保育園におけるシフト管理の課題とは?上手に管理するコツを紹介

Check!

  • 保育園におけるシフト管理では、保育士の配置基準をはじめ考慮すべき事柄が多い
  • スタッフ一人ひとりのスキルを把握したり、シフト作成のルールを作ったりすると良い
  • シフト管理システムを導入すれば、シフト作成時間を大幅に短縮できる

保育園におけるシフト管理には、さまざまな課題があります。主に、保育士の配置基準や子どもとの相性など、考慮しなければならない事項が多いのが大きな理由です。本記事では、保育園でのシフト管理の課題や上手に管理するコツ、シフト管理システムの導入メリットなどを解説します。

目次

開く

閉じる

  1. 保育園のシフト管理には課題が多い
  2. 保育園の時間帯別に必要な人員を考えてシフトを作成する
  3. 保育園のシフト管理を適切かつ効率的に行うコツ
  4. シフト管理システムを導入するメリット
  5. まとめ

保育園のシフト管理には課題が多い

保育園のシフト管理は、多くの課題を抱えています。例えば、保育園では交代制勤務による複雑な勤務体制を導入しているケースが多く、シフト表の作成や調整に多くの時間を要します。そのため、保育士の配置が複雑になりがちです。

ここでは、保育園のシフト管理における主な課題を取り上げ、それぞれについて解説します。

シフト表の作成・調整に時間がかかる

保育園のシフト管理では、保育士の配置基準や労働基準法に則ったシフト配置が求められます。また、保育士のスキルや勤務形態、希望する勤務時間などのさまざまな条件を考慮しなければならないため、作成に多くの時間がかかります。

保育士を配置する際は、勤務時間の調整や子どもたちとの相性などの要素も重要なポイントです。以下では、各事項について解説します。

保育士の配置基準

保育士の配置は、厚生労働省によって定められた基準を満たす必要があります。児童福祉施設の最低基準として、0歳児3名に対して保育士1名以上、1・2歳児の場合は6名に対して保育士1名以上の配置が必要です。

そして、3歳児の場合は20名に対して保育士1名以上、4歳児は40名に対して保育士1名以上の配置が定められており、預かる子どもの年齢に応じた適切な勤務体制を考慮したシフト配置が求められます。

地方自治体によっては、地域特有のニーズや保育環境に合わせるため、独自の基準を設けている場合もあります。自治体ごとに基準が異なる場合、保育施設はその地域の基準に従って保育士の配置を行うことになります。

参考:職員配置基準|厚生労働省

労働基準法

保育士を含め、すべての労働者は労働基準法に定められた範囲内で勤務を行わなければなりません。法定労働時間は1日8時間・週40時間となっているため、週5日以上開園している保育園においては、超過勤務などの問題が起こりやすくなります。

また、長時間の預かりに対応している保育園では1日の営業時間が長いため、交代制の勤務を取り入れる必要があります。ただし、交代制勤務では引き継ぎにかかる時間なども考慮しなければならず、シフト作成が複雑化する要因の1つです。

保育園では祝休日に行事の予定が入る場合も多く、保育士の代休の取り扱いに頭を悩ませている現場も少なくありません。シフト作成の段階で法定労働時間を上回っていないか確認を行い、適切な配置を行うことが大切です。

参考:労働基準法 | e-Gov法令検索

保育士のスキルや経験

保育園のシフト作成においては、保育士一人ひとりのスキルや経験を考慮した配置が重要です。保育士の経験値や能力はそれぞれ異なるため、配置基準の最低条件を満たしていても、スキルによっては十分な対応が難しくなる場合があります。

子どもの年齢や時間帯によって保育士のスキルに差があると、利用者に不信感や不公平感を抱かせてしまうため、公平な配置が望ましいです。スキルによってサービスの質が大きく変動するため、保育士の能力を正確に把握したうえで適切な配慮が求められます

勤務形態や雇用形態

保育士の勤務形態は、早番・中番・遅番に分けて勤務を行う三交代制が一般的です。また、正社員やパートなど複数の雇用形態が存在するため、シフト作成の際はこれらの要素を複合的に判断する必要があります。

保育園では、勤務する時間帯によって業務内容や預かる子どもの数が異なるため、一部に偏らないよう満遍なく配置しなければなりません。なお、社員とパートでは勤務時間が異なり、個別のシフトによる対応が求められます

保育士の希望や勤務時間のバランス

保育園におけるシフト作成では、保育士一人ひとりの出勤可能日時や休み希望を把握しておかなければなりません。また、それぞれの希望を反映させつつ、勤務時間に偏りが出ないように調整する作業が発生します。

正社員の場合は、これらに加えて連勤や超過勤務が起こらないよう適切な休日を取得させる配慮も求められます。さらに、アルバイトの保育士の勤務時間帯なども考慮しなければならず、シフト作成の難易度は高いといえるでしょう。

持ち場の状況や子どもとの相性

保育園においては、保育士だけでなく子供の状況も考慮してシフトを作成することが求められます。子どもと保育士の相性を把握し、双方にとってストレスの少ないシフトを作成することが望ましいでしょう。

ただし、保育園によっては曜日ごとや時間帯ごとに持ち場を定めており、子どもに安心感を与えるために担当者が固定され、保育士の交代に支障が出てしまう場合もあります。これらの条件は保育園のシフト作成を困難にし、複雑化させる一因です。

保育士の配置状況を把握しづらい

保育園のシフトは複雑なため、保育士の配置状況を一目で把握できるシフト表を作成するために多くの手間がかかります。特に、シフト管理を紙やエクセルで行なっている場合、日ごと・時間ごとの配置状況などを把握しづらくなる場合があります。

手作業でシフト作成を行う場合、業務の予定や時間帯ごとに必要な人員数を割り出し、保育士の希望休日などをシフト表に当てはめて行きます。シフト作成は半月単位や1ヶ月単位で行われる場合が多いため、個別の配置を把握するにも時間がかかってしまいます

保育園の時間帯別に必要な人員を考えてシフトを作成する

保育園では、時間帯によって登園・降園する子どもの人数や業務内容が変わるため、1日を通した職員数だけでなく、時間帯ごとに必要な人員を考えてシフトを作成することが大切です。

早番・中番・遅番などの勤務パターンを組み合わせ、子どもの人数が多い時間帯に十分な職員を配置する必要があります。

早番・中番・遅番の必要人数を確認する

早番・中番・遅番などの勤務パターンを組み合わせる場合は、それぞれの時間帯に必要な職員数を確認したうえで配置するのが大事です。

例えば、登園する子どもが増える時間帯には職員を増やし、降園する子どもが少なくなる時間帯には勤務職員を減らすなど、時間帯に応じて調整します。

また、必要な職員数だけでなく、担当するクラスや業務内容も考慮しましょう。特定の時間帯に職員が集中すると、別の時間帯で人手が不足する可能性があります。1日のシフト全体を確認し、時間帯ごとの人員に過不足がないよう調整するのがポイントです。

延長保育や土曜保育の勤務を考慮する

延長保育や土曜保育を実施している場合は、通常保育とは分けて必要な人員を考える必要があります。延長保育を利用する子どもの人数や時間、土曜保育の利用予定などを事前に確認し、対応できる職員を配置しましょう。

特に延長保育では、遅い時間まで勤務できる職員が限られる場合があります。そのため、勤務可能時間やこれまでの勤務回数などを確認し、特定の職員に負担が集中しないよう調整することが重要です。

土曜保育についても、勤務できる職員を把握したうえで、通常の平日勤務とのバランスを考えてシフトを作成しましょう。

保育園のシフト管理を適切かつ効率的に行うコツ

保育園のシフト管理を適切かつ効率的に行うために、いくつかのコツを押さえておきましょう。スタッフそれぞれのスキルや特徴を正確に把握し、希望条件の齟齬が起こらないよう配慮することが重要です。

また、シフト作成におけるルールをあらかじめテンプレート化する方法や、シフト作成ツールの導入なども効果的です。ここでは、保育園のシフト管理を適切かつ効率的に行うコツを解説します。

\気になる項目をクリックで詳細へジャンプ/

スタッフの希望を正確に把握する

シフト管理においては、スタッフの希望を正確に把握することが大切です。双方の認識の誤りや情報の共有不足によって、後から勤務調整を行わなければならない場合もあるため、わかりやすく確実なシフト希望を提出できる環境づくりに努めましょう。

シフト希望提出のルール化・仕組みづくりといった工夫を行うことで、希望を正確に把握できるようになります。その結果、シフト作成におけるミスを防ぎ、修正や作り直しを防止する効果が見込めます。

スタッフ一人ひとりの特徴やスキルを把握する

シフト管理を行う際、スタッフそれぞれの特徴やスキルの把握が不可欠です。スタッフのこれまでのキャリアや経験に基づいて適性を判断し、シフト作成に活かしましょう

なお、スタッフによっては、これからのキャリアを考慮したシフト配置が必要になる場合もあります。一部のスタッフだけに事務作業を任せっぱなしにしていたり、同じ業務だけをルーティンで配置していたりする場合は見直しを行いましょう。

シフトのルールを作成してテンプレート化する

シフト管理の効率化には、シフトのテンプレート化が有効です。あらかじめシフトのルールを定め、テンプレート化しておくことで、毎回一からシフトを作成する手間が不要になり、スムーズにシフト表を作れます。

例えば、ベテランの保育士はフリーのポジションに据える・新人と組み合わせるといったルールを定めることで、スキルの偏りによるサービスのばらつきを防止できます。

また、土日や平日など曜日ごとのテンプレートを作成することで、必要な人員数に合わせたシフト作成が行いやすくなり、作成時間の短縮が見込めます。

シフト管理システムを導入する

シフト管理システムとは、労働基準法や配置基準などを考慮した複雑なシフト作成を効率化するためのツールです。シフト管理システムは、さまざまな条件に基づいたシフトを自動的に作成する機能を備えており、保育園におけるシフト管理の効率化・最適化に役立ちます。

また、シフト管理システムによって、システム上でシフトの情報を一括管理することが可能です。これにより、スタッフが正確なシフトを把握でき、認識の誤りを防止する効果が得られます。

シフト管理システムとは?機能やメリット・デメリット、選び方を解説

シフト管理システムとは、従業員のシフト希望・役職・労働基準法など様々な条件を考慮してシフトを自動作成してくれるツールです。本記事では、シフト管理システムをよく知らない方のために、機能やメリット・デメリット、選び方のポイントを解説します。

シフト管理システムを導入するメリット

シフト管理システムはシフト管理に特化した機能を備えており、手書きやエクセルで作成する場合に比べて作成作業を効率化できます。人員配置の状況を把握しやすく、簡単に偏りのないシフトを作成できるため、スタッフの満足度やサービス向上につながるでしょう。

シフト作成がスムーズになると他の業務の効率化にも効果をもたらすため、全体的な業務改善にも効果を期待できます。ここでは、シフト管理システムを導入するメリットについて解説します。

\気になる項目をクリックで詳細へジャンプ/

シフト作成時間を短縮できる

シフト管理システムには、あらかじめ業務や曜日ごとの必要人数やスタッフの割り当てを設定することで、シフト表の自動作成を行う機能が備わっています。これにより、手作業による配置や必要人員数の計算が不要となり、作成時間を大幅に短縮できます。

シフト作成には多くの時間がかかるため、作成時間の短縮で他の重要業務にかける時間を多く確保できます。さらに、シフト作成に費やしていた時間をスキルアップや課題改善のための方針策定などに使用することで、スタッフのキャリア向上にもつながります。

入力ミスを防ぐことができる

シフト管理システムを導入することで、入力ミスのような人的ミスを防ぐことができます。シフト作成をエクセルで行う場合は、手入力後に目視で確認をする必要がありました。そのため、タイピングミスや読み間違いなどのヒューマンエラーが起こりがちです。

しかし、シフト管理システムは従業員が入力したデータを基に自動でシフトが作成されるため、人的ミスを最小限に抑えることが可能となり、社内コンプライアンスの遵守や労務リスクの削減にもつながります。

人員配置状況が一目でわかる

シフト管理システムでは、シフト管理に必要な情報を集約し、日ごと・時間ごとの配置状況を一目で確認できます。人員配置の状況を把握しつつ、配置人数の過不足を事前に防止する効果が見込めます。

また、アプリやシステムへのログインによって完成したシフト表を確認できるタイプのものなら、スタッフ側に正確な情報共有が可能です。シフトの勘違いを防ぎながら、早めのスケジュール調整が可能になるため、スタッフ側にも大きなメリットとなります。

公平で偏りのないシフトを作成できる

手作業でシフトを作成する際は、すべての条件を把握したうえで判断を行うのが難しく、偏りが生じるケースがありました。シフト管理システムの利用により、スタッフの希望とあらかじめ設定した条件の両方を取り入れた公平なシフトを自動的に作成できます。

シフト管理システムには、さまざまな角度からシフトが公平・公正かチェックできる機能を備えたものもあります。担当者がこのようなチェックを行うには多くの時間がかかるため、システムによる対応がおすすめです。

スタッフの満足度や保育の質が向上する

シフト管理システムの活用により、希望シフトをアプリやシステム上から入力することが可能です。書きなどでシフトを記入する手間が不要になり、シフトを提出しやすくなります

また、システムによって偏りのないシフトが作成されることで、導入前より希望が通りやすくなったと感じるスタッフもいるでしょう。スタッフの利便性が確保されることで働きやすさが向上し、社内の雰囲気が改善される効果も期待できます。

さらに、システムの活用によってそれぞれの希望をできるだけ反映させた最適なシフトを組めるため、配置の偏りが軽減され、保育サービスの質の向上にもつながります。

急なシフト変更にも対応しやすくなる

シフト管理システムでは、あらかじめさまざまな条件を設定することができます。そのため、超過勤務や連勤などのコンプライアンス違反に関するリスクを軽減し、配置基準を満たしたシフト作成が可能です。

シフト管理システムはシフトの一括管理が可能であり、配置状況を含めたさまざまな情報を容易に把握できます。これにより、急なシフト変更が発生した際も適切な条件に基づいた対応が可能になります。

スマホで申請・共有ができる

スマホからアクセスできるタイプのシステムであれば、スマホを利用して従業員は手軽にシフト申請を行うことができます。従業員はいつでもどこでも、スマホがあればシフトの確認・共有が可能になり、申請したシフトを変更したい場合もスマホから簡単に行えます。

また、シフトを変更する際にも、システム側で自動でシフトを再作成してくれます。さらに、企業側は改めて手入力する手間がかからず、システムが自動で素早くシフト作成が可能です。

他の業務も効率化できる

シフト管理システムの中には、シフト管理以外の機能を備えていたり、システム連携ができたりするものもあります。特に、勤怠管理や給与計算などの業務はシフト管理業務との関連性が高く、これらのシステムの連携によって業務の効率化が見込めます。

まとめ

保育園におけるシフト管理には、さまざまな課題が存在します。代表的な課題として、保育園における交代制勤務に加え、労働基準法や保育士の配置基準などの複雑な条件が求められることが挙げられます。

保育園のシフト管理を適切に行うためには、スタッフの希望を正確に把握し、個人のスキルや経験を考慮することが重要です。ルールの設定やテンプレートの作成も有効ですが、シフト管理システムの導入によって大幅な効率化が期待できます。

シフト管理システムの導入で適切なシフトを自動的に作成でき、スタッフの希望を取り入れた公平なシフトが作成されるため、スタッフの満足度やサービスの質の向上にもつながります。シフト管理システムを活用し、保育園特有の課題を解決しましょう。

同じカテゴリの記事を探す

同じタグの記事を探す

同じタグの記事はありません

top