Copilotの有償版と無償版の違い|機能・データ・条件を整理

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  • 有償版は仕事のデータを使って回答できる
  • 無償のChatはWebと添付ファイルが中心
  • 職場のラベルで自分の区分を確認できる

Copilotの有償版と無償版の違いは、職場のメール・会議・チャット・ファイルといった仕事のデータを使って回答できるかどうかと、使える範囲・優先度・管理機能にあります。Microsoftの公式ページは、無料で使えるMicrosoft Copilot、対象のMicrosoft 365に追加料金なしで含まれるCopilot Chat、管理者がライセンスを割り当てる有償のアドオン(Microsoft Copilot。旧称Microsoft 365 Copilot)を区別して案内しています。本記事では、無料のCopilot Chatと有償版の違いを、できること・データの扱い・使える条件・自分のライセンスの確認方法・会社に入れる前の確認点に分けて整理します。内容は2026年10月22日時点の公式の案内で、料金の具体額は変わるため書きません。

Copilotの有償版・無償版の使い分けを社内で進める前に、次に整えたいことを診断

Q1. いま検討しているのは、どちらですか?

目次

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  1. Copilotの有償版と無償版の違い|まず4つの「Copilot」を区別する
  2. 無料のCopilotとCopilot Chatでできること・できないこと
  3. 有償版で増えること|Copilot Chatとの比較表
  4. 個人向けMicrosoft 365(Personal・Family・Premium・Pro)のCopilotとの違い
  5. 自分はどのCopilotか|ライセンスの確認方法とラベルの見方
  6. データの扱いの違い|エンタープライズ データ保護と、入力してよい情報のルール
  7. 有償版を入れる前の確認|前提ライセンス・管理者の設定・費用の考え方
  8. Copilotを社内で使い分けるときの教育サービス3つの違い
  9. よくある質問(FAQ)
  10. まとめ|Copilotの有償版と無償版の違いで押さえたい6つのこと
  11. 参考文献

Copilotの有償版と無償版の違い|まず4つの「Copilot」を区別する

Copilotの有償版と無償版の最大の違いは、職場のメール・会議・チャット・ファイルを使って回答できるかどうかです。無償側は、主にWebの情報と自分でアップロードしたファイルが対象です。

Microsoftの公式ページ「Microsoft Copilot (無料) と Microsoft 365 の Copilot の違いは何ですか」(出典)は、Copilotを、無料版、個人向けのMicrosoft 365プランに含まれるCopilot、ビジネスプランのCopilotの3つに分けて説明しています。ビジネスプランのCopilotは、対象のサブスクリプションに含まれるCopilot Chatと、管理者が割り当てるアドオンライセンスのMicrosoft Copilotに分かれます。そのため、「無償版」「有償版」と呼ばれるものの中身は、次の4つです。

区分費用の位置づけ使える場所回答の根拠と主な機能主な対象
無料のMicrosoft Copilot無料。サインインは必須ではないcopilot.cloud.microsoft、Windows・macOS・iOS・Androidのアプリ、EdgeWeb検索に基づく回答、文章作成・要約、画像の作成。個人用アカウントでサインインすると、チャット履歴や長い会話、音声操作なども使える一般的な質問、AIを初めて試す人、Webベースの作業
個人向けMicrosoft 365(Personal・Family・Premium・Pro)のCopilot個人のサブスクリプションに含まれる。使用制限とAIクレジットがあるmicrosoft365.com、モバイルアプリ。所有者はデスクトップアプリでも使えるドキュメント・メール・スプレッドシート・予定表などとの統合(所有者のみ)個人・家庭での利用
Copilot Chat(職場向け)対象のMicrosoft 365ビジネス・エンタープライズのサブスクリプションに含まれ、Copilotライセンスは不要Copilotアプリ、Teams、Outlook、Web、EdgeWebに基づくAIチャット、アップロードしたファイルの分析、画像生成、従量課金制のエージェント。エンタープライズ データ保護の対象職場でまず使う入口
Microsoft Copilot(有償のアドオン。旧称Microsoft 365 Copilot)管理者が割り当てるアドオン ライセンス上記に加え、Word・Excel・PowerPoint・OneNoteなどのアプリ内Copilot Chatの全機能に加え、ファイル・メール・チャット・連絡先など仕事のデータを使った回答、高度なエージェント仕事のデータを横断して使いたい組織

名称にも注意が必要です。Microsoft Learnの公式ページには、Microsoft 365 CopilotがMicrosoft Copilotに、Microsoft 365 Copilot ChatがMicrosoft Copilot Chatに名称変更されたとの注記があり、一部の画面・ライセンス・機能は、移行期間中、旧名称のまま残ると書かれています(出典)。さらに、無料のアプリも有償のアドオンも「Microsoft Copilot」と呼ばれるため、公式ページでも「Microsoft Copilot (無料)」のように区別して書かれています。本記事では、混同を避けるため、無料のアプリは「無料のCopilot」、職場で追加料金なしで使えるものは「Copilot Chat」、アドオンは「有償版(Microsoft Copilot。旧称Microsoft 365 Copilot)」と書き分けます。

Copilotの種類の全体像や、導入時の注意点は、AIコパイロットとは?Copilotの種類・無料と有料の違い・導入時の注意点で整理しています。本記事は、その中でも、無料のCopilot Chatと有償版の違いに絞り、公式ページの記載にもとづいて掘り下げます。

この4つの区別は、IT管理者だけが知っていても、現場には伝わりません。社員が「会社のアカウントなら、無料のCopilotとどう違うのか」「自分は有償版を使えるのか」を同じ理解で判断できるよう、使い分けの表や確認方法を自社の教材にしておくと、新しく使う人も同じ入口から始められます。自社の教育内容を学習プログラムにして、いつでも何度でも学べる形にしたい場合の一例が、株式会社FCEが提供するSmart Boardingです。商品ページでは、内定者・新人教育から管理職育成まであらゆる場面で使えること、自社オリジナルのコースを作れること、LMS機能で受講者ごとの進捗や理解度を確認できること、テストを作成して配信できること、マニュアルをアップロードできることが紹介されています。Copilotの使い分けに特化した既製の教材があるかは、資料で確認してください。社内独自の教育内容を学習プログラム化するには一定の手間がかかり、電話やメールの相談、教育プログラムの設計といった手厚いサポートは「充実サポートプラン」のみとされています。料金はプランによって異なるため、資料や公式サイトで確認してください。

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無料のCopilotとCopilot Chatでできること・できないこと

無料のCopilotと職場のCopilot Chatは、どちらもWebの情報に基づく対話型AIです。職場のCopilot Chatは、メールや会議などの仕事のデータは使わず、アップロードしたファイルを扱えます。

個人向けの無料のCopilot

公式ページによると、無料のMicrosoft Copilotはcopilot.cloud.microsoftで無料で利用でき、質問や要求を理解して回答し、書き込みの支援や画像の作成もできます。Web検索に基づくリアルタイムの回答、文章作成・ブレーンストーミング・要約のサポート、Edgeでの Webページの概要と分析情報が、主な機能として挙げられています(出典)。Windows、macOS、モバイル(iOS・Android)、Microsoft EdgeのCopilotから使えます。サインインは必須ではありませんが、個人用アカウントでサインインすると、チャット履歴、画像の作成、長い会話、音声操作などが使えるようになります。機能や可用性は地域によって異なる場合があります。

職場のCopilot Chat

Copilot Chatは、Microsoft Entraアカウントでサインインして使う、Webに基づいたAIチャットです。公式のFAQでは、「対象のMicrosoft 365サブスクリプションを持つ組織が利用できる」「自動的に含まれる」と説明されています(出典)。ライセンスを追加しなくても使える機能は、次のとおりです。

  • Webに基づく、最新モデルを利用したAIチャット(質問をして調べる)
  • ドキュメントやWebページの要約
  • ファイルのアップロード(Word・Excel・PDFなどを読み込んで分析)。Standardアクセスとファイルアップロードの制限が適用される
  • 画像の生成、画像のアップロード。Standardアクセスと画像生成の制限が適用される
  • 以前のチャットの参照、コード インタープリター(Pythonでのデータ分析)、ディクテーション、音声読み上げ
  • Edgeでの、開いているWebページやPDFの要約。サイドペインのエクスペリエンスはEdgeのみ

ブラウザーは、Microsoft Edgeのほか、Chrome、Firefox、Safariなどの主要なブラウザーに対応しています。また、Copilot Chatは、対象となるほとんどのユーザーに対して、Copilotアプリ、Teams、Outlookのナビゲーション バーに既定でピン留めされています(管理者がMicrosoft 365管理センターの設定で変更できます)。

Copilot Chatでできないこと・追加の費用が関わること

ライセンスがない場合の線引きは、公式のFAQと比較ページに、次のように書かれています(出典)。

  • 仕事のデータ: CopilotライセンスがないユーザーのCopilot Chatは、共有されたエンタープライズ データ、個人データ、Microsoft Graphコネクタでインデックス付けされた外部データにアクセスできない。ただし、ファイルを直接アップロードして使うことはできる
  • エージェント: 指示と一般向けWebサイトに基づく宣言型エージェントは、追加料金なしで使える(テナントのデータにはアクセスできない)。SharePointやGraphコネクタのコンテンツにアクセスするエージェントは従量課金制で、既定ではオフ。管理者がCopilot Studioのサブスクリプションを設定してから使う
  • リアルタイム音声: ライセンスを持つMicrosoft Copilotのユーザーだけが使える
  • API: Copilot Chatは、APIを提供していない。エージェントでの拡張には、Microsoft CopilotとCopilot Studioを使う

従量課金のエージェントやCopilot Studioの費用の見方は、Copilot Studioの料金|購入方法・無料の範囲・消費量の目安で、AIエージェント全般の無料の範囲はAIエージェントは無料で使える?無料の範囲・選び方・社内で試す手順で整理しています。

有償版で増えること|Copilot Chatとの比較表

有償版のMicrosoft Copilotは、Copilot Chatの全機能に加えて、ファイル・メール・チャット・会議などの仕事のデータを使った回答や、高度なエージェントが使えるアドオンです。

公式ページ「Copilot Chat のしくみ (Microsoft Copilot ライセンスの有無)」(出典)は、ライセンスがない場合とある場合の違いを、次の表で示しています。表は、公式の表の内容を、本記事の表記に合わせて書き直したものです。

機能Copilotライセンスがない場合(Copilot Chatのみ)Copilotライセンスがある場合
AIモデルへのアクセスStandardアクセス優先アクセス
Webデータの推論ありあり
作業データの推論制限付き(アップロードされたファイル)完全(会議、メール、チャット、ファイルなど)
エージェントへのアクセス制限付き(高度なエージェントなし)広範な使用(リサーチ ツール、アナリスト、カスタム エージェントなどの高度なエージェントを含む)
セキュリティエンタープライズ グレードエンタープライズ グレード
Copilot Studioへのアクセス従量課金制含む
優先度Standard(ピーク時には制限される場合がある)優先度(高速、信頼性の向上)
OutlookのCopilot含む含む
Microsoft 365アプリ内のCopilotラベルによって異なる含む

表のうち、差が大きいのは「作業データの推論」と「エージェント」です。Copilot Chatは、Webとアップロードしたファイルが材料ですが、有償版は、会議・メール・チャット・ファイルなど、組織内の仕事のデータを使って応答できます。公式ページは、有償版の特典として、そのほかに、リサーチ ツールやアナリストなどの推論エージェント、アプリ内とMicrosoft 365アプリの両方のCopilot Chatの高度な機能、Teams会議の概要と要約(利用可能な場合)、プレミアムなAI検索・作成機能、IT管理者向けの追加のセキュリティ・プライバシー・コンプライアンス機能を挙げています。優先アクセスにより、応答時間の短縮と、より一貫した可用性が見込めるとも書かれています。

逆に、セキュリティは、表のとおり、どちらもエンタープライズ グレードです。つまり、有償版にすると保護の水準が上がるのではなく、使える材料と機能の範囲が広がる、という整理になります。データの扱いの詳細は、後の章で整理します。

Word・Excel・PowerPoint・Outlook・Teamsなど、アプリごとに何ができるかは、Microsoft 365 Copilotで何ができる?アプリ別の機能と使える条件に、Teamsの会議での使える条件はTeams Copilotとは?できることと使える条件を公式情報で整理にまとめています。本記事では、アプリ別の機能の説明は省き、無料と有償の線引きに集中します。

なお、表の最終行にあるとおり、Microsoft 365アプリ(Word・Excel・PowerPoint・OneNote)内のCopilotは、ライセンスがない場合は「ラベルによって異なる」とされています。同じ職場アカウントでも、アプリ内でCopilotが使えるかどうかは、次の章で扱うラベルで決まります。

個人向けMicrosoft 365(Personal・Family・Premium・Pro)のCopilotとの違い

個人向けのMicrosoft 365 Personal・Family・Premium・ProにもCopilotは含まれますが、AI特典はサブスクリプション所有者だけが使え、他のユーザーと共有できません。

公式ページ「個人向けの Microsoft 365 サブスクリプション全体での AI の使用方法」(2026年10月更新。出典)は、プランごとのCopilot機能の使用量を、次のように示しています。

Copilot機能PersonalFamilyPremiumPro
チャット・深い推論・ページ広範な使用広範な使用広範な使用広範な使用
オーディオの概要標準的な使用量標準的な使用量広範な使用広範な使用
音声・ビジョン標準的な使用量標準的な使用量より多い使用量最も多い使用量
イメージ生成標準的な使用量標準的な使用量広範な使用広範な使用
リサーチ ツール・アナリスト利用不可利用不可広範な使用広範な使用
優先アクセスありありありあり

表は、公式の表から、本記事の説明に必要な行を抜き出し、同じ値の行をまとめたものです。公式ページには、このほかの機能や、一部の国でのみ提供されるプレビュー機能も載っているため、最新の内容と全体の一覧は公式ページで確認してください。

公式ページは、利用の上限を2つの仕組みで説明しています。機能制限は、特定の期間内に特定の機能を使える合計回数で、AIクレジットは、Microsoft 365とWindowsのアプリ全体で使える月単位の使用量の割り当てです。状況は、Microsoftアカウントの「サービス & サブスクリプション」で確認でき、上限に近づくと製品内で通知されます。

FamilyやPremiumを家族で共有している場合は、サブスクリプションに関連付けられたMicrosoftアカウントでサインインすると、microsoft365.comでチャットを使えます。一方、デスクトップアプリのCopilotなどのAI特典は、所有者に限られます(出典)。

職場のアカウントで管理されるライセンスと、個人のMicrosoftアカウントのサブスクリプションは、確認する場所も別です。個人のサブスクリプションを、会社の業務の情報にそのまま使ってよいかは、今回確認した公式ページでは扱われていません。業務で使うかどうかは、自社の規程と管理者に確認してください。また、古い解説の中には、個人向けの有償プランを「Copilot Pro」という名称で説明しているものがありますが、今回確認した公式ページに載っている個人向けプランは、Personal・Family・Premium・Proです。

自分はどのCopilotか|ライセンスの確認方法とラベルの見方

職場や学校のアカウントでMicrosoft 365にサインインし、ホーム画面の一番下のアカウント表示にあるCopilotのラベルを見ると、自分がどのライセンスかを確認できます。

公式ページ「所有している Copilot ライセンスの種類」(2026年4月更新。出典)は、職場・学校のアカウントでの確認方法を、次の手順で案内しています。

  1. 職場または学校のアカウントで、Microsoft 365にサインインする
  2. ホームページで、一番下までスクロールして、アカウントを表示する
  3. 名前の下に表示される、Copilotのラベルを確認する

ラベルは、Copilotのアドオン ライセンスを持っているか、Copilotに直接アクセスできるアプリはどれかを示します。copilot.cloud.microsoftにサインインしても、名前の下のラベルで同じ確認ができます(出典)。

ラベル意味アプリ内のCopilot
Copilot Chat (基本)Copilotのアドオン ライセンスがないWord・Excel・PowerPoint・OneNoteのCopilotにはアクセスできない
M365 Copilot (基本)Copilotのアドオン ライセンスはないが、アプリでのCopilotへの標準アクセスはある標準アクセスで使える
M365 Copilot (プレミアム)Copilotのアドオン ライセンスがあるWord・Excel・PowerPoint・OneNoteで、Copilotのすべての機能を優先アクセスで使える

個人のMicrosoftアカウントの場合は、Microsoftアカウントのダッシュボードにサインインするか、Windows 11で[開始]から自分のアカウントを選ぶと、ライセンスが付与されているMicrosoft 365のサブスクリプションが表示されます。また、公式ページには、すべてのサブスクライバーがOutlookのCopilotにアクセスできると書かれています。高度な推論やモデルの選択などをアプリで使いたい場合は、管理者に問い合わせるよう案内されています。

どれを使えばよいか|判断の目安

次の表は、ここまでの公式の整理をもとに、本記事で作った判断の目安です。自社の契約や設定で変わるため、最終的には管理者に確認してください。

状況まず検討する区分考え方
個人的な調べものや文章づくりで、会社の情報を入れない無料のMicrosoft CopilotWeb検索に基づく回答や文章作成が中心なら足りる可能性がある。会社の情報を入れてよいかは、自社の規程で決める
職場アカウントがあり、Webの調べものや、アップロードしたファイルの要約まででよいCopilot Chat対象のMicrosoft 365に含まれる。エンタープライズ データ保護の対象になる(後の章)
会議・メール・チャット・社内ファイルを横断して、回答や資料づくりに使いたい有償版(Microsoft Copilot)作業データの推論と高度なエージェントは、ライセンスがある場合に使える
Word・Excel・PowerPointの中でCopilotを使いたいラベルで確認M365 Copilot (基本)またはM365 Copilot (プレミアム)かどうかで決まる。表示されないときは管理者に確認する
社内のデータに接続したエージェントを使いたい従量課金の設定か、有償版SharePointなどに接続するエージェントは従量課金で既定オフ。管理者の設定が前提

Copilotを社内で使い分ける前に、準備は足りているかセルフチェック

当てはまるものを選んでください(登録不要)

データの扱いの違い|エンタープライズ データ保護と、入力してよい情報のルール

職場アカウントで使うCopilot Chatと有償版は、エンタープライズ データ保護の対象で、プロンプトと応答は基盤モデルのトレーニングに使われません。ただし、入力してよい情報のルールは自社で決めます。

エンタープライズ データ保護(EDP)が適用される範囲

Microsoft Learnの公式ページ「Microsoft Copilot および Microsoft Copilot Chat におけるエンタープライズ データ保護」(出典)は、職場で使うCopilotのデータの扱いを、次のように説明しています。

  • 組織が使うMicrosoft CopilotとCopilot Chatには、データ保護に関する補遺(DPA)とMicrosoft製品条項が適用され、Microsoftはデータ処理者として機能する
  • プロンプト(入力)と応答(Copilotが生成した内容)は、基盤モデルのトレーニングには使われない。Microsoft Graph経由でアクセスされるデータも同じ
  • Copilotは、ID モデルとアクセス許可を尊重し、秘密度ラベルを継承し、保持ポリシーを適用し、やり取りの監査をサポートし、管理設定に従う。具体的な制御は、基になるサブスクリプション プランによって異なる
  • Copilot Chatのプロンプトと応答は、ログに記録・保持され、監査、電子情報開示、Microsoft Purviewの高度な機能に利用できる(出典)

EDPは、公式のFAQによると、Microsoft Entraアカウントでサインインしたユーザーに対して提供されます。個人のMicrosoftアカウントで使う無料のCopilotのデータの扱いは、今回確認したこのページでは説明されていません。無料のCopilotに業務の情報を入れてよいかは、自社の規程で決めたうえで、Microsoftの該当ページで確認してください。

Web検索のクエリは、プロンプトや応答とは別に扱われます。公式ページによると、CopilotがWebの情報を使うとき、プロンプトからいくつかの単語でクエリが生成され、ユーザーとテナントの識別子が削除された接続でBing検索サービスに送られます。広告主とは共有されず、基盤の大規模言語モデルのトレーニングにも使われません。ただし、Bing検索サービスはMicrosoft 365とは別に動作し、Microsoftが独立したデータ コントローラーとして扱うとされ、EUデータ境界やHIPAAの対応は、Web検索クエリには適用されません。Web検索を許可するかどうかは、管理者が構成できます。

入力してよい情報のルールは、自社で決める

EDPは、Microsoft側のデータの扱いの約束です。どの情報をCopilotに入れてよいかは、自社が決めるルールで、設定だけでは守れません。個人情報保護委員会は、生成AIサービスの利用に関する注意喚起等(2023年6月2日。出典)で、個人情報取扱事業者が個人情報を含むプロンプトを入力する場合は、特定された利用目的を達成するために必要な範囲内であることを十分に確認するよう求めています。また、あらかじめ本人の同意を得ることなく個人データを含むプロンプトを入力し、その個人データが応答の出力以外の目的で取り扱われる場合は、個人情報保護法の規定に違反する可能性があるため、サービス提供事業者が個人データを機械学習に利用しないことなどを十分に確認するよう求めています(注意喚起等のPDF)。

以下の区分は、自社でルールを作るときの例です。本記事の内容は、法的な助言ではありません。個別の判断は、自社の法務担当や専門家に確認してください。

区分例(自社で決める)扱いの考え方
入れてよい公開済みの資料、一般的な業務の文章、個人が特定されない内容無料のCopilotでも職場のCopilotでも使える範囲として、自社の規程で明記する。出力の数字や固有名詞は照合する
確認してから入れる社内資料、取引先の名前を含む資料、未公開の企画職場アカウント(EDPの対象)で使うことを原則にするかを決め、上長や管理者の確認を取る
入れない本人の同意のない個人データ、取引先の機密、パスワードや認証情報入力しない。必要な場合は、扱いを管理者と法務に確認してから決める

こうしたルールは、一人が気をつけるだけでは守れません。全員が同じ基準を知っている必要があります。入力してよい情報や、個人情報・情報セキュリティ・著作権の基準を、全員に同じ形で届けたい場合の一例が、株式会社Oysterが提供するOneCompliance(ワンコンプライアンス)です。商品ページでは、コンプライアンス研修に特化したeラーニングで、個人情報保護法・情報セキュリティ・著作権(AIに関する著作権を含む)などのコースがあること、ダッシュボードや自動リマインダーで研修の実施・管理の工数を抑えられること、法改正などに合わせて内容が更新されることが紹介されています。Copilotの使い分けに特化した専用コースがあるかは、資料で確認してください。料金は受講者の人数に応じて変わるため、問い合わせでの確認が必要です。

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有償版を入れる前の確認|前提ライセンス・管理者の設定・費用の考え方

有償版には、対象のMicrosoft 365サブスクリプション、Microsoft Entra IDの職場または学校のアカウント、Copilotライセンスが必要で、管理者がライセンスを割り当てます。

Microsoft Learnの公式ページ「Microsoft Copilot の要件」(出典)は、有償版とCopilot Chatの要件を、次の表で比べています。

要件有償版(Microsoft Copilot)Copilot Chat
対象のMicrosoft 365サブスクリプションまたは基本ライセンス必須必須
CopilotライセンスライセンスされたCopilot機能に必要対象ユーザーには必須ではない
Microsoft Entra IDアカウント必須必須
Exchange Onlineメールボックスメールボックスベースのエクスペリエンスに必要メールボックスのデータを使うエクスペリエンスでのみ必須
ネットワーク(*.cloud.microsoftなどの許可)必須必須
Web検索構成可能構成可能

表のほか、公式ページには、次の注意点が書かれています。有償版は、Microsoft 365 Apps for enterpriseのデバイスベースのライセンスでは使えません。グループ メールボックスでも使えません。ネットワークでは、copilot.cloud.microsoftや*.cloud.microsoftのドメインがブロックされないよう、ドメイン全体の許可が必要で、一部のURLだけを許可する構成はサポートされていません。Word・Excel・PowerPointのWeb版でCopilotを使うには、サードパーティのCookieを有効にする必要があります。Teams会議の内容をCopilotが会議後に参照するには、文字起こしまたは録音の構成が必要です。

費用の考え方

Copilotの料金は、プランや契約形態、時期によって変わるため、本記事には金額を書きません。最新の価格と機能の一覧は、公式ページで確認してください。比較するときは、金額だけでなく、次の4点を並べると、判断しやすくなります。

  • ライセンスを付ける人数: 仕事のデータの横断が必要な人に限るか、全員に付けるか
  • 従量課金のエージェントの利用量: 管理者が有効にするか、どの業務で使うか
  • 前提となるMicrosoft 365サブスクリプションの要件: すでに満たしているか
  • 教育・運用の費用: ルールの周知、使い方の研修、理解度の確認にかかる手間

導入の進め方|小さく始めて、基準を広げる

管理者が決めるのは、ライセンスの割り当てだけではありません。Copilot Chatのピン留めの設定、Web検索の許可、従量課金のエージェントを有効にするか、といった設定は、組織の方針として決めて、使う人に伝える必要があります。まず1つのチームで、どの業務で使うかを決めて試し、ルールと使い方を整えてから、対象を広げていく進め方が考えられます。

使う人が増えても、使い分けやルールが全員に伝わり、理解されているかは、見た目では分かりません。周知した内容を、テストで理解度まで確かめたい場合の一例が、株式会社イー・コミュニケーションズが提供するSAKU-SAKU Testingです。商品ページでは、CBTの技術を活かしたテスト機能があり、選択式・穴埋め・並び替え・記述(単語・長文)のテストを配信できること、既存の設問と自社のオリジナルの設問を1つのテストにまとめられること、受講状況や結果がリアルタイムで集計されることが紹介されています。Copilotに特化した既製の問題があるかは、資料で確認してください。AIを使ったリモート監視機能(サクテスAIMONITOR)などを使う場合は、有償オプションの契約が必要です。料金はプランによって異なるため、資料や公式サイトで確認してください。

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Copilotを社内で使い分けるときの教育サービス3つの違い

3つのサービスは、Copilotの有償・無償の違いを教える既製の教材ではなく、使い分けの教材化・理解度の確認・入力ルールの周知という運営面を支える教育サービスです。

ここまでに登場した3つのサービスを、役割の違いで並べます。優劣や順位ではなく、社内の状況に合うものを選ぶための整理です。自社の状況を選ぶと、合うサービスが強調されます。

Copilotの使い分けを社内に広げるときの、教育サービス3つの役割の違い

自社の状況を選ぶと、合うサービスが強調されます。優劣ではなく役割の違いで並べています

自社の状況:

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この状況に合う一例:Smart Boarding。自社の教育内容を学習プログラム化でき、LMS機能で受講者ごとの進捗や理解度を確認できます。

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特徴 コンプライアンス研修に特化したeラーニング。ダッシュボードや自動リマインダーで、研修の実施・管理の工数を減らせるとされています CBTの技術を活かしたテスト機能。既存の設問と自社の設問を1つのテストにまとめられ、受講状況や結果はリアルタイムで確認できます 自社の教育内容を学習プログラム化でき、LMS機能で進捗や理解度を確認できます。マニュアルのアップロードやテストの作成・配信もできます
注意したい点 費用は受講人数に応じた課金体系のため、問い合わせでの確認が必要です。AI専用のコースがあるかは、資料で確認してください AIを使ったリモート監視機能などは、有償オプションです。日本国内仕様のため、海外での利用はサポート対象外です 自社の教育内容を学習プログラム化する際には一定の手間がかかり、手厚いサポートは「充実サポートプラン」のみとされています
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どのサービスも、Copilotのライセンスの割り当てや設定、操作を代わりに行うものではありません。Copilotを使うためのMicrosoft側の設定は、管理者と本人が行います。そのうえで、使う人が増えたときの使い分けの周知、入力ルールの周知、理解の確認を、研修の仕組みに載せるかどうかを検討する位置づけです。複数のサービスの資料をまとめて請求して、研修の内容・管理の方法・サポートの範囲を比べてください。

よくある質問(FAQ)

Q1. Copilotの有償版と無償版の違いは何ですか?

A. 最大の違いは、職場のメール・会議・チャット・ファイルなど仕事のデータを使って回答できるかどうかです。無償側には、無料のMicrosoft Copilotと、対象のMicrosoft 365に追加料金なしで含まれるCopilot Chatがあり、主にWebの情報と、アップロードしたファイルが対象です。有償版(Microsoft Copilot。旧称Microsoft 365 Copilot)は、Copilot Chatの全機能に加え、仕事のデータを使った回答、高度なエージェント、優先アクセスなどが使えるアドオン ライセンスです。

Q2. 無料のCopilot Chatは、会社で使っても大丈夫ですか?

A. 職場のアカウントで使うCopilot Chatは、エンタープライズ データ保護の対象で、プロンプトと応答は基盤モデルのトレーニングに使われないと公式に説明されています。ただし、入力してよい情報は自社が決めるルールです。Web検索のクエリは別の扱いになり、個人のアカウントで使う無料のCopilotのデータの扱いは別に確認が必要です。個人データを含む入力は、個人情報保護法の確認も欠かせません。

Q3. 有償版のMicrosoft 365 Copilotでは、何が使えるようになりますか?

A. 会議・メール・チャット・ファイルなどの仕事のデータを使った回答、リサーチ ツールやアナリストなどの高度なエージェント、Word・Excel・PowerPoint・OneNoteなどのアプリ内のCopilot、Teams会議の概要と要約(利用可能な場合)、優先アクセス、IT管理者向けの追加の機能です。アプリごとの機能は、アプリ別に整理した記事を参照してください。

Q4. 自分がどのCopilotを使えるかは、どこで確認できますか?

A. 職場や学校のアカウントでMicrosoft 365にサインインし、ホームページの一番下のアカウント表示で、名前の下のラベルを確認します。Copilot Chat (基本)、M365 Copilot (基本)、M365 Copilot (プレミアム)のいずれかが表示されます。copilot.cloud.microsoftにサインインしても、同じラベルを確認できます。個人のアカウントは、Microsoftアカウントのダッシュボードで確認します。

Q5. 個人向けのMicrosoft 365のCopilotと、職場のCopilotは同じですか?

A. 同じではありません。個人向けのMicrosoft 365 Personal・Family・Premium・ProのAI特典は、サブスクリプション所有者のみが使え、共有できません。使用量は、機能制限とAIクレジットで管理されます。職場のCopilotは、管理者が割り当てるライセンスとラベルで決まり、確認する場所も別です。

Q6. Copilot Chatのエージェントは、無料で使えますか?

A. 指示と一般向けWebサイトに基づく宣言型エージェントは、追加料金なしで使えます。ただし、テナントのデータにはアクセスできません。SharePointやGraphコネクタのコンテンツにアクセスするエージェントは従量課金制で、既定ではオフです。管理者がCopilot Studioのサブスクリプションを設定してから使います。

まとめ|Copilotの有償版と無償版の違いで押さえたい6つのこと

Copilotの有償版と無償版の違いは、使える材料が、Webとアップロードしたファイルまでか、仕事のデータまで広がるかにあります。どの区分で使うか、どの情報を入れてよいかを、組織で決め、全員に同じ形で届けることが、使い始めの基本になります。

  1. 「無償」には、無料のMicrosoft Copilotと、対象のMicrosoft 365に含まれる職場のCopilot Chatがあり、「有償」は、管理者が割り当てるアドオンのMicrosoft Copilot(旧称Microsoft 365 Copilot)
  2. 最大の違いは、会議・メール・チャット・ファイルなど、仕事のデータを使って回答できるか。エージェントの範囲と優先アクセスも変わる
  3. 個人向けのMicrosoft 365のCopilotは、所有者のみが使え、共有できない。職場のライセンスとは別に管理される
  4. 自分の区分は、職場のアカウントなら、ホームの一番下のラベル(Copilot Chat (基本)・M365 Copilot (基本)・M365 Copilot (プレミアム))で確認する
  5. 職場アカウントのCopilotはエンタープライズ データ保護の対象。Web検索のクエリは別の扱いで、入れてよい情報のルールは自社で決める
  6. 導入前に、前提ライセンス・メールボックス・ネットワークを確認し、使い分けの教材化・ルールの周知・理解度の確認をそろえるため、eラーニングの資料を請求して比較する

6つ目の行動に進む場合は、3サービスの資料をまとめて請求し、研修の内容・管理の方法・サポートの範囲を比べてください。入力は1回で、資料はすべて無料です。

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Copilotの名称や画面、ライセンスの区分は、短い周期で変わります。変わらないのは、どこまでをCopilotに任せ、どの情報を入れるかを決めるのは、使う組織の側だということです。まず、自分のアカウントのラベルを確認し、1つのチーム、1つの業務から、使い分けとルールを試すところから始めてください。

参考文献

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