情報システム担当者がいない企業のセキュリティ対策と情シス不在時のリスク・対処法を解説
情報システム担当者がいない企業では、パソコンやアカウント管理を総務担当者や経営者が兼任しているケースもあります。
専任担当者がいなくても運用は可能ですが、アカウント管理や退職者の権限削除、インシデント発生時の対応ルールが曖昧なままだと、情報漏えいや不正アクセスへの対応が遅れるおそれがあります。
本記事では、情シスがいない企業で起こりやすいセキュリティリスクと、少人数でも実施できる対策、自社対応が難しい場合の対処法を解説します。
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情報システム担当者がいない企業に多いセキュリティリスク

情報システム担当者がいない企業では、管理ルールや責任者が曖昧になりやすく、日常的な管理不備がセキュリティ事故につながる可能性があります。
特に注意したいリスクは以下の通りです。
| 主なリスク | 起こりやすい問題 |
|---|---|
| アカウント・権限管理の不備 | 退職者アカウントの放置、過剰な管理者権限、 不正利用 |
| 端末・ソフトの管理不足 | 更新漏れ、脆弱性の放置、未管理端末の利用 |
| シャドーITの増加 | 無断でクラウドサービスや私物端末を利用される |
| バックアップ不足 | ランサムウェアや端末故障時にデータを復旧できない |
| インシデント対応体制の不足 | 初動対応が遅れ、侵入経路や情報漏えいの 範囲も把握できない |
アカウント・権限管理が不十分になりやすい
情シス不在では、誰がどのアカウントを管理するか曖昧になり、退職者アカウントの削除漏れや過剰な管理者権限が発生しやすくなります。
アカウント一覧を作成し、入退社や異動に合わせて権限を定期的に見直す必要があります。
端末やソフトウェアの管理が行き届きにくい
パソコンやソフトウェアの管理を各社員に任せると、OSやアプリの更新漏れ、セキュリティ設定のばらつきが生じやすくなります。
古いソフトウェアの脆弱性が放置されると、不正アクセスやマルウェア感染の原因になる可能性があります。
シャドーITを把握できなくなる
社員が会社の許可なくクラウドサービスや私物端末を利用すると、会社側でデータの保存先やアクセス状況を把握できません。
結果として、退職後もデータへアクセスできる、個人アカウントに機密情報が残るなど、情報漏えいにつながるおそれがあります。
バックアップ不足で業務復旧が難しくなる
バックアップの担当者や取得ルールが決まっていないと、必要なデータが保存されていないケースがあります。
ランサムウェア感染や端末故障が発生した際に復旧できるよう、重要データのバックアップ方法や保存先を事前に決めておくことが重要です。
インシデント発生時の対応や被害確認が遅れる
不審なログインやマルウェア感染が発生しても、誰が判断し、どこへ報告するか決まっていなければ初動が遅れます。
さらにログの保存や管理が不十分だと、いつ侵入されたのか、どの情報が閲覧・流出したのかを後から確認できない場合があります。
平時から責任者・報告先・初動手順を決め、必要なログを保存できる体制を整えておくことが重要です。
情シス不在で問題が起きた場合はフォレンジック調査会社に相談する

情シス不在の企業でも、日常的なセキュリティ対策は社内で行えます。しかし、不正アクセスやマルウェア感染、情報漏えいが疑われる段階では、兼任担当者だけで原因や被害範囲まで正確に確認するのは困難です。
特にインシデント発生後に自己判断で端末の初期化やログ削除、設定変更などを行うと、侵入経路や攻撃の痕跡が失われ、「何が起きたのか」「どこまで情報が流出したのか」を確認できなくなるおそれがあります。
以下のような状況では、早い段階でフォレンジック調査会社への相談を検討してください。
| 状況 | フォレンジック調査が必要な理由 |
|---|---|
| 不正アクセスが疑われる | ログや端末を解析し、侵入の有無や侵入経路を 確認する必要がある |
| マルウェア感染が疑われる | 感染端末だけでなく、他端末への拡大や 情報窃取の有無を確認する必要がある |
| 情報漏えいの可能性がある | 流出した情報や対象範囲を特定する必要がある |
| 不審な通信やログインがある | 攻撃者の操作履歴や継続的な侵入がないか 確認する必要がある |
| 社内でインシデントの原因を特定できない | 端末に残された証拠を保全したうえで 専門的な解析を行う必要がある |
サイバーインシデントでは、ウイルスを削除したりパスワードを変更したりするだけでは十分とは限りません。原因や侵入経路を特定しないまま復旧すると、攻撃者の侵入口が残り、同じ被害が再発する可能性があります。
フォレンジック調査では、端末・サーバー・アクセスログなどに残された痕跡を解析し、不正アクセスの有無、侵入経路、被害範囲、情報漏えいの可能性を確認できます。
特に情シス不在の企業では、インシデント発生後に社内だけで判断しようとせず、証拠が失われる前にフォレンジック調査会社へ相談することが重要です。
次に、サイバーインシデントの初動対応からフォレンジック調査まで対応している専門会社を紹介します。
【2社厳選】フォレンジック調査会社一覧
フォレンジック調査会社の中には、大企業や大規模インシデントを中心に対応している会社や、最低受注額が数百万円規模に設定されているケースもあります。そのため、中小企業では予算や調査規模が合わず、相談しにくい場合があります。
ここでは、国内のフォレンジック調査会社の中から、中小企業から大企業まで幅広く相談できる、信頼性の高い会社を厳選しました。
1.デジタルデータフォレンジック

| 運営会社 | デジタルデータソリューション株式会社 |
| 本社所在地 | 東京都港区六本木6丁目10番1号 六本木ヒルズ森タワー15階 |
| 事業内容 | 1サイバーインシデント調査: マルウェア・ランサムウェア感染調査、サイバー攻撃調査、情報漏洩調査、ハッキング調査、不正アクセス(Webサイト改ざん)調査、サポート詐欺被害調査 ●社内不正調査: 退職者の不正調査、情報持ち出し調査、 横領・着服調査、労働問題調査、 文書・データ改ざん調査、証拠データ復元 ●その他のサービス: パスワード解除、デジタル遺品調査、セキュリティ診断、ペネトレーションテスト(侵入テスト)、 OSINT調査(ダークウェブ調査) 等 ※法人・個人問わず対応可能 |
| 受付時間 | 24時間365日 |
| サービスサイト | https://digitaldata-forensics.com/ |
| 特徴 | 法人の規模を問わず、不正アクセスやマルウェア感染、サポート詐欺などのインシデント調査に対応しています。加えて、セキュリティ診断など、被害発生前の対策も相談できます。 情シス担当者がいない企業でも、専門エンジニアに相談しながら、インシデント調査を進められる点が特徴です。調査結果は、社内説明や法的対応に活用できる 報告書としてまとめることもできます。 また、24時間365日相談を受け付けており、 法人は最短15分でWeb面談を開始可能なため、社内に判断できる担当者がいない緊急時でも相談を受けられる体制が整っています。 |

2.株式会社ファイブドライブ

| 運営会社 | 株式会社ファイブドライブ |
| 本社所在地 | 東京都千代田区永田町二丁目11番1号 山王パークタワー 10階 |
| 事業内容 | 1 情報セキュリティ事業: 脆弱性診断、ペネトレーションテスト、 インシデント対応支援、PCIDSS準拠支援サービス、 情報セキュリティ監査、情報セキュリティ教育研修、 標的型攻撃メール対応訓練実施支援 等 2 ASP開発事業 3 システム保守・運用サービス |
| 受付時間 | 【フォームによるお問合せ】 営業時間:10時~18時(土日祝日、年末年始を除く) 【お電話でのお問い合わせ】 電話対応時間:24時間365日 |
| サービスサイト | https://www.fivedrive.jp/service/ |
| 特徴 | 株式会社ファイブドライブは、不正アクセスや情報漏えいが疑われる場合に、初動の状況整理からログ解析、端末調査、フォレンジック調査まで対応しています。 情シス担当者がいない企業でも、発生した事象を整理しながら、被害の有無や影響範囲、侵入経路を確認し、再発防止まで相談できる点が特徴です。簡易調査から詳細なフォレンジック調査まで段階的に依頼できるため、被害状況がまだ分からない段階でも相談しやすいサービスです。 また、事前購入型のインシデント対応支援では、 平時のセキュリティ相談にも利用でき、インシデント 発生時には優先的に調査体制を確保してもらえます。 |

情シス不在でもできる基本的なセキュリティ対策
専任の情報システム担当者がいなくても、基本的なセキュリティ対策は始められます。まずは情報資産を把握し、優先度の高い対策から進めてください。
| 対策 | 具体的な内容 |
|---|---|
| アカウント・権限管理 | 利用中のアカウントを一覧化し、退職者アカウントの 削除や管理者権限の見直しを行う |
| 端末・サービス管理 | PC・スマートフォン・クラウドサービスを一覧化し、利用状況を把握する |
| 多要素認証 | メール、Microsoft 365、Google Workspace、VPN、管理者アカウントなどに設定する |
| バックアップ | 重要データを定期的に保存し、 実際に復元できるか確認する |
| 従業員教育 | フィッシングメールや誤送信、不審なログインが 発生した場合の対応方法を共有する |
| セキュリティ製品の活用 | マルウェア対策、メール対策、Webフィルタリング、 端末管理、ログ保存などを導入する |
| インシデント対応体制 | 異常を発見した際の報告先、担当者、 初動対応の手順を決めておく |
すべてを一度に実施する必要はありません。まずはアカウント管理、多要素認証、バックアップ、従業員教育など、比較的取り組みやすく被害軽減につながりやすい対策から進めましょう。
セキュリティ製品を導入する場合は、「誰がアラートを確認するか」「異常が発生したら誰が対応するか」まで決めておくことが重要です。
まとめ
情報システム担当者がいない企業でも、アカウント・端末の管理、多要素認証、バックアップ、従業員教育など、基本的な対策は進められます。
一方で、兼任担当者だけでは管理が難しい場合や、不正アクセス・ランサムウェア・情報漏えいが発生した場合は、自社対応に限界があります。
原因や被害範囲を判断できない場合は、初動対応やフォレンジック調査に対応できるセキュリティ専門会社への相談も検討してください。
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