複業人材マッチングサービスとは?仕組み・料金体系・導入時の注意点を解説

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  • 複業クラウドの仕組みと、料金・利用の流れ・導入事例がわかる
  • 評判の見方と、サポート・連携・プランの確認ポイントがわかる
  • 直接契約で企業が用意する契約書と取引条件の書面がわかる

複業クラウドとは、株式会社Another worksが運営する、複業・業務委託で働く専門人材(タレント)と企業・自治体を直接つなぐマッチングプラットフォームです。企業は求人の公開やスカウトで人材を探し、条件が合えば人材と直接契約を結びます。公式サイトでは、2026年6月末時点の累計として、登録タレント約10万名、導入企業約2,500社、自治体約250団体が示されています。この記事では、複業クラウドの仕組み、料金体系の考え方、利用の流れ、導入事例、評判の見方を整理したうえで、直接契約で企業側が用意する契約書と取引条件の書面、受け入れでよくある失敗と効果の確認方法までを解説します。

複業人材との契約まわりの手間を、2問で整理する

Q1. 複業人材との契約について、いまの状況に近いのはどちらですか?

目次

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  1. 複業クラウドとは|直接契約でつなぐ複業マッチングの仕組み
  2. 複業クラウドの特徴|職種・機能と他の外部人材の探し方との違い
  3. 料金体系|成功報酬なしのデータベース利用モデル
  4. 利用の流れ|相談から直接契約まで4ステップ
  5. 導入事例|公式サイトで公開されている企業の使い方
  6. 評判・口コミの見方|企業側が確認したい観点
  7. 導入時に注意すべき3つのポイント
  8. 複業人材受け入れでよくある失敗パターン
  9. 導入効果をどう確認するか
  10. よくある質問(FAQ)
  11. まとめ
  12. 参考文献

複業クラウドとは|直接契約でつなぐ複業マッチングの仕組み

複業クラウドは、企業が求人公開やスカウトで複業人材を探し、条件が合えば人材と直接契約するマッチングサービスです。契約条件には運営会社が関与しません。

企業は、人材データベースから直接スカウトを送ったり、求人を公開して応募を受けたりできます。公式サイトによると、課題をチャットで入力するとAIが求人の下書きを作り、条件に合う人材へ代理で提案する機能もあります。採用手数料と成功報酬は無料とされ、人材との契約は仲介会社を通さない直接契約です。

契約は当事者どうしで結ぶ|利用規約が定める役割分担

複業クラウドの利用規約(第1.4条)では、運営会社は人材と企業の雇用関係の成立をあっせんするものではなく、業務の受委託に関する条件や契約の内容にも関知しないと定められています。企業と人材は、条件と契約内容を自己の判断と責任で協議し、合意により契約を締結するとされています。公式サイトでも、契約書のテンプレートの活用や、契約スキームの相談先が案内されています。

つまり、業務委託契約書、秘密保持契約(NDA)、報酬額や支払期日などの取引条件の書面は、企業が自分で用意し、保存することになります。複業人材が1人増えるたびにこれらの書類が1人分ずつ増えるため、紙で郵送や押印を繰り返すと負担が大きくなります。そこで、契約の締結と保管を電子化できる電子契約サービスを使う企業もあります。複業クラウド自体の機能ではありませんが、複業人材の受け入れを回す土台として、代表的な3サービスの役割の違いを表にまとめます。

複業人材との契約を電子化する、3サービスの役割の違い

自社の状況を選ぶと、合うサービスが強調されます。優劣ではなく役割の違いで並べています

自社の状況:

この状況に合う一例:freeeサイン 30種類以上の契約書フォーマットがあり、契約書づくりが初めてでも進めやすい仕組みです。

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この状況に合う一例:マネーフォワード クラウド契約 契約書の作成から承認、締結、保管までを1つのサービスで進められます。

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この状況に合う一例:電子印鑑GMOサイン 立会人型と当事者型に対応し、契約の性質に応じて署名方法を選べます。

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サービス freeeサイン マネーフォワード クラウド契約 電子印鑑GMOサイン
向いている会社 業務委託契約書づくりが初めてで、ひな形から始めたい会社 紙の契約書も含めて、承認と保管を一か所にまとめたい会社 契約の種類や相手によって、署名の強さを使い分けたい会社
特徴 30種類以上の契約書フォーマット。手元のWordファイルをテンプレートに登録でき、契約書ごとに承認のワークフローを設定できる ワークフローを標準機能として搭載。紙の契約書と電子契約書をまとめて管理でき、送信件数による課金の発生や上限設定はないと紹介されている 立会人型と当事者型の署名に対応。電話・メール・チャット・フォームで問い合わせでき、導入支援プランも用意されている
注意したい点 シンプルで見やすい画面だが、簡素なぶん、機能の場所が分かりにくい場面があると紹介されている ハンコの印影に、もう少し工夫の余地があると紹介されている 機能やオプションが豊富なため、すべてを使う場合はオプション料金が高額になることがあると紹介されている
資料・詳細

3サービスの資料をまとめて請求(入力は1回・無料)

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表は横にスクロールできます。料金はプランによって異なるため、資料や公式サイトで確認してください。

ひな形から契約書づくりを始めたい場合の一例が、freeeサインです。契約内容に合わせて選べる30種類以上の契約書フォーマットが用意されており、手元のWordファイルをテンプレートとして登録することもできます。契約書ごとに承認のワークフローを設定でき、進み具合はステータスで確認できます。一方で、画面が簡素なぶん、機能の場所が分かりにくい場面があると商品ページで紹介されています。料金はプランによって異なるため、資料や公式サイトで確認してください。

freeeサイン株式会社

freeeサイン

freeeサイン

freeeサイン株式会社

freeeサイン

弁護士監修の信頼感!freee既存ユーザーにおすすめ

全体評価
4.1 (16件)
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実際に使用してみたレビューはこちら

【徹底レビュー】電子契約システム『freeeサイン』を実際に使ってみた!スムーズな契約フローを体験レポート【使い方解説】

数ある電子契約システム、どのサービスを使ったら良いかわからないと言う方も多くいると思います。そこで今回は、freeeサイン利用経験ゼロの筆者が、無料登録から初回契約締結までの流れを実況形式でお伝えします。

GOOD

おすすめ!

  • リモートでも承認できるワークフローを搭載
  • 従量課金制ではないため、送信件数が増えても料金が変わらない
  • 契約相手も「電話サポート」が利用できる
MORE

気になる…

  • シンプルで見やすい画面ではあるが、簡素化されすぎてしまい場所が分かりにくい機能もある
評価・口コミ(一部抜粋)
4.1
  • このサービスを利用するメリットは、契約までが非常にシームレスである点だと思います。 契約までを迅速に行うことができるので、結果的に、お客様へのサービス提供や、ご説明にかける時間を最大化出来ることが可能となるので、顧客の満足度を高め、お客様自身にも、契約して良かったという感情を抱いていただきやすくなると、可能性を感じました。

  • ひな形テンプレートやAIサポートがあるので間違いが減ります。また、契約締結までの時間も短縮することができるので自然と作業効率があがり他の仕事へ時間をかけることができます。また、文章管理もされるので自分でフォルダに管理する必要がなくなったのも大きなメリットです。

  • 労働条件の契約更新時の人事の直接訪問がほとんどなくなったことにより、本来のメイン業務である採用業務に時間を割けるようになった。従業員も労働条件通知書をデータでもらえるため、自分が確認したいときにスマホで確認できるようになったことはありがたいと声があった。

石屋製菓株式会社は、契約管理が部門ごとに分かれていた状態を、freeeサインの導入で整理したと説明しています。

全社の契約書類が可視化され、他部門の契約内容も閲覧できるようになった

出典:freee株式会社「導入事例 石屋製菓株式会社」

承認と保管を一か所にまとめたい場合の一例が、マネーフォワード クラウド契約です。契約書の作成、申請・承認、締結、保存、管理までを1つのサービスで進められ、紙の契約書と電子契約書もまとめて一元管理できます。承認のワークフローは標準機能として使えます。一方で、ハンコの印影にはもう少し工夫の余地があると商品ページで紹介されています。料金はプランによって異なるため、資料や公式サイトで確認してください。契約書の印紙の扱いは、契約書の収入印紙 金額表で整理しています。

株式会社マネーフォワード

マネーフォワード クラウド契約

マネーフォワード クラウド契約

株式会社マネーフォワード

マネーフォワード クラウド契約

電子契約書の送付料が従量課金制でないサービスをお探しの方

全体評価
3.8 (8件)
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【正直レビュー】『マネーフォワードクラウド契約』のメリットや機能は?実際に導入してわかったリアルな感想【使い方解説】

数ある電子契約システム、どのサービスを使ったら良いかわからないと言う方も多くいると思います。そこで今回は、電子契約システム利用経験ゼロの筆者が、マネーフォワードクラウド契約の無料登録から初回契約締結までの流れを実況形式でお伝えします。

GOOD

おすすめ!

  • 契約書の作成、申請・承認、締結、保存、管理までマネーフォワード クラウド契約ひとつで完結
  • 契約書送信料・契約書保管料は0円だから契約書が増えても追加課金なし!
MORE

気になる…

  • ハンコの印影にもう少し工夫ができると良い
評価・口コミ(一部抜粋)
3.8
  • 契約書を印刷して捺印してスキャンしてメールに添付して送付…という一連の手間を大幅削減できたこと。

  • 過去の給与明細がしっかり確認できます。開けば通勤手当などよくある手当だけでなく、様々な項目を自由に記載できるようでより企業それぞれに対応していると思われます。見る側も分かりやすいです。

  • 雛形利用により簡単に契約書フォームを作成する事が可能になった。 契約相手とも対面でなくインターネットを使ったワークフローで契約する事が可能となった。 対面では無い為、商談日時のネゴ取り等も不要になった。 契約書をペーパレスで管理する為、契約書管理が楽になった。

株式会社第一住建ホールディングスは、業務委託契約書や請負契約書などにマネーフォワード クラウド契約を使い、本社と支店の間の郵送が不要になったと説明しています。

郵送する必要性がなくなり、複数の関係者間の契約締結スピードが早くなった

出典:マネーフォワード「導入事例 株式会社第一住建ホールディングス」

契約の種類や相手によって署名の強さを使い分けたい場合の一例が、電子印鑑GMOサインです。サービス提供会社が仲介する立会人型と、当事者どうしが電子証明書で署名する当事者型の両方に対応しており、契約の性質に応じて署名方法を選べます。問い合わせは電話・メール・チャット・フォームから選べ、導入支援プランも用意されています。一方で、機能やオプションが豊富なため、すべてを使う場合はオプション料金が高額になることがあると商品ページで紹介されています。料金はプランによって異なるため、資料や公式サイトで確認してください。

GMOグローバルサイン・ホールディングス株式会社

電子印鑑GMOサイン

電子印鑑GMOサイン

GMOグローバルサイン・ホールディングス株式会社

電子印鑑GMOサイン

オプションが豊富で自社にあった機能を選びたい方におすすめ

全体評価
4.6 (18件)
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実際に使用してみたレビューはこちら

【レビュー】『GMOサイン』を実際に登録して使ってみた【使い方解説】

数ある電子契約システム、どのサービスを使ったら良いかわからないと言う方も多くいると思います。そこで今回は、GMOサインの利用経験ゼロの筆者が、ゼロからGMOサインの無料登録から初回契約締結までの流れを実況形式でお伝えします。

GOOD

おすすめ!

  • スタンダードプランでも機能が充実しており、提供機能を無駄なく活用できる
  • 立会人型電子署名は1件あたり100円で送信でき、他社と比較してほぼ半額で利用できる
MORE

気になる…

  • 機能やオプションが豊富でマルチに使えるが、全て必要な場合はオプション料金が高額になってしまう
評価・口コミ(一部抜粋)
4.6
  • 捺印に関するスピード感があがり、契約締結がスムーズになった

  • 業務における承認作業がデスクにいる際のみでなく、それ以外の環境においてもスムーズに承認作業を進められることがあげられます。当然スマホでも完結可能です。

  • 署名フローの整理ができ、各自が今どの文書がどのステータスか、どれを対応する必要があるのかが管理しやすくなった

株式会社マクアケは、コンサルティング業務の業務委託契約書や秘密保持契約(NDA)などに電子印鑑GMOサインを使っていると説明しています。

契約締結のプロセスが可視化できました。ワークフローを使えば、どこで止まっているかが見え、止まっているのが社内なのか相手方なのか、どういう状態なのかがわかります。

出典:GMOグローバルサイン・ホールディングス「導入事例 株式会社マクアケ」

複業クラウドの特徴|職種・機能と他の外部人材の探し方との違い

複業クラウドの特徴は、80以上の職種の人材に直接アプローチでき、採用手数料や成功報酬がかからない点です。契約は仲介者を介さない直接契約です。

複業人材と副業人材のちがい

公式サイトでは、副業人材を、自身のスキルを身につけながらノンコアな業務を担う人材(目的は副収入)、複業人材を、自身のスキルやノウハウを活かしてコア業務を支援する即戦力の人材(目的はスキルアップ・社会貢献)と整理しています。企業側から見ると、依頼したい業務が日常的な補助作業なのか、事業の中核に関わる専門業務なのかによって、探し方が変わります。

登録している職種とレイヤー

公式サイトによると、営業、マーケター、エンジニア、デザイナー、コーポレート、人事、広報・PR、制作・ライター、エグゼクティブ・コンサル、カスタマーサクセス・サポート、PM、公務員など、80以上の職種の人材が登録されています。レイヤーは、即戦力のプレイヤー、マネジメント人材、顧問アドバイザーに分かれ、実務の担当から戦略の設計、経営の相談役までの幅があります。

求人サイト・人材紹介・クラウドソーシングとの違い

外部人材を探す手段はほかにもあります。複業クラウドの位置づけを理解するために、代表的な手段と並べて整理します。人材紹介の仕組みは人材紹介会社とは?仕組み・手数料の相場・派遣との違いと選び方を解説、クラウドソーシングの仕組みはクラウドソーシングとは?仕組み・3つの発注形式・企業の活用メリットと注意点を解説で詳しく説明しています。

手段 探し方 主な費用の考え方 向いている依頼
複業クラウド(複業マッチング) データベースから直接スカウト、または求人公開 データベース利用料(プラン制)。採用手数料・成功報酬は無料とされる 継続的な専門業務、プロジェクト単位の支援
求人サイト 求人を掲載して応募を待つ 掲載料、または応募や採用に応じた課金 正社員やアルバイトの雇用
人材紹介(エージェント) エージェントが候補者を選んで紹介 採用が決まったときの成功報酬 選考の手間を減らしたい正社員採用
クラウドソーシング 仕事を公開して受注者を募る 発注額に応じたシステム手数料 成果物が明確な単発の作業
オンラインアシスタント 運営会社のチームに業務を依頼 月の利用時間などに応じた定額 繰り返し発生するバックオフィス業務

複業クラウドの特徴は、仲介者を介さずに企業と人材が直接やり取りし、直接契約する点にあります。エージェントのように候補者を選んでもらえない代わりに、スカウトの文面や求人の内容次第で、自社に合う人材に自ら声をかけられます。単発の作業ならクラウドソーシング、繰り返しの事務ならオンラインアシスタント、事業の中核に関わる専門業務なら複業マッチングというように、依頼したい業務の性質で使い分けるのが現実的です。

AIエージェント・タレントバンク・ソリューションバンク

公式サイトで案内されている機能は、大きく3つあります。

  • AIエージェント:課題をチャットで入力すると、AIが質問で情報を補い、求人の下書きを作り、条件に合う人材へ代理で提案します
  • タレントバンク:求人を掲載し、ダイレクトスカウト(最大100件/月とされています)やエントリーでやり取りします。人材のプロフィールには複業クラウド上の成約実績が併記され、複業から転職を希望する人材の意向度も確認できます
  • ソリューションバンク:人材が「できること」を投稿し、企業は求人やスカウトの文面を作らずに依頼できます。公式サイトでは、1,000を超えるソリューションが案内されています

自治体向けの「複業クラウド for Public」など、対象を絞ったサービスも公式サイトで案内されており、自治体も約250団体が導入していると示されています。

料金体系|成功報酬なしのデータベース利用モデル

複業クラウドの企業向け料金は、人材データベースの利用料が基本で、採用手数料と成功報酬は無料とされています。プランの金額は打ち合わせで案内され、公式サイトでは公開されていません。

公式サイトのよくある質問では、成功報酬は一切無料で、データベース利用料としていくつかのプランを用意していると案内されています。プランの詳細は、実際のデータベースを見ながらの打ち合わせを予約した企業、または問い合わせフォームから連絡した企業に案内されます。比較サイトのBOXILでは、データベースの利用料を月額で支払うスタイルとして紹介されていますが、金額や契約期間は公開情報では確認できません。検討時には、運営会社の最新の資料で確認してください。

利用前に知っておきたい条件

  • 利用できるのは法人のみで、個人事業主としては契約できないと公式サイトに案内されています
  • 契約期間内でのプランの変更はできないと公式サイトに案内されています。人数と期間の見通しを立ててからプランを選ぶ必要があります
  • 求人票の作成、候補者の選定、面談の調整などは企業が主体で進めます。採用の経験が少ない場合は、時間がかかることがあります
  • 利用規約では、転職を前提にした「複業転職」も成功報酬無料の採用として位置づけられています

費用は「利用料」と「人材への報酬」の二本立て

見落としやすいのは、データベースの利用料とは別に、契約した人材へ支払う報酬が発生することです。予算を組む際は、次のように分けて考えると全体像をつかみやすくなります。

費用の項目 支払先 確認したいこと
サービス利用料 運営会社 プランの内容、契約期間、契約期間内のプラン変更の可否
人材への報酬 契約した複業人材 時間単価か月額固定か成果物単位か、支払期日、経費の扱い
社内の受け入れコスト 自社 窓口担当者の工数、ツールのアカウント費用、契約書や情報管理の準備

人材への報酬の額は、企業と人材が業務内容や稼働時間をもとに直接話し合って決めます。公式サイトに報酬の目安額は載っておらず、BOXILでは、案件内容やスキルに見合った報酬額の目安を示す単価相場データが提供されると紹介されています。時間単価、月額固定、成果物単位といった決め方と、支払期日、経費の扱いは、取引条件として書面に残します。何名をどのくらいの期間活用するかの見通しを立て、成功報酬型の人材紹介や単発のクラウドソーシングと比べたうえで判断すると、費用の納得感が高まります。

利用の流れ|相談から直接契約まで4ステップ

複業クラウドの利用は、相談と契約、求人の公開、スカウトとエントリー、面談と直接契約の4ステップで進みます。公式サイトでは、求人公開から最短3日で採用に至る例が案内されていますが、実際の期間は職種や条件、社内の判断の速さによって変わります。

  1. 相談とサービス契約:担当者との打ち合わせでデータベースを見ながらプランの案内を受け、運営会社とサービスの利用契約を結ぶ
  2. 求人の公開:依頼したい業務、求めるスキル、稼働時間の目安、報酬の考え方を整理し、チャットで入力してAIに求人の下書きを作らせる。人材が投稿したソリューションに直接依頼することもできる
  3. スカウトとエントリー:求人への応募を待つと同時に、データベースで条件に合う人材を探してスカウトを送る
  4. 面談と直接契約:応募やスカウトへの返信があった人材と面談で業務内容をすり合わせ、条件が合えば業務委託契約などを直接結ぶ

スカウトの返信率を上げるコツ

複業人材の多くは本業を持っているため、限られた時間でどの企業の仕事を受けるかを選んでいます。「マーケティングを手伝ってほしい」といった漠然とした依頼より、「月10時間程度で、広告運用の改善方針を一緒に考えてほしい」のように、期待する役割、稼働のイメージ、決まっていない点を具体的に書くほうが、検討してもらいやすくなります。なぜその人に声をかけたのか、経歴のどこに注目したのかを一言添えるのも効果的です。

個人側の登録の流れ

人材側は無料で登録でき、プロフィールに職歴やスキルを入力しておくと企業からスカウトが届きます。気になる求人に自分からエントリーすることも可能です。企業としては、相手が本業との兼ね合いで稼働できる時間帯や、勤務先の副業・兼業に関する規定を確認したうえで仕事を受けていることを前提に、無理のない依頼内容を考えることが大切です。

導入事例|公式サイトで公開されている企業の使い方

複業クラウドの導入事例は、公式サイトの導入事例ページで公開されています。複業タレントを複数名採用して体制をつくった事例が多く、医療、人材、AIなど業種もさまざまです。

企業(業種) 公式サイトの見出し(要約) 読み取れること
BonBon株式会社(医療コンサルティング) 医療系スタートアップが複業タレントを10名以上採用し、半年で導入病院数が10倍になったと紹介 立ち上げ期に専門人材を複数名で補う使い方
K.S.ロジャース株式会社(スタートアップスタジオ、AX支援) エンジニア51名・PM27名を採用した組織のつくり方 必要な時に必要なスキルを集める体制
株式会社ジェイック(人材) 複業タレント3名で年商2.2億円を達成した分業の設計 企画と実務を分けて任せる使い方
株式会社KAGEMUSHA(AIソリューション) 複業タレント18名で体制を一新し、創業期の代表依存から脱却 属人化を減らす使い方
アローサル・テクノロジー株式会社(IT) 複業転職求人から出会い、2-3か月の複業期間を経て正社員化 複業から採用につなげる使い方

いずれも運営会社が公開している事例で、同じ結果を保証するものではありません。事例の出典は複業クラウドの導入事例一覧です。共通して読み取れるのは、1人の外部人材に任せるのではなく、役割ごとに複数名の専門人材と契約している点です。契約する人数が多いほど、契約書と取引条件の書面を整える作業も人数分だけ発生するため、契約の運用の仕組みを先に整えておく意味があります。

評判・口コミの見方|企業側が確認したい観点

複業クラウドの評判は、比較サイトの口コミ件数が少ないため、件数だけで判断せず、運営会社の資料と人材側の声を合わせて確認します。

BOXILには、2026年10月14日の確認時点で口コミが1件掲載され、総合評価は4.00でした(ページの更新日は2026年2月10日)。件数が少ないため、評価の高低だけで判断するのは適切ではありません。人材側の声は、転職情報サイトのイーデス転職が、アプリストアのレビューをもとに紹介しています。悪い評判としては「クライアントからの返信が遅い」「データ納品後に報酬が支払われなかった」といった口コミが挙げられ、良い評判としては求人の質が高い点や、企業からスカウトが届く点が挙げられています。

これらは人材側から見た声ですが、企業が受け入れ方を見直すヒントにもなります。

観点 人材側の声 企業側の対策
返信の速さ 返信が遅く、話が進まないという声がある 窓口の担当者を決め、返信の目安時間を伝えておく
報酬の支払い 納品後に報酬が支払われなかったという声がある 報酬額と支払期日を取引条件として書面に残し、期日を守る
求人の内容 求人の質が高いという評価がある 役割、稼働時間、報酬の考え方を具体的に書く

サポート・集計分析・外部連携・プランの確認ポイント

製品を比較するときに確認したい4つの論点について、公開情報で確認できる範囲を整理します。確認できなかった点は、資料や打ち合わせで問い合わせてください。

論点 公開情報で確認できること 確認したいこと
サポート BOXILでは、企業ごとに専任のカスタマーサクセス担当がつき、どの業務を任せるかの検討から相談できると紹介されています。公式サイトでは、契約やコンプライアンスの相談窓口と、業務委託契約書や単価表のテンプレートが案内されています 導入後の相談範囲と、連絡の窓口
集計・分析 公式サイトの機能紹介では、未対応のエントリーや未返信のメッセージを一覧で確認できる「やることリスト」などが示されています。レポート出力など集計・分析機能の記載は、公式サイトとBOXILの掲載内容では確認できませんでした 採用や稼働の実績を、どの形で出せるか
外部連携 BOXILの機能欄には、API連携などの記載がありません 社内のチャットや契約管理ツールとの連携が必要かどうか
プラン 利用は法人のみで、契約期間内のプラン変更はできないと案内されています 人数と期間の見通しに合うプランか

導入時に注意すべき3つのポイント

複業人材の活用で企業が確認したい点は、契約形態と働き方の実態、フリーランス法による取引条件の明示、情報管理と利益相反の3つです。なお、以下は一般的な情報の整理であり、法的助言ではありません。個別の契約や判断については、弁護士や社会保険労務士などの専門家に確認してください。

ポイント 起こりやすい問題 事前の対策
1. 契約形態と働き方の実態 業務委託契約なのに、社員と同じように細かく指示や時間管理をしてしまう 業務の範囲と成果の定義を契約書に書き、進め方は相手の裁量に任せる
2. フリーランス法への対応 報酬額や支払期日を口頭で決め、書面に残していない 業務内容、報酬額、支払期日などの取引条件を、書面または電磁的方法で明示する
3. 情報管理と利益相反 社外の人材に必要以上の情報やアクセス権を渡してしまう 秘密保持契約を結び、共有する情報とツールの権限を最小限にする

1. 契約形態と働き方の実態をそろえる

複業クラウドで出会った人材とは、業務委託契約を結ぶのが一般的です。業務委託は、企業が仕事の完成や業務の遂行を依頼し、進め方は受託者に任せる契約です。請負と準委任など契約類型の違いは、SaaSと業務委託の違い|責任の所在・契約類型・BPaaSまで判断軸で整理で整理しています。契約書の名称が業務委託でも、勤務時間や場所を細かく指定し、社員と同じように指揮命令をしていると、実態として雇用に近いと判断される可能性があるとされています。また、業務委託ではなく雇用契約で複業人材を受け入れる場合は、厚生労働省の「副業・兼業の促進に関するガイドライン」で示されているように、本業先と自社の労働時間を通算して管理する必要が生じます。どちらの契約形態にするかを最初に決め、その形態に合った関わり方をすることが大切です。

2. フリーランス法で求められる取引条件の明示

2024年11月1日に施行された「特定受託事業者に係る取引の適正化等に関する法律」(フリーランス・事業者間取引適正化等法)の第3条は、業務委託事業者に対し、給付の内容、報酬の額、支払期日その他の事項を、書面または電磁的方法で明示するよう定めています。電磁的方法で明示した場合も、相手から書面の交付を求められたときは、遅滞なく交付する必要があります(規則で定める例外があります)。公正取引委員会のQ&Aでは、電磁的方法として、電子メール、チャットツール、SMS、SNSやアプリのメッセージ機能などが挙げられています。

複業人材は本業では会社員であっても、自社との関係では個人の受託者として扱われる場合があり、取引条件の明示、報酬の支払期日の設定、募集時の表示などが法律の対象になり得ます。適用の有無は取引の内容によって異なるため、公正取引委員会や厚生労働省が公開している資料で、自社に適用される義務を確認しておきましょう。複業クラウドは契約内容に関与しないため、取引条件の書面は企業が自分で用意することになります。

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3. 情報管理と利益相反に配慮する

複業人材は本業の勤務先や、ほかの複業先とも関わりを持っています。業務で共有する顧客情報や経営情報について秘密保持契約を結ぶのはもちろん、社内のチャットやファイル共有ツールのアカウントは必要な範囲だけに権限を絞り、契約終了時には速やかに停止する手順を決めておきます。競合する企業の仕事を同時に受けていないかなど、利益相反の有無を契約前に確認しておくと、後のトラブルを防ぎやすくなります。

3サービスの役割を比較表で見る

複業人材受け入れでよくある失敗パターン

複業人材の活用がうまくいかない原因は、人材の能力よりも、受け入れる企業側の準備不足にあることがほとんどです。よくあるパターンを、改善前と改善後で比べて整理します。

よくある失敗 Before(起きがちな状態) After(改善後の状態)
依頼内容があいまい 「何か良い提案を」と丸投げし、期待と成果がずれる 最初の1か月で達成したいことと成果物を、契約時に文章で合意する
社内の窓口がいない 質問への回答や資料の共有が遅れ、人材の稼働時間がむだになる 社内の担当者を1人決め、返信の目安時間を伝えておく
稼働時間の想定がずれる 平日日中の会議に毎回参加を求め、本業と両立できなくなる 非同期のチャット中心で進め、定例は夜や月数回に絞る
ノウハウが社内に残らない 契約終了とともに、施策の背景や手順が分からなくなる 社員を並走させ、議事録や手順書、契約書を共有の場所に残す
専門人材に事務作業を頼む データ入力や資料の体裁整えに時間を使ってもらい、費用対効果が下がる 専門判断は複業人材、定型作業は社内やオンラインアシスタントに分ける

特に多いのが、最初の依頼内容があいまいなまま契約してしまうケースです。複業人材は社内の事情を知らない状態から関わるため、現状の数値や過去の取り組み、社内の意思決定の流れを最初に共有するだけで、立ち上がりの速さが大きく変わります。最初の1、2か月は試行期間と位置づけ、合わなければ業務内容を見直す前提で始めると、企業と人材の双方にとって負担が少なくなります。

もうひとつ見落とされやすいのが、契約や依頼内容の記録が人ごと、部署ごとにばらばらになることです。契約書の保管場所が紙とファイルに分かれていると、更新の時期や取引条件を確認するたびに探す手間が生じ、担当者が変わったときに引き継げなくなります。紙の契約書も含めて一か所で管理できる仕組みを持っておくと、複業人材の人数が増えても確認しやすくなります。

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導入効果をどう確認するか

複業人材の活用は、正社員採用と比べて効果が見えにくいと言われることがあります。データベースの利用料と人材への報酬を払い続けるかどうかを判断するには、契約の時点で何を見て効果を判断するかを決めておくことが欠かせません。

確認の観点 具体的な指標の例
成果 契約時に合意した成果物の完成度、売上や問い合わせ数などの事業指標の変化
スピード 人材を探し始めてから業務が動き出すまでの期間、契約の締結にかかった日数
コスト 利用料と報酬の合計を、正社員採用や外部委託で同じ業務を行った場合の費用と比較
社内への定着 社員が引き継げた業務の数、作成された手順書や仕組みの数
社員の時間 社員がコア業務に使えるようになった時間、受け入れや契約事務にかかった工数

効果の確認は、3か月ごとなど区切りを決めて、人材と一緒に振り返るのがおすすめです。うまくいった施策は社内の手順として残し、続ける価値があるか、正社員として迎える選択肢があるかを判断します。振り返りの中で、契約書の作成や署名、更新の管理に社員の時間が取られていると分かった場合は、そこを仕組みで減らすことも、効果を社内全体に広げる方法になります。契約の重要度に応じて署名方法を使い分けられる電子契約サービスは、その選択肢のひとつです。

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よくある質問(FAQ)

Q1. 複業クラウドとはどんなサービスですか?

A. 株式会社Another worksが運営する、複業や業務委託で働きたい個人と、外部の専門人材を求める企業や自治体をつなぐマッチングプラットフォームです。企業は人材データベースから直接スカウトしたり、求人を公開したりして、条件が合った人材と直接契約します。

Q2. 複業クラウドの利用料はいくらですか?

A. 公式サイトでは金額が公開されていません。データベース利用料としていくつかのプランが用意され、打ち合わせや問い合わせで案内されます。採用手数料と成功報酬は無料とされ、これとは別に、契約した人材への報酬を企業が直接支払います。

Q3. 複業クラウドにはどんな職種がありますか?

A. 営業、マーケター、エンジニア、デザイナー、コーポレート、人事、広報・PR、制作・ライター、エグゼクティブ・コンサル、カスタマーサクセス・サポート、PMなど、公式サイトでは80以上の職種が案内されています。

Q4. 複業クラウドの報酬はいくらですか?

A. 人材への報酬は、企業と人材が業務内容や稼働時間をもとに直接話し合って決めるため、一律の金額はありません。時間単価、月額固定、成果物単位などの決め方と、支払期日は、取引条件として書面に残しておきます。

Q5. 複業クラウドの導入事例はありますか?

A. 公式サイトの導入事例ページで公開されています。複業タレントを10名以上採用した医療系スタートアップ、エンジニア51名とPM27名を採用した企業、複業から正社員化した企業などが紹介されています。成果は事例ごとに異なり、同じ結果を保証するものではありません。

Q6. 複業人材との契約書や取引条件の書面は、電子で残せますか?

A. フリーランス法第3条は、取引条件を書面または電磁的方法で明示するよう定めており、電子メールやチャットツールなども電磁的方法に含まれます。契約書そのものを電子契約サービスで締結し、保管する企業もあります。複業クラウドは契約内容に関与しないため、個別の判断は弁護士などの専門家に確認してください。

まとめ

複業クラウドは、本業を持つ専門人材と企業が直接つながり、必要な期間だけ力を借りられるマッチングプラットフォームです。活用を検討する際は、次の5点を押さえておきましょう。

  1. 複業クラウドは、データベースからのスカウトと求人公開で専門人材を探し、直接契約できるサービスである
  2. 費用はデータベース利用料と人材への報酬の二本立てで、採用手数料と成功報酬は無料とされている。プランの金額は打ち合わせで案内される
  3. 利用の流れは、相談と契約、求人公開、スカウトとエントリー、面談と直接契約の4ステップで、依頼内容を具体的に書くほど返信を得やすい
  4. 運営会社は契約内容に関与しないため、契約形態、取引条件の明示、情報管理を企業側で整える
  5. 複業人材との契約書や取引条件の書面を電子化する選択肢として、電子契約サービスの資料を取り寄せて比較する

外部人材の活用は、人を探すことよりも、受け入れる側の準備と役割分担で成果が決まります。契約と取引条件の整え方を先に決めたうえで、複業人材を上手に迎え入れていきましょう。

参考文献

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