすい
- SaaS/SaaS占有プランなら、運用保守に手間やコストがかからない
気になる…
- 支払い方法は銀行振込のみ
Clipkitの公式サイトに載っている導入事例のうち、インターネット広告代理店のデジタルマーケティングイノベーションラボ株式会社は、導入の効果について次のように述べています。
クライアントにコンテンツマーケティングをお勧めするうえで構築、運営しやすいのでおすすめしています。
出典:Clipkit公式サイト 導入事例 デジタルマーケティングイノベーションラボ株式会社様
ネットショップの構築方法は4つに分けられる
ネットショップの構築方法は、大きく分けて次の4つがあります。makeshopがどこに位置するかを押さえておくと、比較検討がしやすくなります。
| 構築方法 | 特徴 | 向いているケース |
|---|---|---|
| モール出店 | モールの集客力を使える。デザインや顧客データの扱いに制約がある | まず販路を確保したい |
| 無料から始められるASPカート | 初期費用や月額費用を抑えて始めやすい。機能やサポートは限定的なことが多い | 小さく試したい個人・小規模事業者 |
| 有料ASPカート(makeshopなど) | 標準機能とサポートが充実。システム保守は提供元が担う | 本格的に自社ECを伸ばしたい |
| パッケージ・フルスクラッチ | 自由度が高いが、構築・保守の費用と体制が必要 | 独自要件が多い大規模事業者 |
makeshopの主な機能
makeshopの主な機能は、商品管理・会員管理・販促・決済・集客・分析・セキュリティなどです。公式の機能一覧では、月額内で使える「標準機能」、追加料金で使える「オプション機能」、要望に合わせて追加する「カスタマイズ機能」の3種類に分けて案内されています。
どの機能がどのプランの標準で、どれが有料オプションなのかは、変更されることがあります。気になる機能は、公式の機能一覧と料金プランのページで、標準かオプションかを必ず確認しておきましょう。
商品販売・会員管理・販促の機能
公式の機能一覧には、ネットショップの日々の運営に使う機能が並んでいます。代表的なものは次のとおりです。
- 会員グループの管理と、購入金額・購入回数に応じた自動振り分け
- 会員向けのメルマガ配信、クーポン、ポイント
- 買い物かごに商品を残したお客様へのかご落ちメール
- 商品へのレビュー投稿(写真つき)
- 在庫が設定数を下回ったときの在庫アラートメール
- 注文データ・会員データのCSV出力
- SEO設定、XMLサイトマップ出力、ページURLの自由設定
ASPカートの機能は、数の多さより「自社の販売方法で使うものが揃っているか」で見るのがポイントです。定期購入、ギフト対応、予約販売、BtoBの取引先別価格など、自社の商材に必要な機能を書き出してから、標準かオプションかを照らし合わせると、契約後のギャップを防げます。
デザインテンプレート・カスタマイズ性
公式サイトでは、テンプレートはすべて無料で使えると案内されています。食品・アパレル・BtoB・汎用の4業種から選んで、完成済みの状態からショップをつくれる「1クリックショップ構築」や、コードを書かずにデザインを編集できる「ノーコードデザイン」も用意されています。ブランドの世界観にこだわる場合は、HTMLやCSSを編集して作り込むこともできます。
ただし、ASP型のため、システムの根本的な仕組みまで自由に変えられるわけではありません。独自の購入フローや特殊な在庫管理など、標準機能の範囲を超える要件がある場合は、事前に実現できるかを確認しておきましょう。
ECカートの決済の仕組みと、makeshopの決済手段
ECカートの決済は、購入者が選んだ支払い方法の情報をカートから決済代行会社などの決済システムへ送り、承認結果を受け取って注文を確定する仕組みです。クレジットカード決済の一般的な流れは次のとおりです。
- 購入者が買い物かごで支払い方法を選び、カード情報などを入力する(本人認証が必要な場合は、3Dセキュアの確認が入る)
- カートが決済代行会社の決済システムにつながり、カード会社に承認を照会する
- 承認の結果がカートに返り、承認されれば注文が確定する(承認されなければ、別のカードや支払い方法を選び直す)
- 売上は決済代行会社を通じて精算され、ショップに入金される(入金のタイミングは契約によって異なる)
makeshopでは、公式の機能一覧によると、決済代行会社と契約することでクレジットカード決済を利用できます。3Dセキュア2.0に対応した決済サービスも使え、コンビニ決済、後払い決済、Amazon Pay、PayPayなど、複数の決済手段を導入できます。makeshopの利用者向けには、クレジットカード、Amazon Pay、後払いなどをまとめて申し込める「makeshopペイメント」も案内されています。手数料は決済手段ごとに異なり、改定もあるため、公式の決済ページで最新の条件を確認してください。
個人事業主の方は、決済手段の利用条件にも注意が必要です。公式の決済ページ(2026年10月15日確認)では、Amazon Payは日本国内の法人であることが利用条件とされ、PayPayも法人が条件で、個人事業主の場合はGMOイプシロン経由の別の扱いになると案内されています。決済代行サービスの種類や選び方は「決済代行サービスのおすすめ17選」で詳しく紹介しています。
集計・分析と顧客データの活用
makeshopの標準機能では、注文データや会員データをCSVで書き出せるほか、Googleサーチコンソールの登録機能も用意されています。データの書き出しと外部のアクセス解析を組み合わせれば、売れ筋や流入の傾向は確認できます。
一方で、メルマガ配信、会員ランク、クーポン、ポイントといった販促機能が標準で備わっていても、ショップの規模が大きくなると、次のような悩みが出てきやすくなります。
- ECの購入データ、広告のデータ、実店舗のデータがバラバラで、顧客全体の動きが見えない
- メルマガを全員に同じ内容で送っていて、開封やリピートにつながらない
- 「2回目の購入が少ない」「休眠顧客が多い」と分かっていても、誰にいつ何を送ればよいか決められない
- 分析のたびにCSVを書き出して表計算ソフトで加工しており、担当者の負担が大きい
こうした課題は、カートを替えても解決しないことがほとんどです。まずはCSVの書き出しで足りるのか、顧客を分けて施策を出し分けるために外部の分析・顧客管理ツールが必要なのかを、顧客数と施策の頻度から判断します。無料で始められるアクセス解析は「無料で使えるアクセス解析ツールおすすめ2選」で紹介しています。
顧客データを外部ツールで扱う場合は、個人情報の利用目的の通知・公表や第三者提供の扱いを確認しておく必要があります。個人情報保護委員会の「個人情報の保護に関する法律についてのガイドライン(通則編)」を参照し、プライバシーポリシーの記載と実際の使い方がずれていないかを確かめておきましょう。
外部連携とAI機能
makeshopは、販売チャネルや業務システムとの連携機能を用意しています。公式サイトで案内されている主なものは次のとおりです。
- モール・外部サイト: Yahoo!ショッピング出品連携、大型モールなどへ出品できる「アイテムポスト」
- SNS・動画: Instagramショッピング、YouTubeショッピング、TikTok Shopとの連携
- 運営の一元管理: 楽天・Amazon・Yahoo!などのモールと一元管理できる外部サービスへの対応
- 会計・基幹システム: 奉行シリーズやPCAとの連携。エンタープライズプランではkintone連携なども案内されている
連携の可否や費用は、プランや連携先サービスの仕様によって変わります。審査が必要なものもあるため、使いたい連携がある場合は申し込み前に条件を確認してください。また、公式サイトには「makeshop byGMO MCP」によるAIエージェントとの連携や、管理画面のAIサポートも案内されており、商品登録や日々の作業を軽くする機能として追加が進んでいます。
サポートと運営支援
サポート面では、電話・メール・掲示板・オンラインマニュアルに加え、EC運営の相談に応じるECアドバイザーやコンサルティングのメニューが公式サイトで案内されています。開店設定、運営代行、デザイン制作、他のカートからの乗り換え代行なども、別メニューとして用意されています。
注意したいのは、標準のサポートの範囲と、有料の代行メニューは別物という点です。ショップの制作や売上改善まで任せたい場合は、どこまでが標準のサポートで、どこからが別料金の支援なのかを、申し込み前に確認しておくと安心です。
セキュリティ対策(makeshopは安全か)
公式のセキュリティ機能のページ(2026年10月15日確認)では、次のような対策が案内されています。
- ショップ全ページのSSL暗号化(独自ドメインでも自動で適用)
- 管理画面にログインするときの二段階認証
- 普段と異なるデバイスやネットワークからのアクセスを検知し、管理者にメールで通知する不正ログイン検知
- WAF・DDoS対策、定期的な脆弱性診断、データの自動バックアップ
- 3Dセキュア2.0に対応した決済サービスの利用
運営会社のGMOメイクショップ株式会社は、プライバシーマークとISMS(ISO/IEC 27001)を取得し、PCI DSSに準拠していると案内しています(当社調べとの注記あり)。クレジットカード不正対策のサービスなど、追加で導入するセキュリティ関連のアプリは別料金で、提供元ごとに条件が異なります。
ECサイトはクレジットカード情報や個人情報を扱うため、提供元の対策に加えて運営側の対策も欠かせません。独立行政法人情報処理推進機構(IPA)の「ECサイト構築・運用セキュリティガイドライン」では、情報流出の被害の多くが中小企業の自社構築サイトで起きていると指摘されています。システムの保守を提供元が担うASP型であっても、管理画面のアカウント管理やパスワードの扱いなど、運営側で行う対策は残る点を押さえておきましょう。
makeshopの料金プラン
makeshopの料金は、初期費用と月額費用に決済手数料などが加わる構成で、具体的な金額は改定されることがあるため、公式の料金プランページで確認します。販売手数料はかからないと案内されています。
公式の料金プランページ(2026年10月15日確認)では、プレミアムプラン、エンタープライズプラン、食品事業者向けの食品ECパッケージが案内されています。プレミアムプランは「本格ECを標準機能で始めたい法人企業様向け」、エンタープライズプランは「独自要件・大規模運用・外部連携向け」と位置づけられています。無料で使い続けられるプランは案内されておらず、契約前に試せるものとして15日間の無料体験が用意されています。
| 比較項目 | プレミアムプラン | エンタープライズプラン |
|---|---|---|
| 公式の位置づけ | 本格ECを標準機能で始めたい法人企業向け | 独自要件・大規模運用・外部連携向け |
| 商品登録数・アカウント数 | 上限あり(エンタープライズより少ない) | 上限が大きく、複数担当者での運営に向く |
| 費用の考え方 | 初期費用と月額費用。長期契約で月額が割引になる設定がある | 初期費用と月額費用。要件によって費用が変わる |
| 決済手数料 | 販売手数料はかからず、決済手段ごとの手数料が別途かかる(料率はプランや決済手段で異なる) | |
この記事では、改定される金額や手数料率を記載していません。費用を比べるときは、月額費用だけを見ず、次の項目を並べて年間の総額を試算するのがポイントです。
- 初期費用と月額費用(長期契約割引を使う場合は、その契約期間の総額)
- 決済手数料(想定する月間の決済額に、利用する決済手段ごとの手数料を掛けて試算する)
- 有料の追加項目(副管理者アカウント、会員グループ、配送方法、画像容量などを増やす場合)
- 外部ツールや制作の外注費
- 売上がどの水準になれば固定費を回収できるか
販売手数料がかからない料金体系は、売上が大きくなるほど有利に働きやすいとされます。反対に売上が小さい時期は固定費が負担になるため、無料体験で商品登録から受注処理までを試し、運用できる見通しを立ててから本契約に進むと失敗しにくくなります。
makeshopのメリット・デメリットと口コミの傾向
makeshopのメリットは「標準機能の多さ」「販売手数料がかからない料金体系」「サポート体制」、デメリットは「固定費がかかること」「作り込みに専門知識が要ること」「機能が多く慣れるまで時間がかかること」です。導入前に両面を把握しておくと、契約後のギャップを防げます。
メリット
- 販売・決済・販促・会員管理などの機能が標準で揃っており、追加開発やアプリ選定の手間を抑えやすい
- 販売手数料がかからないため、売上が伸びるほど利益を残しやすい
- 電話やメールでの問い合わせ窓口があり、日本語でのサポートを受けやすい
- テンプレートでも独自デザインでも作れるため、ブランドの世界観を表現しやすい
デメリット
- 無料で使い続けられるプランがなく、売上が少ない時期も初期費用と月額費用がかかる
- オリジナルデザインに作り込むには、HTMLやCSSの知識、または制作会社の協力が必要になる
- 機能と管理画面の項目が多く、担当者が使いこなすまでに時間がかかる
デメリットの多くは、事前の準備で小さくできます。固定費については、想定売上から「月額費用を回収できるのはどの段階か」を試算しておきましょう。管理画面の操作に慣れるまでの時間は、15日間の無料体験を使い、商品登録から受注処理までを実際に試しておくと見通しが立てやすくなります。デザインの作り込みを社内で担えない場合は、テンプレートを土台に始め、必要な部分だけ制作会社に依頼する進め方もあります。
口コミ・評価の見方
IT製品のレビューサイト「ITreview」では、makeshopの総合評価は5点満点中4.0、レビュー件数は83件でした(2026年10月15日確認)。回答者の内訳は、中小企業が66件、中堅企業が14件、大企業が2件です。同サイトのAI要約では、良い点として「手厚いサポートと運用性」、課題解決に役立ったこととして「運用の一元化と効率化」が挙げられ、「自社ECを本格運営したい企業」に向くと整理されています。
口コミは投稿者それぞれの環境での感想で、すべてのショップに当てはまるわけではありません。評価の数字や件数は日々変わるため、最新の内容は各レビューサイトで確認してください。また、公式サイトや販売パートナーの記事は、提供側の立場で書かれている点も踏まえて読み比べると、判断を誤りにくくなります。
makeshopとShopifyの比較で見るべき視点
makeshopとShopifyの違いは、「標準機能と日本語サポートの充実」を重視するか、「アプリによる拡張の自由度と海外展開」を重視するかにあります。どちらが優れているかではなく、自社の体制と目指す姿に合うかで選ぶのが基本です。
| 視点 | makeshop | Shopify |
|---|---|---|
| 長所 | 国内の商習慣に合わせた標準機能が多い。日本語での電話サポートを受けやすい | アプリで機能を追加しやすい。多言語・多通貨など海外販売に強い |
| 短所 | システムの仕組みそのものを自由に変えるのは難しい。無料プランがない | 必要な機能をアプリで揃えると、費用や管理の手間が増えることがある |
| 向いている体制 | 社内に専任のエンジニアがいない、サポートを頼りたい | アプリの選定・設定を自分たちで進められる、制作会社と組める |
| 確認したい点 | 必要な機能がプランの標準範囲に入っているか | アプリを含めた月々の総額と、日本語対応の範囲 |
比較するときは、機能の数を並べるより「自社で運用し続けられるか」を基準にすると判断を誤りにくくなります。たとえば、担当者が1人で商品登録から問い合わせ対応まで行う場合、困ったときに日本語で相談できる窓口があるかどうかは大きな差になります。反対に、海外への販売を早い段階から計画しているなら、多言語・多通貨への対応がしやすいかを優先したほうがよいでしょう。
もうひとつの視点は、将来のデータ活用です。どのカートを選んでも、購入データを外部ツールと連携できるかどうかで、後からできる施策の幅が変わります。前述の顧客分析の課題を見越して、データの書き出しや連携の方法も比較項目に入れておくと安心です。
個人・小規模でネットショップを立ち上げるときの判断と手続き
個人事業主でもネットショップを立ち上げることはできます。makeshopは固定費がかかる有料サービスのため、固定費をかけずに小さく試すか、本格運用に必要な機能とサポートを求めるかで、選ぶサービスが変わります。
経済産業省の「電子商取引実態調査」でも、消費者向け電子商取引の市場規模や物販系分野のEC化率は継続的に公表されています。ECの利用が広がるなか、モールだけに頼らず自社ECを育てたいと考える個人・小規模事業者も増えており、最初にどのサービスで始めるかの判断が重要になります。
makeshopを個人事業主が使うときの確認点
makeshopの公式ヘルプには、個人でネットショップを開業するときに必要な手続きの案内があり、個人事業主として開設する場合を想定した情報が公開されています。一方で、料金プランのページではプレミアムプランを法人企業向けと案内しており、前述のとおりAmazon PayやPayPayのように法人が利用条件となる決済手段もあります。
個人事業主として契約できる条件や、使える決済手段の範囲は、申し込み前に公式サイトの案内か問い合わせ窓口で確認してください。15日間の無料体験で管理画面や商品登録の流れを試しておくと、本契約に進むかどうかを判断しやすくなります。
状況別の選び方の目安
| 状況 | 検討しやすい選択肢 | 申し込み前に確認したいこと |
|---|---|---|
| まず小さく試したい。固定費は抑えたい | 初期費用・月額費用がかからないプランがある、BASEやSTORES ネットショップ | 売上に応じた手数料、独自ドメインやデザインの自由度、成長したときの拡張の上限 |
| 自社ECを本格的に育てたい。販促機能とサポートを使いたい | makeshopなどの有料ASPカート | 月額・決済手数料・有料の追加項目を含めた総額。無料体験での操作感。個人事業主で契約できる条件 |
| 海外販売やアプリでの拡張を重視する | Shopify | アプリを含めた月々の総額、日本語対応の範囲 |
| 独自要件が多く、基幹システムとも連携したい | makeshopのエンタープライズプランや、パッケージ・フルスクラッチ | 要件を実現できるか、開発・運用の体制と見積もり |
BASEとSTORES ネットショップは、公式サイトのトップで初期費用・月額費用がかからないプランがあると案内されています(2026年10月15日確認)。ただし、売上に応じた手数料の仕組みや機能の範囲はサービスごとに異なるため、金額や条件は各公式サイトで確認してください。
ネットショップ立ち上げの流れ
- 何を、誰に売るのかを決める(扱う商品、ターゲット、ショップのコンセプト)
- 出店方法を選ぶ(モール、無料から始められるカート、有料ASPカート)
- 無料体験や無料プランで、商品登録から受注処理までを試す
- 決済方法と配送方法・送料を決め、特定商取引法に基づく表記を用意する
- 開業に関する届出を済ませる(個人事業主の場合)
- ショップを公開し、検索・SNS・広告・読み物コンテンツなどで集客を始める
開業の届出と表示義務の確認
個人事業主としてネットショップを始める場合、税務署への届出が必要になります。国税庁の「No.2090 新たに事業を始めたときの届出など」(令和8年4月1日現在法令等)では、個人事業の開業・廃業等届出書の提出期限を「事業の開始等の事実があった日の属する年分の確定申告期限まで」としています。青色申告承認申請書は、原則として青色申告をしようとする年の3月15日まで、1月16日以後に事業を開始した場合は事業開始の日から2か月以内です。
makeshopの公式ヘルプには、開設から1か月以内に届出書を提出する旨の案内(2022年掲載)が残っています。届出の期限は制度の見直しで変わることがあるため、最新の期限は国税庁のページか所轄の税務署で確認してください。
ネットショップは特定商取引法の「通信販売」に当たり、事業者の氏名または名称、住所、連絡先、返品の条件などを表示する義務があります。消費者庁の「特定商取引法ガイド(通信販売)」で表示すべき項目を確認し、ショップ開設時に漏れがないようにしましょう。扱う商品によっては、別途許認可が必要な場合もあります。本記事は法的助言を目的としたものではないため、個別の判断は税務署や専門家にご相談ください。
makeshop導入・運用でよくある失敗パターン
makeshop導入後の失敗は、カートの選び方よりも「開店後の運用設計が曖昧だった」ことから起きるケースが目立ちます。代表的な3つのパターンと回避策を、スイッチで切り替えて確認できます。
失敗パターン1:開店すれば売れると考えていた。モールと違い集客の仕組みがないまま公開し、アクセスがほとんど集まらなかった。
失敗パターン2:月額費用だけで比較した。決済手数料やオプション、外部ツールの費用を含めずに選び、想定より運営コストがかさんだ。
失敗パターン3:顧客データをためるだけになった。会員や購入履歴は蓄積されたが、全員に同じメルマガを送るだけで、リピート施策に活かせなかった。
もうひとつ見落とされやすいのが、乗り換え時のデータ移行です。他のカートからmakeshopへ、あるいはmakeshopから別のサービスへ移る場合、商品データや会員データ、ポイント残高をどこまで引き継げるかはサービスによって異なります。会員にパスワードの再設定をお願いする必要が出ることもあるため、移行の範囲と告知の段取りを事前に決めておきましょう。検索順位を保つには、旧ショップの商品ページURLと新しいURLの対応づけや、アクセス解析の計測タグの再設定も忘れずに行います。makeshopには、以前のショップで使っていた商品ページのURLを指定できる機能があり、他のカートからの乗り換えを支援するメニューも案内されています。
また、セールやキャンペーンの告知では、実際より大幅に安く見せる二重価格表示などが景品表示法上の問題になることがあります。広告表現に不安がある場合は、消費者庁の「景品表示法」のページで考え方を確認してください。本記事は法的助言を目的としたものではないため、個別の判断は専門家にご相談ください。
業種別に見るmakeshop活用事例とコンテンツ運用の効率化
makeshopの使い方は業種によって力点が変わります。共通するのは、商品ページだけでなく特集ページや読み物コンテンツを更新し続けることが、集客とリピートの両方に効くという点です。
アパレル・食品・雑貨など業種別の活用ポイント
| 業種 | 重視したい機能・運用 | テンプレートとカスタマイズの塩梅 |
|---|---|---|
| アパレル | サイズ・色ごとの在庫管理、コーディネート提案、新作の特集ページ | ブランドの世界観が売上に直結するため、トップページや特集はカスタマイズ寄り |
| 食品 | 定期購入、ギフト対応、配送日時の指定、原材料やアレルギー情報の表示 | 表示情報の正確さが優先。デザインはテンプレート中心で、季節の特集を頻繁に更新 |
| 雑貨 | 商品点数の多さへの対応、使い方の提案、ギフトラッピング | テンプレートで商品一覧を整え、読み物コンテンツで使い方を伝える |
| BtoB(卸・業務用品) | 取引先ごとの価格設定、掛け払い、会員限定の公開 | 見た目より操作性と情報の探しやすさを重視 |
食品を扱うショップでは、食品表示のルールや広告表現にも注意が必要です。表示義務の確認先は、前述の特定商取引法ガイドに加えて、扱う商品ごとの所管の窓口になります。
キャンペーンLP・コンテンツ更新の運用効率化
ショップの運営が軌道に乗ると、セール告知のLP、季節の特集、商品の使い方を伝える読み物など、更新したいページが増えていきます。makeshopのテンプレートでもページは作れますが、更新頻度が高くなるほど「制作に時間がかかり公開が遅れる」「デザインを担当者に頼らないと直せない」といった悩みが出やすくなります。
こうした場合は、前述のとおり、ショップとは別にコンテンツ発信用のCMSを用意し、読み物やキャンペーンページを効率よく更新する方法があります。Clipkitのように、デザインの自由度を保ちながらコンテンツの作成・更新をノーコードで進められるCMSなら、担当者が少人数でも公開までの待ち時間を減らしやすくなります。検索から読み物にたどり着いた読者をショップの商品ページへ案内できれば、広告に頼らない集客の入口にもなります。
更新を続けるコツは、最初に「誰が書き、誰が確認し、いつ公開するか」を決めておくことです。まずは月に1本でも、商品の使い方や選び方といった読み物を決まった曜日に公開する形から始めると、無理なく続けられます。ほかのCMSとも比べたい場合は「CMSのおすすめ徹底比較17選」を参考にしてください。
Clipkit
特集ページや読み物の更新が、後回しになっていませんか?
こんな会社に向いています
ショップとは別に、コンテンツ用のサイトを持ちたい会社
専任のエンジニアがおらず、ノーコードで更新したい会社
よくある質問(FAQ)
Q1. makeshop(メイクショップ)とはどのようなサービスですか?
A. GMOメイクショップ株式会社が日本で提供するASP型のネットショップ構築サービスで、正式なサービス名は「makeshop byGMO」です。自社でサーバーを用意せず、独自ドメインの自社ECサイトを開設できます。商品販売・決済・販促・会員管理などの機能がまとまっており、2004年に本格的なサービスを開始したとされています。
Q2. makeshopの料金はいくらですか?無料プランはありますか?
A. プレミアムプラン、エンタープライズプラン、食品事業者向けの食品ECパッケージがあり、初期費用と月額費用がかかります。販売手数料はかからない代わりに決済手数料が別途必要で、無料で使い続けられるプランは案内されていません。15日間の無料体験があります。具体的な金額は改定されるため、公式サイトの料金プランページで確認してください。
Q3. makeshopは安全ですか?どのようなセキュリティ対策がありますか?
A. 公式サイトでは、全ページのSSL暗号化、管理画面の二段階認証、不正ログインの検知と通知、3Dセキュア2.0に対応した決済サービスなどが案内されています。運営会社はプライバシーマークとISMSを取得し、PCI DSSに準拠していると案内しています。そのうえで、管理画面のアカウント管理など運営側の対策も欠かせません。
Q4. 個人事業主でもmakeshopでネットショップを始められますか?
A. 公式ヘルプには、個人事業主としてネットショップを開設する場合の手続きが案内されています。ただし、料金プランではプレミアムプランを法人企業向けと案内しており、Amazon PayやPayPayのように法人が利用条件となる決済もあります。個人事業主で契約できる条件は、申し込み前に公式サイトや窓口で確認してください。固定費を抑えて試したい場合は、BASEやSTORES ネットショップも比較対象になります。
Q5. makeshopとShopifyはどちらを選べばよいですか?
A. 国内向けの標準機能や日本語サポートを重視するならmakeshop、アプリによる機能拡張や海外販売を重視するならShopifyが候補になります。機能の数ではなく、自社の体制で運用し続けられるかを基準に選ぶのがおすすめです。
Q6. キャンペーンページや読み物の更新が追いつかない場合はどうすればよいですか?
A. ショップとは別にコンテンツ発信用のCMSを用意し、ノーコードで更新できる体制にする方法があります。Clipkitのように、デザインの自由度を保ちながら更新作業を効率化できるCMSも選択肢になります。あわせて、誰が書き、誰が確認し、いつ公開するかの流れを決めておくと続けやすくなります。
まとめ|makeshop検討・運用で今日からできる4つのこと
makeshopは、標準機能とサポートが充実したASP型のネットショップ構築サービスです。導入を成功させるには、カートの機能比較に加えて、自社の規模や体制に合うかと、開店後の運用まで見据えて準備することが大切です。
- 自社の規模と体制を整理し、固定費を抑えて試すのか、有料ASPで本格運用するのかを決める
- 15日間の無料体験などで、商品登録から決済・配送の設定、受注処理までを試す
- 決済手数料や有料の追加項目まで含めた年間の総額で、他社サービスと比べる
- 開店後の集客の入口として、読み物や特集ページを継続して更新できる体制を整え、更新を効率化できるCMSなどの資料を取り寄せて比べる
参考文献
- GMOメイクショップ株式会社「makeshop byGMO 公式サイト」、2026年10月15日確認
- GMOメイクショップ株式会社「makeshopの料金プラン」、2026年10月15日確認
- GMOメイクショップ株式会社「makeshopの機能一覧」、2026年10月15日確認
- GMOメイクショップ株式会社「makeshopのセキュリティ機能」、2026年10月15日確認
- GMOメイクショップ株式会社「makeshopペイメント」、2026年10月15日確認
- GMOメイクショップ株式会社「沿革」、2026年10月15日確認
- makeshop よくある質問「個人でネットショップを開業するにあたって、どんな手続きが必要ですか。」、2026年10月15日確認
- ITreview「makeshopの評判・口コミ」、2026年10月15日確認
- 国税庁「No.2090 新たに事業を始めたときの届出など」、2026年10月15日確認
- 経済産業省「電子商取引実態調査」、2026年10月15日確認
- 消費者庁「特定商取引法ガイド 通信販売」、2026年10月15日確認
- 消費者庁「景品表示法」、2026年10月15日確認
- 個人情報保護委員会「個人情報の保護に関する法律についてのガイドライン(通則編)」、2026年10月15日確認
- 独立行政法人情報処理推進機構「ECサイト構築・運用セキュリティガイドライン」、2026年10月15日確認
- BASE「BASE公式サイト」、STORES「STORES ネットショップ公式サイト」、2026年10月15日確認
- Clipkit「導入事例 デジタルマーケティングイノベーションラボ株式会社様」、2026年10月15日確認