電子領収書とは?電子化の注意点や電子契約システムの利便性を解説

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  • 電子領収書は、電子保存要件の電子取引要件を満たす必要がある
  • 電子領収書は、必要なときに領収書を即座に検索できる
  • 紙の領収書を電子領収書に切り替えるには、電子契約システムが便利である

領収書を電子データで作成して管理できる電子領収書は、紙の領収書に比べて業務効率化やコスト削減につながることから、導入を進める企業が増えています。本記事では、電子領収書の概要や電子領収書のメリット・注意点、電子契約システムの活用までわかりやすく解説します。

目次

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  1. 電子領収書の概要
  2. 電子領収書のメリット
  3. 電子領収書の注意点
  4. 電子契約における領収書の発行が不要になるケース
  5. 電子領収書の作り方
  6. 電子契約システムなら法対応やセキュリティも安心
  7. まとめ

電子領収書の概要

近年、ビジネス環境で急速なデジタル化が広がる中、電子領収書が注目を浴びています。これまでは紙の領収書で発行・保管されてきましたが、電子領収書はデジタルメディア上で作成し、データとして保管される新たなスタイルです。

しかし、国税関係帳簿のデジタルデータによる保存には税務署長の事前承認が必要であり、事業者への負担が大きいのが課題でした。そこで、デジタル化の進展に合わせて経理の効率化や正確性の向上を図るため、2022年には電子帳簿保存法に改正が加えられました。

電子帳簿保存法の改正内容

電子帳簿保存法の具体的な変更点は、以下のとおりです。これらの改正によって情報管理の効率化が進み、事業者の負担軽減を図りつつ法的な要件の遵守が保証されるようになりました。また、紙を減らすことで環境面への配慮にもつながっています。

1. 紙の領収書のデータ化保存が可能に

法改正により、これまで紙で提供されていた領収書も電子データとして保存することができるようになりました。物理的な領収書の保管に依存することなく、デジタルデータとして簡便な管理が可能です。

2. 事前承認の不要化

従来、税務署長の事前承認が必要でしたが、電子帳簿の保存においては事前承認が不要となりました。これによって煩雑な手続きが軽減され、デジタルデータの保存がスムーズに行えます。

3. 法的要件の整備

電子帳簿の保存に関する法的要件が明確化され、法的な要件を満たして適切な方法でのデータ保管が容易になりました。電子領収書を取り扱う際に重要な保存要件については、次の項で紹介します。

参考:電子帳簿保存法が改正されました|国税庁

電子帳簿保存法による電子保存要件

電子帳簿保存法による電子保存要件は、電子的な形式で帳簿や記録を保存する際の条件をいくつか規定しています。

これらの要件を満たし優良な電子帳簿に該当する場合、あらかじめ提出された届出書によって、後からその電子帳簿に関連する過少申告が判明しても過少申告加算税が5%軽減される制度の適用を受けることができます。

参考:優良な電子帳簿の要件|国税庁

電子帳簿等保存

電子帳簿保存とは、国税関係帳簿書類を電磁的記録によって保存することです。領収書も国税関係帳簿書類に該当するため、電子保存が認められています。帳簿等の作成において、最初の記録段階から一貫して電子計算機を使用する場合、電子帳簿に当たります。

電子帳簿保存の要件は、大まかに「可視性」の確保と「真実性」の確保の2つです。具体的には、電磁的記録の訂正・削除・追加の事実及び内容を確認することができる電子計算機処理システムの使用や、見読可能装置の備え付け、検索機能の確保などが定められています。

参考:電子帳簿保存法一問一答【電子計算機を使用して作成する帳簿書類関係】Ⅱ 適用要件 【基本的事項】|国税庁

スキャナ保存

電子領収書のスキャナ保存とは、紙の領収書をスキャナ(画像スキャナ)を使用してデジタル画像として保存することを指します。

紙の領収書をスキャナで読み取り、その画像を電子ファイルとして保存するプロセスです。この制度により、従来の紙の領収書を電子データとして保管できるようになります。

スキャナ保存で所定の要件に従ってデータを保存することで、紙の領収書の保管が不要となり、処分が可能です。その結果、紙の領収書が紛失するリスクを軽減できます。

スキャナ保存をする際も電子帳簿保存と同様、「真実性」と「可視性」を確保するための要件を満たす必要があります。具体的には、一定水準以上の解像度や検索機能の確保、タイプスタンプの付与、バージョン管理などが挙げられます。

参考:電子帳簿保存法一問一答【スキャナ保存関係】Ⅱ 適用要件【基本的事項】|国税庁

電子取引

領収書の電子取引は、領収書の発行や受け取りを電子的な手段で行う取引方法です。電子メールやオンライン支払いを使って領収書を発行・受け取ることを含みます。

具体的には、ビジネス取引や支払いの際、領収書を電子メールなどでPDFや画像ファイルとして発行します。これにより、受け取る側が領収書をデジタルデータとして保持できるようになります。

また、クラウド上で運営される会計ソフトウェアを利用して、支払い情報や収入を記録し、領収書の発行と保存を電子的に行うこともできます。

電子取引における領収書など電子データの保存要件には、「システムの概要に関する書類の備え付け」「見読可能装置の備え付け」「検索機能の確保」「データの真実性を担保する措置」の4つが定められています。

参考:電子帳簿保存法一問一答【電子取引関係】Ⅱ 適用要件【基本的事項】|国税庁

電子領収書のメリット

電子領収書は、紙の領収書と比べて多くのメリットが得られます。従来の紙の領収書に比べ、効率化やコスト削減、環境保護など、さまざまな利点があります。ここでは、電子領収書の主なメリットを解説します。

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業務の効率化を図れる

紙の領収書から電子領収書に切り替えることで、手動で領収書を記入・印刷・郵送する手間が不要となり、大幅な業務効率化に期待できます。

また、領収書を受け取った場合も、その場でシステム上にアップロードして経費の承認を得られるため時間の削減が可能です。担当者の負担が減ることで、他のコア業務により多くの時間と労力を費やせます

コスト削減につながる

従来の紙の領収書を扱う場合、印刷して郵送する必要がありますが、電子領収書では印紙代と郵送費の削減が可能です。用紙やインクの消耗が減少し、コスト削減につながります

また、紙の領収書を整理するためにはファイリングキャビネットやフォルダ、ラベルなどが必要ですが、電子領収書ではこれらが不要です。その結果、保管スペースを削減できます。

必要なときに領収書を検索できる

電子領収書はデジタル形式で保存され、データベースに統合することが多いため、情報の管理が容易です。複数の領収書を一元的に管理し、必要なときに求める領収書を素早く検索できます。

電子領収書の注意点

電子領収書には多くのメリットがありますが、利用する際には注意点も存在します。正確な記録の保持や法的な安全性を確保するためには、それぞれを理解しておくことが重要です。ここでは、電子領収書を利用する際の注意点を解説します。

社内で業務フローの確認をする

電子領収書を導入する際には、自社の業務プロセスとの適合性を確認しましょう。アクセス権の制限とセキュリティ対策を徹底し、個人情報や取引データの漏洩を防ぐ体制を整えることが大事です。

従業員には適切なトレーニングと教育を提供し、法令を順守するよう意識を高めることで、誤った取り扱いを防げます。これらの対策により、電子領収書の取り扱いが安全かつスムーズに行え、企業にとって大きな利益をもたらすでしょう。

運用コストがかかる

電子領収書を導入する際には、さまざまな運用コストが発生します。まず、デジタル化のために必要なソフトウェアの購入、カスタマイズ、システム設定にかかるコストが挙げられます。さらに、電子領収書のセキュリティを強化するための対策も必要です。

従業員には電子領収書の取り扱い方法やセキュリティ対策について、トレーニング・教育を行います。その際、トレーニングのコスト、教材の作成、トレーニングに費やす時間なども考慮しなければなりません。

ただし、電子領収書の導入によって紙の領収書の印刷や保管コスト、業務時間を削減できる可能性が高いため、長期的な視点でコスト削減の効果に期待できます。

電子契約における領収書の発行が不要になるケース

電子契約の普及により、必ずしも領収書を発行しなくてもよいケースが増えています。これは、従来の紙中心の証憑管理から、取引事実を電子データで証明する考え方へ移行しているためです。

特に、税務上は領収書という形式よりも支払いの事実が確認できるかが重視されます。

参考:Ⅰ 通則【制度の概要等】|国税庁

電子取引データ自体が証憑として認められるケース

電子帳簿保存法では、電子契約やオンライン取引などでやり取りされたデータについて、領収書・注文書に相当する情報を含む電子データの保存が義務となっています。

つまり、電子取引においては領収書そのものではなく、取引情報(支払金額・取引先・日付など)が記録されたデータの保存が本質的な要件とされているのが実情です。

そのため、電子契約システムや決済サービス上に支払記録が残っていれば、それ自体が証憑となり、別途領収書を発行しなくても実務上問題ないケースがあります

銀行振込・キャッシュレス決済の記録で代替できるケース

銀行振込明細やクレジットカードの利用履歴なども、支払い事実を証明する資料として扱われることがあります。

電子帳簿保存法では、取引に関する情報(領収書に記載される内容を含む)を電子データとして保存すればよいとされており、形式としての領収書に限定されていません。そのため、以下のような場合は領収書が不要と判断されることがあります。

  1. 銀行振込の取引明細が保存されている
  2. クレジットカード決済の履歴が確認できる
  3. 電子契約・請求・決済が一体化して管理されている

電子領収書の作り方

電子領収書の作り方としては、いくつかの方法が考えられます。最も一般的な方法は、WordやExcelなどで領収書のフォーマットを作り、それに内容を記入してPDF化する方法です。

また、書類の電子化のためのサービスやシステムを使う方法もあります。請求書発行サービスや電子契約システムを使えば、領収書の電子化にも対応できます

それらのシステムでは、領収書の作成・発行・保存まで一貫して行えます。相手方は、URLの共有などで領収書をダウンロードでき、必要に応じてプリントアウトも可能です。

システム上での作業を効率的に行いつつ、領収書のテンプレートを保存しておくこともできます。企業や個人を含め、領収書の発行枚数が多い場合にはシステムの利用がおすすめです。

電子契約システムなら法対応やセキュリティも安心

近年、電子契約システムはビジネスにおいて重要な役割を果たすツールとなっています。書類の電子化や契約の電子化などに関連する各種法制度への対応も整備されているため、法によるルールから逸脱してしまう心配もありません。

また、重要な契約にも使われるシステムであるためセキュリティ面でも安心です。紙の領収書に比べて保管時のリスクも軽減できます。領収書をはじめとする書類の信頼性や安全性、検索性を高めるために、電子契約システムは有効な選択肢です。

電子契約システムとは?仕組みやメリット・デメリットを解説

電子契約システムとは、企業などが契約時に交わす署名や押印等の書類でのやり取りを電子上で行うことができるシステムです。この記事では、電子契約システムの仕組みや、メリット・デメリット、選び方や導入する際の注意点などを解説します。

まとめ

電子領収書はデジタルで発行・保存される領収書で、ビジネス環境のデジタル化に合わせて導入されています。以前は税務署長の承認が必要でしたが、電子帳簿保存法の改正によって事前承認が不要となり、紙の領収書をデジタルデータとして容易に保存できます。

その結果、情報管理が効率化し、事業者の負担も軽減されて法的要件も満たしやすくなりました。ペーパーレス化が進むことで、環境にも良い影響が期待されているのが実情です。

法改正によるメリットを最大限に活かすため、電子領収書に切り替える際には電子契約システム導入がおすすめです。

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