給与証明書とは?書き方と発行の流れ、源泉徴収票との違い

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  • 給与証明書は勤務先が給与額を証明する書類
  • 源泉徴収票とは出す人と対象期間が違う
  • 提出先の指定様式と期間を先に確認する

給与証明書とは、従業員が受け取っている給与の額を、勤務先が第三者に向けて証明する書類です。住宅ローンの申込み、家族の扶養認定、保育園の申込みなどで、収入の裏づけとして提出を求められます。法令で決まった書式はなく、証明する期間も依頼に応じて選べるため、前年の源泉徴収票や1か月分の給与明細では足りない場面で使われます。この記事では、給与証明書の意味と発行する人、源泉徴収票・給与明細・課税証明書との違い、必要になる場面、記載項目と書き方、会社側の発行の流れまでを、法令と公的機関の案内にもとづいて整理します。個別の判断は、提出先の窓口や社会保険労務士にご確認ください。

給与証明書について、まず読むべきポイントを診断

Q1. 給与証明書について、いま一番知りたいことはどれですか?

目次

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  1. 給与証明書とは?給与額を勤務先が証明する書類
  2. 給与証明書と他の証明書の違い|源泉徴収票・給与明細・課税証明書
  3. 給与証明書が必要になる場面|住宅ローン・扶養・保育園・帰化
  4. 給与証明書の書き方|記載項目と文面の例
  5. 会社側の発行の流れ|依頼を受けてから交付まで
  6. 給与証明書の発行を楽にする給与計算ソフト・労務管理システム|役割の違い
  7. よくある質問(FAQ)
  8. まとめ|給与証明書で押さえたい5つのこと
  9. 参考文献

給与証明書とは?給与額を勤務先が証明する書類

給与証明書とは、従業員に支払った給与の額を、勤務先が第三者に向けて証明する書類です。作るのは勤務先で、もらうには勤務先への依頼が必要です。

毎月の給与明細が1か月分の内訳を本人に知らせる書類であるのに対し、給与証明書は、提出先が求める期間の給与をまとめて証明できます。たとえば「2026年4月分から9月分まで」のように、依頼に応じて期間を選べるため、転職や育休からの復帰などで、前年の源泉徴収票と今の収入が大きく違う場面で役立ちます。名称は、給与支払証明書、給与等に関する証明書、在勤及び給与証明書など、提出先によってさまざまです。法令に統一の書式を定めた条文は確認できず、住宅金融支援機構や法務局のように、提出先が自前の様式を用意していることもあります。

誰が書く?どこでもらう?

給与証明書を作るのは、給与を支払っている勤務先です。実務では、給与計算を担当する人事・総務・経理の担当者が、賃金台帳や給与明細をもとに作成し、代表者や責任者の名義で社印を押して交付します。従業員が本人の書類として作ることはできません。必要な従業員は、勤務先の担当者に、提出先、必要な期間、提出期限、指定の様式があるかを伝えて依頼します。市区町村の窓口、税務署、ハローワークでは、給与証明書は出してもらえません。市区町村で取れるのは、役所が把握した前年の所得を証明する所得証明書や課税証明書で、別の書類です。

給与証明書の数字は、賃金台帳と給与明細がもとになる

給与証明書の金額は、給与計算の記録から拾います。使用者は、労働基準法第108条により、事業場ごとに賃金台帳を作り、賃金計算の基礎となる事項や賃金の額を、賃金を支払うたびに記入しなければなりません。記入する事項は、賃金計算期間、労働日数、労働時間数、基本給や手当などの賃金の種類ごとの額、賃金から控除した額などです(同法施行規則第54条)。賃金台帳は同法第109条で保存が定められており、保存期間は、附則第143条により当分の間3年です。この記録が整理されていれば、給与証明書は必要な期間の数字を転記して作れます。紙やExcelのファイルに散らばっていると、依頼のたびに数か月分を探して合計し直すことになります。

この「給与データを探して転記する」手間を減らす方法の一例が、給与計算ソフトです。フリー株式会社が提供するfreee人事労務は、商品ページで、従業員情報や給与計算などの人事労務情報を1つで管理できると紹介されています。アラート機能でイレギュラーな業務の抜け漏れを防げる点や、専任担当による継続的なサポートも、おすすめの点として挙げられています。注意したいのは、freee会計と連携したときの画面切替が手間という記載がある点です。商品ページの評価は4.5(19件)です(2026年10月21日確認)。給与証明書の様式をそのまま出力できるかは商品ページに記載がないため、資料で確認してください。料金はプランによって異なるため、資料や公式サイトで確認してください。

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発行の義務はあるのか

在職中の従業員に給与証明書を発行する義務を定めた条文は、労働基準法や所得税法には見当たりません。一方、同じように給与を証明する書類でも、源泉徴収票は所得税法第226条、給与の支払明細書は同法第231条で、交付が義務づけられています。また、退職した従業員が、在職中の賃金について証明書を請求したときは、労働基準法第22条第1項により、使用者は遅滞なく交付しなければなりません。このとき、本人が請求していない事項を書いてはいけません(同条第3項)。在職中の依頼も、転職や住宅の購入、扶養の手続きに直結するため、期限を確認して早めに応じるのが一般的です。なお、この記事は一般的な情報であり、法的助言ではありません。個別の判断は、労働基準監督署や社会保険労務士にご確認ください。

給与証明書と他の証明書の違い|源泉徴収票・給与明細・課税証明書

給与証明書は、勤務先が任意の期間の給与額を証明する書類です。源泉徴収票や課税証明書とは、出す人と対象期間が違います。

書類出す人対象期間義務・根拠主な使いみち
給与証明書勤務先依頼に応じて選べる(1か月分、半年分など)在職中の発行義務を定めた条文は見当たらない。退職者の請求は労働基準法第22条住宅ローン、扶養認定、各種申請
源泉徴収票勤務先(給与の支払者)1年分(1月から12月)交付義務あり(所得税法第226条)。翌年1月31日まで。年の途中で退職した人には、退職の日以後1か月以内年末調整、確定申告、前年の収入の確認
給与明細(支払明細書)勤務先給与の支払ごと交付義務あり(所得税法第231条)。電子での提供は本人の承諾が必要毎月の支給額と控除額の確認
給与支払報告書勤務先が市区町村へ提出前年1年分提出義務あり(地方税法第317条の6)。1月31日まで従業員に渡す書類ではなく、勤務先が市区町村へ出す書類
課税証明書・所得証明書市区町村前年1月から12月の所得(例:令和8年度の証明書は令和7年中の所得)本人などが申請して取得。1月1日現在の住所地の市区町村が発行前年の所得を、役所の証明で示す場面
在籍証明書・在職証明書勤務先現在の在籍の事実在籍・雇用形態などの確認用在籍していることの確認

在籍や雇用形態だけを証明する書類については、在籍証明書とは?書き方・費用相場・法務注意点を解説や、在職証明書テンプレート|用途別の書き方と給与・就労時間の注意点で整理しています。毎月の給与明細の見方は、給与明細とは?記載項目や作成から交付までの流れ・注意点を解説をご覧ください。

どれを出せばよいか迷ったら、提出先に確認する

前年1年間の収入を示すだけなら、源泉徴収票や課税証明書で足りる場合があります。一方、転職したばかりの人や、産休・育休から復帰した人は、前年の書類が今の収入を表さないため、最近の給与を示す書類を求められます。提出先が指定する書類の名前、対象期間、様式を、依頼する前に確認しておくと、作り直しを防げます。

収入証明書は自分で作れる?

「収入証明書」は、源泉徴収票、確定申告書の控え、課税証明書、給与証明書など、収入を示す書類をまとめて呼ぶ言葉として使われます。まず、提出先が求めているのがどの書類なのかを、募集要項や案内で確認します。給与証明書は、勤務先が内容を証明するための書類なので、従業員本人が書いて代わりにすることはできません。本人が用意できるのは、勤務先から受け取った源泉徴収票や給与明細、確定申告をした場合の申告書の控えなどです。市区町村の所得証明書や課税証明書は、役所に申請して取得します。個人事業主やフリーランスには給与証明書を出す勤務先がないため、確定申告書の控えや課税証明書など、別の書類で収入を示します。どの書類を認めるかは、提出先ごとに異なります。

給与証明書が必要になる場面|住宅ローン・扶養・保育園・帰化

給与証明書が求められるのは、前年の源泉徴収票だけでは、今の収入がわからない場面です。必要な期間と様式は、提出先ごとに決まっています。

場面給与証明書が求められる理由確認すること
住宅ローン転職・就職したばかりの人や、産休・育休・介護休、病休明け、海外勤務から復帰した人は、直近の収入を勤務先に証明してもらう書類が対象になる(住宅金融支援機構の書式)金融機関が独自の書式や添付書類を求めていないか
家族の健康保険の扶養認定被扶養者の収入を確認するため令和8年4月から、労働条件通知書などで判断できる場合がある(次の節)
保育園の申込み自治体や施設が、案内で収入を示す書類を指定する給与証明書か、源泉徴収票などで足りるか。提出期限
帰化許可申請在勤及び給与証明書として、在勤の事実と直近1か月分の給与を示す管轄の法務局から渡される必要書類の一覧
賃貸契約・公営住宅・各種融資など提出先が収入を確認する募集要項や審査会社の案内で、必要な書類と期間を確認

住宅ローン|転職直後は、勤務先の証明で年収を見積もる

住宅金融支援機構は、借入申込年度の前年以降に転職・就職した人、産休・育休・介護休中の人、病休期間が終了した人、借入申込時に海外勤務から国内勤務へ復帰している人を対象に、「給与証明書」の書式を用意しています。申込本人だけでなく、収入合算者も対象です。書式には本人の署名捺印を求める注意があり、取扱金融機関が独自の書式や添付書類を必要とする場合もあるため、使う前に取扱金融機関へ相談するよう案内されています。フラット35の案内では、転職後の収入は、勤務先に作ってもらった収入を証明する書類の金額を、給与の支給された月数で割り戻した額を年収とみなします。借入申込日からさかのぼって12か月分以上の給与の支給を受けている場合は、割り戻さず、その12か月分の給与支給額を年収とみなす、と説明されています(2026年10月21日確認。取扱いは変わることがあるため、申込み前に金融機関で確認してください)。

家族の扶養認定|令和8年4月から、労働条件通知書で判断できる場合がある

日本年金機構の案内によると、令和8年4月1日以降の被扶養者の認定では、労働条件通知書などの労働契約の内容がわかる書類に記載された賃金(諸手当・賞与を含む)から見込まれる年間収入が130万円未満で、ほかの収入が見込まれない場合、その契約内容にもとづいて判断する取扱いが始まっています。提出するのは、被扶養者(異動)届に、労働条件通知書、雇用契約書、または労働条件が書かれた事業主証明(任意様式)のいずれかと、給与収入のみである旨の申立書です。つまり、一定の場合は、給与証明書がなくても、契約内容で認定を受けられます。基準額は、60歳以上や一定の障害のある人は180万円未満、19歳以上23歳未満(被保険者の配偶者を除く)は150万円未満とされています。

ただし、被扶養者になった日から契約期間が1年未満の場合、「シフト制による」など労働時間が不明確な場合、「通勤手当有」など手当の金額が不明確な場合は、この取扱いでは年間収入を判定できないとされています。そのときは、収入を確認する別の書類が必要になるため、日本年金機構や加入先の健康保険組合に確認してください。また、人手不足による労働時間の延長などで一時的に収入が増えた場合には、厚生労働省が「一時的な収入変動」に係る事業主の証明書の様式を公開しています。事業主が、雇用契約等で本来想定される年間収入が130万円未満であること、収入が増えた期間、その期間の実績額を記入して証明するもので、被保険者が加入先に提出します。記載内容の確認のため、雇用契約書などの添付を別途求められる場合があります。

帰化申請|在勤及び給与証明書は、直近1か月分

東京法務局の案内では、帰化許可申請に添付する書類のうち、給与所得者については、在勤(在職)証明書と、直近1か月分の給与証明書または給与明細書の2つを、1枚にまとめた「在勤及び給与証明書」を提出しても差し支えないとされています。給与証明書または給与明細書には、会社(法人)名の記載または押印が必要です。必要な書類は、国籍、職業、家族の状況、管轄の法務局によって変わるため、相談時に渡される必要書類の一覧で確認してください。

保育園や賃貸の申込み|提出書類は、提出先の案内で決まる

保育園の申込みや賃貸契約の審査では、提出先ごとに、求める書類の名前、対象期間、提出期限が異なります。給与証明書を指定される場合もあれば、源泉徴収票や給与明細で足りる場合もあります。期限が短いことも多いため、勤務先への依頼は、案内を受け取ったらすぐに行うのが安全です。

給与証明書の書き方|記載項目と文面の例

給与証明書には、従業員の情報、証明する期間の総支給額と控除額、会社の名称と所在地、代表者または責任者の名前、発行日を書き、社印を押します。

項目書く内容元になる記録
従業員の氏名・住所提出先の指定に合わせる。住民票上の表記や、社内の従業員情報と一致させる従業員台帳、人事情報
雇用の情報入社日、雇用形態(正社員・契約社員など)、給与の形態(月給・日給など)雇用契約書、労働条件通知書
証明する期間「2026年4月分から9月分まで」など、提出先が求める期間賃金台帳の賃金計算期間
給与額月ごとの基本給、各種手当、総支給額(控除前)。賞与があれば別の欄に書く給与明細、賃金台帳
控除額所得税、住民税、社会保険料など。差引支給額(手取り)を書く様式もある給与明細、賃金台帳
勤務の状況(任意)所定労働時間、月の勤務日数、健康保険の加入状況など。提出先が求める場合に書く就業規則、労働条件通知書
会社の情報と証明会社名、所在地、代表者名または給与支払の責任者名、発行日、社印社内の文書管理規程

文面の例

次の文面は、記載の考え方を示す例です。提出先の指定様式がある場合は、その様式を使ってください。

給与証明書

氏名:○○ ○○ (住所:○○県○○市○○)

上記の者は、当社に○○年○月○日から在籍し、下記の期間、下記のとおり給与を支給していることを証明します。

証明する期間:○○年○月分から○○年○月分まで
各月の総支給額(控除前):○月分 ○○円、○月分 ○○円、○月分 ○○円
各月の控除額:○月分 ○○円、○月分 ○○円、○月分 ○○円
各月の差引支給額:○月分 ○○円、○月分 ○○円、○月分 ○○円

○○年○月○日 会社名 所在地 代表取締役 ○○ ○○ 印

書くときの確認ポイント

  1. 提出先の指定様式があれば、それを使う。住宅金融支援機構の書式のように、本人の署名捺印を求める様式や、金融機関が独自の書式を求める場合がある
  2. 数字は、給与明細や賃金台帳と一致させる。総支給額(控除前)と差引支給額(手取り)を取り違えない
  3. 証明する期間と、見込みの額を書くかどうかを、提出先に確認する。実績の額と見込みの額を混ぜて書かない
  4. 退職した従業員から請求された場合は、本人が請求した事項だけを書く(労働基準法第22条第3項)
  5. 発行日と担当部署の連絡先を入れ、社印を押し、控えを残す。控えの保存期間は条文からは明確ではないため、社内の文書管理規程で決めておく

給与証明書の発行、今のやり方で大丈夫?セルフチェック

当てはまるものを選んでください(登録不要)

会社側の発行の流れ|依頼を受けてから交付まで

依頼を受けたら、用途・期間・様式・期限を確認し、給与の記録から数字を拾って作成し、承認と押印のあとに本人へ交付します。

  1. 従業員から依頼を受け、提出先、証明する期間、提出期限、指定様式の有無を確認する
  2. 依頼者が本人であることを確認し、退職者の場合は、本人が請求した事項を確かめる
  3. 賃金台帳や給与明細から、期間内の総支給額、控除額、差引支給額を拾う
  4. 指定様式、または自社の様式で作成し、氏名・期間・金額を給与明細と照らし合わせる
  5. 責任者が内容を承認し、社印を押して、発行日を入れる
  6. 本人に交付する(紙で渡す、または電子データで渡す)。提出先へ直接送る場合は、本人の同意を確認する
  7. 控えを社内のルールにしたがって保管する

給与の額は、従業員にとって機微な情報です。依頼者の確認、交付先を本人に限ること、メールで送るときのファイルの保護などを、社内のルールとして決めておくと、担当者が替わっても対応が揃います。依頼が重なる時期には、数字の収集と確認に時間がかかるため、給与の記録を探しやすい形で持っておくことが、発行業務の負担を左右します。

給与証明書の発行を楽にする給与計算ソフト・労務管理システム|役割の違い

給与証明書の発行が手作業になるのは、給与データが紙やExcelに散らばっているからです。給与と人事労務の情報を1か所にまとめると、依頼のたびに数字を探す手間を減らせます。

給与計算ソフトや労務管理システムを選ぶときは、次の点を資料で確認します。給与・賞与明細や源泉徴収票を従業員がWebで確認できるか、給与計算・年末調整・社会保険の手続きのどこまで対応するか、いま使っている会計ソフトと連携できるか、そして、給与証明書の様式を出力できるか(商品ページには記載がないため、資料での確認が必要です)。お名前.comビジネスコンシェルジュに掲載されているサービスのうち、給与データと人事労務の情報に関わる3つを、優劣ではなく役割の違いがわかるように並べました(各商品ページで2026年10月21日に確認した内容です)。

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ジンジャーの導入事例では、株式会社ABC Cooking Studioが、もともと紙で行っていた入社処理について、次のように紹介しています。

入社処理に関しては元々紙で対応しており手間がかかっていましたが、今回ジンジャーの導入によって年間300部以上の入社書類をペーパーレス化することができました。

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よくある質問(FAQ)

Q1. 給与証明書は何のために使うのですか?

A. 前年の源泉徴収票ではわからない、直近や特定の期間の収入を示すために使います。住宅ローンの申込み(転職・育休復帰など)、家族の扶養認定、保育園の申込み、帰化許可申請などで提出を求められます。必要かどうかは提出先の案内で決まるため、依頼の前に、提出先で書類の名前・期間・様式を確認してください。

Q2. 給与証明書はどこでもらえますか?

A. 勤務先です。人事・総務・給与計算の担当者に、提出先、必要な期間、提出期限、指定様式の有無を伝えて依頼します。市区町村の窓口、税務署、ハローワークでは出してもらえません。市区町村で取れるのは、前年の所得を証明する所得証明書や課税証明書です。退職した会社には、労働基準法第22条にもとづき、在職中の賃金についての証明書を請求できます。

Q3. 給与証明書は誰が書きますか?

A. 給与を支払っている勤務先が書きます。実務では、給与計算を担当する人事・総務・経理の担当者が、賃金台帳や給与明細をもとに作成し、代表者や責任者の名義で社印を押して交付するのが一般的です。従業員本人が書いて代わりにすることはできません。

Q4. 収入証明書は自分で作れますか?

A. 給与証明書のように、勤務先が内容を証明する書類は、本人が作ることはできません。本人が用意できるのは、勤務先から受け取った源泉徴収票や給与明細、確定申告をした場合の申告書の控えなどです。市区町村の所得証明書や課税証明書は、役所に申請して取得します。どの書類を認めるかは提出先ごとに異なるため、先に確認してください。

Q5. 給与証明書と源泉徴収票は何が違いますか?

A. 源泉徴収票は、1年分の給与と源泉徴収した税額を示す書類で、所得税法第226条により交付が義務づけられています。給与証明書は、依頼に応じて任意の期間の給与額を証明する書類で、在職中の発行義務を定めた条文は見当たりません。前年の収入を示すだけなら源泉徴収票で足りる場合もあるため、提出先の指定を確認してください。

Q6. 給与証明書の発行を、会社が断ることはできますか?

A. 在職中の従業員に対する発行義務を定めた条文は見当たりません。ただし、退職した従業員が在職中の賃金について証明書を請求したときは、労働基準法第22条により、使用者は遅滞なく交付しなければなりません。在職中の依頼も、転職や住宅購入、扶養の手続きに直結するため、応じるのが一般的です。個別の判断は、労働基準監督署や社会保険労務士にご確認ください。

まとめ|給与証明書で押さえたい5つのこと

  1. 給与証明書は、勤務先が給与額を第三者に証明する書類。法令に統一の書式はなく、期間は依頼に応じて選べる
  2. 源泉徴収票と給与明細には法律上の交付義務があるが、在職中の給与証明書の発行義務を定めた条文は見当たらない。退職者からの賃金の証明の請求は、労働基準法第22条で交付義務がある
  3. 必要な場面ごとに、提出先の指定を確認する。令和8年4月からは、扶養認定で労働条件通知書などから判断できる場合がある
  4. 書くときは、提出先の様式、証明する期間、総支給額と手取りの区別、給与明細との数字の一致を確かめる
  5. 依頼が重なる会社は、給与の記録を1か所にまとめる給与計算ソフトや労務管理システムの資料を取り寄せて比べる

参考文献

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