ブログで検索エンジンの上位表示を狙う方法
ブログへのユーザーの流入元となる検索エンジンですが、どのような仕組みで運営されているか、理解できているでしょうか。
検索エンジンの原理を知ることは、SEOの施策を行う上でとても重要です。
今回は検索エンジンの構造と、その最適化の方法について解説します。
検索エンジンはなぜ情報を検索できるのか
多くの人が検索エンジンを日常的に利用していますが、そもそも検索という処理がなぜ可能なのかについて、考えてみたことはあるでしょうか。
ウェブサイトのデータは世界中のサーバーに保存されていて、その数は七千万台にも及ぶと言われています。
インターネットを検索するには、それらのサーバーの内部に保存されているデータを調べなければならないため、もしその作業を忠実に行おうとすれば、1回の検索を終えるのに何百時間もかかることになるでしょう。
検索エンジンはこの問題を、インデックス化という方法によって解決しています。
検索エンジンは「クローラー」と呼ばれる巡回プログラムをインターネット中に張り巡らせることで、日常的にウェブサイトの情報を収集しています。
クローラーによって集められた情報はインデックス(目次)として検索エンジンのデータベースに保存され、検索はこのインデックスを対象にして行われます。
つまり、検索エンジンはインターネット全体を、コンパクトに圧縮した「目次」に写し取ることで手元に保管し、その目次を検索することによって、広大なインターネットのどこに目的の情報があるかを、一瞬で見つけ出せるようにしているわけです。
インターネットにあるウェブサイトの総数は、17億を超えると言われていますが、検索エンジンはその多くをインデックス化してデータベースに記録し、いつでも検索可能な状態にしています。
しかしそれは逆に言えば、インデックス化されていないウェブサイトは、検索エンジンの検索の対象にはならないということでもあります。
検索エンジンは、インターネットそのものを検索しているのではなく、インターネットを縮小してコピーした目次(インデックス)を検索しているのであり、その目次のコピーが正確に行われなかった場合は、検索もまた完全には行われない、ということをここでは理解しておきましょう。
検索エンジンが検索を実現する3つの仕組み
検索エンジンの仕組みの根幹にあるのは、インターネット上にあるウェブサイトの情報をデータベースに取り込む機能ですが、それだけでは、ユーザーが求めている情報を目的に合った形で提示することはできません。
ここでは検索エンジンのサービスを成立させている「クローラー」「インデックス」「ランキング」の3つの機能について説明しましょう。
クローラー
検索エンジンが、ウェブサイトの情報をデータベースに取り込むために、インターネット中を走査させている巡回プログラムがクローラーです。
このクローラーがネットの隅々にまで入り込んで情報を収集することで、検索エンジンのインデックスは作成されます。
ただし、インターネット上にあるウェブサイトの総数は約17億にも及ぶため、どんなにクローラーをフル稼働させたところで、新しく作られたばかりのサイトや、変更されたばかりのページの内容を、リアルタイムでインデックスに反映させることはできません。
クローラーの巡回にはタイムラグがあり、インデックスに反映される速度もサイトによって異なります。
早い場合は数日で変更が反映されますが、中には半年近くもクローラーが訪れず、変更が反映されないケースもあるようです。
ウェブサイトを検索エンジンに最適化する際には、このクローラーの挙動を理解することが重要になります。
インデックス
クローラーが収集したウェブサイトの情報を整理し、データベース化したものがインデックスです。インデックスはインターネットの目次であると同時に地図でもあります。
インデックスを検索することで、目的の情報がどのサイトにあるかが分かり、またインデックスを目印にすることで、そのウェブサイトの本体のデータがあるサーバーへの移動が可能になります。
検索エンジンのインデックスは、総量で1億GBを超える超巨大なデータベースですが、検索エンジンは、そのデータベースを瞬時に走査する高度な技術により、迅速な検索を実現しています。
ランキング
インデックス化されたウェブサイトの情報は、検索のリクエストに応じてそのまま出力しても、ノイズが多すぎて使い物になりません。
ユーザーが求めている情報が優先的に表示されるように、検索結果に補正を加えるランキングの処理が必要になります。
現在、検索エンジンではGoogle検索が圧倒的なシェアを誇っていますが、Google検索が優位性を確立したのは、このランキングの性能が特に優れていたためです。
例えば、明日の天気を知りたい時、Google検索に「天気」と入力すると、検索結果の上位には居住地域の明日の気象情報が表示されます。
入力された検索ワードは「天気予報」ではなく「天気」なので、「天気」という言葉の定義や語源が上位に表示されてもおかしくないのですが、Google検索はユーザーの意図を推測し、明日の気象情報を優先的に表示したわけです。
Google検索のアルゴリズムが、ウェブサイトの順位付けに利用している要素の数は200を超えるとされ、その内容も公開されていないため、サイト側がアルゴリズムを予測して意図通りの検索結果を得るのは困難です。
それでも、検索順位はサイトのアクセス数を大きく左右することになるため、サイトの運営者たちは、いかにGoogle検索に価値を認められ、検索結果の上位に進出するかに腐心しています。
検索エンジンの機能に合わせてブログを最適化
検索エンジンの機能は、クローラー、インデックス、ランキングの3つの機能によって支えられています。ブログの運営側は、これらの検索エンジンの機能に対して、どのようにして最適化を行えば良いのでしょうか。それぞれの機能の特徴と、対策について見ていきましょう。
クローラー
クローラーがどのタイミングでサイトを訪れるかについては明らかにされていません。訪問の頻度をサイト側がコントロールすることも不可能です。
とはいえ、巡回を促す方法がないわけではありません。
「Googleサーチコンソール」には、クローラーに訪問を要請する機能があり、「URL検索ツール」の「インデックス登録をリスエスト」によって、指定したページにクローラーを呼び寄せることが可能です。
ブログの記事に行った変更を、いち早く検索エンジンに反映させたいときに利用しましょう。
また、他のサイトから数多くリンクされているサイトは、そのリンクを通じてクローラーが訪れるため、変更の反映も早くなります。
サイトへのクローラーの訪問頻度を安定的に増やすには、サイトの被リンク数を増やす施策が効果的でしょう。
インデックス
クローラーが収集したデータはデータベースに保存されますが、そのときにサイトの情報が充分に保存されていないと検索では不利になります。
効率の良いインデックス化を促すことは、SEOにおいてはとても重要です。
そのために大事なのが、検索エンジンが理解しやすいサイト構造です。
サイトをシンプルな階層構造にし、孤立したページを作らないことで、クローラーは迷わず正確に情報をインデックス化できるようになります。
また、「パンくずリスト」や「サイトマップ」の設定も重要です。
パンくずリストは、「トッページ>カテゴリページ>記事ページ」といったように、ページの階層構造を示したリンクのことで、クローラーはこのパンくずリストを参照することで、ページ間の序列関係を把握します。
サイトマップには、HTML形式とXML形式の2種類がありますが、ここで指しているのは検索エンジン向けのXMLサイトマップです。
XML形式でサイト全体のページ構造を記述したファイルで、検索エンジンはこれを読み込むことで、サイトの全体像を把握し、抜け漏れのないインデックス化の作業が行えるようになります。
ランキング
ランキング、つまり検索エンジンの表示順位は、内部のアルゴリズムによって決定されますが、200以上もの要素を元に算出される上、頻繁にバランス調整が行われているため、決定的な攻略法は存在しません。
それよりも、検索エンジンが掲げている理念や考え方を理解する方が、検索エンジンのアルゴリズムに適合するサイトを作るための近道となるでしょう。
Googleは公式に、ユーザーの利便性を最優先にサービスを提供すると表明しています(※1)。
Google検索の検索結果で上位に表示されやすいのは、Google自身や広告主に都合の良いサイトではなく、ユーザーの役に立つサイトだということです。
この考え方に従うなら、ユーザーにとって有用なコンテンツを作ることが、検索順位のランキングで優位に立つための最善の策であると言えます。
Google検索では、ユーザーが何を求めているかを予測し、ユーザーの目的を満たす記事を作ることが、最大の攻略法となるのです。
ブログを検索上位に表示させるテクニック
ここまでサイトの検索順位が決まる仕組みについて解説してきましたが、実際にブログの記事を検索結果の上位に進出させたい場合、どのような施策を行えばよいのでしょうか。
基本となる3つの方法について紹介しましょう。
検索キーワードの選定
検索エンジン対策として、もっとも有効なのが検索キーワードの選定です。
検索順位で上位に表示されやすいキーワードの組み合わせを探し出し、それに狙いを定めた記事を作成します。
キーワードには検索結果の上位進出が容易なもの、難しいものが混在していますが、サイト間の競争が緩やかなキーワードであれば、上位進出は難しくありません。
ただし、その多くは検索ボリュームが小さい、つまり検索される機会が少なかったり、あるいはテーマ的に収益化が難しかったりします。
サイトの目的(アクセスや広告収益)とサイト間の競争の厳しさのバランスを見ながら、検索キ−ワードを探す必要があります。
外部リンクの調達
サイトに外部から張られたリンクは、検索順位の上昇に大きな影響力があります。
検索エンジンは他サイトからのリンクを、外部からの評価と見なしているからとはいえ他のサイトからリンクを張ってもらうのはそう簡単ではありません。
そこで、自分で別のサイト(サテライトサイト)を構築して、そこからリンクを貼り、自作自演で評価を高める方法が考案されています。
ただし、内容のないダミーサイトで行うと、不正リンクとみなされペナルティの対象となります。
外部リンクの自己調達による検索順位の操作に対して、検索エンジンは厳しい目を光らせているので、安易な利用は避けるべきでしょう。
内部リンクの構造化
ブログの内部リンクを整えることで、検索エンジンに評価されやすい環境を作る方法です。
サイト内部の記事間のネットワーク、いわゆる内部リンクは、検索エンジンの評価基準において外部リンクほど重視はされていませんが、クローラーのサイト内巡回がスムーズになることから、順位上昇の要因になります。
特にサイト内部でリンクが集中している記事は、有用性の高い記事と評価される可能性が高く、他記事よりも上位に表示されやすくなります。
現在のブログの主流であるWordPressでは、最初から内部リンクが最適化されているため、この効果を得やすく、リンクが集中するまとめ記事やカテゴリページを、検索順位の上位に送り込む手法が、多くのサイトで試みられています。
ブログが上位表示されない原因とは?
検索エンジンの仕組みに沿って、それに最適化した記事を作っているのに、検索結果の上位に表示されない場合、いくつか理由が考えられます。
ブログの上位表示が上手く行かない4つの要因を紹介しましょう。
競合サイトが強すぎる
上位表示に失敗する原因で最も多いのが、他の競合サイトに負けているケースです。
検索結果の上位が大手サイトで独占されているキーワードでは、どんなに優れた記事を書いても割って入るのは難しいでしょう。
検索順位の競争においては古参のサイトが圧倒的に有利で、外部リンクひとつとっても、古参サイトは長い期間を経て多くのサイトから参照されています。
それに新参のサイトがすぐに対抗するのは難しく、現実的に勝ち目がないケースがほとんどです。
その場合は、検索キーワードを変えて、強力なサイトがいない領域で上位進出を狙う方向に、戦略を切り替えるべきでしょう。
コンテンツの分量が少なすぎる
ブログの記事は、分量が多ければ良いというわけではありませんが、検索エンジンはサイトの評価にあたって、コンテンツの規模をその基準のひとつにしています。
具体的には文字数が3000字以下の記事は、検索順位の競争で明らかに不利になるようです。
ほとんどのサイトが1記事あたりの文字数を最低でも5000字にしていることから、競争に参加するには、5000字を目安に記事を書く必要があるでしょう。
インデックス化されていない
検索エンジンでは、クローラーがサイトを訪れてインデックス化が行われることにより、初めて検索の対象となります。
逆にいえばクローラーが訪れるまでは、サイトが検索結果に表示されることはありません。
クローラーの巡回の時期は環境によって異なりますが、いち早くインデックス化を行いたい場合は、Googleサーチコンソールの「URL検索」から、手動でインデックス化を行いましょう。
規制が厳しいコンテンツを扱っている
検索エンジンは、あらゆるコンテンツでも検索の対象にしているわけではありません。
アダルトや暴力的な表現はもちろんのこと、著作権を侵害する記事や、違法行為を助長する記事に関しては、検索対象から除外されることがあります。
また、YMYL(Your Money or Your Life)と呼ばれる金融、健康、安全、法律に関連した内容の記事は、クオリティが厳密に精査されます。
これらのジャンルでは、専門家の手による執筆やチェックを経た記事でないと、上位表示は難しいでしょう。
まとめ
今回は、検索エンジンの仕組みについて解説しました。
検索エンジンはあまりに身近なサービスになりすぎていて、その原理について改めて考えてみる機会はあまりないかもしれません。
しかし、検索エンジンの最適化(SEO)を目指すなら、検索エンジンの基本的な仕組みと、そこに込められた意図は知っておくべきです。
検索エンジンは、簡単な検索ワードの組み合わせから、ユーザーが求めている情報を深く推し量る機能を備えています。
原理としてはシンプルでありながら、そのサービスは高度かつ緻密。
小手先のテクニックではとうてい太刀打ちできません。
検索エンジンを成立させている仕組みと、その背後にある理念を理解することで、少々のアップデートでは揺るがない、骨太なSEOを実現しましょう。
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