カフェテリアプランとは?仕組み・費用相場・選び方を解説

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  • 仕組みとメニュー一覧の全体像がわかる
  • 費用の平均と導入企業の傾向がわかる
  • 現金化や非課税の注意点と始め方がわかる

カフェテリアプランとは、会社が従業員一人ひとりにポイントを付与し、従業員が用意されたメニューから必要な福利厚生を選んで使う「選択型」の制度です。日本経済団体連合会(経団連)の2019年度調査では、導入企業の8割以上が従業員1,000人以上の大企業で、従業員1人あたりの消化額は月4,660円(年額に換算すると約5万6千円)でした。一方で、費用の考え方、課税・非課税の線引き、ポイントの現金化の可否、中小企業での始め方に迷う人事・総務担当者も少なくありません。この記事では、仕組みとメニュー一覧、導入企業の傾向、費用の目安、課税の考え方、選び方と導入の流れを、国税庁や経団連などの一次情報にもとづいて整理します。

自社に合う福利厚生の始め方を診断

Q1. 福利厚生の見直しで、いま近い状況は?

目次

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  1. カフェテリアプランを小さく試す|「食」から始める福利厚生サービスの比較
  2. カフェテリアプランとは|仕組みとパッケージプランとの違い
  3. カフェテリアプランのメニュー一覧|分野別の例と費用の割合
  4. カフェテリアプランの導入企業|規模の傾向と公開されている例
  5. カフェテリアプランの費用相場
  6. カフェテリアプランの課税・非課税|現金化と非課税メニューの考え方
  7. カフェテリアプランの選び方
  8. カフェテリアプラン導入・運用の流れ
  9. 中小企業でも導入しやすいカフェテリアプランの始め方
  10. カフェテリアプラン導入でよくある失敗パターン
  11. カフェテリアプラン導入コストを数値で確認する
  12. よくある質問(FAQ)
  13. まとめ|カフェテリアプラン検討で押さえたい5つのこと
  14. 参考文献

カフェテリアプランを小さく試す|「食」から始める福利厚生サービスの比較

本格的なカフェテリアプランを入れる前に、全員に関係のある「食」の福利厚生から試すと、少ない手間で利用実態を確かめられます。ポイント制は選択肢が広い反面、運営費やメニュー設計、利用促進の負担があります。食と健康に関わる福利厚生サービスを2つ、役割の違いで比べてみましょう。優劣を付けるものではなく、自社の状況に近いほうを選ぶための整理です。

カフェテリアプランの前に試せる、食と健康の福利厚生2サービス

自社の状況を選ぶと、合うサービスが強調されます。優劣ではなく役割の違いで並べています

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ちょっとした雑談のきっかけになり、以前より従業員同士のコミュニケーションが増えたと感じています。

出典:snaq.me office (スナックミーオフィス)公式サイト「おやつが出社日の会話をつくる!体にやさしいお菓子が健康意識と交流を後押し」(株式会社トレス・バインド、ソフトウェア開発、従業員約100名、2026年9月24日掲載)

カフェテリアプランとは|仕組みとパッケージプランとの違い

カフェテリアプランとは、会社が付与したポイントの範囲内で、従業員が複数の福利厚生メニューから必要なものを選ぶ「選択型」の制度です。社員食堂で好きな料理を選ぶように福利厚生を選べることから、この名前で呼ばれています。

基本の仕組み

一般的な流れは次のとおりです。まず会社が年度ごとに従業員1人あたりのポイントを決めて付与します。従業員は、会社があらかじめ用意したメニューの中から使いたいものを選び、ポイントの範囲内で利用します。会社は利用実績に応じて費用を負担します。国税庁の質疑応答事例には、福利厚生のアウトソーシング会社と契約し、全従業員に年間50,000ポイント(50,000円相当)を付与して、約50のメニューから選べる例が取り上げられています。この例では、残ポイントの繰り越しや現金での精算はできない設計が前提です。

ポイントの換算は「1ポイント=1円」とする形が一般的ですが、「1ポイント=100円」のように単位を大きくするサービスもあるため、導入時に従業員へ分かりやすく伝えることが大切です。ポイントは年度内に使い切る単年度精算が基本ですが、翌年度への繰り越しを認める設計もあります。繰り越しを認めるかどうかは費用の見通しと従業員の使いやすさの両方に関わるため、規程で明確にしておきましょう。

カフェテリアプランはアメリカで生まれた制度で、日本では1990年代半ばごろから大企業を中心に導入が広がりました。近年改めて注目されているのは、共働きや育児・介護との両立、リモートワークなど、従業員の働き方や生活の事情が多様になり、全員に同じ制度を用意する従来型の福利厚生では不公平感が生まれやすくなっているためです。限られた予算の中で一人ひとりの事情に合った支援をしたいという企業のニーズに合う仕組みとして、人材の確保や定着の観点からも検討されています。メニューの分野と具体例は、次の「メニュー一覧」の章で整理します。

従来型の福利厚生・パッケージプランとの違い

福利厚生を外部に委託する方法は、大きくカフェテリアプランとパッケージプランの2つに分けられます。パッケージプランは、福利厚生の代行会社が用意した多数のサービスを、会員として定額で利用できる形です。カフェテリアプランとの違いは次の表のとおりです。

項目従来型(自社運営)パッケージプランカフェテリアプラン
提供の形全員に同じ制度を提供代行会社の多数のサービスを会員として利用付与ポイント内で自社設計のメニューを選択
費用の考え方制度ごとに個別に発生会員数に応じた定額制が中心ポイント原資と運営費
自社らしさ出しやすいが運営負担が大きい出しにくいメニュー設計で出しやすい
向いている企業特定の制度に絞って提供したい企業低予算で幅広いサービスをそろえたい中小企業従業員構成が多様で、公平性と選択の自由を両立したい企業

福利厚生の選択肢はこの2つだけではありません。給与の前払いを福利厚生として導入する企業もあり、仕組みと法務上の注意点は前給(給与前払い)の解説記事で整理しています。

メリットとデメリット

カフェテリアプランのメリットは、多様な従業員が自分に合うメニューを選べることで制度の不公平感が減り、会社は1人あたりのポイント上限で予算を管理しやすい点です。反対に、メニュー設計や規程づくり、課税・非課税の判定、利用促進といった運用の手間がかかる点はデメリットといえます。立場ごとに整理すると次のとおりです。

立場メリットデメリット・注意点
従業員年齢や家族構成、働き方に合わせて、自分に必要なメニューを選べる使い方が分かりにくいと使われず、年度末にポイントが失効することがある
会社(予算)1人あたりのポイント上限で、福利厚生費を管理しやすい利用率を高く見込むほど予算が膨らむ。使われなさすぎる場合は制度が役立っていないサインになる
会社(運用)外部サービスに委託すれば、申請受付や精算の仕組みを用意してもらえる規程づくり、課税・非課税の判定、申請確認、給与計算への反映などの作業が社内に残る
制度設計多様な働き方の従業員に、公平性と選択の自由を両立しやすいメニューが増えるほど利用が分散し、利用率が下がる場合がある。課税扱いと非課税扱いのメニューが混在する

カフェテリアプランのメニュー一覧|分野別の例と費用の割合

カフェテリアプランのメニューは、健康・医療、育児・介護、自己啓発、住宅、財産形成、食事、余暇などの分野から、会社が組み合わせて設計します。どの分野を入れるかに決まりはなく、従業員の困りごとと予算に合わせて選びます。分野ごとの主なメニュー例は次のとおりです。

分野主なメニュー例設計時の視点
健康・医療人間ドック・健康診断の補助、予防接種、スポーツクラブの利用、カウンセリング健康経営の取り組みと結びつけやすい分野
育児・介護保育サービスやベビーシッターの利用補助、介護サービスの補助対象者が限られるため、利用が偏らないかを確認する
自己啓発セミナーやオンライン講座、資格取得、書籍購入の補助業務との関連や対象範囲を規程で明確にする
住宅家賃補助、引っ越し費用、住宅ローンに関する補助対象者の条件を決め、付与の均等性を確認する
財産形成確定拠出年金への拠出補助、財形貯蓄、持株会の奨励金制度ごとの上限や条件を設計する
食事・生活支援食事補助、おやつやドリンク、テレワーク環境の整備全員に関係しやすく、利用の偏りが出にくい。非課税の要件は次々章で整理する
余暇・レジャー旅行・宿泊、レジャー施設、映画や観劇課税・非課税の判断はメニューの内容による。利用の偏りが出ないよう対象者を確認する
保険旅行保険や損害保険などへの加入補助自己負担を抑えて加入しやすくなる

経団連の2019年度調査では、カフェテリアプランを導入した104社が消化したメニュー費用の内訳は、ライフサポートメニューが54.1%、文化・体育・レクリエーションが28.0%、住宅が11.8%、医療・健康が3.9%、その他が2.2%でした。ライフサポートのうち月額が大きかったのは、財産形成が690円、保険が518円、食事手当・給食補助が408円です。文化・体育・レクリエーションでは、活動が1,141円、自己啓発が164円でした。メニューの一覧を作るときは、自社の従業員がどの分野に困っているかをアンケートで確かめ、利用が見込める分野から並べるのが近道です。

医療・健康の分野を健康経営と結びつけて始める場合は、リモートや複数拠点の従業員にも使えるアプリ型のサービスも選択肢になります。一例が、カロリパークスです。

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カフェテリアプランの導入企業|規模の傾向と公開されている例

カフェテリアプランの導入企業は大企業が中心で、経団連の2019年度調査では、導入104社の8割以上が従業員1,000人以上の企業でした。ここでは、調査データから見た導入企業の傾向と、企業が採用サイトで公開している例を整理します。

導入企業の規模の傾向

経団連の調査では、回答した608社のうち104社(17.1%)がカフェテリアプランを導入していました。導入企業の従業員規模の分布は次のとおりです。

従業員規模導入企業数導入企業に占める割合
500人未満7社6.7%
500人以上1,000人未満6社5.8%
1,000人以上3,000人未満25社24.0%
3,000人以上5,000人未満16社15.4%
5,000人以上50社48.1%

1,000人以上の企業は91社で、全体の87.5%を占めます。経団連は、運営費用などの面でスケールメリットを活かしやすいことから、従業員規模の大きい企業が多いと説明しています。なお、調査の対象は経団連の会員企業などで、日本全体の導入率を示すものではありません。中小企業の導入状況をそのまま表した数字ではない点に注意してください。

採用サイトで公開されている例

個別の企業の制度は、各社の採用サイトで公開されている場合があります。2026年10月15日時点で確認できた例は次のとおりです。

企業公開されている内容出典
株式会社日立製作所毎年約12万円相当のポイントが付与され、用途を限定せずさまざまな目的に使用できる採用サイト「報酬・福利厚生制度」
日本電気株式会社(NEC)カフェテリアプラン制度として、基本ポイントが年間86,000pt(1ポイント1円、健康・成長メニューは1ポイント1.2円から2円)。育児・介護と仕事の両立支援のためのポイント付与もあるキャリア採用の募集要項

同じ業種や規模でも、付与ポイント、換算率、メニューは会社ごとに違います。他社の制度を自社の設計の参考にするときは、付与額だけでなく、換算率やメニューの範囲、対象者の条件を合わせて確認しましょう。ここで挙げた2社は公開情報の一例であり、導入企業を網羅したものではありません。

2サービスの役割を比較表で見る

カフェテリアプランの費用相場

カフェテリアプランの費用は、従業員に付与する「ポイント原資」と、外部サービスに支払う「運営費(システム利用料・管理費)」の2つで考えます。1人あたりの消化額は、経団連の調査で月4,660円(年額に換算すると55,920円)でした。総額は「従業員数と1人あたりのポイント、実際の利用率を掛け合わせた金額」に運営費を加えたものが目安になります。

1人あたりのポイントの目安(平均金額)

1人あたりのポイントは会社が自由に決められ、一律の相場があるわけではありません。参考になる公的な数字と事例は次のとおりです。

指標数値出典と注意点
従業員1人の1か月あたり消化費用(導入104社の平均)4,660円経団連・第64回福利厚生費調査(2019年度)。付与額ではなく、実際に消化されたポイントの金額
年額に換算した目安55,920円4,660円を12か月分にした本記事の計算
法定外福利費に占めるカフェテリアメニュー費用の割合(平均)14.0%同上
国税庁の質疑応答事例の付与例年間50,000ポイント(50,000円相当)事例上の設定であり、推奨額ではない
参考:業界誌調査(2024年度)の年間配分額の平均66,473円リロクラブの解説ページが紹介する数値。調査主体は同ページの記載に基づく

経団連の調査では、月額の消化費用は1,000円未満から5,000円以上まで開きがあり、5,000円以上が24社で最も多い結果でした。ポイントは使われた分だけ費用になるため、実際の支出は付与額よりも小さくなることが一般的です。ただし「使われないから安く済む」という状態は、制度が従業員に役立っていないことの裏返しでもあります。経団連の調査は大企業が中心のため、中小企業の水準をそのまま示すものではありません。自社の予算と従業員数から、上限を決めて逆算しましょう。なお、経団連の福利厚生費調査は2019年度分が最後で、より新しい同種の公的統計は確認できていません。

運営費と見落としやすいコスト

外部サービスを使う場合、初期費用や月額の管理費が発生するのが一般的で、料金体系はサービスごとに異なります。具体的な金額は必ず各社の公式情報や見積もりで確認してください。見落としやすいのが社内の運用コストです。規程の作成、メニューごとの課税判定、利用申請の確認、給与計算への反映、従業員への周知などは、外部に委託しても一定の作業が社内に残ります。見積もりを比べる際は、代行会社がどこまでの作業を担うのかも合わせて確認しましょう。

費用の種類内容確認したいポイント
ポイント原資従業員が利用した分の費用付与額と想定利用率、未使用ポイントの扱い
初期費用導入設定やメニュー設計の支援規程作成や課税判定の支援が含まれるか
月額の運営費システム利用料や管理費従業員数に応じた課金か、最低利用人数はあるか
社内の運用コスト申請確認、給与計算への反映、周知担当者の作業時間がどれだけ残るか

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カフェテリアプランの課税・非課税|現金化と非課税メニューの考え方

カフェテリアプランのポイントは、付与された時点ではなく、従業員がポイントを使ってサービスを受けたときに、そのサービスの内容で課税・非課税を判断するのが原則です。国税庁の質疑応答事例にもとづいて、課税関係の考え方を整理します。

課税の原則と、プラン全体が課税になるケース

国税庁の質疑応答事例によると、カフェテリアプランのメニューの中には、課税扱いとなるものと非課税扱いとなるものが混在しています。そのため、付与されたポイントは、従業員が実際に使ってサービスを受けたときに、内容に応じて課税・非課税を判断するものとされています。一方で、次のような設計では、メニューの内容にかかわらずプラン全体が課税対象になるとされています。

  • 役員・従業員の職務上の地位や報酬額に比例してポイントを付与する場合(企業の福利厚生費として課税されない経済的利益は、役員・従業員にとって均等なものである必要があるため)
  • ポイントを現金に換えられるなど、換金性のある設計の場合(課税されない経済的利益は、現物給付の形で支給されるものに限られるため)

つまり、ポイントの現金化を認める設計は、課税の面で避けるのが基本です。国税庁の事例も、残ポイントの繰り越しや現金精算ができないカフェテリアプランを前提にしています。

非課税メニューの考え方

国税庁の質疑応答事例は、非課税になるメニューの一覧ではなく、判断の枠組みを示しています。設計時に確認したい点を表にまとめました。

確認する点国税庁の考え方設計時の確認
ポイントの付与の仕方職務上の地位や報酬額に比例して付与すると、プラン全体が課税対象になる全従業員に均等に付与しているか
換金性ポイントを現金に換えられるなど換金性があると、プラン全体が課税対象になる現金化や現金精算の仕組みが混ざっていないか
サービスの内容付与時ではなく、ポイントを使ってサービスを受けたときに、内容で課税・非課税を判断するメニューごとの扱いを税理士などに確認したか
食事の補助(一例)従業員が食事の価額の半分以上を負担し、会社の負担額が1か月あたり7,500円(消費税等を除く)以下なら、給与として課税されない(令和8年4月1日現在法令等)現物の食事補助か、現金の補助か。現金で補助する場合は、深夜勤務者への一定の例外を除き、原則として給与として課税される

税務の扱いは制度設計によって変わるため、導入前に税理士や所轄の税務署に確認してください。本記事は一般的な情報提供を目的としたもので、個別の税務・法務上の助言ではありません。

2サービスの役割を比較表で見る

カフェテリアプランの選び方

カフェテリアプランを選ぶときは、「従業員が本当に使うメニューか」「給与として課税されない条件を満たせるか」「健康経営など会社の方針とつながるか」の3点で判断します。課税の条件は前章で整理したとおりです。

メニュー設計の考え方

メニューは多ければよいわけではありません。従業員アンケートなどで、育児や介護、健康、自己啓発のうち何に困っているのかを把握し、利用が見込める分野を中心に組み立てます。出社する人とリモートで働く人、都市部と地方の拠点で使えるメニューに差が出ないかも確認しましょう。どこかの層だけが使えない状態が続くと、公平性を高めるはずの制度がかえって不満の原因になります。

健康経営を意識したメニュー選定

経済産業省は、従業員の健康管理を経営的な視点で考え、戦略的に実践する「健康経営」を推進しており、健康経営優良法人の認定制度も設けています。福利厚生のメニューを健康経営と結び付けて選ぶと、「何のために福利厚生を用意するのか」という目的がはっきりし、社内の説明もしやすくなります。たとえば、健診結果の管理や日々の歩数・食事の記録といった健康増進の取り組みを、従業員が楽しみながら続けられる仕組みにすることがポイントです。

拠点が分散していたり、リモートで働く従業員がいたりして、利用状況を数字で確認しながら健康経営を進めたい場合の一例が、カロリパークスです。AIを活用した食事管理や、歩数を競うランキング機能で健康経営をサポートし、利用状況を確認できるレポートがあると商品ページに記載されています。1名から利用できる一方で、詳しい費用は問い合わせが必要です。スマートフォンでの利用が前提となるため、アプリに不慣れな従業員への案内は欠かせません。料金は資料や公式サイトで確認してください。

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  • 1名〜利用できるが、詳しい費用については問い合わせが必要

その点、カロリパークスの「レシート買取」や「キャッシュバック」といった仕組みは、勤務地に左右されません。

出典:カロリパークス公式サイト「離島を含む全職員が平等に使える制度を」公平性・コスト・運用負担で選び、継続利用へ(JAおきなわ(沖縄県農業協同組合)、職員約3,300名、2026年3月13日掲載)

カフェテリアプラン導入・運用の流れ

カフェテリアプランは、目的と予算の決定、メニューと規程の設計、運営方法の選定、従業員への周知、利用状況の見直しという流れで導入・運用します。各段階で確認したい内容は次のとおりです。

ステップ主な作業確認したいポイント
1. 目的と予算の決定導入の目的、1人あたりのポイント、年間の予算上限を決める採用・定着、健康経営など目的が社内で共有されているか
2. メニューと規程の設計メニュー、ポイント換算、有効期限、繰り越しの可否を決めて規程にまとめる均等な付与になっているか、換金性のあるメニューが混ざっていないか
3. 運営方法の選定自社で運営するか、外部の代行サービスに委託するかを決める申請受付や精算、課税判定の支援をどこまで任せられるか
4. 従業員への周知説明会や社内ポータルで、使い方と申請方法を案内するリモートや地方拠点の従業員にも情報が届いているか
5. 利用状況の見直し利用率や満足度を定期的に確認し、メニューを入れ替える失効ポイントの多さ、利用の偏りが出ていないか

自社運営は自由度が高い反面、申請の確認や精算、給与計算への反映といった事務がすべて社内に残ります。外部に委託すると、利用申請や精算の仕組みをサービス側で用意してもらえるため、担当者の負担を抑えやすくなります。従業員数や担当者の人数を踏まえて、無理なく続けられる運営方法を選びましょう。

従業員の使い方|ポイントの確認から申請・レシートの扱いまで

制度を作る側だけでなく、使う側の手順も事前に想定しておくと、周知がスムーズになります。従業員の基本的な流れは、次の3段階です。

  1. サービスにアクセスする:アクセス方法は社内の担当部署が案内します
  2. ポイントを確認する:ログイン後に、残りのポイントとメニューごとの必要ポイントを確認します
  3. メニューを選んで申請する:オンラインで申請し、承認の状況を確認します

補助の対象となる費用を従業員が立て替える形の場合、領収書やレシートの提出を求める制度があります。提出の方法、期限、不備があった場合の扱いは制度ごとに異なるため、規程と案内に明記しておきましょう。事業者の解説ページには、領収書の金額や日付をAIで読み取り、転記ミスや差し戻しを減らす機能を紹介しているものもあります。クーポンなどは利用先や期限の条件が細かく決まっている場合があり、利用計画を立ててから申請するよう勧める解説もあります。

ここまでの運用を、申請の確認、課税判定、精算、利用状況の集計まで毎月手作業で回している場合は、負担が大きくなりやすい部分です。今の運用に当てはまるものを、次のセルフチェックで確かめてみてください。

福利厚生の運用、今のやり方で大丈夫?セルフチェック

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中小企業でも導入しやすいカフェテリアプランの始め方

中小企業では、最初から多数のメニューを持つポイント制を導入するより、利用が確実に見込める分野に絞って小さく始め、利用状況を見ながら広げる方法が現実的です。本格的なカフェテリアプランは運営費と社内の運用負担が大きく、従業員数が少ないと1人あたりのコストが割高になりやすいためです。経団連の調査でも、導入企業のうち従業員500人未満は6.7%にとどまります。

小さく始める方法としておすすめなのが、「食」を入り口にすることです。食事や間食は全員に関係があり、年齢や家族構成による偏りが出にくい分野です。オフィスに置くおやつやドリンク、健康増進アプリのような仕組みは、選択型のカフェテリアプランとは形式が異なるものの、「従業員が自分で選んで使う」という点で考え方は近く、利用率や反応を確かめる手段になります。進め方の一例は次のとおりです。

段階取り組み判断材料
1. 課題の把握アンケートで困りごとと利用したい分野を聞く回答の多い分野、働き方ごとの違い
2. 小さく導入食や健康など全員に関係する分野から1つ始める利用率、継続して使われているか
3. 効果の確認数か月後に満足度と費用を振り返る満足度、社内コミュニケーションの変化
4. 拡張の検討育児・介護・自己啓発などを加え、ポイント制を検討する予算、運用体制、非課税要件の確認

小さく始めておけば、「福利厚生を用意しても誰も使わない」という事態を早い段階で見極められます。利用実績が集まれば、次にどの分野を加えるべきか、ポイント制へ移る価値があるかを、感覚ではなくデータで判断できるようになります。リモートや複数拠点の従業員を含めて試したい場合は、1名から利用できるアプリ型のカロリパークスのように、場所を問わず使える仕組みも選択肢です。

カフェテリアプラン導入でよくある失敗パターン

カフェテリアプランの失敗で多いのは、ポイントが使われずに余る、特定の従業員しか使わない、課税判定の確認が漏れる、の3つです。いずれも導入前の設計と、導入後の利用状況の確認で防げます。

  • ポイントが余る:メニューが従業員の困りごとと合っていない、利用方法が伝わっていない
  • 利用が偏る:出社する人や都市部の人しか使えないメニューに偏っている
  • 課税判定の漏れ:換金性のあるメニューや、役職で差をつけた付与が混ざっている
  • 運用負担の増大:申請確認や給与計算への反映が手作業で、担当者に負荷が集中する

下のスイッチで、よくある状態と改善後の状態を切り替えて比べてみてください。

導入前によくある状態 改善後
  • メニューを多くそろえたが、年度末に多くのポイントが失効する
  • 余暇メニューばかり使われ、育児や健康の支援が届いていない
  • リモートの従業員から「使えるものがない」と不満が出る
  • 申請の確認と給与計算への反映に毎月時間を取られる

失敗の多くは「制度を用意すること」がゴールになり、使われているかを確認しない運用から生まれます。導入後も四半期などの区切りで利用率を確認し、使われていないメニューは入れ替える前提で運用しましょう。福利厚生だけでなく、評価や処遇の制度とあわせて見直すと、従業員への伝わり方が変わる場合もあります。評価制度の見直しについては人事評価クラウドの解説記事も参考になります。

カフェテリアプラン導入コストを数値で確認する

年間のポイント費用は、従業員数、1人あたりの年間ポイント、想定利用率の3つを掛け合わせると、運営費を除いておおまかに試算できます。下の簡易計算で、自社の条件に近い数値を入れてみてください。初期値の1人あたり年間ポイントは、経団連の調査で消化額を年額に換算した約5万6千円に近い55,000円にしています。運営費は含まれていないため、実際の導入時は各社の見積もりで確認が必要です。

従業員数:50名

1人あたりの年間ポイント:55,000円相当

想定利用率:70%

付与ポイントの総額(上限):

想定される年間のポイント費用:

簡易計算です。運営費・初期費用・社内の運用コストは含みません。

試算してみると、従業員数が多い企業ほど総額が大きくなり、利用率の見込みによって実際の支出が大きく変わることが分かります。利用率を高く見込むほど予算は膨らみますが、利用率が低すぎる場合は制度が役立っていないサインです。予算の上限を決めたうえで、まずは利用が見込める分野から始めると、費用と効果のバランスを取りやすくなります。

試算で費用の見通しが立ったら、ポイント制を作り込む前に、全員に関係のある「食」の福利厚生を小さく試し、利用の実態を確かめる方法があります。出社中心なら、オフィスに置くsnaq.me office (スナックミーオフィス)のようなサービスが一例です。

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よくある質問(FAQ)

Q1. カフェテリアプランとは簡単にいうと何ですか?

A. 会社が従業員に一定の福利厚生予算をポイントとして付与し、従業員が用意されたメニューの中から必要なものを選んで利用する選択型の福利厚生制度です。全員に同じ制度を提供する従来型と違い、従業員それぞれの状況に合わせて使える点が特徴です。

Q2. カフェテリアプランは会社負担ですか?

A. ポイントの原資は会社が負担するのが基本です。会社が従業員にポイントを付与し、従業員が使った分の費用を会社が負担します。経団連の調査でも、カフェテリアメニューの費用は企業の法定外福利費として集計されています。ポイントを超える分を従業員の自己負担で補えるかどうかは制度ごとに異なるため、規程で確認してください。

Q3. 日立やNECの福利厚生にカフェテリアプランはありますか?

A. はい、両社とも採用サイトで制度を公開しています。株式会社日立製作所は、毎年約12万円相当のポイントを付与し、用途を限定せず使えると案内しています。日本電気株式会社(NEC)は、キャリア採用の募集要項で、基本ポイントを年間86,000pt(1ポイント1円)と案内しています。いずれも2026年10月15日時点の公開情報で、内容は変わることがあるため、最新の条件は各社の採用サイトで確認してください。

Q4. カフェテリアプランの1人あたりの金額の平均はいくらですか?

A. 経団連の2019年度調査では、導入企業が従業員1人あたり1か月に消化した費用の平均は4,660円で、年額に換算すると55,920円でした。これは付与額ではなく消化された金額で、大企業が中心の調査です。付与額は会社が決めるもので、国税庁の質疑応答事例には年間50,000ポイントの例が示されています。

Q5. カフェテリアプランのポイントは現金化できますか? 非課税になりますか?

A. 国税庁の質疑応答事例では、ポイントを現金に換えられるなど換金性のあるカフェテリアプランは、全てが課税対象になるとされています。役職や報酬額に比例してポイントを付与する場合も同様です。こうした設計でなければ、ポイントを使ってサービスを受けたときに、内容ごとに課税・非課税を判断します。具体的な扱いは税理士や税務署に確認してください。

Q6. 中小企業でもカフェテリアプランを導入できますか?

A. 導入はできますが、経団連の調査では導入企業の8割以上が従業員1,000人以上で、500人未満は6.7%でした。運営費と運用の手間を考えると、最初から多数のメニューをそろえるより、食や健康など全員に関係する分野から小さく始め、利用状況を見て広げる方法が現実的です。少人数から導入できる福利厚生サービスを入り口にする方法もあります。

まとめ|カフェテリアプラン検討で押さえたい5つのこと

カフェテリアプランは、付与したポイントの範囲で従業員が福利厚生を選べる制度で、多様な働き方の従業員に公平な福利厚生を用意しやすい一方、設計と運用の手間がかかります。検討の際は次の5点を押さえておきましょう。

  1. パッケージプランとの違いを理解して方式を選ぶ:自社らしさを出したいか、低予算で幅広くそろえたいかで判断します。
  2. 費用はポイント原資と運営費、社内の運用コストで考える:経団連調査の消化額(月4,660円)を目安に、利用率の見込みも含めて試算します。
  3. 付与の均等性と換金性、メニューごとの課税を確認する:職務上の地位や報酬額に比例した付与や、ポイントの現金化は避けます。
  4. 導入企業の傾向を踏まえ、中小企業は「食」や健康から小さく始める:利用実績を見てから、ポイント制への拡張を判断します。
  5. 資料を取り寄せて、小さく試せるサービスを比較する:食や健康の福利厚生サービスの資料を比べ、自社の働き方に合うか確かめます。

福利厚生は、用意することではなく使われることで価値が生まれます。自社の従業員構成と予算に合った方法を選び、利用状況を確かめながら育てていきましょう。

参考文献

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