社会保険料控除とは?対象の保険料・年末調整の書き方・証明書を解説

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  • 給与天引き分は会社が集計し自分で払った分は申告
  • 国民年金保険料と基金の掛金は証明書が必要
  • 令和8年分の証明書は10月下旬から順次届く

社会保険料控除とは、本人や生計を一にする親族の社会保険料を支払った場合に、その全額を所得から差し引ける所得税の控除のことです。給与から天引きされる健康保険料、厚生年金保険料、雇用保険料は会社が集計しますが、国民健康保険料や国民年金保険料を自分で払っている場合は、年末調整の申告書で自分から申告する必要があります。この記事では、対象になる保険料の一覧、控除額の考え方、令和8年分の国民年金保険料控除証明書の送付時期、申告書の書き方、家族分や前納で判断が分かれるケース、年末調整で漏れたときの確定申告までを、国税庁と日本年金機構の資料にもとづいて整理します。

社会保険料控除、いまいちばん知りたいのはどこですか?

Q1. 知りたいのは、制度の中身と運用のどちらですか?

目次

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  1. 社会保険料控除とは?結論と、年末調整で押さえる3つのポイント
  2. 社会保険料控除の対象になる保険料の一覧と、申告が必要かどうか
  3. 社会保険料控除の控除額の考え方:全額控除と前納の扱い
  4. 年末調整での手続きの流れと、保険料控除申告書の書き方
  5. 社会保険料控除で判断に迷いやすい4つのケース
  6. 年末調整で漏れたときの確定申告・還付と、住民税の扱い
  7. 給与から天引きする社会保険料との関係と、給与計算側の確認点
  8. 年末調整の社会保険料控除でよくある失敗と、防ぐための確認ポイント
  9. よくある質問(FAQ)
  10. まとめ:社会保険料控除で押さえたい5つのこと
  11. 参考文献

社会保険料控除とは?結論と、年末調整で押さえる3つのポイント

社会保険料控除とは、その年に支払った(または給与から差し引かれた)社会保険料の全額を、所得から差し引ける所得税の控除です。本人の分だけでなく、生計を一にする配偶者や親族の保険料を本人が支払った場合も対象になります。

根拠は所得税法第74条です(e-Gov法令検索 所得税法)。国税庁のタックスアンサーでも、控除額は、その年に実際に支払った金額、または給与や公的年金等から差し引かれた金額の全額とされています(国税庁 No.1130 社会保険料控除)。保険料の種類ごとに上限額がある生命保険料控除とは、この点が違います。

年末調整で最初に押さえる3つのポイント

  • 給与から天引きされている分は、会社が集計する:健康保険料、厚生年金保険料、雇用保険料などは、会社が1年分を集計して控除します。従業員が申告書に書く必要はありません。
  • 自分で直接払った分は、申告書に書いて提出する:国民健康保険料や国民年金保険料など、本人が直接支払った分は、保険料控除申告書の金額にもとづいて控除されます。
  • 国民年金保険料と国民年金基金の掛金は、証明書が必要:金額の多少に関係なく、支払ったことを証明する書類を申告書に添付するか、提示します。

申告書の回収と確認は、会社の担当者の負担になりやすい

会社の担当者の負担になるのは、従業員全員から保険料控除申告書を集め、国民年金保険料の証明書が付いているか、家族分の記載が正しいかを1枚ずつ確かめる作業です。紙やExcelで回収していると、不備の差し戻しが年末の忙しい時期に重なります。この回収と確認を仕組みで減らしたい場合の選択肢として、年末調整や給与計算に対応した3つのサービスを、役割の違いで並べました(商品ページで確認した内容。確認日は2026年10月19日)。制度の解説を先に読みたい方は、次の見出しへ進んでも問題ありません。

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出典:ジンジャー 導入事例 株式会社リンレイサービス

社会保険料控除の対象になる保険料の一覧と、申告が必要かどうか

社会保険料控除の対象は、被保険者として負担する健康保険料、厚生年金保険料、雇用保険料のほか、国民健康保険料(税)、国民年金保険料、介護保険料、後期高齢者医療制度の保険料などです。給与から天引きされる分は申告が不要で、本人が直接払う分は申告が必要です。

国税庁の「年末調整のしかた」(令和8年分)は、社会保険料を2種類に分けて説明しています。1つは、健康保険や厚生年金保険、雇用保険のように毎月の給与から差し引かれているもの、もう1つは、国民健康保険や国民年金のように本人が直接支払っているものです。後者は、本人から提出された保険料控除申告書の金額にもとづいて控除します。令和8年分の申告書の様式にも、給与から差し引かれた社会保険料は、改めて申告するまでもなく控除の対象とされるため、記載する必要はないと書かれています。

保険料の種類主な払い方年末調整での扱い証明書
健康保険料・厚生年金保険料・雇用保険料(被保険者負担分)毎月の給与から天引き会社が1年分を集計して控除する。申告書への記入は不要不要
国民健康保険料(税)本人が納付書や口座振替などで直接払う保険料控除申告書に金額を記入する国税庁の資料では必須とされていない
国民年金保険料本人が直接払う申告書に金額を記入し、証明書を添付または提示する必要(社会保険料控除証明書)
国民年金基金の掛金本人が直接払う申告書に金額を記入し、証明書を添付または提示する必要(各基金が発行する証明書など)
介護保険料40歳から64歳は健康保険料・国民健康保険料に含まれる。65歳以上は原則として公的年金から特別徴収前者は健康保険料などと同じ扱い。後者は、年金を受け取っている本人の控除になる不要
後期高齢者医療制度の保険料年金からの特別徴収、または口座振替年金から差し引かれた分は年金の受給者本人、口座振替の分は口座の名義人の控除になる不要

このほか、労災保険の特別加入者の保険料、共済組合などの掛金も対象です。対象の全体は国税庁のNo.1130で確認できます。

対象外として間違えやすいのが、会社が負担している分です。対象は被保険者として負担する保険料なので、健康保険料や厚生年金保険料の会社負担分は含まれません。また、民間の生命保険料や介護医療保険料は生命保険料控除、確定拠出年金の個人型年金(iDeCo)の掛金は小規模企業共済等掛金控除という、別の欄で申告します(国税庁 No.1135 小規模企業共済等掛金控除)。

社会保険料控除の控除額の考え方:全額控除と前納の扱い

社会保険料控除の控除額は、その年に実際に支払った保険料の全額です。支払う時期によって、控除される年が変わる点に注意が必要です。

控除されるのは、本年中に実際に支払った分だけ

国税庁の「年末調整のしかた」では、控除の対象になるのは本人が本年中に支払ったものだけで、納付期日が本年中に来ていても、実際に支払っていないものは含まれないとされています。反対に、過去の年分の保険料でも、本年中にまとめて支払えば、本年分の社会保険料控除の対象になります(国税庁No.1130のQ&A)。

控除された金額の分だけ、課税される所得が減ります。たとえば、社会保険料控除が30万円ある人は、ほかの条件が同じなら、課税される所得が30万円少なくなります(金額は説明用の仮の数字です)。その所得に税率を掛けた分だけ、所得税が軽くなるという仕組みです。

前納した場合は、全額を控除するか各年に分けるかを選べる

翌年以降の分をまとめて前払いした場合は、前納の期間によって扱いが変わります。国税庁のQ&Aと、日本年金機構の令和8年分の案内を整理すると、次のとおりです。

前納の期間控除の方法補足
1年以内(たとえば翌年3月までの1年分)支払った年に全額を控除してよい。各年分の保険料に相当する額を各年に控除する方法も選べる国税庁No.1130 Q2
国民年金保険料の2年前納支払った年に全額を控除してよい。各年に分ける方法も選べる国税庁No.1130 Q3。各年に分ける場合は、年分ごとに証明書を切り取って添付する
国民年金保険料の13カ月以上の前納全額を納めた年に控除する方法と、各年に控除する方法のどちらか1つを選ぶ日本年金機構。証明書は年ごとに分割され、最大3年分3枚になる

各年に分けて控除する場合の金額は、国税庁の「年末調整のしかた」にある次の算式で求めます。

前納保険料の総額(割引があれば割引後の金額) 掛ける 本年中に到来する納付期日の回数 割る 納付期日の総回数

たとえば、12か月分を割引後12万円で前納し、納付期日の総回数が12回で、そのうち本年中に来るのが9回なら、本年分は12万円に12分の9を掛けた9万円です。残りの3万円は翌年の控除になります(金額は説明用の仮の数字です)。全額を一度に控除する方法を選ぶ場合は、本人が前納した全額を保険料控除申告書に記入して申告します。どちらの方法が有利かは、年ごとの所得の見込みで変わるため、迷うときは税務署や税理士に相談してください。

年末調整での手続きの流れと、保険料控除申告書の書き方

年末調整で社会保険料控除を受けるには、給与から天引きされる分は会社の集計に任せ、国民年金保険料などを自分で払った分だけを給与所得者の保険料控除申告書に書いて、会社に提出します。

手続きの流れ

  1. 会社が、従業員に保険料控除申告書を配布する
  2. 従業員が、自分で直接払った社会保険料を申告書に記入する。国民年金保険料と国民年金基金の掛金は、証明書を添付または提示する
  3. 会社が、申告書の記載内容と証明書の有無を確認する
  4. 会社が、本年中に給与から差し引いた社会保険料等の総額を、源泉徴収簿などで集計する。年の途中で転職してきた人は、前の勤務先の源泉徴収票にある社会保険料等も含めて集計する
  5. 申告書の金額と、給与から差し引いた金額の合計を、社会保険料控除として年末調整の計算に入れる

年末調整全体の流れや必要書類の一覧は、年末調整とは?受けられる控除や必要書類などをわかりやすく解説、年末調整で提出すべき書類とは?年末調整ソフトについても解説、手書きでの年末調整のやり方 でも整理しています。

社会保険料控除の欄の書き方

令和8年分の「給与所得者の保険料控除申告書」には、社会保険料控除の専用欄があります(国税庁 令和8年分 保険料控除申告書)。

欄の名前書く内容書き方のポイント
社会保険の種類国民年金、国民健康保険など自分で払った保険の種類を書く。給与から天引きされている分は書かない
保険料支払先の名称日本年金機構、市区町村など保険料を払い込んだ先の名称を書く
保険料を負担することになっている人の氏名本人、または生計を一にする家族の氏名家族の分を自分が支払った場合は、その家族の氏名を書く
あなたが本年中に支払った保険料の金額本年中に実際に払った金額証明書の金額と合わせる。納付期日が来ていても未払いの分は含めない
合計(控除額)上の金額の合計欄が足りないときは、会社の案内にしたがう

国民年金保険料の控除証明書は、いつ届くのか

国民年金保険料の社会保険料控除証明書は、日本年金機構が納付した人に送ります。令和8年分の送付日は、日本年金機構の案内(2026年10月9日更新)によると次のとおりです。

対象電子データ書面(郵送)
令和8年1月1日から9月30日までに納付した人令和8年10月16日から10月下旬にかけて順次令和8年10月23日から11月上旬にかけて順次
令和8年10月1日から12月31日までに納付した人(上の対象者を除く)令和9年1月下旬から順次令和9年2月上旬

電子データの送付対象の人には、書面の郵送は行われません。紛失した場合は、ねんきんネットの「通知書の再交付申請」から再発行を申請でき、申請から発送まで1週間程度かかります。

年末調整の時期までに証明書が手元に届かない場合でも、証明書の交付を請求中などであれば、翌年1月末日までに提出または提示することを条件に、社会保険料控除を入れて年末調整をしてよいとされています(国税庁「年末調整のしかた」)。

令和8年分以後の確定申告(令和9年1月1日以後に提出する場合)では、証明書の添付や提示の代わりに、一定の事項を記載した明細書を添付する方法も使えるようになります(国税庁No.1130)。

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社会保険料控除で判断に迷いやすい4つのケース

社会保険料控除で判断が分かれやすいのは、家族の分、年金から天引きされる分、前納、転職の4つです。いずれも国税庁のQ&Aや資料に取扱いが書かれています。

生計を一にする家族の国民年金保険料を、自分が払ったとき

自己と生計を一にする配偶者その他の親族の保険料を支払った場合、その金額は、支払った人自身の社会保険料控除の対象になります。「生計を一にする」かどうかの判定は、保険料を支払った時点で行って差し支えないとされています。

国税庁No.1130のQ4には、生計を一にしていた子が4月に引っ越して生計が別になり、その後も親が子の国民年金保険料を毎月支払っているケースが載っています。この場合、親の控除の対象にできるのは、生計を一にしていた1月から3月に支払った分だけです。また、Q1のとおり、子の過去3年分をまとめて本年中に支払った場合は、その全額を本年分の控除の対象にできます。

年金から天引きされる介護保険料や後期高齢者医療制度の保険料

扶養している妻の公的年金から介護保険料が特別徴収されている場合、その保険料を支払ったのは妻なので、夫の社会保険料控除の対象にはなりません(国税庁No.1130 Q5)。後期高齢者医療制度の保険料も同じ考え方で、年金から特別徴収された分は年金の受給者本人の控除になります。

一方、後期高齢者医療制度の保険料を口座振替で支払っている場合は、その口座の名義人が支払った人になります。生計を一にする妻の保険料を、夫名義の口座から振り替えているなら、夫の社会保険料控除の対象です(Q6・Q7)。

国民年金保険料を前納したとき

1年以内の前納や、2年前納、13カ月以上の前納は、全額を支払った年に控除する方法と、各年に分けて控除する方法を選べます。前の見出しの表と算式のとおり、選んだ方法に合わせて証明書の使い方が変わるため、申告書を受け取る側も、どちらを選んだ申告書かを確認しておく必要があります。

年の途中で転職したとき

年の途中で転職してきた人は、前の勤務先で給与から差し引かれた社会保険料等も含めて集計します。前の勤務先から交付を受けた本年分の源泉徴収票で確認します(国税庁「年末調整のしかた」)。転職時期が年をまたぐ場合や、年の途中で退職して年内に再就職しない場合は、年末調整の対象にならないことがあり、本人が確定申告をします。年末調整の対象となる人の範囲は、国税庁のNo.2665で確認できます(国税庁 No.2665 年末調整の対象となる人)。

これらのケースは、申告書1枚ごとに担当者が判断する場面が多く、回収した後の確認に時間がかかります。申告書の収集をWebで行い、記入漏れや入力の誤りを提出前に防ぎたい場合は、前に紹介したジンジャー人事労務 年調収集オプションの資料で、どこまで画面上で確認できるかを確かめてみてください。

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年末調整で漏れたときの確定申告・還付と、住民税の扱い

年末調整で社会保険料控除の申告が漏れていた場合は、確定申告の還付申告で控除を受けられます。還付申告は、その年の翌年1月1日から5年間提出できます。

国税庁のNo.2030によると、確定申告書を提出する義務のない人でも、給与から源泉徴収された所得税額が、年間の所得について計算した所得税額より多いときは、確定申告で納め過ぎの所得税の還付を受けられます(国税庁 No.2030 還付申告)。ただし、源泉徴収票の「源泉徴収税額」が0円の人は、申告しても還付はありません。

確定申告で申告するときは、1年間に支払った社会保険料の合計額を申告書に記入し、国民年金保険料や国民年金基金の掛金は、証明書を添付または提示します。e-Taxで確定申告する場合の扱いは、国税庁のNo.1130と、そこから案内されている「給与所得者と電子申告」のページで確認してください。

個人住民税の所得割の計算でも、社会保険料控除が設けられています(e-Gov法令検索 地方税法 第314条の2)。住民税の控除額や手続きの詳細は、お住まいの市区町村で確認してください。

なお、年の中途で退職し、年内に再就職しない場合なども、本人が確定申告をする場面になります。この記事の内容は一般的な制度の解説であり、個別の税務判断は、税務署や税理士にご相談ください。

給与から天引きする社会保険料との関係と、給与計算側の確認点

給与から天引きする社会保険料と、年末調整の社会保険料控除は、同じ金額を別の面から見たものです。会社が毎月の給与から差し引いた分を1年間集計し、年末調整で社会保険料控除として差し引きます。

国税庁の「年末調整のしかた」では、本年中に給与から差し引いた社会保険料等の総額を集計します。会社が負担した社会保険料等のうち、給与として課税されるべき金額がある場合は、本人が支払ったものとして控除の対象になるため、これも集計に含めます。毎月の天引き額の決め方や、社会保険料の計算に使える給与計算ソフトについては、社会保険料の計算におすすめの給与計算ソフト7選|必要性を解説 で整理しています。

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年末調整の社会保険料控除でよくある失敗と、防ぐための確認ポイント

年末調整の社会保険料控除で多いのは、国民年金保険料の証明書の添付漏れ、家族分の判定ミス、前納分の金額の入れ違い、年内に払っていない保険料の計上です。いずれも国税庁の資料にある要件から、提出時に確認できます。

よくある失敗根拠になる国税庁の取扱い防ぐための確認
国民年金保険料の証明書が付いていない国民年金保険料と国民年金基金の掛金は、金額の多少に関係なく、支払ったことの証明書類を添付または提示する。請求中などで確認できない場合は、翌年1月末日までの提出または提示を条件に年末調整してよい提出時に添付の有無を確認し、無い人には再発行(ねんきんネット)を案内する
納付期日が来ただけの未払い分を入れている控除の対象は、本人が本年中に実際に支払った分だけ領収日や口座振替日を確認し、未払いの分を除く
家族の年金から天引きされた分を、自分の控除に入れている年金から特別徴収された介護保険料や後期高齢者医療制度の保険料は、年金の受給者本人の控除になる(No.1130 Q5・Q6)誰の年金や口座から引かれているかを確認する
生計が別になった後の分を、家族の分として入れている生計を一にするかどうかは、保険料を支払った時点で判定する(No.1130 Q4)同居や仕送りの状況と、支払った月を確認する
前納分を、全額控除と各年控除で取り違える1年以内や2年前納は、全額を支払った年に控除する方法と、各年に分ける方法を選べる(No.1130 Q2・Q3)どちらの方法を選んだかを申告書で確認し、証明書の使い方をそろえる
会社負担分や生命保険料を、社会保険料の欄に書いている対象は被保険者として負担する保険料。生命保険料は別の欄で申告する欄の違いを、配布時に案内しておく

こうした確認は、紙の申告書では担当者の目視に頼る部分が多くなります。目視に頼る確認が多い場合は、年末調整の機能を備えた人事労務ソフトで何を管理できるかを、資料で確認してみてください。freee人事労務の商品ページには、年末調整機能が機能の1つとして挙げられています。年末調整を含む給与計算の見直しとして費用面も気になる場合は、年末調整の代行費用とは?料金相場やサービスの選び方も解説 も参考になります。

よくある質問(FAQ)

Q1. 社会保険の控除額はいくらですか?

A. 社会保険料控除の控除額は、その年に実際に支払った保険料、または給与や公的年金等から差し引かれた保険料の全額で、保険料の種類ごとの上限はありません。毎月の給与から天引きされる保険料の額は、給与の額や加入している保険によって人ごとに異なります。

Q2. 社会保険料控除の還付があった場合、確定申告はどうすればいいですか?

A. 年末調整で社会保険料控除が漏れていた場合などは、確定申告の還付申告で控除を受けられます。申告書に1年間に支払った社会保険料の合計額を記入し、国民年金保険料などは証明書を添付または提示します。還付申告は、その年の翌年1月1日から5年間提出できます。

Q3. アルバイトでも保険料控除の対象になるものはありますか?

A. あります。アルバイトやパートでも、給与から健康保険料、厚生年金保険料、雇用保険料が天引きされていればその分が、国民健康保険料や国民年金保険料を自分で払っていればその分が、社会保険料控除の対象です。年末調整を受けるには扶養控除等申告書の提出が必要で、年の途中で退職した場合は、年末調整の対象になる人が限られるため、確定申告で申告することがあります。

Q4. 生命保険料控除の上限はいくらですか?

A. 所得税の生命保険料控除は、平成24年1月1日以後に契約した新契約では、一般生命保険料、介護医療保険料、個人年金保険料のそれぞれで、年間の支払保険料が8万円を超えると控除額は4万円になり、3つを合わせた上限は12万円です。平成23年12月31日以前の旧契約は、区分ごとの上限が5万円です。令和8年分以後は、23歳未満の扶養親族がいる場合に、新契約の一般生命保険料の上限が6万円になる特例もあります。社会保険料控除とは別の控除なので、申告書では別の欄に書きます。詳細は国税庁のNo.1140で確認してください。

Q5. 国民年金保険料の控除証明書はいつ届きますか?

A. 令和8年分は、1月1日から9月30日までに納付した人に、電子データが10月16日から10月下旬にかけて、書面が10月23日から11月上旬にかけて順次送付されます。10月1日から12月31日までに納付した分は、電子データが令和9年1月下旬から、書面が令和9年2月上旬です。紛失した場合は、ねんきんネットから再発行を申請でき、発送まで1週間程度かかります。

Q6. 会社が負担する社会保険料も、社会保険料控除に含まれますか?

A. 含まれません。対象は被保険者として負担する保険料で、健康保険料や厚生年金保険料の会社負担分は対象外です。ただし、会社が負担した社会保険料等のうち給与として課税されるべき金額は、本人が支払ったものとして控除の対象になります。

まとめ:社会保険料控除で押さえたい5つのこと

  1. 社会保険料控除は、その年に支払った(または給与から天引きされた)社会保険料の全額が所得から差し引かれる控除で、保険料の種類ごとの上限はない
  2. 給与から天引きされた分は会社の集計で控除され、国民健康保険料や国民年金保険料など自分で払った分は、保険料控除申告書で申告する
  3. 国民年金保険料と国民年金基金の掛金は証明書が必要で、令和8年分の証明書は10月下旬から順次届く。届かないときはねんきんネットで再発行を申請する
  4. 家族分、年金から天引きされる分、前納分は、国税庁の取扱いにそって、誰がいつ支払ったかで判断する。漏れた場合は確定申告の還付申告で、5年間申告できる
  5. 申告書の回収と確認の負担が大きいなら、年末調整に対応したサービスの資料を取り寄せ、今のやり方で何を減らせるかを比べて検討する

参考文献

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