インボイス制度とは?適用による変更点、対応方法をわかりやすく解説

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  • インボイス制度とは、適格請求書を用いて、消費税の仕入税額控除を受ける制度である
  • インボイス制度の施行で、仕入税額控除の適用要件と請求書の書式が変更された
  • インボイス制度に合わせて、取引先が課税・免税事業者か確認する必要がある

インボイス制度とは、インボイス(適格請求書)を用いて消費税の処理をより正確に行うための制度のことです。企業などの取引において、インボイスは仕入税額控除の要件となります。本記事では、インボイス制度の概要と適用による変更点、事業者の対応方法などについて解説します。

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目次

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  1. インボイス制度とは
  2. インボイス制度はいつから、何のためにやるのか
  3. インボイス制度導入によって何が変わるのか
  4. インボイス制度開始に伴って事業者がするべきこと
  5. インボイス制度に関連する支援措置もある
  6. インボイス制度への対応における注意点
  7. インボイス制度対応をやらないとどうなるのか
  8. インボイス制度に対応したシステムを導入しよう
  9. まとめ

インボイス制度とは

インボイス制度とは、企業などの取引において「インボイス(適格請求書等)」という請求書を用いることで、仕入税額の控除を受けられる制度のことです。買い手側は、売上にかかる消費税から仕入れにかかる消費税を差し引いて納税することができます。

インボイスには、商品・サービスにかかる消費税の金額等が書かれています。消費税の税率は複数ありますが、インボイスをもとに税額計算をすれば、正確に納税できる仕組みです。

全ての消費税の課税事業者と免税事業者に関係するため、企業だけでなく個人事業主やフリーランスの方もこの制度について知っておく必要があります。

参考:インボイス制度について

仕入税額控除の必要性

事業者は、仕入れなどの際には代金とともに消費税を支払い、自社の商品やサービスを販売する際には顧客から消費税を受け取ります。受け取った消費税は国に納めなければなりませんが、そのままだと仕入れ時の消費税と合わせて二重に課税することになってしまいます。

こうした二重課税(多重課税)を防ぎ、本来納めるべき税額を算出する仕組みが仕入税額控除です。「売上げ時に受け取った消費税額」から「仕入れなどの際に支払った消費税額」を引いて納税できるため、事業者の負担も少なくなります。

仕入れ税額控除は以前から行われていますが、その新しいルールとしてインボイス制度が誕生しました。

インボイス制度はいつから、何のためにやるのか

インボイス制度には難しいイメージや面倒なイメージを持っている方もいるかもしれません。まずは、そもそもいつから、何のためにやるのかを把握して理解を深めましょう。

2023年10月から制度開始

インボイス制度は2023年10月1日から運用が開始されました。インボイスを発行できる適格請求書発行事業者になるためには、税務署に登録申請書を提出し、登録を受ける必要があります。

登録は任意で、登録したほうが良いかどうかは取引の状況などによって異なりますが、これまで免税事業者だった方は登録すると課税事業者となり、消費税の納税義務が生じます。

参考:D1-64 適格請求書発行事業者の登録申請手続(国内事業者用)|国税庁

制度の目的は主に2つ

インボイス制度導入の背景としては、2019年10月の消費税の軽減税率によって、事業者の仕入れに関しても税額8%と10%が混在し始めたことが挙げられます。納税額の計算が複雑になったことで、より厳格な税率・税額把握が求められるようになりました

また、免税事業者の「益税」を解消する目的もあるといわれています。免税事業者は買い手から受け取った消費税を益税として自分の利益にできますが、税法上の不公平や本来納められるべき税額などの観点から問題視されることもありました。

インボイス制度では、これまで免税事業者だった方登録すると課税事業者となるため、これまで益税を得ていた多くの免税事業者から、公平に消費税を徴収する狙いも含まれています

参考:軽減税率制度の概要|国税庁

インボイス制度導入によって何が変わるのか

インボイス制度によって大きく変わることは、「仕入税額控除の適用条件」と「請求書の書式」です。端数処理の仕方など細かい変更点もありますが、この2つは最低限理解しておきたい重要なポイントです。以下で詳しく解説します。

仕入税額控除にはインボイスが必須になる

これまで仕入税額は、「区分経理」に対応した帳簿・請求書の保存や、法定事項を帳簿に記載するなどの要件を満たせば控除を受けられました。しかし、インボイス制度開始後は、適格請求書発行事業者が発行するインボイスがないと、仕入税額控除を受けられません。

従来までと違い、仮に仕入先からインボイスを交付してもらえない場合、事業者は商品売上の消費税をそのまま納税しなければいけません。つまり、仕入先が適格請求書発行事業者(課税事業者)か免税事業者かによって、仕入税額の控除が可能か否かが左右されます。

2029年にかけて段階的に適用

免税事業者など適格請求書発行事業者の登録を受けていない事業者との取引でも、制度開始(2023年10月)から6年間は、仕入税額相当額の一定割合を控除できる経過措置が設けられています。

従来の区分経理対応の請求書等と同様の事項が記載された書類、この特例を受ける課税仕入れである旨を記載した帳簿があれば、制度開始から3年間(2026年9月まで)は仕入税額相当額の80%、2026年10月からの3年間(2029年9月まで)は50%の控除が可能です。

参考:5 経過措置(免税事業者等からの仕入れに係る経過措置)|国税庁

少額の仕入れに関する経過措置も適用中

負担軽減措置として、1万円未満の課税仕入れについて2029年9月までに限ってインボイスなしで仕入税額控除が可能となっています。

適応対象者は、2年前(基準期間)の課税売上が1億円以下、または、1年前の上半期の課税売上が5千万円以下の事業主です。

この措置は、仕入れ先が免税事業者である場合はもちろん、課税事業者である場合も適格請求書発行事業者登録の有無に関わらず一律に適用されます。

参考:少額特例(一定規模以下の事業者に対する事務負担の軽減措置の概要)の概要|国税庁

請求書等の書式が変更になる

これまで、仕入税額控除を受けるには「区分請求書等」が必要でしたが、インボイス制度開始によって「適格請求書等」に変わります

どちらも消費税率ごとに区分してそれぞれの合計金額を記載しなければならない点は変わりませんが、適格請求書では適格請求書発行事業者の登録番号の記載、「適用税率」の記載、「税率ごとの消費税額」の記載が必須となるのが大きな変更点です。

消費税率8%・10%を明記したうえで各税額を計算し、それぞれの税抜または税込価額の合計額とあわせて記載しなければなりません。なお、必須事項が記載されていれば、請求書以外の領収書や納品書といった書類もインボイスとなります。

参考:適格請求書等保存方式の概要|国税庁

「簡易インボイス」が認められる場合も

小売業、飲食店業、タクシー業など、不特定多数の利用客に対して商品・サービスを提供する事業者の場合、記載事項の一部を省略した簡易インボイス(適格簡易請求書)を交付することも認められています。

簡易インボイスでも登録番号の記載や8%・10%の区別は必要ですが、税率または税額のどちらか一方を記載すれば良いのが特徴です。また、宛先も省略できます。

参考:インボイス制度について|国税庁

参考:適格簡易請求書の交付ができる事業|国税庁

インボイス制度開始に伴って事業者がするべきこと

インボイス制度の運用に向けては、法人も個人事業主・フリーランスも制度の理解と対応の検討が必要になります。課税事業者であるか免税事業者であるかによって対応も異なってくるため、よく確認しておきましょう。

ここでは、それぞれの事業者がするべき対応について、売り手・買い手双方の視点で解説していきます。

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インボイス制度開始に伴って事業者がするべきこと

  1. 課税事業者が対応・準備するべきこと
  2. 免税事業者が対応・検討するべきこと

課税事業者が対応・準備するべきこと

課税事業者の場合は、インボイス制度の当事者になることを前提に、買い手なら経理処理に関する準備を、売り手なら適格請求書発行事業者になる準備をすることになるでしょう。以下で詳しく解説します。。

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買い手売り手買い手・売り手
取引先が課税事業者か免税事業者か確認適格請求書発行事業者に登録経過措置を確認
インボイス制度対応の会計フローを構築インボイスを発行・保存

【買い手】取引先が課税事業者か免税事業者か確認

自分が課税事業者であり、かつ買い手の立場となる時は、まずは売り手となる取引先(仕入先)が、課税事業者か免税事業者かを確認しておきましょう。免税事業者だった場合は、インボイスを交付してもらえないため、仕入税額の控除を受けられません。

ただし、取引先に適格請求書発行事業者への登録を強制することはできないため、インボイスがもらえる取引、もらえない取引についてしっかり把握しておくことが重要です。

【買い手】インボイス制度対応の会計フローを構築

請求書等の書式が変わるため、それを受け取る買い手側でも支払額や消費税の管理のしかたが変わってくる部分があるでしょう。特に、インボイスとそうでない請求書を分けて管理し、納める税額を算出することが前提となります。

会計ソフトなどのツールを使っている場合、取引先の登録番号や税率ごとの税額を管理できる仕様であることが重要なポイントです。

参考:5 経過措置(免税事業者等からの仕入れに係る経過措置)|国税庁

【売り手】適格請求書発行事業者に登録

これまで課税事業者だった場合でも、登録申請をしないと適格請求書発行事業者にはなれません。自分が売り手の立場で、買い手となる取引先にインボイスを発行するためには、税務署に登録申請する必要があります。

書面で申請書を作成し、管轄の「インボイス登録センター」に郵送することもできますし、「e-Tax」を利用してオンラインで申請を行うことも可能です。

参考:D1-64 適格請求書発行事業者の登録申請手続(国内事業者用)|国税庁

参考:インボイス発行事業者登録申請手続|e-Taxによる登録申請|国税庁

【売り手】インボイスを発行・保存

インボイス=適格請求書等は、前述のようにこれまでの区分請求書とは書式が異なります。不備のあるインボイスとならないよう、記載項目を改めて確認し、フォーマットを準備しておきましょう。

また、インボイスは、買い手となる取引先に交付するだけでなく、控えを保存する義務も生じます。保存期間は7年間です。控えの保存も仕入税額控除の要件となっているため、必ず守りましょう。

参考:5 適格請求書等の写しの保存(適格請求書等の写しの範囲)|国税庁

【買い手・売り手】経過措置を確認

買い手・売り手ともに、前述した経過措置にも注意が必要です。2029年9月までは特例が認められる取引もあるため、特に買い手は特例に合わせた税額の算出ができるように、適切な管理方法を検討しておかなければなりません。

売り手にとっては、経過措置の期間がインボイス対応への準備期間となります。適格請求書発行事業者の登録のタイミングや、インボイスの発行体制の整備など、制度の完全適用に向けて準備を進めましょう。

参考:5 経過措置(免税事業者等からの仕入れに係る経過措置)|国税庁

免税事業者が対応・検討するべきこと

免税事業者においても、取引先が課税事業者か免税事業者かの確認は必要です。また、適格請求書発行事業者に登録して課税事業者になるかを検討しなければなりません。

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売り手・買い手売り手
取引先が課税事業者か免税事業者か確認課税事業者になるか検討

【売り手・買い手】取引先が課税事業者か免税事業者か確認

自分が免税事業者に該当する場合は、取引先が課税事業者か免税事業者かを確認しておきましょう。自分が売り手となる場合は、買い手の取引先に課税事業者が多いか免税事業者が多いかが、適格請求書発行事業者になるかどうかの判断のポイントとなります。

その判断の際、買い手が課税事業者の場合、今後のインボイス発行が必要となる取引の量や、インボイスの発行ができない場合には、価格改定などの影響はあるのかを確認しておきましょう。

このように、適格請求書発行事業者になることでの、メリット・デメリットを明らかにしてから判断すると、機会損失を抑えられます。

ただし、単純に目先の金額だけではなく、取引先との長期的な信頼関係も踏まえて判断することが大切です。また、自分が買い手の免税事業者の場合は、仕入税額控除の影響はないため、適格請求書発行事業者になる必要はありません。

【売り手】課税事業者になるか検討

免税事業者が適格請求書発行事業者になるためには、まず課税事業者になる必要があります。しかし、これまで免除されていた税金を支払うことになるため、収入に大きな影響が出るケースも多いでしょう。

一方で買い手からすると、インボイスを交付してもらえないと税負担が増すことから、売り手にとっても新規契約などの際に不利になる可能性があります。インボイスの発行ができない場合には、今後の取引において影響はあるのかを考慮すべきでしょう。

インボイス制度への登録は任意であるため、適格請求書発行事業者になることによるメリット・デメリットを考えながら選択するのが賢明です。

参考:インボイス制度後の免税事業者との取引に係る下請法等の考え方|国土交通省

参考:D1-64 適格請求書発行事業者の登録申請手続(国内事業者用)|国税庁

インボイス制度に関連する支援措置もある

インボイス制度は、事業者にとって対応の負担が大きいものでもあります。そこで、政府では関連する支援措置も設けています。ここでは、2026年現在行われている支援措置について詳しく解説します(2026年3月執筆時点)。

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売り手・買い手売り手
会計ソフトの導入で補助金適用納税額の算出の簡素化・負担減
小規模事業者への補助金の加算

【売り手・買い手】会計ソフトの導入で補助金適用

インボイス制度に伴って新たに会計ソフトを導入する場合、「デジタル化・AI導入補助金(旧:IT導入補助金)を利用できます。中小企業を対象に、ソフトウェアやシステムの導入を支援する制度です。

この制度自体は会計ソフト以外も幅広く対象としていますが、インボイス制度の支援措置として、安価な会計ソフトも補助の対象とできるように、補助下限額が撤廃されました。

交付申請にあたっては、IT導入支援事業者に申請の招待を受ける必要があり、事業実績の報告も求められるなど要件が細かく決まっているため、詳細についてはデジタル化・AI導入補助金の公式ホームページを参考にしてください。

参考:デジタル化・AI導入補助金2026

【売り手】納税額の算出の簡素化・負担減

免税事業者から適格請求書発行事業者になった場合に、売上税額の8割を差し引いた額を納付税額とすることができます。これは、2023年10月1日から2026年9月30日までの、3年間における期間限定の措置です。

この「2割特例」と呼ばれる措置によって、仕入税額の計算が必要なくなるため、実額で納税額を計算する場合よりも手間なく、そして負担額も抑えられる可能性があります。

適用時に事前の届出は不要であり、申告時の選択で適用可能です。翌課税期間に関しては、継続して2割特例を適用しなければならないといった制限もありません。ただし、基準期間における課税売上高が1,000万円を超える場合などは対象外となります。

参考:2割特例(インボイス発行事業者となる小規模事業者に対する負担軽減措置)の概要|国税庁

【売り手】小規模事業者への補助金の加算

従業員20人以下の小規模事業者は、「小規模事業者持続化補助金」を利用できる可能性があります。小規模事業者の販路開拓や生産性向上のための経費を一部支援する制度で、日本で圧倒的多数の小規模事業者を支援する目的で2014年に始まった制度です。

今回のインボイス制度をきっかけに、免税事業者が適格請求書発行事業者に登録した場合において、補助上限額が一律50万円加算されるようになりました。

上述のデジタル化・AI導入補助金と同じように、交付されるには条件をクリアする必要があるため、公式ホームページで公募要領などをよく確認しておきましょう。

参考:小規模事業者持続化補助金【一般型・通常枠】

インボイス制度への対応における注意点

インボイス制度に対応する際には、覚えておきたいいくつかの注意点もあります。特に以下の3点は事前に把握すべきポイントです。制度に沿って正しく取引できるように準備しましょう。

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インボイスを発行できるのは適格請求書発行事業者のみ

売り手としてインボイス制度に対応する場合、最初にやらなければならないのは適格請求書発行事業者の登録を行うことです。取引先からインボイスの発行を頼まれても、適格請求書発行事業者としての資格がないと、発行することができません。

特に免税事業者の場合、2029年10月以降の登録では、まずは消費税課税事業者選択届出書を提出して、課税事業者にならなければなりません(2029年9月30日までの期間は、適格請求書発行事業者の登録申請書を提出するだけで、自動的に課税事業者へと変更されます)。

手続きの方法も含めてよく確認し、適格請求書の発行をする機会があると考えられる場合は、早めに登録を済ませましょう。

参考:D1-4 消費税課税事業者選択届出手続|国税庁

参考:インボイス制度において事業者が注意すべき事例集|国税庁

適格請求書発行事業者の申請から登録には時間がかかる

適格請求書発行事業者の登録を申請し、実際にその効力が発生するのは、管轄の税務署長が登録をした日からになります。

特に、現在免税事業者である者が登録を行う際は、課税期間が始まる15日前までに提出をする必要があります。課税事業者についても、同様の猶予が必要だと考えておくと良いでしょう。

また、令和6年の発表では、「登録通知」が届くまでには1か月〜1.5か月程度がかかるとされています。実際に登録されたかどうかはこの通知をもって知ることになるため、余裕を持った手続きが必要です。

参考:D1-64 適格請求書発行事業者の登録申請手続(国内事業者用)|国税庁

参考:適格請求書発行事業者の登録通知時期の目安について|国税庁

インボイスの交付義務が免除されるケースもある

国税庁の資料では、下記のケースにおけるインボイスに関しては、交付義務が免除されることが記載されています。

  1. 公共交通機関である船舶、バス又は鉄道による旅客の運送(3万円未満のものに限る)
  2. 出荷者が卸売市場において行う生鮮食料品等の譲渡(出荷者から委託を受けた受託者が卸売の業務として行うものに限る)
  3. 生産者が農業協同組合、漁業協同組合又は森林組合等に委託して行う農林水産物の譲渡(無条件委託方式かつ共同計算方式により生産者を特定せずに行うものに限る)
  4. 自動販売機等により行われる課税資産の譲渡等(3万円未満のものに限る)
  5. 郵便切手を対価とする郵便サービス(郵便ポストに差し出されたものに限る)

もちろん、関連する帳簿などの書類は必要ですが、こういったインボイスの発行が困難な状況では免除される場合もあることも頭に入れておきましょう。

参考:適格請求書の交付義務が免除される取引|国税庁

インボイス制度対応をやらないとどうなるのか

インボイス制度への対応は、特に免税対象である事業者にとって大きな悩みとなり得ます。適格請求書発行事業者の登録は強制ではありませんが、登録せずに免税事業者のままでいると、取引先が仕入税額控除を受けられないというデメリットが発生するためです。

免税事業者にとっては、適格請求書発行事業者になることで、これまで得ていた益税のメリットがなくなってしまいます。場合によっては、インボイスを交付できる事業者が優先され、新規の取引の機会が少なくなるといったことも考えられます。

売り手と買い手、どちらがどのように税を負担するかという問題であるため、取引の状況などを考慮しながら慎重に判断することが大切です。

インボイス制度に対応したシステムを導入しよう

インボイス制度へ適切に対応するためには、請求書フォーマットを整えたり、登録番号や税率ごとの税額を管理する仕組みを整えたりと、準備に手間がかかりがちです。スムーズに適応するためには、インボイス制度対応のシステム導入がおすすめです。

会計ソフトや販売管理システムなど、関連する業務システムがインボイス制度に対応していれば、自動化できる部分も多く、準備・運用の効率化が図れます。

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インボイス制度対応システム導入の重要性

インボイス制度対応システムの導入が必要な理由として、煩雑な業務の負担を軽減する目的がまず挙げられます。システムで作業を自動化すれば、より正確で迅速な処理が可能になでしょう。

また、業務の効率化は結果的にコスト削減に繋がります。複雑化した会計処理を従来のように手動で行うと、時間がかかるほかミスも発生しやすく、その分の人件費がかかります。システムを活用すれば、こうした課題も解決できるでしょう。

さらに、法令遵守と税務リスクの軽減もシステム導入のメリットです。制度に適応するには適格請求書の発行・保存と正確な処理が必要ですが、対応システムを導入することで、必要な要件を満たし、税務調査時の指摘や追徴課税などのリスクを軽減できます。

インボイス制度対応が求められるシステムの例

インボイス制度への対応が求められるシステムと機能要件の例として、以下が挙げられます。クラウド型のシステムであれば、多くの場合インボイス制度に合わせた機能アップデートが自動で行われています。

システムの例求められる機能要件
会計ソフト・経費精算システム正確な消費税区分を行う適格請求書類とそうでないものの区分を行う
販売管理システム区分記載請求書の記載ルールに対応する課税・免税を取引先ごとに識別する
請求書発行システムインボイス発行に必要な事項を記載する税率ごとに消費税額を計算する
POSシステム軽減税率(複数税率)に対応する必要事項が記載されたレシートを発行する

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インボイス制度対応のシステム選定時のポイント

インボイス制度に対応できるシステムは多数ありますが、選ぶ際は以下のようなポイントにも注目しましょう。

  1. 法改正時に自動アップデートされるか
  2. 他システムと連携できるか
  3. 電子帳簿保存法にも対応しているか

法改正があった際に自動でアップデートされると、自社での対応の手間が減って便利です。また、企業内で既に複数のシステムを導入している場合は、連携することで効率性・正確性をさらに向上させられます。

システム上で取引に関するデータを扱うという観点では、インボイス制度と併せて電子帳簿保存法への対応も必要です。どちらの要件も満たすシステムを選びましょう。

参考:電子帳簿保存法関係|国税庁

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まとめ

インボイス制度は、自分が買い手か売り手かによって対応すべき項目があり、課税事業者か免税事業者かによっても検討するべき事項が異なります。デメリットを取り上げられやすい側面もありますが、実際にどれだけ影響が出るかはそれぞれの状況次第です。

制度に則った取引を行うかどうかは任意ですが、インボイスを交付・受領する場合は、適格請求書発行事業者への登録をはじめ、さまざまな準備が必要となります。計画的に進めることが大切だといえるでしょう。

インボイス制度は、経営にとって重要な税金に関することです。正しく対応するために、今一度インボイスへの理解を深めておきましょう。

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【公認会計士監修】中小企業向け経費精算システムおすすめ14選を比較|専門家が教える使いやすい経費精算システム選びも!

ビジコン編集部が中小企業におすすめの経費精算システムを厳選してご紹介します。選び方は公認会計が監修した内容になっていて、使いやすい経費精算システムとはそもそも何かを明確にしながら、中小企業に最適なサービスを見極めることができます。

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