おすすめの建設業向け見積ソフト25選|選ぶ際のポイントも解説

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- 建設業向け見積ソフトは、機能の充実度や社内・現場での使いやすさに注目して選ぶ
- 導入形態やベンダーのサポート体制、セキュリティ対策も確認しておくのがおすすめ
- ソフト導入後、従業員が操作に慣れるためには一定期間のトレーニングが必要
建設業における見積作成は複雑で、多くの手間と時間を要することがあります。建設業向け見積ソフトを使えば、ミスを防ぎながら正確で迅速な見積作成が可能です。この記事では、おすすめの建設業向け見積ソフトや選ぶ際のポイント、注意点を解説します。
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建設業向け見積ソフトなら複雑な見積作成も簡単

建設業向け見積ソフトとは、建設業に特化した見積作成ソフトで、建築見積ソフトと呼ばれることもあります。階層見積や原価管理、実行予算といった建設業特有の商習慣に対応しており、複雑な見積作成業務をミスなく迅速に行えます。
本記事では、建設業向け見積ソフトの選び方のポイントや、おすすめの製品を解説します。建設業において紙やExcelを使った見積作成に課題を抱えている場合は、ぜひ参考にしてください。
建設業向け見積ソフトは機能の充実度や使いやすさで選ぶ

建設業向け見積ソフトを選ぶ際は、「必要な機能の有無」「社内・現場での使いやすさ」「導入形態」の3つのポイントに留意しましょう。これらはシステムの使い勝手やコストに大きな影響を与える要素であり、ひいては費用対効果にも関わります。
あわせて、費用・サポート体制・セキュリティ対策にも目を向けると、より導入効果の高いサービスを選定しやすくなります。それぞれのポイントについて、次の章でみていきましょう。
【重要なポイント3つ】
- 必要な機能があるか
- 社内でも現場でも使いやすいか
- 自社に合った導入形態か
【その他の比較ポイント】
- 費用はどのくらいか
- サポート体制は十分か
- セキュリティ対策は万全か
建設業向け見積ソフトの選び方で重要な3つのポイント

建設業向け見積ソフトによって機能や操作性が異なるため、自社にとって使いやすいかどうかを確認する必要があります。特に導入形態は使い勝手やコストにも大きく影響することから、十分に検討すべきポイントです。
ここでは、建設業向け見積ソフトの選び方で重要な3つのポイントについて解説します。
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建設業向け見積ソフトの選び方で重要な3つのポイント
必要な機能があるか
ソフトによって搭載機能が違うため、自社に必要な機能があるかを確認しましょう。自社における見積作成の課題を明確にし、その解決につながるような機能が搭載されているソフトを選ぶことが望ましいです。
次のような機能は、建設業における複雑な見積作成の効率化に役立ちます。ここからは、建設業向け見積ソフトにあると便利な機能の例を紹介します。
階層機能の詳細
建設業では、工事の種類などで見積を階層分けする「階層見積」の作成が求められます。ほとんどの建設業向け見積ソフトでは階層見積機能を有していますが、ソフトによって階層数が違うため、自社に必要な階層分けができるかを確認しましょう。
5〜6階層以上の階層構造に対応したものが一般的ですが、中には無制限に階層分けできるソフトもあります。特に大規模なプロジェクトの受注数が多い企業は、多数の階層構造ができるソフトの導入が望ましいです。
見積もり以外の機能
建設業向け見積ソフトは、見積機能に加えて、周辺業務までまとめて行える製品も数多くあります。このようなソフトであれば、1つのツールで事務作業を完結できるため、ミスの防止や業務効率の向上につながります。
例えば、次のような機能があるかを確認しましょう。
- 原価管理
- 予算管理
- 工程管理
- 顧客管理
- 営業管理
上記を中心に、業務の効率化につながるような機能があるソフトを選ぶのがおすすめです。
社内でも現場でも使いやすいか
建設業における見積作成では、入力すべき事項が膨大にあります。そのため、入力がしにくいソフトを導入すると作業効率が下がり、業務担当者のストレスの原因にもなりかねません。
特に建設業向け見積ソフトは、現場で操作することも多いことから、社内・現場ともに誰でも操作しやすいソフトを選ぶことが重要です。シンプルで直感的に操作しやすいインターフェースを備えたソフトなら、ITツールに不慣れな人でも比較的入力しやすいでしょう。
また、予測変換機能があれば、入力候補をクリックするだけで入力が完了するため、膨大な入力作業も効率よく行えます。なお、ソフトの使い勝手は実際に操作しないと分からない場合も多いため、無料トライアルやデモを活用して試験運用してみるのがおすすめです。
自社に合った導入形態か
建設業向け見積ソフトの導入形態には、「クラウド型」と「インストール型」があります。それぞれ特徴・メリット・デメリットが異なるため、自社ニーズに合う方を選びましょう。
クラウド型とインストール型の特徴は、以下の表でご確認ください。
クラウド型 | インストール型 | |
---|---|---|
導入方法 | インターネット経由で利用 | 自社サーバーにインストールして 利用 |
メリット | ・導入コストが安い ・自社での保守・管理が不要 ・複数の現場・社内との データ共有が簡単 | ・オフラインでも利用できる ・膨大なデータも迅速に処理できる ・ランニングコストが安い |
デメリット | インターネット回線に依存する | 初期費用が莫大になりやすい |
建設業向け見積ソフトのその他の比較ポイント

建設業向け見積ソフトを選ぶ際は、上記に加えて、費用・サポート体制・セキュリティ対策にも注目するのがおすすめです。ここからは、各ポイントについて解説します。
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建設業向け見積ソフトのその他の比較ポイント
費用はどのくらいか
クラウド型とインストール型では費用に大きな差が出やすいため、自社の予算に合ったものを選ぶ必要があります。例えば、クラウド型の多くは初期費用はかかりませんが、月額料金が発生するため、長期的にみると割高になることもあります。
一方でインストール型は、自社サーバーの設置やシステムの構築が必要であるため、初期費用が数千万円〜数億円にのぼることも少なくありません。しかし、インストール型に比べるとランニングコストを抑えやすいのがメリットです。
同じ導入形態であっても、機能やアカウント数によって料金に差が出ます。総合的な費用について具体的な見通しを立てた上で、自社予算とのバランスを考えましょう。
サポート体制は十分か
ITツールの導入に不安がある場合は、サポート体制がしっかりしたソフトを選ぶのがおすすめです。例えば、導入時の初期設定の支援や、トラブル発生時に訪問サポートを受けられるかに着目しましょう。
また、ベンダーによっては、効果測定や効果的な運用方法の提案などをワンストップで行うこともあります。ソフトの導入効果の最大化を目指す場合は、これらのサポートの有無も確認しましょう。
セキュリティ対策は万全か
機密性の高い見積データを扱うことから、建設業向け見積ソフトは、万全のセキュリティ対策が行われたものを選ぶことが大切です。特にインターネット経由で利用するクラウド型は、ハッキングや情報漏洩のリスクが高いことを念頭に置く必要があります。
例えば、通信の暗号化やIPアドレス制限、アクセス権限設定などの有無に注目しましょう。現場からスマートフォンなどを使ってシステムにアクセスする場合は、紛失・盗難・なりすましに備えて、多段階認証機能やウイルス対策機能を備えたものが望ましいです。
おすすめの建設業向け見積ソフト25選
株式会社マネーフォワード
マネーフォワード クラウド請求書

見積書・納品書・請求書・領収書の作成が簡単に行え、ワンクリックでメール送付・郵送が完了するソフトなら、マネーフォワード クラウド請求書の導入がおすすめです。

ここがおすすめ!
- フォームに沿って入力するだけで簡単に帳票を作成できる
- インボイス制度にも対応
- 入金ステータスが一目で分かるので、請求の抜け漏れ防止にも効果的
ここが少し気になる…
- 請求書発行に特化しているものの、「入金消込」を利用するには「マネーフォワード クラウド請求書Plus」の契約が必要

株式会社マネーフォワード
マネーフォワード クラウド請求書Plus
ここがおすすめ!
- 売上は契約期間に応じて「自動按分」で管理が行えるため、サブスク事業にも
- CRMや販売管理システムと連携でき、請求書はワンクリックでメール・郵送可能
ここが少し気になる…
- 導入まで2~3ヶ月かかり、導入を急いでいる企業には不向き

株式会社invox
invox発行請求書


ここがおすすめ!
- 初期費用が不要かつ「フリープラン」の提供により導入ハードルが低い
- 「カスタムレイアウト」や請求書の郵送代行・FAX送信にも対応
- 書類の発行だけでなく、入金消込や督促まで自動化できる
ここが少し気になる…
- プランにより「カスタムレイアウト」や「仕訳データ生成」「入金消込」など、一部機能の数量や利用に制限がある

株式会社アイピア
アイピア


ここがおすすめ!
- 顧客管理、見積作成、発注書作成など幅広い業務に対応
- 顧客情報の共有が簡単で、企業特有の設問にも対応可能
- 現場や外出先からでも顧客情報の確認が行え、スムーズな業務を実現
ここが少し気になる…
- 最低利用期間は1ヶ月、会計連携プラン・受発注機能の料金は資料で確認

SBIビジネス・ソリューションズ株式会社
請求QUICK[発行]

ここがおすすめ!
- 請求書発行や自動読み取りは月に50通までなら無料で使える
- インターネットバンキングから明細取得ができる
- 「ファクタリング機能」を備え、発行した請求書を最短2営業日で資金化
ここが少し気になる…
- 郵送代行は1通ごとに285円と高め

弥生株式会社
Misoca

ここがおすすめ!
- ずっと無料の「無料プラン」があり、その他のプランも初年度無料キャンペーンが利用できる
- スマホアプリにも対応で、会社以外でも「見積書・納品書・請求書」の作成やステータス管理が行える
ここが少し気になる…
- 無料トライアルの期間が過ぎると有償プランの初年度無料キャンペーンが利用できない

株式会社DONUTS
ジョブカン見積/請求書

ここがおすすめ!
- 30日間のトライアルが利用でき、導入前にじっくり使用感を試せる
- ステータス管理や合計請求書機能を標準装備
- サポートが手厚く、メール・チャット・電話に対応している
ここが少し気になる…
- 会計機能は非搭載で、ジョブカン会計と連携する必要がある

ここがおすすめ!
- インボイス制度・改正電子帳簿保存法に完全対応かつ、法令改正に伴う自動アップデートにも対応
- 豊富な機能で経理業務の自動化・効率化が実現される
- 債権債務や電子取引をリアルタイムで可視化でき、損益・資金繰り情報がすぐにわかる
ここが少し気になる…
- 詳しい導入期間や価格を確認するには問い合わせが必要
-
当初の予定ではありませんでしたが、インボイス制度や電子帳簿保存法に対応する必要が出てきた際にFreeeを利用していたおかげでとてもスムーズに対応できたこと。インボイスの設定や社内周知もしやすく、Freeeを使っていたことがとてもメリットだと感じました。
メイクリープス株式会社
MakeLeaps

ここがおすすめ!
- 売上見込みの把握やキャッシュフロー予測など、経営に関する業務も一元管理できる
- 受発注・原価管理・タスク管理といった「業務管理」も行える
- 手頃なプランがあり、個人や中小企業でも導入しやすい
ここが少し気になる…
- 無料トライアルはあるが無料プランはなく、機能は少なくてもいいから無料で済ませたい方には不向き
-
主に見積書・請求書作成のために使用しておりました。請求書作成システムは他のどのツールでもできることはそんなに変わらないのですが、boardだけにあるのではと思う機能は、未来の分の書類をあらかじめ作成しておけることです。自動で毎月作成されるように設定できるツールはありますが、実際に作成までできているので、毎月同じ内容の請求+単月のみ請求する項目がある場合、先にその月の明細に入れ込んでおくことができます。入れてしまえば請求月に確認するだけでいいので、請求漏れを防ぐことができてとても便利でした。

株式会社スプレッドオフィス
SpreadOffice


ここがおすすめ!
- 利用制限がなく最長2カ月無料で使え、メールアドレスの登録だけ
- 商品管理やデータ・ファイル管理・形状数値の把握などさまざまな分野に対応
ここが少し気になる…
- 独自帳票や不正ログインロック・2重ログイン警告といった機能は「スタンダードプラン」のみ

株式会社コネクティボ
見積Rich
株式会社NIコンサルティング
Sales Quote Assistant

ここがおすすめ!
- 「AI」を搭載しており、専属アシスタントのAI秘書で営業業務の効率化にも効果的
- 分析や基幹システムとも連携が可能で、顧客管理も一元管理
ここが少し気になる…
- あくまでも見積書作成がメインとなり、請求書発行をメインに考えている方には不向き

株式会社TOKIUM
TOKIUMインボイス

ここがおすすめ!
- インボイスに対応し、「支払申請・承認・仕訳」もオンラインで完結
- 未着請求書の確認機能が標準装備されており、請求書の受領漏れ防止にも
- 同一画面上で請求書画像の確認と仕訳入力作業ができる
ここが少し気になる…
- 詳細な機能や料金は問い合わせで確認

株式会社インフォマート
BtoBプラットフォーム 請求書
ここがおすすめ!
- 利用企業が多く3年連続国内シェアNo.1で安心感がある
- 受取にも対応しており、取引先は無料で利用
- さまざまなシステムと連携が可能で、学習機能により自動で仕訳して取り込みもできる
ここが少し気になる…
- 導入まで約2~3ヶ月かかり、素早く導入したい企業には不向き

トレードシフトジャパン株式会社
Tradeshift

ここがおすすめ!
- ブラウザさえあれば、さまざまな端末で使用できる
- 注文書や請求書などの文書をPDF化して相手企業に送信可能
- 取引先は無料で使うことができ、スムーズにやり取りできる
ここが少し気になる…
- 具体的な金額は問い合わせで確認

ティービー株式会社
LinkPrint CLOUD
ここがおすすめ!
- さまざまな受け取り方法に対応し、情報登録も手軽に行える
- 印刷・電子送付・郵送代行・FAX送信など、取引先に合わせた発行ができる
- 作成から受け取り・保存まですべての帳票を一元管理
ここが少し気になる…
- 入金管理機能はなく、費用は年払い

ウイングアーク1st株式会社
invoiceAgent

ここがおすすめ!
- 帳票フォーマットをそのまま電子保管・管理できるため、初めての導入にも安心
- 独自の処理機能により、活字・手書き文字を高精度に読みとり作業コストを削減
- インボイス制度にも対応しているため、適格請求書のデータ化ができる
ここが少し気になる…
- 詳細な料金は問い合わせで確認する必要がある

DAIKO XTECH株式会社
EdiGate DX-Pless

ここがおすすめ!
- 取引先ごとに自動的に配信できるため、請求書などの配信業務効率が上がる
- CSV形式などのデータも配信でき、取引先もシステム連携が可能
- 無料トライアルでしっかり試せるため、導入が初めての企業でも安心
ここが少し気になる…
- 詳細な機能や料金は問い合わせで確認

株式会社ROBOT PAYMENT
請求管理ロボ

エヌ・ティ・ティ・コミュニケーションズ株式会社
BConnectionデジタルトレード

ここがおすすめ!
- フリープランや目的別の2種類のプランの提供があり、自社にあったプランを選べる
- 100以上の通貨・20以上の言語に対応し、190ヶ国での導入実績がある
ここが少し気になる…
- プランにより使える機能や連携サービスが異なり、導入期間も長い

建設業向け見積ソフトの導入フローと注意点

建設業向け見積ソフトで社内業務の効率化を図るには、入念な導入準備が必要です。ここでは、建設業向け見積ソフトの導入フローと、それぞれの注意点を解説します。
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建設業向け見積ソフトの導入フローと注意点
1. 現状の課題を明確にしておく
建設業向け見積ソフトの導入にあたり、まず見積作成における現状の課題を明確にしましょう。ソフトによって搭載機能に違いがあり、期待できる効果にも差が出るためです。自社の課題を事前に洗い出すことで必要な機能が分かり、最適なソフトの選定につなげられます。
なお、多機能なソフトは対応できる業務範囲も広いですが、その分高額であるため使いこなせない恐れもあります。必要最小限の機能を備えたソフトを選ぶためにも、自社における課題が何であるかを明確にしておきましょう。
2. 長期的な視点で費用対効果を見極める
基本的に建設業向け見積ソフトは長期にわたって運用するため、費用対効果を考える際も長期的な視点に立つ必要があります。例えば、月額費用が継続的に発生するクラウド型は、数年単位で費用対効果を見極めることが大切です。
ソフトの導入によって、年間を通して人的ミスの削減や見積作成時間の短縮といった効果がみられる場合は、高額であっても導入する価値があるでしょう。
一概にコストだけをみるのではなく、機能の充実や導入効果を考慮しながら、バランスの取れた価格帯のソフトを導入しましょう。
3. 導入後は操作トレーニングを行う
建設業向け見積ソフトは、社内の事務スタッフだけでなく、現場作業員が操作することも多いです。誰もがスムーズに操作できるよう、本格的な運用開始前にツールの基本的な操作や活用方法などのトレーニングを実施するのがおすすめです。
特に、これまで紙やExcelで見積作成を行っていた場合は、業務フローが大きく変更される可能性があります。運用開始後のトラブルを避けるためにも、取引先とのデータ共有の方法や社内ワークフローの順番といった、新しい業務フローの確認も必要です。
まとめ

建設業向け見積ソフトは、階層見積など建設業特有の商習慣に対応した見積作成を効率的に行えるツールです。膨大かつ複雑な見積作成を正確に行うことができ、作成時間の短縮にもつなげられます。
ソフトによって機能が異なるため、自社の課題解決に役立つ機能があるかを確認しましょう。現場でも利用したい場合は、インターネット経由でアクセスでき、かつITツールに不慣れな人でも操作しやすいソフトが望ましいです。
見積書には、自社や取引先の機密情報が大量に含まれることから、セキュリティ対策もソフト選定で重視すべきポイントです。本記事を参考に、適切な機能・費用の建設業向け見積ソフトを導入し、自社における見積作成の課題の解決につなげましょう。