コンプライアンス違反とは?意味と判断基準、具体例、起きたときの対応

Check!

  • 違反にあたるかを3つの基準で判断できる
  • 労務や取引先など5領域の具体例がわかる
  • 防止策と発覚後の対応の進め方がわかる

コンプライアンス違反とは、法令に反する行為だけでなく、社内規程や社会規範に反する行為も含めて、企業や従業員が守るべきルールを破ることです。法律に触れなくても、取引先や社会の信頼を損なう行為は違反として問題になります。この記事では、違反にあたるかを見分ける3つの基準、労務・情報管理・会計・取引先との関係に分けた具体例、違反が起きる原因、会社が負うリスク、防止策、発覚したときの対応の順に整理します。取引先との関係が絡む違反は社内の努力だけでは防ぎにくいため、取引先の確認を仕組みにする方法にも触れます。

自社のコンプライアンス対策の現在地を2問で確認

Q1. いま特に気になっているのは、どちらの違反リスクですか?

目次

開く

閉じる

  1. コンプライアンス違反とは?意味と3つの判断基準
  2. コンプライアンス違反の具体例|5つの領域で確認する
  3. 企業で起きた違反事例から読み取れること
  4. コンプライアンス違反が起きる主な原因
  5. コンプライアンス違反が会社にもたらすリスク
  6. コンプライアンス違反を防ぐ5つの対策
  7. コンプライアンス違反が発覚したときの対応
  8. 取引先の確認ツールを比べるときの4つの観点
  9. よくある質問(FAQ)
  10. まとめ:コンプライアンス違反を防ぐために押さえたい5つのこと
  11. 参考文献

コンプライアンス違反とは?意味と3つの判断基準

コンプライアンス違反とは、法令、社内規程、社会規範のいずれかに反する行為のことです。罰則のある行為だけでなく、信頼を損なう行為も含まれます。

コンプライアンスはもともと「法令遵守」を意味する言葉ですが、現在は法令に加えて、社内のルールや社会的な倫理を守ることまで含めて使われます。帝国データバンクの違反倒産の調査も、法令違反に限らず、社会規範や倫理に反する意図的な行為まで対象に含めています。

違反かどうかを見分ける3つの基準

違反にあたるかを迷ったときは、次の3つの基準に当てはめると整理できます。

基準内容違反の例起こりうる結果
法令法律、政令、省令、条例などの決まり残業代を払わない長時間労働、個人情報の不適切な取扱い、インサイダー取引行政処分、刑事罰、損害賠償
社内規程就業規則、社内規程、行動規範などの会社のルール無断欠勤、備品の私的利用、副業規定への違反、情報の無断持ち出し懲戒処分、配置の見直し
社会規範明文化されていない倫理や社会の常識ハラスメントや差別的な言動、SNSでの不適切な投稿信用の低下、取引の停止、炎上

社内規程の代表が就業規則で、常時10人以上の労働者を使用する会社には、作成と届出が義務づけられています(労働基準法第89条)。就業規則に反した従業員への懲戒は、客観的に合理的な理由を欠き、社会通念上相当でなければ無効になります(労働契約法第15条)。ルール違反だからといって、どのような処分でも認められるわけではない点も押さえておきましょう。

法律違反との違いと、ガバナンス・内部統制との違い

法律違反は、3つの基準のうち「法令」に反する場合だけを指します。コンプライアンス違反はそれより範囲が広く、法律に触れなくても、社内規程や社会規範に反すれば該当します。たとえばパワーハラスメントは、すべての事業主に防止措置が義務づけられていますが(厚生労働省)、法律上の要件に当てはまらない言動でも、職場の秩序を乱すものは社内規程や社会規範の面で問題になります。

似た言葉との違いも整理します。コーポレートガバナンスは、経済産業省の解説では、株主や顧客、従業員、地域社会の立場を踏まえて、透明・公正かつ迅速・果断な意思決定を行うための仕組みです(経済産業省)。内部統制は、金融庁の基準で、業務の有効性と効率性、報告の信頼性、事業活動に関わる法令等の遵守、資産の保全という目的を達成するために、業務に組み込まれる仕組みと定義されています(金融庁)。コンプライアンスは守る対象、ガバナンスと内部統制はそれを守らせる仕組み、と考えると区別しやすくなります。ルールそのものの意味やCSRとの関係は、企業のコンプライアンスの基本を解説した記事で詳しく説明しています。

取引先との関係も、コンプライアンスの対象です

コンプライアンス違反は、社内の行為だけで起きるわけではありません。取引先が反社会的勢力だと知らずに取引を続けた場合も、会社として問題になります。手がかりになるのが、2007年6月19日に犯罪対策閣僚会議の幹事会がまとめた「企業が反社会的勢力による被害を防止するための指針」です(法務省)。法務省の解説は、この指針があらゆる企業を対象とし、法的拘束力はないと説明しています。指針は、反社会的勢力に屈せず法律に則して対応することや、資金を提供しないことを、コンプライアンスそのものと位置づけています。平素からの対応としては、取引先の審査を行うこと、契約書や取引約款に暴力団排除条項を入れること、相手が反社会的勢力だと判明した時点や疑いが生じた時点で速やかに関係を解消することなどを挙げています。

取引先の審査をインターネット検索だけで続けると、確認する記事が際限なく増え、担当者の負担が大きくなります。こうした検索結果の絞り込みが課題になっている場合の一例が、ソーシャルワイヤー株式会社の「RISK EYES」です。商品ページでは、AIやフィルタリングで余分な記事を除外して精度の高い結果を確認できること、独自のデータベースで直近の反社情報をピンポイントでチェックできること、一括検索の差分検索が自動で行えることが紹介されています。一方で、どこから手をつければよいか分からず、初心者では扱いきれない場合があることも注意点として挙げられています。料金はプランによって異なるため、資料や公式サイトで確認してください。

ソーシャルワイヤー株式会社

RISK EYES

RISK EYES

ソーシャルワイヤー株式会社

RISK EYES

手間を省きつつ精度の高い調査を求める方におすすめ

全体評価
4 (1件)
30秒で完了!かんたん入力 資料を無料ダウンロード
料金・機能をまとめて確認 サービス詳細はこちら
30秒で完了!かんたん入力 資料を無料ダウンロード
料金・機能をまとめて確認 サービス詳細はこちら
GOOD

おすすめ!

  • AIやフィルタリングをすることで余分な記事を除外し、精度の高い結果を確認できる
  • 独自のデーターベースを用いての検索が可能で、直近の反社情報をピンポイントでチェック
MORE

気になる…

  • チェックをする際にどこから手をつければいいかわからず、初心者の方だと扱いきれないことも
評価・口コミ(一部抜粋)
4
  • 企業名や代表者名の検索で簡単に反社チェックができ、履歴の確認や検索した新聞記事やWeb記事のPDF保存などができるため、社内共有や退寮件数の調査も簡単にできることがメリットだと思います。

導入事例

【導入前の課題】

・IPO準備を機にインターネット検索による反社チェックを開始したものの、膨大な記事がヒットし、確認作業に多くの時間と労力がかかっていた

・限られた人員でバックオフィス業務全般を担っていたため、反社チェックに十分な時間を割けず、増員せずに効率的な運用体制を構築する必要があった

【導入後の効果】

・取引先や採用候補者のチェックに活用し、基幹システムから担当者へ通知するフローを整えることで、チェック漏れを防ぐ運用体制を構築できた

・シンプルな操作性により、総務や人事労務など複数の担当者が迷わず利用でき、必要な記事の絞り込みも効率化された

株式会社コアコンセプト・テクノロジー

料金の詳細や利用イメージは「サービス詳細」をClick

「ヒットしても件数が少ないので、さくっと反社チェックできていて助かっています。」

株式会社エスマット 執行役員CFO 内田氏(RISK EYESの導入事例)
RISK EYES

取引先の確認で、検索結果の記事を絞り込みたい会社に

RISK EYESの資料を無料でダウンロードできます

無料・30秒で完了 資料を無料ダウンロード

コンプライアンス違反の具体例|5つの領域で確認する

コンプライアンス違反の具体例は、労務・ハラスメント、情報管理、会計・財務、取引先との関係、社会的信用に関わる行為の5つの領域に分けると整理できます。領域ごとに関係するルールが違うため、自社でどの領域の点検が手薄かを確認する手がかりになります。

領域具体例関係する主なルール
労務・ハラスメント残業代を払わない長時間労働、パワーハラスメント、セクシュアルハラスメント労働基準法、労働施策総合推進法
情報管理・知的財産顧客情報の漏えい、営業秘密の持ち出し、他社の著作物の無断利用個人情報保護法、不正競争防止法、著作権法
会計・財務粉飾決算、補助金などの不正受給、インサイダー取引金融商品取引法、刑法
取引先との関係下請事業者への不当な扱い、反社会的勢力との取引、キックバック取適法、独占禁止法、暴力団排除条例
社会的信用SNSでの不適切な投稿、差別的な言動、誇大な広告景品表示法、社会規範

労務・ハラスメントの違反

労務の違反で代表的なのは、割増賃金を払わない時間外労働や、労働時間の上限を超える長時間労働です。ハラスメントについては、厚生労働省の令和5年度「職場のハラスメントに関する実態調査」で、過去3年間に勤務先でパワハラを受けたと答えた人が19.3%でした(調査の結果概要)。令和2年度の31.4%から減っています。一方、従業員30人以上の企業・団体を対象にした企業調査では、過去3年間にパワハラの相談があった企業は64.2%で、令和2年度から16.0ポイント増えました。相談があった事例のうち、企業が実際にハラスメントにあたると判断した事例があった企業は73.0%です。パワハラの防止措置は、2022年4月から中小企業を含むすべての事業主の義務になっています。厚生労働省は、パワハラの典型例を、身体的な攻撃、精神的な攻撃、人間関係からの切り離し、過大な要求、過小な要求、個の侵害の6つに整理しています。

見落としやすいのは、気づいたあとの対応です。同じ調査で、パワハラを受けたことを勤務先が認識していたと答えた人のうち、勤務先が「特に何もしなかった」としたのは53.2%でした。違反が起きること自体だけでなく、気づいたあとに対応が止まることも、問題を長引かせる要因になります。

情報管理・知的財産の違反

顧客情報の漏えい、退職者による営業秘密の持ち出し、他社の著作物の無断利用が代表例です。個人情報保護法、不正競争防止法、著作権法などが関係します。メールの誤送信やパスワードの使い回しのように、悪意がなくても漏えいにつながる行為は、社内規程の違反として扱われるのが一般的です。外部からの不正アクセスだけでなく、社内の取扱いの緩さが原因になる点が、このタイプの特徴です。

会計・財務の違反

帝国データバンクの調査では、2025年のコンプライアンス違反倒産は278件で、前年の391件から113件、28.9%減りました(コンプライアンス違反企業の倒産動向調査(2025年))。違反の類型別では、粉飾が74件で最多、補助金などの不正受給が48件、業法違反が44件でした。対象は負債1000万円以上の法的整理による倒産で、2015年1月から2025年12月までの集計です。件数は減っても、決算の数字を偽る、公的な資金を不正に受け取るといった行為が、会社の存続そのものに関わることを示しています。

取引先との関係の違反

2026年1月1日に、下請法は取適法に名称が変わりました。公正取引委員会によると、協議に応じない一方的な価格決定の禁止や手形払いの禁止が加わり、資本金に加えて従業員数による適用基準も追加されています(公正取引委員会)。発注側の会社が取引先に不利益を与えると、取引先との関係だけでなく、法令違反としても問題になります。また、反社会的勢力との取引を知らずに続けることも、前述の指針が求める関係遮断の対象です。

社会的信用に関わる違反

法令に触れなくても、SNSでの不適切な投稿や差別的な言動は、会社の信用を大きく損ないます。公式アカウントの投稿だけでなく、従業員の私的な投稿が会社名と結びついて広がる場合もあるため、SNSの利用ルールを社内規程に明記し、研修で具体例を示しておくことが大切です。

企業で起きた違反事例から読み取れること

企業の違反事例を公的な資料で確認すると、1件の不正が許認可の取消し手続きや是正命令といった事業全体への処分につながり、再発防止の報告も長く求められることがわかります。

ダイハツ工業の型式指定をめぐる不正

国土交通省は2024年1月16日、ダイハツ工業の型式指定申請における不正行為について発表しました(国土交通省の発表資料)。ダイハツ工業が報告した不正は46車種142件で、立入検査で新たに14件が確認され、合計156件になりました。国土交通省は、3車種の型式指定の取消し手続きを始め、ダイハツ工業に是正命令を出しています。是正命令では、1か月以内に再発防止策を報告し、その後は四半期ごとに実施状況を報告するよう求めました。

事例から読み取れる3つの点

この事例から読み取れる点は3つあります。1つめは、不正が個別の1件で終わらず、まとまった数として確認されたことです。2つめは、処分が不正のあった部門だけでなく、型式指定という事業の根幹にかかわる許認可に及んだことです。3つめは、処分のあとも、再発防止策の報告が継続して求められたことです。違反が見つかったあとの対応が長期にわたるため、発覚後の動き方を事前に決めておく必要があります。

有名企業の事例を見るときの注意点

報道された事例は、事実の調査が進む前の情報を含むことがあります。事例を自社の点検に使うときは、行政機関の発表資料や、企業が公表した調査報告書など、事実が確定した資料で内容を確認してください。事例の名前を覚えるより、「何が原因で、どの時点で見つかり、どのような処分や再発防止策につながったか」を自社の業務に置き換えて読むほうが、防止策に役立ちます。

コンプライアンス違反が起きる主な原因

コンプライアンス違反が起きる主な原因は、知識不足、チェック体制の不備、達成が難しい目標などのプレッシャー、不正を正当化する風土の4つです。

不正のトライアングルで原因を整理する

日本公認会計士協会の監査基準報告書240は、不正リスク要因を、不正を実行する動機やプレッシャー、不正を実行する機会、不正行為に対する姿勢や正当化の3つに分類しています(監査基準報告書240)。一般に「不正のトライアングル」と呼ばれる考え方で、3つがそろうと不正が起きやすくなります。

要素意味職場での例対策の方向
動機・プレッシャー不正をしてでも成果を出さなければと感じる状況達成が難しい目標と、成果に連動した多額の報酬目標設定と評価の見直し、相談しやすい環境
機会不正を実行できてしまう状況確認や承認が1人に集中し、第三者が見ていない複数人での確認、記録の保存、定期的な監査
姿勢・正当化不正を思いとどまらせる意識の欠如「みんなやっている」「今回だけ」という考え方研修、行動規範、経営トップの姿勢の明示

監査基準報告書240では、非現実的な利益目標の達成に対する多額のボーナスが不正の動機を生じさせることがある、と例示されています。「機会」と「正当化」の例は、一般的な職場に当てはめた例です。自社の業務で、確認が1人に集中している場面がないかを点検するところから始めると、取り組みやすくなります。

違反が起きやすい職場の特徴

厚生労働省の実態調査では、パワハラを経験した人としなかった人で、勤務先の特徴に10ポイント以上の差があった項目が示されています(調査の結果概要)。上司と部下のコミュニケーションが少ない、残業が多い、業績が低下している、ハラスメント防止規定が制定されていない、失敗が許されない、人手が常に不足している、などです。ハラスメントの調査ですが、余裕のない職場でルールの周知が足りないと違反が起きやすいという傾向は、ほかの違反にも当てはまると考えられます。

知らないうちに違反に関わる

反社会的勢力の指針は、暴力団排除の意識が高い企業であっても、暴力団関係企業などと知らずに結果的に経済取引を行ってしまう可能性があると指摘しています。本人に悪意がなくても、確認の仕組みがなければ、取引先を通じて違反に関わることがあります。取引先の確認が「うっかり」を防ぐ手段になる理由は、ここにあります。

コンプライアンス違反が会社にもたらすリスク

コンプライアンス違反をした会社は、行政処分や刑事罰、損害賠償に加えて、取引の停止や採用難といった信用面の損失を負うおそれがあります。

法的な責任:行政処分・刑事罰・損害賠償

法令に違反した場合は、法令ごとに定められた行政処分や刑事罰の対象になります。違反をした個人だけでなく、会社も責任を問われる場合があります。個人情報の漏えいなどで被害を受けた人や、不利益を受けた取引先から損害賠償を求められることもあります。ダイハツ工業の事例のように、許認可の取消し手続きや、再発防止策の継続的な報告が求められるケースもあります。

取引・信用面のリスク

違反が公表されると、取引先が取引を見直す、金融機関が与信を見直す、求職者が応募をためらうといった影響が出ます。帝国データバンクは、コンプライアンス違反は手法が巧妙化して外部から見抜くことが難しいケースが多いとして、企業規模を問わず、定期的で細やかなモニタリングによる与信管理が一層求められているとしています(同調査)。自社が違反をしなくても、取引先の違反が自社の取引や資金繰りに影響することがあります。

従業員個人への処分

違反をした従業員は、就業規則に基づいて、注意や戒告から、減給、出勤停止、解雇まで、違反の内容に応じた懲戒の対象になる場合があります。懲戒は、客観的に合理的な理由と社会通念上の相当性が必要で、この要件を欠くと無効になります。処分を決める前に、事実の確認と本人の言い分の聴取を丁寧に行うことが重要です。

なお、この記事は一般的な情報の整理であり、個別の事案についての法的助言ではありません。具体的な判断が必要な場合は、弁護士などの専門家に相談してください。

コンプライアンス違反を防ぐ5つの対策

コンプライアンス違反を防ぐには、行動規範の明文化、研修、内部通報窓口、確認の複数化と記録、取引先の確認の5つを組み合わせて進めます。

1. 規程と行動規範を文書にする

禁止する行為と判断の基準を文書にして、全員が読める場所に置きます。就業規則に書ききれない判断基準は、行動規範や社内規程で補います。情報の持ち出し、SNSの利用、取引先との接待や贈答など、迷いやすい場面は具体例つきで書くと、現場が判断しやすくなります。規程は一度作って終わりにせず、法改正や直近の違反事例を受けて見直します。

2. 研修で知識と意識をそろえる

知識不足による違反を防ぐには、役職や職種に合わせた研修を定期的に行います。ハラスメント、情報管理、取引先との関係など、領域ごとに題材を変えると、自分の仕事に引きつけて理解されやすくなります。受講状況を管理できるeラーニングの選び方は、コンプライアンス研修におすすめのeラーニングと、コンプライアンス研修向けeラーニング6選で整理しています。

3. 内部通報窓口を設ける

違反を早く見つけるには、従業員が不利益を恐れずに相談できる窓口が必要です。公益通報者保護法は、事業者に、通報への対応業務に従事する者を定め、通報に適切に対応するための体制を整備することを求めています(第11条)。常時使用する労働者が300人以下の事業者では、これは努力義務です。通報への対応にあたる者には、通報者を特定させる事項を正当な理由なく漏らしてはならない義務もあります(第12条)。条文はe-Gov法令検索で確認できます。窓口は、社内の担当部署のほか、社外の弁護士などに任せる形もあります。同法は法改正が続いているため、最新の内容は消費者庁の公表資料で確認してください。

4. 確認を複数人で行い、記録を残す

不正の機会を減らすには、重要な確認や承認を1人に任せず、複数人で行い、結果を記録に残します。誰がいつ何を確認し、どう判断したかが残っていれば、問題が起きたときに事実関係を調べやすく、説明もしやすくなります。記録は、担当者の個人のメモではなく、組織として参照できる場所に保存することが重要です。

5. 取引先の確認を仕組みにする

取引先の確認は、反社会的勢力の指針が求める平素からの対応の1つです。確認する範囲や、コンプライアンスチェックと反社チェックの違いは、コンプライアンスチェックとは?反社チェックとの違いや調査範囲を解説した記事で整理しています。ここでは、確認の基準や記録の仕組みを、これから作る場合を考えます。

取引先の確認の基準や記録の仕組みをこれから作る場合の一例が、オープン株式会社の「RoboRoboコンプライアンスチェック」です。商品ページでは、目視では判断しにくい記事を3段階でリスク判定できること、疑わしい記事を生成AIが100字程度で要約すること、1件から検索できることが紹介されています。一方で、取引先や個人をExcelに取りまとめる必要があるため、手間がかかる可能性も注意点として挙げられています。料金はプランによって異なるため、資料や公式サイトで確認してください。

オープン株式会社

RoboRoboコンプライアンスチェック

RoboRoboコンプライアンスチェック

オープン株式会社

RoboRoboコンプライアンスチェック

取引判断や証跡などを一元管理したい企業におすすめ

全体評価
4.7 (3件)
30秒で完了!かんたん入力 資料を無料ダウンロード
料金・機能をまとめて確認 サービス詳細はこちら
30秒で完了!かんたん入力 資料を無料ダウンロード
料金・機能をまとめて確認 サービス詳細はこちら
GOOD

おすすめ!

  • 目視では判断しにくい記事を3段階でリスク判定できて扱いやすい
  • 疑わしい記事を「生成AI」が100字程度で要約し、読み込む手間を軽減
  • 1件から検索可能で、プランによっては単価を100円に抑えられてコスパがいい
MORE

気になる…

  • 取引先や個人をExcelに取りまとめる必要があるため、手間がかかる可能性も
評価・口コミ(一部抜粋)
4.7
  • コンプライアンス調査を受けて新規取引・継続取引などの判断をするたコンプライアンスチェックを定期的に確実にチェック管理できる点はメリットです。 管理をクラウドで一括管理できるので、作業コストが簡略化され他業務がスムーズになります。

  • このサービスを利用したことで日常業務の中で、反社チェックを効率的に行うことができた。このサービスを利用することで、コンプライアンスにおけるリスクの高さを大から小のレベルで認識することができ、その格付けからリスクの高さに応じた対応が可能となるため、リスクの高い項目には重点的なチェックをし、低い場合にはチェックを省略するなどの

  • RoboRoboコンプライアンスチェックの導入により、社内での報連相が格段に楽になりました。 AIによる自動判定と記事要約機能で重要な情報が瞬時に整理され、調査結果や証跡も一元管理・一括ダウンロードが可能です。 これにより、担当者間の情報共有や報告作業が大幅に効率化し、確認・承認フローの全体作業時間も大幅に短縮されました。

他サービスとの比較記事はこちら


アラームボックス パワーサーチと比較

RISK EYESと比較

RiskAnalyzeと比較

料金の詳細や利用イメージは「サービス詳細」をClick

「反社チェックの結果をAIレポートで簡潔に確認できる点です。」

株式会社廣畑 田中氏(RoboRoboコンプライアンスチェックの導入事例)

ここまでの5つの対策のうち、取引先の確認は、手作業のままだと記録や再確認が抜けやすい部分です。自社の運用に当てはまる項目を、次のセルフチェックで確認してみてください。

取引先の確認、今のやり方で大丈夫?セルフチェック

当てはまるものを選んでください(登録不要)

コンプライアンス違反が発覚したときの対応

コンプライアンス違反が発覚したときは、事実確認と証拠の保全、被害拡大の防止、原因の調査、処分と再発防止策の決定、関係者への説明の順に進めるのが一般的です。

初動:事実確認・証拠の保全・拡大の防止

最初に行うのは、何が起きたかの確認と、メールや契約書、会計帳簿などの証拠の保全です。被害が広がるおそれがあるときは、関係する業務や権限を一時的に止めます。通報で発覚した場合は、通報者が特定されないよう、情報を扱う人を限定します。公益通報者保護法では、通報対応にあたる者に、通報者を特定させる事項を漏らさない義務があります。

調査と処分:客観的に事実を確かめる

調査は、当事者の上司や関係者から独立した担当者が行うと、公正さを保ちやすくなります。社内で対応しきれない場合や、社会的な影響が大きい場合は、弁護士などの外部専門家や第三者委員会の活用も検討します。調査で事実が確認できたら、就業規則に照らして処分を決めます。懲戒は、事実に見合った相当な内容にする必要があります。

再発防止と説明:原因まで掘り下げる

処分で終わらせず、なぜ起きたのかを掘り下げ、規程、業務の流れ、確認の分担、研修、評価の仕組みを見直します。ダイハツ工業の事例では、是正命令で再発防止策の報告と、その後の実施状況の継続的な報告が求められました。社内には事実と再発防止策を周知し、取引先や社会への説明が必要な場合は、隠さず、わかる範囲から伝えることが信頼の回復につながります。

取引先で違反が見つかったとき

違反は自社だけでなく、取引先で見つかることもあります。取引先に違反や不祥事が発覚したときは、その取引先との契約内容を確認するとともに、ほかの取引先にも同じ問題がないかを続けて確認します。取引先が多いほど、手作業での確認には時間がかかります。

取引先に違反が見つかり、ほかの取引先も続けて確認したい場合の一例が、KYCコンサルティング株式会社の「RiskAnalyze」です。商品ページでは、調査レポートを1件0.4秒で表示できること、海外リスクの情報を250万件以上保有し、国内外どちらもチェックできることが紹介されています。一方で、101検索以上はプロフェッショナルプランの契約が必要です。料金はプランによって異なるため、資料や公式サイトで確認してください。

KYCコンサルティング株式会社

RiskAnalyze

RiskAnalyze

KYCコンサルティング株式会社

RiskAnalyze

海外チェック◎コストと手間を削減したい方におすすめ

全体評価
4 (1件)
30秒で完了!かんたん入力 資料を無料ダウンロード
料金・機能をまとめて確認 サービス詳細はこちら
30秒で完了!かんたん入力 資料を無料ダウンロード
料金・機能をまとめて確認 サービス詳細はこちら

料金の詳細や利用イメージは「サービス詳細」をClick

GOOD

おすすめ!

  • 1件0.4秒で調査レポートを即表示でき、作業効率を上げることが可能
  • 海外リスクについて250万件以上の情報を保有しており、国内外どちらもチェックできる
MORE

気になる…

  • 101検索以上はプロフェショナルプラン契約が必要
評価・口コミ(一部抜粋)
4
  • 採用活動など行う際の、判断基準にできます。 内容によって企業に合うかどうかを含めて判断が事前にできるため重宝しています。

他サービスとの比較記事はこちら

料金の詳細や利用イメージは「サービス詳細」をClick

運営会社のコラムでは、導入企業の事例として、大和財託株式会社が、1件あたり約4.5分かかっていた調査を約0.5分に短縮し、ひと月の作業時間が20.5時間改善したと紹介されています(RiskAnalyzeの導入事例4選)。

RiskAnalyze

取引先の確認に時間がかかり、見直しが後回しになっていませんか?

こんな会社に向いています

取引先の件数が多く、定期的な見直しの手間を減らしたい会社

海外の取引先も含めて、国内外を確認したい会社

RiskAnalyzeの資料を無料で見る

取引先の確認ツールを比べるときの4つの観点

取引先の確認ツールを比べるときは、確認できる情報の範囲、検索結果の絞り込み方、結果の記録、継続確認とシステム連携の4点を見ます。

  • 確認できる情報の範囲:新聞記事、Web上の記事、独自のデータベース、海外の情報など、どの情報を見て判断するか
  • 検索結果の絞り込み:ヒットした記事を人が読む量を、どこまで減らせるか
  • 結果の記録:検索した日時、対象、結果、判断した人の履歴を残せるか
  • 継続確認と連携:既存の取引先を定期的に再確認でき、自社の顧客管理システムなどと連携できるか

導入事例では、顧客管理システムとの連携を前提条件にして選んだ会社もあります。3サービスの違いを、商品ページで確認した内容で表にまとめました(確認日:2026年10月19日)。優劣ではなく、役割の違いで並べています。気になるサービスの資料は、まとめて請求できます。

取引先の確認ツール3サービスの役割の違い

自社の状況を選ぶと、合うサービスが強調されます。優劣ではなく役割の違いで並べています

自社の状況:

この状況に合う一例:RISK EYESAIやフィルタリングで余分な記事を除外し、差分検索で再確認の手間を減らす点が紹介されています

資料を無料ダウンロード

この状況に合う一例:RiskAnalyze調査レポートの即時表示と、海外リスク情報250万件以上の保有が紹介されています

資料を無料ダウンロード

この状況に合う一例:RoboRoboコンプライアンスチェック3段階のリスク判定と、生成AIによる記事の要約が紹介されています

資料を無料ダウンロード
サービス RISK EYES RiskAnalyze RoboRoboコンプライアンスチェック
向いている会社 取引先の反社チェックで、ヒットした記事の確認に時間がかかっている会社 国内に加えて海外の取引先も確認したく、コストと手間を減らしたい会社 取引判断や証跡をまとめて管理したい会社
特徴 AIやフィルタリングで余分な記事を除外し、独自のデータベースで直近の反社情報を確認できる。一括検索の差分検索が自動で行える 調査レポートを1件0.4秒で表示でき、海外リスクの情報を250万件以上保有して国内外を確認できる 記事を3段階でリスク判定でき、疑わしい記事は生成AIが100字程度で要約する。1件から検索できる
注意したい点 どこから手をつければよいか迷い、初心者は扱いきれない場合がある 101検索以上はプロフェッショナルプランの契約が必要 取引先や個人をExcelにまとめる必要があり、手間がかかる場合がある
資料・詳細

3サービスの資料をまとめて請求(入力は1回・無料)

まとめて資料をダウンロード

表は横にスクロールできます。内容は各商品ページで確認した情報です(確認日:2026年10月19日)。料金はプランによって異なるため、資料や公式サイトで確認してください。

よくある質問(FAQ)

Q1. コンプライアンス違反とは何ですか?

A. 法令、社内規程、社会規範のいずれかに反する行為のことです。罰則のある法令違反だけでなく、就業規則に反する行為や、ハラスメントのように社会の信頼を損なう行為も含まれます。違反にあたるかは、法令、社内規程、社会規範の3つの基準に当てはめて判断します。

Q2. コンプライアンス違反の具体例には何がありますか?

A. 労務・ハラスメント(残業代を払わない長時間労働、パワハラ)、情報管理(顧客情報の漏えい、営業秘密の持ち出し)、会計・財務(粉飾決算、補助金の不正受給)、取引先との関係(下請事業者への不当な扱い、反社会的勢力との取引)、社会的信用(SNSでの不適切な投稿)の5つの領域に分けると整理できます。

Q3. 芸能人がコンプライアンス違反をするのは、どのような場合ですか?

A. 基準は企業と同じで、法令、契約や所属先の規程、社会規範のいずれかに反する場合です。芸能人は出演契約や所属契約の内容、社会への影響の大きさも判断に関わるため、法令違反に至らない行為でも出演の見合わせなどにつながることがあります。個別の報道については、公表された事実が限られる場合があるため、所属先や出演先の公式発表で確認してください。

Q4. コンプライアンスとは何ですか?

A. もとは「法令遵守」を意味する言葉で、現在は法令に加えて、社内規程や社会的な倫理を守ることまで含めて使われます。基本的な意味やコーポレートガバナンス・CSRとの違いは、企業のコンプライアンスの基本を解説した記事で詳しく解説しています。

Q5. コンプライアンス違反を見つけたら、どこに相談すればよいですか?

A. まずは社内の相談窓口や内部通報窓口に相談します。公益通報者保護法は、事業者に通報への対応体制の整備を求めており、常時使用する労働者が300人以下の事業者では努力義務です。窓口がない場合や社内に言いにくい場合は、行政機関や弁護士などの外部窓口も選択肢です。

Q6. 中小企業でもコンプライアンス違反への対策は必要ですか?

A. 必要です。パワーハラスメントの防止措置は、2022年4月から中小企業を含むすべての事業主の義務です。反社会的勢力の指針も、あらゆる企業を対象とし、中小企業では企業規模に応じて5つの基本原則を中心に対応することが大切だと説明しています。

まとめ:コンプライアンス違反を防ぐために押さえたい5つのこと

  1. 違反にあたるかは、法令、社内規程、社会規範の3つの基準で判断する
  2. 労務・ハラスメント、情報管理、会計・財務、取引先との関係、社会的信用の5領域で、自社の点検が手薄な部分を洗い出す
  3. 原因は動機、機会、正当化の3つで整理し、確認や承認を1人に集中させない
  4. 規程、研修、内部通報窓口、記録を組み合わせ、発覚したときの動き方を事前に決めておく
  5. 取引先の確認を仕組みにするため、反社チェックツールの資料を取り寄せて、自社の運用に合うかを検討する

取引先との関係に起因する違反は、社内の規程だけでは防ぎきれません。確認の範囲と記録の仕組みを決め、必要に応じてツールの力も借りながら、継続的に見直していきましょう。

参考文献

同じカテゴリの記事を探す

同じタグの記事を探す

同じタグの記事はありません

top