社内文書とは?種類と書き方の基本、ルール、例文・保存期間まで解説

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  • 社内文書は社内向けに結論から簡潔に書く
  • 種類は5つ、必須項目は9つをそろえる
  • 出したあとの周知と保存期間も決めておく

社内文書とは、社内の人に向けて、連絡・報告・申請・指示・記録などの目的で作成する文書のことです。取引先に出す社外文書と違い、時候の挨拶を省き、結論から簡潔に書くのが基本です。本記事では、社外文書との違いと5つの種類、文書番号・発信日付・宛名など9つの必須項目、文体や構成のルール、3つの例文、法令で決まる保存期間、作成したあとの周知までを、文化審議会の「公用文作成の考え方」などの公的資料と各社の解説をもとに、2026年10月21日時点の情報で整理します。

社内文書を出したあとの課題を診断

Q1. 社内文書を出したあと、いま一番困っているのはどちらですか?

目次

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  1. 社内文書とは|社外文書との違いと役割
  2. 社内文書は出して終わりではない|依頼・周知と読まれた確認を支える2サービス
  3. 社内文書の種類|目的別に5つに分けると選びやすい
  4. 社内文書の書き方|基本レイアウトと9つの必須項目
  5. 社内文書のルール|文体・構成・敬語で守る8つのこと
  6. 社内文書の例文|お知らせ・依頼・顛末書の3つ
  7. 社内文書の保存と管理|保存期間と置き場所の決め方
  8. 社内文書を読まれる形で届ける|メール・回覧・掲示板・チャット・社内報の使い分け
  9. よくある質問(FAQ)
  10. まとめ|社内文書で押さえたい6つのこと
  11. 参考文献

社内文書とは|社外文書との違いと役割

社内文書とは、社内の関係者に向けて、情報共有・意思決定・業務連絡のために作成するビジネス文書で、社外文書より挨拶や敬語を省いて簡潔に書きます。

上司への申請、部署間の連絡、決定事項の記録まで、社内文書は組織が動くための土台です。口頭やチャットだけでは、あとから確認できず、担当が変わると引き継げません。文書にしておくと、誰が見ても同じ内容を確認でき、決定の根拠も残ります。

項目社内文書社外文書
宛先同じ会社の従業員・部署・役員取引先・顧客・官公庁など
挨拶時候の挨拶や前文は省き、すぐ用件に入る時候の挨拶や前文を添えるのが一般的
敬語必要最小限で、「です・ます」調相手への敬意を丁寧に示す
主な目的連絡・申請・報告・指示・記録依頼・案内・お礼・契約など
書式社内の様式や過去の文書に合わせる相手に失礼のない形式を整える

社内文書は出して終わりではない|依頼・周知と読まれた確認を支える2サービス

社内文書は、出したあとの依頼・周知・確認が滞ると役に立たず、その連絡と周知を支える一例が、ビジネスチャットのChatworkとWeb社内報のourlyです。

通達を出しても読まれていない、依頼への返事が散らばる、といった状態では、文書は働きません。次の2サービスは文書の作成・管理ツールではなく、商品ページに文書の版管理や承認の機能の記載はありません(2026年10月21日確認)。文書を出したあとの「依頼と確認」「周知と読まれた状況の確認」を支える役割の違いで並べます。

社内文書の依頼・周知・確認を支える、2サービスの役割

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向いている会社 出した文書への返事や対応を、担当と期限をつけて普段のチャットで回したい会社 通達や方針を全員に届け、読まれたかを数字で確かめたい会社
特徴 チャット、タスク管理、ファイル管理、ビデオ・音声通話を備え、無料のフリープランから始められる 記事ごとの閲覧率に加え、読了率・リアクション率で分析できる。知識や経験がなくても入稿できる画面がある
注意したい点 文書の版管理や承認の専用機能は商品ページに記載がない Web社内報であり、文書の作成や版管理のツールではない
資料・詳細

表は横にスクロールできます。2サービスの内容は商品ページで確認した情報です(確認日2026年10月21日)。料金はプランによって異なるため、資料や公式サイトで確認してください。

出した社内文書への返事や対応の依頼を、普段のチャットで回したい場合の一例が、Chatwork株式会社が提供するChatworkです。商品ページでは、チャットに加えてタスク管理・ファイル管理・ビデオ通話や音声通話ができ、無料のフリープランから始められると紹介されています。タスクは担当者と期限を決めて依頼でき、完了すると自動で相手のチャットに通知されます。WordやExcelなどのファイルもアップロードして共有できます。注意点として、文書の版管理や承認の専用機能は商品ページに記載がありません。より高いセキュリティとサポートの手厚さを求める場合はエンタープライズの契約が必要と案内されています。料金はプランによって異なるため、資料や公式サイトで確認してください。

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社内文書の種類|目的別に5つに分けると選びやすい

社内文書は、通知・案内、稟議・提案、届出・報告、指示・指令、記録の5つに目的で分けると、どの文書を作ればよいか選びやすくなります。

分け方は解説によって3つから6つまでありますが、本記事はNTT東日本とマネーフォワードの解説、検索結果のAI Overviewと同じ5分類を使います。インソースの「連絡文書・報告文書・その他」は大きなくくり、Boxの「連絡・調査するための書類」は通知・案内にあたります。

種類代表的な文書目的書くときの要点
通知・案内行事の案内、休業の周知、人事異動の報告、回覧多くの社員に決定事項や予定を知らせる一目で内容が分かるようにし、日時・場所を明確にする
稟議・提案稟議書、企画書、提案書上司や決裁者に承認・検討を求める依頼内容・理由・承認の期限を書く
届出・報告日報・月報、休暇届、退職届、出張報告、始末書、顛末書事実を報告し、手続きの記録を残す事実を正確に書き、意見と分ける
指示・指令辞令、業務命令書、通達会社や上司から指示を伝える指示内容を具体的に書き、威圧的な表現を避ける
記録議事録、業務手順書、統計データ決定事項や手順を残して共有する決定事項・担当者・期限を漏れなく書く

伝えたいことから逆引きすると、選ぶ種類は次のように決まります。

伝えたいこと選ぶ種類あわせて読みたい解説
全員に予定や変更を知らせたい通知・案内本記事の例文(お知らせ)
上司に承認や決裁をお願いしたい稟議・提案稟議書とは?書き方・記載項目・DXとの関係・よくある失敗を解説
起きたことを報告したい、手続きを申請したい届出・報告顛末書の書き方|5ステップで迷わず完成させる実務ガイド【テンプレート付】
上から業務の指示を出したい指示・指令本記事の「ルール」の章
会議の決定内容を残したい記録議事録フォーマットの基本と書き方完全ガイド|取締役会・業界別テンプレートも解説

稟議書・議事録・顛末書のように、1つの種類の中でも書き方が細かく分かれる文書は、上の解説で詳しく扱っています。本記事では、どの種類にも共通する書き方とルールを中心に整理します。

社内文書の書き方|基本レイアウトと9つの必須項目

社内文書は、右上に文書番号・発信日付・発信者、左上に宛名、中央に表題を置き、続けて本文・記書き・結びの「以上」・担当者名を書く構成で、9つの項目をそろえれば大半の文書に応用できます。

NTT東日本・インソース・Box・マネーフォワードの解説は、いずれも9項目前後の同じ構成を示しています。次の表は、その共通部分を位置と書き方でまとめたものです。

項目位置書き方
1. 文書番号右上採番ルールは社内規定に従う。番号を付けない会社もある
2. 発信日付右上(右詰め)作成日ではなく、文書を発信する日を書く。西暦・和暦は社内の他の文書と統一する
3. 宛名左上個人・役職・部署・全員など、相手に応じて敬称を使い分ける(次の項目で整理)
4. 発信者宛名の下(右寄せ)文書の責任者の所属・役職・氏名。作成者とは限らない
5. 表題(件名)中央内容が一目で分かる簡潔な1行にし、「お願い」「案内」など性質を添える
6. 本文表題の下挨拶を省き、結論から書く。「です・ます」調で統一する
7. 記書き本文の下日時・場所・持ち物など複数の項目を箇条書きにする
8. 結び記書きの最後(右詰め)「以上」と書いて文書の終わりを示す
9. 担当者名最後発信者と作成担当者が異なる場合に、部署・氏名・連絡先を書く

宛名の敬称|様・殿・御中・各位の使い分け

インソースの解説では、宛名は個人には「様」、役職には「殿」、組織には「御中」を使い、多数の個人宛ては「各位」とし、「各位殿」のように重ねないとしています。一方、NotePMの解説は、役職名には敬称が含まれているため「部長様」「部長殿」は誤りとしており、解説によって扱いが分かれます。社内の過去の文書や様式があれば、それに合わせるのが安全です。

  • 個人宛て: 「〇〇様」、または役職名で「〇〇部長」
  • 複数人・全員宛て: 「〇〇部各位」「全従業員各位」(「各位様」「各位殿」と重ねない)
  • 組織宛て: 「〇〇部御中」(氏名を書く場合は「御中」を付けない)

記書きの使い方|「記」と「以上」

日時や場所のように複数の項目を伝える文書では、本文で用件の要点を述べ、細かい内容は「記」のあとに箇条書きで並べます。文化審議会の建議「公用文作成の考え方」(2022年1月7日)は、通知や依頼などで本文と下記部分に分けて書く場合、本文中に「下記」と示し、本文と下記の間の中央に「記」と書くとしています。本文の最後は「以上」で結びます。

研修を下記のとおり実施します。

記

1. 日時: 2026年〇月〇日(〇) 午後〇時から午後〇時まで

2. 場所: 〇〇会議室

3. 持ち物: 筆記用具

以上

発信日付と発信者|よくある間違い

発信日付は、文書を作った日ではなく、社内に出す日を書きます。発信者も、実際に文書を書いた人ではなく、その内容に責任を持つ人の名前にします。作成した担当者が別にいる場合は、最後に担当者名と連絡先を添えると、問い合わせ先が分かります。

社内文書のルール|文体・構成・敬語で守る8つのこと

社内文書は、時候の挨拶を省き、結論から、1文書に1用件、「です・ます」調で統一し、A4で1枚を目安に簡潔に書くのが基本です。

社内文書のルールは各社が独自に決めていますが、行政文書のルールをまとめた文化審議会の建議「公用文作成の考え方」も、通知や依頼の書き方の共通の目安になります。公用文は行政機関向けの指針で、民間企業の社内文書に適用されるものではありません。ただ、通知・依頼・照会といった特定の相手に出す文書の書き方として整理されており、社内文書の型づくりの参考にできます。次の表は、8つのルールと、確認できる根拠をまとめたものです。

ルール内容根拠・解説
1. 挨拶を省く時候の挨拶や前文を入れず、すぐに用件に入るNTT東日本・マネーフォワード・インソースの解説
2. 結論を先に最初の段落で結論を示し、理由や詳細はそのあとに書く公用文作成の考え方(Ⅲ-4 文書の構成)
3. 1文書に1用件用件が複数あるときは文書を分けるマネーフォワードの解説
4. 敬体で統一する「です・ます」調で書き、文書内で常体と混ぜない公用文作成の考え方(Ⅲ-1 文体の選択)
5. 敬語は最小限に「報告します」「決定しました」で足りるNTT東日本・Boxの解説
6. 事実と意見を分ける「思われます」で曖昧にせず、事実と意見を書き分けるNTT東日本・Boxの解説
7. 箇条書きと記書き日時・場所などは箇条書きで整理する公用文作成の考え方(Ⅲ-4 文書の構成)
8. A4で1枚に収める収まらない詳細は別紙にして「詳細は別紙」と示すNTT東日本・マネーフォワード・Boxの解説

文体と構成|公用文の考え方を目安に

「公用文作成の考え方」は、通知・依頼・照会・回答など特定の相手に出す文書では、敬体(です・ます体)を用いることを目安とし、ただし部内では常体で書いてもよいとしています。1つの文書の中では、敬体と常体のどちらかに統一し、混ぜないことも求めています。引用や箇条書きの部分で文末が異なるのは問題ないとされています。社内文書でも、本文は「です・ます」で統一し、箇条書きの部分だけ体言止めにする、という使い方が目安になります。

構成については、結論は最初の段落で示し、続けて理由や詳細を説明する、最後まで読まないと何を言いたいか分からない書き方は避ける、としています。通知などは前文・主文・末文の3段で構成され、中心は主文で、主文だけで足りるなら前文や末文は不要です。社内文書で時候の挨拶を省くのは、この考え方とも合っています。

敬語については、同建議が、丁寧にしようとして過度に敬語を使うと、伝えるべき内容が分かりにくくなることがあると指摘しています。社内文書の「敬語は最小限」というルールも、読み手に早く内容を伝えるためのものです。

書き換えの例|一文一義と、事実・意見の分け方

1つの文に複数の用件を詰め込むと、読み手は何をすればよいか分かりにくくなります。次の書き換えは、一文一義の例です(例文は本記事で作成したものです)。

書き換え前書き換え後
来月の棚卸しについては、担当部署での調整の結果、例年と異なり第2週の実施となりましたので、各自の業務予定に反映のうえ、前日までに在庫リストを提出してください。棚卸しを来月第2週に実施します。各自の業務予定に反映してください。在庫リストは前日までに提出してください。
先月の問い合わせが減ったと思われます。先月の問い合わせは〇件で、前月より〇件減りました(事実)。原因は〇〇と考えています(意見)。

「社内」「社外」の言い換え|相手に応じた自社の呼び方

社内文書の中では、自社のことは「当社」「社内」「全社」でかまいません。言い換えが必要になるのは、社外の相手に自社のことを伝えるときです。文化審議会の「敬語の指針」(2007年2月)は、名詞に「弊」を付けた「弊社」を、自分側を丁重に述べる謙譲語Ⅱ(丁重語)とし、ほぼ書き言葉専用としています。同じ指針は、取引先に自社の部長のことを話すとき、「弊社の部長」や「うちの部長」と言う例を示しています。

場面自社の呼び方相手の会社の呼び方
社内文書「当社」「社内」「全社」(該当なし)
社外向けの書き言葉(メール・文書)「弊社」「当社」「貴社」
社外向けの話し言葉「弊社」「うち」「御社」

「貴社」を書き言葉、「御社」を話し言葉で使い分けるのは、ビジネスで広く行われている一般的な使い方で、上の指針で確認できた内容ではありません。社外に出す文書で「社内の担当者」と書きたいときは、「弊社の担当者」「当社の担当者」のように書くと伝わります。

出す前の確認と、郵送するときの送付状

誤字脱字や宛名・日付の間違いは、業務への支障や信用の低下につながります。重要な文書は、発信前に複数人で確認します。回覧や掲示では不要ですが、郵送やFAXで社内文書を送るときは、枚数を確認できるよう送付状を付けるとよい、とマネーフォワードの解説は述べています。

社内文書の例文|お知らせ・依頼・顛末書の3つ

社内文書の例文は、お知らせ(通知・案内)、依頼(アンケートの回答)、顛末書(報告)の3つで、どれも用件を最初に書き、細かい内容を記書きにするのが共通の形です。

次の例文は、本記事で書式の見本として作成したものです。「〇〇」の部分は自社の内容に置き換えて使ってください。

例文1|お知らせ(通知・案内)

例文1 お知らせ

総務第〇〇号

2026年〇月〇日

全従業員 各位

総務部長 〇〇〇〇

避難訓練実施のお知らせ

標記の件について、下記のとおり実施します。全員の参加をお願いします。

記

1. 日時: 2026年〇月〇日(〇) 午後〇時から午後〇時まで

2. 集合場所: 〇〇ビル1階 エントランス

3. 内容: 避難経路の確認、消火器の使い方の説明

4. 注意: 業務は訓練の開始時刻までに区切りをつけてください

以上

担当: 総務部 〇〇(内線〇〇)

例文2|依頼(アンケートへの回答)

例文2 依頼

人事第〇〇号

2026年〇月〇日

全従業員 各位

人事部長 〇〇〇〇

社内アンケートへのご協力のお願い

今後の研修内容の検討に活用するため、アンケートへの回答をお願いします。回答は5分ほどで終わります。

記

1. 回答期限: 2026年〇月〇日(〇) 午後〇時まで

2. 回答方法: 〇〇のフォームから入力してください

3. 対象: 全従業員

以上

問い合わせ先: 人事部 〇〇(内線〇〇)

例文3|顛末書(届出・報告)

例文3 顛末書

2026年〇月〇日

〇〇部長 殿

〇〇部 〇〇〇〇

〇〇に関する顛末書

標記の件について、経緯と再発防止策を下記のとおり報告します。

記

1. 発生日時・場所: 2026年〇月〇日 〇〇

2. 経緯: 〇〇のため、〇〇が発生した

3. 原因: 〇〇

4. 対応: 〇〇

5. 再発防止策: 〇〇

以上

顛末書は、反省を示す始末書と違い、再発防止のために事実の経緯を報告する文書だと、マネーフォワードの解説は整理しています。詳しい書き方は、顛末書の書き方|5ステップで迷わず完成させる実務ガイド【テンプレート付】で解説しています。

社内メールで送るとき

社内文書をメールで送る場合も、基本は同じです。さんぽLABの解説は、TOは行動を求める相手、CCは情報共有の相手、BCCは宛先を隠す必要がある場合に使うとしています。件名は具体的で簡潔にし、報告か依頼かが件名や冒頭で分かるようにします。返信が必要なメールは締め切りを明記し、添付の漏れがないか送る前に確認します。個人情報を含むファイルは、パスワードの設定など社内のルールに沿って送ります。

ここまでの例文のように、宛名や期限が決まった文書は、メールで送ると返事が個別のメールやチャット、口頭に分かれがちです。依頼への返事を同じ場所に集める方法のひとつが、ビジネスチャットです。

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社内文書の保存と管理|保存期間と置き場所の決め方

社内文書の保存期間は、議事録や会計帳簿など法令で期間が決まっているものと、通達や稟議書のように社内の規程で決めるものに分かれます。

法令で期間が決まっている代表的なものは次のとおりです。条文は2026年10月21日にe-Gov法令検索で確認しました。すべての文書や、例外・延長の規定を網羅したものではありません。

文書保存期間根拠
株主総会の議事録株主総会の日から10年間(本店に備え置く)会社法第318条第2項
取締役会の議事録(取締役会設置会社)取締役会の日から10年間(本店に備え置く)会社法第371条第1項
会計帳簿とその事業に関する重要な資料会計帳簿の閉鎖の時から10年間会社法第432条第2項
青色申告法人の帳簿書類起算日から7年間法人税法施行規則第59条
労働者名簿・賃金台帳・雇入れや解雇などの重要な書類5年間(労働基準法の附則で、当分の間は3年間)労働基準法第109条・附則第143条

通達・案内・稟議書・日報のような社内文書は、一律に期間を定めた法令を本記事では確認できていません。ただし、文書の内容によっては、上の表の「重要な資料」「重要な書類」に当たる場合があります。判断に迷うときは、税理士や社会保険労務士などの専門家に確認してください。本記事は法的助言ではありません。

置き場所と版の決め方

社内の規程で決める文書も、決めておく項目は同じです。次の表の3点を決めておくと、古い版が使われたり、探せなくなったりするのを防げます。

決めること内容決めないと起きること
正本の置き場所最新版を置く場所を1か所に決め、古い版の扱いも決めるどれが最新か分からなくなる
保存期間と廃棄文書の種類ごとに期間を決め、期限が来たら廃棄の担当を決める不要な文書がたまり、探しにくくなる
アクセスできる人閲覧・編集できる人を、文書の機密度に応じて決める見せてはいけない人にも見えてしまう

ここまでの内容が、自社でどのくらい運用できているかを、次のチェックで確認できます。当てはまる数で、次にやることが変わります。

自社の社内文書の届け方と管理、今のやり方で大丈夫?セルフチェック

当てはまるものを選んでください(登録不要)

社内文書を読まれる形で届ける|メール・回覧・掲示板・チャット・社内報の使い分け

社内文書は、書式が整っていても届け方が合っていないと読まれないため、文書の性質に応じて、メール・紙の回覧・掲示板・チャット・Web社内報を使い分けます。

届け方向いている文書注意したい点
メール特定の相手への依頼・報告、個別の連絡返事がメールやチャットに分かれやすい。読まれたかを確認しにくい
紙の回覧押印や原本の確認が必要な文書時間がかかり、途中で止まったり戻ってこなかったりする
共有フォルダ・掲示板規程・手順書・過去の通達など、あとから参照する文書更新したことを知らせないと、見られないまま古くなる
ビジネスチャット依頼・確認・短い連絡、タスクの担当と期限の管理会話の中で流れてしまうため、重要な決定は文書に残す
Web社内報全員に届けたい方針・通達・社内の動き継続して更新する運用が必要。文書の保管場所とは別に考える

実務では、1つの手段で足りることは少なく、「何を・どこで・誰が知らせるか」を決めて組み合わせます。たとえば、ourlyの導入事例で、全国に100以上の拠点を持つガスパルは、業務的な指示は「通知通達」、詳細情報は「掲示板」と使い分け、ourlyは最新情報や会社の方針・想いを知る場として位置づけていると紹介されています。文書の性質で届け方を分けることは、社内文書の運用でも参考になります。

社内報の目的や運用の考え方は、社内報とは?目的・費用相場・法務リスク・失敗回避まで解説で整理しています。

周知のルールとして決めておく3点

  1. 何を知らせるか: 全員に届けたい通達と、必要な人だけが見ればよい文書を分ける
  2. どこで知らせるか: 文書の種類ごとに、届ける場所を1つに決める
  3. 誰が確認するか: 読まれたかや、依頼への対応状況を確認する担当を決める

届けた文書が読まれたかを数字で確かめたい場合は、Web社内報のように閲覧率や読了率を見られる仕組みが選択肢になります。

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よくある質問(FAQ)

Q1. 社内文書とは何ですか?

A. 社内の関係者に向けて、情報共有・意思決定・業務連絡のために作成するビジネス文書です。連絡、申請、報告、指示、記録などに使い、社外文書と違って時候の挨拶を省き、結論から簡潔に書くのが基本です。

Q2. 社内文書作成のルールは?

A. 時候の挨拶を省く、結論を先に書く、1文書に1用件、「です・ます」調で統一する、敬語は最小限にする、事実と意見を分ける、箇条書きや記書きを使う、A4で1枚に収める、の8つが基本です。文体や構成は、文化審議会の「公用文作成の考え方」も目安になります。

Q3. 社内文書にはどんな種類がありますか?

A. 目的別に、通知・案内、稟議・提案、届出・報告、指示・指令、記録の5つに分けるのが一般的です。分け方は解説によって異なり、3つから6つまであります。

Q4. ビジネスで「社内」の言い換えは?

A. 社内文書では「社内」「当社」「全社」で足ります。社外の相手に自社を伝えるときは「弊社」「当社」を使い、「弊社内」「当社内」のように言い換えます。相手の会社は、書き言葉では「貴社」、話し言葉では「御社」が一般的です。

Q5. 社内文書と社外文書の違いは?

A. 宛先が同じ会社の従業員か、取引先などの社外かが違います。社内文書は、時候の挨拶を省いて敬語を最小限にし、すぐ用件に入ります。社外文書は、相手への敬意を丁寧に示します。

Q6. 社内文書は何年保存すればよいですか?

A. 法令で決まっているものは、株主総会・取締役会の議事録が10年(会社法)、会計帳簿と事業に関する重要な資料が10年(同法)、青色申告法人の帳簿書類が7年(法人税法施行規則)、労働者名簿や賃金台帳などが5年(労働基準法。当分の間は3年)です。通達や稟議書などは自社の規程で決めます。法的助言ではないため、個別の判断は専門家に確認してください。

まとめ|社内文書で押さえたい6つのこと

社内文書は、社内の人に用件を正確に伝え、あとから確認できるようにするための文書です。書式とルールをそろえるだけでなく、出したあとに読まれ、対応され、保管されるところまで決めておくと、役に立つ文書になります。

  1. 社内文書とは、社内の関係者に向けた連絡・報告・申請・指示・記録の文書で、社外文書より挨拶や敬語を省いて書く
  2. 目的別に、通知・案内、稟議・提案、届出・報告、指示・指令、記録の5つから選ぶ
  3. 文書番号・発信日付・宛名・発信者・表題・本文・記書き・結び・担当者名の9項目をそろえる
  4. 挨拶を省き、結論を先に、1文書に1用件、「です・ます」調で統一し、A4で1枚に収める
  5. 議事録10年・会計帳簿10年・帳簿書類7年・労働関係の重要書類5年など、法令で決まる保存期間を確認し、それ以外は社内の規程で決める
  6. 出したあとの依頼・周知・確認を支える、ビジネスチャットやWeb社内報の資料を請求して、比較して検討する

まず、最近自社で出した社内文書を1つ選び、9つの項目がそろっているか、宛名と発信者が正しいかを確かめるところから始めてください。

参考文献

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