AIキャラクターとは?AIアバター・AI Vtuberとの違いと活用方法
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- AIキャラクターの2つの種類と違いがわかる
- プロンプトを使った作り方と無料ツールの注意点がわかる
- 企業での活用シーンと権利面の注意点がわかる
AIキャラクターとは、AI(人工知能)を使って会話したり、画像や動画として生み出されたりする、人格や見た目を持ったデジタル上のキャラクターの総称です。大きく、チャットや音声で利用者と会話する「会話するAIキャラクター」と、画像生成AIなどで作る「AIが作ったキャラクター」の2種類があり、企業では接客や受付、社内の案内役、研修動画、配信・広報などに使われています。この記事では、2種類の違いとAIアバター・AI Vtuberとの関係を整理したうえで、キャラクターの作り方とプロンプトの書き方、無料ツールを使うときの注意点、企業での活用シーン、権利面の注意点を順に解説します。
あなたの会社に合うAIキャラクターの使い方を診断
Q1. AIキャラクターに、まず任せたい相手はどちらですか?
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AIキャラクターとは?企業で説明役を任せる前に知りたい2つの種類
AIキャラクターとは、AIで動く人格や見た目を持つデジタル上のキャラクターで、利用者と会話するタイプと、画像や動画として生成するタイプの2種類に分かれます。
同じ「AIキャラクター」でも、探している人が思い浮かべるものは大きく2つに分かれます。ひとつは、チャットや音声でキャラクターと会話できるサービスで、「キャラクターAI」と呼ばれることもあります。もうひとつは、文章の指示や参考画像から絵柄や人物像を作る、画像生成AIやキャラクター作成ツールです。企業が使う場合は、この2つに加えて、できあがったキャラクターに話させる動画やアバターの仕組みが関わってきます。
| 項目 | 会話するAIキャラクター | AIが作ったキャラクター(画像・動画) |
|---|---|---|
| 何をするか | 利用者の言葉に、設定した人格で返答する | 文章の指示や参考画像から、絵柄や人物像を生成する |
| 中心の技術 | 大規模言語モデル(LLM)、音声認識、音声合成 | 画像生成AI、動画生成AI |
| 主な使い方 | 接客、社内ヘルプデスク、会話の相手役 | SNSのアイコン、資料のイラスト、マスコット、動画の出演者 |
| 企業で確認すること | 回答の根拠となる資料、人への引き継ぎ、会話データの扱い | 利用規約(商用利用)、既存キャラクターとの類似、見た目の一貫性 |
企業の現場では、この2つを組み合わせて使う例が多く見られます。たとえば、画像で作った公式キャラクターに説明役を任せ、研修や商品説明の動画で話させる形です。ただし、キャラクターが話す動画を出演者の撮影や録音で作ると、台本が変わるたびや担当者が異動するたびに撮り直しが必要になります。そこで、AI音声とアバターで説明役の動画を作るクラウドサービスを使う方法があります。
撮影なしで説明役の動画を内製する場合の一例が、株式会社Stand Technologiesが提供するVideo Craftです。AI音声と日本人のアバターを使った動画作成サービスで、「スライド作成」「要素の編集」「ナレーションの作成」「動画の生成」の4ステップで、PowerPointと同じ感覚で動画を作れます。ナレーションは16種類のAI音声から選べ、専門用語の読み方を登録する辞書機能もあります。作った動画はワンクリックで50か国語に多言語化できるため、外国籍の社員向けの研修にも展開しやすい設計です。一方で、PowerPointのデータを変換するときは、一部反映されない要素がある点に注意が必要です。また、利用できる人数はプランによって異なります。料金はプランによって異なるため、資料や公式サイトで確認してください。
株式会社Stand Technologies
Video Craft
株式会社Stand Technologies
Video Craft
AIで簡単作成!効率的に高品質な動画を作成したい方におすすめ

ここがおすすめ!
- 日本語AIアバターとAI音声により、撮影不要で高品質な動画を作成
- パワーポイントと同じ操作感覚で、研修やeラーニングなどに適した動画作成が可能
- ワンクリックで50ヶ国語に翻訳でき、翻訳作業の効率化を図れる
ここが少し気になる…
- グループ共有できる人数はプランによって異なる
同サービスの導入事例では、研修動画の制作を担っていた団体が、導入前の課題を次のように説明しています。
職員の出演や肉声録音を行っていたため、人事異動のたびに内容に変更がなくとも撮り直しが発生し、非効率な状況が続いていました。
出典: 株式会社Stand Technologies「群馬県農業協同組合中央会(JA群馬中央会)様が研修動画制作でVideo Craftを導入」(2026年2月3日) https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000101.000056192.html
AIキャラクター・AIアバター・AI Vtuberの違い
AIキャラクターは、AIで会話や動作を行うキャラクター全般を指す最上位の概念です。AIアバターとAI Vtuberはその中に含まれる使い方の一種で、AIアバターは「利用者と1対1で向き合う分身・接客役」、AI Vtuberは「多くの視聴者に向けて配信・発信する演者」という役割の違いがあります。
検索上位の解説記事では、それぞれの用語を個別に説明しているものが多く、関係性がつかみにくくなりがちです。企業で検討する際は、次の表のように「誰に向けて」「どんな形で」使うのかで整理すると、自社にどれが必要かを判断しやすくなります。
| 項目 | AIキャラクター | AIアバター | AI Vtuber |
|---|---|---|---|
| 位置づけ | 最上位の総称 | AIキャラクターの使い方の1つ | AIキャラクターの使い方の1つ |
| 主な役割 | 人格・世界観を持つ存在として会話や案内を行う | 人の分身、窓口の接客役 | 動画・ライブ配信の演者 |
| 相手 | 用途により個人から多数まで | 目の前の1人(来訪者・顧客・社員) | 不特定多数の視聴者 |
| 企業での代表例 | 公式キャラクター、社内案内役、研修ナビゲーター | 受付、店舗・Web接客、社内ヘルプデスク | 商品紹介配信、SNS動画、広報発信 |
| 重視されること | キャラクター設定の一貫性 | 回答の正確さ、人への引き継ぎ | 発言ルール、広告表示、炎上対策 |
なお、「アバター」はもともと、インターネット上で利用者自身の代わりとなる分身を意味する言葉です。人が操作する従来のアバターに対し、AIアバターは大規模言語モデル(LLM)などと連携して、利用者の言葉にその場で回答を組み立てて返す点が違います。遠隔地のオペレーターがアバター越しに接客する方式と、AIが自動で応答する方式が混在しているため、サービスを比較するときは「誰が話しているのか」を必ず確認しておきましょう。
AIキャラクターが動く仕組み
AIキャラクターは、大きく分けて「見た目」「声」「頭脳」の3つの技術の組み合わせで動いています。見た目はイラストや3Dモデル、実写映像をもとにした人物像で、表情や口の動きを会話に合わせて変えます。声は音声合成で作り、利用者の話し言葉は音声認識で文字に変換します。頭脳にあたるのが生成AIで、受け取った言葉に対して返答の文章を作ります。
企業で使う場合に大切なのは、頭脳の部分に「何を根拠に答えさせるか」です。生成AIは一般的な知識で答えを組み立てるため、自社の営業時間や商品仕様をそのまま聞かれると、事実と異なる内容を返すことがあります。そこで、社内の資料やFAQだけを参照して答える仕組み(RAGと呼ばれる検索拡張生成)を組み合わせたり、回答できない質問は人の担当者へ引き継いだりする設計が一般的です。生成AIサービスごとの違いはChatGPT・Gemini・Claude・Copilotの比較記事で整理しています。
AIキャラクターの作り方と導入の進め方
AIキャラクターの作り方は、既製のツールで自作する方法、テンプレートのあるクラウドサービスを契約する方法、制作会社に依頼して一から作る方法の3つに大きく分かれます。画像生成や音声合成、大規模言語モデルが手軽に使えるようになったことで、専門のデザイナーやエンジニアがいない会社でも試しやすくなり、企業の関心が高まっています。ただし、手軽に作れることと、業務で使い続けられることは別の話です。どの方法が合うかは、使う目的と、社内で運用に割ける人手で決まります。
3つの作り方の比較
| 作り方 | 向いている場面 | 良い点 | 確認しておきたい点 |
|---|---|---|---|
| 既製のツールで自作する | 社内での試作、SNS用の画像や短い動画 | すぐに始められ、費用を抑えやすい | 利用規約で商用利用が認められているか。生成のたびに見た目が変わりやすく、同じキャラクターを保ちにくい |
| クラウドサービスを契約する | 受付・Web接客、研修動画の進行役 | 見た目・声・会話の機能がそろっており、自社の資料を登録して回答させやすい | 見た目や口調を変えられる範囲、会話データの保存先、解約後にキャラクターを使い続けられるか |
| 制作会社に依頼して一から作る | 公式キャラクター、ブランドの顔として長く使う場合 | 世界観や性格まで作り込め、既存のシステムとの連携も相談できる | 制作期間と費用が大きくなりやすい。キャラクターの権利の帰属と、納品後の改修体制 |
費用はサービスや作り込みの度合いによって大きく変わるため、初期の制作費だけでなく、月々の利用料、回答内容の更新にかかる社内の作業時間まで含めて見積もりを取りましょう。最初から一から作るのではなく、既製のツールやクラウドサービスで小さく試し、効果を確かめてから作り込む順番にすると、作り直しの負担を減らせます。
画像生成AIでキャラクターを作る手順とプロンプトの書き方
AIにキャラクターを作らせる基本は、作りたい姿を文章(プロンプト)で具体的に伝え、出てきた画像を見ながら言葉を足して絞り込むことです。手持ちのイラストやラフを参考画像として読み込める画像生成ツールもあり、イメージが言葉にしにくいときは参考画像を使うと近づけやすくなります。
- 使い道を決める:SNSのアイコン、資料のイラスト、研修動画の説明役など、使う場所と画像の大きさを先に決める
- 外見を言葉にする:年齢層、髪型、服装、表情、持ち物などを具体的に書く
- 絵柄を指定する:アニメ調、フラットなイラスト調、3D調、実写調などから1つに決める
- 生成して絞り込む:1回で決めず、複数の候補から近いものを選び、足りない特徴を言葉で足して作り直す
- 設定を記録して保存する:気に入った画像と使ったプロンプトを一緒に残し、あとで同じキャラクターを作り直せるようにする
| プロンプトに入れる項目 | 書く内容 | 書き方の例 |
|---|---|---|
| 基本属性 | 年齢層、性別、職業や役割 | 30代前半の女性、会社の案内役 |
| 外見 | 髪型、髪色、表情、体型 | 肩までの黒髪、やわらかい表情 |
| 服装・持ち物 | 服の色や種類、小物 | 紺色のジャケット、名札を付けている |
| 絵柄・背景 | イラスト調か3D調か、背景の有無 | フラットなイラスト調、背景は白 |
| 避けたい要素 | 入れたくない特徴 | 既存の作品を思わせる服装や髪型は入れない |
同じキャラクターを何枚も作りたいときは、見た目が生成のたびに変わりやすい点に注意が必要です。気に入った1枚を基準画像として参照させる、外見を表す言葉を毎回同じ文章でそろえる、といった方法で、見た目をそろえやすくなります。企業の公式キャラクターとして使い続けるなら、このあと触れるキャラクター設定を文書にしておくことが欠かせません。オリジナルキャラクターを生成する流れと著作権の考え方は、AIモンスターとは|オリジナルキャラクター生成の流れと著作権でも整理しています。
無料で使えるAIキャラクター作成ツールはある?
画像生成AIやキャラクター作成のWebツールには、無料で試せると案内しているサービスが複数あります。ただし、無料で使える範囲(生成できる回数や機能)はサービスごとに異なり、変更されることもあります。企業の業務で使うなら、無料かどうかよりも、次の点を各サービスの利用規約や公式サイトで確認することが大切です。
- 商用利用が認められているか(社内資料だけでなく、広告や商品パッケージに使えるか)
- 生成した画像の権利が利用者にあるのか、サービス側に条件があるのか
- 入力した文章や画像が、AIの学習に使われる設定になっていないか
- 無料の範囲で使えない機能や、付与される表示がないか
キャラクターと会話できるタイプのサービスにも無料で使えるものがありますが、入力した内容の取り扱いを確認し、顧客の個人情報や社内の機密は入力しないようにしましょう。無料ツールで試作して方向性を固め、業務で継続して使う段階で、契約するサービスや制作会社に切り替える進め方が現実的です。
導入までの5つの手順
- 目的と役割を決める:接客・受付、案内・研修、配信・広報のどれに使うか、誰に向けて話すかを1つに絞る
- キャラクター設定を作る:名前、見た目、性格、口調、話してよい話題と話さない話題を文書にまとめる
- 回答の根拠を用意する:FAQや手順書など参照させる資料を整え、答えられない質問の引き継ぎ先を決める
- 小さく試す:社内や一部の窓口で使ってもらい、誤った回答や聞き取れなかった質問を記録する
- 運用しながら直す:記録をもとに資料と設定を更新し、利用件数や人への引き継ぎ件数を定期的に確認する
見落とされやすいのが2番目のキャラクター設定です。性格や口調を文書にしておかないと、担当者が変わったり、使うAIのモデルが切り替わったりしたときに話し方がぶれ、利用者に別のキャラクターのような印象を与えてしまいます。また、効果を確かめるには導入前の数字が必要です。受付なら取次ぎにかかっていた時間、問い合わせ対応なら月の件数といった現状を先に記録しておくと、導入後に続けるかどうかを判断しやすくなります。
AIアバターの活用シーン|接客・受付対応
AIアバターが最も力を発揮するのは、同じ質問が繰り返される窓口業務です。人手不足で受付や案内に人を置けない、営業時間外にも問い合わせに対応したい、外国語での対応が必要といった課題に対して、画面上の案内役として役立ちます。
業種別に見る接客・受付での使い方
| 業種 | AIアバターの役割 | 人が担うべき部分 |
|---|---|---|
| オフィス(来客受付) | 来訪者の用件を聞き、担当者を呼び出す。会議室までの案内 | アポイントのない訪問への判断、セキュリティ上の確認 |
| ホテル・宿泊施設 | チェックイン時の案内、周辺情報や館内設備の説明、宿泊プランの提案 | 苦情やトラブル対応、個別の要望への判断 |
| ECサイト・Web接客 | バーチャルスタッフとして商品説明やサイズ選びの相談に応じる | 返品・交換など契約に関わる判断 |
| 自治体・観光案内所 | 手続き窓口の案内、観光情報の多言語での提供 | 個人の事情に応じた相談、申請内容の確認 |
| 医療機関・クリニック | 受付手順や診療時間の案内 | 症状に関する判断、医療的な助言 |
どの業種でも共通するのは、AIアバターに「すべてを任せる」のではなく、決まった案内と一次対応を任せ、判断が必要な場面は人に引き継ぐ役割分担です。引き継ぎの方法が決まっていないと、来訪者がAIアバターの前で待たされ、かえって印象を悪くしてしまいます。担当者への呼び出しや来訪記録といった受付の事務は、AIアバターとは別に、受付の仕組みとして整えておく必要があります。
Webサイトでの接客はチャットボットとの比較も
Webサイト上の問い合わせ対応であれば、キャラクターの映像を使わず、文字でやり取りするチャットボットのほうが導入しやすい場合もあります。映像や音声を伴うAIアバターは親しみやすさや注目度で優れる一方、制作や運用の手間は大きくなります。問い合わせの多くが定型的な質問であれば、まずチャットボットで回答の精度を高め、その回答データをAIアバターに引き継ぐという段階的な進め方も選択肢です。チャットボットの種類はチャットボットの比較記事で紹介しています。
AIキャラクターの活用シーン|案内役・研修ナビゲーター
AIキャラクターは、社外の顧客だけでなく社内向けにも使われます。代表的なのが、社内の案内役と研修動画のナビゲーターです。人格や口調を持ったキャラクターが説明することで、硬くなりがちな社内情報を受け取りやすくする効果が期待されています。
社内ヘルプデスク・社内ポータルの案内役
「経費精算の締め日はいつか」「パスワードを忘れたときはどうするか」といった、総務や情報システム部門に繰り返し届く質問に、AIキャラクターが社内規程や手順書をもとに答える使い方です。回答の根拠となる社内文書を最新の状態に保てば、担当者の問い合わせ対応を減らせます。キャラクターに名前と口調を決めておくと、社員が気軽に質問しやすくなるという声もあります。
案内役としての使い方を決める3つの観点
- 答えてよい範囲:社内規程や手順書に書かれている内容に限るか、一般的な知識での回答も認めるか
- 引き継ぎ先:答えられない質問をどの部署の誰に回すか
- 更新の担当:参照する社内文書をいつ、誰が更新するか
この3点を先に決めておくと、キャラクターの見た目や口調を決める段階で迷いにくくなります。
研修動画のナレーター・進行役
新人研修やコンプライアンス研修の動画で、AIキャラクターに説明の進行役を任せる方法もあります。原稿を用意すれば音声と映像を自動で作れるため、講師の撮影日程を調整する必要がなく、制度改定があっても原稿を差し替えて作り直しやすい点が特徴です。1本の日本語原稿から複数の言語の動画を作れるサービスもあり、海外拠点の社員向け研修にも使われています。
研修動画を作る流れは、研修で伝える内容を決め、スライドを作り、ナレーション原稿を書き、AI音声とアバターで動画にして、内容を担当部署が確認する、という順です。出演者を立てる従来の方法では、台本が変わるたびに撮影と編集をやり直す必要がありますが、スライドと原稿から作る方法なら、直したい箇所の原稿を書き換えるだけで済みます。専門用語や社内でしか通じない言葉は、読み方を登録しておかないと音声が不自然になるため、読み方を登録できる機能があるかを確認しておくと安心です。
ただし、キャラクターが話すことで内容の正確さが保証されるわけではありません。研修内容そのものは担当部署が確認し、社員の受講状況を把握する仕組みも別に必要です。受講管理まで含めて整えるなら、法人向けeラーニングシステムの比較記事も参考になります。
ここまでの研修・説明動画の作り方を、自社の今の進め方に当てはめてみてください。当てはまる項目が多いほど、動画を撮影ではなく、スライドと原稿で作る方法を検討する余地があります。
研修・説明動画の作り方、今のやり方で足りていますか?セルフチェック
当てはまるものを選んでください(登録不要)
AI Vtuberの活用シーン|配信・エンタメ発信
AI Vtuberは、AIが台本の作成や視聴者のコメントへの返答を担い、キャラクターとして動画やライブ配信を行う存在です。人が演じるVtuberは中の人(演者)が声と動きを担当しますが、AI Vtuberは生成AIと音声合成で発話を作るため、長時間の配信や頻繁な更新がしやすいという違いがあります。
企業での主な使い方
- 商品やサービスの紹介動画、使い方の解説配信
- 公式SNSアカウントでの定期的な情報発信
- 展示会やイベントでのステージ進行、会場案内
- 採用広報での会社紹介、職場の雰囲気の発信
自社の公式キャラクターをAI Vtuberとして動かせば、商品の顔として継続的に発信できます。一方で、AIがリアルタイムで返答する配信では、想定外の質問に不適切な答えを返すリスクがあります。事前収録の動画から始め、ライブ配信では回答してよい話題を絞る、人が内容を監視して止められる体制を用意するといった段階的な運用が安全です。動画の企画や撮影を外部に依頼する場合は、動画制作会社の比較記事も参考になります。
展示会やイベントで来場者を迎える場合
AI Vtuberをイベント会場のモニターに映し、来場者を迎える演出も広がっています。このとき見落としやすいのが、注目を集めたあとの受付です。キャラクターが呼び込んだ来場者の受付や、来訪者情報の記録、担当者への連絡が整っていないと、せっかく集めた関心を商談や問い合わせにつなげられません。AIによる案内の演出と、その後の受付・取次ぎの運用はセットで考える必要があります。
関連概念|バーチャルヒューマン(デジタルヒューマン)
AIキャラクターとあわせて語られることが多いのが、バーチャルヒューマン(デジタルヒューマン)です。CGなどで実在の人間と見分けがつきにくいほどリアルに作られた人物像を指し、広告モデルやブランドの顔として使われています。
| 項目 | AIキャラクター | バーチャルヒューマン |
|---|---|---|
| 見た目 | アニメ調、デフォルメ、3D、実写調など幅広い | 実在の人間に近いリアルな人物像 |
| AIとの関係 | AIで会話や動作を行うことが前提 | AIで会話するものも、人が制作・運用する静止画や映像のものもある |
| 主な用途 | 接客、案内、研修、配信 | 広告モデル、ブランドアンバサダー、接客 |
両者は重なる部分も大きく、リアルな人物像のAIアバターはバーチャルヒューマンの一種と呼ばれることもあります。企業が選ぶ際は、親しみやすさを重視するならキャラクター調、信頼感や高級感を重視するならリアルな人物像というように、ブランドの印象や来訪者の層に合わせて決めるのが一般的です。リアルな人物像ほど本物の人と誤解されやすいため、AIであることを分かるように示す配慮も求められます。
導入時の注意点|権利面への配慮
AIキャラクターを企業で使う際に特に注意したいのが、著作権や肖像、表示ルールといった権利面の問題です。以下は一般的な論点の整理であり、個別の案件については弁護士などの専門家に確認してください。
キャラクターデザインと著作権
画像生成AIでキャラクターを作る場合、既存の有名キャラクターに似たデザインになってしまうと、著作権侵害とされるおそれがあります。文化庁の「AIと著作権について」では、生成物が既存の著作物に似ていて、かつその著作物をもとに作られたと認められる場合に侵害となりうるという考え方が示されています。また、AIが自動で作っただけの生成物は著作物として保護されない場合があるため、自社キャラクターとして独占的に使いたいなら、デザイナーによる制作や人の創作的な関与を入れておくと安心です。あわせて、使うツールの利用規約で、生成物の商用利用や権利の扱いがどう定められているかも確認しておきましょう。
実在の人物をもとにする場合の肖像・声
社長や社員をモデルにAIアバターを作る場合は、本人から、使う範囲や期間、退職後の扱いについて書面で同意を得ておくことが大切です。顔や声は本人を特定できる情報でもあるため、撮影データの保管方法も決めておきます。タレントや声優の声・姿を使う場合は、契約でAIによる再現や二次利用の範囲を確認しておきましょう。
会話データの取扱いと広告表示
接客用のAIアバターでは、来訪者が名前や連絡先を話すことがあります。入力された内容が外部のAIサービスに送られる場合、個人情報保護委員会の注意喚起にあるとおり、利用目的の範囲内で扱えているかを確認する必要があります。また、AI Vtuberに商品を紹介させる場合、広告であることが分かりにくい表示は、景品表示法で規制されているステルスマーケティングに当たるおそれがあります。企業の広告であることを明示する運用を最初から決めておきましょう。
導入前の確認チェックリスト
| 確認項目 | 見落としたときに起きやすいこと |
|---|---|
| キャラクターの権利が自社にあるか | 制作会社との契約終了後に使えなくなる |
| 使うツールの利用規約(商用利用・生成物の権利) | 広告や商品に使ったあとで、利用条件に合わないと分かる |
| モデルになった人の同意範囲 | 退職や契約終了後の利用をめぐって問題になる |
| 回答の根拠となる情報と更新担当 | 古い情報や事実と異なる内容を案内してしまう |
| 会話データの保存先と保存期間 | 個人情報の管理が不十分になる |
| AIであること、広告であることの表示 | 利用者の誤解や信頼の低下を招く |
経済産業省の「AI事業者ガイドライン」でも、AIを利用する事業者に対して、AIを使っていることの透明性や、利用者への適切な情報提供が求められています。コンテンツ制作での生成AIの使い方については、同省の「コンテンツ制作のための生成AI利活用ガイドブック」も参考になります。
なお、研修や説明の動画を作るクラウドサービスには、あらかじめ用意されたアバターやAI音声から選んで使う形のものがあります。Video Craftも、用意されたアバターの中から人物を選んで配置する形で、社員の顔や声を使わずに説明役の動画を作れます。この場合でも、作った動画を社外に公開したり広告に使ったりする範囲は、サービスの利用条件で確認しておきましょう。
よくある質問(FAQ)
Q1. AIキャラクターとは何ですか?
A. AI(人工知能)を使って会話したり、画像や動画として生成されたりする、人格や見た目を持ったデジタル上のキャラクターの総称です。チャットや音声で会話するタイプと、画像生成AIなどで作るタイプがあり、接客、社内の案内、研修動画、配信など幅広い用途で使われています。
Q2. AIキャラクターとAIアバター、AI Vtuberは何が違いますか?
A. AIキャラクターが最も広い総称で、AIアバターとAI Vtuberはその使い方の一種です。AIアバターは目の前の利用者と1対1で向き合う分身や接客役、AI Vtuberは動画やライブ配信で多くの視聴者に向けて発信する演者という役割の違いがあります。
Q3. AIにキャラクターを作らせるには、どうすればよいですか?
A. 画像生成AIやキャラクター作成ツールに、年齢層、髪型、服装、絵柄などを文章(プロンプト)で具体的に伝えます。1回で決めず、複数の候補から近いものを選んで言葉を足して作り直し、気に入った画像とプロンプトを一緒に保存しておくと、あとで同じキャラクターを作り直しやすくなります。
Q4. 無料で使えるAIキャラクター作成ツールはありますか?
A. 無料で試せると案内しているツールは複数あります。ただし、無料で使える範囲はサービスごとに異なります。業務で使う場合は、商用利用が認められているか、生成物の権利、入力内容がAIの学習に使われないかを、利用規約や公式サイトで確認してください。
Q5. AIが作ったキャラクターに著作権はありますか?
A. AIが自動で生成しただけのものは、著作物として保護されない場合があります。人が創作的に関与していれば著作物と認められる可能性があるため、自社キャラクターとして独占的に使いたい場合は、デザイナーによる制作や人の手による加工を入れておくと安心です。既存キャラクターとの類似にも注意が必要です。
Q6. 撮影なしで研修動画を作りたいとき、どんな点を見てツールを選べばよいですか?
A. 原稿の修正だけで動画を更新できるか、専門用語の読み方を登録できるか、多言語化に対応しているか、複数人で管理するための権限設定があるか、の4点が目安です。使える人数や機能はプランによって異なるため、資料や公式サイトで確認し、自社の研修内容で試せるかも見ておきましょう。
まとめ
AIキャラクターは、AIで会話や動作を行うキャラクターの総称で、会話するタイプと、画像や動画として生成するタイプがあります。その中に接客役のAIアバターや配信役のAI Vtuberが含まれます。自社で検討する際は、次の4つを順に確認しましょう。
- 接客・受付、案内・研修、配信・広報のどの役割で使うかを決める
- 作り方を選び、無料ツールを使う場合は商用利用や生成物の権利を利用規約で確認する
- AIが答えてよい範囲と、人に引き継ぐ場面を決め、キャラクターの権利、モデルの同意、会話データ、AI・広告であることの表示を確認する
- 研修や説明の動画を撮影なしで作りたい場合は、Video Craftなどの動画作成サービスの資料を取り寄せ、自社の内容で使えるかを比べる
なお、本記事は一般的な情報提供を目的としたもので、個別の事案についての法的助言ではありません。著作権や肖像、個人情報の取扱いについて判断が必要な場合は、弁護士などの専門家にご相談ください。
参考文献
- 文化庁「AIと著作権について」 https://www.bunka.go.jp/seisaku/chosakuken/aiandcopyright.html
- 経済産業省「AI事業者ガイドライン」 https://www.meti.go.jp/shingikai/mono_info_service/ai_shakai_jisso/20260331_report.html
- 経済産業省「コンテンツ制作のための生成AI利活用ガイドブック」 https://www.meti.go.jp/policy/mono_info_service/contents/aiguidebook.html
- 個人情報保護委員会「生成AIサービスの利用に関する注意喚起等について」 https://www.ppc.go.jp/news/careful_information/230602_AI_utilize_alert/
- 消費者庁「令和5年10月1日からステルスマーケティングは景品表示法違反となります。」 https://www.caa.go.jp/policies/policy/representation/fair_labeling/stealth_marketing/
- 株式会社Stand Technologies「群馬県農業協同組合中央会(JA群馬中央会)様が研修動画制作でVideo Craftを導入」 https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000101.000056192.html
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