コンプライアンス違反とは?意味と判断基準、具体例、起きたときの対応
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- 違反にあたるかを3つの基準で判断できる
- 労務や取引先など5領域の具体例がわかる
- 防止策と発覚後の対応の進め方がわかる
コンプライアンス違反とは、法令に反する行為だけでなく、社内規程や社会規範に反する行為も含めて、企業や従業員が守るべきルールを破ることです。法律に触れなくても、取引先や社会の信頼を損なう行為は違反として問題になります。この記事では、違反にあたるかを見分ける3つの基準、労務・情報管理・会計・取引先との関係に分けた具体例、違反が起きる原因、会社が負うリスク、防止策、発覚したときの対応の順に整理します。取引先との関係が絡む違反は社内の努力だけでは防ぎにくいため、取引先の確認を仕組みにする方法にも触れます。
自社のコンプライアンス対策の現在地を2問で確認
Q1. いま特に気になっているのは、どちらの違反リスクですか?
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コンプライアンス違反とは?意味と3つの判断基準
コンプライアンス違反とは、法令、社内規程、社会規範のいずれかに反する行為のことです。罰則のある行為だけでなく、信頼を損なう行為も含まれます。
コンプライアンスはもともと「法令遵守」を意味する言葉ですが、現在は法令に加えて、社内のルールや社会的な倫理を守ることまで含めて使われます。帝国データバンクの違反倒産の調査も、法令違反に限らず、社会規範や倫理に反する意図的な行為まで対象に含めています。
違反かどうかを見分ける3つの基準
違反にあたるかを迷ったときは、次の3つの基準に当てはめると整理できます。
| 基準 | 内容 | 違反の例 | 起こりうる結果 |
|---|---|---|---|
| 法令 | 法律、政令、省令、条例などの決まり | 残業代を払わない長時間労働、個人情報の不適切な取扱い、インサイダー取引 | 行政処分、刑事罰、損害賠償 |
| 社内規程 | 就業規則、社内規程、行動規範などの会社のルール | 無断欠勤、備品の私的利用、副業規定への違反、情報の無断持ち出し | 懲戒処分、配置の見直し |
| 社会規範 | 明文化されていない倫理や社会の常識 | ハラスメントや差別的な言動、SNSでの不適切な投稿 | 信用の低下、取引の停止、炎上 |
社内規程の代表が就業規則で、常時10人以上の労働者を使用する会社には、作成と届出が義務づけられています(労働基準法第89条)。就業規則に反した従業員への懲戒は、客観的に合理的な理由を欠き、社会通念上相当でなければ無効になります(労働契約法第15条)。ルール違反だからといって、どのような処分でも認められるわけではない点も押さえておきましょう。
法律違反との違いと、ガバナンス・内部統制との違い
法律違反は、3つの基準のうち「法令」に反する場合だけを指します。コンプライアンス違反はそれより範囲が広く、法律に触れなくても、社内規程や社会規範に反すれば該当します。たとえばパワーハラスメントは、すべての事業主に防止措置が義務づけられていますが(厚生労働省)、法律上の要件に当てはまらない言動でも、職場の秩序を乱すものは社内規程や社会規範の面で問題になります。
似た言葉との違いも整理します。コーポレートガバナンスは、経済産業省の解説では、株主や顧客、従業員、地域社会の立場を踏まえて、透明・公正かつ迅速・果断な意思決定を行うための仕組みです(経済産業省)。内部統制は、金融庁の基準で、業務の有効性と効率性、報告の信頼性、事業活動に関わる法令等の遵守、資産の保全という目的を達成するために、業務に組み込まれる仕組みと定義されています(金融庁)。コンプライアンスは守る対象、ガバナンスと内部統制はそれを守らせる仕組み、と考えると区別しやすくなります。ルールそのものの意味やCSRとの関係は、企業のコンプライアンスの基本を解説した記事で詳しく説明しています。
取引先との関係も、コンプライアンスの対象です
コンプライアンス違反は、社内の行為だけで起きるわけではありません。取引先が反社会的勢力だと知らずに取引を続けた場合も、会社として問題になります。手がかりになるのが、2007年6月19日に犯罪対策閣僚会議の幹事会がまとめた「企業が反社会的勢力による被害を防止するための指針」です(法務省)。法務省の解説は、この指針があらゆる企業を対象とし、法的拘束力はないと説明しています。指針は、反社会的勢力に屈せず法律に則して対応することや、資金を提供しないことを、コンプライアンスそのものと位置づけています。平素からの対応としては、取引先の審査を行うこと、契約書や取引約款に暴力団排除条項を入れること、相手が反社会的勢力だと判明した時点や疑いが生じた時点で速やかに関係を解消することなどを挙げています。
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コンプライアンス違反の具体例|5つの領域で確認する
コンプライアンス違反の具体例は、労務・ハラスメント、情報管理、会計・財務、取引先との関係、社会的信用に関わる行為の5つの領域に分けると整理できます。領域ごとに関係するルールが違うため、自社でどの領域の点検が手薄かを確認する手がかりになります。
| 領域 | 具体例 | 関係する主なルール |
|---|---|---|
| 労務・ハラスメント | 残業代を払わない長時間労働、パワーハラスメント、セクシュアルハラスメント | 労働基準法、労働施策総合推進法 |
| 情報管理・知的財産 | 顧客情報の漏えい、営業秘密の持ち出し、他社の著作物の無断利用 | 個人情報保護法、不正競争防止法、著作権法 |
| 会計・財務 | 粉飾決算、補助金などの不正受給、インサイダー取引 | 金融商品取引法、刑法 |
| 取引先との関係 | 下請事業者への不当な扱い、反社会的勢力との取引、キックバック | 取適法、独占禁止法、暴力団排除条例 |
| 社会的信用 | SNSでの不適切な投稿、差別的な言動、誇大な広告 | 景品表示法、社会規範 |
労務・ハラスメントの違反
労務の違反で代表的なのは、割増賃金を払わない時間外労働や、労働時間の上限を超える長時間労働です。ハラスメントについては、厚生労働省の令和5年度「職場のハラスメントに関する実態調査」で、過去3年間に勤務先でパワハラを受けたと答えた人が19.3%でした(調査の結果概要)。令和2年度の31.4%から減っています。一方、従業員30人以上の企業・団体を対象にした企業調査では、過去3年間にパワハラの相談があった企業は64.2%で、令和2年度から16.0ポイント増えました。相談があった事例のうち、企業が実際にハラスメントにあたると判断した事例があった企業は73.0%です。パワハラの防止措置は、2022年4月から中小企業を含むすべての事業主の義務になっています。厚生労働省は、パワハラの典型例を、身体的な攻撃、精神的な攻撃、人間関係からの切り離し、過大な要求、過小な要求、個の侵害の6つに整理しています。
見落としやすいのは、気づいたあとの対応です。同じ調査で、パワハラを受けたことを勤務先が認識していたと答えた人のうち、勤務先が「特に何もしなかった」としたのは53.2%でした。違反が起きること自体だけでなく、気づいたあとに対応が止まることも、問題を長引かせる要因になります。
情報管理・知的財産の違反
顧客情報の漏えい、退職者による営業秘密の持ち出し、他社の著作物の無断利用が代表例です。個人情報保護法、不正競争防止法、著作権法などが関係します。メールの誤送信やパスワードの使い回しのように、悪意がなくても漏えいにつながる行為は、社内規程の違反として扱われるのが一般的です。外部からの不正アクセスだけでなく、社内の取扱いの緩さが原因になる点が、このタイプの特徴です。
会計・財務の違反
帝国データバンクの調査では、2025年のコンプライアンス違反倒産は278件で、前年の391件から113件、28.9%減りました(コンプライアンス違反企業の倒産動向調査(2025年))。違反の類型別では、粉飾が74件で最多、補助金などの不正受給が48件、業法違反が44件でした。対象は負債1000万円以上の法的整理による倒産で、2015年1月から2025年12月までの集計です。件数は減っても、決算の数字を偽る、公的な資金を不正に受け取るといった行為が、会社の存続そのものに関わることを示しています。
取引先との関係の違反
2026年1月1日に、下請法は取適法に名称が変わりました。公正取引委員会によると、協議に応じない一方的な価格決定の禁止や手形払いの禁止が加わり、資本金に加えて従業員数による適用基準も追加されています(公正取引委員会)。発注側の会社が取引先に不利益を与えると、取引先との関係だけでなく、法令違反としても問題になります。また、反社会的勢力との取引を知らずに続けることも、前述の指針が求める関係遮断の対象です。
社会的信用に関わる違反
法令に触れなくても、SNSでの不適切な投稿や差別的な言動は、会社の信用を大きく損ないます。公式アカウントの投稿だけでなく、従業員の私的な投稿が会社名と結びついて広がる場合もあるため、SNSの利用ルールを社内規程に明記し、研修で具体例を示しておくことが大切です。
企業で起きた違反事例から読み取れること
企業の違反事例を公的な資料で確認すると、1件の不正が許認可の取消し手続きや是正命令といった事業全体への処分につながり、再発防止の報告も長く求められることがわかります。
ダイハツ工業の型式指定をめぐる不正
国土交通省は2024年1月16日、ダイハツ工業の型式指定申請における不正行為について発表しました(国土交通省の発表資料)。ダイハツ工業が報告した不正は46車種142件で、立入検査で新たに14件が確認され、合計156件になりました。国土交通省は、3車種の型式指定の取消し手続きを始め、ダイハツ工業に是正命令を出しています。是正命令では、1か月以内に再発防止策を報告し、その後は四半期ごとに実施状況を報告するよう求めました。
事例から読み取れる3つの点
この事例から読み取れる点は3つあります。1つめは、不正が個別の1件で終わらず、まとまった数として確認されたことです。2つめは、処分が不正のあった部門だけでなく、型式指定という事業の根幹にかかわる許認可に及んだことです。3つめは、処分のあとも、再発防止策の報告が継続して求められたことです。違反が見つかったあとの対応が長期にわたるため、発覚後の動き方を事前に決めておく必要があります。
有名企業の事例を見るときの注意点
報道された事例は、事実の調査が進む前の情報を含むことがあります。事例を自社の点検に使うときは、行政機関の発表資料や、企業が公表した調査報告書など、事実が確定した資料で内容を確認してください。事例の名前を覚えるより、「何が原因で、どの時点で見つかり、どのような処分や再発防止策につながったか」を自社の業務に置き換えて読むほうが、防止策に役立ちます。
コンプライアンス違反が起きる主な原因
コンプライアンス違反が起きる主な原因は、知識不足、チェック体制の不備、達成が難しい目標などのプレッシャー、不正を正当化する風土の4つです。
不正のトライアングルで原因を整理する
日本公認会計士協会の監査基準報告書240は、不正リスク要因を、不正を実行する動機やプレッシャー、不正を実行する機会、不正行為に対する姿勢や正当化の3つに分類しています(監査基準報告書240)。一般に「不正のトライアングル」と呼ばれる考え方で、3つがそろうと不正が起きやすくなります。
| 要素 | 意味 | 職場での例 | 対策の方向 |
|---|---|---|---|
| 動機・プレッシャー | 不正をしてでも成果を出さなければと感じる状況 | 達成が難しい目標と、成果に連動した多額の報酬 | 目標設定と評価の見直し、相談しやすい環境 |
| 機会 | 不正を実行できてしまう状況 | 確認や承認が1人に集中し、第三者が見ていない | 複数人での確認、記録の保存、定期的な監査 |
| 姿勢・正当化 | 不正を思いとどまらせる意識の欠如 | 「みんなやっている」「今回だけ」という考え方 | 研修、行動規範、経営トップの姿勢の明示 |
監査基準報告書240では、非現実的な利益目標の達成に対する多額のボーナスが不正の動機を生じさせることがある、と例示されています。「機会」と「正当化」の例は、一般的な職場に当てはめた例です。自社の業務で、確認が1人に集中している場面がないかを点検するところから始めると、取り組みやすくなります。
違反が起きやすい職場の特徴
厚生労働省の実態調査では、パワハラを経験した人としなかった人で、勤務先の特徴に10ポイント以上の差があった項目が示されています(調査の結果概要)。上司と部下のコミュニケーションが少ない、残業が多い、業績が低下している、ハラスメント防止規定が制定されていない、失敗が許されない、人手が常に不足している、などです。ハラスメントの調査ですが、余裕のない職場でルールの周知が足りないと違反が起きやすいという傾向は、ほかの違反にも当てはまると考えられます。
知らないうちに違反に関わる
反社会的勢力の指針は、暴力団排除の意識が高い企業であっても、暴力団関係企業などと知らずに結果的に経済取引を行ってしまう可能性があると指摘しています。本人に悪意がなくても、確認の仕組みがなければ、取引先を通じて違反に関わることがあります。取引先の確認が「うっかり」を防ぐ手段になる理由は、ここにあります。
コンプライアンス違反が会社にもたらすリスク
コンプライアンス違反をした会社は、行政処分や刑事罰、損害賠償に加えて、取引の停止や採用難といった信用面の損失を負うおそれがあります。
法的な責任:行政処分・刑事罰・損害賠償
法令に違反した場合は、法令ごとに定められた行政処分や刑事罰の対象になります。違反をした個人だけでなく、会社も責任を問われる場合があります。個人情報の漏えいなどで被害を受けた人や、不利益を受けた取引先から損害賠償を求められることもあります。ダイハツ工業の事例のように、許認可の取消し手続きや、再発防止策の継続的な報告が求められるケースもあります。
取引・信用面のリスク
違反が公表されると、取引先が取引を見直す、金融機関が与信を見直す、求職者が応募をためらうといった影響が出ます。帝国データバンクは、コンプライアンス違反は手法が巧妙化して外部から見抜くことが難しいケースが多いとして、企業規模を問わず、定期的で細やかなモニタリングによる与信管理が一層求められているとしています(同調査)。自社が違反をしなくても、取引先の違反が自社の取引や資金繰りに影響することがあります。
従業員個人への処分
違反をした従業員は、就業規則に基づいて、注意や戒告から、減給、出勤停止、解雇まで、違反の内容に応じた懲戒の対象になる場合があります。懲戒は、客観的に合理的な理由と社会通念上の相当性が必要で、この要件を欠くと無効になります。処分を決める前に、事実の確認と本人の言い分の聴取を丁寧に行うことが重要です。
なお、この記事は一般的な情報の整理であり、個別の事案についての法的助言ではありません。具体的な判断が必要な場合は、弁護士などの専門家に相談してください。
コンプライアンス違反を防ぐ5つの対策
コンプライアンス違反を防ぐには、行動規範の明文化、研修、内部通報窓口、確認の複数化と記録、取引先の確認の5つを組み合わせて進めます。
1. 規程と行動規範を文書にする
禁止する行為と判断の基準を文書にして、全員が読める場所に置きます。就業規則に書ききれない判断基準は、行動規範や社内規程で補います。情報の持ち出し、SNSの利用、取引先との接待や贈答など、迷いやすい場面は具体例つきで書くと、現場が判断しやすくなります。規程は一度作って終わりにせず、法改正や直近の違反事例を受けて見直します。
2. 研修で知識と意識をそろえる
知識不足による違反を防ぐには、役職や職種に合わせた研修を定期的に行います。ハラスメント、情報管理、取引先との関係など、領域ごとに題材を変えると、自分の仕事に引きつけて理解されやすくなります。受講状況を管理できるeラーニングの選び方は、コンプライアンス研修におすすめのeラーニングと、コンプライアンス研修向けeラーニング6選で整理しています。
3. 内部通報窓口を設ける
違反を早く見つけるには、従業員が不利益を恐れずに相談できる窓口が必要です。公益通報者保護法は、事業者に、通報への対応業務に従事する者を定め、通報に適切に対応するための体制を整備することを求めています(第11条)。常時使用する労働者が300人以下の事業者では、これは努力義務です。通報への対応にあたる者には、通報者を特定させる事項を正当な理由なく漏らしてはならない義務もあります(第12条)。条文はe-Gov法令検索で確認できます。窓口は、社内の担当部署のほか、社外の弁護士などに任せる形もあります。同法は法改正が続いているため、最新の内容は消費者庁の公表資料で確認してください。
4. 確認を複数人で行い、記録を残す
不正の機会を減らすには、重要な確認や承認を1人に任せず、複数人で行い、結果を記録に残します。誰がいつ何を確認し、どう判断したかが残っていれば、問題が起きたときに事実関係を調べやすく、説明もしやすくなります。記録は、担当者の個人のメモではなく、組織として参照できる場所に保存することが重要です。
5. 取引先の確認を仕組みにする
取引先の確認は、反社会的勢力の指針が求める平素からの対応の1つです。確認する範囲や、コンプライアンスチェックと反社チェックの違いは、コンプライアンスチェックとは?反社チェックとの違いや調査範囲を解説した記事で整理しています。ここでは、確認の基準や記録の仕組みを、これから作る場合を考えます。
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コンプライアンス違反が発覚したときの対応
コンプライアンス違反が発覚したときは、事実確認と証拠の保全、被害拡大の防止、原因の調査、処分と再発防止策の決定、関係者への説明の順に進めるのが一般的です。
初動:事実確認・証拠の保全・拡大の防止
最初に行うのは、何が起きたかの確認と、メールや契約書、会計帳簿などの証拠の保全です。被害が広がるおそれがあるときは、関係する業務や権限を一時的に止めます。通報で発覚した場合は、通報者が特定されないよう、情報を扱う人を限定します。公益通報者保護法では、通報対応にあたる者に、通報者を特定させる事項を漏らさない義務があります。
調査と処分:客観的に事実を確かめる
調査は、当事者の上司や関係者から独立した担当者が行うと、公正さを保ちやすくなります。社内で対応しきれない場合や、社会的な影響が大きい場合は、弁護士などの外部専門家や第三者委員会の活用も検討します。調査で事実が確認できたら、就業規則に照らして処分を決めます。懲戒は、事実に見合った相当な内容にする必要があります。
再発防止と説明:原因まで掘り下げる
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取引先で違反が見つかったとき
違反は自社だけでなく、取引先で見つかることもあります。取引先に違反や不祥事が発覚したときは、その取引先との契約内容を確認するとともに、ほかの取引先にも同じ問題がないかを続けて確認します。取引先が多いほど、手作業での確認には時間がかかります。
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よくある質問(FAQ)
Q1. コンプライアンス違反とは何ですか?
A. 法令、社内規程、社会規範のいずれかに反する行為のことです。罰則のある法令違反だけでなく、就業規則に反する行為や、ハラスメントのように社会の信頼を損なう行為も含まれます。違反にあたるかは、法令、社内規程、社会規範の3つの基準に当てはめて判断します。
Q2. コンプライアンス違反の具体例には何がありますか?
A. 労務・ハラスメント(残業代を払わない長時間労働、パワハラ)、情報管理(顧客情報の漏えい、営業秘密の持ち出し)、会計・財務(粉飾決算、補助金の不正受給)、取引先との関係(下請事業者への不当な扱い、反社会的勢力との取引)、社会的信用(SNSでの不適切な投稿)の5つの領域に分けると整理できます。
Q3. 芸能人がコンプライアンス違反をするのは、どのような場合ですか?
A. 基準は企業と同じで、法令、契約や所属先の規程、社会規範のいずれかに反する場合です。芸能人は出演契約や所属契約の内容、社会への影響の大きさも判断に関わるため、法令違反に至らない行為でも出演の見合わせなどにつながることがあります。個別の報道については、公表された事実が限られる場合があるため、所属先や出演先の公式発表で確認してください。
Q4. コンプライアンスとは何ですか?
A. もとは「法令遵守」を意味する言葉で、現在は法令に加えて、社内規程や社会的な倫理を守ることまで含めて使われます。基本的な意味やコーポレートガバナンス・CSRとの違いは、企業のコンプライアンスの基本を解説した記事で詳しく解説しています。
Q5. コンプライアンス違反を見つけたら、どこに相談すればよいですか?
A. まずは社内の相談窓口や内部通報窓口に相談します。公益通報者保護法は、事業者に通報への対応体制の整備を求めており、常時使用する労働者が300人以下の事業者では努力義務です。窓口がない場合や社内に言いにくい場合は、行政機関や弁護士などの外部窓口も選択肢です。
Q6. 中小企業でもコンプライアンス違反への対策は必要ですか?
A. 必要です。パワーハラスメントの防止措置は、2022年4月から中小企業を含むすべての事業主の義務です。反社会的勢力の指針も、あらゆる企業を対象とし、中小企業では企業規模に応じて5つの基本原則を中心に対応することが大切だと説明しています。
まとめ:コンプライアンス違反を防ぐために押さえたい5つのこと
- 違反にあたるかは、法令、社内規程、社会規範の3つの基準で判断する
- 労務・ハラスメント、情報管理、会計・財務、取引先との関係、社会的信用の5領域で、自社の点検が手薄な部分を洗い出す
- 原因は動機、機会、正当化の3つで整理し、確認や承認を1人に集中させない
- 規程、研修、内部通報窓口、記録を組み合わせ、発覚したときの動き方を事前に決めておく
- 取引先の確認を仕組みにするため、反社チェックツールの資料を取り寄せて、自社の運用に合うかを検討する
取引先との関係に起因する違反は、社内の規程だけでは防ぎきれません。確認の範囲と記録の仕組みを決め、必要に応じてツールの力も借りながら、継続的に見直していきましょう。
参考文献
- 法務省「企業が反社会的勢力による被害を防止するための指針について」 https://www.moj.go.jp/keiji1/keiji_keiji42.html
- e-Gov法令検索「公益通報者保護法」 https://laws.e-gov.go.jp/law/416AC0000000122
- e-Gov法令検索「労働契約法」 https://laws.e-gov.go.jp/law/419AC0000000128
- e-Gov法令検索「労働基準法」 https://laws.e-gov.go.jp/law/322AC0000000049
- 厚生労働省「職場のハラスメントに関する実態調査 結果概要(令和5年度)」 https://www.mhlw.go.jp/content/11909000/001259093.pdf
- 厚生労働省「職場におけるハラスメント対策について(パワーハラスメント)」 https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/koyoukintou/seisaku06/index.html
- 帝国データバンク「コンプライアンス違反企業の倒産動向調査(2025年)」 https://www.tdb.co.jp/report/economic/20250210-compliance2025/
- 国土交通省「ダイハツ工業の不正事案に関する国土交通省の対応について」 https://www.mlit.go.jp/report/press/jidosha08_hh_005005.html
- 公正取引委員会「取適法(中小受託取引適正化法)」 https://www.jftc.go.jp/toriteki_2025/
- 日本公認会計士協会「監査基準報告書240 財務諸表監査における不正」 https://jicpa.or.jp/specialized_field/2-24-240-2-20250723.pdf
- 金融庁「財務報告に係る内部統制の評価及び監査の基準の改訂について(意見書)」 https://www.fsa.go.jp/news/r4/sonota/20230407/1.pdf
- 経済産業省 METI Journal「コーポレート・ガバナンス・システムに関する実務指針(CGSガイドライン)」 https://journal.meti.go.jp/60sec/22974/
- RISK EYES導入事例 株式会社エスマット https://www.riskeyes.jp/lp/zirei_004
- RoboRobo導入事例 株式会社廣畑 https://blog.roborobo.co.jp/case/hirobata
- KYCコンサルティング株式会社「RiskAnalyze導入事例4選」 https://kycc.co.jp/column/20240709/
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