法人化の費用はいくら?設立時の法定費用と毎年かかる維持費を整理

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  • 設立時の法定費用は電子定款で最低6万円から
  • 赤字でも均等割と社会保険の会社負担が続く
  • 税率の差だけでなく維持費を引いて比べる

法人化にかかる費用は、設立するときに1回かかる法定費用と、設立後に毎年かかる維持費の2つに分けて考えます。電子定款を使う場合、設立時は株式会社で登録免許税が最低15万円、定款認証手数料が3万円から5万円、合同会社で登録免許税が最低6万円です。設立後は、赤字でも納める法人住民税の均等割や、事業主1人でも加入する社会保険の会社負担、決算書と申告書の作成が加わります。この記事では、設立費用の早見表、設立後の維持費、個人事業主のままとの違い、設立費用の経費の扱い、届出の期限、よくある失敗を、国税庁・総務省・日本年金機構などの公的資料で確認できる範囲で整理します。

法人化したあとの経理で手間がかかる場面を、2問で診断

Q1. 法人化したあと、経理で一番手間がかかりそうなのは?

目次

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  1. 法人化の費用は2階建て|設立時の法定費用と、設立後に毎年かかる維持費
  2. 設立時にかかる費用|株式会社と合同会社の法定費用の早見表
  3. 設立後にかかる費用|赤字でも毎年かかる維持費の内訳
  4. 個人事業主のままか法人化か|税率の仕組みの違いと判断の流れ
  5. 設立費用は経費になる?創立費と開業費の扱いと仕訳
  6. 法人化の流れと設立後の届出|期限を日付で管理する
  7. 法人化でよくある失敗|公的資料で確認できる4つ
  8. 法人化後の請求書と支払の整え方|法人名義に変わる取引の受け皿
  9. よくある質問(FAQ)
  10. まとめ|法人化の費用で押さえたい5つのこと
  11. 参考文献

法人化の費用は2階建て|設立時の法定費用と、設立後に毎年かかる維持費

法人化の費用は、設立時に1回かかる法定費用と、設立後に毎年かかる維持費の2つです。株式会社は登録免許税15万円以上と定款認証手数料3万円から5万円、合同会社は登録免許税6万円以上が基本です。

個人事業主から法人化する場合は、設立の手続きにかかる費用だけで判断しないことが大切です。設立費用は1回で終わりますが、均等割や社会保険料の会社負担、決算申告の手間は、法人を続ける限り毎年続きます。

区分主な費用かかるとき確認先
設立時登録免許税(株式会社は15万円以上、合同会社は6万円以上)設立登記の申請時国税庁 No.7191
設立時定款認証手数料(株式会社のみ。3万円・4万円・5万円)定款の認証時日本公証人連合会
設立時収入印紙代4万円(紙の定款の場合。電子定款は不要)定款の作成時国税庁 No.7141
設立後法人住民税の均等割(資本金等1,000万円以下・従業者50人以下の標準税率で年7万円)毎年。赤字でも総務省
設立後社会保険料の会社負担(事業主1人の法人も加入)毎月。報酬を支払う限り日本年金機構
設立後決算書と法人税の申告書の作成(自社または税理士)毎年税理士報酬は事務所ごとに異なる

維持費のうち、手間として大きいのが経理です。個人事業主は所得税の青色申告決算書などで足りましたが、法人は事業年度ごとに決算書を作り、法人税の申告書を税務署に提出します。法人化の準備では、設立費用の見積もりに加えて、帳簿と決算をどの道具と体制で回すかも決めておく必要があります。経理の道具として、役割の違う3つのサービスを並べます。優劣ではなく、どの場面を支えるかの違いです。

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注意したい点 ある程度の簿記知識が必要な場合もある。個人事業主の帳簿から法人へどう引き継ぐかは資料で確認する 価格を確認するには問い合わせが必要 開封や受領・保管の代行はオプション。仕訳は扱わず、支払の申請から振込までを支える
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【レビュー】マネーフォワードクラウド会計を実際に登録して使ってみた【使い方解説】

数ある会計ソフトの中でそのサービスを使ったらいいかわからないという方も多くいると思います。そこで今回は「マネーフォワードクラウド会計」の無料登録から使い方まで、利用経験ゼロの筆者が実況形式でお伝えします。

導入事例として、株式会社HITOMIOテクノロジーズは、導入前は月に6000件ほど発生する仕訳を月初に通帳や紙の明細を見ながら入力していたと紹介されています。導入したのはマネーフォワード クラウド会計を含む複数のサービスで、法人化に限った事例ではなく、効果は会計だけによるものとは限りません。

「月次決算が6営業日で対応できるようになった」

株式会社HITOMIOテクノロジーズ導入事例の結果の項目(マネーフォワード公式サイト、2021年8月31日公開。公開当時の情報)。出典:マネーフォワード「株式会社HITOMIOテクノロジーズ」導入事例、2026年10月21日確認

設立時にかかる費用|株式会社と合同会社の法定費用の早見表

設立時の法定費用は、電子定款を使う場合、株式会社で最低18万円、合同会社で最低6万円です。登録免許税は資本金の0.7%で計算するため、資本金が大きくなると増えます。

資本金株式会社の登録免許税株式会社の定款認証手数料株式会社の合計(電子定款)合同会社の合計(電子定款)
50万円15万円3万円18万円6万円
200万円15万円4万円19万円6万円
1,000万円15万円5万円20万円7万円
3,000万円21万円5万円26万円21万円

表は、国税庁の登録免許税の額と、日本公証人連合会の定款認証手数料から計算した例です。合同会社は定款認証がないため、登録免許税がそのまま合計になります。謄本や印鑑証明書などの実費、法人用の印鑑、専門家への報酬は含みません。紙の定款を使う場合は、収入印紙代4万円が加わります。

登録免許税は資本金の0.7%|最低額を超える資本金の目安

国税庁のタックスアンサーによると、設立登記の登録免許税は、株式会社も合同会社も資本金の額の1,000分の7です。ただし、株式会社は15万円、合同会社は6万円に満たないときは、それぞれ1件につきその額になります。計算上は、資本金が2,143万円以上になると株式会社の0.7%の額が15万円を上回り、858万円以上になると合同会社の0.7%の額が6万円を上回ります。資本金を1,000万円にしても、登録免許税は株式会社では最低額の15万円のまま、合同会社では7万円です。

登録免許税が軽減される制度|特定創業支援等事業

中小企業庁は、市区町村が実施する特定創業支援等事業を受けて証明書を取得した創業者は、会社設立時に登録免許税の軽減措置を受けられると案内しています。株式会社は資本金の0.35%(最低7万5,000円)、合同会社は0.35%(最低3万円)です。支援の内容は、個別相談や創業塾、創業セミナーなどで、対象となる事業と証明書の取得は、設立前に自治体の窓口で確認します。

定款認証と収入印紙|株式会社だけの費用と、電子定款の効果

会社法30条は、株式会社の定款に公証人の認証を求めています。合同会社の設立では、この定款認証の手数料はかかりません。日本公証人連合会によると、株式会社の認証手数料は、資本金の額等が100万円未満なら3万円、100万円以上300万円未満なら4万円、それ以外は5万円です。

紙で作る定款の原本には、国税庁の印紙税額の一覧表で、株式会社も合同会社も4万円の印紙税が定められています。電子定款の場合は収入印紙が不要です。電子定款の作成には電子署名などの準備が必要なため、専門家に作成を依頼する方法もあります。

設立費用を抑える方法|公的資料で確認できる3つ

  1. 電子定款にする:紙の定款に必要な収入印紙代4万円がかかりません。
  2. 合同会社を選ぶ:定款認証の手数料がなく、登録免許税の最低額も6万円で済みます。ただし、株式会社と合同会社では組織の仕組みが異なるため、費用だけで決めず、取引先や今後の資金調達の予定も確認します。
  3. 登録免許税の軽減制度を使う:特定創業支援等事業の証明書があれば、登録免許税が半額の水準になります。

資本金の決め方と費用の関係|1,000万円が分かれ目になる場面

法務省の会社登記Q&Aは、会社法で最低資本金の規制が廃止され、株式会社でも資本金1円で設立できるようになったと説明しています。ただし、資本金の額は、設立費用だけでなく、税金の区分にも影響します。

資本金の区切り影響すること確認先
約2,143万円以上(株式会社)、約858万円以上(合同会社)登録免許税が最低額を超えて増える国税庁 No.7191
100万円、300万円株式会社の定款認証手数料の区分が変わる日本公証人連合会
1,000万円以下か、超えるか均等割の区分が変わる(都道府県民税は2万円から5万円)総務省
1,000万円未満か、以上か設立1期目・2期目の消費税の納税義務の免除に関わる国税庁 No.6501

消費税について、国税庁は、新たに設立された法人は設立1期目と2期目に基準期間がないため、原則として納税義務が免除されると説明しています。ただし、資本金が1,000万円以上の法人や特定新規設立法人に当たる場合、適格請求書発行事業者の登録を受けている場合は、免除されません。免税を前提に資金計画を立てる前に、この条件を確認します。

設立の手続きの全体像や、設立日・決算期の決め方は、設立とは?意味と創業・創立との違い、会社設立の手続き・費用を解説で整理しています。本記事では、費用に絞って扱います。

設立後にかかる費用|赤字でも毎年かかる維持費の内訳

設立後の維持費で見落としやすいのは、赤字でも納める法人住民税の均等割、事業主1人でも加入する社会保険の会社負担、決算書と申告書の作成の3つです。

維持費赤字の年にかかるか確認先
法人住民税の均等割かかる総務省
法人税、法人住民税の法人税割所得が出た年にかかる(法人税割は法人税額が基準)総務省
社会保険料の会社負担役員報酬など報酬を支払う限りかかる日本年金機構
決算書と法人税の申告書の作成毎年必要。自社で行うか税理士に依頼する税理士法

法人住民税の均等割|資本金等1,000万円以下・従業者50人以下で標準税率は年7万円

総務省の資料によると、均等割は法人であれば等しく払う義務のある税金で、黒字の法人だけが払う法人税割と違い、赤字の法人も払わなければなりません。標準税率は、資本金等の額が1,000万円以下の法人で、都道府県民税が2万円、市町村民税が従業者50人以下で5万円、50人超で12万円です。資本金等の額が1,000万円を超えて1億円以下になると、都道府県民税は5万円、市町村民税は従業者50人以下で13万円、50人超で15万円になります。実際の税額は、事務所のある自治体の条例で決まるため、自治体の案内で確認します。

資本金等の額都道府県民税市町村民税(従業者50人以下)市町村民税(従業者50人超)
1,000万円以下2万円5万円12万円
1,000万円超1億円以下5万円13万円15万円

社会保険の会社負担|事業主1人の法人も加入する

日本年金機構は、株式会社などの法人の事業所は、事業主のみの場合を含めて、健康保険と厚生年金保険の強制適用の対象と案内しています。個人事業主のときとは加入する制度が変わるため、法人化する前に、役員報酬の額と保険料の負担を試算しておきます。

厚生年金保険料の保険料率は18.3%で固定されており、事業主と被保険者が半分ずつ負担します(日本年金機構)。たとえば、標準報酬月額が30万円の場合、厚生年金保険料は月5万4,900円で、会社負担と本人負担は各2万7,450円です。会社負担は年間で約32万9,400円になります。これは公表されている保険料率からの計算例で、実際の標準報酬月額は報酬の額に応じて決まります。健康保険料は、加入する保険者や都道府県によって料率が異なり、別にかかります。

決算書と法人税申告書|誰が作るかを先に決める

法人は、事業年度ごとに決算書を作り、法人税の申告書を税務署に提出します。会社法440条は、株式会社について、定時株主総会の終結後に貸借対照表の公告を求めています。公告の方法によっては、要旨の公告や電磁的方法による措置が認められる場合もあります。

決算と申告を自社で行うか、税理士に依頼するかで、費用と手間が変わります。税理士法2条は、税理士の業務を、税務代理、税務書類の作成、税務相談としています。報酬は事務所ごとに異なるため、見積もりでは依頼範囲(記帳、決算、申告、年末調整)を揃えて比べます。記帳や決算を外部に任せる選択肢は、経理BPOとは|委託できる範囲・給与計算・移行手順を整理で整理しています。

法人化の準備、どれが当てはまる?セルフチェック

当てはまるものを選んでください(登録不要)

個人事業主のままか法人化か|税率の仕組みの違いと判断の流れ

個人事業主の所得税は課税所得に応じて5%から45%まで上がり、中小法人の法人税は所得800万円以下の部分が15%、超える部分が23.2%です。ただし、維持費を引くと、税率の差だけでは決まりません。

項目個人事業主法人
所得にかかる国税所得税。課税所得に応じて5%から45%(復興特別所得税は別)法人税。資本金1億円以下の法人は、年800万円以下の部分が15%、超える部分が23.2%
設立時の費用開業届の提出が中心登録免許税などの法定費用(株式会社は最低18万円、合同会社は最低6万円。電子定款の場合)
毎年かかる地方税法人住民税の均等割はかからない均等割が赤字でもかかる(標準税率で資本金等1,000万円以下・従業者50人以下なら年7万円)
社会保険適用の条件は日本年金機構で確認する事業主のみの法人も健康保険・厚生年金保険の強制適用
決算と申告所得税の確定申告決算書と法人税の申告書の作成

所得税の税率表と、法人税率

国税庁のタックスアンサーNo.2260にある所得税の速算表は、次のとおりです。法人税の税率は、国税庁のNo.5759で、資本金1億円以下の法人などは年800万円以下の部分が15%、年800万円を超える部分が23.2%と案内されています(2026年4月1日現在)。

課税される所得金額税率控除額
195万円未満5%0円
195万円以上330万円未満10%9万7,500円
330万円以上695万円未満20%42万7,500円
695万円以上900万円未満23%63万6,000円
900万円以上1,800万円未満33%153万6,000円
1,800万円以上4,000万円未満40%279万6,000円
4,000万円以上45%479万6,000円

年収500万円・1,000万円で法人化するとどうなるか

「年収」が売上なのか、経費を引いたあとの所得なのか、役員報酬の額なのかで、答えは変わります。目安として、所得税の税率は、課税所得(所得控除を引いたあとの金額)が330万円以上695万円未満なら20%、900万円以上1,800万円未満なら33%の区分です。法人税は、年800万円以下の部分が15%です。この差だけを見ると法人が有利に見える区分もありますが、役員報酬には所得税などがかかることや、社会保険料の会社負担、均等割、決算申告の費用が加わることを引いて比べます。

法人化を検討するときの判断の流れ

  1. 事業の所得の見通しを立てる:売上から経費を引いた所得で考え、翌年以降の見込みも置きます。
  2. 役員報酬の額を仮に決める:報酬にかかる所得税と、社会保険料の会社負担を試算します。
  3. 維持費の年間の合計を出す:均等割、社会保険料の会社負担、決算申告の費用を足します。
  4. 税率の差から、維持費を引いて比べる:差が小さい、または逆になる場合は、法人化を急ぎません。
  5. 取引先や採用の事情を確認する:法人との契約が条件の取引先があるかなど、税金以外の理由も整理します。

設立費用は経費になる?創立費と開業費の扱いと仕訳

設立のために支出する登録免許税や定款認証手数料などは創立費、設立後に事業を開始するまでの開業準備の特別な費用は開業費にあたり、どちらも法人税法施行令が定める繰延資産です。

法人税法施行令14条は、創立費を、発起人に支払う報酬、設立登記のために支出する登録免許税その他法人の設立のために支出する費用で、法人の負担に帰すべきものと定めています。開業費は、法人の設立後事業を開始するまでの間に開業準備のために特別に支出する費用です。国税庁の法人税基本通達8-1-1は、設立に通常必要と認められる費用を、定款等に負担の定めがなくても創立費として扱う考え方を示しています。

償却の限度額は、同施行令64条1項1号が、創立費と開業費について、繰延資産の額(すでに償却した額を除く)と定めています。そのため、決算で償却する額を自社で決められる扱いとされています。どれだけ償却するかは利益の状況や税務の判断に関わるため、顧問税理士や税務署に確認してください。

場面借方貸方ひとこと
設立登記の登録免許税15万円を支払った創立費 150,000円現金預金 150,000円創立費は資産(繰延資産)として計上する
決算で全額を償却した創立費償却 150,000円創立費 150,000円償却する額は決算で決める

個人事業主として支払った経費は、法人とは別の事業者の経費になるため、法人側の創立費や開業費とは区別して記録します。個人の帳簿から法人の会計ソフトへ引き継ぐ場面は、会計ソフトを乗り換えるタイミング|乗り換え時の注意点も解説でも触れています。

法人化の流れと設立後の届出|期限を日付で管理する

法人化の手続きは、定款の作成、出資の履行、設立登記の順に進み、設立後は税務署へ法人設立届出書を、設立の日以後2か月以内に提出します。

法務省は、株式会社の設立手続(発起設立)を、定款の作成、出資の履行、機関の設置、設立登記の申請の順に説明しています。設立後は、税務署への届出が続きます。国税庁のタックスアンサーNo.5100にある新設法人の届出の期限は、次のとおりです。

届出書提出先期限備考
法人設立届出書納税地の所轄税務署設立の日(設立登記の日)以後2か月以内定款等の写しを添付する
青色申告の承認申請書所轄税務署設立の日以後3か月を経過した日と、最初の事業年度終了の日のいずれか早い日の前日まで設立第1期目から青色申告をする場合
事前確定届出給与に関する届出書所轄税務署設立の日以後2か月以内必要に応じて提出する

提出期限が休日等に当たる場合は、休日等明けの日が期限になります。「3か月以内」とだけ覚えると、第1期が3か月より短い場合に期限を過ぎるおそれがあるため、事業年度の終了日も合わせて確認します。

設立登記を専門家に頼む場合、登記に関する手続の代理は司法書士法3条で司法書士の業務とされ、税務代理や税務書類の作成は税理士法2条で税理士の業務とされています。費用を比べるときは、定款の作成、認証、登記、顧問契約のどこまでが依頼範囲かを揃えて見積もりを取ります。

法人化でよくある失敗|公的資料で確認できる4つ

法人化の失敗は、設立費用だけで比べて維持費を見落とすこと、社会保険や均等割を想定しないこと、消費税や届出の条件を確認しないことから起きます。

失敗起きること確認先
維持費を入れずに、設立費用だけで比べる均等割、社会保険料の会社負担、決算申告が毎年続き、税率の差を上回ることがある総務省、日本年金機構
社会保険の会社負担を見落とす事業主1人の法人でも強制適用。厚生年金保険料は事業主と被保険者が半分ずつ負担する日本年金機構
消費税の免税を前提に資金計画を立てる資本金1,000万円以上、特定新規設立法人、適格請求書発行事業者の登録のいずれかで免除されない国税庁 No.6501
青色申告の承認申請の期限を過ぎる「3か月以内」と覚えると、第1期が短い場合は、最初の事業年度終了の日の前日が期限になる国税庁 No.5100

法人化後の請求書と支払の整え方|法人名義に変わる取引の受け皿

法人化すると、取引先の請求書の宛先や、支払に使う口座が、個人から法人に変わります。受け取る請求書の保管と、支払の承認の流れを設立前に決めておくと、決算の確認が楽になります。

法人化すると、契約の相手方が個人から法人に変わるため、取引先に請求書の宛名や送付先の変更を依頼する場面が出ます。個人宛てと法人宛て、郵送とメールが混在しやすい設立直後は、請求書の受け取り口を一つにしておくと、確認と保管の手間が減ります。

請求書の受け取り口をそろえて保管する場合の一例が、Sansan株式会社が提供するBill One請求書受領です。商品ページによると、郵送やメールなど、さまざまな形式で届く請求書をオンラインで受け取り、クラウド上で一元管理できます。申請や承認、仕訳、支払管理、保管までをサービス上で進められ、インボイス制度や電子帳簿保存法の改正にも対応するとされています。価格を確認するには問い合わせが必要とされています。料金はプランによって異なるため、資料や公式サイトで確認してください。

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評判・口コミを紹介

Bill Oneであれば紙の請求書でもオンラインで受領・データ化することが可能なため、それらの作業を行うことなく、請求書をオンラインで簡単に確認できるようになり、業務時間を3000時間程度削減できました。また、テレワークの前に請求書をスキャンするための残業がなくなり、経理担当者1人あたりのテレワーク実施時間が月44時間から月84時間へと増加しました。

ニュース(株式会社ボディワークホールディングス)|Sansan株式会社
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  • 申請や承認などのさまざまな請求書業務をデジタル上で完結でき、生産性が向上する
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導入事例として、株式会社コメリは、月次決算の早期化と月約600時間の業務削減を実現したと、Bill One請求書受領の公式サイトの導入事例一覧で紹介されています。法人化に限った事例ではなく、請求書の受領と処理の事例です。

「Bill One導入で実現した月次決算の早期化と月約600時間の業務削減」

株式会社コメリ導入事例の見出し。出典:Bill One請求書受領「導入事例」、2026年10月21日確認
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法人宛てに変わる請求書の保管が、人によってばらばらになりそうな会社に

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支払の面では、役員報酬以外の外注費や仕入の支払が増えると、誰が承認し、いつ振り込んだかの記録が必要になります。支払の承認と振込を一つの流れで管理する場合の一例が、株式会社マネーフォワードが提供するマネーフォワード クラウド債務支払です。商品ページによると、請求書メールの自動取込とAI-OCRで支払依頼の下書きを作成でき、ワークフローは自社に合わせて承認経路を設定できます。銀行振込APIと連携して、ワンクリックでの振込みができるとされています。注意点として、開封や受領・保管の代行はオプションとされています。仕訳を扱うサービスではなく、支払の申請から振込までを支える位置づけで、承認者が1人だけの小さな法人では機能が過剰になる場合もあるため、支払の件数と承認者の数を目安に検討してください。料金はプランによって異なるため、資料や公式サイトで確認してください。

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AI OCR機能や承認フローの効率化により、請求書の電子保存や自動入力で請求書管理を効率化するなら、マネーフォワード クラウド債務支払の導入がおすすめです。

評判・口コミを紹介

導入後の最大のメリットは、やはりペーパーレス化により紙にまつわる作業や手間がすべてなくなったことです。経費や支払の問い合わせの際に毎回紙を探す手間、ファイリングする手間、会計監査や税務調査の際に紙の資料を収集する手間がなくなりました。

経費の導入事例(マックス株式会社)|株式会社マネーフォワード
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導入事例として、宇都宮ヤクルト販売株式会社は、導入前に毎月100件以上届く紙の請求書の処理に多くの時間を費やしていたと、マネーフォワードの導入事例で紹介されています。法人化に限った事例ではなく、請求書の支払業務の事例です。

「同社は以前まで、毎月100件以上届く紙の請求書処理に、多くの時間を費やしていました。」

宇都宮ヤクルト販売株式会社「マネーフォワード クラウド債務支払」導入事例。出典:マネーフォワード「宇都宮ヤクルト販売株式会社」導入事例、2026年10月21日確認

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よくある質問(FAQ)

Q1. 法人化にかかる費用はいくらですか?

A. 設立時の法定費用は、電子定款を使う場合、株式会社で最低18万円(登録免許税15万円と定款認証手数料3万円)、合同会社で最低6万円です。これに加えて、設立後は均等割、社会保険料の会社負担、決算申告の手間が毎年かかります。専門家への報酬は事務所ごとに異なります。

Q2. 株式会社と合同会社では設立費用はどれくらい違いますか?

A. 資本金が小さい場合、電子定款では株式会社が18万円から20万円、合同会社が6万円からです。差の主因は、合同会社には定款認証手数料がなく、登録免許税の最低額が6万円で済むことです。資本金が大きくなると、どちらも登録免許税が資本金の0.7%で決まります。

Q3. 年収500万円で法人化するとどうなりますか?

A. 「年収」を課税所得と考えると、所得税の税率は20%の区分で、法人税は年800万円以下の部分が15%です。ただし、社会保険料の会社負担、均等割、決算申告の費用が加わります。税率の差だけでは判断できないため、役員報酬を仮に決めて、維持費を含めて試算します。

Q4. 年収1,000万円で法人化したら税金はいくらですか?

A. 税額は、年収が売上なのか所得なのか、役員報酬の額や控除の額で変わるため、一律には答えられません。課税所得が900万円以上1,800万円未満の部分は所得税率が33%、法人税は年800万円以下の部分が15%、超える部分が23.2%です。実際の金額は、顧問税理士などに試算を依頼してください。

Q5. 法人化したほうがいいのはどんな人ですか?

A. 費用の面では、税率の差による節税額が、均等割、社会保険料の会社負担、決算申告の費用を上回る見込みがある人です。法人との契約を条件にする取引先がある場合や、採用の面で法人の形が必要な場合も、判断材料になります。どちらも自社の数字で試算してから決めます。

Q6. 法人化の費用は経費にできますか?

A. 登録免許税や定款認証手数料などの設立費用は創立費、設立後事業を開始するまでの開業準備の特別な費用は開業費にあたり、繰延資産として扱われます(法人税法施行令14条)。決算で償却する額を決めて費用にするため、処理は顧問税理士に確認してください。

まとめ|法人化の費用で押さえたい5つのこと

法人化の費用は、設立時に1回かかる法定費用と、設立後に毎年かかる維持費に分けて見ると、全体像をつかみやすくなります。最後に、押さえておきたい点を整理します。

  1. 法人化の費用は、設立時の法定費用と設立後の維持費の2階建て:電子定款を使う場合、株式会社は最低18万円、合同会社は最低6万円です。登録免許税は資本金の0.7%で、最低額があります。
  2. 維持費は、赤字でもかかる均等割、事業主1人でも加入する社会保険の会社負担、決算申告で見る:設立費用だけで比べると、毎年続く費用を見落とします。
  3. 税率の差だけで決めず、維持費を引いて比べる:所得税は5%から45%、法人税は15%と23.2%です。年収の意味を、売上・所得・役員報酬のどれかに揃えて試算します。
  4. 設立後の届出の期限を日付で管理する:法人設立届出書は設立の日以後2か月以内、青色申告の承認申請書は3か月を経過した日と第1期の終了日のいずれか早い日の前日までです。
  5. 法人化後の経理と支払の仕組みを見直す資料を取り寄せる:仕訳と決算書ならマネーフォワード クラウド会計、請求書の受領ならBill One請求書受領、承認から振込ならマネーフォワード クラウド債務支払と、役割が違う選択肢があります。

本記事は一般的な情報の整理であり、法律・税務上の助言ではありません。個別の判断は、司法書士、税理士、所轄の税務署などに相談してください。法令・税率と各社の商品ページは、2026年10月21日確認の内容に基づきます。

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