みなし労働時間とは?3つの種類・要件・残業代の計算をわかりやすく解説

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  • 実際の労働時間によらず定めた時間で扱う
  • 制度は事業場外・専門業務型・企画業務型
  • 8時間超は割増賃金と36協定が必要

みなし労働時間とは、実際に働いた時間にかかわらず、あらかじめ定めた時間を働いたものとして労働時間を扱う仕組みのことです。労働基準法に定めがあり、事業場外みなし労働時間制(38条の2)、専門業務型裁量労働制(38条の3)、企画業務型裁量労働制(38条の4)の3種類があります。ただし、みなし時間が1日8時間を超えれば割増賃金が必要で、深夜や休日の労働にも別の規制がかかり、みなし制の対象でも労働時間の状況の把握は欠かせません。本記事では、条文と厚生労働省の資料、最高裁判決をもとに、3つの制度の違い、適用できる条件、みなし時間の決め方、残業代の計算例、勤怠管理の考え方を整理し、運用を支える勤怠管理システムまで解説します。

みなし労働時間制の運用を見直したい方へ|自社に合う勤怠管理の簡易診断

Q1. みなし労働時間制まわりで、いま一番気になっていることはどれですか?

目次

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  1. みなし労働時間制とは?意味と3つの種類
  2. 事業場外みなし労働時間制|適用の条件・対象外になるケース・みなし時間の決め方
  3. 裁量労働制の要件と手続き|専門業務型と企画業務型の違い
  4. みなし労働時間と残業代|8時間を超えるとき・深夜や休日の割増賃金
  5. みなし労働時間制でも勤怠管理が欠かせない理由|労働時間の状況の把握
  6. みなし労働時間制と混同されやすい制度との違い|みなし残業・フレックス・みなし出勤
  7. みなし労働時間制のメリット・デメリットと導入の流れ
  8. よくある質問(FAQ)
  9. まとめ|みなし労働時間制で押さえたい6つのこと
  10. 参考文献

みなし労働時間制とは?意味と3つの種類

みなし労働時間制とは、実際に働いた時間にかかわらず、労使で定めた時間を労働時間として扱う制度で、事業場外みなし、専門業務型裁量労働制、企画業務型裁量労働制の3種類があります。

たとえば所定労働時間が8時間の会社で、事業場外みなし労働時間制が適用される営業社員は、その日の外出先での実際の稼働が7時間でも8時間半でも、原則として8時間働いたものとして扱います。実際に働いた時間を実労働時間、制度上その日の労働時間として扱う時間をみなし労働時間と呼んで区別します。

制度根拠対象みなし時間の決め方主な手続き
事業場外みなし労働時間制労働基準法38条の2労働時間の全部または一部を事業場外で働き、労働時間の算定が困難なとき原則は所定労働時間。通常所定を超えて働くことが必要な業務は、その業務の遂行に通常必要とされる時間。労使協定を結べば、その協定で定めた時間労使協定の締結は義務ではない。協定で定めた時間が法定労働時間を超える場合は、労働基準監督署への届出が必要
専門業務型裁量労働制労働基準法38条の3省令・告示で定められた20の専門的な業務労使協定で定めた時間労使協定の締結と労働基準監督署への届出、労働者本人の同意
企画業務型裁量労働制労働基準法38条の4事業の運営に関する企画、立案、調査、分析の業務労使委員会の決議で定めた時間労使委員会の5分の4以上の多数による決議と届出、本人の同意、定期報告

出典:e-Gov法令検索「労働基準法」、同「労働基準法施行規則」、厚生労働省「労働時間制度の概要」。事業場外みなし労働時間制は「場所と指揮監督の及び方」に着目した制度、裁量労働制は「業務の性質」に着目した制度という違いがあります。どちらも要件を満たさずに使うと、みなしの効果が認められず、実際の労働時間で残業代を計算することになる場合があります(後述の最高裁判決を参照)。

みなし時間があっても、労働時間の状況の把握は欠かせない

みなし労働時間制は、労働時間の算定と賃金の計算を簡単にするための制度で、実際に何時間働いているかを見なくてよい制度ではありません。労働安全衛生法66条の8の3は、医師による面接指導を適切に行うため、事業者に労働者の労働時間の状況の把握を義務づけています。厚生労働省の資料でも、面接指導の対象に裁量労働制の労働者が含まれると整理されています(出典:厚生労働省「労働時間の状況の把握・長時間労働者に対する面接指導」)。外出先や在宅で働く社員の勤務状況をどう記録するかが、みなし労働時間制の運用の要になるため、ここでは、お名前.comビジネスコンシェルジュから資料を取り寄せられる3つの勤怠管理サービスを、優劣ではなく役割の違いで並べます。

みなし労働時間制の運用で、勤務状況の記録を支える勤怠管理システム3サービス

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みなし労働時間制を使っている企業・労働者の割合

厚生労働省の令和7年(2025年)就労条件総合調査では、みなし労働時間制がある企業の割合は15.8%(令和6年調査は15.3%)、みなし労働時間制の適用を受ける労働者の割合は11.8%(同9.2%)でした。企業割合の種類別は複数回答です(出典:厚生労働省「令和7(2025)年就労条件総合調査の概況」)。

制度制度がある企業の割合適用を受ける労働者の割合
みなし労働時間制(全体)15.8%11.8%
事業場外みなし労働時間制13.8%10.5%
専門業務型裁量労働制2.1%1.1%
企画業務型裁量労働制1.0%0.3%

数字から、みなし労働時間制の中心は事業場外みなし労働時間制で、裁量労働制を使う企業はごく一部だとわかります。そのため、次の章では事業場外みなし労働時間制の要件から詳しく見ます。

3サービスの役割を比較表で見る

事業場外みなし労働時間制|適用の条件・対象外になるケース・みなし時間の決め方

事業場外みなし労働時間制とは、労働時間の全部または一部を事業場外で働き、使用者の具体的な指揮監督が及ばず労働時間を算定しにくいときに、原則として所定労働時間働いたものとみなす制度です(労働基準法38条の2第1項)。

適用できる条件は「事業場外」と「算定が困難」の両方

愛知県雇用労働相談センターは、制度を適用できる場合を、使用者の具体的な指揮監督が及ばない事業場外での労働で、そのため労働時間の算定が困難なときとしています(出典:愛知県雇用労働相談センター「事業場外労働のみなし労働時間制」)。事業場の外で働いているというだけでは足りず、「算定が困難」であることが必要です。

対象外になる3つのケース

同じ相談センターのページは、事業場外での業務でも、使用者の具体的な指揮監督が及び労働時間を算定できる次の3つの場合は、この制度を適用できないとしています。

  • グループで業務を行い、メンバーの中に労働時間を管理する者がいる場合
  • 携帯電話などで随時使用者の指示を受けながら業務を行っている場合
  • 事業場で訪問先や帰社時刻などの具体的な指示を受け、その指示どおりに業務を行った後、事業場に戻る場合

直行直帰の勤務の記録の取り方は、直行直帰の適切な勤怠管理とは?労働時間を管理するポイントを解説でも解説しています。

在宅勤務(テレワーク)で使える条件

在宅勤務でも、厚生労働省のテレワークガイドラインが示す次の2つをどちらも満たす場合には、事業場外みなし労働時間制を適用できます(出典:厚生労働省「テレワークの適切な導入及び実施の推進のためのガイドライン」)。在宅勤務だからといって、すべて対象になるわけではありません。

条件ガイドラインが示す、満たすと認められる例
情報通信機器が、使用者の指示により常時通信可能な状態におくこととされていないこと勤務時間中に、労働者が自分の意思で通信回線自体を切断できる場合。会社支給の携帯電話を持っていても、応答するかどうか、折り返しのタイミングを労働者が判断できる場合など
随時使用者の具体的な指示に基づいて業務を行っていないこと使用者の指示が、業務の目的、目標、期限などの基本的な事項にとどまり、一日のスケジュールをあらかじめ決めるなど、作業量や時期、方法を具体的に特定するものではない場合

ガイドラインは、事業場外みなし労働時間制を適用する場合には、必要に応じて、みなし時間が実態に合っているかを労使で確認し、その結果に応じて業務量などを見直すことも求めています。

みなし時間の決め方と手続き

状況みなし時間
その業務を所定労働時間内で終えられる所定労働時間(労働基準法38条の2第1項)
その業務を遂行するには、通常所定労働時間を超えて働く必要があるその業務の遂行に通常必要とされる時間(同項ただし書き)
労使協定で、通常必要とされる時間を定めたその協定で定める時間(同条2項)

労使協定には有効期間を定めます。協定で定めた時間が法定労働時間(1日8時間)以下の場合は、労働基準監督署に届け出る必要はありません(労働基準法施行規則24条の2)。労働時間の一部だけを事業場外で働く日は、事業場内で働いた時間を別に把握して合わせて考える必要があるため、扱いに迷う場合は労働基準監督署や社会保険労務士に確認しましょう。

最高裁判決|「算定し難いとき」にあたらないとされた例

事業場外みなし労働時間制を使えるかが争われた最高裁判所の判決が、阪急トラベルサポート事件(最高裁判所第二小法廷、平成26年1月24日判決)です。海外ツアーの添乗員の業務について、判決は次の事情を挙げました。旅行日程が日時や目的地まで確定していて業務の内容があらかじめ具体的に決まっていたこと、ツアー中は携帯電話の電源を常に入れて変更時には報告して指示を受けるよう求められていたこと、ツアー終了後は詳細な添乗日報で報告させていたことです。そのうえで、勤務の状況を具体的に把握することが困難だったとは認め難く、労働基準法38条の2第1項の「労働時間を算定し難いとき」にあたるとはいえないと判断しました(出典:裁判所「平成24年(受)第1475号 残業代等請求事件」)。

この判決は、携帯電話があるかどうかだけで決めたものではありません。業務の内容がどこまで具体的に決められているか、指示と報告がどのように行われているかを総合して判断しています。外回りでも、行き先や日程を細かく指示し、日報やチャットで詳細に報告させている場合は、制度が使えないと判断される可能性があります。

※本記事は一般的な制度の解説であり、法的助言ではありません。個別の事案は、労働基準監督署の総合労働相談コーナーや、社会保険労務士などの専門家にご相談ください。

事業場外みなし労働時間制は、使える場面が限られるうえ、日報やチャットで状況を細かく把握できる体制ほど適用しにくくなるため、制度を使うかどうかにかかわらず、実際の勤務状況を記録で確認できる仕組みが必要になります。

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裁量労働制の要件と手続き|専門業務型と企画業務型の違い

裁量労働制とは、業務の進め方や時間配分を労働者の大幅な裁量に委ねる必要がある業務について、労使協定または労使委員会の決議で定めた時間を働いたものとみなす制度で、専門業務型(労働基準法38条の3)と企画業務型(同法38条の4)があります。

専門業務型裁量労働制の対象業務と導入の流れ

専門業務型の対象は、業務の性質上、遂行の方法を大幅に労働者の裁量に委ねる必要があり、遂行の手段や時間配分の決定に使用者が具体的な指示をすることが困難な、20の業務です。労働基準法施行規則24条の2の2は、新商品・新技術の研究開発や人文科学・自然科学の研究、情報処理システムの分析・設計、記事の取材・編集や放送番組制作のための取材・編集、衣服や工業製品、広告などの新たなデザインの考案、放送番組・映画などのプロデューサー・ディレクターの業務のほか、厚生労働大臣が指定する業務を挙げています。コピーライターや証券アナリスト、ゲーム用ソフトウェアの創作、M&Aアドバイザー(令和6年4月に追加)などが指定されています。

導入の流れは次のとおりです(出典:厚生労働省「専門業務型裁量労働制の解説」(2024年3月))。

  1. 過半数労働組合または過半数代表者と労使協定を結ぶ(対象業務、みなし労働時間、健康・福祉確保措置、苦情処理措置、本人同意と撤回の手続き、有効期間などを定める)
  2. 労使協定を所轄の労働基準監督署に届け出る
  3. 就業規則や労働契約に定める
  4. 労働者本人の同意を得る
  5. 制度を実施し、労働時間の状況の把握、健康・福祉確保措置、苦情処理措置を行う
  6. 労使協定の有効期間の満了時に、継続するかを見直す

企画業務型裁量労働制の対象と手続き

企画業務型は、事業の運営に関する事項についての企画、立案、調査、分析の業務で、業務の性質上、遂行の方法を大幅に労働者の裁量に委ねる必要があるため、遂行の手段や時間配分の決定に使用者が具体的な指示をしないこととする業務が対象です。厚生労働省の資料は、企業の企画部門で経営環境を調査分析し経営計画を策定する労働者などを例に挙げています。専門業務型と違い、労使協定では導入できません。

  • 賃金、労働時間などの労働条件を調査審議する労使委員会を設置する。委員の半数は、過半数労働組合または過半数代表者に指名された人にする
  • 労使委員会が、委員の5分の4以上の多数による議決で、対象業務、対象労働者の範囲、みなし時間、健康・福祉確保措置、苦情処理措置、本人の同意などを決議する
  • 決議を所轄の労働基準監督署に届け出る
  • 決議の有効期間の始期から6か月以内に1回、その後は1年以内ごとに1回、健康・福祉確保措置の実施状況などを労働基準監督署に定期報告する(労働基準法施行規則24条の2の5)
  • 労使委員会は6か月以内ごとに1回開催する(同規則24条の2の4)

2024年4月の改正|本人同意とみなし時間の水準

令和6年(2024年)4月1日以降は、新たに、または継続して裁量労働制を導入するすべての事業場で、対応が必要な手続きが加わっています。専門業務型でも労働者本人の同意を得ること、同意をしなかった労働者に不利益な取り扱いをしないこと、同意の撤回の手続きを定めること、同意とその撤回の記録を保存することなどです。同意は、労働者ごとに、かつ労使協定の有効期間ごとに得る必要があります。また、みなし労働時間は対象業務の内容を踏まえた適切な水準に設定し、手当の支給や基本給の引上げなどで相応の処遇を確保することが求められています。

裁量労働制そのものを詳しく知りたい方は、裁量労働制とは?概要や注意点、勤怠管理システムの活用方法を解説もあわせてご覧ください。制度の導入から継続に必要な書式やリーフレットは、厚生労働省「裁量労働制」のページにまとまっています。

みなし労働時間と残業代|8時間を超えるとき・深夜や休日の割増賃金

みなし労働時間を1日8時間または週40時間の法定労働時間を超えて設定した場合は、通常の労働時間制と同じく、36協定の締結と届出、時間外労働の割増賃金の支払いが必要です(厚生労働省「労働時間制度の概要」の注)。

みなし時間が8時間以下なら、追加の時間外割増は生じない

みなし時間が法定労働時間以下なら、実際の労働時間が長くても、時間外労働の割増賃金は原則として生じません。「みなし労働時間制では残業代が出ない」と言われるのは、この意味です。ただし、所定労働時間を超えて法定労働時間までの法定内残業にあたる部分を、どう賃金に反映するかは、就業規則や賃金規程の定めによります。所定労働時間と法定内残業の違いは、所定労働時間とは?法定労働時間との違い・決め方・計算方法を解説で整理しています。

みなし時間が8時間を超えるとき

みなし時間が8時間を超える部分は時間外労働にあたり、割増賃金を支払う必要があります。法定労働時間の考え方は法定労働時間とは?言葉の意味や残業代の計算方法をわかりやすく解説を参照してください。割増率は次のとおりです(出典:厚生労働省「労働時間制度の概要」)。

区分割増率根拠
時間外労働(法定労働時間を超えた分)25%以上労働基準法37条1項
時間外労働のうち月60時間を超えた分50%以上労働基準法37条1項ただし書き
法定休日の労働35%以上労働基準法37条1項、政令
深夜労働(午後10時から午前5時)25%以上労働基準法37条4項

みなし時間ごとの割増賃金の計算例

基礎となる賃金が月24万円、月平均所定労働時間が160時間(1時間あたりの賃金1,500円)の従業員が、深夜や休日にかからない日に、みなし時間どおり働いたとして、1日の時間外の割増賃金を計算した例です。

みなし時間法定労働時間(8時間)を超える時間時間外の割増賃金(1日)36協定
7時間30分なし0円時間外労働としては不要
8時間なし0円時間外労働としては不要
9時間1時間1,500円 × 1.25 = 1,875円必要
10時間2時間1,500円 × 1.25 × 2時間 = 3,750円必要

上の表は計算の仕組みを示すための例で、実在する会社の数値ではありません。みなし時間を10時間にして月20日勤務すると、時間外労働は月40時間(2時間 × 20日)になり、割増賃金は月75,000円(3,750円 × 20日)になります。時間外労働の原則の限度時間は月45時間・年360時間のため、月40時間はこの限度に近い水準です(出典:厚生労働省「労働時間制度の概要」)。みなし時間を長めに設定すると、割増賃金の支払いと36協定の管理が必要になる点に注意してください。

深夜や休日の労働は、みなし時間とは別に割増賃金が必要

厚生労働省の専門業務型裁量労働制の解説には、労働者に示す説明書面の記載例として、「休日及び深夜労働を行った場合は、実労働時間に応じて割増賃金を支払います」という趣旨の記載があります。みなし労働時間制の対象でも、深夜や休日に働いた分は、実際の労働時間に応じた割増賃金の計算が必要になります。深夜の割増の計算は深夜手当とは?割増率25%と計算方法・時給別の早見表を解説で解説しています。

みなし時間が実態とずれたとき

事業場外みなし労働時間制では、通常必要とされる時間が実態と合わなくなれば、みなし時間を見直す必要があります。裁量労働制でも、厚生労働省のテレワークガイドラインは、業務量が過大だったり期限の設定が不適切だったりして、労働者から時間配分の決定に関する裁量が事実上失われていないかを、必要に応じて確認することを求めています。実際の労働時間の記録がなければ、こうした確認ができません。

ここまでの割増賃金の計算は、勤怠の記録から時間外、深夜、休日の区分を集計し、給与計算に反映する作業が欠かせません。勤怠管理から給与計算までを続けて扱いたい場合の一例が、freee人事労務です。勤怠管理や給与計算などの労務管理をクラウド上で行え、従業員による事前の勤怠状況の申請で、遅刻・早退・有給・残業の情報を自動でチェックします。システムに登録された勤務時間などの情報をもとに自動で給与計算し、給与明細もワンクリックで発行できます。一方で、スマートフォンからの出退勤が使いにくいという口コミがあり、複数人での管理やカスタマイズでは融通が利きづらい面があります。料金はプランによって異なるため、資料や公式サイトで確認してください。

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評価・口コミ(一部抜粋)
4.5
  • 今までのエクセルや紙による勤怠管理では、手作業によるミスや月末の業務負担が大きな課題でした。サービスを導入することで、勤怠打刻から給与計算、年末調整などを自動化しました。またSlack連携やスマホ打刻など多様な働き方にも対応し、業務効率と正確性が大幅に向上した点を評価しています

  • 人事労務freeeに従業員情報を入力することにより、他の会計ソフト・勤怠管理ソフトに連携をすることができるため、入力の手間が大幅に削減できた。導入時にもともと使用していたKintoneでの入力項目をほとんど再現してもらったため、インターフェイスの変更も担当者がスムーズに対応することができた。

  • 前に使用をしていたシステムが10年近く同じものを使っていたのでUIなどが古臭いところがあったが、新しいサービスだったので既存のユーザーも使いやすかった。また中途入社の方も前職で同様のシステムを使っていた方が増え、業務キャッチアップが以前よりも早くなった印象。

導入事例では、約300通のExcel勤怠表をメールで集めて給与情報をまとめていた株式会社パワーハウスが、freee人事労務の導入後、3人で3日ほどかかっていた給与計算を1人で2日ほどに短縮できたと紹介されています(出典:freee 導入事例)。

みなし労働時間制でも勤怠管理が欠かせない理由|労働時間の状況の把握

みなし労働時間制の対象でも、事業者は、労働安全衛生法66条の8の3にもとづき、労働者の労働時間の状況を把握する必要があります。みなし時間は賃金計算の基準で、実際の働き方の把握は別の義務です。

所定労働時間・みなし労働時間・実労働時間・労働時間の状況の違い

用語意味みなし制での位置づけ
所定労働時間就業規則や労働契約で定めた、休憩を除く働く時間事業場外みなしでは、みなし時間の原則になる
みなし労働時間実際の長さにかかわらず、制度上その日の労働時間として扱う時間賃金計算や、時間外労働の判定に使う
実労働時間実際に働いた時間(休憩を除く)。使用者の指揮命令下に置かれている時間みなし時間とは別に存在し、深夜・休日の割増の計算には実際の時間が必要
労働時間の状況労働者がいかなる時間帯にどの程度の時間、労務を提供し得る状態にあったか健康確保のために、みなし制の対象でも把握する

労働時間に当たるかどうかは、契約や就業規則の定めにかかわらず、使用者の指揮命令下に置かれていると評価できるかで客観的に決まります(出典:厚生労働省「労働時間の適正な把握のために使用者が講ずべき措置に関するガイドライン」)。労働時間管理の考え方は労働時間管理とは?労働管理の義務や必要性を分かりやすく解説もあわせて参考にしてください。

把握の方法と記録の保存

労働安全衛生規則52条の7の3は、労働時間の状況の把握の方法を、タイムカードによる記録、パーソナルコンピュータ等の電子計算機の使用時間の記録等の客観的な方法その他の適切な方法とし、把握した記録を作成して3年間保存するための措置を講じることを求めています。厚生労働省の資料によれば、賃金台帳に記入した労働時間数で代えることができるのは、事業場外みなし労働時間制や裁量労働制の適用者を除く労働者に限られます。みなし制の対象者は、賃金台帳とは別に、出退勤やログインの記録などで状況を把握する必要があります。

長時間労働になったときの面接指導

把握した労働時間の状況にもとづき、月80時間を超える時間外・休日労働を行い、疲労の蓄積が認められる労働者が申し出たときは、事業者は医師による面接指導を行う義務があります(労働安全衛生法66条の8、厚生労働省資料)。専門業務型・企画業務型の裁量労働制では、さらに、労働時間の状況に応じた健康・福祉確保措置を協定または決議で定め、実施する必要があります。みなし時間が短く設定されていても、実際の稼働時間が長ければ、こうした措置の対象になりうる点を忘れないようにしましょう。

外出先や在宅で働く社員の出退勤を、紙や自己申告ではなく客観的な記録として残したい場合の一例が、ジンジャー勤怠です。スマートフォンアプリにGPS打刻機能があり、打刻画面は出勤・退勤・直行・直帰や休憩・外出などのボタンをワンタップする作りで、外回りの多い営業職にも使えます。フレックス制度や裁量労働時間制といった多様な勤務形態にも対応するとされ、100種以上の集計項目から設定できます。一方で、スマートフォンアプリの申請や修正の画面がわかりにくいという口コミがあり、セキュリティ機能やサポートプランの一部はオプション料金がかかります。料金はプランによって異なるため、資料や公式サイトで確認してください。

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  • 以前は1台のパソコンでしか作業ができず、作業待ちが発生していましたが、クラウド型のジンジャー勤怠を導入したことで、場所を問わず複数人が同時にアクセス・作業できるようになりました。業務効率が大きく向上しました。

  • ⚫︎自社ではエクセル管理からデジタルアプリへの移行だったため出退勤管理の手間や集計ミスの軽減につながり大幅な効率アップができた。 ⚫︎スマホ連携ができることで、営業の直行時や在宅勤務時もリアルタイムで打刻ができるようになった。(後修正の手間が省けた)

  • 直行・直帰の際に、その場で簡単に勤怠登録ができるため、後から入力する手間がなくなり、勤怠管理の効率が向上しました。リアルタイムでデータが反映されるため、管理者側も勤務状況を把握しやすくなり、勤怠管理の精度が向上した点もメリットでした。

他システムとの比較記事はこちら


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導入事例では、200名以上の職員の勤怠管理をタイムカードとExcelで行っていた社会福祉法人三重ベタニヤが、勤怠管理と給与計算を1つのシステムにまとめ、打刻情報がそのままデータ化されて給与計算システムにワンクリックで連携できるようになったと紹介されています(出典:ジンジャー 導入事例)。

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みなし労働時間制の運用、今のやり方で大丈夫?セルフチェック

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みなし労働時間制と混同されやすい制度との違い|みなし残業・フレックス・みなし出勤

みなし労働時間制は労働時間の「算定の特例」で、みなし残業(固定残業代)は賃金の「支払い方」、フレックスタイム制や変形労働時間制は労働時間の「配分の方法」という点が、それぞれ違います。

制度・用語何についての仕組みかみなし労働時間制との違い
みなし残業(固定残業代)残業代を、あらかじめ一定額で給与に含めて支払う仕組み労働時間の算定の特例ではなく賃金の支払い方の話。実際の残業時間が固定分を超えれば、差額の支払いが必要になる
フレックスタイム制清算期間(3か月以内)の総労働時間を労使協定で定め、始業・終業時刻を労働者が決める(労働基準法32条の3)実際に働いた時間を清算期間ごとに集計して、総労働時間と比べる。みなし制のように実際の時間を無視しない
変形労働時間制一定の期間内で週40時間、1日8時間の原則に対して例外を認める(労働基準法32条の2など)特定した日や週の所定労働時間を法定労働時間より長く設定できる制度で、実際の労働時間を扱う
管理監督者労働条件の決定その他労務管理について経営者と一体的な立場にある者役職名ではなく、勤務態様、職務内容・責任・権限、待遇などの実態で判断される。みなし労働時間制とは別の位置づけ

出典:厚生労働省「労働時間制度の概要」。変形労働時間制の対応は変形労働時間制に対応した勤怠管理システムとは?制度導入の注意点も解説も参考になります。

みなし残業(固定残業代)との違い

みなし労働時間制とみなし残業は、名前が似ていますが別の仕組みです。みなし労働時間制は、労働時間をどう算定するかという仕組みで、みなし残業は、あらかじめ決めた残業代を毎月の給与に含める支払い方の仕組みです。両方を併用している会社もありますが、混同して理解すると、割増賃金の支払いに漏れが出ます。みなし残業については、みなし残業とは?固定残業との違いや概要を分かりやすく解説で詳しく解説しています。

みなし出勤とは

みなし出勤とは、実際には出勤していなくても、出勤したものとして扱う取り扱いのことで、みなし労働時間制とは別の仕組みです。労働基準法39条10項は、年次有給休暇の付与に必要な「全労働日の8割以上出勤」の算定で、業務上の負傷や疾病による療養のための休業期間、育児休業・介護休業をした期間、産前産後の休業期間を、出勤したものとみなすと定めています。出典:e-Gov法令検索「労働基準法」。

みなし労働時間制のメリット・デメリットと導入の流れ

みなし労働時間制は、労働時間の算定や賃金計算の手間を減らし、労働者の時間配分の自由度を高められる一方、要件と手続きが厳格で、実際の長時間労働が見えにくくなる点に注意が必要です。

立場メリットデメリット・注意点
企業労働時間の算定や賃金計算の手間を減らせる。みなし時間が法定労働時間以内なら、追加の時間外手当の見通しが立てやすい要件を満たさない適用は認められないおそれがある。労使協定、労使委員会、届出、本人同意などの手続きが必要。みなし時間が8時間を超えると、36協定と割増賃金の管理が加わる
労働者業務を早く終えても、みなし時間分の働きとして扱われる。時間配分の自由度が高い(裁量労働制)実際の労働時間が長くても、みなし時間が賃金の基準になるため、長時間労働が見えにくくなる。深夜・休日の割増賃金が支払われているかを確認する必要がある

※メリット・デメリットは、制度の仕組みから一般的に挙げられる点です。個別の会社の効果や、労働者の満足度を示すデータではありません。

「みなし労働時間制はやばい」「違法」と言われる理由

制度そのものは、労働基準法38条の2から38条の4に定められた適法な制度です。問題になるのは、要件を満たさない人への適用や、運用の不備です。たとえば、事業場外みなし労働時間制を、携帯電話などで随時指示を出している社員に使い続ける、みなし時間が8時間を超えるのに36協定や割増賃金を整えていない、深夜・休日の割増賃金を払わない、労働時間の状況の把握をしていない、といったケースです。「やばい」と言われるのは、実際の労働時間が長くなっても賃金が変わらないと誤解されやすく、長時間労働が見えにくくなるためです。個別の判断は、労働基準監督署や社会保険労務士などの専門家にご相談ください。

導入の流れ

  1. 自社の業務が、事業場外みなし、専門業務型、企画業務型のどれに当たるかを、条文と厚生労働省の資料で確認する
  2. みなし時間と、制度の対象にする業務・労働者の範囲を決める
  3. 就業規則や労働契約に、制度の内容を定める
  4. 労使協定の締結(専門業務型、必要に応じて事業場外)、または労使委員会の決議(企画業務型)を行い、必要な届出をする
  5. 裁量労働制では、労働者本人の同意と、同意の撤回の手続きを整える
  6. 運用を始め、労働時間の状況の記録、健康・福祉確保措置、記録の保存を続ける
  7. 定期的に、みなし時間が実態に合っているかを確認し、必要なら見直す

導入後によくある失敗

  • 事業場外みなしの要件を確認せず、随時の指示や日程の細かい指示がある社員に適用している(最高裁の阪急トラベルサポート事件の考え方)
  • 裁量労働制の対象者に、業務の手段や時間配分を具体的に指示している
  • みなし時間を実態より短く設定し、手当や処遇で埋め合わせていない
  • 2024年4月以降の本人同意、撤回の手続き、記録の保存が整っていない
  • みなし制の対象者の労働時間の状況を、タイムカードやPCの使用記録などで把握していない

みなし労働時間制を運用していくうえでは、制度の要件を守ることに加えて、実際の勤務状況を記録として残し、給与計算まで途切れずにつなげることが欠かせません。手作業の集計や転記に負担を感じている場合は、勤怠から給与計算までを1つの流れで扱えるサービスの資料を比べてみてください。

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よくある質問(FAQ)

Q1. みなし労働時間は1日何時間ですか?所定労働時間は8時間ですか?

A. みなし労働時間は制度によって決まり方が違い、8時間と決まっているわけではありません。事業場外みなし労働時間制では、原則として所定労働時間、通常所定を超えて働くことが必要な業務ではその遂行に通常必要とされる時間、労使協定があればその協定で定めた時間です。専門業務型と企画業務型の裁量労働制は、労使協定または労使委員会の決議で定めた時間です。所定労働時間は、法定労働時間(1日8時間・週40時間)の範囲内で会社が決めるため、8時間とは限らず、7時間30分などの会社もあります。みなし時間が1日8時間を超えると、時間外労働の割増賃金が必要です。

Q2. みなし労働時間制は違法ですか?「やばい」と言われるのはなぜですか?

A. 制度そのものは、労働基準法38条の2から38条の4に定められた適法な制度です。ただし、要件を満たさない人への適用、みなし時間が8時間を超えるのに36協定や割増賃金を整えていない運用、深夜・休日の割増賃金の未払い、労働時間の状況の把握をしていない運用などは問題になります。「やばい」と言われるのは、実際の労働時間が長くなっても賃金が変わらないと誤解されやすく、長時間労働が見えにくくなるためです。個別の判断は、労働基準監督署や社会保険労務士などの専門家にご相談ください。

Q3. みなし出勤とは何ですか?

A. みなし出勤とは、実際には出勤していなくても出勤したものとして扱う取り扱いのことです。労働基準法39条10項は、年次有給休暇の付与に必要な「全労働日の8割以上出勤」の算定で、業務上の負傷や疾病による療養のための休業期間、育児休業・介護休業をした期間、産前産後の休業期間を、出勤したものとみなすと定めています。労働時間を扱うみなし労働時間制とは別の仕組みです。

Q4. 勤務の態様とはどういう意味ですか?

A. 「勤務の態様」は、働く場所、時間帯、指示の受け方など、勤務のしかたや働き方の実態を指す一般的な言葉で、労働基準法に特別な定義があるわけではありません。最高裁の阪急トラベルサポート事件判決は、事業場外みなし労働時間制を使えるかを、業務の性質、内容やその遂行の態様、状況、使用者の指示と報告の方法、内容やその実施の態様、状況などを総合して判断しました。厚生労働省も、管理監督者にあたるかを、役職名ではなく勤務態様、職務内容・責任・権限、待遇などから実態で判断するとしています。

Q5. 実労働時間とは何ですか?みなし労働時間との違いは?

A. 実労働時間とは、実際に働いた時間(休憩を除く)のことで、使用者の指揮命令下に置かれている時間がこれにあたります。みなし労働時間は、実際の長さにかかわらず、制度上その日の労働時間として扱う時間です。深夜や休日に働いた分は、実際の労働時間に応じた割増賃金が必要で、みなし制の対象でも、健康確保のために実際の労働時間の状況は把握しなければなりません。

Q6. みなし労働時間制の具体例を教えてください。

A. 事業場外みなし労働時間制は、直行直帰が多い外回りの営業や、会社の具体的な指示を受けずに働く出張、要件を満たす在宅勤務などが例です。専門業務型裁量労働制は、新商品・新技術の研究開発、情報処理システムの分析・設計、記事の取材・編集、新たなデザインの考案、プロデューサー・ディレクターなどの業務です(労働基準法施行規則24条の2の2)。企画業務型裁量労働制は、企業の企画部門で経営環境を調査分析し、経営計画を策定する業務などです(厚生労働省の資料)。

まとめ|みなし労働時間制で押さえたい6つのこと

みなし労働時間制は、実際の労働時間にかかわらず、定めた時間を働いたものとして扱う制度です。運用で迷わないために、次の6点を押さえておきましょう。

  1. みなし労働時間制は、事業場外みなし、専門業務型裁量労働制、企画業務型裁量労働制の3種類で、制度ごとに対象と手続きが違う
  2. 事業場外みなしは、労働時間を算定し難いときに限られ、随時の指示や日程の細かい指示があると使えない
  3. 裁量労働制は、労使協定または労使委員会の決議、届出、2024年4月以降の本人同意と撤回の手続きなどを欠かさない
  4. みなし時間が1日8時間を超えるときは36協定と時間外の割増賃金が必要で、深夜・休日は別に割増賃金を支払う
  5. みなし制の対象でも、労働時間の状況を客観的な記録で把握し、みなし時間と実態のずれを定期的に確認する
  6. 外出先や在宅の勤務記録と給与計算の負担が大きいなら、勤怠管理システムの資料を取り寄せて比べる

みなし労働時間制は、一度決めて終わりではなく、実際の働き方と照らして見直し続けることで、残業代のトラブルや長時間労働の見落としを防げます。自社の運用に合った制度と記録の方法を考える材料にしてください。

参考文献

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