テレワークの労務管理ツール|種類・選び方と法令上の確認点を解説

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  • 労務管理ツールは6領域に分けて選ぶ
  • 労働時間の把握は客観的な記録が原則
  • 手続き・評価・健康管理も合わせて確認する

テレワークの労務管理ツールとは、在宅勤務やモバイル勤務の従業員について、労働時間の把握、入退社などの労務手続き、人事評価やコンディションの確認といった労務管理を、クラウド上で進めるためのツールの総称です。勤怠管理システム、労務管理システム、人事管理システム、PCの操作記録を取るツールなど種類が多く、1つですべてをまかなえるとは限りません。この記事では、厚生労働省のテレワークガイドラインで確認したい論点を先に整理し、そのうえで領域ごとのツールの種類、選び方、導入の進め方を解説します。あわせて、ビジネスコンシェルジュに掲載されているfreee人事労務・ジンジャー人事労務・カオナビの3サービスを、役割の違いで比べます。テレワークの労務管理を任された、人事・総務・経営層の方に向けた内容です。

テレワークの労務管理ツール、まず何から見直す?2問で確認

Q1. いま最も手間がかかっているのは、どちらですか?

目次

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  1. テレワークの労務管理ツールとは?領域別の6つの種類
  2. テレワークで労務管理が難しくなる6つの課題
  3. 労働時間の管理|客観的な記録・自己申告・中抜け・長時間労働対策
  4. 労務手続き・書類の電子化|入退社・社会保険・年末調整・労働条件の明示
  5. 安全衛生・労災・ハラスメント|ツールだけでは済まない確認点
  6. 人事評価・コンディション把握|顔が見えない環境で使うツール
  7. テレワークの労務管理ツールの選び方|確認したい6つのポイント
  8. 導入の進め方|ルールを決めてからツールを選ぶ4ステップ
  9. よくある質問(FAQ)
  10. まとめ|テレワークの労務管理ツールで押さえたい6つのこと
  11. 参考文献

テレワークの労務管理ツールとは?領域別の6つの種類

テレワークの労務管理ツールとは、離れた場所で働く従業員の労働時間・労務手続き・評価・安全衛生などの管理をクラウドとデータで進めるツールの総称で、主に6つの領域に分かれます。

「労務管理」は、勤怠の記録だけでなく、入退社や社会保険の手続き、労働条件の明示、安全衛生、人事評価までを含む広い言葉です。厚生労働省「テレワークの適切な導入及び実施の推進のためのガイドライン」(令和3年3月25日改定。以下「ガイドライン」)は、労務管理を中心に労使双方が留意すべき点をまとめた資料で、テレワークでも労働基準法・労働安全衛生法・労働者災害補償保険法などの労働基準関係法令が適用されると示しています。

領域主なツールの例ガイドラインの主な論点
1. 労働時間の把握勤怠管理システム、PCの使用時間を記録するツール客観的な記録が原則。自己申告の補正、中抜け、長時間労働対策
2. 労務手続き・書類労務管理システム(入退社、社会保険の電子申請、年末調整、書類の電子化)就業の場所の明示、就業規則への規定、押印や紙の書類の見直し
3. 人事評価・人事情報人事管理システム、タレントマネジメント非対面でも評価の基準と達成状況を具体的に共有する
4. コンディション・コミュニケーションパルスサーベイ、チャット、Web会議心身の変調に気づきにくい状況への対応、円滑なコミュニケーション
5. 安全衛生・健康管理健康相談の窓口、ストレスチェック、作業環境のチェックリスト労働安全衛生法に基づく措置、労災の周知
6. 情報セキュリティ・IT資産IT資産管理、アクセス制御、端末管理総務省のテレワークセキュリティガイドラインなどを活用した対策

ガイドラインは、不必要な押印や署名、紙の書類での説明が、テレワークの障壁になりやすいと指摘しています。そのため、領域1の労働時間の把握と、領域2の紙・押印・出社が必要な労務手続きは、最初に見直しの対象になりやすい部分です。領域6のセキュリティは、テレワークのセキュリティ対策を総務省ガイドラインに沿って整理した記事で解説しています。

次の表は、ビジネスコンシェルジュに掲載されているサービスのうち、領域1から3を中心に使える3つを、役割の違いで並べたものです。優劣や順位ではありません。

テレワークの労務管理で、任せたい領域に合う3サービスの役割の違い

自社の状況を選ぶと、合うサービスが強調されます。優劣ではなく役割の違いで並べています

自社の状況:

この状況に合う一例:freee人事労務は、共通する情報の入力を1度にまとめ、給与計算や年末調整まで同じデータで進めたい場合の一例です。

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この状況に合う一例:ジンジャー人事労務は、帳票の自動作成から電子申請までを一気通貫で進め、複数人の入退社も一括で申請したい場合の一例です。

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この状況に合う一例:カオナビは、人材データを図やグラフで見える化し、評価や配置の検討につなげたい場合の一例です。

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サービス freee人事労務 ジンジャー人事労務 カオナビ
向いている会社 従業員が多い企業向けとして紹介されています(商品ページの「こんな方におすすめ」より) ジンジャーシリーズとの連携を使いたい方、スマホでも操作したい方向けとして紹介されています 人材データをグラフや図で見える化したい企業向けとして紹介されています
特徴 共通する必要な情報の入力は1度で済み、給与計算や年末調整も効率よく行える。最新の法令と税制に対応 各種帳票が自動で作成できる。情報収集から電子申請までを一気通貫で行え、複数人の入退社は一括申請ができる 組織ツリー図・配置バランス図・社員データグラフなど、スキルを可視化しやすい機能が豊富。1社に1人の専任サポートがつく
注意したい点 スマホからの出退勤が使いにくく、全体的に持て余してしまう機能もある、という指摘がある 労務管理を中心に使う場合は便利だが、それ以外の機能を求める場合は他のサービスの申込が必要になる 目的や規模により価格に幅があり、詳細な料金は問い合わせが必要
商品ページの分類と口コミ 労務管理システム。口コミ評価4.5(20件) 労務管理システム。口コミは0件 人事管理システム。口コミ評価4.1(7件)
資料・詳細

3サービスの資料をまとめて請求(入力は1回・無料)

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表は横にスクロールできます。商品ページの情報は2026年10月23日に確認しました。料金はプランによって異なるため、資料や公式サイトで確認してください。

社会保険の手続きや年末調整、勤怠の集計、給与計算の入力が別々のExcelや紙に分かれていると、出社しないと終わらない作業が残ります。入社手続きや年末調整、勤怠、給与計算の入力を1つのデータでつなぎ、紙を回す作業を減らしたい場合の一例が、freee株式会社が提供する「freee人事労務」です。商品ページでは、共通する必要な情報の入力は1度で済み、給与計算や年末調整も効率よく行えること、最新の法令と税制に対応していること、従業員が増えても業務量を抑えた業務フローを作れることが特徴として紹介されています。公式サイトでは、入社手続きの必要書類の自動作成と電子申請、スマートフォンで回答する年末調整、PC・スマホアプリ・ICカード・LINEなどから選べる勤怠の打刻が案内されています。注意点として、商品ページではスマホからの出退勤が使いにくく、全体的に持て余してしまう機能もあるという指摘が挙げられています。料金はプランによって異なるため、資料や公式サイトで確認してください。

freee株式会社

freee人事労務

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新プランでより使いやすく◎従業員が多い企業におすすめ

全体評価
4.5 (20件)
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GOOD

おすすめ!

  • 従業員が増えても業務量を抑えて余裕を持たせた業務フローを作れる
  • 最新のセキュリティ技術を採用し、最新の法令と税制にも対応
  • 共通する必要な情報の入力は1度で済み、給与計算や年末調整も効率よく行える
MORE

気になる…

  • スマホからの出退勤が使いにくく、全体的に持て余してしまう機能もある
評価・口コミ(一部抜粋)
4.5
  • 給料手当支給に伴う年金、社会保険料の算出にあたり、都道府県毎で違う料率をサービス側で把握しているため、計算、検算が不要で自動処理でき、月例の面倒な事務が軽減できた。

  • 人事労務freeeに従業員情報を入力することにより、他の会計ソフト・勤怠管理ソフトに連携をすることができるため、入力の手間が大幅に削減できた。導入時にもともと使用していたKintoneでの入力項目をほとんど再現してもらったため、インターフェイスの変更も担当者がスムーズに対応することができた。

  • 今までのエクセルや紙による勤怠管理では、手作業によるミスや月末の業務負担が大きな課題でした。サービスを導入することで、勤怠打刻から給与計算、年末調整などを自動化しました。またSlack連携やスマホ打刻など多様な働き方にも対応し、業務効率と正確性が大幅に向上した点を評価しています

今までは紙で申請書を作成し郵送していたため手間が多かったですが、freeeで電子申請できるようになってからは、ボタン1つで申請が完了し、控えもデータで受け取れるため、とても楽になりました。

株式会社IIJグローバルソリューションズの導入事例より(freeeの導入事例)

テレワークで労務管理が難しくなる6つの課題

テレワークの労務管理が難しくなるのは、上司が勤務状況を目で確認できず、労働時間・手続き・評価・健康管理などをオフィスと同じやり方で進められなくなるためです。

ガイドラインも、テレワークでは使用者による現認ができないため労働時間の把握に工夫が必要になると述べています。一方で、情報通信技術を使うテレワークでは、労働時間の管理も情報通信技術で行えば、労務管理を円滑に進められる面があるとも述べています。ここでは、人事・総務が直面しやすい課題を6つに分けて整理します。

1. 労働時間を目で確認できない

始業・終業の様子を見られないため、自己申告だけでは実態とのずれを確認しにくくなります。ガイドラインは、使用者が労働時間の管理方法をあらかじめ明確にしておくことで、労働者が安心してテレワークを行えるようになり、使用者も労務管理を的確に行えると述べています。具体的な方法は、次のH2「労働時間の管理」で解説します。

2. 中抜けや移動時間の扱いが曖昧になる

自宅では、育児や介護、私用で業務から離れる時間が生じます。午前だけ自宅で働き、午後に出社するような場合の就業場所間の移動時間の扱いも、あらかじめ決めておかないと、残業代や勤務時間の認識がずれる原因になります。

3. 仕事と生活の区別があいまいになり、長時間労働につながる

ガイドラインは、テレワークでは相対的に使用者の管理の程度が弱くなることや、時間帯にかかわらず指示や報告が行われやすくなり、仕事と生活の時間の区別があいまいになるおそれがあることに留意が必要だとしています。

4. 紙・押印・出社が必要な手続きが残る

入退社の書類、社会保険の届出、年末調整、雇用契約などで紙や押印が前提になっていると、テレワークの従業員や、書類を受け取る側の人事・総務が出社せざるを得ません。ボクシルの労務管理システムの解説記事でも、紙の書類の処理に出社が必要になることがテレワーク時の労務管理の課題の一つとして挙げられています。

5. 人事評価や業務の把握が難しくなる

非対面の働き方では、個々の従業員の業務の進み方や、成果を生み出す過程で発揮される能力を把握しにくいという指摘があります。ガイドラインは、それでも評価は企業が手法を工夫して適切に実施することが基本だとしています。

6. 健康状態や困りごとに気づきにくい

周囲に上司や同僚がいない環境では、心身の変調に周囲が気づきにくくなります。ガイドラインは、こうした状況では健康相談体制の整備やコミュニケーションを活性化する措置が望ましいとしています。

労働時間の管理|客観的な記録・自己申告・中抜け・長時間労働対策

テレワークの労働時間は、PCの使用時間などの客観的な記録で始業・終業時刻を確認するのが原則で、記録が実態を反映しない場合に自己申告で補います。

本記事は一般的な情報の整理であり、法的助言ではありません。自社への当てはめは、社会保険労務士や労働基準監督署などの専門家・窓口に確認してください。

客観的な記録と自己申告の使い分け

ガイドラインは、平成29年1月20日の「労働時間の適正な把握のために使用者が講ずべき措置に関するガイドライン」を踏まえ、原則的な方法としてパソコンの使用時間の記録などの客観的な記録を基礎に、始業・終業時刻を確認する方法を挙げています。テレワークに使う情報通信機器の使用時間の記録が始業・終業時刻を反映している場合は、その記録で労働時間を把握できるとしています。

記録が始業・終業時刻を反映できない場合は、労働者の自己申告で把握することになります。その場合、使用者には次の3点が求められています。

  1. 労働者と、労働時間を管理する者の双方に、労働時間の実態を記録し適正に申告すること、自己申告制を適正に運用することを十分に説明する
  2. 申告された労働時間と、パソコンの使用状況などの客観的な事実との間に著しい乖離があると把握した場合は、必要な労働時間の補正をする
  3. 自己申告できる時間外労働の時間数に上限を設けるなど、適正な申告を阻害する措置を講じない

簡便な自己申告の方法としては、1日の終業時に始業時刻と終業時刻をメールなどで報告させる方法が例示されています。小規模な運用であれば、まずこの方法から始める選択肢もあります。

中抜け時間・移動時間・時間外労働の扱い

中抜け時間について、ガイドラインは、労働基準法上、使用者が把握しても、把握せず始業・終業時刻だけを把握しても、いずれでもよいとしています。把握する場合は、休憩時間として扱って終業時刻を繰り下げるか、時間単位の年次有給休暇として扱う方法が例示されています。把握しない場合は、始業から終業までの時間から休憩時間を除いた時間が労働時間になります。どの方法でも、あらかじめ就業規則などで定めておくことが重要だとされています。

勤務時間の一部だけテレワークを行う日の就業場所間の移動時間は、自由利用が保障されていれば休憩時間として扱うことが考えられます。使用者が急に出社を命じたなど、自由利用が保障されない移動時間は労働時間にあたります。また、テレワークでも時間外・休日労働をさせる場合は、三六協定の締結・届出と割増賃金の支払いが必要です。

長時間労働を防ぐ手法とツールの機能

ガイドラインが挙げる長時間労働の防止策は、ルールで防ぐものとシステムで防ぐものに分けると、ツールに任せられる部分が見えてきます。

防止策(ガイドラインの例示)内容ツールで確認したい機能
メール送付の抑制時間外などに、役職者や同僚が指示・報告のメールを送ることを控える。電話を含め、ルールを設けることも考えられるチャットやメールの送信時間帯のルール化は、ツールではなく社内ルールが中心
システムへのアクセス制限所定外の深夜・休日は、事前の許可がない限り社内システムにアクセスできないようにするアクセス制御の設定ができるか(ID管理・端末管理系のツール)
時間外・休日労働の手続き労使の合意で、時間外労働が可能な時間帯や時間数を決め、手続きを就業規則に明記する時間外申請・承認のワークフロー、上限に近づいたときのアラート
長時間労働者への注意喚起管理者が労働時間の記録を踏まえて注意する。労務管理のシステムで、対象者に自動で警告を表示する方法もある時間外・休日・深夜の自動集計と、警告の表示ができるか
勤務間インターバル制度長時間労働を抑える手段の一つとして考えられる前日の終業から翌日の始業までの間隔を確認できるか

「監視」ではなく適正な把握のためのツール選び

「リモート勤務の監視ツール」という検索意図で探されることもありますが、ガイドラインが求めているのは、従業員の行動を細かく見張ることではなく、労働時間を適正に把握し、長時間労働を防ぐことです。PCの操作ログを取るツールは、客観的な記録として自己申告との乖離を確認する用途で使われます。アスピックの解説では、テレワーク管理ツールを、操作ログや業務レポートを取る専用タイプ、IT資産管理タイプ、コンディション管理タイプの3つに分けて紹介しています。

操作記録を取るツールを使う場合は、何のために、どの範囲の記録を取るのかを就業規則や社内規程で定め、従業員にあらかじめ周知しておくと、監視への不信感を招きにくくなります。パーソルビジネスプロセスデザインの解説でも、サボりや監視への不安から不信感が連鎖することが、リモートワークの出退勤管理の課題として挙げられています。

勤怠管理システムそのものの選び方や、在宅勤務に向く機能は、在宅勤務に勤怠管理システムを導入するメリット・デメリットで詳しく解説しています。労務管理システム全般の選び方は、労務管理システムのおすすめ7選|選び方や注意点も参考になります。

労務手続き・書類の電子化|入退社・社会保険・年末調整・労働条件の明示

テレワークの労務手続きは、入退社・社会保険の届出や年末調整、労働条件の明示などを、紙・押印・出社なしで進められるかが分かれ目で、労務管理システムの電子申請や書類の自動作成が役立ちます。

本記事は一般的な情報の整理であり、法的助言ではありません。自社への当てはめは、社会保険労務士や労働基準監督署などの専門家・窓口に確認してください。

ガイドラインは、使用者が労働契約を締結する際に、就業の場所に関する事項などを明示することになっていると述べています(労働基準法第15条、労働基準法施行規則第5条第1項第1号の3)。雇入れ直後からテレワークを行わせることが通常想定される場合は雇入れ直後の就業の場所として、契約期間中にテレワークを行うことが通常想定される場合は変更の範囲として、自宅やサテライトオフィスなどテレワークを行う場所を明示する必要があります。

また、労働者に情報通信機器や作業用品などの費用を負担させる定めをする場合は、就業規則に規定しなければならないとされています(労働基準法第89条第5号)。テレワークの費用負担や、通信費・電気料金の増加分の扱いは、労使で話し合ってルールを定めておくことが望ましいとされています。

手続き・書類テレワークで詰まりやすい点電子化の際に確認したいこと
入社・退社の手続き必要書類の回収や記入内容の確認に、紙のやり取りが必要になる従業員本人が入力して提出できるか。必要書類を自動で作成できるか
社会保険・労働保険の届出届出書の作成と、窓口への提出に手間がかかる電子申請に対応しているか。入力チェックや進捗の確認ができるか
年末調整従業員から紙の申告書を集め、内容を確認する作業が出社前提になりやすい従業員がスマホなどで回答でき、管理者が不備を確認できるか
雇用契約・労働条件の明示就業の場所の明示など、記載内容の漏れや更新が必要になる記載項目をテンプレートで管理できるか。変更履歴を確認できるか
給与明細の配布紙で配布している場合、出社や郵送が必要になるWeb上で作成から配布・管理まで完結するか

入退社や社会保険の手続きで、書類の作成から電子申請までを画面上でまとめて進め、複数人の入退社も一括で処理したい場合の一例が、jinjer株式会社が提供する「ジンジャー人事労務」です。商品ページでは、各種帳票が自動で作成できること、情報収集から電子申請までの作業を一気通貫で行え、出社や役所へ行く手間がかからないこと、「一括申請形式」を採用しているため複数人の入退社でも進めやすいことが特徴として紹介されています。公式サイトの社保手続きのオプションの紹介では、e-Govとマイナポータルを使った電子申請、入力ミスや差戻しを防ぐ入力チェック、申請済みの手続きの進捗ステータスの確認が案内されています。注意点として、商品ページでは、労務管理を中心に使う場合は便利ですが、それ以外の機能を求める場合は他のサービスの申込が必要になるとされています。料金はプランによって異なるため、資料や公式サイトで確認してください。

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ジンジャーシリーズ連携◎スマホでも操作したい方におすすめ

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おすすめ!

  • 「各種帳票」が自動で作成でき、大幅に時間削減できる
  • 情報収集から電子申請までの作業を一気通貫で行え、出社や役所へ行く手間もかからない
  • 「一括申請形式」を採用しているため、複数人の入退社でもらくらく
MORE

気になる…

  • 「労務管理メイン」で行いたい場合は便利だが、+αの機能を望む場合は他サービスの申し込みが必要

ベルーナの導入事例によると、同社は毎月100名以上の入退社処理で紙の申請書が多く、総務部にはリモートワークの選択肢がない状態でした。ジンジャーを導入して以降は、入退社手続きで数千枚以上のペーパーレスに成功し、月次の対応工数を2営業日から半日に減らしたと紹介されています。なお、この事例はジンジャーシリーズの勤怠・人事・給与・経費・ワークフローを組み合わせた導入で、ジンジャー人事労務だけの効果ではありません。

クラウド型SaaSシステムによりリモート対応も実現。

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安全衛生・労災・ハラスメント|ツールだけでは済まない確認点

テレワークでも労働安全衛生法に基づく健康確保の措置は必要で、自宅での業務中の災害も、業務上のものであれば労災保険給付の対象になります。

本記事は一般的な情報の整理であり、法的助言ではありません。自社への当てはめは、社会保険労務士や労働基準監督署などの専門家・窓口に確認してください。

ガイドラインは、自宅などでテレワークを行う場合でも、事業者は健康相談を行える体制の整備(労働安全衛生法第13条の3)、雇入れ時や作業内容変更時の安全衛生教育(同法第59条)、健康診断(同法第66条から第66条の7)、長時間労働者への医師による面接指導と、そのための労働時間の状況の把握(同法第66条の8、第66条の8の3)、ストレスチェック(同法第66条の10)などを実施する必要があるとしています。必要に応じて、これらをオンラインで実施することも有効だとされています。

テレワークを初めて行わせるときは、事業者用と労働者用のチェックリストを活用して、安全衛生の措置や自宅の作業環境を確認したうえで作業を行わせることが重要だとされています。事業者用のチェックリストは、半年に1回程度、定期的に確認し、結果を衛生委員会などに報告することが示されています。

労災については、労働契約に基づいて事業主の支配下にあることによって生じたテレワーク中の災害は、業務上の災害として労災保険給付の対象になります。ただし、私的行為など業務以外が原因のものは、業務上の災害とは認められません。使用者には、この点を労働者に周知することと、情報通信機器の使用状況などの客観的な記録や、労働者が申告した時間の記録を適切に保存することが望ましいとされています。労働時間の記録を残せる勤怠のツールは、この点でも役に立ちます。

ハラスメントについても、事業主には防止のための雇用管理上の措置を講じる義務があり、テレワークの際もオフィス勤務と同様に、ハラスメントを行ってはならない旨を周知啓発する必要があるとされています。ここまでの内容は、システムを導入すれば解決するものではなく、就業規則・チェックリスト・面談などの運用が中心になります。ツールで補えるのは、労働時間の記録と、後述するコンディションの確認です。

人事評価・コンディション把握|顔が見えない環境で使うツール

テレワークの人事評価では、評価基準を具体的に示し、達成状況を共有する機会を設けることが基本で、評価の記録やコンディションの変化を残せるツールが助けになります。

ガイドラインは、非対面の働き方でも、上司は部下に求める内容や水準をあらかじめ具体的に示しておくこと、評価対象期間中に達成状況について労使共通の認識を持つ機会を柔軟に設けることが望ましいとしています。行動面や意欲・態度などの情意面を評価する企業は、評価対象となる具体的な行動と評価方法をあらかじめ見える化して示すことが望ましいとされています。評価者に対して、非対面の働き方でも適正に評価できるよう訓練の機会を設ける工夫も例示されています。

注意したい点として、テレワークを行う従業員が、時間外・休日・所定外深夜のメールなどに対応しなかったことを理由に不利益な人事評価を行うことは、適切な人事評価とはいえないとされています。また、テレワークを行わずオフィスに出勤していることを理由に、出勤している従業員を高く評価することも、テレワークを行おうとする従業員の妨げになるため適切ではないとされています。

こうした評価の仕組みを整えるうえで、評価シートの回答や面談の記録を1か所に残し、過去の評価と並べて見られると、非対面でも評価の根拠を共有しやすくなります。社員のコンディションの変化を定期的に確認する、パルスサーベイのような仕組みも、顔を合わせにくい環境で変調に気づくための手段の一つです。

社員のデータを1か所にそろえ、図で見ながら評価やコンディションの把握につなげたい場合の一例が、株式会社カオナビが提供する「カオナビ」です。カオナビは労務手続きのツールではなく、ビジネスコンシェルジュでは人事管理システムに分類されています。商品ページでは、「組織ツリー図」「配置バランス図」「社員データグラフ」といったスキルを可視化しやすい機能が豊富なこと、分析機能、企業ごとに専任のサポート担当者がつくことが特徴として紹介されています。公式サイトのテレワーク活用のページでは、在宅勤務でも顔と名前が一覧でわかる社員データベース、パルスサーベイによるコンディションの定期的な確認、紙で運用していた評価やアンケートのクラウド化が紹介されています。注意点として、目的や規模により価格に幅があり、詳細な料金は問い合わせが必要とされています。料金はプランによって異なるため、資料や公式サイトで確認してください。

株式会社カオナビ

カオナビ

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株式会社カオナビ

カオナビ

あらゆる人材データをグラフや図で簡単に可視化◎見える化を重視する企業におすすめ

全体評価
4.1 (7件)
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出典:kaonavi

導入企業:TOTO株式会社、東海旅客鉄道株式会社(JR東海)など

口コミ

「カオナビ」での運用に切り替えてからは、さまざまな面で効果が出たと感じています。今までメールで行なっていたExcelシートの授受や記入漏れはほとんどなくなりましたし、評価者や人事担当者が入力の進捗確認もできるようになることで、一部入力が遅れている人がいたとしても全体の進行が止まることがなくなりました。また、以前はExcelに設定していた計算式が壊れるといったトラブルもあったので、その対応に対する手間を考えると効果は絶大です。

評価を大幅効率化、異動検討もスムーズに。サツドラHDの「カオナビ」活用法 https://www.kaonavi.jp/showcase/sat/
GOOD

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  • 「組織ツリー図」「配置バランス図」「社員データグラフ」といった社員のスキルを可視化しやすい機能が豊富
  • 採用ミスマッチを防ぎ、現場で活躍できる人材を発掘できる優れた分析機能
  • 1社に1人専任サポートがつき、システムを使いこなすためのサポートが充実
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  • 目的や規模により価格に幅がある為、詳細料金は問い合わせる手間が必要
評価・口コミ(一部抜粋)
4.1
  • UIがわかりやすく、そもそもシステムに慣れるまでに利用者が離脱することや敬遠されることが少なかった。またそれぞれで俗人化していた教育研修コンテンツなどを共有することでナレッジのシェアや、そのようなコンテンツを作ることなどに興味を持つ人間なども把握することができ、社内の人材配置などにも間接的にポジティブな影響を与えていたと感じる。

  • カオナビを導入したことで、人材情報の散在や属人化といった課題が解消されました。社員の顔と情報をひと目で把握でき、評価や配置の判断がスムーズに行えるようになった点が大きなメリットです。また、育成やタレントマネジメントに活用できるため、戦略的人事の実現にもつながっています。データの一元管理により、部門間の連携も強化されました。

  • 労務・人事の管理を行うことができます。また共有端末の持ち出しなどの申請もカオナビを通して行えるため、稟議や許可が通るまでの時短になります。

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テレワークの労務管理ツールの選び方|確認したい6つのポイント

テレワークの労務管理ツールは、任せたい領域、労働時間の把握方法との相性、他システムとの連携、サポート、権限管理、従業員の使いやすさの6点で選ぶと、機能の過不足を避けられます。

確認するポイント確認したいこと資料・問い合わせで聞くこと
1. 任せたい領域労働時間、労務手続き、評価、コンディションのうち、どこを先に解決するか1つのサービスでどこまでカバーできるか。足りない領域は別サービスの申込が必要か
2. 労働時間の把握方法客観的な記録で把握するか、自己申告を中心にするか。中抜けや時間外をどう記録するかPCの記録との突き合わせ、中抜けの入力、時間外のアラートに対応しているか
3. 他システムとの連携勤怠から給与計算へ、人事データから評価へ、データを二重に入力しないで済むか給与計算や他の人事システムとの連携方法。データの出力形式
4. サポート・導入支援導入時の設定、法改正への対応、運用で困ったときの窓口導入支援の範囲、サポートの方法と時間帯、法改正への対応方針
5. 権限管理・セキュリティ人事情報は個人情報にあたるため、誰がどこまで見られるか閲覧・編集の権限の細かさ、ログの記録、取得している第三者認証
6. 従業員の使いやすさスマホや自宅のPCから、打刻・申請・年末調整の回答をしやすいかスマホアプリの有無、口コミで挙がっている使いにくい点

3サービスの商品ページを比べると、ジンジャー人事労務は労務管理を中心に使う場合に便利とされる一方で、それ以外の機能は他のサービスの申込が必要とされています。freee人事労務はスマホからの出退勤の使いにくさが注意点として挙がっており、カオナビは労務手続きではなく人事データの可視化が主な役割です。このように、1つのサービスで6領域すべてを満たすのではなく、先に解決したい領域から選ぶ方が、導入後の「持て余す機能」を減らせます。料金は、プランや利用人数によって異なるため、資料や公式サイトで確認してください。

次のチェックは、ガイドラインの確認点に基づいて、自社のテレワークの労務管理に抜けがないかを確かめるためのものです。当てはまる数が少なければ、ツールを入れる前にルールの整理だけで足りる場合もあります。

テレワークの労務管理、抜けがないかセルフチェック

当てはまるものを選んでください(登録不要)

導入の進め方|ルールを決めてからツールを選ぶ4ステップ

導入は、就業規則などのルールを決めたうえで、課題の棚卸し、複数サービスの比較、小さな範囲での試用の順に進めると、ツールを決めてから運用が合わなくなる失敗を防げます。

1. テレワークのルールを労使で話し合って決める

ガイドラインは、テレワークを制度として導入し実施するにあたり、導入目的、対象業務、対象となり得る労働者の範囲、実施場所、テレワーク可能日、申請等の手続、費用負担、労働時間管理の方法や中抜け時間の取扱い、通常または緊急時の連絡方法などを、あらかじめ労使で十分に話し合い、ルールを定めておくことが重要だとしています。決めたルールは就業規則に定め、労働者に周知することが望ましいとされています。

2. 紙・押印・出社が必要な業務と、時間の把握方法を棚卸しする

入退社、社会保険、年末調整、雇用契約など、紙や押印、出社が必要な手続きを洗い出します。あわせて、現在の労働時間の把握方法が、客観的な記録なのか自己申告なのかも確認します。前のセクションのセルフチェックの結果が、そのまま棚卸しのたたき台になります。

3. 資料を取り寄せて、領域ごとにサービスを比べる

先に解決したい領域が決まったら、その領域を扱うサービスの資料を取り寄せ、機能と運用の流れ、注意点を比べます。本記事で取り上げた3サービスは役割が異なるため、複数の資料をまとめて請求して、どの領域をどのサービスに任せるかを検討すると効率的です。

4. 小さく試し、従業員に周知して、定期的に見直す

いきなり全社で切り替えず、対象部署や手続きを限定して試すと、現場の使いにくさに早く気づけます。ガイドラインは、安全衛生のチェックリストなどを活用した確認を、定期的(半年に1回程度)に行うことを示しています。ツールの設定やルールも、この頻度を目安に見直すと、運用とのずれを防げます。

ルールを整え、紙や出社に頼っている手続きと労働時間の把握方法を洗い出したあとは、手作業の部分をどのツールで補えるかを資料で比べる段階です。入社手続き、年末調整、勤怠、給与計算の入力を同じデータでつなげたい場合は、freee人事労務の資料を確認してみてください。

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よくある質問(FAQ)

Q1. テレワークで労働時間管理はどうすればいいですか?

A. 厚生労働省のガイドラインでは、PCの使用時間の記録などの客観的な記録を基礎に始業・終業時刻を確認するのが原則とされています。記録が実態を反映しない場合は自己申告で把握し、申告と客観的な事実に著しい乖離があれば補正します。時間外労働の申告に上限を設けるなど、適正な申告を妨げる措置は講じられません。中抜けや移動時間の扱いは、あらかじめ就業規則などで定めておきます。

Q2. 労働時間管理ツールはどれがいいですか?

A. すべての会社に合う1つのツールはなく、客観的な記録で把握するか自己申告を中心にするか、給与計算と連携するか、スマホから使うかなどで選びます。ビジネスコンシェルジュに掲載されているサービスでは、勤怠の打刻や給与計算との連携を含むfreee人事労務が一例です。順位を示すものではないため、資料や公式サイトで確認して比べてください。

Q3. リモート勤務の監視ツールは必要ですか?

A. ガイドラインが求めているのは、従業員を見張ることではなく、労働時間を適正に把握し長時間労働を防ぐことです。PCの操作記録を取るツールは、自己申告との乖離を確認する客観的な記録として使われます。導入する場合は、取得する目的と範囲を就業規則や社内規程で定め、従業員に周知しておくと、不信感を招きにくくなります。

Q4. テレワーク管理ツールとは何ですか?

A. 離れた場所で働く従業員の労働時間・労務手続き・評価・安全衛生などの管理を、クラウドとデータで進めるツールの総称です。本記事では、労働時間の把握、労務手続き・書類、人事評価・人事情報、コンディション・コミュニケーション、安全衛生・健康管理、情報セキュリティ・IT資産の6領域に分けて整理しました。

Q5. 労務管理のフリーソフトはありますか?

A. 無料で使えるサービスもありますが、無料プランや無料トライアルでは、使える機能や人数、サポートなどに制限が設けられている場合があります。テレワークで必要な、電子申請や勤怠の記録、権限管理に対応しているかを、各サービスの公式サイトで確認してください。有償サービスを検討する場合は、資料で機能と運用の流れを比べるのがおすすめです。

Q6. 在宅勤務中のけがは労災になりますか?

A. 労働契約に基づいて事業主の支配下にあることによって生じたテレワーク中の災害は、業務上の災害として労災保険給付の対象になります。ただし、私的行為など業務以外が原因のものは対象になりません。災害発生時の状況をできるだけ記録しておくことを労働者に周知し、労働時間の記録を適切に保存しておくことが望ましいとされています。

まとめ|テレワークの労務管理ツールで押さえたい6つのこと

  1. テレワークの労務管理ツールは、労働時間の把握、労務手続き・書類、人事評価・人事情報、コンディション、安全衛生、情報セキュリティの6領域に分かれ、1つですべてをまかなえるとは限らない
  2. テレワークでも労働基準関係法令は適用され、労働時間は客観的な記録を基礎に把握するのが原則。自己申告の場合は説明と補正を行い、申告を妨げる措置は講じない
  3. 中抜け・移動時間・時間外労働の扱いは、あらかじめ就業規則などで定めておく。長時間労働の防止には、アクセス制限や自動の警告などのシステムも使える
  4. 入退社・社会保険・年末調整・労働条件の明示は、紙・押印・出社を前提としない形に見直す。就業の場所の明示や費用負担のルールも確認する
  5. 評価は基準と達成状況を具体的に共有し、安全衛生・労災・ハラスメントはツールだけでなく運用で対応する。選ぶときは任せたい領域から決める
  6. ルールを決めて課題を棚卸ししたら、資料を取り寄せて、勤怠・労務手続き・人事データの領域ごとに役割の違うサービスを比べ、小さく試して見直す

参考文献

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