給与明細とは?記載項目や作成から交付までの流れ・注意点を解説
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- 給与明細とは従業員に支払う給与の根拠となる書類で、交付が義務付けられている
- 給与明細には、勤怠情報・支給額・控除額などの項目が記載される
- 給与明細は支給額や控除額などに間違いがないか確認し、もらった側は3〜5年保存する
給与明細とは、従業員に支払う給与の根拠となる書類です。所得税法により従業員への交付が義務付けられており、勤怠情報・支給額・控除額などの内訳が記載されます。本記事では、給与明細の記載項目や作成から交付までの流れ、給与明細に関する注意点などを解説します。
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給与明細とは

給与明細とは、従業員に支払う給与の根拠となる情報が詳細に記載されている書類です。この明細書には、勤怠情報や基本給・残業代・各種手当・社会保険料・所得税などの控除額が含まれています。
所得税法第231条によれば、事業主は従業員に対して給与明細を交付することが義務とされています。この明細は、紙での発行だけでなく、電子データでの発行も認められています。正社員やアルバイトなど、雇用形態に関係なく全従業員が交付対象です。
本記事では、給与明細の記載項目や作成から交付までの流れ、給与明細に関する注意点などを解説します。
給与明細を構成する項目

給与明細には、基本給や各種手当、控除額などの情報が記載されており、給与の内訳を確認するために欠かせないものです。ここでは、給与明細を構成する主要な項目について詳しく解説します。
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勤怠
給与明細に記載される勤怠は、従業員の出勤状況や労働時間に関する情報を示す項目です。月の労働時間はその月に実際に働いた時間の合計です。通常、法定労働時間内で働いた時間と、それを超えた残業時間に分けて記載されます。
例えば、定時で働いた時間が160時間で、残業時間が20時間の場合、「定時労働時間:160時間」「残業時間:20時間」といったように記載されます。出勤日数は、対象月の実際に出勤した日数で、欠勤日数は病気やその他の理由で欠勤した日数を示します。
支給
給与明細の支給には、基本給や残業代、各種手当をはじめとするさまざまな支給額が含まれます。具体的には、通勤手当や住宅手当、家族手当などがあります。例えば、通勤手当は従業員が勤務先への通勤にかかる交通費を補助するための手当です。
また、役職手当や資格手当、勤続手当などもあります。役職手当は管理職や特定の役職に就いている従業員に支給されるもので、資格手当は特定の資格を持つ従業員に対して支給されます。
このように、給与明細の「支給」項目には、基本給や残業代、各種手当など、さまざまな支給額が含まれています。
残業代の割増率
残業代は、残業の種類によって割増率が変わります。時間外労働には25%以上の割増賃金が適用されますが、時間外労働が月60時間を超える場合は50%以上の割増賃金が支払われます。
労働基準法では、週に1日または4週に4日の休日を「法定休日」と定めており、法定休日に労働した場合は35%以上の割増賃金が必要です。深夜労働とは、22時から翌朝5時までの労働で、25%以上の割増賃金が支払われます。
仮に時間外労働かつ深夜労働が重なる場合、25%の時間外労働割増と25%の深夜労働割増を合わせた50%以上の割増賃金が支払われるのが基本です。
| 残業の種類 | 割増率 |
|---|---|
| 普通残業 | 25%以上(月60時間超の残業は50%以上) |
| 深夜残業 | 25%以上 |
| 法定休日残業 | 35%以上 |
一般的な手当の種類
給与明細には、会社によってさまざまな手当が記載されることがあります。これらの手当は、労働者の生活や職務に応じて、基本給と合わせて支給されることで、生活をサポートしています。以下の表は、一般的な手当ての概要です。
| 手当の種類 | 概要 |
|---|---|
| 役職手当 | 役職のある者に対し、その責任の大きさに応じて支給される手当 |
| 家族手当 | 扶養家族がいる労働者に対し、生活費を補助するために支給される手当 |
| 通勤手当 | 通勤にかかる必要経費を補填するために支給される手当 |
| 住宅手当 | 労働者が本人名義の住宅に住んでいる場合、住宅ローンや家賃の一部を補助する手当 |
| 資格手当 | 企業の経営に必要な資格を持っている者に対し、支給される手当 |
差引支給額
差引支給額は、実際に従業員に支払われる給与額を示すもので、一般的には「手取り」と呼ばれています。差引支給額は、総支給額から税金や社会保険料などの控除額を差し引いた後の金額です。
総支給額には基本給や各種手当が含まれていますが、そこから所得税や住民税、健康保険料、年金保険料などの法定控除が差し引かれます。さらに、会社によっては福利厚生費や社内ローンの返済などの任意控除も含まれる場合があります。
これらの控除をすべて差し引いた後の金額が、最終的に従業員の口座に振り込まれる給与額です。
控除
給与明細の控除項目には、総支給額から差し引かれる各種控除額が詳しく示されています。控除は法律に基づいて従業員の給与から差し引かれ、会社が代わりに支払います。
また、場合によっては、社が提供する福利厚生や社内ローンの返済などの任意控除も含まれます。控除項目は、従業員が正確に手取り額を把握するために非常に重要です。
以下では、控除項目に含まれる具体的な項目について詳しく説明します。
雇用保険料
給与明細の雇用保険料は、労働者が失業したり雇用が継続困難になったりした場合に適用される保険制度のための費用です。
雇用保険制度は、失業した際に必要な給付を行い、労働者の生活や雇用の安定を図りつつ、再就職の援助も行うことを目的としています。雇用保険料は労働者と事業主の双方が負担しますが、保険料率は事業の種類によって異なります。
参考:令和8(2026)年度 雇用保険料率のご案内|厚生労働省
健康保険料
健康保険料は、病気やケガによる経済的な負担をお互いに支え合うための社会保障制度です。医療保険、つまり健康保険は、すべての国民が何らかの形で加入し、医療費を支え合う仕組みとなっています。
健康保険料は、会社と従業員が半分ずつ負担する形で賄われています。具体的には、従業員の負担分は毎月の給与から天引きされており、その費用が健康保険料として給与明細に記載されます。
健康保険制度の目的は、病気やケガで生じる経済的負担を軽減し、誰もが安心して医療サービスを受けられるようにすることです。医療費の一部を負担し合いながら、全国民が必要な医療を受けることができるように支援されています。
参考:令和8年度保険料額表(令和8年3月~)|全国健康保険協会
所得税
給与明細に記載される所得税は、その年の1月1日から12月31日の間に得た所得に対して課税される国税です。所得税は、会社員が給与を受け取る際に源泉徴収という形で従業員から天引きされ、国に納められます。
源泉徴収は毎月の給与から一定額が差し引かれ、その額は給与明細に明示されます。給与所得から源泉徴収される所得税は、従業員がその年に受け取る給与額や他の所得状況によって変動します。
所得税は、所得額が高いほど課税される割合も高くなるため、高額な給与を受け取る場合は源泉徴収される所得税も多くなります。
参考:所得税のしくみ|国税庁

給与計算における所得税とは?計算方法や源泉所得税との違いを解説
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住民税
住民税は、従業員が住んでいる市町村や都道府県に納める税金です。前年の所得に応じて計算され、翌年の6月から支払いが始まります。会社員の場合、住民税も所得税と同様に給与から天引きされ、会社が代わりに納付します。これは、「特別徴収」と呼ばれる方法です。
住民税は、地域の福祉や公共施設の維持などに使われる地方税であり、従業員の住んでいる地域の社会への貢献として捉えることができます。
参考:個人住民税|総務省

給与計算における住民税の計算方法は?手引きの時期や注意点もわかりやすく解説
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厚生年金保険料
厚生年金保険料は、労働者の老齢や死亡、障害に関する保険給付を行う制度です。この制度には、国民年金と厚生年金が含まれています。国民年金は20歳から60歳までのすべての国民が加入しなければならず、厚生年金は働いている人が加入して保険料を支払います。
労働者は月々の給与から一定額の厚生年金保険料が天引きされ、会社が労働者の分を納めます。この保険料は、将来の年金給付を支えるために積み立てられ、労働者の高齢化や医療費の増大など、将来の生活を支えるために重要な制度の一部です。
参考:保険料額表(令和2年9月分~)(厚生年金保険と協会けんぽ管掌の健康保険)|日本年金機構
会社独自で控除される費用
給与明細には、会社独自で控除される費用も含まれます。これは、法定の控除以外に会社が従業員に提供する特典や支援策です。例えば、社宅や寮費の一部が給与から差し引かれることがあります。
また、財形貯蓄や社内預金といった制度もあります。それぞれの制度は、従業員の福利厚生や資産形成を支援するために設けられています。
さらに、労働組合費も一部の企業では給与から天引きされることがあります。これらの控除は、企業と労働者との間で労使協定を締結することで実現されます。
その他の項目
給与明細には、社員番号や有給の残日数など、その他の項目が記載されることがあります。社員番号は、従業員を一意に識別するための番号であり、給与明細に記載されています。有給の残日数は、従業員が利用可能な有給休暇の残り日数を示します。
さらに、福利厚生や社会保険の加入状況、健康診断の実施状況など、従業員の労働条件と福利厚生に関する情報も記載されることがあります。これらの情報は、従業員が自身の給与や労働条件を把握し、管理するために重要です。
給与明細で確認すべきポイント

給与明細は、毎月の給与額を確認するためだけの書類ではありません。勤怠情報や控除内容が正しく反映されているかを確認することで、給与計算ミス・申請漏れに早く気付ける場合があります。
特に、残業時間や各種控除額は月によって変動することも多いため、毎月内容を確かめる習慣づけが重要です。
残業時間・勤務日数が正しく反映されているか確認する
給与明細では支給額だけでなく、残業時間や勤務日数などの勤怠情報も確認することが大切です。タイムカードや勤怠システムの打刻漏れ、締め日の認識違いなどによって、実際の勤務内容と給与明細の記載内容に差異が生じるケースも考えられます。
例えば、月をまたぐ深夜勤務や休日出勤は計算が複雑で、残業代の反映漏れが発生することもあります。また、有給休暇を取得した月には、有休日数が正しく処理されているかも確認しておくと安心です。
勤務実績と給与明細を照らし合わせて確認することで、誤りを早期に発見できるようになります。
控除額が前月と大きく変わっていないか確認する
給与明細の控除欄は、毎月同じ金額になるとは限りません。社会保険料や税額は、一定のタイミングで変更される場合があります。
例えば、住民税は毎年6月頃に金額が切り替わるのが一般的です。さらに、社会保険料も標準報酬月額の見直しによって変更されることがあります。そして、年末調整後には所得税の過不足が調整され、一時的に控除額が変動するケースも多いです。
一方、急激な増減があった場合には、扶養情報の変更漏れや計算ミスが原因となっている可能性も考えられるため注意が必要です。毎月の給与明細を比較しながら確認することで、想定外の控除にも気付けるでしょう。
給与明細の発行・交付方法

給与明細の発行・交付には、さまざまな方法があります。従来の方法では、紙の給与明細書の手渡しまたは封筒に入れて郵送する方法が一般的でした。しかし、近年ではデジタル化の進展により、給与明細を電子データとして提供する方法も増えています。
ここでは、給与明細の発行・交付方法について詳しく解説します。
紙で発行する
給与明細の発行・交付方法の1つは、紙で発行することです。従業員それぞれの給与明細を紙で印刷し、封筒に入れて直接手渡し、もしくは郵送して配布します。紙で発行する方法は、多くの企業で今でも採用されています。
従業員は、物理的な形で受け取ることで安心感を得られるのがメリットです。また、デジタル化が進まない環境やデジタルリテラシーが低い従業員が多い場合には、紙での発行が求められます。
ただし、紙での発行には手間とコストがかかり、環境にも良いとはいえません。そのため、デジタル化の進展に伴い、多くの企業が電子的な方法に移行している傾向があります。
電子データで発行する
給与明細は、電子データでも発行・交付が可能です。この方法では、従業員の給与明細を紙ではなくデジタル形式で作成し、電子メールや社内ポータルなどを通じて従業員に送付します。
従業員は、自分の電子メールやアカウントから給与明細をダウンロードして閲覧できます。所得税法では、従業員が電子化に同意すれば、明細を電子データで渡すことが可能です。
なお、従業員が書面での交付を要求した場合は応じる必要があります。電子データでの発行は印刷・封入・郵送の手間を省き、ペーパーレス化が進むことによって経理・総務・人事部門の業務効率が向上します。
給与明細を電子データで発行するメリット
給与明細を電子データで発行すると、ペーパーレス化を促進してコスト削減につながり、セキュリティ性が向上します。紙の給与明細と違って物理的な紛失のリスクがなく、第三者の目に触れる可能性が低いためです。
通常、電子化された給与明細はインターネット上で本人がログインしないと閲覧できないため、安全に管理できます。また、交付されたデータはスマホでも閲覧可能であり、場所や時間を問わずいつでも給与明細にアクセスでき、従業員にとっても利便性が高いです。
給与明細の作成〜交付までの流れ

給与明細の作成から従業員への交付までは、企業の給与管理において大事な業務工程です。ここでは、給与明細がどのように作成されて従業員に届けられるのか、具体的な流れを解説します。
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給与明細の作成〜交付までの流れ
勤怠データ・控除に関する書類の準備
給与明細の作成では、まず勤怠データ・控除に関する書類の準備を行います。タイムカードや勤怠システムから得られる勤怠データや、社会保険料・所得税などの控除に関する書類を準備します。
通常、社会保険料と住民税などは年に1度しか変更されませんが、従業員の入退社や給与変動によって控除額が変わる場合もあります。そのため、各情報を正確に収集し、給与明細の作成に活用します。
社会保険料の控除方法は2種類ある
健康保険や厚生年金などの社会保険料の控除方法には、当月分を当月の給与から控除する「当月控除」と、当月分を翌月の給与から控除する「翌月控除」の2種類があります。
一般的に、給与が当月末日締めで当月に支給される場合は当月控除を、当月末日締めで翌月に支給される場合は翌月控除を採用することが多いです。これは給与計算の実務上の都合によるもので、会社が任意で選択することができます。
勤務時間の集計
準備した勤怠データをもとに、通常の勤務時間だけでなく、残業時間や有給休暇、代休などの特別な勤務時間も含めて集計します。特に、残業時間は従業員が適切に報酬を受け取れるよう、正確に集計する必要があります。
その際、遅刻や早退の有無、有給休暇の取得状況、欠勤の有無なども確認します。また、有給休暇を取得した場合、その日数も集計に含めます。さらに、勤務時間の集計には、従業員の勤務状況や労働条件の遵守を確かめる役割もあります。
給与の計算
集計された勤務時間や控除に関する情報をもとに、従業員の給与額を計算します。基本給や各種手当などの支給額を計算し、その後に所得税・社会保険料などの控除額を差し引いて、実際に支払われる給与額を算出します。
次に、支給額の合計から控除額を差し引きます。控除する項目には、所得税・住民税・健康保険料・厚生年金保険料・雇用保険料などがあります。給与計算で計算ミスが発生すると会社の信頼性に影響するため注意が必要です。
最近では、給与計算ソフトを活用して計算ミスを減らし、効率的に作業を行うのが一般的です。

給与計算は初心者には難しい?基礎知識・計算方法・注意点を解説
給与計算は企業にとって最も重要かつミスの許されない業務の1つです。しかしその計算は複雑で、専門用語も多いため、初心者には難しいとも言われます。この記事では、給与計算の基礎知識や計算方法、注意点などを初心者向けに解説します。
賃金台帳の作成
給与計算ができたら、次に従業員ごとの給与情報をまとめて記録した文書である賃金台帳を作成します。賃金台帳は会社の給与管理の基本的な文書であり、法定の3帳簿の1つです。
賃金台帳には、従業員の氏名・性別・賃金の計算期間・労働日数・労働時間などが記載されます。また、基本給や手当などの支給額、控除項目とその金額も詳細に記録されます。
賃金台帳を作成することで、会社は従業員ごとの給与情報を正確に把握し、必要なときに迅速に参照できるようになります。
給与明細の発行・交付
最後に、賃金台帳から個々の従業員に対する給与明細を発行し、それを従業員に交付します。給与明細の発行では、手入力によるデータの正確性に注意が必要です。転記ミスや計算ミスが起きないよう、慎重に作業を行いましょう。
給与明細の交付方法は、紙または電子データのいずれかです。紙での交付の場合、給与明細を印刷して従業員に直接手渡すか、郵送する方法があります。給与明細の発行と交付は、従業員との信頼関係を築くために正確な情報提供と迅速な対応を心掛けましょう。
給与明細に関する注意点

給与明細にはいくつかの重要な注意点が存在します。従業員が自分の給与を正確に理解し、労働条件や法律に関する権利を守るために、それぞれの注意点を把握しましょう。ここでは、給与明細に関する注意点を詳しく解説します。
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給与明細に関する注意点
支給額・控除額に誤りがないか確認する
給与計算は人間が行うことから、時にはミスが発生することもあります。そのため、会社側と従業員本人の両方が支給額や控除額を確認することが大切です。給与明細に誤りがある場合、従業員の収入に影響を及ぼす可能性があります。
例えば、残業代が適切に計算されていなかったり、控除額が過剰に計算されていたりすると、実際に受け取る給与が本来の金額よりも少なくなってしまいます。
このようなミスがあると、従業員の生活に直接的な影響を与えるだけでなく、会社に対する信頼感も損なわれる場合があります。給与明細を受け取った際には、支給額と控除額を注意深く確認し、必要に応じて会社の担当者に相談しましょう。
勤怠実績が正しく反映されているか確認する
給与明細において、勤怠実績が正しく反映されているかを確認することは非常に重要です。勤怠実績は、従業員が実際に働いた時間や休暇の取得状況などを示す大事なデータです。
正確な勤怠実績が反映されていない場合、給与計算や労働条件の管理に影響を及ぼす可能性があります。そのため、会社側だけでなく従業員本人も勤怠実績が正しく反映されているかをチェックしましょう。
郵送する場合は「信書」扱いにする
給与明細を本人に直接渡さずに郵送する場合、封筒は「信書」として扱う必要があります。信書とは、差出人の意思や事実を特定の受取人に伝達する文書を指します。
給与明細は個人情報や給与に関する重要な情報を含んでいるため、それを封筒に入れて郵送する際には信書として郵送しなければなりません。これは、給与明細が第三者に開封されたり、紛失したりすることを防ぐための措置です。
また、個人情報の保護やプライバシーの尊重にも関わる規定です。給与明細が信書として郵送されることで、情報漏洩や誤配送などのリスクを最小限に抑えられます。
明細の内容を間違えた場合は速やかに対処する
給与明細の内容に間違いがあった場合は、速やかに謝罪して訂正しましょう。特に、支給額が不足していた場合は、当月中に不足分を追加で支払うことが大切です。そして、同様の問題が再発しないように給与計算方法の改善も検討しましょう。
計算ミスや転記ミスの防止策を導入することで、従業員と会社の信頼関係を強化できます。
最低3〜5年間は保管する
給与明細を受け取ったら、最低でも3〜5年間保管することが重要です。これは、労働トラブルが発生した際に、給与明細は重要な証拠となるためです。例えば、未払い賃金の請求や残業代の問題などで訴訟に発展する可能性があります。
その際、給与明細を提示すれば自分の主張を裏付けることができます。給与明細を保管しておくことで万が一のトラブルに備えられ、給与明細は自分の権利を守る大切な証拠となるため大事に保管しましょう。
給与明細の保管方法
紙で発行された給与明細は、バインダーやファイルケースを使用し、年度や月ごとに分類して保管するのがおすすめです。原本が必要となる場合があるため、3〜5年間は大切に保管しましょう。
デジタル化して保管したい場合は、写真撮影やスキャンアプリを利用し、自身のパソコンやスマートフォンに保存します。
電子交付の場合は、勤務先のパソコンではなく、自身のパソコンやUSBメモリに保存し、必要なときに見つけやすいよう、年度・月ごとにフォルダ分けしておきましょう。いずれの場合も、セキュリティ対策は万全に行うのが大切です。
会社側も控えを保存しておく
会社側も、給与明細の控えを保存しておく必要があります。法的な義務はありませんが、給与明細は従業員への支給内容や控除額などを記録した文書であり、従業員にとって重要な証拠となります。
会社側が給与明細の控えを保存しておくことで、従業員からの賃金不払いや労働トラブルなどのクレームに対応する際に証拠として役立ちます。また、会社が給与明細を保存しておくことで、給与の支払いに関する記録を維持し、適切な給与管理が実現します。
給与計算ソフトで給与明細の発行・保管も簡単に

給与計算ソフトは、給与額を自動で算定するソフトウェアです。このソフトを使うことで、専門的な知識がなくても勤務時間や手当、保険料などの数値を入力するだけで給与計算が自動的に行えます。
また、従業員ごとに給与明細を作成して電子的に保存できるため、給与明細の発行や保管に手間がかかりません。給与計算ソフトには、使いやすさを重視したシンプルなものから、専門家向けの高度な機能を備えたものまでさまざまな種類があります。
給与計算ソフトの利用は企業の効率化や給与計算の正確性を高めるだけでなく、時間と手間の大幅な削減につなげることが可能です。

給与計算ソフトとは?機能やメリット・デメリット、選び方を解説
給与計算ソフトとは、給与計算の自動化や給与明細の発行などを行えるソフトです。業務の効率化や法改正にも対応できる利便性があります。本記事では、給与計算ソフトをよく知らない方のために、機能やメリット・デメリット、選び方を解説しています。
まとめ

給与明細は、従業員に支払う給与の根拠となる重要な書類です。所得税法により従業員への交付が義務付けられており、勤怠情報や支給額、控除額などの内訳が記載されます。
従業員は、給与明細に記載された支給額や控除額に間違いがないか確認し、3〜5年間保存することが大切です。給与計算ソフトの導入で、勤怠情報や各種手当、保険料などを入力するだけで給与計算を自動化でき、間違いのリスクが軽減されます。
企業の給与管理をスムーズに行うためには、給与明細の作成・管理が効率的にできる給与計算ソフトの導入がおすすめです。
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