eラーニング会社の選び方|タイプ別の違いと7つの比較ポイントを解説
Check!
- 教材を誰が用意するかでタイプを選ぶ
- 比較は7つの視点を同じ質問で確認
- 金額より課金の仕組みと条件を比べる
eラーニング会社は、動画などの教材を提供する会社、受講や学習状況を管理する仕組み(LMS)を提供する会社、教材やシステムの制作・開発を請け負う会社に大きく分かれ、自社に合う会社は「研修の教材を誰が用意するか」で決まります。必修の法令研修を任せたいなら教材を持つ会社、自社独自の業務やルールを教えたいなら教材を載せやすい仕組みを持つ会社が候補です。本記事では、ビジネスコンシェルジュの掲載情報(2026年10月22日確認)、厚生労働省の令和7年度「能力開発基本調査」、IPAの手引きをもとに、会社のタイプ、大手の見方、比較の7つの視点、信頼性の確かめ方、費用と契約の見方を整理します。
自社に合うeラーニング会社のタイプを、2問で診断
Q1. 研修で教えたい内容は、どちらに近いですか?
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目次
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eラーニング会社の例|掲載中の3サービスを役割の違いで比較
eラーニング会社の選び方は、必修研修の教材を任せたいか、テストで理解度を確かめたいか、自社の教育内容を載せたいかで変わります。
次の表は、ビジネスコンシェルジュの商品ページで確認した内容(2026年10月22日確認)だけで作っています。順位や優劣ではなく、役割の違いを示すものです。
eラーニング会社の例:役割の違う3サービスを比べる
自社の状況を選ぶと、合うサービスが強調されます。優劣ではなく役割の違いで並べています
この状況に合う一例:OneCompliance(ワンコンプライアンス)は、コンプライアンス研修に特化し、受講の案内や集計の手間を減らせるとされています。
資料を無料ダウンロードこの状況に合う一例:SAKU-SAKU Testingは、CBTの技術を活かしたテスト機能で、受講後の理解度を確かめやすいサービスです。
資料を無料ダウンロードこの状況に合う一例:Smart Boardingは、社内独自の教育内容を学習プログラム化して載せられるサービスです。
資料を無料ダウンロード| サービス | SAKU-SAKU Testing |
Smart Boarding |
|
|---|---|---|---|
| 向いている会社 | コンプライアンス研修を、全従業員に同じ基準で届けたい会社。商品ページでは、上場準備中の企業や中堅・中小企業にも向くとされています | 受講者の管理をスムーズに行いたい会社。商品ページでは、初心者にも向くとされています | OJTや研修など、社員教育に悩んでいる会社 |
| 特徴 | コンプライアンス研修に特化したeラーニング。ダッシュボードや自動リマインダーで、研修の実施・管理の工数を最小化できるとされています | 選択式・穴埋め・並び替え・記述の問題を配信でき、用意された設問と自社の設問を1つのテストにまとめられます | 社内独自の教育内容を学習プログラム化でき、自社オリジナルコースの作成と学習進捗の管理ができます |
| 注意したい点 | 費用は受講人数に応じた課金体系のため、問い合わせで確認します | 事務局運営やカスタマーデスクを利用する場合は、オプション扱いです | 電話・メール相談や教育プログラムの設計といった手厚いサポートは、「充実サポートプラン」のみです |
| 資料・詳細 |
3サービスの資料をまとめて請求(入力は1回・無料)
まとめて資料をダウンロード表は横にスクロールできます。料金はプランによって異なるため、資料や公式サイトで確認してください。
3つのサービスは、教材の持ち方、テストの機能、自社の教育内容の載せ方が違います。タイプの整理は次の章で行いますので、ここでは役割の違う具体例として、1つずつ見ておきます。
法令やルールに関わる必修研修を、全従業員に同じ基準で届けたい場合の一例が、株式会社Oysterが提供するOneCompliance(ワンコンプライアンス)です。商品ページでは、コンプライアンス研修に特化したeラーニングで、ダッシュボードや自動リマインダーによって研修の実施・管理の工数を最小化できること、法務・労務・情報領域の研修コンテンツを提供し、法改正などに合わせて内容が自動でアップデートされることが紹介されています。費用は受講人数に応じた課金体系のため、問い合わせでの確認が必要です。料金はプランによって異なるため、資料や公式サイトで確認してください。
株式会社Oyster
OneCompliance(ワンコンプライアンス)
株式会社Oyster
OneCompliance(ワンコンプライアンス)
コンプライアンスに特化!上場準備中/IPO準備中、上場企業、大手グループ会社、監査法人、金融機関/フィンテック、中堅/中小企業の方に特におすすめ

おすすめ!
- 上場準備中/IPO準備中の企業にも最適
- ダッシュボードや自動リマインダーなど管理工数を最小化
- 初期費用なし、受講人数に合わせた料金体系のためコストを最適化
気になる…
- 費用は人数に応じた課金体系のため、問い合わせで確認
時間・場所を選ばずにeラーニングで受講でき、またテキスト・動画、どちらでも学習可能
OneCompliance 公式サイトの導入事例(株式会社プリメディカ)のお役立ちポイント 出典:公式サイト
受講後の理解度をテストで確かめたい場合の一例が、株式会社イー・コミュニケーションズが提供するSAKU-SAKU Testingです。商品ページでは、CBT(コンピューターで受けるテスト)の技術を活かしたテスト機能を備え、選択式・穴埋め・並び替え・記述の問題を配信できること、用意された設問と自社のオリジナルの設問を1つのテストにまとめられること、組織やグループなどの属性ごとに進捗や受講結果を把握できることが紹介されています。事務局運営やカスタマーデスクを利用する場合はオプション扱いです。料金はプランによって異なるため、資料や公式サイトで確認してください。
株式会社イー・コミュニケーションズ
SAKU-SAKU Testing
株式会社イー・コミュニケーションズ
SAKU-SAKU Testing
初心者にも◎受講者の管理をスムーズに行いたい方におすすめ
おすすめ!
- 不慣れな方でも作成・登録しやすいコンテンツ機能を多数搭載
- あらゆる企業ですぐに役立つ実践的な内容のコンテンツを厳選して用意
- ユーザー管理機能を備えているため、より細かな対象でカテゴリーやグループを紐づけられる
気になる…
- 事務局運営やカスタマーデスクを利用する場合はオプション扱いとなる
自社の教育内容を学習プログラムにして載せたい場合の一例が、株式会社FCEが提供するSmart Boardingです。商品ページでは、社員研修・OJT・eラーニングを1つのシステムで進められること、社内独自の教育内容を学習プログラム化していつでも何度でも学習と復習ができること、自社オリジナルコースの作成と学習進捗の管理ができることが紹介されています。電話・メールでの相談や教育プログラムの設計といった手厚いサポートは「充実サポートプラン」のみです。料金はプランによって異なるため、資料や公式サイトで確認してください。
株式会社FCE
Smart Boarding
株式会社FCE
Smart Boarding
目指したい社員教育を実現!OJTや研修など社員教育に悩んでいる企業におすすめ


LearnOとの比較はこちら

【2026年最新】LearnO vs Smart Boardingを徹底比較|どちらがあなたに合う?評判・機能・料金で検証!
今、eラーニングシステムを導入する企業が増えています。特に「LearnO」と「Smart Boarding」は2大人気サービスで、評価を見てもどちらが本当に自社に合うサービスなのか悩んでいる方も少なくありません。本記事では、徹底比較したビジコン編集部が目的別・使い方別に違いを明確に解説します。
おすすめ!
- 内定者・新人教育からリーダー・管理職育成まであらゆるシーンで活用
- 属人化を防いでいつでも何回でも学習できる環境を実現
- 自社オリジナルコースの作成や学習進捗管理も行える
気になる…
- 電話やメール相談、教育プログラム設計といった手厚いサポートを受けられるのは「充実サポートプラン」のみ
テストの配信から点数・受講状況が一目で把握することができ、効率的に学習管理ができています
Smart Boarding 導入事例(株式会社ハナヤマ)の利用者の声 出典:導入事例ページ
なお、SAKU-SAKU Testingの導入事例は、本記事の作成時点でベンダーの公開ページから確認できなかったため、引用していません。事例の有無や業種は、資料請求の際に確認してください。
eラーニング会社の種類は?提供タイプ4つの違い
eラーニング会社は、教材提供型、LMS・プラットフォーム型、教材・システム制作型、研修会社・教育機関型の4タイプに分けると整理でき、違いは教材を誰が用意するかです。
解説サイトによって、コンテンツ提供型とプラットフォーム型、汎用型と特化型、クラウド型とオンプレミス型など、分類の呼び方は異なります。本記事では、会社を選ぶ読者にとっていちばん差が出る「教材の用意を誰が担うか」を軸に、次の4タイプで整理します。eラーニングそのものの基本は、eラーニングとは?機能・メリット、最新トレンドや選び方も解説で説明しています。
| タイプ | 会社が用意するもの | 向く会社 | 会社に確認したい点 |
|---|---|---|---|
| 教材提供型 | 動画・講座などの教材と、受講の仕組み | 教材を自社で作る時間がない。階層別や分野別の定番研修を受けたい | 自社独自の内容を載せられるか。教材の数と更新の頻度 |
| LMS・プラットフォーム型 | 受講管理・テスト・進捗確認の仕組み。教材は自社で用意するか、別途選ぶ | 自社の資料や動画を教材にしたい。受講状況を管理したい | 教材の取り込み形式(SCORMなどの規格への対応)。ユーザー数の上限 |
| 教材・システム制作型 | 自社専用の教材やシステムの制作・開発 | 自社専用の教材や機能が要る | 制作の期間。更新するときの費用の考え方。納品後の保守 |
| 研修会社・教育機関型 | 講師による研修、集合研修、大学などの講座を含む学び | 対面やライブ配信を併用したい | eラーニングの範囲。受講管理の方法 |
実際の会社は、複数のタイプを兼ねていることが少なくありません。たとえば前の章の3サービスも、OneComplianceは教材に特化しながら受講管理の機能を持ち、SAKU-SAKU Testingはテストと教材、自社の設問の併用を、Smart Boardingは学習管理と教材、ライブ型のオンライントレーニングを備えています(いずれも商品ページの紹介内容)。1社を1タイプに決めつけず、自社が足りないものを、どの会社が埋めるかで見てください。
自社の状況から探すタイプを決める(本記事の整理)
次の表は、公式情報にもとづく判断の目安です。上から順に当てはまるものを確認してください。
| 自社の状況 | まず探すタイプ | 確認すること |
|---|---|---|
| 必修の法令研修やハラスメント研修を、毎年全員に受けさせたい | 教材提供型(分野特化) | 研修の分野と、法改正に合わせた更新の方法 |
| 自社の手順書や動画が既にあり、受講の管理だけを任せたい | LMS・プラットフォーム型 | 自社教材の取り込み形式、受講者数の上限 |
| 自社だけの業務やルールを、教材にして新人に教えたい | LMS型、または制作型 | 教材を自社で作れるか、制作を依頼できるか |
| 受講後の理解度を、テストで数字にして確かめたい | テスト機能を持つLMS型 | 問題の形式、自社の設問の追加、採点と結果の出力 |
| システムの前に、教育の設計から相談したい | 研修会社・教育機関型、または伴走支援のある会社 | 設計の支援がどのプランに含まれるか |
自社で一から作る方法もあります。構築の流れと注意点は、eラーニングシステムの構築方法|構築の流れや注意点も解説にまとめています。会社に任せる場合と自社で構築する場合の違いは、教材と運用の手間を誰が担うかです。
eラーニングの大手・有名な会社は?見方と掲載サービスの例
eラーニングの大手に公的な定義や順位は見当たらず、導入社数・提供年数・教材数など見る基準で顔ぶれが変わるため、基準を決めてから会社を絞るのが確実です。
本記事の作成時点(2026年10月22日)で、eラーニング会社の売上や規模を公的に順位づけした資料は、確認できませんでした。解説サイトのランキングは、サイトごとに基準が異なります。会社を比べるときは、次の基準を先に決めておくと、大手かどうかの議論に引きずられずに済みます。
| 見る基準 | 確認できる場所 | 注意したい点 |
|---|---|---|
| 導入社数・導入実績 | 公式サイトの実績表記、商品ページの導入実績欄 | 数えた時期と、対象の範囲(累計か、現在の契約か)が書かれているか |
| 教材の数と更新 | コース一覧、動画の本数、更新のお知らせ | 数の表し方が会社で違う(動画本数、コース数、問題数)ため、同じ単位で比べる |
| 提供年数と会社の規模 | 会社概要(設立・資本金・事業内容) | 規模が大きいことと、自社の研修に合うことは別 |
| 利用人数の条件 | 最低契約ID数、ユーザー数の上限 | 自社の人数が、最低契約ID数や上限に収まるか |
| セキュリティの体制 | 公式サイトのセキュリティ説明、認証の取得状況 | 次のH2の確認項目で見る |
ビジネスコンシェルジュに掲載されている会社の例(タイプ別)
ビジネスコンシェルジュのeラーニングのサービス一覧には、2026年10月22日時点で105件が掲載されています。次の表は、一覧の紹介文をタイプ別に要約したものです。掲載の順番や組み合わせは、優劣や人気を示すものではありません。運営会社名は一覧の表記で、契約前に各社の公式サイトで確認してください。
| タイプ | サービス(運営会社) | 一覧の紹介文の要点 |
|---|---|---|
| 教材提供型 | Udemy Business(株式会社ベネッセコーポレーション) | 実務に直結する講座を、定額で学びたい方向け |
| 教材提供型 | Schoo for Business(株式会社Schoo) | 動画の数が多く、気軽に学んでスキルアップしたい方向け |
| 教材提供型 | Aidemy Business(株式会社アイデミー) | DX人材の育成や、AIのビジネス活用など最新技術を学びたい方向け |
| 教材提供型(分野特化) | 情報セキュリティ対策eラーニング(株式会社ネットラーニング) | 従業員が継続的に、最新の情報セキュリティを学べる環境を整えたい方向け |
| 教材提供型(分野特化) | セキュリオ(LRM株式会社) | 定期講習にも使え、従業員のセキュリティ意識を高めたい方向け |
| LMS・プラットフォーム型 | learningBOX(learningBOX株式会社) | 学校からビジネスまで使え、価格を重視する企業にも向く |
| LMS・プラットフォーム型 | Moodle(株式会社イオマガジン) | グローバルな意見交換が活発な、オープンソースを使いたい方向け |
| LMS・プラットフォーム型 | KnowledgeDeliver(株式会社デジタル・ナレッジ) | 導入実績200社以上とあり、複数のツールを使い分けたくない方向け |
| LMS・プラットフォーム型 | Cloud Campus(株式会社サイバー大学) | ユーザー登録が無制限で、高いセキュリティを重視する方向け |
| 教材・システム制作型 | STORM Xe(ロゴスウェア株式会社) | PowerPointからの教材作成に特化したツールを探す方向け |
| 教材・システム制作型 | PIP-Maker(株式会社4COLORS) | 既存の資料でアバターを活用できる、動画教材の作成ツールを探す方向け |
| 教材・システム制作型 | 光Webスクール(エヌ・ティ・ティ・スマートコネクト株式会社) | 映像制作をプロに任せたい方向け |
同じ一覧には、英会話や語学、介護や医療の研修など、特定の分野に絞ったサービスも並びます。研修会社・教育機関型のように、集合研修と組み合わせる会社は、一覧では少数です。表のサービスは例であり、本記事の3つの紹介サービスも含め、すべての会社を網羅したものではありません。
eラーニングシステムの一覧を比べたい場合は、大手企業・大企業向けeラーニングシステムおすすめ14選(全31選)を徹底比較!コスト削減と効率化のポイントとはが、大企業向けのシステムを並べた記事です。本記事は、システム単体ではなく、提供する会社のタイプと見分け方に絞っています。
3サービスの役割を比較表で見るeラーニングを導入している企業は?公的調査と導入実績の見方
厚生労働省の令和7年度「能力開発基本調査」では、自己啓発を行った正社員の45.6%が実施方法に「eラーニング(インターネット)による学習」を挙げ、選択肢の中で最も高い割合でした。
この調査は、厚生労働省が令和8年7月31日に公表した、企業と労働者の能力開発の実態を調べるものです。調査結果の概要(図79)では、自己啓発の実施方法を複数回答でたずねています。数値は、自己啓発を行った労働者に占める割合です。
| 自己啓発の実施方法(複数回答) | 正社員 | 正社員以外 |
|---|---|---|
| eラーニング(インターネット)による学習 | 45.6% | 45.9% |
| ラジオ、テレビ、専門書等による自学、自習 | 37.3% | 34.8% |
| 社内の自主的な勉強会、研究会への参加 | 22.7% | 19.6% |
| 社外の勉強会、研究会への参加 | 19.8% | 11.2% |
ここで注意したいのは、この数値が「会社がeラーニングを導入している割合」ではなく、労働者が自分で学ぶときの方法を示している点です。企業側の調査では、OFF-JT(職場を離れて行う研修)または自己啓発支援に費用を支出した企業の割合は54.4%と示されていますが、eラーニングの導入率は含まれていません。eラーニングを導入している企業の割合を示す公的な数値は、本記事の確認範囲では見つかりませんでした。
導入している企業は、各社の導入実績欄で確認する
導入企業を知りたい場合は、各サービスが公開している導入実績が手がかりになります。ビジネスコンシェルジュの商品ページの導入実績欄(2026年10月22日確認)には、次のように記載されています。
| サービス | 導入実績欄の記載(一部) |
|---|---|
| OneCompliance(ワンコンプライアンス) | 株式会社プリメディカ |
| SAKU-SAKU Testing | 株式会社ザ・テイク、株式会社ハウスメイトパートナーズ、株式会社日本マンパワー、株式会社パソナグループ、KLab株式会社 |
| Smart Boarding | 日鉄保険サービス株式会社、医療法人南労会 紀和病院、株式会社ニチダン、株式会社FUJI、アイフォーコム株式会社 ほか |
導入実績は、自社と業種や規模が近い会社があるかを見るために使います。実績の件数より、自社の課題に近い使い方が載っているかを確認してください。事例の詳細は、資料請求の際に聞くことができます。
eラーニング会社を選ぶ7つの比較ポイント
eラーニング会社は、教材、学習管理、自社教材の載せやすさ、受講環境、サポート、セキュリティ、費用と契約の7点を、同じ質問で比べると違いが見えます。
次の7点を、候補の会社すべてに同じ言葉でたずねてください。以下の各項目では、3つの紹介サービスの商品ページに書かれた内容を、確認の仕方の例として挙げます。どの会社にも同じ機能があるとは限らないため、必ず各社の資料で確認してください。
1. 教材の範囲と更新
教材提供型の会社では、自社の研修テーマを教材が扱っているかが出発点です。OneComplianceの商品ページには、法務・労務・情報領域のコンテンツを提供し、法改正に合わせて自動でアップデートされると紹介されています。コース一覧には、ハラスメント予防、インサイダー取引規制、反社会的勢力の排除、景品表示法、個人情報保護法、情報セキュリティ、下請法、著作権のコースが挙がっています(公式サイトのコース一覧、2026年10月22日確認)。SAKU-SAKU Testingの商品ページには、100本の動画と3,600問の設問を提供すると書かれています。教材の数の表し方は会社ごとに違うため、動画の本数、コース数、問題数のどれで示されているかも確認してください。
2. 学習管理とテスト
受講した人の進み具合と、理解度を、管理者がどこまで把握できるかです。確認する点は、受講状況の一覧、未受講者へのリマインダー、テストの形式、結果の出力です。SAKU-SAKU Testingは選択式・穴埋め・並び替え・記述の問題を配信でき、OneComplianceはダッシュボードや自動リマインダーで受講の管理工数を減らせるとされています。管理の機能が弱いと、受講の案内や集計を担当者が手作業で行うことになります。
3. 自社教材の載せやすさ
自社の手順書や動画を載せたい場合は、教材の取り込みの形式、自社の設問の追加、コースの作成のしやすさを確認します。Smart Boardingは社内独自の教育内容を学習プログラム化し、自社オリジナルコースを作成できるとされ、SAKU-SAKU Testingは用意された設問と自社の設問を1つのテストにまとめられます。
4. 受講環境
受講者が使う端末と、学習の長さを確認します。SAKU-SAKU Testingはパソコン・スマホ・タブレットに対応し、動画教材と確認テストを10分以内で完結させるような短時間の学習(マイクロラーニング)を想定しています。Smart BoardingはiOS・Android版のアプリがあり、基本の動画コンテンツは10分程度とされています。現場で端末を共有する会社では、ログインの方法も合わせて確認してください。
5. サポートの範囲
導入の設計、運用中の相談、教材づくりの支援が、標準のプランに含まれるかを確認します。Smart Boardingは専任担当者による伴走型のオンボーディングを実施し、運用開始後も毎月のフォローがあるとされていますが、電話・メールでの相談や教育プログラムの設計は「充実サポートプラン」のみです。SAKU-SAKU Testingは、メールまたは電話で問い合わせできるカスタマーサポートデスクがあり、事務局運営の代行などはオプションです。プランによってサポートの範囲が違う点は、費用の比較の前に確認しておきたい項目です。
Smart Boarding
研修の設計や運用を、社内の担当者ひとりで抱えていませんか?
こんな会社に向いています
社内の教育内容を、プログラムとして整理したい会社
導入時に、専任担当者の伴走を受けたい会社
6. セキュリティと会社の信頼性
受講者の氏名やメールアドレス、テストの結果、受講の履歴は、会社が預ける情報です。確認の方法は、次の章で整理します。
7. 費用と契約の条件
金額そのものより、課金の単位、最低契約の人数、オプションの範囲、更新と解約の条件を確認します。見方は、費用と契約の章で整理します。
3サービスの役割を比較表で見る会社の信頼性とセキュリティの確かめ方|IPAのチェックシートの項目で
eラーニング会社の信頼性は、IPAのクラウドサービス安全利用チェックシートにある事業者の信頼性、品質保証、セキュリティ、サポート、終了時のデータ、契約、保存先の項目で確かめます。
eラーニングの多くは、インターネット経由で使うクラウドサービスです。IPA(独立行政法人情報処理推進機構)の「中小企業のためのクラウドサービス安全利用の手引き」(中小企業の情報セキュリティ対策ガイドライン付録7)は、クラウドサービスを選ぶときと運用するときの確認点を、15項目のチェックシートにまとめています。手引きでは、クラウドサービスは事業者に委ねる部分が生じるため、機能だけでなく、付随するセキュリティ対策も確認したうえで利用する必要があるとされています。
次の表は、この15項目のうち、会社を選ぶ段階で効く項目を、eラーニングに当てはめた本記事の整理です。
| IPAのチェックシートの項目 | eラーニングで確認すること(本記事の整理) |
|---|---|
| No.5 事業者は信頼できるか | 運営会社の会社概要、事業内容、導入実績。会社名が商品名と同じとは限らないため、運営会社を正式名称で確認する |
| No.6 サービス品質保証(稼働率・障害の頻度・回復目標時間) | 研修の期限の直前に使えなくなる事態に備え、障害時の対応と、稼働の目安が示されているか |
| No.11 付帯するセキュリティ対策 | 二段階認証、アクセスの記録、監視の体制。SAKU-SAKU Testingの商品ページには、24時間365日のシステム監視と二段階認証が紹介され、SSOと不正受講の防止機能は有償オプションとされている |
| No.12 利用者サポート体制 | 問い合わせの窓口(メール・電話)、対応の時間、サポートの範囲 |
| No.13 利用終了時のデータ確保 | 解約したあと、受講履歴やテストの結果を書き出せるか。保存される期間はどうか |
| No.14 契約条件・適用法令 | 契約の期間、自動更新、解約の条件、損害が出たときの責任の範囲 |
| No.15 データの保存先の所在地 | サーバーが海外にある場合は、扱うデータによって設置国・地域の法規制が適用されることがある。SAKU-SAKU Testingは日本国内仕様とされ、海外での利用はサポート対象外 |
チェックシートの注記によると、No.6、11、12、13は、スマートSMEサポーター(認定情報処理支援機関)が開示している情報でも確認できます。これらの項目に答えられない会社は、資料請求のあとの質問で、回答の速さと具体さを見る材料になります。なお、法令の解釈や個人情報の取り扱いの契約は、本記事では法的助言をするものではないため、社内の法務や専門家に確認してください。
資料請求のあとに聞く質問リスト(本記事の整理)
- 研修の期限の直前に障害が出たとき、どのくらいで復旧する想定か
- 受講履歴とテスト結果は、どこに、どのくらいの期間保存されるか
- 解約するとき、データを書き出せる形式と、手続きはどうなるか
- 二段階認証や、アクセスの記録は標準で使えるか。オプションの場合は何が追加になるか
- 導入時と運用中のサポートのうち、標準のプランに含まれるものは何か
eラーニング会社の費用と契約の見方|金額ではなく仕組みを比べる
eラーニング会社の費用は、課金の単位、最低契約の条件、オプション、サポートの範囲で構成が異なり、金額を並べる前に、仕組みを同じ形にそろえて比べるのが先です。
eラーニングの料金は、会社とプランで大きく異なり、条件によって個別に見積もる会社も多いため、本記事では金額を書きません。比べるときは、次の5点を、候補の会社すべてにたずねてください。
| 確認する点 | 見方 | 3サービスの商品ページの記載(2026年10月22日確認) |
|---|---|---|
| 課金の単位 | ID数か、受講人数か、コース数か | OneComplianceは受講人数に応じた課金体系。SAKU-SAKU TestingはユーザーID数に応じたプランで、教育機関・自治体向けのライセンスプランもある。Smart BoardingはID数に応じた月額料金制 |
| 最低契約の条件 | 最低ID数や最低人数 | SAKU-SAKU Testingは、ユーザーID数のプランごとに最低ユーザーID数がある。Smart Boardingは、いずれのプランも最低ID数が定められている |
| プランによる違い | 機能の差か、サポートの差か | Smart Boardingはスタンダードとサポートプラスの2つのプランで、差は主にサポートの範囲 |
| オプション | 標準に含まれず、追加になるもの | SAKU-SAKU Testingの事務局運営やカスタマーデスクの利用、AIを使ったリモート監視機能は、オプションまたは有償オプション |
| 試して確かめられるか | 無料トライアルの有無と期間 | SAKU-SAKU Testingは1か月間の無料トライアル環境の提供。Smart Boardingは無料トライアルが任意。OneComplianceは公式サイトで無料トライアルが可能と案内 |
表の内容は、商品ページと公式サイトの案内にもとづいており、条件は変更されることがあります。契約の前に、最新の資料と見積もりで確認してください。教育訓練に使える助成金の制度がある場合は、対象となる条件によって実質の負担が変わります。助成金の種類と申請の方法は、eラーニング導入で使える助成金とは|対象となる3つの助成金制度を徹底解説!要件や申請方法も紹介で説明しています。
導入後に定着させる進め方|失敗しやすい3つの点
eラーニング会社を決めたあとは、目的の明確化、受講の期限と受講率の管理、理解度の確認の3点を先に決めておくと、受講されないまま終わる失敗を防げます。
導入の前の検討や手順は、eラーニング導入に失敗しないポイントを解説!目的・課題を明確にして最適なシステム選びを|導入手順もご紹介でも整理しています。ここでは、会社を選んだあとに起きやすい失敗を、本記事の整理として3つ挙げます。
| 失敗しやすい点 | よくある状況 | 防ぎ方(本記事の整理) |
|---|---|---|
| 目的があいまい | 教材を入れたが、何のための研修かが社内に伝わらず、受講が後回しになる | 対象者、受講の期限、受講後に確かめたいことを、先に1枚にまとめて伝える |
| 受講率を見ない | 案内を出したきりで、誰が受けていないかを把握できない | 受講状況の一覧と、未受講者への自動リマインダーを、運用の初日から使う |
| 理解度を確かめない | 動画を再生しただけで受講済みとなり、内容が身についたか分からない | 受講後に確認テストを入れ、結果をもとに、必要な人に再受講を案内する |
必修の法令研修は、受講の期限と受講率の管理が欠かせません。ハラスメント予防、個人情報保護、情報セキュリティなどを毎年全員に受けさせる場合の一例が、前の章で紹介したOneComplianceです。ダッシュボードや自動リマインダーで、研修の実施と管理の工数を減らせるとされているため、受講の案内や集計を担当者が手作業で行っている会社は、資料で機能を確認してみてください。
よくある質問(FAQ)
Q1. eラーニングの大手や、有名な会社はどこですか?
A. 公的なランキングや「大手」の定義は、本記事の確認範囲では見つかりませんでした。解説サイトのランキングは基準が異なるため、導入社数、教材の数、提供年数、最低契約人数など、自社が重視する基準を先に決めて会社を絞ってください。ビジネスコンシェルジュに掲載されているサービスの例は、タイプ別に本記事の表で紹介しています。
Q2. eラーニングを導入している企業は、どのくらいありますか?
A. 企業の導入率を示す公的な数値は、本記事の確認範囲では見つかりませんでした。厚生労働省の令和7年度「能力開発基本調査」では、自己啓発を行った正社員の45.6%が、実施方法に「eラーニング(インターネット)による学習」を挙げています。各サービスの導入実績は、公式サイトや商品ページの導入実績欄で確認できます。
Q3. 人気のあるeラーニングシステムは何ですか?
A. 人気の基準は、解説サイトによって異なり、どれが最も人気かを一つに決められる公的な資料はありません。自社に合うかどうかは、教材の範囲、学習管理とテスト、自社教材の載せやすさ、受講環境、サポート、セキュリティ、費用と契約の7点で判断してください。複数の会社の資料をまとめて請求すると、同じ項目で比べられます。
Q4. eラーニングは無駄ですか?
A. 目的と運用しだいで、効果は変わります。受講の案内や理解度の確認がなく、動画を再生しただけで終わる運用は、成果が見えにくくなります。ダッシュボードで受講率を確認し、テストで理解度を確かめ、必要な人に再受講を案内する仕組みを整えれば、受講しっぱなしになる事態を防げます。
Q5. eラーニング会社はどう選べばよいですか?
A. まず、研修の教材を誰が用意するかで、教材提供型、LMS・プラットフォーム型、教材・システム制作型、研修会社・教育機関型のどれから探すかを決めます。そのうえで、教材、学習管理、自社教材の載せやすさ、受講環境、サポート、セキュリティ、費用と契約の7点を、候補すべてに同じ質問で確認してください。
Q6. eラーニング会社の費用は、どう比べればよいですか?
A. 料金は会社とプランで異なるため、金額を並べる前に、課金の単位(ID数・受講人数など)、最低契約の条件、オプションの範囲、サポートの違い、無料トライアルの有無を同じ形でそろえて比べます。料金はプランによって異なるため、資料や公式サイトで確認してください。
まとめ|eラーニング会社を選ぶ前に押さえたい6つのこと
eラーニング会社は、教材を誰が用意するかでタイプが分かれ、大手かどうかより、自社の研修に合う会社かどうかで選ぶのが確実です。自社の研修の目的と、確かめたい基準を先に決めてから、候補の資料を比べてください。
- eラーニング会社は、教材提供型、LMS・プラットフォーム型、教材・システム制作型、研修会社・教育機関型に分けて探す
- 「大手」の公的な定義や順位はないため、導入社数・教材の数・最低契約人数など、見る基準を先に決める
- 厚生労働省の令和7年度調査では、自己啓発の実施方法でeラーニングが最も高く、学び方として広く使われている
- 比較は、教材、学習管理、自社教材の載せやすさ、受講環境、サポート、セキュリティ、費用と契約の7点を同じ質問で行う
- 信頼性は、IPAのチェックシートの事業者の信頼性、品質保証、サポート、終了時のデータ、保存先の項目で確かめる
- 候補の会社の資料をまとめて請求し、課金の仕組みと最低契約の条件を同じ形にそろえて比べる
会社を決めることは、導入のゴールではなく、受講率と理解度を確かめ続ける運用の出発点です。まず、自社の研修で何を身につけさせたいかを、1枚にまとめることから始めてください。
参考文献
- 厚生労働省「令和7年度「能力開発基本調査」の結果を公表します」(令和8年7月31日公表)(2026年10月22日確認)https://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/newpage_00233.html
- 厚生労働省「令和7年度能力開発基本調査 調査結果の概要」図79(2026年10月22日確認)https://www.mhlw.go.jp/content/11801500/001728125.pdf
- IPA「中小企業のためのクラウドサービス安全利用の手引き」(中小企業の情報セキュリティ対策ガイドライン付録7)(2026年10月22日確認)https://www.ipa.go.jp/security/guide/sme/ug65p90000019cbk-att/sme_guideline_v4.0_app_7.pdf
- ビジネスコンシェルジュ「eラーニング サービス一覧」(2026年10月22日確認)https://www.onamae.com/business/category/product/hr_management/e-learning/
- OneCompliance「コンプライアンス研修 eラーニングコンテンツ一覧」(2026年10月22日確認)https://onecompliance.jp/courses
- Smart Boarding 導入事例「株式会社ハナヤマ」(2026年10月22日確認)https://smartboarding.net/example/1573/
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