プログラミングの副業は儲かる?仕事内容や未経験からの始め方を解説
プログラミングの仕事は常に募集がある状態で、人気のウェブのフロントエンド開発だけでなく、昨今のDX推進の流れの中でシステム開発の募集も多くなっています。
しかし、副業として個人で仕事を請けるとなると難しい面も多く、特にエンジニアとしての実務経験のない方にとっては高いハードルがある業務と言えます。
今回は、プログラミングの副業について、その中身や収益、仕事の探し方まで詳しく解説します。
プログラミングは副業に向いている?
副業には様々なものがありますが、その中でも特に人気のある職種がプログラミングです。
プログラマーといえば、企業に所属してコードを書く仕事と考えている方も多いと思いますが、組織に所属していないフリーランスも多く、その延長線上として、別に本業を持ちながら副業として仕事を請けている人も少なくありません。
プログラミングの仕事の依頼には、ごく簡単な「スクリプトやマクロの作成」から、「ウェブサイトやサービスの構築」、「スマホ向けアプリの作成」、さらには「大掛かりなシステム開発」まで様々な種類があり、能力や適性に応じた仕事内容を選ぶことができます。
また、プログラミングの仕事は能力によって時給や単価が大きく異なり、当然ながらスキルを磨くほどに高い報酬を得ることができます。
フリーランスのプログラマーへの仕事紹介に特化した専門のエージェントサービスも多いため、他の副業と比べて希望に応じた仕事を見つけやすい環境が整っているのも特徴です。
プログラミングの副業のメリットは?
副業としてプログラミングを選ぶメリットとしては次の3つが挙げられます。
①常に仕事の需要がある
プログラミングの副業は、比較的仕事を見つけやすいのが利点です。
プログラマーを求める業界は非常に幅広く、優秀なプログラマーは常に人手不足の状態であるため、充分なスキルさえ身に付ければ、仕事の獲得に困るようなことはほとんどないでしょう。
②スキルアップに繋がる
プログラミングは、実務経験を積むごとに知識や技術が向上していきます。
プログラミングの副業は、同時にプログラミングの勉強にもなるため、経験を積んでスキルアップを望んでいる人にとっては最高の環境となるでしょう。
③好きな時間や場所で作業できる
プログラミングの副業は、場所や時間を問わずに作業できるのもメリットです。
納期のスケジュールさえ守れば、いつどこで作業しても良いので、仕事が終わったあとの時間や休日を利用すれば、本業への影響を最小限に抑えることができます。
プログラミングの副業の実態とは?難しいと言われる理由
以上のように、プログラミングの副業は多くのメリットが挙げられる一方で、「難しい」「おすすめしない」などの否定的な声も少なくありません。
その理由としては、プログラミング言語自体の習得の難易度が高いことや、実務経験のないプログラマーは仕事を得にくいことなどが挙げられます。
しかし、こういった理由は本人の努力や、レベルに応じた適切な依頼の選択で回避できる問題でしかありません。
今日では使いやすい学習教材や、初心者でも受注できる依頼を見つけやすい環境が整っているので、あえてプログラミングの副業を避ける理由にはならないでしょう。
プログラミングの副業の収益はどのくらい?
プログラミングの仕事の報酬額は案件によって様々ですが、専門的なスキルが求められる仕事であるため全体的に高めとなっています。
初心者向けの案件では、簡単なスクリプトやマクロの作成で1万円〜5万円前後、ページ数の少ないサイト制作でも20万円以上になることがほとんどで、個人で請けられる副業としては、高収益なジャンルと言えます。
なお、大掛かりなシステム開発の場合は、100万円を超える報酬を提示されることもありますが、複数人での開発が前提であることがほとんどで、熟練のプログラマー以外は、個人で仕事を請けるのは現実的ではないでしょう。
月5万円の収入を得るためにできる工夫とは?
プログラミングの副業を始めるにあたっては、まず月5万円程度の収益を最初の目標にするのが適切でしょう。
月5万円の収益を達成するには、いくつか知っておきたいコツがあります。
①ポートフォリオを作成する
副業でプログラミングの仕事を受注するには、ポートフォリオの存在が重要になります。
クライアントは依頼するにあたって、過去の実績で能力を評価するしかないため、仕事の履歴をまとめたポートフォリオは、フリーで仕事をするプログラマーにとっての生命線となります。
ポートフォリオには時間と労力をかけて、しっかりと作り込んだものを用意しましょう。
②自分のレベルにあった仕事を選ぶ
プログラマーとして自分の能力を正確に把握し、適切な仕事を選ぶことも重要です。
どのような仕事でも言える事ですが、能力を過大評価しすぎると、自分にとって難しすぎる仕事を受注してしまい、期限内に成果物を作成できなかったり、不完全なものを提出してクライアントの評価を下げることになりかねません。
また逆に能力を過小評価しすぎると、労力に見合った適切な対価をクライアントに要求できないため、充分な収益を得ることができません。
自分がプログラマーとしてどれだけの仕事をこなせるのかを客観視できるようになりましょう。
③時間管理のスキルを高める
プログラミングの副業で毎月安定して収益を稼ぐ上で欠かせないのが、タイムマネジメントの技術です。
プログラミングは多くの時間と労力を費やす業務で、副業としてプライベートな時間を使って仕事をこなすとなると、かなりの肉体的・精神的負担を強いられます。
特に作業時間の確保は難題で、どんなに高い技術力を持っていても時間的余裕がなければ良い仕事はできません。
少ない時間を有効に活かす時間管理の技術を磨くことは、月5万円を達成する上での重要な条件となります。
プログラミング言語を習得する方法
これからプログラミングの勉強を始めるという初心者の方は、まずは教材を探すところから始めましょう。
近年ではプログラミング学習のためのコンテンツやツールが豊富に公開されているので、さまざまな選択肢から自分に合ったものを選ぶことができます。
ここではプログラミング学習におすすめの学習教材や書籍を紹介していきましょう。
1:オンライン学習
- Progate
プログラミングを学習できるサービスで、分かりやすいイラストによるレクチャーを受けた後で、実際にコードを入力することでトレーニングを行います。
未経験者向けの初歩的な技術が中心ですが、細かく段階を踏んだ丁寧な解説と課題が用意されているので、途中で脱落する心配はありません。
PCのブラウザから利用するウェブサービス版のほか、スマホアプリ版も提供されています。
- ドットインストール
動画を使ってプログラミングのレクチャーを行うサービスです。
プログラムが実際に動く様子を、その過程を飛ばすことなく実際にコードを書きながら解説しているので、挫折することなくプロセスを学習できます。
非常に多くのプログラミング言語に対応しているのも特徴で、トレンドの技術をいち早くキャッチアップして解説してくれるのも魅力です。
- Udemy
オンライン動画を使ったプログラミングの解説サービスです。
一流のプログラマーによる解説動画が有料で販売されており、自分の習得したいプログラミング言語を選んで学ぶことができます。
様々な経歴の講師による多彩なテーマの動画が用意されており、自分に合った解説動画を選んで学べるのがポイントです。
多くの動画は有料ですが、大幅な割引が行われるキャンペーンが定期的に行われています。
2:書籍
- 「改訂3版 これからはじめるプログラミング 基礎の基礎」
プログラミングに全く触れたことのない未経験者が、プログラミングとは何かを学ぶのに最適な入門書です。
プログラムの基本的な動作原理から、すべての言語に共通する変数や配列、分岐や繰り返し、オブジェクト指向といった項目を、平易な解説でザックリとひと通りさらうことができます。
「プログラミング言語が何をしているのか分からない」という方は、コードの書き方について学ぶ前に、まずはこの本でプログラミングの全体像を掴むところから始めるといいでしょう。
- 『スラスラ読める Pythonふりがなプログラミング』
プログラミング言語のソースコードに、日本語でふりがなを振ることで、分かりやすく解説している書籍です。
プログラミング初心者が躓きがちな点として、コードの記述が何を意味しているのか分からないことがよく挙げられますが、本書ではコードの全ての箇所の意味を懇切丁寧にふりがなで解説しているので、無理なくコードの意味を理解できるようになります。
「ふりがなプログラミングシリーズ」として、Python以外にもJavaScriptやPHPなどの版が発売されているので、興味のある言語を選ぶといいでしょう。
- 『図解まるわかり プログラミングのしくみ』
プログラミング言語には様々な種類がありますが、実はほとんどが同じ考え方をベースにしているため、一度その原理を理解できれば、複数の言語を使い分けるのはそれほど難しくありません。
しかし初心者にとっては、そのプログラミング言語の考え方を身に付けることが最大のハードルになります。
本書では、多くのプログラミング言語に共通の思考法や概念について、理解を深められるよう、コードを使わずに丁寧に解説しています。
プログラミングの勉強をある程度は進めたものの、頭に定着せずに挫折しそうという方は、本書でプログラミング言語に共通する発想について理解を深めながら、具体的な技術を掘り下げていくと、習得がスムーズになるはずです。
プログラミングの副業にはどんな仕事がある?
プログラミングと一口に言っても、実際の作業には様々な内容があり、必要な知識や技能、プログラミング言語も異なります。
プログラミングの技能を活かせる業務の代表的なものは、次の通りです。
①ウェブサイトの制作
ウェブサイト制作を受注する仕事です。
HTMLやCSSのコーディングといった難易度の低いものから、JavaScriptやPHPなどの動的なプログラムの知識を必要とするものまで様々あります。
また、WordPressなどのCMSをベースにした開発、高いコンバージョン(成約率)を目指したランディングページの制作といった依頼も数多くあります。
単価はサイトの規模にもよりますが、15万円程度から大規模なものでは100万円を超えることもあります。
②ウェブサービスの開発
ウェブサービスの開発を受注する仕事です。
サイト制作よりもさらに難易度は高く、PHP、JavaScript、Python、Rubyなどのフロントエンド向けのプログラミング言語の習得が必須です。
近年では、NodeJS、React、AngularJS、Laravelなどのフレームワークを利用した開発が主流で、MySQLなどのデータベースとの連携も前提となることがほとんどです。
単価は50万円〜300万円前後となっていますが、多くの場合、複数人での開発が前提となります。
③スマホアプリの開発
iOSやAndroid向けのスマホアプリの開発を受注する仕事です。
習得が必要なプログラミング言語は、iOSの場合はSwift、Androidの場合はJavaやkotlinとなります。
単価は100万円〜300万円前後ですが、ゲームアプリ開発になると500万円を超えることがほとんどで、開発体制も大人数となります。
④社内システム開発
会社などの組織内で使うシステムの開発を受注する仕事です。
大企業の顧客管理などの大規模なシステム開発を個人で請け負うのは困難ですが、Excelのマクロ作成、ウェブから情報を取得するスクレイピングのプログラム作成などは、個人が受注するのに最適です。
プログラミング言語はVBA、Java、Pythonなどが使われることが多く、単価は小規模なプログラムであれば単価は1万円〜10万円程度となっています。
⑤プログラム関連のライティング
プログラミングを行う仕事ではありませんが、プログラミング関連の記事を執筆する仕事もあります。
プログラミング初心者向けに開発環境の構築方法、学習マニュアル、Q&Aといった記事作成の需要があります。
記事内容はプログラミングの初歩が多いので、高度な技術力は必要ありませんが、初心者でも理解できる説明を書く、丁寧で正確な文章力が求められます。
文字数の単価は1文字3円〜6円程度で、ライターの平均的な相場である1文字1円〜3円程度と比較すると高めとなっています。
⑥プログラミング講師
プログラミングの講師として未経験者や初心者に指導を行う仕事です。
プログラミングスクールやオンライン講座ではプログラミング講師を募集しているほか、ココナラなどのスキルマーケットで個別指導を請け負うといったやり方もあります。
生徒に分かりやすく教える能力が求められるのはもちろんですが、講師としての箔付けに高度なプログラミング技術が求められることが多く、肩書としてキャリアや実務経験、資格の有無なども問われます。
プログラミング講師として得られる時給は2000円〜3000円程度が相場となっています。
プログラミングの副業を受注する方法
プログラミングは他の副業と比べると仕事を見つけやすいジャンルで、募集を見つけるのにそれほど苦労はしないはずです。
プログラミングの仕事探しでは、次のサービスが主流となっています。
①クラウドソーシング
クラウドワークスやランサーズといったクラウドソーシングサービスでは、たくさんのプログラマーの募集が公開されています。
依頼の業務内容や求められるレベルが多彩なのがクラウドソーシングの特徴で、プログラミングを習得したばかりの、実務経験がない人でも受注できる募集があるのが特徴です。
ただし、案件の内容は玉石混交で、中には対価や条件が割に合わない依頼も少なくない点には注意が必要でしょう。
②フリーランス向けエージェント
プログラマー専用のエージェントサービスを利用する方法です。
レバテックやミッドワークスといったサービスでは、フリーランスのプログラマー向けの案件が豊富に用意されています。
ただし、専門性の高いプログラマーに向けたサービスであるため高度な技術力を前提とした案件が多く、実務経験のない初心者には敷居が高くなっています。
③ウェブやSNSで検索する
ウェブやSNSでのプログラマー募集に応募する方法です。
特にX(旧Twitter)では多くのプログラマー募集があり、仲介手数料がかからないため気軽に応募できるのが特徴です。
ただし、第三者によって対価や雇用条件などの精査がされておらず、トラブルが起きても自分で解決するしかないため、リスクの大きな方法でもあります。
プログラミングの副業は未経験でも可能?
プログラミングを副業にする上で気になるのは、未経験者のキャリアの築き方です。
プログラミングの技術を持っていたとしても、プログラマーとして会社に所属して働いた経験がないと、副業として依頼を受注するのは難易度が高くなります。
未経験の副業プログラマーの知っておきたいポイントは次の3つです。
①2年以上の実務経験が求められる
プログラマーの人材募集の多くは「実務経験2年以上」が条件となっています。
そのため副業とはいえ、プログラミングスキルはあっても実務経験が全くないと仕事を受注するのは困難です。
プログラミングの業務では、コードを書くだけでなく、要件定義やバグフィックス、あるいは発注元とのコミュニケーションといった、実務を通じて習得する能力が多くあるため、単にプログラムができるだけでは、実務経験のあるプログラマーに仕事を奪われやすくなります。
②未経験者は資格取得で能力を証明しよう
実務経験の不足しているプログラマーが能力を証明する方法として、資格取得が挙げられます。
ITパスポートや基本情報技術者試験は、IT業界の中でも広く認められている資格で、必ずしもプログラミングのスキルには結びつかないものの、プログラミングに関する基礎的な素養があることを証明してくれます。
実務経験を積む機会がないのであれば、まずはこれらの資格の取得を目指してみるのもひとつの手でしょう。
③未経験者がキャリアを積みやすい仕事は?
プログラミングの技術を習得しても、いきなりプログラマーとして働き始めるのはハードルが高すぎます。
そこで、難易度の低いHTMLのコーディングやExcelのマクロ作成などを受注して実績を作るのも一つの手です。
こういった仕事は高技能のプログラマーは単価が安いために受注したがらないので、初心者が実務経験を積むには最適です。
おすすめの言語は?
これからプログラミングを始めようとしている初心者におすすめのプログラミング言語としては、次のようなものが挙げられます。
- Python
Pythonは読みやすさ、書きやすさにおいて非常に優れたプログラミング言語です。
インデント(字下げ)と無駄を排したシンプルな記法により、複雑なコードでも直感的に内容を理解しやすく、他の言語と比べて習得が容易なことでも知られています。
プログラミングに苦手意識を持っている方にぜひおすすめしたい言語です。
- PHP
PHPは主にウェブ開発で利用されているプログラミング言語です。
HTMLと組み合わせて動的なサイトを構築する際に用いられ、世界で最も多く用いられているCMS・WordPressがPHPで書かれているほか、Laravelなどの強力なフレームワークも用意されています。
HTMLやCSSの延長線上にある技術なので、ホームページ作成を卒業した初心者が次の段階に進むために学ぶ言語として最適です。
- JavaScript
JavaScriptはウェブ上の要素の操作に用いられるプログラミング言語です。
ブラウザ上で動作するため開発環境の構築が容易で、サーバーを用意しなくても実行できる環境が整うためプログラミングの初歩を学ぶのに向いています。
実用性にも優れており、ブックマークレットの作成など、普段利用するスクリプトに技術を活かせるのも初心者にとってメリットです。
さらに高度な技能を習得すれば、React、 Vue.js、 Angularといった人気のフロントエンドフレームワークを利用できるほか、Node.jsでサーバーサイドアプリの開発も行えるなど、拡張性においても非常に優れています。
まとめ
今回は、プログラミングの副業の仕事内容や始め方について解説しました。
プログラミングの副業は、場所や時間を選ばずに作業できる上に、募集の案件も多く、報酬も良いことから、副業として人気のあるジャンルです。
その一方で、プログラミング言語の習得自体が難しい上に、付随する様々なスキルが求められるため、なかなか難易度が高く、特に未経験の方が副業プログラマーとしていきなり働き出すのは、かなり厳しいでしょう。
プログラミングを副業にするなら、HTMLのコーディングやExcelのマクロ作成などの難易度の低い案件をこなして実績を積んでいくのがおすすめです。
プログラミングは無料・優良の教材が豊富に用意されているので、独学での習得も十分に可能です。
今回の記事を参考に、プログラミングの技能を生かした副業に、ぜひチャレンジしてみてください。
誰でも10分!WordPressブログの始め方
ブログを始めるには、ライブドアブログやはてなブログといった無料ブログを使う方法、
あるいはWordPressなどを使用する方法があります。
まだWordPressを持っていない人でも、簡単に準備できる方法を以下の記事で解説しています。
初心者でもわずか10分で始められるので、参考にしてみてください。
合わせて読みたい
【完全ガイド】誰でも10分!WordPressブログの始め方
独自ドメインを取得するなら「お名前.com」
「お名前.com」は、国内No.1のドメイン登録サービス。独自ドメインと合わせて、WordPressの自動インストールに対応したレンタルサーバーも利用できます。WordPressや独自ドメインを一度も使ったことのない人でも、スムーズに始められるはず。
独自ドメインを取得しようと考えている方は、以下のリンクから、ぜひご利用ください。