リーガルリサーチサービスとは?機能・費用の考え方・タイプ分類を解説

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  • リーガルライブラリーの機能と料金のしくみがわかる
  • 評判とリーガルスケープなどとの違いがわかる
  • 調べた後の契約書の確認の進め方がわかる

リーガルライブラリー(LEGAL LIBRARY)とは、株式会社Legal Technologyが提供する、法律書籍・雑誌・官公庁の資料の本文を横断検索して閲覧できるリーガルリサーチサービスです。個人向けは1か月単位の契約で、10日間の無料トライアルが用意されています。この記事では、リーガルライブラリーの機能、料金の考え方、評判・口コミ、リーガルスケープなど他のリーガルリサーチサービスとの違い、導入でよくある失敗までを、公式サイトや比較サイトで確認できる情報(確認日: 2026年10月19日)をもとに整理します。あわせて、調べた根拠を自社の契約書に当てはめる場面で、どこから先を専門家に確認してもらうかも解説します。

リーガルリサーチのあと、契約書の確認で困っていることは?

Q1. 調べたあとの作業で、いちばん時間がかかるのはどれですか?

目次

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  1. リーガルライブラリーとは?調べた内容を自社の契約書に生かすまでの位置づけ
  2. リーガルライブラリーの主な機能(横断検索・AI検索・書式ダウンロード・法令リンク)
  3. リーガルライブラリーの料金プランと無料トライアルの考え方
  4. リーガルライブラリーの評判・口コミは?ITreviewと公式の導入事例で確認
  5. リーガルライブラリーとリーガルスケープの違いは?リーガルリサーチサービスのタイプ分類
  6. リーガルリサーチサービスを使うメリットとデメリット
  7. リーガルライブラリー導入でよくある失敗パターン
  8. 自力調査と外部依頼、どちらを選ぶべきか
  9. よくある質問(FAQ)
  10. まとめ
  11. 参考文献

リーガルライブラリーとは?調べた内容を自社の契約書に生かすまでの位置づけ

リーガルライブラリーは、法律の専門書や雑誌、官公庁の資料を横断検索して読むためのサービスです。条文や判決の原文を探す道具ではなく、解説や実務の考え方を調べる道具と位置づけると、使いどころを間違えません。

提供元の株式会社Legal Technologyは2018年に設立された会社で、2025年4月のプレスリリースでは有料会員が10,000名を超えたと公表しています。弁護士や司法書士のほか、上場企業の法務部門でも導入されているとされています。調べものの目的ごとに使うサービスを分けると、次のように整理できます。

調べたいこと使うサービスの例ポイント
条文の原文e-Gov法令検索(デジタル庁)現行の法令を無料で確認できる。解釈は書かれていない
判決の原文裁判例検索(裁判所)裁判所が公開している裁判例を無料で確認できる
解説・実務の考え方リーガルライブラリーなどの書籍型サービス複数の専門書を見比べて、解釈の幅を把握する
自社の契約書への当てはめ社内の過去文書、専門家への確認調べた一般論をもとに、個別の事情を踏まえて判断する

ここで課題になるのが、いちばん下の行です。書籍で考え方を理解できても、手元の契約書に当てはめる作業は残ります。具体的には、社内にある過去の契約書や条項を探し直す作業と、個別の契約について最終的に専門家へ確認する作業の2つです。この2つに対応するサービスとして、お名前.comビジネスコンシェルジュに掲載されている2サービスを、役割の違いで比べます。優劣ではなく、どの作業を支えるかで見てください。

調べたあとの契約書業務を支える2サービスの役割の違い

自社の状況を選ぶと、合うサービスが強調されます。優劣ではなく役割の違いで並べています

自社の状況:
サービス LAWGUE クラウドリーガル
向いている会社 過去の契約書や社内規程が蓄積され、検索や体裁の整えに時間がかかっている法務・総務部門 法務担当が少人数または不在で、契約書レビューや法務相談を弁護士にオンラインで頼みたい会社
特徴 AIが類似文書や不足条項を提示。表記ゆれ・条番号の自動補正、変更履歴の保存、新旧対照表のWord出力に対応 生成AIと弁護士による契約書レビュー。Wordコメント付きで基本1営業日以内に返答。英文契約書レビューにも対応
注意したい点 料金は要問い合わせ。トライアルを経て本格利用まで数か月かかる場合がある 契約書レビューは1通あたり7ページ以下が対象。長い契約書は対応範囲を確認する
資料・詳細

2サービスの資料をまとめて請求(入力は1回・無料)

まとめて資料をダウンロード

表は横にスクロールできます。料金はプランによって異なるため、資料や公式サイトで確認してください。(各社の商品ページで確認、2026年10月19日)

LAWGUEは、リーガルライブラリーで考え方を調べたあとの「手元の文書を整える作業」を支えるサービスです。FRAIM株式会社が提供するクラウド型のエディタで、過去の契約書や条項をデータベース化しておくと、作成中の文書に似たものをAIが提示します。抜けている条項の指摘や、表記ゆれ・条番号のずれの自動補正、新旧対照表のWord出力にも対応しています。一方で、料金は月額費用・初期費用ともに要問い合わせで、問い合わせからトライアルを経て本格導入まで数か月かかる場合があるため、余裕を持った計画が必要です。料金はプランによって異なるため、資料や公式サイトで確認してください。

FRAIM株式会社

LAWGUE

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AI翻訳機能で英文にも対応!マルチに使いたい方におすすめ

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口コミ

過去の文書や条項の検索と比較、レビューのやり取りの簡易化等によって、社内受付から合意形成までの契約書審査業務の全体を通して1/3程度の業務時間削減につながっていると感じています。50〜60条あるような契約書では、過去の文書を検索しながらレビューするのに丸一日かかってしまうことも稀にあったのですが、LAWGUEがあることでそういった負荷は軽減していると感じます。AI-OCR機能によってPDFや紙の契約書をそのまま取り込んで編集できるため、条文を手打ちする手間もほぼ無くなりました。

自社社内ナレッジを活用したい会社に最適な選択肢。レビューのやり取り含め情報をLAWGUEに一元化し、効率化を実現https://lawgue.com/voice/3975/

GOOD

おすすめ!

  • ワンランク上の機能を使いたい場合はオプションで選択できるため、無駄なく使えて予算も抑えられる
  • 機能が豊富でバランスよく使える
  • 契約書レビュー以外にも「ステータス管理」や「リスト設定」も行える
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気になる…

  • 料金は月額費用と初期費用があり、いずれも要問い合わせ

LAWGUEのなかに契約書に関するデータを蓄積することで、契約内容の確認作業の属人化を防止でき、業務の引き継ぎがスムーズに行えるようになる

出典: LAWGUE導入事例: 株式会社東レリサーチセンター

一方、調べた根拠をもとに個別の契約書を専門家に確認してもらいたい場合の一例が、MOLTON株式会社のクラウドリーガルです。生成AIと弁護士を組み合わせた企業法務のアウトソースサービスで、契約書レビューは弁護士から基本1営業日以内にWordコメント付きで返答があり、法務・労務の相談や英文契約書のレビューにも対応しています。注意点として、契約書レビューはサービスの一部で、対象は1通あたり7ページ以下とされています。長い契約書を依頼する場合は、対応範囲を事前に確認してください。料金はプランによって異なるため、資料や公式サイトで確認してください。

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法務業務全般に対応◎厳選弁護士によるアドバイスを受けたい方におすすめ

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  • 厳選された「クラウドリーガル弁護士」による契約書レビュー
  • 取引状況にあった適切なアドバイスや修正案の提案が可能
  • 契約書レビューだけでなく、企業法務業務にも対応
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気になる…

  • 契約書レビューはサービス内の一部で、1通あたり7ページ以下のもの

まるで自社の法務部のように簡単に相談やレビュー依頼が可能である点が大きな魅力です。

出典: クラウドリーガル導入事例: 株式会社Medii

なお、この記事は一般的な情報提供を目的としたものであり、個別の契約についての法的な助言ではありません。契約の有効性やリスクの判断は、弁護士などの専門家に相談してください。

リーガルライブラリーの主な機能(横断検索・AI検索・書式ダウンロード・法令リンク)

リーガルライブラリーの機能は、書籍の本文を対象にした横断検索を中心に、「探す」「読む」「使う」の3つに整理できます。公式サイトによると、AI検索は月10回まで利用でき、書式・ひな形はWord形式でダウンロードできます。

横断検索で複数の専門書をまとめて探す

中心となるのが、掲載書籍の本文すべてを対象にした横断検索です。複数のキーワードによる絞り込みや、特定のキーワードを除外した検索ができます。たとえば「競業避止」「損害賠償の上限」といったキーワードで検索すると、そのテーマに触れている複数の書籍の該当ページがまとめて表示されます。紙の書籍では、どの本のどの章に書かれているかを知らないと探せませんが、横断検索なら手元にない書籍の記述にもたどり着けます。1つのテーマについて複数の著者の見解を見比べられるため、解釈が分かれている論点の把握にも役立ちます。

AI検索と類似ページ参照で関連する記述を広げる

知りたいことを自然な文章で入力すると、言い換えや周辺の概念を考慮して関連する文献を提示するAI検索があります。公式サイトでは、AI検索は月10回まで利用でき、別途アドオンの「AI検索 Plus」を契約すると上限を増やせると案内されています。また、閲覧中のページと内容が近い書籍をワンクリックで探す類似ページ参照もあります。AIの出力はあくまで調べものの入口であり、示された書籍の該当箇所を実際に読んで確認する使い方が前提です。

書式ダウンロード・ブックマーク・法令リンク

契約書や議事録などの書式・ひな形を検索し、Word形式でダウンロードできます。書籍の表紙に「書式あり」のラベルがあるものが対象です。ゼロから作るよりも作業時間を短縮できますが、ひな形は一般的な取引を前提にしているため、自社の取引条件に合わせた修正は欠かせません。このほか、ページ単位のブックマークや、任意の範囲を選んでのマーキング、メモの記録ができ、自分が残したメモに対する検索も可能です。2025年4月のプレスリリースでは、書籍に載っている条文をe-Gov法令検索などで確認し直す手間を減らす「法令リンク」機能も紹介されています。AIに関する法令を調べる場合は、全体像を整理したAIの法律とは?推進法・著作権・EU法の全体像も参考になります。

公式情報では、収録点数は増え続けています。2025年4月のプレスリリースでは2,800点以上、ITreviewの掲載情報では4,000点以上、ASPICの掲載情報では4,500点以上と、媒体によって記載が異なります。自社でよく調べるテーマの書籍が収録されているかは、契約前に公式サイトの掲載書籍一覧と無料トライアルで確かめてください。

リーガルライブラリーの料金プランと無料トライアルの考え方

リーガルライブラリーの料金は、個人向けの月額制と、利用人数に応じた法人向けに分かれます。具体的な金額は変更されることがあるため、この記事では金額を書かず、プランの構造と確認したい点を整理します。最新の料金は公式サイトで確認してください。

区分想定される利用者契約のしくみ(公式・比較サイトの情報)確認したい点
個人向けプラン(STANDARD)個人の弁護士・司法書士、ひとり法務の担当者1か月単位の契約。支払い方法はクレジットカード。登録した本人のみ利用できるAI検索の月間の利用回数、閲覧できる書籍の範囲
法人向けプラン(ENTERPRISE)法律事務所、企業の法務部門2名以上から申し込める。利用人数分の契約が必要で、10名以上の契約にはボリュームディスカウントがあるとASPICに記載請求書払いなど支払い方法、アカウントの管理方法
無料トライアル導入を検討している個人・法人10日間。トライアル期間中は一部機能に制限がかかる自社でよく調べるテーマの書籍が収録されているか
オプションAI検索を多く使う利用者アドオンの「AI検索 Plus」で月間の利用回数の上限を増やせる基本プランの月10回で足りるかを先に見極める

費用対効果を考えるときは、月額だけでなく「専門書を個別に購入した場合の費用」と「調べものにかかっている時間」を比べるのが現実的です。法律書は1冊あたりの価格が高く、改訂のたびに買い直す必要もあります。反対に、調べものが月に数回程度であれば、公的なデータベースと必要な書籍の購入で足りる場合もあります。トライアル期間中に、普段の調べものを実際に何件か試して、手作業の時間がどれだけ減るかを測ってから判断すると、導入後のミスマッチを防げます。

リーガルライブラリーの評判・口コミは?ITreviewと公式の導入事例で確認

リーガルライブラリーの評判は、ITreviewに掲載された4件のレビューで平均5.0です(2026年10月19日確認。投稿は2023年8月から2024年4月)。件数が少ないため、傾向を知る参考にとどめ、最終的にはトライアルで自社の使い方に合うかを確かめてください。

観点レビューで挙げられていた内容導入前に確認したい点
良い点(使い勝手)直感的に操作できるUI、検索や閲覧が速い、別ウィンドウで書籍が開く、印刷やコピー&ペーストができる自社の担当者が日常の調べものでストレスなく使えるか
良い点(内容)実務で使う書籍が選ばれて掲載されている、書式をダウンロードできる、手持ちの書籍にない分野も調べられる自社の業務分野の書籍が収録されているか
改善を望む点完全一致に近いキーワードでヒットしやすく、検索語から外れると情報に辿り着きにくいことがある検索語の工夫が必要になる前提で、トライアル中に慣れの度合いを確認する
サポート不具合や質問への回答が丁寧との記載がある。公式サイトに、サポートプランの区分は見当たらない法人契約時の問い合わせ窓口と対応時間を、資料請求や問い合わせで確認する

公式サイトでは、法律事務所や企業の法務部門の導入事例が公開されています。いずれも、調べる時間を短縮できたという趣旨の声が中心です。ただし、これは提供元が掲載した事例であるため、自社の規模や調べものの頻度で同じ効果が出るとは限りません。なお、利用状況の集計や分析、外部サービスとの連携といった管理機能については、公式サイトに詳しい記載が見当たらないため、法人で導入する場合は問い合わせで確認してください。

リーガルライブラリーとリーガルスケープの違いは?リーガルリサーチサービスのタイプ分類

リーガルライブラリーとリーガルスケープは、どちらも法律書籍を扱うリーガルリサーチサービスですが、公式サイトの説明では力点が異なります。リーガルライブラリーは書籍の本文の横断検索と書式のダウンロードを前面に出し、リーガルスケープは法律情報データベースとAIリサーチ機能を備えた判例検索プラットフォームと説明しています。どちらが優れているかではなく、何を調べたいかで選びます。

主なリーガルリサーチサービスの比較(公式サイトの説明より)

サービス名公式サイトでの説明の要点向いている調べもの
LEGAL LIBRARY(株式会社Legal Technology)法律書籍・雑誌・官公庁の資料の本文を横断検索。書式のWord出力、AI検索に対応専門書の解説を複数見比べたい、ひな形のたたき台がほしい
Legalscape(株式会社Legalscape)法律情報データベースとAIリサーチ機能を備えた、リーガルリサーチ・判例検索のプラットフォームAIを使って書籍と判例にまたがって調べたい
BUSINESS LAWYERS LIBRARY企業法務向けの法律書籍・雑誌のサブスクリプション。AIアシスタントや分類での検索ができる企業法務の実務書を中心に調べたい
TKCローライブラリー(TKC)判例・法令・文献情報・法律雑誌を搭載した総合法律データベース判例や法令を軸に体系的に調べたい
Westlaw Japan(トムソン・ロイター)法令、判例、審決等、書籍・雑誌、文献情報、ニュース記事などを検索できる日本法の総合オンラインサービス法令・判例を広く網羅して調べたい

収録内容や機能は更新されるため、最新の情報は各社の公式サイトで確認してください(2026年10月19日に各公式サイトの説明を確認)。1つのサービスが複数のタイプの機能を持つことも多く、表は「主にどこに力点があるか」を見る目安です。

リーガルリサーチとは?リーガルサービスとの違い

リーガルリサーチとは、法令・判例・文献などを調べて、ある法的な論点についての根拠や考え方を整理する作業のことです。一方、リーガルサービスは弁護士などの専門家が提供する法務の業務全般を指す言い方で、契約書のレビューや法律相談が含まれます。リーガルリサーチサービスは前者の調べものを支える道具で、後者のように個別の契約について判断を示してくれるものではありません。この違いを押さえておくと、「調べるところまでは自社で、判断は専門家に」という使い分けを考えやすくなります。

調べものの目的で選ぶ3つのタイプ

タイプ主な収録内容向いている利用者・場面選ぶときの注意点
横断検索型(書籍・文献中心)法律書籍、法律雑誌、官公庁の資料契約条項の考え方や実務上の論点を、複数の解説で確かめたい法務担当者自社の業務分野の書籍が収録されているか。出版社によって収録の有無が異なる
判例データベース型判例、法令、判例評釈紛争対応や訴訟の見通しを立てる必要がある法律事務所、大企業の法務部門収録されている判例の範囲と更新頻度。検索の操作に慣れが必要な場合がある
実務書式型契約書・社内規程・議事録などのひな形、記載例法務担当がいない中小企業、総務・管理部門が文書作成を兼務している企業ひな形をそのまま使わず、取引内容に合わせた修正と確認の手順を用意する

この分類で見ると、リーガルライブラリーは横断検索型を中心に、実務書式型の機能もあわせ持つサービスです。判例を中心に調べたい場合は判例データベース型のサービスや裁判所の裁判例検索を併用し、条文の原文はe-Gov法令検索で確認するのが一般的な組み合わせです。法務部門に複数の専門スタッフがいる企業は、横断検索型と判例データベース型を論点ごとに使い分け、ひとり法務や総務担当者が契約業務を兼務している企業は、横断検索型か実務書式型で「考え方の基本」と「文書のたたき台」を押さえ、判断が難しい部分を外部の専門家に確認する使い方が現実的です。法律書のサブスクを探している場合も、まず自社が調べたいのが書籍の解説なのか判例なのかを決めてから、上の表のサービスを比べてください。

リーガルリサーチサービスを使うメリットとデメリット

リーガルリサーチサービスの導入を検討するときは、機能の多さだけでなく、自社の調べものの進め方がどう変わるかを具体的に想像しておくことが大切です。紙の書籍で調べる場合と比べた主なメリットとデメリットを整理しました。

観点メリットデメリット・注意点
調査の時間キーワードで複数の書籍を横断して探せるため、該当箇所にたどり着くまでの時間を短くできる検索語の選び方によっては目的の記述が見つかりにくく、使いこなすまでに慣れが必要
利用する場所パソコンのほかタブレットやスマートフォンからも閲覧でき、在宅勤務や外出先でも調べられるインターネットに接続できる環境が前提で、アカウントの共有や管理のルールも必要になる
情報の共有複数の担当者が同じ文献を参照でき、本文のコピーや印刷で社内資料にまとめやすい引用や社外への資料配布は、著作権や利用規約の範囲を確認したうえで行う(コピーが使えない書籍もある)
費用専門書を1冊ずつ購入し、改訂のたびに買い直す負担を減らせる月額の費用が継続して発生し、利用人数が増えるほど総額も大きくなる
収録範囲と判断信頼できる専門書や官公庁の資料をまとめて参照できるサービスごとに収録している書籍や判例が異なり、調べた内容を読み解く法的な知識も求められる

メリットを生かせるかどうかは、調べものの頻度と社内の体制で決まります。調べる機会が多く、複数の担当者が同じテーマを扱う組織ほど、時間と書籍購入費の削減効果が出やすくなります。反対に、法務の知識を持つ担当者がいない場合は、資料にたどり着けても内容を正しく判断しきれないことがあります。

リーガルライブラリー導入でよくある失敗パターン

リーガルリサーチサービスは、導入するだけで法務の品質が上がるものではありません。使い方を決めないまま契約すると、期待していた効果が出ないことがあります。よくある失敗と、その改善の方向性を整理しました。

失敗パターンよくある状態(Before)改善後の状態(After)
目的に合わないタイプを選ぶ判例を調べたかったのに、書籍中心のサービスを契約して必要な情報が見つからないよく調べるテーマを事前に書き出し、無料トライアルで収録内容を確認してから契約している
一部の担当者しか使わないアカウントを配ったものの、検索のコツがわからず、結局使うのは詳しい1人だけよく使う検索キーワードや参考になった書籍を社内で共有し、使い方を標準化している
ひな形をそのまま使うダウンロードした契約書の書式を、取引内容に合わせずにそのまま締結に使ってしまうひな形はたたき台と位置づけ、自社の過去の契約書と見比べて修正が必要な条項を確認している
調べた内容を過信する書籍に書かれていた一般論を根拠に、個別の契約のリスクも問題ないと判断してしまう重要度の高い契約は、調べた根拠をまとめたうえで専門家のリーガルチェックに回している
書籍の版の確認を怠る法改正前の版の解説を参照し、現在の条文と食い違う内容で判断してしまう書籍の発行年と、e-Gov法令検索での現行条文をあわせて確認する習慣がある

なかでも多いのが、ひな形をそのまま使う失敗です。一般的なひな形は、自社がこれまでに結んだ契約の実績とは別物です。自社の過去の契約書を探し出して、同じ種類の契約でどの条項を修正してきたかを確認できれば、ひな形の修正箇所を絞り込めます。ところが、過去の契約書が共有フォルダに散らばっていると、この確認に時間がかかり、結局ひな形をそのまま使ってしまいがちです。過去の契約書や条項を検索でき、作成中の文書と見比べられる仕組みを整えることが、ひな形を安全に使うための土台になります。

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自力調査と外部依頼、どちらを選ぶべきか

法務の調べものを社内で行うか、外部の専門家に依頼するかは、契約書の重要度と社内の体制で判断するのが基本です。すべての契約を外部に依頼すると費用と時間がかかり、すべてを自力で済ませるとリスクを見落とすおそれがあります。判断の目安を表にまとめました。

状況自力調査が向く場合外部依頼を検討したい場合
契約の種類秘密保持契約など定型的で、社内に過去の締結例がある契約新規事業、ライセンス、M&A関連など、社内に前例がない契約
取引の規模取引額が小さく、万一の損失が限定的取引額が大きい、長期にわたる、損害賠償の上限が定められていない
相手方の提示自社のひな形を使って締結する相手方のひな形で締結し、不利な条項が含まれている可能性がある
社内の体制法務の経験がある担当者がいて、判断の基準が共有されている法務担当がいない、または担当者が1人で判断を抱えている
言語・分野日本語の契約で、自社の主要業務に関するもの英文契約、海外の法令が関係する契約、専門性の高い規制分野

現実的な運用としては、定型的な契約はリーガルリサーチサービスとひな形で社内対応し、重要度の高い契約だけを外部のリーガルチェックに回す「二段構え」が取り入れやすい方法です。どの契約を外部に回すかの基準を、取引額や契約の種類で事前に決めておくと、担当者ごとに判断がぶれることを防げます。調べた根拠や気になる条項をメモにまとめてから依頼すれば、確認してほしい点を明確に伝えられます。なお、この記事は一般的な情報提供であり、法的な助言ではありません。具体的な契約の有効性やリスクの判断は、弁護士などの専門家に相談してください。契約書の締結方法そのものを見直したい場合は、無料の電子契約システム8選を比較した記事や、業務委託の契約条項を整理したBPO契約とは?業務委託の進め方・主要条文も参考になります。

自社の運用がどこまで二段構えになっているかは、次のセルフチェックで確認できます。

契約書の確認体制、今のやり方で足りていますか?セルフチェック

当てはまるものを選んでください(登録不要)

調べた根拠をもとに個別の契約書を弁護士に確認してもらう体制を作りたい場合は、クラウドリーガルのように、契約書レビューと法務相談をオンラインで頼める仕組みが選択肢になります。担当者が1人でも、重要な契約だけを外部に回す運用を組み込めます。

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よくある質問(FAQ)

Q1. リーガルライブラリーとは何ですか?

A. 株式会社Legal Technologyが提供する、法律分野の専門書籍や雑誌、官公庁の資料の本文を横断検索して閲覧できるリーガルリサーチサービスです。弁護士や司法書士などの専門家のほか、企業の法務部門でも利用されています。

Q2. リーガルライブラリーの月額料金はいくらですか?

A. 個人向けは1か月単位の月額制、法人向けは利用人数分の契約で、2名以上から申し込めます。10名以上の契約にはボリュームディスカウントがあるとされています。金額は変更されることがあるため、最新の料金は公式サイトで確認してください。

Q3. リーガルライブラリーは無料で使えますか?

A. 常時無料で使えるプランはありませんが、10日間の無料トライアルが用意されています。トライアル期間中は一部の機能に制限がかかるため、自社でよく調べるテーマの書籍が収録されているかを確認しておくと、導入後のミスマッチを防げます。

Q4. リーガルライブラリーとリーガルスケープの違いは何ですか?

A. 公式サイトの説明では、リーガルライブラリーは書籍の本文の横断検索と書式のダウンロードに力点があり、リーガルスケープは法律情報データベースとAIリサーチ機能を備えた判例検索のプラットフォームとされています。収録内容や機能は更新されるため、無料トライアルや資料で比べてください。

Q5. 法律書のサブスクはほかにありますか?

A. BUSINESS LAWYERS LIBRARYのように企業法務向けの法律書籍・雑誌のサブスクリプションや、TKCローライブラリー、Westlaw Japanのように判例・法令を軸にした総合データベースがあります。調べたいのが書籍の解説か判例かを決めてから選びます。

Q6. 自分で調べた内容だけで契約書を確認しても大丈夫ですか?

A. 定型的で取引額の小さい契約であれば社内で対応できる場合もありますが、専門書の解説は個別の事情までは反映していません。取引額が大きい契約や前例のない契約は、調べた根拠をまとめたうえで、専門家によるリーガルチェックを受けることを検討してください。

まとめ

リーガルライブラリーは、法律書籍や官公庁の資料を横断検索できるリーガルリサーチサービスで、調べものの時間と書籍購入の負担を減らせる点に強みがあります。一方で、サービスごとに得意分野があり、調べた内容だけで個別の契約のリスクを判断できるわけではありません。活用にあたっては、次の5つを押さえておきましょう。

  1. 条文はe-Gov法令検索、判決は裁判例検索、解説はリーガルリサーチサービスというように、調べる対象ごとに使い分ける。
  2. 書籍の解説を中心に調べたいのか、判例を中心に調べたいのかを決めてから、リーガルライブラリーやリーガルスケープなどを比べる。
  3. 料金は金額だけでなく、書籍購入費と調査時間の削減効果とあわせて判断し、無料トライアルで収録内容を確認する。
  4. ひな形はたたき台として扱い、自社の過去の契約書と書籍の版を確認する。過去の契約書の検索に時間がかかるなら、検索や管理の仕組みも検討する。
  5. 重要度の高い契約は、調べた根拠をまとめたうえで専門家のリーガルチェックに回す基準を決め、確認を任せられるサービスを資料で比べる。

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