固定資産税の勘定科目は?租税公課の仕訳例と経費計上のポイントを解説

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  • 科目は租税公課が一般的とわかる
  • 計上する日と仕訳例を確認できる
  • 償却資産の申告と按分がわかる

固定資産税の勘定科目は、法人でも個人事業主でも「租税公課」が一般的です。事業に使う土地・建物・償却資産にかかる固定資産税は、法人は損金、個人事業主は必要経費に算入でき、都市計画税や償却資産の分も同じ科目で処理します。仕訳を計上する日は、納付したとき、納期の開始日、賦課決定のときの3通りから選んで継続し、自宅を事務所と兼ねる個人事業主は、事業に使う割合の分だけを経費にします。この記事では、仕訳例、決算日によって計上する期が変わる理由、償却資産の申告、令和9年度から変わる免税点、不動産売買の精算金までを、国税庁・総務省・東京都主税局の情報にもとづいて整理します。税務の取扱いは個別の事情で変わるため、判断に迷う場合は税理士や税務署にご確認ください。

固定資産税の経理、どこから見直す?2問で確認

Q1. 固定資産税を処理しているのは、法人ですか?個人事業主ですか?

目次

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  1. 固定資産税の勘定科目は「租税公課」|法人・個人事業主とも同じ
  2. 固定資産税の仕訳例|納付時・納期開始日・賦課決定日のどれで計上するか
  3. 固定資産税とは?税額の決め方・納期・免税点(令和9年度からの変更)
  4. 償却資産の固定資産税|申告・対象資産・少額資産の扱い
  5. 個人事業主の固定資産税|自宅兼事務所の家事按分と計算例
  6. 固定資産税の処理で間違えやすい注意点と、決算前に見直したいこと
  7. よくある質問(FAQ)
  8. まとめ:固定資産税の処理で押さえたい5つのこと
  9. 参考文献

固定資産税の勘定科目は「租税公課」|法人・個人事業主とも同じ

固定資産税の勘定科目は、税金を処理する「租税公課」が一般的です。法人は損金、個人事業主は必要経費として、事業に使う資産の分を計上できます。

租税公課とは?固定資産税が入る理由

租税公課とは、事業のために支払う税金や公的な負担金をまとめて処理する勘定科目です。国税庁の確定申告書等作成コーナーは、必要経費になる租税公課の例として、事業税、固定資産税、自動車税、不動産取得税、登録免許税、印紙税などを挙げています(国税庁「租税公課」)。法人税の側でも、国税庁のタックスアンサーは、固定資産税や都市計画税などを賦課課税方式の租税の例に挙げ、租税公課等は原則として損金の額に算入されると説明しています(No.5300)。

固定資産税・都市計画税・償却資産分は同じ科目

項目内容勘定科目の考え方
土地・家屋の固定資産税1月1日現在の所有者に、市町村(東京23区は都)が課税する租税公課
償却資産の固定資産税事業用の機械・パソコン・内装などに課税する。所有者が自治体へ申告する租税公課
都市計画税市街化区域内の土地・家屋に、固定資産税とあわせて課税する(東京23区の税率は0.3%)租税公課(納税通知書に両方の税額が載るため、同じ科目で処理しやすい)

個人事業主については、所得税基本通達37-5が、業務の用に供される資産に係る固定資産税を、その業務に係る各種所得の金額の計算上、必要経費に算入すると定めています(国税庁「所得税基本通達37-5」)。事業に使っていない土地や自宅の私用部分は、この取扱いの対象にならないため、事業に使う割合を分けて考えます。

固定資産税は年に数回の納付ですが、そのもとになる固定資産は台帳で管理します。償却資産は、1月1日現在の所有分を自分で自治体へ申告する必要があり、東京都主税局は、法人は固定資産台帳などを、個人は減価償却明細や固定資産を管理している帳簿をもとに申告するよう案内しています(東京都主税局「固定資産税(償却資産)」)。仕訳を整える会計ソフト、台帳を整える固定資産管理システム、経費の仕分けを進めるアプリでは役割が異なるため、次の表で比べます。

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特徴 減価償却の計算方法が複数あり、減価償却費はリアルタイムで反映。写真・証憑データ・ワークフローの申請リンクも添付でき、最大3つまで台帳を保管できる 金融機関の入出金データを自動取得し、AIが仕訳の内容を学習して勘定科目を提案。帳簿・レポート・決算書を自動作成 カードと口座を連携して1件1件の入力作業が不要に。スワイプや税理士監修の丸投げ仕分け・リスクチェックで効率化
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固定資産税の仕訳例|納付時・納期開始日・賦課決定日のどれで計上するか

固定資産税の仕訳は、借方を「租税公課」、貸方を預金や未払金にします。計上する日は3通りから選べ、いったん決めたら継続して同じ方法を使います。

計上する日の3つの考え方

法人の損金算入の時期について、国税庁のタックスアンサーは、固定資産税などの賦課課税方式の租税は、賦課決定のあった事業年度が原則だと説明しています。ただし、納期の開始の日の属する事業年度、または実際に納付した日の属する事業年度で損金経理をした場合は、その事業年度になります(No.5300)。個人事業主も、納期が分割して定められている税額は、各納期の税額を納期の開始の日または実際に納付した日の属する年分の必要経費に算入できます(所得税基本通達37-6)。

計上する日仕訳の流れ向いている会社の例
納付した日(納付時)納付のたびに、借方を租税公課、貸方を預金などにする。未払金は使わない納付書や引落しの処理だけで済ませ、経理の手間を抑えたい会社
各期の納期の開始日納期の開始日に、借方を租税公課、貸方を未払金にして、納付時に未払金を消す納期ごとに費用を認識して、月次の損益を見たい会社
賦課決定日(納税通知書にもとづく決定の日)決定した日に年税額の全額を租税公課と未払金で計上し、納付のたびに未払金を消す年税額を一度に認識し、期間損益を見たい会社

仕訳例|固定資産税14万円と都市計画税3万円を年4回で納める場合

次の例は、固定資産税140,000円と都市計画税30,000円(合計170,000円)を、東京23区のように年4回に分けて納める場合の計算例です。1回あたり42,500円で、実在の納税通知書ではありません。固定資産税と都市計画税を、補助科目で分けて管理する方法もあります。

計上する日場面借方貸方
納付時第1期を納付した租税公課 42,500円普通預金 42,500円
納期の開始日第1期の納期の開始日租税公課 42,500円未払金 42,500円
納期の開始日第1期を納付した未払金 42,500円普通預金 42,500円
賦課決定日年税額が決定した租税公課 170,000円未払金 170,000円
賦課決定日各期を納付した(4回)未払金 42,500円普通預金 42,500円

決算日によって、当期に入る金額が変わる

計上する日の選び方で、決算日によっては当期に入る金額が変わります。令和8年度の東京23区は、納税通知書が6月1日に発送され、納期の開始日が6月1日・9月1日・12月1日・翌年2月1日、納期限が6月30日・9月30日・12月28日・翌年3月1日でした(東京都主税局「固定資産税・都市計画税(土地・家屋)」)。この日付と上の合計170,000円を使い、3つの決算日で比べた例が次の表です。賦課決定日は納税通知書の発送日と同じ6月1日と仮定し、納付は納期限までに済ませたものとします。

決算日の例賦課決定日に計上納期の開始日に計上納付した日に計上
12月決算(令和8年1月から12月)170,000円が当期(期末に未払金42,500円)127,500円が当期、42,500円が翌期(第4期は翌年2月1日)127,500円が当期、42,500円が翌期(第4期は翌年3月1日の納付)
9月決算(令和7年10月から令和8年9月)170,000円が当期(期末に未払金127,500円)85,000円が当期、85,000円が翌期85,000円が当期(6月30日・9月30日の納付)、85,000円が翌期
3月決算(令和8年4月から令和9年3月)170,000円が当期170,000円が当期170,000円が当期

決算日が3月の会社は、どの方法でも同じ期に収まります。12月決算や9月決算の会社は、期末をまたぐ納期の扱いで、当期の費用が変わります。会社の経理方針として、どの方法を使うかを決め、毎年同じ方法で処理します。方法を変える場合は、税理士に確認してください。

消費税の税区分は「対象外」にする

消費税の課税対象は、事業者が事業として「対価を得て」行う取引です。国税庁は、「対価を得て行われる」とは、資産の譲渡、資産の貸付けおよび役務の提供に対して反対給付を受けることだと説明しています(国税庁「No.6113」)。固定資産税の納付は、国や自治体から資産や役務の提供を受けるための対価ではないため、会計ソフトでは課税対象外にあたる区分で入力するのが一般的です。区分の名称はソフトごとに異なるので、初期設定を確認してください。

固定資産税は、年に4回の納付が毎年続きます。前年と同じ科目・同じ計上日で、納付書や引落しの明細から仕訳を作り続けることが大切です。その入力の手間を減らしたい場合の一例が、株式会社マネーフォワードが提供するマネーフォワード クラウド会計です。商品ページでは、金融機関の入出金データを自動取得してリアルタイムで数字を共有できること、面倒な帳簿・レポート・決算書を自動作成できること、一度登録した仕訳の内容をAIが学習して適切な勘定科目を提案することが紹介されています。一方で、ある程度の簿記知識が必要な場合もあると、注意点に挙げられています。料金はプランによって異なるため、資料や公式サイトで確認してください。会計ソフトの費用そのものの勘定科目は、会計ソフト費用の勘定科目は?経費計上時の注意点も分かりやすく解説で説明しています。

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【レビュー】マネーフォワードクラウド会計を実際に登録して使ってみた【使い方解説】

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固定資産税とは?税額の決め方・納期・免税点(令和9年度からの変更)

固定資産税とは、1月1日現在の土地・家屋・償却資産の所有者に、市町村(東京23区は都)が課す税金です。標準税率は1.4%で、納税通知書にもとづいて年4回などに分けて納めます。

課税対象と免税点

総務省は、固定資産税の課税客体を土地、家屋及び償却資産、納税義務者をその所有者、税率を標準税率1.4%、賦課期日を当該年度の初日の属する年の1月1日と案内しています(総務省「固定資産税の概要」)。課税標準額の合計が免税点に満たない場合は、固定資産税がかかりません。

課税対象主な対象免税点(令和8年度まで)免税点(令和9年度以後)納税義務者の確認
土地田、畑、宅地、山林、雑種地など30万円30万円登記簿などに所有者として登記・登録されている人
家屋住家、店舗、工場、倉庫などの建物20万円30万円登記簿などに所有者として登記・登録されている人
償却資産土地・家屋以外の、事業の用に供することができる資産150万円180万円申告のあった所有者(毎年1月31日までに自治体へ申告)

令和9年度以後は、家屋の免税点が20万円から30万円に、償却資産の免税点が150万円から180万円に引き上げられると、総務省が案内しています。小規模な家屋や償却資産は、課税されなくなる場合があります。免税点未満の場合は納税通知書が送られず、東京都主税局は、土地・家屋の課税標準額の合計が免税点未満のときや、1月2日以降に取得したときは、その年度の通知書が送られないと案内しています。

税額の計算例と納期

標準税率は1.4%で、課税標準額に税率を掛けて税額を求めます。たとえば課税標準額が1,000万円なら、1.4%を掛けた140,000円です。都市計画税は、東京23区の税率が0.3%で、課税標準額が同じなら30,000円です。土地には住宅用地の特例などがあり、課税標準額は固定資産税と都市計画税で異なる場合があるため、実際の税額は納税通知書と課税明細書で確認してください。納期は市町村の条例で定められます。東京23区の令和8年度は、第1期が6月30日、第2期が9月30日、第3期が12月28日、第4期が令和9年3月1日でした(東京都主税局)。

年の途中で売買したときは、1月1日の所有者に課税される

東京都主税局は、土地と家屋の固定資産税は、賦課期日(1月1日)現在の登記簿などの所有者に課税されるため、1月2日以降に所有者が変わっても、納税義務者は変わらないと案内しています。売買契約で日割りの精算を行う商慣習はありますが、地方税法で決められたものではなく、当事者間の合意にもとづくものです。精算金の仕訳は、後述します。

なお、建物・土地・器具備品などの固定資産は資産の勘定科目で管理し、固定資産税は費用として租税公課で処理します。二つは別の科目です。固定資産の種類や考え方は固定資産とは?種類や流動資産との違い、減価償却についても解説、建物や備品の減価償却と仕訳は減価償却費の計算方法|定額法・定率法の求め方と仕訳を計算例で解説で説明しています。

償却資産の固定資産税|申告・対象資産・少額資産の扱い

償却資産の固定資産税は、事業用の機械・パソコン・内装などを1月1日現在で所有する人が、1月31日までに自治体へ申告して課税されます。勘定科目は、土地・家屋の固定資産税と同じ租税公課です。

償却資産とは?対象になる資産の例

東京都主税局は、償却資産を、土地及び家屋以外の事業の用に供することができる資産で、その減価償却額または減価償却費が、法人税法または所得税法の規定による所得の計算上、損金または必要な経費に算入されるものと説明しています。具体例は、構築物(外構工事、看板など)、機械及び装置、工具・器具及び備品(パソコン、陳列ケース、医療機器など)で、賃借人(テナント)が取り付けた内装・内部造作も含まれます。自動車税や軽自動車税の対象になる車両は除かれます(東京都主税局「固定資産税(償却資産)」、同「固定資産税・都市計画税(土地・家屋)」)。償却済みの資産や、使っていない資産でも、1月1日現在で事業の用に供することができる状態なら、申告の対象です。

少額の資産は申告が必要か

資産の例償却資産の申告東京都主税局の説明
耐用年数1年未満、または取得価額10万円未満で損金算入した資産対象から除かれる少額資産にあたる資産として除かれる
取得価額20万円未満で3年間の一括償却をした資産対象から除かれる同上
中小企業者の少額減価償却資産(取得価額30万円未満)の特例で損金算入した資産申告が必要特例は国税(法人税・所得税)の制度で、固定資産税(償却資産)には適用されない
取得価額20万円未満でも、個別に減価償却している資産申告が必要個別に減価償却をしているものは対象

税額の計算例(東京都主税局の例)

償却資産の評価額は、取得年月、取得価額、耐用年数にもとづいて算出し、評価額が取得価額の5%を下回る場合は、取得価額の5%が評価額になります。東京都主税局の令和8年度の計算例では、舗装路面、応接セット、看板の3資産の評価額の合計が3,398,644円で、1,000円未満を切り捨てた3,398,000円に税率1.4%を掛けた47,572円から、100円未満を切り捨てて税額が47,500円になります(東京都主税局)。課税標準額が免税点未満の場合は課税されません。

申告もれと、台帳の突き合わせ

東京都主税局は、申告内容の確認調査を行い、申告もれが判明した場合は、資産を取得した翌年度までさかのぼって課税すると案内しています(地方税法の規定により5年度分)。償却資産の申告は、取得年月、取得価額、耐用年数にもとづくため、台帳に載っている資産と、1月1日現在の申告内容を毎年突き合わせることが、申告もれを防ぐ基本です。除却や売却をした資産は台帳から外し、移設した資産は所在地を更新します。台帳の仕組みを選ぶときの観点は、価格が安い固定資産管理システムおすすめ10選|費用を抑えるポイントも解説でも整理しています。

作業チェッカー|固定資産税の台帳・申告、今のやり方で大丈夫?

ここまでの内容を、自社の状況に当てはめて確認できます。当てはまるものを選んでください。

固定資産の台帳と償却資産の申告、今のやり方で大丈夫?セルフチェック

当てはまるものを選んでください(登録不要)

個人事業主の固定資産税|自宅兼事務所の家事按分と計算例

個人事業主が自宅兼事務所の固定資産税を経費にするときは、事業に使う分だけを必要経費にし、残りは事業主貸で処理します。勘定科目は租税公課です。

経費にできる範囲の考え方

所得税基本通達45-2は、家事関連費のうち必要経費にできる「主たる部分」が業務の遂行上必要であるかどうかを、その支出する金額のうち業務の遂行上必要な部分が50%を超えるかどうかで判定するとしています。ただし、業務に必要な部分が50%以下でも、その部分を明らかに区分することができる場合には、その部分に相当する金額を必要経費に算入して差し支えないとされています(国税庁「家事関連費(第1号関係)」)。按分の割合は、業務の内容、利用状況などを総合的に考えて決めるもので、自宅兼事務所の場合は、事業に使う部屋の床面積が全体に占める割合を使う方法が考えられます。割合の根拠になる間取り図や面積の記録は、残しておくと確認が楽です。個人事業主の経費全般の考え方は、個人事業主の経費とは?経費精算するメリット・経費にできるもの一覧でも解説しています。

計算例と仕訳

土地と家屋の固定資産税・都市計画税の合計が年120,000円で、延べ床面積100平方メートルの自宅のうち、20平方メートルを事務所として使っている場合の計算例です(実在の事例ではありません)。事業に使う割合は20%で、必要経費は24,000円、事業主貸は96,000円になります。

場面借方貸方ポイント
年120,000円を一括で納付した租税公課 24,000円、事業主貸 96,000円普通預金 120,000円事業に使う20%が租税公課、私用の80%が事業主貸
年4回に分けて納付した(1回30,000円)租税公課 6,000円、事業主貸 24,000円普通預金 30,000円納期の開始日か納付日の属する年分の必要経費にできる(通達37-6)

青色申告決算書や収支内訳書では、必要経費の租税公課の欄に、按分後の金額を記入します。法人で社長個人の自宅を事務所に使っている場合の家賃などは別の論点になるため、税理士に確認してください。

個人事業主が、経費と私用の仕分けや確定申告までをスマホで進めたい場合の一例が、株式会社TxToが提供するタックスナップです。商品ページでは、カードと口座を連携することで1件1件の入力作業が不要になること、スワイプや税理士監修の丸投げ仕分け・リスクチェックで大幅に効率が上がること、消費税申告や請求書発行など、ビジネスをサポートする機能を多数搭載していることが紹介されています。一方で、プランにより支払い方法の違いや返金対応・サービス利用の可否があると、注意点に挙げられています。商品ページには、固定資産税の面積按分を自動で行う機能は書かれていないため、按分の割合は本文の手順で決めたうえで記帳してください。料金はプランによって異なるため、資料や公式サイトで確認してください。

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固定資産税の処理で間違えやすい注意点と、決算前に見直したいこと

固定資産税の処理で間違えやすいのは、延滞金の扱い、不動産売買の精算金、軽減措置の申告、償却資産の申告もれの4点です。

延滞金・加算金は経費にならない

納期限を過ぎると、延滞金などが加算される場合があります。法人では、延滞税・延滞金・各種加算金は原則として損金に算入されません(地方税の納期限の延長に係る延滞金は除かれます)(No.5300)。個人事業主でも、地方税の延滞金・加算金は必要経費になりません(国税庁「租税公課」)。納付書が届いたら、納期限を確認して早めに処理します。

不動産を売買したときの固定資産税の精算金

不動産の売買では、売主が納める固定資産税のうち、引渡し後の期間に相当する金額を、買主が売主に精算金として支払う契約が多くあります。国税庁の質疑応答事例は、賃貸用アパートを購入した個人が支払った固定資産税等清算金について、買主の納税義務にもとづくものではなく、売主との合意にもとづいて支払われるものであるため、購入代価の一部として取得価額に算入し、その全額を購入した年分の必要経費にはできないと説明しています(国税庁「固定資産税及び都市計画税相当額の清算金の取扱いについて」)。固定資産税の納税義務は賦課期日(1月1日)現在の所有者にあるという考え方は、法人でも同じです。売買契約書や請求書の内訳を確認し、迷う場合は税理士に確認してください。

軽減措置は申告が必要な場合がある

東京都主税局は、償却資産の軽減制度として、非課税、課税標準の特例、減免があると案内しています。軽減制度を受ける場合は、償却資産申告書とあわせて、非課税申告書や課税標準の特例に係る届出書などの書類と認定資料を提出する必要があります。たとえば、先端設備等導入計画に基づいて令和7年4月1日以降に取得した設備は、課税標準の特例の対象として案内されています。対象になる要件は、地方税法や条例で定められているため、自治体や都税事務所で確認してください。

決算前に見直したいこと

  • 固定資産税を計上する日(納付時・納期の開始日・賦課決定日)の方針が、前期と同じか
  • 決算日をまたぐ納期の分を、未払金として計上する方針が決まっているか
  • 事業に使う割合の根拠(面積など)が、記録として残っているか
  • 償却資産の台帳と、1月1日現在の申告内容が一致しているか
  • 令和9年度以後の免税点の引上げで、課税の有無が変わる資産がないか

固定資産税の処理は、納付書が届く時期と、償却資産を申告する1月が重なり、確認が後回しになりがちです。科目・計上日・按分・台帳の4つを、毎年同じ手順で処理するには、入出金データを自動で取得して仕訳の提案を受ける会計ソフトや、台帳を管理する仕組みが役立ちます。ここまで読んで手入力や確認の作業が負担に感じる場合は、資料を取り寄せて、自社の運用に合うかを比べてみてください。

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よくある質問(FAQ)

Q1. 固定資産税は経費になりますか?

A. 事業に使っている資産の固定資産税は、経費にできます。法人は損金に算入され、個人事業主は所得税基本通達37-5により、業務の用に供される資産に係る固定資産税が必要経費に算入されます。自宅を事務所と兼ねる場合は、事業に使う割合の分だけが対象です。

Q2. 固定資産税は租税公課になりますか?

A. はい、租税公課で処理するのが一般的です。国税庁の確定申告書等作成コーナーも、必要経費になる租税公課の例に固定資産税を挙げています。都市計画税や、償却資産の固定資産税も、同じ租税公課で処理できます。

Q3. 個人事業主の固定資産税の仕訳は、どうしますか?

A. 事業用の口座から納付する場合、借方に租税公課と事業主貸、貸方に普通預金を入れます。事業に使う割合の分が租税公課、私用の分が事業主貸です。たとえば年額120,000円で事業の割合が20%なら、租税公課24,000円、事業主貸96,000円になります。

Q4. 固定資産税は、いつ経費に計上しますか?

A. 法人は、賦課決定のあった事業年度が原則で、納期の開始日または実際に納付した日の属する事業年度で損金経理をした場合は、その事業年度になります。個人事業主は、各納期の税額を、納期の開始の日または実際に納付した日の属する年分の必要経費にできます。どの方法でも、決めた方法を継続して使います。

Q5. 償却資産の固定資産税も租税公課ですか?申告は必要ですか?

A. 償却資産の固定資産税も、勘定科目は租税公課が一般的です。償却資産は、1月1日現在の所有分を1月31日までに自治体へ申告する必要があり、東京都主税局は、法人は固定資産台帳などを、個人は減価償却明細などをもとに申告するよう案内しています。

Q6. 不動産を買ったときに売主へ払う固定資産税の精算金は、どう処理しますか?

A. 精算金は、買主の納税義務にもとづく税金ではなく、売主との合意にもとづく支払いです。国税庁の質疑応答事例(個人の賃貸用アパートの購入)では、購入代価の一部として取得価額に算入するとされ、固定資産税として全額を経費にはできません。契約書の内訳を確認し、迷う場合は税理士に確認してください。

まとめ:固定資産税の処理で押さえたい5つのこと

  1. 固定資産税の勘定科目は「租税公課」が一般的。都市計画税や償却資産の分も同じ科目で処理する
  2. 事業に使う資産の固定資産税は、法人は損金、個人事業主は必要経費にできる。自宅兼事務所は、事業に使う割合の分だけを経費にし、残りは事業主貸にする
  3. 計上する日は、納付した日・納期の開始日・賦課決定日から選び、継続して使う。12月決算や9月決算の会社は、期末をまたぐ納期で当期の金額が変わる
  4. 償却資産は、1月1日現在の所有分を自分で申告する。台帳と申告内容を毎年突き合わせ、令和9年度以後の免税点の引上げも確認する
  5. 台帳や仕訳の手作業が多い場合は、会計ソフトや固定資産管理システムの資料を取り寄せ、自社の運用に合うかを比べる

固定資産税は金額が大きく、毎年同じ時期に発生する費用です。科目と計上日を決め、台帳と申告を整えておくことが、決算と申告を落ち着いて進める土台になります。

参考文献

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