ブログとは何なのか?SNSとの違いや活用方法を紹介

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誰でも気軽に記事を投稿できるサービスとして、ブログは現在でも人気のあるメディアです。

とはいえSNSが普及してからは、ブログが話題になる機会は以前ほど多くないのも事実です。

ブログとSNSには、どのような違いがあるのでしょうか。今回はブログの基本や歴史を紹介すると共に、SNSとの違いや活用方法を紹介します。

ブログとは何か?その特徴は?

ブログとは、正式にはウェブログ(Weblog)という名称の、ウェブサイトの一種です。

21世紀に入ってから普及が始まった技術で、記事へのコメントの投稿や、トラックバックでの他ブログの記事の参照など、コミュニティ化を促す機能が記事内に組み込まれているところに、従来のホームページとの違いがあります。

また、ホームページ構築で必要となるHTMLやCSS、FTPといった技術を使わなくても、ブラウザ上の操作だけで簡単に記事を投稿できる点も重要です。

すでに登場から20年近くが経過している技術ですが、現在でもインターネットの情報発信の非常に大きな部分を占めており、ブログ抜きにはウェブ文化は成り立たないといっても過言ではないほどです。

当初、ブログの用途は個人による日記サイトやニュースサイトの運営が大半でしたが、運用やカスタマイズが容易、検索エンジンで上位に表示されやすい、SNSと連携しやすいといった特徴から、近年は広告収入を目的としたアフィリエイトサイトとして利用されるケースが増えています。

また、企業がビジネス用途でブログを活用するケースも増えており、自社製品をアピールする目的でブログを立ち上げる事例も多くなっています。

ブログの日本における受容の歴史

ブログが登場した2000年代前半はホームページが全盛の時代で、ブログは日本国内ですぐに市民権を得たわけではありません。

現在のようにブログが広がるまでには、どのような経緯があったのかについて、簡単に振り返ってみましょう。

2002年頃から国内で普及

90年代の日本のインターネットは、エンジニアや大学関係者が匿名で利用するアンダーグラウンドな存在でしたが、2000年代に入ると常時接続回線の普及もあって、一般層の利用者が増え始めます。

ブログが登場したのはこの時期で、1999年に米国で最初のブログサービスが誕生すると、インターネットを通じて世界中に拡散し、日本でも2002年頃からホームページに代わってブログの運営を始める個人ユーザーが増えはじめました。

この普及に大きく寄与したのが、Movable TypeというCMSで、2002年当時はMovable Typeはまだ日本語に対応していませんでしたが、個人開発者が日本語化とPingサーバーを運営したことで、非エンジニア層にも利用者が広がりました。

2003年にはライブドアブログやはてなダイアリー、Seesaa Blogなど現在も続くブログサービスが登場、2004年に入るとさらに多くのブログサービスが始まり、爆発的な普及へと至ります。

有名人ブログの流行

2004年からの本格的なブログブームに大きく寄与したのが、有名人ブログです。

それまでテレビや雑誌などのマスメディアでしか触れる機会のなかった芸能人や著名人が、個人ブログを開設して日常を公開しネットユーザーと直接やりとりをする機会が増えていきます。

当時、特に人気が高かったのが女優の眞鍋かをりさんで、ブログクイーンの異名を持つ有名ブロガーとして名を馳せました。

また、タレントの中川翔子さんも、2004年にブログをスタートさせているほか、実業家の木村剛さんがブロガーとオフ会を開くイベントを開催するなど、この時期から芸能界やビジネス界は、ブログを通じてウェブの世界と多くの接点を持つようになっていきます。

SNSの普及による棲み分け

ブログブームの最中の2006年に、全く新しいコミュニケーションツールとして登場したのがTwitterです。

日本ではそれより一足早い2004年にmixiがスタート、2008年には米国でFacebookが登場し、現在まで続くSNSの時代が幕を開けます。

既にインターネットは普及していたため、SNSの普及は急速に進みましたが、特にTwitterの大衆化のきっかけとなったのが2011年の東日本大震災です。

電話などの既存の通信網が不通になる中、Twitterでは情報共有や情報拡散が安定的に行われたことから、社会的なインフラとしての認知が進みました。

今日において、SNSは完全に市民権を得ており、簡単な情報発信であればブログよりもSNSを選択する人が多くなっています。

気軽な投稿はSNS、本格的に情報を伝えたいのであればブログ、という棲み分けが成立しているのが現在の状況です。

SNSやホームページとブログはどこが違う?

ブログとよく似たサービスとしてSNS、ホームページ、掲示板、noteが挙げられます。

これらはブログと一部の機能が同じだったり、同時期に普及したりしているため、違いがよく分からないという人もいると思います。

それぞれのサービスとの違いについて、詳しく解説しましょう。

ブログとSNSの違い

SNSはミニブログやマイクロブログと呼ばれることもあり、ブログとは比較的近い関係にありますが、両者の最大の違いは文字数で、Twitterには140文字の制限があり、他のSNSでもこの程度の文字数の投稿が一般的です。

またSNSはフロー性が高く、タイムラインでは新着の投稿によって過去の投稿は下方に押しやられ、読まれにくくなります。

SNSは拡散性が高く、一度バズると非常に多くの人の目に触れる可能性がありますが、その一方で検索エンジンとの相性は悪く、Google検索でSNSの投稿がヒットすることはほとんどありません。

ブログはSNSとは完全に棲み分けがなされており、記事にするほどではない話題をTwitterに投稿しているブロガーは数多くいます。

ブログとホームページの違い

ホームページは、ブログ以前に主流だったウェブサイトの形式です。

ブログのように記事にコメントやトラックバックの機能や、新着記事が上から順に並ぶフィード型にもなっておらず、記事の配置にルールはなく、タグやカテゴリもありません。

ホームページのメリットとしては、ブログよりも自由度が高く、情報を好きなようにまとめられる点が挙げられます。

文字情報が中心となるブログよりも、ビジュアルを前面に押し出したデザインが可能になるため、企業や商品のオフィシャルサイトを作る場合に適しています。

ただし自由度が高い分、デザインの難易度も高くなっています。

ブログと掲示板の違い

掲示板はSNS登場以前からインターネットで主流だったコミュニケーションサービスです。

基本的に誰でも書き込むことが可能で、他の書き込みに返信したり、別の話題を出したりと、時間差で対話が行えます。

単一スレッド型、マルチスレッド型など様々なスタイルがありますが、特に有名なのは2ちゃんねる(現5ちゃんねる)で使われている、新しい投稿があったスレッドが一覧の最上位に移動するフロートスレッド型の掲示板でしょう。

5ちゃんねるは現在においても国内のウェブコミュニティとしては屈指の規模を誇っています。

掲示板の欠点としては、単一のスレッドの中で複数の話題が出ると議論が分散し読みにくくなる点や、スレッドが荒らし行為に晒されると簡単に機能不全に陥る点などが挙げられます。

かつてのホームページには個人運営の掲示板が付き物でしたが、現在その機能はSNSによって代替されています。

ブログとnoteの違い

noteとは、2014年にnote株式会社が始めたコンテンツ配信用プラットフォームです。

運営は国内企業ですが、ベースとなっているのは2010年代中盤、ブログの次世代サービスとして米国で注目されていたMediumです。

noteは外見上ブログと非常によく似たサービスですが、大きく違うのが直接課金モデルを採用し、ユーザーに記事を直接販売して収益を得られる点です。

これまでブログの収益化はアフィリエイトなどの広告収入に限られていましたが、noteは全く新しい収益化の手法を開拓したサービスとして注目を集めています。

また、カスタマイズが強く規制されている点もnoteの特徴で、機能を追加したりデザインを変更することができません。

しかし、その制約ゆえに利用者は機能やデザインに気を取られることなく、記事作成だけに集中できるという利点があります。

ブログの代表的な活用方法

ブログといえば、日記やアフィリエイトといった用途を思い浮かべる人が多いと思いますが、それ以外にも、ブログをベースにすることで、さまざまなスタイルのメディアを運用できます。この章ではブログの活用方法として代表的なものを挙げていきましょう。

日記として利用する

個人ユーザーで最も多いのが、自分の周辺の出来事や考えていることを日記として公開するためにブログを活用する方法です。

友人や家族に向けて近況を報告したいが、Twitterだと投稿の文字数が短すぎて文章が細切れになってしまう、といった場合にブログを活用するケースが多くなっています。

趣味や本業のアウトプットとして利用する

趣味や本業で得られた知識や技術を記事にアウトプットして、ユーザーに提供するという目的で作られたブログも多くあります。

例えば、エンジニアが見つけた手法や書いたコードを記事として公開したり、趣味の読書で得られた知識を整理したりして、記事として投稿するといった用途です。

数は少ないかもしれませんが、こういった情報を必要としている人に提供できるのはもちろん、知識や技術はアウトプットすることでより深く定着しやすくなり、後から振り返りたいときのための記録になるという利点があります。

広告収入で稼ぐ

広告を掲載して収益を得る目的でブログを掲載する人もいます。

アフィリエイトやアドセンスは、個人が利用できるウェブ広告で、広告を通じて商品が購入されたり、広告がクリックされたりすることによって、ブログの運営者に金銭的な利益がもたらされます。

大量のユーザーをブログに集めることで、広告を通じて巨額の収益を得ることも可能で、大手サイトの運営者は、広告収益によって生計を立てているケースも珍しくありません。

また趣味のブログが成功し、副業として広告収入を得ているサラリーマンも多くいますが、ブログでの収益化は、ジャンルの選定やアクセスの確保などの難易度が高く、大半の人はわずかな利益しか得られずに終わる点には留意が必要です。

ビジネス目的で利用する

仕事に役立てるためにブログを運営している人もいます。

例えば、多くの個人事業主が営業用に自分のブログを開設していて、過去に手掛けた仕事や、最近取り組んでいる業務、いずれやってみたい事業などを公開して、取引先にアピールしていることがよくあります。

また、名刺にブログのURLを記載しておいて、名刺交換した相手に自分のことをより深く知ってもらうために使うという方法もあります。

SNSでも同様の使い方ができますが、営業ツールとしてはカジュアル過ぎるため、長文の投稿が可能で、過去の記事にさかのぼりやすいブログが選ばれることが多いようです。

コミュニケーションの場として活用する

ブログのコメント機能を活用することで、コミュニケーションのためのメディアとしても運用できます。

サークルなどのグループのメンバーが集う場所として、あるいは特定の趣味における同好の士の情報交換のためのツールとして使われることがあります。

今日ではソーシャル的な機能はFacebookを利用するのが一般的ですが、告知する関係者の数が多かったり、イベントなどの情報を共有する目的があったりする場合は、よりオープンなブログがコミュニティのハブとして用いられています。

まとめ

今回は、ブログとは何か、その登場から普及までの歴史と、他のウェブメディアとの違いについて解説しました。

ブログが登場してから20年余りが経過し、その用途は身辺雑記に留まらない広がりを見せています。

特に近年では、企業がビジネス目的でブログを開設することが増えており、個人はより手軽なSNSへと活用の場を移す傾向が強くなっています。

しかし、それでブログの可能性が汲み尽くされたとは言えず、SNSではブログの記事が頻繁にバズり、またnoteのようなブログを拡張したスタイルのサービスも人気を集めています。

インターネットの文化の一角として、ブログは今後も重要な役割を担い続けて行くでしょう。

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このサイトのライター
逢坂 秀範

ウェブメディアやメールマガジンのコンテンツ制作のプロ。
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