クラウドソーシングとは?仕組み・3つの発注形式・企業の活用メリットと注意点を解説

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  • クラウドソーシングの仕組みと3形式がわかる
  • 受注者の事情と発注前の確認点がわかる
  • 取引条件を書面に残す方法がわかる

クラウドソーシングとは、インターネット上のプラットフォームを通じて、不特定多数の個人や事業者に仕事を依頼する仕組みです。企業は仕事の内容と報酬を掲載して受注者を募り、納品物を受け取って報酬を支払うまでを、オンラインで進められます。ロゴやバナーの制作、データ入力、記事作成のように、成果物と納期が決まっている作業を必要な分だけ外に出せる一方、依頼内容や報酬、著作権の扱いといった取引条件は、発注する企業が自分で決めて書面に残す必要があります。この記事では、仕組みと3つの発注形式、サービスの選び方、アウトソーシングなどとの違い、メリットとデメリット、受注者側の事情、フリーランス法や税務・情報管理など導入時に確認する点、よくある失敗を、企業の担当者向けに整理します。

発注の進め方と取引条件の残し方を、2問で整理する

Q1. いま依頼したい仕事は、どちらに近いですか?

目次

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  1. クラウドソーシングとは|仕組みと、発注者が最初に整えたい書面
  2. 3つの発注形式|選び方と、形式ごとに決めておくこと
  3. アウトソーシング・人材派遣などとの違いと、向かない業務
  4. 企業がクラウドソーシングを活用するメリットとデメリット
  5. 受注者の事情を知ると依頼が通りやすくなる|報酬・手数料・副業ルール
  6. 導入時に確認すべき法務・税務・情報管理
  7. 導入でよくある失敗パターン
  8. よくある質問(FAQ)
  9. まとめ|クラウドソーシングで押さえたい6つのこと
  10. 参考文献

クラウドソーシングとは|仕組みと、発注者が最初に整えたい書面

クラウドソーシングとは、企業が仕事の内容と報酬を公開し、応募した受注者の中から依頼先を選んで発注できる、オンライン上の仲介サービスです。「群衆(クラウド)」と「調達(ソーシング)」を組み合わせた言葉で、プラットフォームの運営事業者が、募集から契約、納品、報酬の支払いまでを仲立ちします。

  1. 発注者が仕事の内容、予算、納期を掲載する
  2. 受注を希望する人が、提案や見積もり、作品を応募する
  3. 発注者が受注者を選んで契約する(報酬を仮払いする仕組みのサービスが多い)
  4. 受注者が作業して納品し、発注者が検収する
  5. 検収後に、報酬が受注者へ支払われる

ここで押さえたいのは、プラットフォームが仲立ちするのは募集から支払いまでの流れで、依頼内容、報酬、納期、著作権の扱いといった取引条件の中身を決め、責任を負うのは契約の当事者である発注者と受注者だという点です。ひな形や条件の表示画面をどこまで使えるかはサービスごとに異なるため、利用規約で確認します。個人に依頼する場合、取引条件の明示は法律上の義務にもなります(詳しくは「導入時に確認すべき法務・税務・情報管理」で解説します)。受注者が増えるほど、注文書や契約書を郵送と押印でやり取りする負担も増えるため、書面を電子化する企業もあります。クラウドソーシングそのものの機能ではありませんが、発注の土台として、代表的な3サービスの役割の違いを表にまとめます。

受注者との取引条件を電子化する、3サービスの役割の違い

自社の状況を選ぶと、合うサービスが強調されます。優劣ではなく役割の違いで並べています

自社の状況:

この状況に合う一例:freeeサイン 30種類以上の契約書フォーマットがあり、取引条件の書式が無い状態からでも進めやすい仕組みです。

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この状況に合う一例:マネーフォワード クラウド契約 契約書の作成から承認、締結、保管までを1つのサービスで進められ、紙の契約書もまとめて管理できます。

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この状況に合う一例:電子印鑑GMOサイン 相手ごとに内容が異なる書類も一括送信でき、受注者が多い依頼でも送る手間を抑えられます。

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サービス freeeサイン マネーフォワード クラウド契約 電子印鑑GMOサイン
向いている会社 取引条件の書式がまだ無く、ひな形から始めたい会社 紙の契約書も含めて、書面の保管と管理を一か所にまとめたい会社 受注者が多く、相手ごとに内容の違う書類をまとめて送りたい会社
特徴 30種類以上の契約書フォーマット。手元のWordファイルをテンプレートに登録でき、承認の進み具合を6つのステータスで確認できる。契約相手も電話サポートを利用できると紹介されている 契約書の作成、申請・承認、締結、保存、管理までを1つのサービスで進められる。契約書の送信料と保管料は0円と紹介され、契約書が増えても追加課金がない 相手ごとに内容が異なっても一括送信できる「差込文書一括送信」に対応。署名依頼画面をURL化でき、メールアドレスを知らない相手にも依頼できる。立会人型と当事者型の署名に対応
注意したい点 シンプルで見やすい画面だが、簡素なぶん、機能の場所が分かりにくい場面があると紹介されている ハンコの印影に、もう少し工夫の余地があると紹介されている 機能やオプションが豊富なため、すべてを使う場合はオプション料金が高額になることがあると紹介されている
資料・詳細

3サービスの資料をまとめて請求(入力は1回・無料)

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表は横にスクロールできます。料金はプランによって異なるため、資料や公式サイトで確認してください。

取引条件の書式を一から整えたい場合の一例が、freeeサインです。契約内容に合わせて選べる30種類以上の契約書フォーマットが用意されており、手元のWordファイルをテンプレートとして登録することもできます。承認までの流れは6つのステータスで表示され、契約相手も電話サポートを利用できると紹介されています。一方で、画面が簡素なぶん、機能の場所が分かりにくい場面があると商品ページで紹介されています。料金はプランによって異なるため、資料や公式サイトで確認してください。

freeeサイン株式会社

freeeサイン

freeeサイン

freeeサイン株式会社

freeeサイン

弁護士監修の信頼感!freee既存ユーザーにおすすめ

全体評価
4.1 (16件)
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【徹底レビュー】電子契約システム『freeeサイン』を実際に使ってみた!スムーズな契約フローを体験レポート【使い方解説】

数ある電子契約システム、どのサービスを使ったら良いかわからないと言う方も多くいると思います。そこで今回は、freeeサイン利用経験ゼロの筆者が、無料登録から初回契約締結までの流れを実況形式でお伝えします。

GOOD

おすすめ!

  • リモートでも承認できるワークフローを搭載
  • 従量課金制ではないため、送信件数が増えても料金が変わらない
  • 契約相手も「電話サポート」が利用できる
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気になる…

  • シンプルで見やすい画面ではあるが、簡素化されすぎてしまい場所が分かりにくい機能もある
評価・口コミ(一部抜粋)
4.1
  • 普段から『freee経費精算』など全従業員が『freee』のUIに使い慣れているということもあるが、普段から法務部のように電子契約に触れていない事業部門の従業員等においても自身の雇用契約書の締結などに『freeeサイン』でお願いしても使い方がわからないとの言葉を今まで耳にすることもないほど直感的なUIは『freee』ブランド共通の強みだと思う。

  • 紙での契約締結にかかっていた郵送や押印の手間が不要になり、遠隔地とのやりとりも即時対応できるようになりました。未署名の相手に自動でリマインドが送られる機能も便利で、無駄な工数や手間をかけることなく、締結までの対応漏れや遅れが格段に減りました。

  • ひな形テンプレートやAIサポートがあるので間違いが減ります。また、契約締結までの時間も短縮することができるので自然と作業効率があがり他の仕事へ時間をかけることができます。また、文章管理もされるので自分でフォルダに管理する必要がなくなったのも大きなメリットです。

石屋製菓株式会社の導入事例では、契約書類の管理について次のように説明されています。

全社の契約書類が可視化され、他部門の契約内容も閲覧できるようになった

出典:freee株式会社「導入事例 石屋製菓株式会社」

書面の保管と管理を一か所にまとめたい場合の一例が、マネーフォワード クラウド契約です。契約書の作成、申請・承認、締結、保存、管理までを1つのサービスで進められ、紙の契約書と電子契約書もまとめて管理できます。契約書の送信料と保管料は0円と紹介されています。一方で、ハンコの印影にはもう少し工夫の余地があると商品ページで紹介されています。料金はプランによって異なるため、資料や公式サイトで確認してください。

株式会社マネーフォワード

マネーフォワード クラウド契約

マネーフォワード クラウド契約

株式会社マネーフォワード

マネーフォワード クラウド契約

電子契約書の送付料が従量課金制でないサービスをお探しの方

全体評価
3.8 (8件)
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【正直レビュー】『マネーフォワードクラウド契約』のメリットや機能は?実際に導入してわかったリアルな感想【使い方解説】

数ある電子契約システム、どのサービスを使ったら良いかわからないと言う方も多くいると思います。そこで今回は、電子契約システム利用経験ゼロの筆者が、マネーフォワードクラウド契約の無料登録から初回契約締結までの流れを実況形式でお伝えします。

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  • 契約書の作成、申請・承認、締結、保存、管理までマネーフォワード クラウド契約ひとつで完結
  • 契約書送信料・契約書保管料は0円だから契約書が増えても追加課金なし!
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気になる…

  • ハンコの印影にもう少し工夫ができると良い
評価・口コミ(一部抜粋)
3.8
  • 契約締結までの時間が大幅に短縮され、印紙代や郵送コストも削減できました。契約書の一元管理が可能になり、検索性も向上したため、必要な時にすぐにアクセスできます。また、契約更新のリマインダー機能のおかげで、更新漏れのリスクも軽減されました。テレワーク環境下でも、場所を選ばずに契約業務を進められるようになったことも大きなメリットです。

  • 契約書のやり取りがオンラインで完結し、郵送や印刷の手間がなくなったのが大きなメリットです。また、契約書の管理がクラウド上で一元化され、必要な書類をすぐに検索できるため、契約関連の業務時間が短縮されました。電子署名機能も搭載されており、契約締結がスムーズになった点も便利です。

  • 過去の給与明細がしっかり確認できます。開けば通勤手当などよくある手当だけでなく、様々な項目を自由に記載できるようでより企業それぞれに対応していると思われます。見る側も分かりやすいです。

株式会社第一住建ホールディングスの導入事例では、郵送が不要になった点が説明されています。

郵送する必要性がなくなり、複数の関係者間の契約締結スピードが早くなった

出典:マネーフォワード「導入事例 株式会社第一住建ホールディングス」

受注者が多く、件数の多い依頼をまとめて送りたい場合の一例が、電子印鑑GMOサインです。相手ごとに内容が異なる書類も一括送信できる「差込文書一括送信」があり、署名依頼画面をURL化して、メールアドレスを知らない相手にも署名を依頼できます。サービス提供会社が仲介する立会人型と、当事者どうしが電子証明書で署名する当事者型の両方に対応しています。一方で、機能やオプションが豊富なため、すべてを使う場合はオプション料金が高額になることがあると商品ページで紹介されています。料金はプランによって異なるため、資料や公式サイトで確認してください。

GMOグローバルサイン・ホールディングス株式会社

電子印鑑GMOサイン

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GMOグローバルサイン・ホールディングス株式会社

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オプションが豊富で自社にあった機能を選びたい方におすすめ

全体評価
4.6 (18件)
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【レビュー】『GMOサイン』を実際に登録して使ってみた【使い方解説】

数ある電子契約システム、どのサービスを使ったら良いかわからないと言う方も多くいると思います。そこで今回は、GMOサインの利用経験ゼロの筆者が、ゼロからGMOサインの無料登録から初回契約締結までの流れを実況形式でお伝えします。

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  • スタンダードプランでも機能が充実しており、提供機能を無駄なく活用できる
  • 立会人型電子署名は1件あたり100円で送信でき、他社と比較してほぼ半額で利用できる
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気になる…

  • 機能やオプションが豊富でマルチに使えるが、全て必要な場合はオプション料金が高額になってしまう
評価・口コミ(一部抜粋)
4.6
  • 契約が必要な書類の種類、必要な印鑑種類によっての承認フローの設定や、担当者印で進行する場合の設定、送付作業など、視覚的にシンプルでわかりやすい。 法務部門に所属していない、印鑑対応が1回/3ヶ月程度の現場担当であってもスムーズに対応ができる。

  • きちんとした審査をしたうえでの電子発行なので安心であることと、印紙税や郵送費の削減、契約締結にかかる手間の軽減や時間の大幅な短縮により、業務の効率化を実現することがメリットだと思います。 はじめての取引先クライアント様へも安心材料として提示できるので業務がスムーズに進みます。

  • 契約書の送付にかかる送信料が1件あたり110円と、他社と比較しても料金が安かったので、以前活用していたサービスと比較したときに料金を下げることができたと同時にワークフロー機能や権限管理機能がどのプランでも使えるので、内部統制を強化という目的も果たすことができました。

株式会社マクアケの導入事例では、契約締結の進み具合の可視化が説明されています。

契約締結のプロセスが可視化できました。ワークフローを使えば、どこで止まっているかが見え、止まっているのが社内なのか相手方なのか、どういう状態なのかがわかります。

出典:GMOグローバルサイン・ホールディングス「導入事例 株式会社マクアケ」

3つの発注形式|選び方と、形式ごとに決めておくこと

クラウドソーシングの発注形式は、プロジェクト形式、コンペ形式、タスク形式の3つで、成果物のイメージがどこまで固まっているかで選びます。形式によって、募集文と書面に先に書いておくべき内容も変わります。

発注形式 進め方 向いている依頼 募集文と書面で決めておくこと
プロジェクト形式 提案や見積もりを比べて1人(1社)を選び、契約してから作業を始める Webサイト制作、システム開発、継続的な記事作成 仕様、納期、報酬、修正の回数と範囲、検収の基準
コンペ形式 複数の応募者が作品を提出し、採用した作品にだけ報酬を支払う ロゴ、ネーミング、キャッチコピー、バナーデザイン 採用の基準と期限、不採用作品の扱い、採用作品の著作権の扱い
タスク形式(マイクロタスク) 細かく分けた作業を多数の人に一斉に依頼し、作業量に応じて報酬を支払う データ入力、アンケート回答、画像のタグ付け 作業の手順書、1件あたりの報酬、品質の確認方法、渡す情報の範囲

仕様を細かく詰める必要がある依頼は、やり取りしながら進められるプロジェクト形式が向いています。完成形のイメージを幅広く集めたい依頼はコンペ形式、判断の要らない単純作業を大量にこなしたい依頼はタスク形式が向いています。

主なサービスの種類と選び方

国内では、ランサーズ、クラウドワークスといった総合型のサービスに加え、個人のスキルを出品形式で売買するココナラ、在宅で働く人の登録が多いシュフティなど、登録者層や得意分野の異なるサービスがあります。ライティング、イラスト、翻訳、デザインなど、分野を絞った特化型もあります。サービスは、次の観点で比べます。

観点 確認すること
受注者の層と分野 依頼したい仕事に合う受注者が多く登録されているか。総合型か、分野特化型か
手数料 発注者と受注者のどちらが負担するか、料率はいくらか(サービスごとに異なる)
報酬の預かり方 報酬を仮払いし、検収後に支払う仕組みがあるか
本人確認と秘密保持 受注者の本人確認があるか。秘密保持契約を結べるか
支払い方法と書類 法人として請求書払いや領収書の発行に対応しているか

手数料の料率や条件は更新されることがあるため、最新の内容は各サービスの公式サイトで確認してください。

タスク形式のように多数の受注者へ同じ条件で依頼する場合、1件ずつ書面を作って送ると手間が膨らみます。プラットフォーム上で条件を表示できない依頼や、プラットフォームの外で追加の取り決めをする依頼では、相手ごとに内容が異なる書類も一括して送れる電子契約サービスを使うと、取引条件の明示をそろえやすくなります。

電子印鑑GMOサイン

多数の受注者に、取引条件の書面をまとめて送りたい会社に

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アウトソーシング・人材派遣などとの違いと、向かない業務

クラウドソーシングは、プラットフォームに登録した個人に、成果物の仕様を伝えて単発や短期の作業を依頼する方法です。混同されやすい手段とは、誰に依頼し、誰が業務を指示するかで区別できます。

手段 主な依頼先 業務の指示 向いている依頼
クラウドソーシング プラットフォームに登録した個人が中心 成果物の仕様を伝え、進め方は受注者に任せる 成果物が明確な単発または短期の作業
アウトソーシング(業務委託) 専門の事業者(法人) 委託先が自社の体制で遂行する 業務プロセス単位でまとめて任せたい継続業務
オンラインアシスタント 運営会社のアシスタントチーム 依頼内容を伝え、チームが分担して対応する くり返し発生するバックオフィス業務
人材派遣 派遣会社に雇用された労働者 受け入れ企業が直接指揮命令する 社内で指示を出しながら進めたい業務
複業マッチング 複業・副業で働く専門人材 企業と人材が直接契約し、進め方を相談する 継続的な専門業務、プロジェクト単位の支援

業務プロセス単位で任せるアウトソーシングの考え方は、BPO事業とは|仕組み・ITOとの分類・市場規模とデジタルBPOの動向を解説で、派遣との違いは人材紹介会社とは?仕組み・手数料の相場・派遣との違いと選び方を解説で整理しています。事業の中核に関わる専門業務を複業人材に任せる方法は、複業人材マッチングサービスとは?仕組み・料金体系・導入時の注意点を解説で解説しています。

クラウドソーシングが向かない業務

「やめたほうがいい」と言われる場面の多くは、サービスの問題ではなく、業務との相性のずれから生じます。次のような業務は、別の手段を検討したほうが安全です。

  • 顧客の個人情報や社外秘の資料を大量に扱う業務(不特定多数への依頼に向きません)
  • 社員と同じように、作業時間や進め方を細かく指示したい業務(雇用に近い関わり方になるおそれがあります)
  • 品質や手順を毎回そろえたい継続業務(受注者が変わるたびに説明し直す手間がかかります)
  • 資格や許認可が必要な業務

企業がクラウドソーシングを活用するメリットとデメリット

企業が活用するメリットは、必要なときに必要な分だけ人材を確保でき、社内にない専門スキルを借りられる点です。具体的には次の4つに整理できます。

1. 必要な分だけ人材を確保できる

繁忙期だけ作業量が増える、新しい施策のために一時的にデザイナーが必要になる、といった場面で、採用や教育の手間をかけずに外部の力を借りられます。業務がない時期に固定の人件費がかからない点は、小規模な企業にとって大きな利点です。

2. 社内にない専門スキルを活用できる

デザイン、プログラミング、翻訳、動画編集、ライティングなど、専門性の高い業務を、その分野の経験者に依頼できます。プロフィールや過去の実績、評価を見て依頼先を選べるため、地域や知人の範囲を超えて探せます。

3. 依頼先が決まるまでが速い

案件を掲載すれば短期間で応募が集まることが多く、制作会社に見積もりを依頼して比べる場合より、依頼先が決まるまでの時間を短くしやすい傾向があります。コンペ形式なら、複数の案を見比べてから選べます。

4. 社員がコア業務に集中できる

データ入力や画像の加工といった手間のかかる作業を外に出すと、社員は企画や顧客対応など、社内でしかできない業務に時間を使えます。どの業務を外に出し、どの業務を社内に残すかを考えること自体が、業務の棚卸しのきっかけにもなります。

知っておきたいデメリットと費用の見方

デメリット 起こりやすいこと 主な対策
品質のばらつき 受注者によってスキルや仕上がりに差が出る 実績や評価を確認し、小さな依頼で試してから任せる範囲を広げる
コミュニケーションの手間 対面で話せず、意図が伝わらずに修正が増える 参考例や完成イメージを添え、確認のタイミングを決めておく
情報漏洩のリスク 社外の個人に業務データを渡すことになる 秘密保持契約を結び、渡す情報を必要最小限にする
ノウハウが社内に残らない 案件ごとに受注者が変わり、経験が蓄積しない 手順書や依頼テンプレートを社内に残す。継続業務は固定の委託先を検討する

費用は、受注者への報酬、プラットフォームの手数料、社内の工数の3つに分けて考えると全体像をつかめます。手数料の負担者と料率はサービスごとに異なるため、報酬だけで予算を組まず、公式サイトで最新の条件を確認してください。社内の工数には、募集文の作成、応募者の選定、検収、書面のやり取りが含まれます。

受注者の事情を知ると依頼が通りやすくなる|報酬・手数料・副業ルール

受注者の収入は、案件の種類、単価、稼働時間で大きく変わるため、「いくら稼げるか」に一律の金額はありません。この記事でも金額は示しません。発注者にとって大切なのは、受注者が何を見て仕事を選んでいるかを知り、募集文に反映することです。検索では受注者向けの情報が多く並びますが、条件の良い応募を集めるには、受注者側の事情の理解が役に立ちます。

受注者が気にすること 背景 発注側にできること
作業量に見合う報酬か サービスによっては手数料が差し引かれ、手取りが報酬より少なくなる 作業範囲と修正回数を募集文に書き、作業量に見合う報酬を設定する
依頼内容がはっきりしているか 内容があいまいだと修正が増え、時間あたりの報酬が下がる 目的、使う場面、参考例、避けたい表現を書く
報酬が確実に支払われるか 納品後に支払われない不安がある 報酬の支払期日を明示し、検収は期日内に終える
本業や副業規定との両立 副業として受ける人は、勤務先の副業・兼業の規定を確認している 納期に余裕を持たせ、連絡の時間帯を事前に決めておく

副業・兼業については、厚生労働省が、企業と働く人が留意すべき事項をまとめたガイドラインを公開しています(厚生労働省「副業・兼業」)。受注者が会社員の場合、納期や稼働の希望は、勤務先との関係で制約を受けることがあります。無理のない依頼内容にすると、応募の質が上がり、途中で連絡が途絶える失敗も減らせます。

個人に仕事を発注するときに確認したいのは、フリーランス法による取引条件の明示、業務委託としての関わり方、著作権と秘密保持の取り決め、源泉徴収とインボイスの5点です。なお、以下は一般的な情報の整理であり、法的助言ではありません。個別の契約や判断については、弁護士、税理士、社会保険労務士などの専門家に確認してください。

1. フリーランス法で求められる取引条件の明示と支払期日

2024年11月に施行された「特定受託事業者に係る取引の適正化等に関する法律」(フリーランス・事業者間取引適正化等法)では、従業員を使用しない個人や、代表者1人だけの法人(特定受託事業者)に業務を委託した事業者は、業務の内容、報酬の額、支払期日などを、書面または電磁的方法で直ちに明示しなければならないとされています(第3条)。従業員を使用する企業などには、報酬の支払期日を、給付を受領した日から起算して60日以内で、できる限り短い期間に定める義務があります(第4条)。受領の拒否や報酬の減額といった禁止行為も定められています(第5条)。

クラウドソーシングで個人に発注する場合も対象になり得ます。プラットフォームの募集画面や契約画面で条件が表示される場合も、報酬額や支払期日、検収のルールが、募集時に書いた内容と食い違わないようにします。自社に適用される義務は、公正取引委員会や厚生労働省の資料で確認してください。

2. 業務委託としての関わり方を守る

クラウドソーシングでの発注は、成果物の完成や業務の遂行を依頼する業務委託が基本です。作業時間や作業場所を細かく指定したり、社員と同じように逐一指示を出したりすると、実態として雇用に近いと判断される可能性があるとされています。成果物の仕様と納期、修正の範囲を明確にし、進め方は受注者に任せる関わり方を意識します。厚生労働省は、自宅などで仕事を請け負う人との取引について「自営型テレワークの適正な実施のためのガイドライン」を示しており、仕事を注文する方や仲介事業を行う方に向けて、契約の内容を受注者とよく協議したうえで決めることが望まれるとしています。

3. 著作権と秘密保持を契約で決める

デザインや文章などの成果物の著作権は、契約で定めないと、納品されても自動的に発注者へ移るわけではありません。著作権法第61条第2項では、著作権を譲渡する契約で、翻案権や二次的著作物の利用権(第27条・第28条の権利)が譲渡の目的として特掲されていないときは、これらの権利は譲渡した側に留保されたものと推定されます。納品物を修正したり、別の媒体で使い回したりする予定があるなら、契約書面に、これらの権利を含めて譲渡すること、または利用を許諾する範囲を明記しておきます。コンペ形式では、不採用作品の扱いもあわせて決めておくと、後のトラブルを防げます。

顧客の個人情報や社外秘の資料を含む業務は、不特定多数への依頼に向きません。依頼する場合は、秘密保持契約を結ぶ、個人を特定できる情報を伏せたデータを渡す、共有フォルダの権限を案件ごとに限定して納品後に停止する、といった対策を取ります。

4. 源泉徴収とインボイスを経理と確認する

個人へ支払う報酬には、原稿料のように源泉徴収の対象になるものがあります(国税庁 No.2792 源泉徴収が必要な報酬・料金等とは)。また、インボイスがない仕入れや経費は、原則として仕入税額控除ができないとされており、受注者が適格請求書発行事業者かどうかで経理処理が変わります(国税庁「インボイス制度の概要」)。簡易課税制度などの特例もあるため、誰が源泉徴収や請求書の処理を担うのかは、利用するサービスの仕組みを確認したうえで、経理担当者と決めておきます。

5. 取引の書面を残し、情報を管理する

取引条件、秘密保持、著作権の取り決めは、紙で郵送と押印をするより、電子契約で残す企業もあります。国税庁の質疑応答事例では、注文請書に代えて、電子署名を付した電磁的記録を電子メールで送信する場合、その電磁的記録は文書に含まれず、印紙税は課税されないと回答されています(国税庁「取引先にメール送信した電磁的記録に関する印紙税の取扱い」)。紙の契約書にかかる印紙税の金額は、契約書の収入印紙 金額表|契約金額と契約書の名前から引ける早見表で確認できます。

受注者との秘密保持契約が増えるほど、書面を保管する側のセキュリティも確認点になります。メガバンクの厳格なセキュリティ基準で定期的にモニタリングされていると紹介されているSMBCクラウドサインは、その一例です。契約金額や契約期間をAIが自動で読み取って登録する「AI契約書管理」も用意されています。一方で、フォルダ管理の自由度が低いと商品ページで紹介されています。料金はプランによって異なるため、資料や公式サイトで確認してください。

SMBCクラウドサイン株式会社

SMBCクラウドサイン

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リスク管理を徹底したい方向け

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  • AI契約書管理機能搭載
  • メガバンクの厳格なセキュリティ基準が採用されている
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  • フォルダ管理の自由度が低い

株式会社山一建設の導入事例では、発注書の運用で起きていた認識のずれが、次のように説明されています。

我々発注側と先方の受注側とで認識の違いが生まれ、「発注したつもり・受注したつもり」になってしまって

出典:SMBCクラウドサイン「導入事例 株式会社山一建設」

ここまでの確認事項を、発注前のセルフチェックにまとめました。当てはまる数で、次にやることを3段階で表示します。

発注前セルフチェック|取引条件は書面に残せていますか?

当てはまるものを選んでください(登録不要)

導入でよくある失敗パターン

クラウドソーシングの活用がうまくいかない原因は、受注者のスキルよりも、発注する側の準備不足にあることが少なくありません。よくあるパターンを、改善前と改善後で比べます。

よくある失敗 Before(起きがちな状態) After(改善後の状態)
依頼内容があいまい 「いい感じのデザインで」と依頼し、修正のやり取りが何度も続く 目的、使う場面、参考例、避けたい表現を募集文に書いておく
価格だけで受注者を選ぶ 最安の提案を選んだ結果、品質が足りず作り直しになる 実績や評価、提案内容の具体性もあわせて比べる
いきなり大きな案件を任せる 初めての相手に大量の作業を一括で依頼し、途中で連絡が途絶える 小さなテスト案件で相性を確かめ、段階的に依頼量を増やす
検収の基準を決めていない 納品物の良し悪しを社内で判断できず、確認が止まる チェック項目と修正回数の上限を発注前に決めておく
取引条件を書面に残していない 口頭やチャットだけで進め、報酬や著作権の認識が後から食い違う 取引条件を書面または電磁的方法で明示し、記録を残す
書面が担当者ごとに散らばる 更新時期や内容を確認したくても、どこに保存したか分からない 契約書面を一か所に集め、検索できる形で管理する

特に見落とされやすいのが、最後の書面の散らばりです。受注者とのやり取りが数か月続くと、発注書、秘密保持契約、業務委託契約書が担当者ごとの保存先に分かれ、更新時期や内容の確認に手間がかかります。書面を一か所に集めて検索できる状態にしておくと、受注者が増えても、確認のたびに探し回る負担を抑えられます。

契約書を一元管理したい場合の一例が、Contract Oneです。紙、PDF、電子契約など形式を問わず契約書をデータ化し、AI-OCRと専門スタッフの確認により、主要項目を約99%の精度でデータ化すると紹介されています。データ化した契約情報は全文検索ができ、契約期限が近づいた際のアラート通知も使えます。一方で、導入時に業務フローの見直しが必要な場合があると商品ページで紹介されています。料金はプランによって異なるため、資料や公式サイトで確認してください。

Sansan株式会社

Contract One

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全社の取引情報を正確に管理・活用したい方におすすめ

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  • あらゆる契約書を正確にデータ化し、AIで扱いやすいデータベースを構築
  • Contract One内で生成AIを活用することで、法務部門に限らず全社での契約データの活用を促し、さまざまな部門の課題を解決
  • 法改正への対応をサポート
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  • 導入時、業務フローの見直しが必要な場合も

イオンマーケティング株式会社の活用事例では、契約書の管理が次のように説明されています。

創業以来すべての紙の契約書をデータ化することで、契約管理体制を全社で統一されたものへと進化させました

出典:Sansan株式会社「イオンマーケティングが取引管理サービス「Contract One」を活用」

よくある質問(FAQ)

Q1. クラウドソーシングとは何ですか?

A. 企業や個人がインターネットを通じて、不特定多数の人に業務を依頼する仕組みです。プラットフォームを運営する事業者が、仕事を頼みたい発注者と仕事を受けたい受注者を仲介し、募集、契約、納品、報酬の支払いまでをオンラインで進めます。

Q2. クラウドソーシングにはどのような発注形式がありますか?

A. 主にプロジェクト形式、コンペ形式、タスク形式の3つがあります。提案を比べて1人を選ぶのがプロジェクト形式、複数の作品から採用したものにだけ報酬を払うのがコンペ形式、細かい作業を多数の人に一斉に依頼するのがタスク形式です。

Q3. クラウドソーシングはやめたほうがいいですか?

A. 一律にやめたほうがよいとは言えません。成果物と納期が明確な単発の作業には向いていますが、個人情報や社外秘を大量に扱う業務、社員のように細かい指示が必要な業務、品質や手順をそろえたい継続業務には向きません。依頼する業務を選び、小さな依頼で試してから広げるのが基本です。

Q4. クラウドソーシングのサービスは怪しいのではないですか?

A. 怪しいかどうかはサービスごとに異なり、一括りには判断できません。発注者として確認したいのは、運営会社の会社概要、報酬の仮払いと検収の仕組み、受注者の本人確認、手数料の負担者と料率、秘密保持への対応です。利用規約と公式サイトの最新の記載で確認してください。

Q5. 個人に発注するときに注意すべき法律はありますか?

A. フリーランス・事業者間取引適正化等法により、個人で働く受託者に業務を委託する際は、業務の内容、報酬の額、支払期日などの取引条件を書面または電磁的方法で明示することなどが求められます。著作権の扱いも契約で決めておきます。個別の判断は専門家に確認してください。

Q6. 受注者との取引条件は、電子契約で残してもよいですか?

A. 取引条件の明示は、書面のほか電磁的方法でも行えるとされています(フリーランス法第3条)。電子契約サービスは、書面の作成から送信、保管までを電子化する手段のひとつです。サービスごとに機能や署名方式が異なるため、資料で確認してください。個別の判断は専門家に確認してください。

まとめ|クラウドソーシングで押さえたい6つのこと

クラウドソーシングは、必要なときに必要なスキルを持つ人へ仕事を依頼できる仕組みです。活用を検討する際は、次の点を押さえておきましょう。

  1. クラウドソーシングは、プラットフォームが発注者と受注者を仲介し、募集から支払いまでをオンラインで進める仕組みである
  2. 発注形式はプロジェクト形式、コンペ形式、タスク形式の3つで、成果物のイメージの固まり具合で選ぶ
  3. サービスは、受注者の層、手数料、報酬の預かり方、本人確認で比べる
  4. 人材の柔軟な確保と専門スキルの活用がメリットで、品質のばらつきと情報管理には対策が要る
  5. フリーランス法による取引条件の明示、著作権と秘密保持、源泉徴収とインボイスを導入前に確認する
  6. 取引条件の書面を残す方法として、電子契約サービスの資料を取り寄せて比べる

外部の力を上手に借りるには、依頼先を探すことよりも、どの業務をどの条件で任せるかを整理し、書面に残すことが出発点になります。自社の業務を単発の作業と継続業務に分けたうえで、クラウドソーシングを活用していきましょう。

参考文献

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