おすすめのAIはどう選ぶ?用途別の代表サービスと5つの判断軸、法人導入のルール整備まで解説

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  • 目的と自社の状態を決めてから選ぶ
  • 無料版を同じ題材で試し5軸で比べる
  • 分担と社内ルールでシャドーAIを防ぐ

「おすすめのAIを調べても、候補が多すぎてどれを選べばよいか分からない」「一番いいAIはどれか、ChatGPTより優れたAIはあるのか」。AIを選ぶときの迷いの多くは、サービスの性能差ではなく、何に使うかと、自社がそれを使いこなせる状態かが整理できていないことから生まれます。おすすめのAIは、用途と自社の状態によって変わるため、万人に共通の1つはありません。本記事では、ChatGPT・Claude・Gemini・Microsoft Copilot・Canvaなど代表的なサービスの無料版・法人向けプランの有無(2026年10月16日に各社の公式ページで確認)、用途別マップ、正確性・文章品質・業務導線・コスト・ガバナンスの5つの判断軸、複数のAIの分担、法人導入時の社内ルールまで順に整理します。サービスの順位づけはせず、自社に合う選び方を判断できる状態を目指します。

あなたの会社のAI選びで、先に確認したいことは?

Q1. AIでまず楽にしたい作業はどちらですか?

目次

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  1. AIの選び方|まず目的・利用シーンと自社の現状を明確にする
  2. 用途別マップ|文章作成型・チャット型・画像認識型・予測分析型
  3. 5つの判断軸|正確性・文章品質・業務導線・コスト・ガバナンス
  4. 「1つに絞る」より「分担させる」考え方
  5. 法人導入時の社内ルール整備|シャドーAI対策
  6. 選定でよくある失敗パターン
  7. AIを使いこなす人材の見極めと配置|採用・育成の視点
  8. よくある質問(FAQ)
  9. まとめ
  10. 参考文献

AIの選び方|まず目的・利用シーンと自社の現状を明確にする

おすすめのAIは、会社の目的、利用シーン、社内で使いこなせる状態の3つで決まります。選ぶ前にこの3つを整理しておくことが、失敗しないAI選びの出発点です。

話題のAIをとりあえず全社に配る始め方は、よくある失敗の入口です。何に使うかが決まっていないと、社員は使いどころが分からず、数か月後には一部の人しか使っていない状態になります。総務省の令和8年版情報通信白書によると、生成AIの活用方針について「積極的に活用する」または「活用する領域を限定して利用する」と答えた日本企業の割合は68.9%で、前年度の49.7%から大きく上がりました。AIを使う企業が増えるなかでは、どのAIを選ぶかに加えて、入れたあとに社内で使われ続ける状態をつくれるかも、選ぶ段階から考えておく必要があります。

見落とされがちなのが「自社の現状」です。同じAIを入れても、部署間の連携がとれている会社ではすぐに使い方が共有され、そうでない会社では一部の社員の個人利用で終わります。社員の意識や部署ごとの課題を短時間で可視化したい場合は、従業員サーベイなどの組織診断ツールを使う方法があります。次の表は、AIの導入前後の状態を確かめるサービスを、優劣ではなく役割の違いで並べたものです。

AIを入れる前後に、社内の状態を確かめるサービスの役割比較

自社の状況を選ぶと、合うサービスが強調されます。優劣ではなく役割の違いで並べています

自社の状況:

この状況に合う一例:WevoxAIを広げたあとの使われ方を、短いサーベイで続けて確かめられます

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この状況に合う一例:ラフールサーベイ部署ごとの課題の背景まで確かめ、専任担当の支援を受けられます

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この状況に合う一例:ミキワメAI 適性検査社員のデータから採用基準を決め、配置の判断にも使えます

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サービス Wevox ラフールサーベイ ミキワメAI 適性検査
向いている会社 AIの導入前後で、従業員の状態を短い間隔で続けて確かめたい会社 部署ごとの課題の背景まで確かめ、専任担当の支援を受けたい会社 AIを任せる人材の採用や配置の基準を、データでそろえたい会社
特徴 1ヶ月の無料トライアルがあり、最低利用人数・最低利用年数がない。測定のほか学習支援・活用支援も提供 組織の状態を可視化する設問を網羅し、専任担当による徹底的なサポートを受けられる 採用候補者が自社で活躍できる可能性をSからEの14段階で表示。性格分析に特化
注意したい点 高度分析・セキュリティオプションなどは別途契約が必要 課題解決に効果的なオプションサービスは見積もりで依頼 紙・会場での受検は非対応。AIの知識や操作を測る検査ではない
資料・詳細

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表は横にスクロールできます。料金はプランによって異なるため、資料や公式サイトで確認してください。

AIを全社に広げる前後で、現場の状態を短い間隔で確かめたい場合の一例が、株式会社アトラエが提供するWevoxです。商品ページによると、1ヶ月の無料トライアルがあり、最低利用人数・最低利用年数がなく、初期費用や契約の縛りもありません。定期的なパルスサーベイは、月に1-2回の高頻度でも2-3分ほどで回答できるとされ、測定機能だけでなく学習支援や活用支援のサービスも提供されています。一方で、高度な分析やセキュリティのオプションは別途契約が必要です。商品ページの評価は3.7(3件、2026年10月16日確認)です。料金はプランによって異なるため、資料や公式サイトで確認してください。

株式会社アトラエ

Wevox

Wevox
出典:get.wevox.io

株式会社アトラエ

Wevox

組織のパフォーマンスが向上!まずは導入したいあらゆる企業におすすめ

全体評価
3.7 (3件)

1人当たり300円/月~で気軽にサーベイを始められ、AIによるビッグデータを基にしたサポートと組織のコミュニケーション強化を図れるツールを選択するなら、Wevoxの導入がおすすめです。

評判・口コミを紹介

Wevoxが最も手軽に経営幹部へ意見を届けられるツールだと感じている従業員が多いように思います。直属の上司に相談しづらい、あるいは、どこに相談すればいいかわからないような悩みを伝えられることに加え、匿名であることにメリットを感じている従業員が多いようです。

導入事例(NECネッツエスアイ・サービス株式会社)|株式会社アトラエ

GOOD

ここがおすすめ!

  • 1ヶ月の無料トライアルがあり、最低利用人数・最低利用年数なし、初期費用や契約の縛りもない
  • 測定機能だけでなく「学習支援」や「活用支援」サービスも提供
  • 充実した機能で使いやすく、金融や物流・飲食・ITなど、あらゆる業種・業界で導入ができる
MORE

ここが少し気になる…

  • 高度分析・セキュリティオプションなどは別途契約が必要
評価・口コミ(一部抜粋)
3.7
  • 社員の満足度や不満ポイントを毎月認識できるので、納得度の高い福利厚生や不満が多い社内施策などリアルボイスを回収できる。さらに、毎月のポイント推移が見れるのでスコアが上がっているのか下がっているのかなど分析するのに便利。

  • 当社では、この結果をもとに部署ごとにエンゲージメント指数をはかり、チーム単位でエンゲージメント指数をもっと上げていこう、というエンゲージメント活動をスタートしました。普段関わりの少ない他部署メンバーと交流する機会を作る等、このサービスを通して直接業務には関係なくとも仕事のモチベーションを上げるためにどうしたらいいか、と考える機会ができたことが大きなメリットだと思います。

  • サービスを導入したことで、これまで感覚に頼っていた組織の状態を定量的に可視化できるようになり、エンゲージメントの低下や離職リスクを早期に発見できるようになりました。スマホでも簡単に回答できるユーザーインターフェースで、回答率が高く、現場の声をリアルタイムで把握可能でした。グループ単位での分析やアドバイスコメントもあり、具体的な改善アクションにつなげやすい点を評価しています

全社一律ではなく、事業部など部単位で導入を進めてきたこと

出典: Wevox導入・活用事例(株式会社エーピーコミュニケーションズ)

この事例はAIの導入ではなくサーベイの全社展開の話ですが、部署ごとに小さく始めて広げるという進め方は、AIの導入にもそのまま当てはまります。選ぶ前に整理することを、次の表にまとめます。

整理すること 具体的に決める内容 確認の方法
目的・利用シーン 対象の業務(議事録、問い合わせ対応、資料作成など)、使う部署と人数、1回あたりの作業時間 各部署に「時間がかかっている定型作業」を3つずつ挙げてもらう
扱う情報 顧客情報や社外秘の資料を入力する可能性があるか 対象業務で使うデータの種類を洗い出す
自社の現状(組織の状態) 新しいツールへの抵抗感、部署間の情報共有、ルールを守る文化があるか 社員アンケートや組織診断ツールで、組織の課題を数値で把握する

AIの基本から確認したい場合は、AIとは?中小企業が安全に始める3ステップも参考になります。

用途別マップ|文章作成型・チャット型・画像認識型・予測分析型

業務で使うAIは、得意なことによって大きく4つの型に分けられます。「おすすめ」を探す前に、自社の目的がどの型に当てはまるかを決めると、比較する候補を一気に絞り込めます。

型 得意なこと 業務での使用例 選ぶときの留意点
文章作成型 文章の下書き、要約、言い換え、翻訳 メール文面、議事録の要約、提案書の構成案、ブログ記事の下書き 事実と異なる内容がもっともらしく出力されることがあり、人の確認が必須
チャット型 対話形式での質問応答、社内資料をもとにした回答 社内規程の問い合わせ窓口、顧客からのよくある質問への一次回答 回答のもとになる資料の更新と、答えられない質問を人に引き継ぐ経路が必要
画像認識型 画像や書類の文字・物体の読み取り、分類 請求書や名刺の読み取り(AI-OCR)、製品の外観検査、在庫の確認 書類の形式や撮影環境で精度が変わるため、自社の実データで試す
予測分析型 過去のデータから将来の数値や傾向を予測 需要予測、売上予測、解約しそうな顧客の把握、広告の貢献度を分析するアトリビューション分析 一定量の整ったデータが前提。データが少ない段階では効果が出にくい

中小企業が最初に取り組みやすいのは、文章作成型とチャット型です。多くの汎用の生成AIサービスはこの2つを兼ねており、無料または少額のプランから試せます。画像認識型は、経理の書類入力や製造現場の検査など、対象業務がはっきりしている場合に効果を出しやすい型です。予測分析型は、販売データや顧客データが蓄積され、整理されていることが前提になるため、データの整備と並行して検討するとよいでしょう。業務領域ごとの使い方は、AI活用とは?業務改善・価値創出の2軸と事例・進め方で詳しく解説しています。

チャット型の代表的な使い道が、カスタマーサービス業務への導入です。導入の手順は、まず問い合わせの件数と種類を洗い出し、よくある質問から一次回答をAIに任せます。次に、AIが答えられない質問を人に引き継ぐ経路と、回答のもとになる資料を更新する担当者を決めます。最初から全問い合わせを任せず、範囲を限って始めると、誤回答が起きたときの影響を抑えられます。

また、最近は「指示された作業に答える」だけでなく、目的を伝えると複数の手順を自分で計画して進めるエージェント型のAIも増えています。便利な反面、AIが自動で実行する範囲が広がるほど、誤った操作や情報の持ち出しが起きたときの影響も大きくなります。導入する場合は、AIに任せる操作の範囲を先に決めておきましょう。

4つの型に加えて検討されることが多い用途

おすすめのAIを紹介する記事では、上の4つの型に加えて、出典付きで調べものを手伝う情報収集型や、画像・動画・音声をつくる生成型も取り上げられることが多くなっています。いずれも便利な反面、選ぶときに確認すべき点が文章作成型とは異なります。

用途 業務での使用例 選ぶときの留意点
情報収集型 市場や競合の下調べ、社内資料を読み込ませた要約・整理 回答に出典が示されるか、示された出典を人が開いて内容を確かめられるか
画像・動画・音声の生成型 広告バナーの案出し、社内研修動画のナレーション、SNS投稿用の画像 生成物を商用利用できるかの利用規約上の条件、既存の著作物と似ていないかの確認体制

特に生成型は、サービスによって商用利用の可否や条件が異なり、無料プランと有料プランで条件が変わる場合もあります。AIでつくった画像や文章であっても、既存の著作物と似ている場合には著作権侵害が問題になり得るとされており、文化庁は「AIと著作権」に関する考え方を公表しています。社外に出す制作物に使う場合は、利用規約の確認と、公開前に人が確認する手順をあわせて決めておきましょう。著作権の考え方はAIの著作権|生成AI時代の権利と実務対応でも整理しています。なお、本記事は法的助言を目的としたものではありません。個別の判断が必要な場合は専門家に相談してください。

代表的なAIサービスの例|無料版と法人向けプランの有無

代表的な生成AIには、ChatGPT、Claude、Gemini、Microsoft Copilot、Canvaなどがあり、いずれも無料で試せる範囲や法人向けのプランが公式ページで案内されています。ただし使用量の上限や機能はサービスごとに異なり、更新もされるため、導入前に最新の公式ページで確認してください。

サービス 主な用途 無料で試せる範囲 法人・チーム向け
ChatGPT 文章作成、要約、調べもの、画像作成 無料版がある。メッセージ数や画像作成などに上限がある ビジネス・エンタープライズ向けのプランがある
Claude(Anthropic) 文章作成、要約、ファイルを使った作業 Freeプランがある Team・Enterprise向けのプランがある
Gemini(Google) 調べもの(Deep Research)、画像の生成と編集、Googleのサービスからの呼び出し Googleアカウントで使える無料プランがある ビジネス向けのプランがある
Microsoft Copilot Word・Excel・PowerPoint・Outlookなどの文書作成や分析 個人向けのページに無料で試せる案内がある 一般法人向けのページがある(Microsoft 365 Copilot)
Canva 資料やバナーのデザイン、画像の作成 無料版がある Canvaビジネス・エンタープライズがある

上の表は、各社の公式ページで確認できた内容を2026年10月16日時点でまとめたもので、料金の金額は載せていません。機能や上限は随時変わるため、契約前に公式ページで最新の内容を確認してください。表のサービスは、用途の違いを示すために並べたもので、優劣や順位を示すものではありません。

「一番いいAI」「ChatGPTより優れたAI」は決められるか

用途を問わず最も優れた1つのAIを、公式の情報だけで決めることはできません。「ChatGPTより優れたAIは?」と探すときは、自社の用途と同じ題材で候補を比べるのが確実です。

AIの出来栄えは、依頼する内容、入力する資料、求める文体によって変わります。上の表のサービスも、文章づくりを中心に使うのか、Googleのサービスと合わせて使うのか、Microsoft 365のアプリの中で使うのか、デザインづくりが中心なのかなど、強みを発揮する場面が異なります。そのため、検索で見かける「第1位」「最強」といった並びは、測った題材や時期が違えば入れ替わりうるものとして扱い、決め手にしないほうが安全です。自社に合うかどうかは、次の手順で確かめられます。

  1. 実際の業務から依頼文を3つ用意する(例: 議事録の要約、取引先へのメール、問い合わせへの回答案)
  2. 同じ依頼文を2から3のAIに入力し、結果を並べて比べる
  3. 事実の誤りの有無と、使える形に直すまでにかかった時間を記録して、使うAIを決める

無料で使えるAIを選ぶときの確認点

無料でAIを使うなら、まず代表的なサービスの無料版を同じ題材で試し、使用量の上限・機能の制限・入力内容の扱いの3つを確認して選びます。

確認点 見るところ
使用量の上限 無料版には回数や使用量の上限がある。ChatGPTとGeminiの公式ページには、有料プランで上限が広がる旨の記載がある
機能の制限 画像作成、調べもの、ファイルを使った作業などは、無料版と有料版で使える範囲が分かれることがある
登録とアカウント 既存のアカウント(Googleアカウントなど)で始められるか。業務で使う場合、個人のアカウントを使ってよいか
日本語での使いやすさ 実際の業務文書を入力して、日本語の自然さと修正にかかる手間を確かめる
入力内容の扱い 入力した内容が学習に使われるかなどの設定は、各社の公式ページで確認する

無料版は試すのには便利ですが、業務で継続して使うなら、データの取り扱いや管理機能を法人向けプランで確認しましょう。無料のAIを社員が個人の判断で業務に使い始めると、後述するシャドーAIにつながります。

5つの判断軸|正確性・文章品質・業務導線・コスト・ガバナンス

型を決めたら、候補のAIを「正確性」「文章品質」「業務導線」「コスト」「ガバナンス」の5つの軸で比べます。すべてで満点のAIはないため、自社の目的にとってどの軸が最も重要かを先に決めておくことがポイントです。

判断軸 確認すること 試し方
1. 正確性 事実と異なる回答の出にくさ、回答の根拠(出典)を示せるか 答えを知っている社内の質問を複数のAIに投げ、正答率と出典の示し方を比べる
2. 文章品質 日本語の自然さ、敬語や社内の言い回しへの合わせやすさ 実際に送るメールや報告書と同じ条件で下書きさせ、修正にかかる時間を比べる
3. 業務導線 普段使うメール、チャット、文書作成ソフトの中から呼び出せるか。スマホのアプリから外出先でも使えるか 対象業務の流れを書き出し、AIを使う場面で画面の切り替えが何回発生するかを数える。移動中に資料を確認する場面なら、スマホで同じ操作ができるかも試す
4. コスト 1人あたりの月額、利用量に応じた従量課金の有無、最低契約人数、無料版の上限 実際に使う人数と頻度で年間費用を計算し、削減できる作業時間と比べる
5. ガバナンス 入力データがAIの学習に使われない設定か、管理者が利用状況を把握できるか、アカウントを一元管理できるか 法人向けプランの利用規約とデータの取り扱い方針を読み、社内ルールと照らし合わせる

たとえば、社外に出す文書をつくるなら正確性と文章品質、営業担当が外出先で使うなら業務導線、全社員に配るならコストとガバナンスの比重が大きくなります。ほかの「おすすめのAI」を紹介する記事でよく挙げられる、日本語への対応、無料か有料か、利用者の口コミといった観点は、この5つの軸でいえば文章品質とコスト、正確性の確認にあたります。比較は資料やランキングだけで判断せず、候補を2から3つに絞ったうえで、実際の業務の題材を使って1から2週間試すのが確実です。

5つの軸のうち、ガバナンスは「ツールの機能」だけでは決まらない点に注意が必要です。管理機能が充実したAIを選んでも、社内でルールが共有されていなければ効果は出ません。ルールが守られるかどうかは、部署間のコミュニケーションや管理職の関与といった組織の状態に左右されます。自社のどこに課題があるかを把握したうえで比較すると、どの軸を重視すべきかが見えやすくなります。

3サービスの役割を比較表で見る

「1つに絞る」より「分担させる」考え方

AIは1つに絞り込む必要はありません。全社で使う汎用の生成AIを1つ決めたうえで、特定の業務には専用のAIを組み合わせる「分担」の考え方をとると、それぞれの強みを活かせます。

文章の下書きが得意なAI、社内資料の検索に強いAI、書類の読み取りに特化したAIでは、得意分野がまったく異なります。1つのAIですべてを済ませようとすると、苦手な作業で期待外れの結果が出て、「AIは使えない」という印象だけが社内に残りがちです。

役割 担当させるAIの例 利用者
全社共通の基盤 法人向けプランの汎用生成AI(文章作成・要約・相談) 全社員
業務特化 経理ソフトのAI-OCR、問い合わせ対応のチャットボット、会議ツールの自動議事録 該当部署
専門用途 画像生成AI、予測分析ツールなど 担当者を限定

ただし、分担させるほど契約とアカウントの数は増えます。部署ごとに好きなAIを契約していると、費用の重複や、誰がどのサービスに何を入力しているか分からない状態を招きます。「全社共通の基盤は情報システム担当が一元管理し、業務特化のAIは申請制にする」のように、分担のルールも合わせて決めておきましょう。すでに使っている業務ソフトにAI機能が追加されている場合は、新しいサービスを契約するより先に、その機能を試すのも効率的です。

法人導入時の社内ルール整備|シャドーAI対策

会社としてAIを導入するなら、ツール選びと同時に社内ルールを整備することが欠かせません。ルールがないまま放置すると、社員が個人のアカウントで会社の許可なくAIを使う「シャドーAI」が広がり、情報漏えいなどのリスクにつながります。

シャドーAIは、社員に悪意があって起きるものではありません。「業務を早く終わらせたい」という前向きな動機から、無料のAIに顧客情報や社外秘の資料を入力してしまうケースがほとんどです。禁止するだけでは隠れて使われるため、会社が認めたAIと使い方を示し、安心して使える環境を用意するのが現実的な対策です。

個人情報保護委員会は、生成AIサービスに個人情報を含むプロンプトを入力する際の注意点を公表しています。また、経済産業省と総務省の「AI事業者ガイドライン」(第1.2版)では、AIを業務で利用する事業者にも、安全性やプライバシーへの配慮、透明性の確保などが求められています。AIに関する法律の全体像は、AIの法律とは?推進法・著作権・EU法の全体像で整理しています。これらを参考に、最低限次の項目を社内ルールに盛り込みましょう。

ルールの項目 決める内容の例
使ってよいAI 会社が契約したサービスのみ利用可。新しいサービスを使いたい場合の申請方法
入力してよい情報 個人情報、取引先の機密情報、未公開の経営情報は入力しない。判断に迷う場合の相談先
出力の確認 社外に出す文書は必ず人が事実確認する。他者の著作物に似ていないかを確認する
アカウント管理 業務用アカウントの発行と、退職・異動時の停止の手順
見直しの時期 半年に1回など、ルールと契約サービスを見直す時期と担当者

ルールは作るだけでなく、運用する担当を決めることも大切です。専任のAI部門がない中小企業では、情報システム担当や総務、経営企画が兼ねる形でも構いません。担当は、契約の一元管理、利用の申請の受付、ルールの見直しの3つを受け持ちます。

そのうえで、守られているかを確かめましょう。社員がルールの存在を知っているか、現場で困っていることはないかを定期的に確認します。部署によってルールの浸透度に差がある場合、その背景には上司と部下のコミュニケーション不足や、部署間の情報共有の弱さといった組織の課題が隠れていることがあります。こうした課題を部署別・階層別に把握し、ルールの周知や研修をどこから強化すべきか判断する方法の一例が、株式会社ラフールのラフールサーベイです。商品ページによると、組織の状態を可視化するための設問を網羅し、強みと課題の発見につながります。専任担当による徹底的なサポートを受けられ、従業員設定や実施プランの自動作成など、導入や運用を簡単に行える点も特徴とされています。一方で、組織課題の解決に効果的なオプションサービスは見積もりでの依頼になります。料金はプランによって異なるため、資料や公式サイトで確認してください。

株式会社ラフール

ラフールサーベイ

ラフールサーベイ
出典:survey.lafool.jp

株式会社ラフール

ラフールサーベイ

課題発見にも◎サポート体制の手厚さを求める企業におすすめ

企業に関わる人すべてが身体的・精神的・社会的に満ち足りた状態を実現し、従業員のセルフマネジメントを促進するなら、ラフールサーベイの導入がおすすめです。

評判・口コミを紹介

「ショートサーベイ」で把握できる、メンタル・フィジカル・エンゲージメントの結果をもとに、気になる点数が出ている時、振れ幅が大きい時などに、社員に声をかけたり、面談を行うようにしています。

悪化する前に未然に対応できるようになったことは大きな利点です。

活用事例(株式会社平山組)|株式会社ラフール

GOOD

ここがおすすめ!

  • 専任担当による、徹底的なサポートを受けられる
  • 組織の状態を可視化するための設問を網羅し、強みと課題の発見につながる
  • 従業員設定や実施プランの自動作成など、簡単に導入や運用が行える
MORE

ここが少し気になる…

  • 組織課題解決に効果的なオプションサービスは見積もりで依頼

部署ごとに結果の良し悪しを把握できるため、管理職と共通認識をもって会話できるようになった

出典: ラフールサーベイ導入事例(ミタニ建設工業株式会社)
3サービスの役割を比較表で見る

選定でよくある失敗パターン

AI選びの失敗は、ツールの性能不足よりも、選び方と導入の進め方に原因があることがほとんどです。よくある失敗を、よくある状態と改善後の状態で整理します。

失敗パターン Before(よくある状態) After(改善後)
1. ランキング上位をそのまま選ぶ 評判のよいAIを契約したが、自社の業務には合わず使われない 対象業務と型を先に決め、実際の業務の題材で2から3候補を試す
2. 全社一斉に配るだけ アカウントを配布したが、使い方の共有がなく利用率が伸びない 1つの部署で成功例をつくり、使い方の例文を添えて横に広げる
3. 無料版のまま業務で使う 入力データの扱いが確認されておらず、機密情報が入力されている 業務利用は法人向けプランに限定し、データの取り扱い設定を確認する
4. 部署ごとにばらばらに契約する 似たサービスに重複して費用を払い、全体の利用状況も分からない 契約を一元管理し、業務特化のAIは申請制にする
5. 効果を測らない 契約を続けるべきか判断できず、なんとなく更新している 導入前に対象業務の作業時間を測り、3か月後に比べる

特に2つ目と4つ目は、AIそのものではなく組織の進め方の問題です。どのAIを選ぶかと同じくらい、誰が旗振り役になり、どう社内に広げるかを決めておくことが、AI導入を成功させる近道です。導入後に「使われているか」「部署ごとに差が出ていないか」を確かめるには、利用状況のログに加えて、従業員の声を短い間隔で集める方法も有効です。

Wevox

AIを配ったあとの使われ方を、短いサーベイで確かめたい会社に

Wevoxの資料を無料でダウンロードできます

無料・30秒で完了 資料を無料ダウンロード

AIを使いこなす人材の見極めと配置|採用・育成の視点

AIの使いこなしは、ツールの機能だけでなく、使う人の仕事への向き合い方にも左右されます。AIを任せる担当者や新しい人材を選ぶときは、スキルの有無に加えて、自社の仕事の進め方に合うかも見ます。

AIの活用が広がると、導入の旗振り役や、現場で使い方を広める担当者を誰に任せるかが課題になります。経験や肩書だけで決めると、新しい道具を試す姿勢や、AIの出力を確かめる習慣が合わず、定着しないことがあります。人材を見極めるときは、次の4点を確認するとよいでしょう。

見る点 確認の方法
AIの出力を疑って確かめる姿勢 事実確認が必要な短い課題を出し、AIの回答をどう検証するかを見る
新しいツールを試す姿勢 最近試した道具と、それをどう仕事に活かしたかを面談で聞く
自社の仕事の進め方との相性 活躍している社員の特徴を整理し、候補者や配置候補と比べる
育成の余地 入社後の研修や、AIの利用ルールの教育でどこまで補えるかを見る

3つ目の「自社の仕事の進め方との相性」を、感覚ではなくデータで確かめる方法の一例が、株式会社リーディングマークのミキワメAI 適性検査です。商品ページによると、社員の適性検査の結果から社風を分析して採用基準を設定し、採用候補者が自社で活躍できる可能性をSからEの14段階で判定します。性格分析に特化しているため、適正な配属の判断にも使えるとされています。ただし、AIの知識や操作スキルを測る検査ではなく、紙や会場での受検には対応していません。AIの使いこなしそのものは、入社後の研修と社内ルールで育てる前提で、人材の見極めの補助として検討するとよいでしょう。料金はプランによって異なるため、資料や公式サイトで確認してください。

株式会社リーディングマーク

ミキワメAI 適性検査

ミキワメAI 適性検査
出典:mikiwame.com

株式会社リーディングマーク

ミキワメAI 適性検査

従業員は無料で受検!低コストで採用ミスマッチを防止したい企業におすすめ

評価・口コミを紹介

以前は新卒採用者の50%にあたる人数が退職していたところ、ミキワメ導入から現在(2024年1月)まで新卒退職者がゼロになりました。導入前後の背景が異なるので、単純に数値を比較できないのですが、ミキワメのおかげで早期退職者が減ったのは紛れもない事実です。

導入事例(アサヒ物産株式会社)|株式会社リーディングマーク
GOOD

ここがおすすめ!

  • 受検から分析・活用まで一貫したサービスを低コストで使える
  • 性格分析に特化しているため、活躍する人材の適正配属を実現
  • 充実したコンテンツと「カスタマーサクセスチーム」による丁寧な支援
MORE

ここが少し気になる…

  • 紙での受検や会場での受検には対応していない

採用の基準が明確になってきており、本当に活躍する人材の採用ができた

出典: ミキワメ導入事例(株式会社サン・プランナー)

よくある質問(FAQ)

Q1. 結局、どのAIがおすすめですか?

A. 目的によって変わるため、万人に共通のおすすめはありません。まず対象業務を決め、文章作成型・チャット型・画像認識型・予測分析型のどれに当てはまるかを確認したうえで、正確性・文章品質・業務導線・コスト・ガバナンスの5つの軸で2から3候補を同じ題材で比べるのが確実です。

Q2. 無料でAIを使うならどれがいいですか?

A. ChatGPT、Claude、Gemini、Microsoft Copilot、Canvaなどに無料で試せる範囲があります。使用量の上限や機能の制限、入力内容の扱いはサービスごとに異なるため、同じ題材で試して、公式ページで条件を確認してから選びましょう。

Q3. ChatGPTより優れたAIはありますか?

A. 用途を問わず最も優れた1つを決めることはできません。文章づくり、調べもの、Microsoft 365やGoogleのサービスとの連携、デザインづくりなど、サービスごとに強みを発揮する場面が異なります。自社の業務の題材で比べて決めるのが確実です。

Q4. 無料のAIを業務で使っても問題ありませんか?

A. 試用には便利ですが、入力した内容の扱いはサービスごとに異なります。業務で継続的に使うなら、データの取り扱いを管理できる法人向けプランを選び、個人情報や機密情報を入力しないルールを決めておきましょう。

Q5. AIは1つに絞ったほうがよいですか?

A. 1つに絞る必要はありません。全社共通の汎用生成AIを1つ決め、書類の読み取りや問い合わせ対応など特定の業務には専用のAIを組み合わせると、それぞれの強みを活かせます。ただし契約とアカウントは一元管理しましょう。

Q6. AIを導入する前に社内で準備することは何ですか?

A. 対象業務と目的の決定、扱う情報の洗い出し、使ってよいAIと入力してよい情報などの社内ルールづくりです。あわせて、社員アンケートや組織診断ツールで組織の課題を把握しておくと、研修やルール周知の重点を決めやすくなります。

まとめ

おすすめのAIは、会社の目的と状態によって変わります。順位づけされた一覧から選ぶのではなく、対象業務と型を決め、同じ題材で試しながら5つの判断軸で候補を比べ、必要に応じて複数のAIを分担させるのが失敗しにくい選び方です。法人で導入する場合は、ツール選びと同時に社内ルールを整え、シャドーAIを防ぐ環境をつくりましょう。まずは次の4つから始めてみてください。

  1. AIで楽にしたい業務を部署ごとに挙げ、どの型のAIが合うかを決める
  2. 候補を2から3つに絞り、無料版も使って、同じ題材で5つの判断軸を比べる
  3. 使ってよいAIと入力してよい情報のルールを決め、運用する担当を置く
  4. 導入後の使われ方や部署ごとの差を確かめる方法として、組織診断サービスの資料を取り寄せて比べる

参考文献

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