自動車税の勘定科目は?租税公課と車両費の使い分けと仕訳例を解説

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  • 科目は租税公課が基本とわかる
  • 経費にできる条件と按分がわかる
  • 令和8年4月の変更点を確認できる

自動車税の勘定科目は、一般的に「租税公課」です。車両にかかる費用をまとめて管理したい会社では「車両費」を使うこともあり、どちらにするかは社内のルールで決めて、決めた方針を継続して使います。事業で使う車の自動車税は、法人でも個人事業主でも経費にできますが、私用と兼ねている車は業務で使った分だけが対象です。この記事では、租税公課と車両費の使い分け、現金・預金・クレジットカード・未払・還付の仕訳例、令和8年4月からの名称変更と環境性能割の廃止、個人事業主の家事按分、損金算入の時期を、国税庁や東京都主税局などの一次情報にもとづいて整理します。税務の取扱いは個別の事情で変わるため、判断に迷う場合は税理士や税務署にご確認ください。

自動車税まわりの経理、どこから見直す?2問で確認

Q1. その車は、会社の社用車ですか?個人事業の車ですか?

目次

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  1. 自動車税の勘定科目は「租税公課」が基本|「車両費」でもよいのはどんな場合?
  2. 自動車税とは?軽自動車税・自動車重量税との違いと令和8年度の変更点
  3. 法人・個人事業主は自動車税を経費にできる?損金算入の条件と時期
  4. 自動車税の仕訳例|現金・預金・クレジットカード・未払・還付
  5. 個人事業主の自動車税|家事按分の考え方と計算例
  6. 車検・整備・リース・駐車場など、請求書で届く車両関係費の経理
  7. 自動車税の処理で間違えやすい注意点と、決算前に見直したいこと
  8. よくある質問(FAQ)
  9. まとめ:自動車税の処理で押さえたい5つのこと
  10. 参考文献

自動車税の勘定科目は「租税公課」が基本|「車両費」でもよいのはどんな場合?

自動車税の勘定科目は、税金を処理する「租税公課」が一般的です。車両関係の費用をまとめたい場合は「車両費」を使う会社もあり、決めた方針は継続して使います。

租税公課とは?自動車税が入る理由

租税公課とは、事業のために支払う税金や公的な負担金をまとめて処理する勘定科目です。国税庁の確定申告書等作成コーナーは、必要経費になる租税公課の例として、事業税、固定資産税、自動車税、不動産取得税、登録免許税、印紙税などの税金と、商工会議所や組合などの会費・賦課金を挙げています(国税庁「租税公課」)。自動車税は固定資産税や事業税と同じ「税金」にあたるため、租税公課で処理するのが基本です。軽自動車税も同じ扱いです。

車両費を使う会社があるのはなぜか

車両費は、社用車の維持や管理にかかる費用をまとめて処理するために、会社が設ける科目です。ガソリン代、車検や整備の費用、駐車場代などを集めておくと、車にかかるコストを見やすくなります。そのため、自動車税も車両費に入れる会社があります。勘定科目の名称や分け方は会社の会計方針で決めるもので、大切なのは決めた方針を毎年同じように使うことです。

比較の観点租税公課で処理する場合車両費で処理する場合
向いている会社税金は税金として一覧で見たい会社。税理士事務所のひな形がそのまま使える会社車に関する費用を台数別・部門別に集計したい会社
見やすくなるもの事業税や固定資産税などと並べて、納めた税金の総額を確認しやすい自動車税、ガソリン代、車検費用などを合算して、車のコストを確認しやすい
注意したい点車にかかる総額を知りたいときは、他の科目から集め直す手間がある税金が車両費に混ざるため、税金の総額を見るときに抜き出す手間がある

迷ったときの決め方

  1. 前の期にどの科目で処理したかを確認し、同じ方針をそろえる
  2. 顧問税理士や会計ソフトの科目体系(初期設定の科目)に、自動車税の置き場が決まっていないかを確認する
  3. 車の台数が多く、車ごとのコストを見たい場合は、車両費にまとめる運用を検討する

科目を決めたあとの課題は、決めた方針を毎年ずれなく回すことです。自動車税は納付書、口座振替、カードと支払いの出方が分かれ、手入力だとぶれやすくなります。自動車税そのものは請求書受領サービスの対象ではありませんが、仕訳を自動化する会計ソフトや、車検・整備などの請求書を扱うサービスが車の経理を整える手段になります。会計ソフトの科目の考え方は会計ソフト購入時の勘定科目とは?経費計上時の注意点も解説で説明しています。役割の違いを次の表にまとめました。

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自動車税とは?軽自動車税・自動車重量税との違いと令和8年度の変更点

自動車税とは、4月1日現在の自動車の所有者に課される都道府県税で、納税通知書にもとづいて5月末日までに納めます。軽自動車税は市区町村、自動車重量税は国の税金です。

税目納める人納め先納めるタイミング年度の途中の取扱い
自動車税4月1日現在、車検証に所有者として登録されている人(所有権留保の割賦販売では使用者)都道府県5月上旬に届く納税通知書で、5月末日まで(東京都の場合)新規登録・廃車は月割で課税。名義変更や転出入は4月1日現在の所有者にその年度分を全額課税
軽自動車税4月1日現在の所有者市区町村多くの自治体で5月末まで月割の制度はなく、年度の途中で手放しても納めた税金は戻らない
自動車重量税車検や新規登録を受ける人国車検(継続検査)や新規登録のとき車検のたびに納める(国税庁は、車検などの際に重量等に応じて課税される国税と説明)

出典は、自動車税が東京都主税局「自動車税」、軽自動車税が五條市「令和8年度 軽自動車税」と日本自動車連盟(JAF)の解説、自動車重量税が国税庁「No.7192 自動車重量税のあらまし」です。納期や月割の細かな取扱いは自治体で異なる場合があるため、実際の納期限は届いた納税通知書で確認してください。

令和8年4月からの変更点|名称変更と環境性能割の廃止

令和8年4月1日から、これまで「自動車税種別割」と呼ばれていた税金は「自動車税」へ、「軽自動車税種別割」は「軽自動車税」へ名称が変わりました。東京都主税局は、令和8年4月1日より自動車税種別割は自動車税へ名称が変更されたと案内しています。軽自動車税も、令和8年4月から環境性能割が廃止されたことに伴い、種別割が「軽自動車税」へ名称変更されたと、市の案内で説明されています。あわせて、車を取得したときにかかっていた環境性能割は、令和8年3月31日をもって廃止されました(東京都主税局「自動車税環境性能割及び軽自動車税環境性能割は廃止されました」)。

古い解説記事や会計ソフトの科目名・摘要には「種別割」「環境性能割」の表記が残っていることがあります。毎年の処理の内容は、名称が変わっただけで大きくは変わりません。納税通知書や領収印の表記が「自動車税」になっていても、同じ税金として処理します。

自家用乗用車の税額の目安

自動車税の年額は、用途と総排気量などで決まります。次の表は、東京都主税局が公表している自家用(白ナンバー)の乗用車の税額で、令和元年10月1日以後に初めて新規登録を受けた車の抜粋です(グリーン化特例の適用を受けない場合)。

総排気量年額(自家用乗用車)
電気自動車・1リットル以下25,000円
1リットル超1.5リットル以下30,500円
1.5リットル超2リットル以下36,000円
2リットル超2.5リットル以下43,500円
2.5リットル超3リットル以下50,000円
3リットル超3.5リットル以下57,000円
3.5リットル超4リットル以下65,500円
4リットル超4.5リットル以下75,500円
4.5リットル超6リットル以下87,000円
6リットル超110,000円

令和元年9月30日以前に初めて登録した車は税額が異なり、営業用(緑ナンバー)や貨物車の税額も別の表です。軽自動車税は、自家用の軽四輪乗用車で年10,800円、最初の新規検査から13年を経過した車は12,900円です(五條市の案内。令和8年度課税では、平成25年3月以前に最初の新規検査を受けた車が対象)。お手元の車の税額は、車検証と各自治体の税率表で確認してください。

月割の計算例|新規登録と廃車で税額が変わる

東京都主税局によると、新規登録(新車・中古車を問いません)の場合は、登録の月の翌月から年度末までの月数で課税されます。廃車の場合は、4月から抹消登録の月までの月数による課税です。税額は、年額に課税される月数を掛けて12で割り、100円未満を切り捨てて計算します。たとえば年額36,000円の車を10月に新規登録した場合、課税されるのは11月から3月までの5か月分で、36,000円の12分の5にあたる15,000円です。年額36,000円を納めたあとの10月に廃車すると、課税されるのは4月から10月までの7か月分の21,000円となり、残りの5か月分にあたる15,000円が還付の対象になります。軽自動車税には月割がないため、この計算は自動車税だけに当てはまります。

法人・個人事業主は自動車税を経費にできる?損金算入の条件と時期

事業のために使う車の自動車税は、法人では損金、個人事業主では必要経費に算入できます。ただし、延滞金や加算金などは対象外で、私用部分は経費にできません。

法人の場合|原則として損金に算入できる

国税庁のタックスアンサーは、法人が納付する租税公課等は原則として損金の額に算入されると説明しています。損金に算入されない主なものは、法人税や住民税の本税、各種加算税・加算金、延滞税・延滞金(地方税の納期限の延長に係る延滞金は除く)、罰金・科料・過料などです(国税庁「No.5300 租税公課等の損金算入の可否と租税の損金算入時期」)。自動車税の本税は損金に算入できる租税公課で、納付が遅れて加算された延滞金などは、原則として経費になりません。

個人事業主の場合|必要経費の租税公課に入る

国税庁の確定申告書等作成コーナーでは、必要経費になる租税公課の例に自動車税が挙げられています。一方で、所得税・復興特別所得税、住民税、国税の延滞税・加算税、地方税の延滞金・加算金、罰金などは必要経費になりません(国税庁「租税公課」(令和6年分))。個人事業主の費用全般の考え方は、経費とは?計上できる費用の種類、確定申告や税金との関係も解説で解説しています。

経費にできる車・できない車

  • 会社の事業(営業の移動、商品や材料の運搬、取引先や顧客への訪問など)のために使う車の自動車税は、経費にできます
  • 事業と私用の両方に使う車は、業務で使った割合の分だけを経費にします(個人事業主の按分の考え方は後述)
  • 私用だけで使う車の自動車税は経費にできません。判断が分かれる場合は、使い方の記録をそろえたうえで税理士や税務署に確認してください

損金に算入する時期|自動車税は賦課課税方式

租税は、納税の仕組みによって損金に算入する時期が決まっています。自動車税は、不動産取得税、固定資産税、都市計画税などと同じ賦課課税方式の租税で、国税庁は「賦課決定のあった事業年度」が原則だと説明しています。ただし、納期の開始の日の属する事業年度、または実際に納付した日の属する事業年度で損金経理をした場合は、その損金経理をした事業年度になります(No.5300)。東京都では、令和8年度の納税通知書を5月1日に発送しています。決算日によって、同じ自動車税でも計上する期が変わります。

決算日(例)令和8年度分の自動車税の考え方(目安)期をまたぐときの確認点
12月31日賦課決定(5月)も納付(5月末まで)も同じ事業年度に入るため、その年の費用として処理しやすい期末に未納がなければ、特別な処理は不要
3月31日賦課決定(5月)は翌事業年度に入る。令和8年度分は、翌期の費用として処理するのが原則3月末時点ではまだ賦課決定がないため、通常は期末に未払計上しない。個別の判断は税理士に確認する
4月30日・5月31日など賦課決定の日と決算日の前後関係で、期が変わる納税通知書の発行日と納期の開始日を確認する

会社ごとの経理方針(納付した日に計上するなど)は、継続して同じ方法を使うことが前提です。決算が4月・5月に近い会社は、期のずれが起きやすいため、顧問の税理士に確認してください。本記事は一般的な情報の整理であり、個別の税務判断や法的助言を行うものではありません。

自動車税の仕訳例|現金・預金・クレジットカード・未払・還付

自動車税の仕訳は、納付したときに借方を「租税公課」、貸方を支払方法に応じた科目(現金・預金・未払金)にします。以下は、税額36,000円(自家用乗用車で総排気量1.5リットル超2リットル以下、令和元年10月以後に初めて登録した車の年額)で、租税公課を使う場合の例です。

場面借方貸方ポイント
現金で納付した租税公課 36,000円現金 36,000円金融機関やコンビニの窓口で現金納付した場合
口座振替・振込で納付した租税公課 36,000円普通預金 36,000円預金口座から引き落とされた日(または振り込んだ日)の日付で入力する
クレジットカードで納付した(納付時)租税公課 36,000円未払金 36,000円カード払いの決済手数料は、税金とは別の費用になる
クレジットカードの引落し日未払金 36,000円普通預金 36,000円納付時の未払金を、口座からの引落しで精算する
期末までに納めていない(賦課決定のあと)租税公課 36,000円未払金 36,000円翌期の納付時に、未払金を現金・預金で精算する

クレジットカードで納付する方法と、決済手数料などの注意点は、法人名義の自動車税はクレジットカード払いで|やり方やメリットを解説で解説しています。

還付を受けたときの仕訳

廃車などで自動車税が還付されたときは、納付したときと反対の仕訳をするのが基本です。先ほどの月割の例(還付15,000円)で、普通預金に入金された場合は次のとおりです。

場面借方貸方ポイント
還付金が預金に入金された普通預金 15,000円租税公課 15,000円租税公課のマイナスとして処理するのが基本
租税公課の残高がマイナスになる場合普通預金 15,000円雑収入 15,000円このように処理する会社もある。方針は税理士や会計ソフトの案内に従う

消費税の税区分は「対象外」にする

消費税の課税対象は、事業者が事業として「対価を得て」行う取引です。国税庁は、「対価を得て行われる」とは、資産の譲渡、資産の貸付けおよび役務の提供に対して反対給付を受けることだと説明しています(国税庁「No.6113」)。自動車税の納付は、国や自治体から資産や役務の提供を受けるための対価ではないため、会計ソフトでは課税対象外にあたる区分で入力するのが一般的です。区分の名称はソフトごとに異なるので、初期設定を確認してください。

作業チェッカー|自動車税の処理、今のやり方で大丈夫?

ここまでの処理を、自社の状況に当てはめて確認できます。当てはまるものを選んでください。

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個人事業主の自動車税|家事按分の考え方と計算例

個人事業主が私用と兼ねる車の自動車税を経費にするときは、業務で使った分だけを必要経費にします。業務の割合が50%を超えるかどうかが、国税庁の通達上の判断の目安です。

50%を超えるかどうかの判定

国税庁の所得税基本通達45-2は、家事関連費のうち、必要経費にできる「主たる部分が業務の遂行上必要」かどうかを、その支出のうち業務の遂行上必要な部分が50%を超えるかどうかで判定するとしています。ただし、業務に必要な部分が50%以下でも、その部分を明らかに区分できる場合には、その部分に相当する金額を必要経費に算入して差し支えないとされています(国税庁「家事関連費(第1号関係)」)。自動車税のように1年分をまとめて納める税金も、同じ考え方で按分します。

按分割合の決め方と記録

按分割合に全国共通の決まりはありません。通達では、業務の内容、経費の内容、利用状況などを総合勘案して判定するとされています(45-1)。実務では、走行距離、使用日数、使用時間などから割合を決め、運転日報や訪問記録など、業務使用を説明できる記録を残しておくのが基本です。

計算例と仕訳

ケース年額36,000円の自動車税の按分(例)必要経費に入る額
業務の割合が60%(走行距離の記録による)36,000円のうち60%を業務使用分とする21,600円(残る14,400円は事業主貸)
業務の割合が30%で、業務部分を明らかに区分できる36,000円のうち30%を業務使用分とする10,800円(残る25,200円は事業主貸)

事業用口座から36,000円を納付し、業務の割合が60%の場合の仕訳は、借方が租税公課21,600円と事業主貸14,400円、貸方が普通預金36,000円です。青色申告決算書や収支内訳書では、必要経費の租税公課の欄に、按分後の金額を入れます。軽自動車税も、考え方は同じです。

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車検・整備・リース・駐車場など、請求書で届く車両関係費の経理

自動車税は納付書で納めますが、車検・整備・リース・駐車場の費用は、取引先からの請求書で届きます。支払先や期日が複数に分かれるため、請求書の受け取りと確認を整えると、車に関する経理を一貫して回せます。

費用の例主な届き方科目の考え方
自動車税・軽自動車税自治体からの納税通知書(納付書)租税公課(または車両費)で、本記事の方針を継続する
自動車重量税(車検時)車検の際に納める(整備工場やディーラーの請求書の内訳に載る場合がある)国に納める税金。税金として扱うか、車検費用として一括で扱うかは会社の方針
車検・整備・部品の費用整備工場・ディーラーからの請求書車両費や修繕費など、会社の勘定科目体系に従う
リース料・駐車場代請求書や口座引落し契約に自動車税が含まれるかを契約書の内訳で確認し、重複して計上しない

請求書の受け取りを整える|Bill One請求書受領

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Bill Oneであれば紙の請求書でもオンラインで受領・データ化することが可能なため、それらの作業を行うことなく、請求書をオンラインで簡単に確認できるようになり、業務時間を3000時間程度削減できました。また、テレワークの前に請求書をスキャンするための残業がなくなり、経理担当者1人あたりのテレワーク実施時間が月44時間から月84時間へと増加しました。

ニュース(株式会社ボディワークホールディングス)|Sansan株式会社
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5
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「特にBill Oneで代理受領してデータ化を行なっている請求書は、一件あたりの処理時間を大幅に短縮でき、店舗や本部の事務担当者の作業時間を約半減し、業務生産性の向上を実現しました。」

ウエインズトヨタ神奈川株式会社(Sansan株式会社、2024年11月26日発表。発表当時の情報)(出典: Sansan株式会社)
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株式会社HITOMIOテクノロジーズ(マネーフォワード クラウドの導入事例、2021年8月31日公開。公開当時の情報)(出典: マネーフォワード公式サイト)

自動車税の処理で間違えやすい注意点と、決算前に見直したいこと

自動車税の処理で間違えやすいのは、科目の使い分け、延滞金、車の購入や売却のタイミング、消費税の扱いの4点です。決算前に、次の点を確認しておくと安心です。

勘定科目を途中で変えない

租税公課にするか車両費にするかは、会社の方針で決めて継続します。年によって処理が変わると、前期との比較や、税理士による確認の手間が増えます。前期の仕訳を確認してから処理するのが基本です。

延滞金・加算金は経費にならない

納期限を過ぎると、延滞金などが加算される場合があります。これらは、法人でも個人事業主でも、原則として経費になりません(法人では、地方税の納期限の延長に係る延滞金は損金不算入の対象から除かれます)。納付書が届いたら、早めに処理して納期限を守ることが、経理上も有利です。

車を購入・売却したときの注意

車を購入したときは、車両本体の取得価額は減価償却の対象になります(減価償却の考え方は、減価償却費の計算方法|定額法・定率法の求め方と仕訳を計算例で解説で解説しています)。国税庁は、取得価額に含めないことができる付随費用として、不動産取得税、自動車取得税、登録免許税その他登記または登録のために要する費用などを挙げています(No.5400)。なお、環境性能割は令和8年3月31日で廃止されています。購入時の請求書に本体価格、税金、保険料、預託金などが分かれて載っている場合は、どの科目で処理するかを購入前に税理士へ確認してください。

中古車を購入するとき、販売店が車両本体価格と「未経過分の自動車税相当額」を区分して請求することがあります。国税庁の質疑応答事例は、未経過分の自動車税相当額は、区分して表示しても、中古車の譲渡の対価の額に含まれると説明しています(国税庁「中古車販売における未経過自動車税等の取扱い」)。納税の仕訳とは扱いが異なるため、請求書の内訳を確認してください。

車検の前に確認すること

東京都主税局は、自動車税を完納していれば、車検を受ける運輸支局等で電子的に納税確認ができるため、車検時の納税証明の提示は省略できると案内しています。ただし、納付後に納税確認ができるまで最大10日程度かかるため、その期間内に車検を受ける場合は、納税通知書についている納税証明を使うよう案内されています。納付日の記録は、仕訳の日付と照らし合わせて残しておくと確認が楽です。

決算前に見直したい経理の手作業

自動車税の処理は、金額が小さく、年1回の作業のため、後回しになりがちです。それでも、科目・税区分・按分・納付日の4つを、毎年同じ手順で処理するには、会計ソフトで入出金データを自動取得し、仕訳の提案を受ける運用が役立ちます。ここまで読んで、手入力や確認の作業が負担に感じる場合は、会計ソフトの資料を取り寄せて、自社の運用に合うかを比べてみてください。

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よくある質問(FAQ)

Q1. 自動車税の勘定科目は租税公課ですか?

A. 一般的には租税公課です。自動車税は事業税や固定資産税などと同じ税金にあたり、国税庁も必要経費になる租税公課の例に挙げています。車に関する費用をまとめて管理したい会社が、車両費で処理することもあります。どちらを使う場合も、決めた方針を継続して使います。

Q2. 個人事業主の自動車税の勘定科目は何ですか?

A. 個人事業主も、租税公課で処理するのが一般的です。事業と私用の両方に使う車は、業務で使った割合の分だけを必要経費にし、残りは事業主貸などで処理します。青色申告決算書や収支内訳書では、必要経費の租税公課の欄に、按分後の金額を入れます。

Q3. 軽自動車税は経費になりますか?

A. 事業で使う軽自動車の軽自動車税は、自動車税と同じく経費にできます。勘定科目も同じく租税公課が一般的です。軽自動車税は市区町村に納める税金で、月割の制度はなく、年度の途中で手放しても納めた税金は戻りません。

Q4. 自動車税を車両費で処理しても問題ありませんか?

A. 問題ありません。勘定科目の名称や分け方は会社が決めるもので、車に関する費用を一か所で見られるように、車両費にまとめる会社もあります。ただし、年によって租税公課と車両費を使い分けると、比較や確認の手間が増えるため、いったん決めたら継続して使います。

Q5. 納付が遅れたときの延滞金は経費にできますか?

A. 原則として経費にできません。個人事業主の必要経費では、地方税の延滞金・加算金は対象外です。法人の損金でも、延滞金や各種加算金は原則として損金に算入されません(地方税の納期限の延長に係る延滞金は除かれます)。納期限を守ることが大切です。

Q6. 廃車したときの自動車税の還付金は、どう仕訳しますか?

A. 納付したときと反対の仕訳をするのが基本で、借方に普通預金など、貸方に租税公課を入れます。租税公課の残高がマイナスになる場合に雑収入で処理する会社もあります。方針は税理士や会計ソフトの案内に従ってください。軽自動車税には月割がないため、還付されません。

まとめ:自動車税の処理で押さえたい5つのこと

  1. 自動車税の勘定科目は「租税公課」が基本。車両費にまとめる場合も、決めた方針を継続して使う
  2. 事業で使う車の自動車税は、法人は損金、個人事業主は必要経費にできる。私用と兼ねる車は、業務で使った割合の分だけにする
  3. 令和8年4月から、自動車税種別割は「自動車税」、軽自動車税種別割は「軽自動車税」に名称が変わり、環境性能割は廃止された。古い解説の表記に注意する
  4. 延滞金・加算金は原則として経費にならない。損金に算入する時期は、決算日と賦課決定の時期で変わるため、期をまたぐ会社は税理士に確認する
  5. 仕訳や請求書の手作業が多い場合は、会計ソフトや請求書受領サービスの資料を取り寄せ、自社の運用に合うかを比べる

自動車税の処理は金額が小さく見えても、科目・按分・計上する期・税区分といった確認点があります。年に一度の作業だからこそ、手順を決めておき、毎年同じ方法で処理しましょう。

参考文献

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