経費精算には手書きの領収書が必要?必須項目や発行時の注意点を解説

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  • 経費精算には手書き領収書は必須ではなく、レシートでも十分な証拠になる
  • レシートには店名・品名・金額・日付などが明確に記されているため、信憑性が高い
  • 電子帳簿保存法の改正により、電子データの領収書は電子保存が必要になる

経費精算には手書き領収書は必須ではありません。品名や金額など必要な項目が記載されていればレシートでも十分な証拠になります。この記事では手書き領収書発行の際の必須項目や注意点、またPDFなど電子データで受け取った場合の対応などについて解説します。

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目次

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  1. 経費精算に手書きの領収書は必須ではない
  2. 領収書に必要な項目とは
  3. 手書き領収書を発行する際の注意点
  4. 領収書もレシートもない場合の対処法
  5. クレジットカードの利用明細は領収書の代用になるか
  6. 領収書の保存期間と保存方法
  7. 経費精算システムの利用で領収書管理がスムーズに
  8. まとめ

経費精算に手書きの領収書は必須ではない

経費精算の際は、手書きの領収書が必須だと思っている方が多いかもしれません。しかし、実際には領収書がなくても、商品購入時に受け取るレシートで経費精算が可能です。

レシート(receipt)は日本語で領収書を意味し、経費精算の際も領収書として使用できるため、わざわざ手書きの領収書を発行してもらう必要はありません。

ただし、企業によっては社内規則で「手書きの領収書以外は不可」と定めている場合もありますので、レシートでも経費精算が可能かどうか、あらかじめ経理担当者などに確認しておくと安心です。

レシートの信憑性は高い

商品を購入した場合、手書き領収書の但し書きには「お品代」しか記載されないことも多く内容が明確ではありません。一方、レシートには詳細な商品名が記載されています。業務で必要な商品である証拠になるうえ、商品名がわかりにくいものでも店名から推測が可能です。

商品名や店名以外にも、レシートには金額・日付などが明確に記されており、改ざんしづらく信憑性が高いです。そのため、レシートを領収書として扱うのは望ましい方法と言えます。

ただし、レシートには宛名が記載されていません。実務上、3万円未満の領収書に関しては宛名不要とされていますが、社内ルールで宛名が必要な場合は領収書を発行してもらうのがベターです。

領収書に必要な項目とは

領収書には、日付・品名・金額・店名の記載が必須です。各項目ごとの具体的な記載内容は次の表のとおりです。

項目内容
日付実際に支払いが行われた日にち。
銀行振り込みの場合は入金日西暦・和暦いずれも可能
品名「品代」でも構わないが、実際購入した商品名が望ましい
金額金額の先頭に「¥・金」を、末尾には「-・※」を記入
金額は3桁ごとに「,」を入れる
店名屋号・住所・電話番号・代表者などできるだけ明確に記入されていて、
個人の場合、個人印があると公的として望ましい

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「宛名」は必須ではない

領収書には原則として宛名の記載が求められますが、3万円未満の取引に関する領収書や、宛名の記載が不要とされる業種の場合は、宛名がなくても問題ありません。

宛名が不要とされる業種には、小売業のほか、バス・鉄道・航空会社などの旅客運送業、旅行に関する事業、飲食業、駐車場業などが該当します。

印鑑がなくても有効

領収書への押印について法律上の義務はなく、印鑑がなくても基本的に問題ありません。一般的に、不正防止や信頼性を高める目的で押印されるケースは多いものの、印鑑がない場合でも税務上は有効な領収書として扱われます。

手書き領収書を発行する際の注意点

手書きの領収書を発行する際は、いくつかの注意点があります。金額を記入する際や、収入印紙が必要な場合など、注意すべきポイントを具体的に解説します。

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金額は改ざんされないよう「¥」「,」を忘れずに付ける

手書きの領収書を発行する際は、必ず金額の先頭に「¥」を、末尾には「‐」を記入します。また、金額は3桁ごとに「,」で区切ることも必要です。これらを金額に記載することにより、領収書の改ざんを防止できます。

税別5万円以上の場合は収入印紙を貼る

領収書を発行する際、現金での取引金額が税込み5万円以上なる場合は、原則として収入印紙の貼付が必です。印紙の金額は取引額に応じて異なりますが、5万円~100万円以下の場合は200円の収入印紙が必要になります。

収入印紙を貼付した際は、再利用防止のために必ず割印を押します。なお、収入印紙が必要となるのは営利目的の取引に限られるため、5万円以上であっても営業に関係のない金銭の受け渡しであれば非課税扱いとなり、収入印紙は不要です。

記入できるのは発行者のみ

領収書に記入ができるのは、領収書を発行した側だけです。いかなる場合でも、領収書を受領した側が加筆や修正をすることは許されません。万が一修正が必要な場合は、発行者に依頼して、該当箇所を二重線で消し、その上に訂正印を押印してもらう必要があります。

宛名や品名がなくても基本的に経費精算においては問題ありませんが、金額が大きい取引の場合は税務調査で内容を確認される可能性が高いので、領収書を受け取る際に必要な項目はすべて記入してもらうよう依頼しておくと安心です。

領収書とレシートを両方発行することはできない

手書き領収書を発行してもらった場合、レシートは受け取りできません。その理由は、領収書とレシートの両方を発行すると、領収書が2通発行されたことになり、経費の二重計上が可能になってしまうためです。

万が一、不正に二重計上した場合、違反した本人に延滞税などの罰則が課されるのはもちろん、領収書とレシートを両方発行した販売店側も有印私文書偽造の罪に問われる可能性があります。

万が一領収書とレシートの両方が発行された場合は、誤って二重計上してしまうことがないよう、同一の経費とわかる形で管理しましょう。

領収書もレシートもない場合の対処法

領収書もレシートもない場合でも、経費の精算は基本的に可能です。どのように精算処理を行うのか、2つの方法を解説します。

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出金伝票を使う

領収書もレシートもない場合、出金伝票に必要内容を記入すれば経費精算が可能です。出金伝票とは、企業から出金される現金支払いを記録する伝票を指します。領収書が発行されない慶弔費や電車代、自動販売機の飲料代などに適用するのが通常です。

しかし、出金伝票は自分で記入する書類であり、領収書やレシートと比べると信頼性は低くなります。そのため、出金伝票が必ず経費として認められるとは限らず、記載内容をもとに税務署が販売元へ事実確認を行うケースもあります。

支払証明書・販売証明書の発行を依頼する

販売元に領収書の再発行を依頼することも可能ですが、二重計上防止の観点から対応してもらえないケースが少なくありません。

その場合、代替手段として支払証明書や販売証明書の発行を依頼するのも一つの方法です。これらは、取引日や金額、内容などが記載された書類で、実際に支払いがあったことを証明するものとして、領収書の代わりに利用できます。

ただし、すべての事業所が対応しているとは限りませんので、事前に確認してから依頼するようにしましょう。

代用となる証憑(しょうひょう)を用意する

慶弔費など領収書がもらいにくいケースでは、代用となる証憑(しょうひょう)を用意するようにしましょう。上述した出金伝票を起票したり、冠婚葬祭の案内状へ金額などをメモ書きしたりすれば、経費としての信憑性を高めることができます。

また、前日に銀行口座から慶弔費を引き出していた場合は、支払いの事実を裏付ける証拠として、引き出した日付と金額が確認できる通帳やネットバンキングのページをコピーしておくのも有効です。

クレジットカードの利用明細は領収書の代用になるか

クレジットカードの利用明細は、領収書の必須項目である、発行者名・宛名・金額・日時・購入内容が明確でないため領収書としての代用はできません。特に品名がわからないため業務上必要な購入品である証拠にはならないためです。

しかし、クレジットカードの利用明細があれば、後日帳簿をつけるときに思い出しやすいため、補助的な書類として保管しておくのがおすすめです。領収書がない場合は、出金伝票とともにクレジットカードの利用明細を添付しておくと支払いの裏付けになります。

領収書の保存期間と保存方法

経費精算に使用した領収書は、どのくらいの期間保存すれば良いのでしょうか。また、領収書の保存方法について定めた電子帳簿保存法についても解説します。

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領収書・レシートは5〜7年保管する

領収書・レシートの保管期間は5年~7年です。白色申告の場合は5年ですが、帳簿の保管期間が7年であるため領収書も同じ期間保管しておくと良いでしょう。また、青色申告の場合は7年ですが、申告した前々年度の所得が300万以下の場合は5年になります。

保管期間の起算日は、確定申告の締切日の翌日からです。しかし、状況によっては白色・青色ともに保管期間が変更する場合もあります。法人の場合は、保管期間が過ぎてもすぐに処分せずに10年間ほど保管しておくのが望ましい方法です。

PDFなどの電子領収書は電子保存する

2022年に施行された電子帳簿保存法により、PDFなど電子データで受け取った電子領収書は電子データのまま保存することが義務化されました。そのため、電子領収書を印刷して紙で保管することは認められていません。

一方、紙で受け取った領収書については、従来どおり紙のまま保存することが可能ですが、要件を満たせば電子データとして保存することも認められています。

電子帳簿保存法とは

電子帳簿保存法とは、従来紙で保存が義務付けられている帳簿や領収書などの書類を、電子データで保存することを認めた法律です。2022年以降は、電子で受け取った領収書は、原則として電子保存が義務付けられました

電磁的記録による保存は、電子的に作成した帳簿や書類をデータのまま保存する「電子帳簿保存」、紙ベースで受け取った帳簿や書類をスキャンして電子保存する「スキャン保存」、電子的に授受した取引情報を電子保存する「電子取引」の3種類に区分されています。

参考:電子帳簿保存法の概要|国税庁

電子帳簿保存法とは?保存方法・要件や罰則などをわかりやすく解説

電子帳簿保存法とは、国税に関する帳簿や書類を電子データで保存することを認める法律です。本記事では、電子帳簿保存法の3つの保存方法と要件や、対応しなかった場合の罰則、電子帳簿保存法に対応したシステムの選び方などを解説しています。

領収書の保存における課題

紙の領収書は紙のまま保存することもできますが、紛失や劣化のリスクがあり、保管スペースの問題も発生します。また、領収書の内容を手入力で管理する場合は、入力ミスなどが生じる可能性もあるでしょう。

さらに、電子データと紙の領収書が混在すると管理方法が統一されず、保存ルールへの対応が煩雑になることもあります。このように、領収書の管理には手間やリスクが伴うため、効率的に運用するための工夫が求められます。

経費精算システムの利用で領収書管理がスムーズに

電子帳簿保存法に対応した領収書管理を行うなら、経費精算システムを使うと大変効率が良く、適切な処理が可能です。領収書・レシートの紙ベースのタイプもスキャナ保存を行うことで、入力ミスも起こりにくくなります。

データで受け取った領収書はそのまま保存ができるため、電子取引の要件にもスムーズに対応が可能です。また、電子帳簿のまま保存をすれば、ペーパーレスに繋がりコストの削減にも役立ちます。経費精算システムを利用すればさまざまなメリットが得られます。

経費精算システムとは?導入のメリット・デメリットと選び方を解説

経費精算システムとは、企業における経費精算業務の自動化・効率化をしてくれるものです。この記事では、経費精算システムを利用したことがない方のために、経費精算システムの機能やそのメリットやデメリット、システムの選び方など導入前に抑えておきたいポイントを解説します。

経費精算システムの選定ポイント

経費精算システムには様々なタイプや機能があるため、電子帳簿保存法に対応しているかどうかに加えて、以下のようなポイントを確認して自社に最適なものを選びましょう。

  1. 自社の規定に合わせて申請・承認フローを設定できるか
  2. 会計ソフトなど既存システムと連携できるか
  3. セキュリティ対策・サポート体制は整っているか

機能やカスタマイズ性が自社に合っているかどうかは、無料トライアルを活用して確認するのがおすすめです。また、経理担当者だけでなく多くの従業員が日々使用するものであるため、誰でも簡単に操作できるかもチェックしましょう。

まとめ

経費精算に手書きの領収書は必須ではなく、レシートでも十分な効力と信憑性があります。発行の際は、印紙の貼付や領収書とレシートの二重発行などに注意しなければなりません。

また、領収書の保管期間は、確定申告の方式が白色申告か青色申告かどうかによって異なり、前々年度の売上金額にも左右されるため、事前にしっかり確認して適切な領収書管理を行う必要があります。

電子帳簿保存法に対応した領収書管理を効率よく行うなら、経費精算システムを利用すると、領収書の入力ミスなども起こりにくく、業務負担の軽減にも繋がります。経費精算を行う際は、ルールに従い適切な方法で精算処理を行いましょう。

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