SaaSとクラウドの違い|包含関係とASP・オンプレミスとの違いを整理

Check!

  • SaaSとクラウドの包含関係がわかる
  • Gmail・AWSなど具体例の見分け方がわかる
  • ASP・オンプレとの違いと責任範囲を確認できる

SaaSとクラウドは同じ意味で使われがちですが、指している範囲が違います。結論から言うと、クラウドはインターネット経由でサーバーやソフトなどのITの資源を使う仕組み全体で、SaaSはその中でソフトウェアをサービスとして使う形態です。SaaSはすべてクラウドですが、クラウドがすべてSaaSとは限りません。この記事では、SaaS・PaaS・IaaSの包含関係と具体例、ASPやオンプレミスとの違い、言葉を混同したときの問題と責任範囲、社内で用語の理解をそろえる方法を順に解説します。

SaaSとクラウドの用語理解を社内でそろえるための、進め方を診断

Q1. 社内で食い違いが起きやすいのは、どちらですか?

目次

開く

閉じる

  1. SaaSとクラウドの違い|包含関係をSaaS・PaaS・IaaSで整理
  2. 用語の違いを社内でそろえる|説明・テスト・研修を支えるeラーニング3つ
  3. SaaS・PaaS・IaaSの具体例|Gmail・Microsoft 365・AWSはどれにあたるか
  4. SaaSとASPの違い|シングルテナントとマルチテナント
  5. オンプレミスとの違い|自社運用との比較
  6. クラウドとSaaSを混同するとどうなるか|責任範囲のずれ
  7. 用語整理でよくある誤解
  8. 実務で気をつけるべきポイント|導入前の確認と社内チェック
  9. よくある質問(FAQ)
  10. まとめ
  11. 参考文献

SaaSとクラウドの違い|包含関係をSaaS・PaaS・IaaSで整理

クラウドとは、サーバーやソフトなどのITの資源をインターネット経由で必要な分だけ使う仕組み全体のことで、SaaSはその中でソフトウェアそのものを使う形態です。クラウドの形態は、事業者がどこまで用意し、利用者がどこから管理するかによって、SaaS・PaaS・IaaSの3つに分けられます。米国のNISTによる「クラウドコンピューティングの定義」も、3つのサービスモデルで整理しています。

形態 提供されるもの 利用者が管理する範囲
SaaS(Software as a Service) すぐに使えるソフトウェア アカウント、設定、入力するデータ
PaaS(Platform as a Service) アプリケーションを開発・実行する基盤(OS、ミドルウェア、データベースなど) 自社で作るアプリケーションとデータ
IaaS(Infrastructure as a Service) 仮想サーバー、ストレージ、ネットワークなどのインフラ OSから上のすべて

表の上に行くほど事業者が用意する範囲が広く、すぐに使い始められます。下に行くほど利用者の管理範囲と自由度が広がります。「クラウドを導入する」と言っても、SaaSの契約なのかIaaSへのサーバー移行なのかで、必要な知識も予算も変わります。

用語の違いを社内でそろえる|説明・テスト・研修を支えるeラーニング3つ

SaaSとクラウドの違いを全員が同じ意味で使えるようにするには、用語を教材にまとめ、理解度を確かめる仕組みを用意するのが近道です。たとえば、情報システム部門が「クラウド化」をサーバー移行の意味で、営業部門が「新しいSaaSを入れること」の意味で使っていると、予算や日程の見積もりが大きくずれます。

そこで、教材づくり、テスト、研修という役割の違いでeラーニング3つを並べます。いずれもクラウド用語そのものの教材ではなく、自社で決めた定義やルールを全員に届けて確かめる仕組みです。教材の範囲は資料で確認してください。

用語の理解を社内にそろえる、eラーニング3サービスの役割の違い

優劣ではなく役割の違いで並べています

自社の状況:

この状況に合う一例:Smart Boardingは、自社の資料や動画で研修コースを作れます。

資料を無料ダウンロード

この状況に合う一例:SAKU-SAKU Testingは、確認テストを作成して配信できます。

資料を無料ダウンロード

この状況に合う一例:OneCompliance(ワンコンプライアンス)は、情報セキュリティなどの研修を提供しています。

資料を無料ダウンロード
サービス Smart Boarding SAKU-SAKU Testing OneCompliance(ワンコンプライアンス)
向いている会社 社内の用語や手順を、自社の研修コースにまとめたい会社 理解度を、確認テストで確かめたい会社 情報セキュリティの研修を、全員にそろえたい会社
特徴 研修・OJT・eラーニングを1つのシステムで運用でき、LMSで進捗を確認できる CBTの技術を活かしたテスト機能が中心。受講状況や結果はリアルタイムで集計される コンプライアンス研修に特化。ダッシュボードや自動リマインダーで受講を管理できる
注意したい点 手厚いサポートは「充実サポートプラン」のみ 事務局運営やカスタマーデスクはオプション扱い 費用は受講人数に応じるため、問い合わせでの確認が必要
資料・詳細

3サービスの資料をまとめて請求(入力は1回・無料)

まとめて資料をダウンロード

表は横にスクロールできます。料金はプランによって異なるため、資料や公式サイトで確認してください。

用語の定義や稟議書の書き方を、そのまま自社の研修コースにしたい場合の一例が、Smart Boarding(株式会社FCE)です。自社の資料や動画と用意された動画を組み合わせたオリジナルの研修コースを作れ、学習管理(LMS)機能で受講者ごとの進捗や理解度を確認できます。一方で、電話やメール相談、教育プログラム設計といった手厚いサポートは「充実サポートプラン」のみの提供です。料金はプランによって異なるため、資料や公式サイトで確認してください。

株式会社FCE

Smart Boarding

Smart Boarding
出典:www.smartboarding.net

株式会社FCE

Smart Boarding

目指したい社員教育を実現!OJTや研修など社員教育に悩んでいる企業におすすめ

出典:Smart Boarding

LearnOとの比較はこちら

【2026年最新】LearnO vs Smart Boardingを徹底比較|どちらがあなたに合う?評判・機能・料金で検証!

今、eラーニングシステムを導入する企業が増えています。特に「LearnO」と「Smart Boarding」は2大人気サービスで、評価を見てもどちらが本当に自社に合うサービスなのか悩んでいる方も少なくありません。本記事では、徹底比較したビジコン編集部が目的別・使い方別に違いを明確に解説します。

GOOD

ここがおすすめ!

  • 内定者・新人教育からリーダー・管理職育成まであらゆるシーンで活用
  • 属人化を防いでいつでも何回でも学習できる環境を実現
  • 自社オリジナルコースの作成や学習進捗管理も行える
MORE

ここが少し気になる…

  • 電話やメール相談、教育プログラム設計といった手厚いサポートを受けられるのは「充実サポートプラン」のみ

Smart Boardingの導入を決めた理由は、動画学習と社内マニュアルの両方を一つのプラットフォームで活用できる点にあります。

Smart Boarding 導入事例(株式会社ミツハシ、責任者のコメント) 出典:導入事例ページ

SaaS・PaaS・IaaSの具体例|Gmail・Microsoft 365・AWSはどれにあたるか

Gmailを含むGoogle WorkspaceやMicrosoft 365はSaaS、Azure App ServiceやGoogleのApp EngineはPaaS、Azureの仮想マシンやGoogleのCompute EngineはIaaSの例です。用語の定義だけでは区別しにくいため、クラウド事業者が公式資料で示している例を表にまとめます(2026年10月15日時点)。

形態 Microsoftの公式資料に出ている例 Google Cloudの公式資料に出ている例
SaaS Microsoft 365、Dynamics 365 Google Workspace(Gmail、カレンダー、ドライブ、Meetなどを含む)
PaaS Azure App Service、Azure Functions、Azure SQL Database App Engine、Cloud Run
IaaS Azureの仮想マシン、Azure Disk Storage、仮想ネットワーク Compute Engine

出典は、Microsoft Learnの「クラウドでの共同責任」と、Google Cloudの「PaaS、IaaS、SaaSの違い」、Google Workspaceの製品紹介ページです。Gmailは、Google Workspaceに含まれるサービスの1つとして案内されています。メールやチャット、会計など身近なSaaSの例は、SaaSの具体的なサービス例でも紹介しています。

AWSはSaaSですか|3大クラウドをサービス単位で考える

AWSやMicrosoft Azure、Google Cloudは、1つの形態を指す名前ではなく、多数のサービスの集まりです。一般にこの3つが「3大クラウド」と呼ばれることがありますが、公的な定義はありません。Microsoftは多くのAzureソリューションがサービスモデルの組み合わせで成り立つと説明し、Google Cloudも3つのモデルは相互に排他的ではなく組み合わせられるとしています。そのため「AWSはSaaSか」と問うよりも、使おうとしているサービス単位で形態を判断するのが正確です。

SaaS・PaaS・IaaSを見分ける3つの質問

契約しようとしているサービスがどれにあたるか迷うときは、次の質問で判断できます。上から順に当てはまるものを選んでください。

  1. 申し込んだあと、ブラウザやアプリで業務をすぐに始められる既製のソフトウェアですか。当てはまればSaaSです。
  2. 自社で作ったアプリケーションを動かす基盤を借り、サーバーやOSの管理は事業者に任せますか。当てはまればPaaSです。
  3. 仮想サーバーなどを借り、OSの設定や更新、アプリケーションの管理を自社で行いますか。当てはまればIaaSです。

この3つは、Microsoftの資料でも「既製のアプリケーションを使う(SaaS)」「VMやOSを管理せずにアプリケーションを展開する(PaaS)」「仮想マシン、OS、アプリケーションを管理する(IaaS)」と整理されています。画面がブラウザで動くかどうかでは判断できない点に注意してください。

見分け方は、一度読んだだけでは人によって理解に差が出やすい部分です。確認テストで理解度を測りたい場合は、テスト機能を中心にしたeラーニングが役立ちます。

SAKU-SAKU Testing

用語の理解を確認テストで確かめたい会社に

SAKU-SAKU Testingの資料を無料でダウンロードできます

無料・30秒で完了 資料を無料ダウンロード

SaaSとASPの違い|シングルテナントとマルチテナント

ASPとSaaSは、どちらもインターネット経由でソフトを使う形態ですが、環境を利用企業ごとに分けるか、複数の企業で共有するかで区別されることがあります。ASP(Application Service Provider)は、インターネット経由でアプリケーションを提供する事業者、またはその提供形態を指す言葉です。SaaSという言葉が広まる前から使われており、ソフトウェアをネット経由で提供する点ではSaaSとほぼ同じ意味で使われることもあります。クラウドの3分類でいえばSaaSに近い位置づけで、PaaSやIaaSとは別の話です。3層モデルの中でのASPの位置づけは、SaaS・PaaS・IaaSの違いで詳しく解説しています。

比較項目 ASP(シングルテナント型が多い) SaaS(マルチテナント型が多い)
環境の持ち方 利用企業ごとに専用の環境を用意する 1つの環境を複数の企業で共有し、データは論理的に分ける
カスタマイズ 企業ごとの個別対応がしやすい 設定の範囲内で調整するのが基本
費用 専用環境の分、高くなりやすい 環境を共有する分、安く始めやすい
機能の更新 企業ごとに更新の時期を調整することがある 全利用者に一斉に新機能が反映される

ただし、この区別は業界で厳密に決められた定義ではありません。シングルテナント型のSaaSもあれば、マルチテナント型をASPと呼ぶ事業者もあります。実務では呼び名よりも、「専用環境か共有環境か」「どこまでカスタマイズできるか」「更新はいつ反映されるか」を契約前に確認するほうが大切です。

オンプレミスとの違い|自社運用との比較

オンプレミスは、サーバーやソフトウェアを自社で購入・設置して運用する形態で、SaaSとは費用の払い方、導入の早さ、自由度、運用の責任範囲が異なります。クラウドの反対の意味で使われます。SaaSとオンプレミスを比べると、次のような違いがあります。

比較項目 SaaS オンプレミス
費用の払い方 月額・年額の利用料(初期費用は小さい) 機器やライセンスの購入費が最初にかかり、保守費が続く
導入までの期間 申し込み後すぐに使えることが多い 機器の調達や構築に時間がかかる
カスタマイズ 提供される設定の範囲内 自社の業務に合わせて自由に作り込める
運用・保守 事業者がサーバー管理や更新を行う 自社で障害対応や更新を行う
データの置き場所 事業者のデータセンター 自社の管理下

SaaSは早く安く始められる一方、機能や設定の自由度は事業者の仕様に左右されます。オンプレミスは自由度が高い反面、費用と運用の負担が大きくなります。どちらが優れているかではなく、扱うデータの性質、必要なカスタマイズの程度、社内の運用体制から選ぶのが基本です。なお、自社のシステムをIaaSに移す場合は、クラウドでありながら運用の多くを自社で担うことになり、SaaSとオンプレミスの中間に近い位置づけになります。

SaaSを選ぶと利用者側で何が変わるか

総務省の「令和7年版 情報通信白書」では、2024年に80.6%の企業がクラウドサービスを利用しているとされ、メールやファイル共有、給与・会計などで広く使われています。表の違いを利用者の目線で言い換えると、SaaSには主に4つの利点があります。1つ目は、インターネットにつながる環境とアカウントがあれば、会社のパソコンに限らず自宅や外出先、タブレットやスマートフォンからも同じデータにアクセスできることです。2つ目は、機能の追加や不具合の修正が事業者側で自動的に反映され、利用者がソフトの更新作業を行わなくても最新の状態で使い続けられることです。3つ目は、サーバーの監視やOSの更新といった基盤部分の対策を事業者が担うため、自社で持つべきセキュリティ対策の範囲が小さくなることです。4つ目は、必要な機能や利用人数から小さく始め、業務の広がりに合わせて契約を増やせることです。

SaaSの注意点と、向かないケース

利点の裏返しとして、SaaSには次の注意点があります。ネットワークが使えないと業務が止まること、機能や設定の自由度が事業者の仕様に左右されること、事業者の仕様変更や料金改定、サービス内容の変更の影響を受けること、データの保管場所や解約時のデータの取り出し方を契約で確認する必要があることです。

  • 独自の業務フローを細かく作り込みたい場合は、カスタマイズの範囲が限られるSaaSよりも、PaaSやIaaS、オンプレミスが向くことがあります
  • 取り扱うデータの保存場所や管理方法を、社内規程に沿って厳格に管理したい場合は、契約内容と提供形態を先に確認する必要があります
  • 特殊な用途で処理の負荷が高い場合は、事業者の標準の仕様では足りないことがあります

こうした条件を整理したうえで、複数のSaaSを比べる段階に進むときの評価軸は、SaaS比較の正しい方法で解説しています。

Smart Boarding

SaaSの使い方や確認事項が、担当者ごとにばらばらになっていませんか?

こんな会社に向いています

社内の手順や用語を、自社の研修コースにまとめたい

受講者ごとの進捗や理解度を、システムで確認したい

Smart Boardingの資料を無料で見る

クラウドとSaaSを混同するとどうなるか|責任範囲のずれ

クラウドとSaaSを混同したまま話を進めると、予算の見積もりやセキュリティの責任範囲が食い違い、実務でやり直しや対策の抜けが起こります。よく起こるのは次のようなケースです。

  • 「クラウド化」の予算を組んだものの、SaaSの利用料を想定する部署と、IaaSへの移行費用を想定する部署で金額が大きく食い違う
  • 「クラウドだから事業者が全部管理してくれる」と思い込み、IaaSやPaaSで自社が担うべきOSの更新やアクセス権の設定が放置される
  • SaaSを入れれば業務がすぐ変わると考え、既存の業務フローに合わせたカスタマイズができないことに導入後に気づく
  • 取引先やベンダーとの打ち合わせで言葉の意味がずれ、見積もりや提案内容を何度もやり直す

利用者と事業者の責任分担

特に注意したいのが、セキュリティの責任範囲です。Microsoftは、責任の分担をオンプレミス、IaaS、PaaS、SaaSの4つで次のように整理しています(Microsoft Azureを前提とした説明です。他の事業者でも考え方は近いものの、契約ごとに範囲を確認してください)。

責任領域 オンプレミス IaaS PaaS SaaS
顧客データ 利用者 利用者 利用者 利用者
構成と設定 利用者 利用者 利用者 利用者
IDとユーザー 利用者 利用者 利用者 利用者
クライアントデバイス 利用者 利用者 利用者 共同
アプリケーション 利用者 利用者 共同 共同
ネットワークコントロール 利用者 利用者 共同 事業者
オペレーティングシステム 利用者 利用者 事業者 事業者
物理ホスト・ネットワーク・データセンター 利用者 事業者 事業者 事業者

SaaSであっても、データ、アカウントや権限の管理、利用する端末の保護は利用者の責任として残ります。この表は一般的なセキュリティの考え方の整理で、法的な助言ではありません。個別の契約や法令の判断が必要な場合は、専門家や公式情報で確認してください。デジタル庁の「政府情報システムにおけるクラウドサービスの適切な利用に係る基本方針」でも、クラウドの採用を第一候補としつつ、単に利用するのではなく適切に利用する考え方が示されています。

ここまでの責任範囲は、文書にしても読まれなければ守られません。情報セキュリティや個人情報の扱いを、全員が同じ内容で学べる場があると、確認の根拠も残せます。コンプライアンス研修に特化したeラーニングの一例が、OneCompliance(ワンコンプライアンス)(株式会社Oyster)です。法務・労務・情報領域の研修を提供し、個人情報保護法や情報セキュリティ、AIに関する著作権を含む著作権などのコンテンツが用意されています。ダッシュボードや自動リマインダーで受講を管理でき、法改正などに合わせて内容が更新されます。一方で、料金は受講人数に応じて変わり、問い合わせでの確認が必要です。SaaSやクラウドの用語を学ぶ教材があるかは、資料で確認してください。

株式会社Oyster

OneCompliance(ワンコンプライアンス)

OneCompliance(ワンコンプライアンス)
出典:onecompliance.jp

株式会社Oyster

OneCompliance(ワンコンプライアンス)

コンプライアンスに特化!上場準備中/IPO準備中、上場企業、大手グループ会社、監査法人、金融機関/フィンテック、中堅/中小企業の方に特におすすめ

GOOD

ここがおすすめ!

  • 上場準備中/IPO準備中の企業にも最適
  • ダッシュボードや自動リマインダーなど管理工数を最小化
  • 初期費用なし、受講人数に合わせた料金体系のためコストを最適化
MORE

ここが少し気になる…

  • 費用は人数に応じた課金体系のため、問い合わせで確認

時間・場所を選ばずにeラーニングで受講でき、またテキスト・動画、どちらでも学習可能

OneCompliance 導入事例(株式会社プリメディカ。「お役立ちポイント」として掲載) 出典:導入事例ページ

用語整理でよくある誤解

SaaSやクラウドの周辺では、「SaaSとクラウドは同じ」「AWSはSaaS」といった誤解が起こりやすく、正しい理解は表のとおりです。

よくある誤解 正しい理解
SaaSとクラウドは同じ意味 SaaSはクラウドの形態の一つ。クラウドにはPaaSやIaaSも含まれる
AWSやAzureはSaaS AWSやAzureは多数のサービスの集まり。仮想マシンのようなIaaSも、PaaSやSaaSも含まれる
ASPは古い言い方で、SaaSと完全に同じ ほぼ同じ意味で使われることもあるが、専用環境か共有環境かで区別されることがある
クラウドならセキュリティは事業者任せでよい データ、アカウント管理、権限設定など、利用者が責任を持つ範囲が必ずある
オンプレミスはもう古く、選ぶ理由がない 高度なカスタマイズや自社管理が必要な場面では、今も有力な選択肢
Webブラウザで使うものはすべてSaaS 自社サーバーで動く社内システムをブラウザで使う場合もあり、画面の見た目だけでは判断できない

こうした誤解は、一人ひとりの知識不足というより、社内で言葉の定義をそろえる機会がないことから生まれます。表のような誤解と正解の組み合わせは、そのまま確認テストの問題にしやすい形です。テストの作成と集計を重視する場合の一例が、SAKU-SAKU Testing(株式会社イー・コミュニケーションズ)です。CBTの技術を活かしたテスト機能が中心で、既存の設問と自社のオリジナルの設問を1つのテストにまとめられます。受講状況や結果はリアルタイムで集計され、組織やグループごとに把握できます。一方で、事務局運営やカスタマーデスクを利用する場合はオプション扱いです。料金はプランによって異なるため、資料や公式サイトで確認してください。

株式会社イー・コミュニケーションズ

SAKU-SAKU Testing

SAKU-SAKU Testing
出典:www.e-coms.co.jp

株式会社イー・コミュニケーションズ

SAKU-SAKU Testing

初心者にも◎受講者の管理をスムーズに行いたい方におすすめ

GOOD

ここがおすすめ!

  • 不慣れな方でも作成・登録しやすいコンテンツ機能を多数搭載
  • あらゆる企業ですぐに役立つ実践的な内容のコンテンツを厳選して用意
  • ユーザー管理機能を備えているため、より細かな対象でカテゴリーやグループを紐づけられる
MORE

ここが少し気になる…

  • 事務局運営やカスタマーデスクを利用する場合はオプション扱いとなる

実務で気をつけるべきポイント|導入前の確認と社内チェック

SaaSやクラウドの導入を検討するときは、言葉の定義に加えて、形態の明記、責任範囲、データの扱い、費用の試算の5点を確認すると判断を誤りにくくなります。

  • 検討しているのがSaaS、PaaS、IaaSのどれにあたるかを、稟議書や提案書に明記する
  • 事業者と自社の責任範囲(サーバー管理、データのバックアップ、アカウント管理など)を契約前に一覧で確認する
  • データの保管場所(国内か海外か)と、解約時にデータを取り出せるかを確認する
  • カスタマイズの範囲と、既存システムとの連携方法(API連携の可否など)を確認する
  • 利用者数が増えたときの料金の変わり方を試算し、オンプレミスや他の形態と総費用で比べる

中小企業がクラウドを使う際の安全の考え方は、IPA(情報処理推進機構)の「中小企業の情報セキュリティ対策ガイドライン」の付録7「中小企業のためのクラウドサービス安全利用の手引き」で取り上げられています。導入前の確認項目を社内で共有しておくと、担当者が変わっても同じ基準で判断できます。

自社の今の状況は、次のチェックで確かめられます。

SaaSとクラウドの用語・責任範囲、社内でそろっていますか?セルフチェック

当てはまるものを選んでください(登録不要)

よくある質問(FAQ)

Q1. クラウドとSaaSの違いは何ですか?

A. クラウドはインターネット経由でITの資源を使う仕組み全体を指し、SaaSはその中でソフトウェアをサービスとして使う形態です。SaaSはすべてクラウドですが、クラウドにはPaaSやIaaSも含まれるため、クラウドがすべてSaaSとは限りません。

Q2. GmailやMicrosoft 365はSaaSですか?

A. SaaSの例にあたります。Google CloudはGoogle WorkspaceをSaaSの例として挙げ、GmailはGoogle Workspaceに含まれます。MicrosoftもMicrosoft 365をSaaSの例としています。どちらも申し込んですぐに使える既製のソフトウェアで、利用者はアカウントや設定、データを管理します。

Q3. AWSはSaaSですか?3大クラウドとは何ですか?

A. AWSは1つの形態ではなく、多数のサービスの集まりです。仮想サーバーのようなIaaSにあたるサービスもあれば、PaaSやSaaSにあたるサービスもあるため、サービス単位で判断します。3大クラウドは、一般にAWS、Microsoft Azure、Google Cloudを指して使われる言い方で、公的な定義はありません。

Q4. ASPとSaaSは同じものですか?

A. ほぼ同じ意味で使われることもありますが、利用企業ごとに専用環境を用意するシングルテナント型をASP、複数企業で1つの環境を共有するマルチテナント型をSaaSと区別することがあります。厳密な定義ではないため、契約前に環境の持ち方を確認するのが確実です。

Q5. SaaSとオンプレミスはどちらを選ぶべきですか?

A. 早く安く始めたい場合や運用の負担を減らしたい場合はSaaS、高度なカスタマイズや自社でのデータ管理が必要な場合はオンプレミスが向いています。扱うデータの性質、必要なカスタマイズの程度、社内の運用体制から判断しましょう。

Q6. クラウドを使えばセキュリティ対策は不要ですか?

A. 不要ではありません。クラウドでは事業者と利用者が責任を分担するのが一般的で、SaaSでもデータ、アカウント管理、権限設定は利用者の責任です。PaaSやIaaSでは、OSやアプリケーションの管理など利用者の責任範囲がさらに広がります。

まとめ

SaaSとクラウドは、同じ意味ではなく包含関係にある言葉です。違いを押さえるときは、次の3点を意識すると整理しやすくなります。

  1. クラウドは仕組み全体、SaaSはその中の形態の一つ。PaaSやIaaSとは事業者が提供する範囲が違い、サービス単位で見分ける。
  2. ASPとは環境の持ち方、オンプレミスとは費用・自由度・運用の責任範囲で違いが出る。SaaSでもデータとアカウントの管理は利用者の責任。
  3. 言葉の混同は予算や責任範囲の行き違いにつながるため、用語を教材と確認テストにして社内でそろえる仕組み(eラーニングなど)の導入を検討する。

参考文献

同じカテゴリの記事を探す

同じタグの記事を探す

同じタグの記事はありません

top