企業歯科検診とは?メリット・デメリット、費用についても解説
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- 「国民皆歯科検診」制度の義務化が検討されており、企業歯科検診の重要性が増している
- 企業歯科検診には、従業員の生産性向上や会社のイメージアップなどのメリットがある
- 企業歯科検診の費用は受診する歯科により異なるが、3,000円〜5,000円程度である
2025年から「国民皆歯科検診」制度の義務化が検討されていることから、企業歯科検診の注目度が高まっています。企業歯科検診は、従業員の健康を守るだけでなく生産性や業績アップにもつながります。本記事では、企業歯科検診のメリット・デメリットなどを解説します。
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企業歯科検診とは、企業が従業員に対して実施する歯科検診です。現在(2026年3月執筆時点)は法的な義務はありませんが、従業員の健康管理の一環として導入する企業も増えており、義務化の検討が進められています。
企業歯科検診の目的は、虫歯や歯周病などの歯科疾患を予防・早期治療し、従業員の口腔の健康を維持しながら、歯科疾患を原因とした全身疾患のリスクを低減することです。
また、従業員の歯科トラブルを事前に防止することで、歯の痛みや治療によって仕事を休むリスクが減るため、生産性の低下も防げます。こうした理由から、企業歯科検診は多くの企業で注目されています。
企業歯科検診とは

企業には、従業員に対して年に1度の健康診断の実施が義務付けられていますが、そこに歯科検診は含まれていません。しかし、2025年から「国民皆歯科検診」制度の義務化が検討されており、今後は定期健診と同様に従業員への歯科検診が義務となる可能性があります。
なお、企業が従業員に歯科検診を受けさせることは、企業と従業員の双方にとってメリットが大きいです。そのため、企業歯科検診制度の導入を自主的に検討する企業も増え、需要が高まっています。
企業歯科検診はいつから義務化されるのか
企業には、従業員に対して年に1度の健康診断の実施が義務づけられていますが、歯科検診は含まれていません。しかし、2025年から「国民皆歯科検診」制度の義務化が検討されているため、定期健診と同様に従業員への歯科検診が義務化される可能性があります。
なお、企業が従業員に歯科検診を受けさせることには、企業と従業員の双方にさまざまなメリットがあります。そのため、企業歯科検診制度の導入を自主的に検討する企業も増え、需要が高まっています。
参考:No.168 令和5年度制度・予算で厚生労働省に要望書を提出|日本歯科医師会

歯科検診の義務化とは?重要性や国民皆歯科検診などについて解説
会社では健康診断が義務付けられていますが、近年では歯科検診も義務化する動きが活発化しています。歯科検診の義務化は、国民の健康寿命や歯科検診の受診率にも関わってきます。本記事では、義務化が検討されている・既に義務付けられている歯科検診などについて解説します。
企業歯科検診の主な内容
企業歯科検診では、主に患者の口腔内をチェックし、虫歯や歯周病といったトラブルの早期発見・口腔ケアのアドバイスなどを行います。以下では、企業歯科検診で行われる主な内容について解説します。
口腔内の確認・評価
企業歯科検診では、歯科医師が視診と触診を通じて、虫歯や歯周病の有無、歯茎の状態、歯肉の炎症の確認を行います。目視で確認できない歯や骨は、レントゲン撮影によってチェックする場合もあり、隠れたリスクも細かく把握できます。
見た目・痛み的には問題がなさそうでも、実際には虫歯が進行していたり、歯周病によって口腔内の健康が損なわれていたりする場合もあります。口腔内の確認によって、従業員の口腔内の健康状態を総合的に評価し、虫歯や歯周病の早期での発見・対応が可能です。
歯周病の進行度のチェック
歯周病の進行度は、「歯周ポケット」と呼ばれる歯と歯茎の間の溝の深さを測ることでチェックできます。歯周病の進行を放置すると、歯だけでなく全身の健康にも悪影響を及ぼすリスクがあるため、企業歯科検診で進行度を定期的に確認するのが大切です。
特に、歯周病の初期段階は痛みや腫れなどの自覚症状がないため、深さを測定することで適切な対応・処置が行えます。
口腔ケアのアドバイス
企業歯科検診では、必要に応じて口腔ケアのアドバイスが行われる場合もあります。例えば、検診の結果や患者の歯並び・口腔状況に合わせて、適切な歯の磨き方とフロスの使い方、食生活の改善アドバイスなどをしてくれます。
従業員は自分の口腔状態を理解し、口腔健康を維持するための日常的なケアについて学べるため、長期的な健康管理としても役立ちます。
通常の歯科検診よりも短時間で受診できる
企業歯科検診は、一般の歯科検診と比較すると短時間で受診できるのが特徴です。歯科医院ごとに異なりますが、企業歯科検診では口内の状況に合わせて、その場で治療やクリーニングを行うことはないため、個人で歯科医院で受診するよりも短時間で済みます。
また、学校での歯科検診のように事業所に出張してくれる場合もあります。従業員の移動時間が不要になることで、わざわざ会社を休むもしくは早退して受診するといった手間がいりません。

企業歯科検診の選び方とは?実施形態別の特徴や費用についても解説
企業歯科検診は従業員の健康を守ることはもちろん、企業の生産性向上にもつながる重要なものです。しかし、実施する際にはどのように選べば良いかわからない企業も多いでしょう。本記事では、企業歯科検診の選び方や検診にかかる費用、補助金についても解説します。
企業が企業歯科検診を導入するメリット

企業歯科検診には、従業員の健康管理だけでなく、生産性の向上や会社イメージの向上などのさまざまなメリットが期待できます。ここでは、企業歯科検診のメリットを解説します。
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企業が企業歯科検診を導入するメリット
生産性向上を図れる
企業が企業歯科検診を導入すると、各従業員の生産性の向上を図れます。虫歯や歯周病の歯科疾患が重篤化すると、痛み・症状によって仕事のパフォーマンスが下がることもあります。
また、重篤化するほど治療も長引きやすく、通院のための休暇・遅刻・早退といった職場離脱を余儀なくされるケースも多いです。しかし、企業歯科検診で歯科疾患を予防・早期治療できれば、このようなリスクの回避につながります。
従業員の歯の健康が守られることで、治療のための職場離脱を防ぎ、各従業員の仕事の生産性向上や企業全体での売上拡大が見込めます。
疾患の早期発見に役立つ
企業歯科検診により、全身疾患の早期発見に期待できます。歯の健康は全身の健康とも深い関わりがあり、歯周病は全身疾患の原因の1つともいわれています。企業歯科検診で、全身疾患と関連の深い歯科トラブルを発見すれば、全身疾患の早期対応にもつながります。
口腔の健康だけでなく、全身の健康管理のためにも、従業員への企業歯科検診は非常に重要です。
営業の業績アップにつながる
企業健診の導入で、営業の業績アップが見込めます。歯は、その人の印象を決める大事なパーツであり、取引先と対面する頻度が高い営業メンバーにとっては、清潔感や信頼感を与えるためにも大事な部分です。
例えば、目立つ場所に虫歯があると、清潔感のない印象を周囲に与えます。また、虫歯や歯周病は口臭の原因になりやすく、取引先などとの商談中に自信を持って話せなくなるのも問題です。
企業歯科健診を通じて健康的な口腔環境を維持することで、見た目や口臭の課題を解消できます。営業メンバーの外見の印象が良くなると口臭を気にせず営業活動に専念し、業績アップを図れます。
会社のイメージが向上する
企業歯科検診の導入によって、企業に対する内外からのイメージ向上が期待できます。例えば、従業員は「会社に大切にされている」という安心感が得られるため、職場満足度が向上しやすくなり、生産性・職場定着率の向上が見込めます。
また、取引先や顧客からも、「従業員を大切にしている会社」というイメージを持たれやすくなります。その結果、社会的な信頼も向上しやすくなるため、取引の増加や契約率アップなどを狙えます。
従業員が企業歯科検診を受けるメリット

従業員が企業歯科検診を受けることで、虫歯や歯周病などの問題を早期に発見でき、悪化する前に治療を受けられます。口腔内の健康状況が悪化した場合、大掛かりな治療が必要になったり、身体の健康にも悪影響を与えたりするリスクがあります。
企業歯科検診によって定期的に歯科医師のチェックを受けることで、さまざまなリスクを未然に防ぎ、治療費の削減を図れます。また、歯科医師のアドバイスを通じて従業員の口腔ケアが習慣化すれば、健康意識や自己管理能力の向上にもつながるでしょう。
企業歯科検診のデメリット

企業歯科検診に大きなデメリットはないものの、歯科検診に時間がかかる点には留意しなければなりません。1回あたりの歯科検診の時間は15分~60分ほどで、ここに歯科医院への通院時間も加わります。
検診を受ける従業員が業務に就けないため、一時的に企業の生産性が低下することもあります。ただし、一般的に歯科疾患の治療には、これよりも長い時間が必要です。
企業歯科検診で歯科疾患を予防・早期発見することで治療時間を削減できるため、各従業員の業務時間を節約できます。
企業歯科検診の費用

企業歯科検診の費用は、1人あたり3,000円〜5,000円が相場です。ただし、具体的な歯科検診の費用は、受診する歯科医院によって異なります。また、レントゲン検査や歯周病検査はオプションに設定されていることが多く、各検査には追加費用がかかります。
そのため、ベーシックな検査では何ができるのか、どこからは追加費用が必要なのかを事前に確認しましょう。なお、企業歯科検診は福利厚生の一環とみなされるため、費用は経費計上が可能です。

企業歯科検診にかかる費用とは?受診前に知っておきたい注意点も解説
企業歯科検診は社員の健康を守ることや企業の生産性向上にも繋がるため、実施が推奨されています。しかし、どのくらいの費用がかかるのか分からないという企業も多いかもしれません。この記事では、企業歯科検診にかかる費用や受診前に知っておきたい注意点などを解説します。
企業歯科検診の適切な頻度

治療やクリーニングで減った口内の細菌は3ヶ月程度で元の数に戻るといわれていることから、一般の歯科検診は3ヶ月ごとの受診が推奨されています。基本的に、企業歯科検診は治療やクリーニングは行いませんが、企業歯科検診も3ヶ月〜半年に1度がおすすめです。
しかし、取引先や顧客と近い距離で対面する機会が多い接客業と、同僚としか接しない製造業など、業界・業種などによって適切な頻度は異なります。さらに、業務時間を受診に充てるため、一時的な業務効率の低下や繁忙期を避けるといった点にも配慮が必要です。
時期や頻度を考慮し、自社にとって適切な頻度で検診を行いましょう。
まとめ

2025年から義務化の検討が続く「国民皆歯科検診」制度は、2026年に入ってからも義務化は実施されていません。ただし、この先は従業員を雇用する企業にも企業歯科検診が義務付けられる可能性があります。
企業歯科検診で従業員の口腔の健康を守ることにより、生産性や営業業績の向上・会社のイメージアップ、従業員の全身疾患の予防・早期発見などのメリットに期待できます。
企業歯科検診には、時間・費用などのコストがかかるデメリットがありますが、実施によるメリットの方が大きいといえるでしょう。企業は従業員の健康を守りながら自社の成長につなげるためにも、企業歯科検診制度に注目しておくのが大事です。
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