やることリストとは?作り方のコツと工数管理に切り替えるタイミング
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- やることリストの意味・英語・言い換えがわかる
- 5ステップの作り方と、続けるコツがわかる
- 個人のリストで足りなくなる目安と工数管理の選び方がわかる
やることリストとは、これからやる作業を書き出して一覧にし、終わったものから消していく管理方法のことで、英語では「ToDoリスト」と呼ばれます。「タスクリスト」「作業リスト」などと言い換えられることもあり、紙のメモから無料のスマートフォンアプリまで、個人の仕事の抜け漏れを防ぐ道具として広く使われています。一方で、受託開発やコンサルティングのように案件単位で仕事をする会社では、人や案件が増えるにつれて「やることは片付いているのに、案件がもうかっているのか分からない」という壁にぶつかります。この記事では、意味と言い換え、作り方と続けるコツを押さえたうえで、個人のリストで足りなくなるタイミングと、その先にある工数管理システムの選び方を整理します。
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やることリストとは?意味・英語での呼び方・言い換え
やることリストとは、これから取り組む作業を書き出して一覧にし、終わったものを消していく管理方法のことです。英語ではToDoリスト(To-Do list)といいます。
「未完了のタスクをスケジュール帳などに列挙したリスト」を英語を使って何リストというか、と聞かれたときの答えは「ToDoリスト」です。「やるべきこと」を意味するToDo(to do)にリストを付けた呼び名で、やることリストはその日本語の言い換えにあたり、意味に違いはありません。
やることリストを作るメリット
- 抜け漏れを防げる: 頭の中だけで覚えておく必要がなくなり、忙しいときでもやるべきことを落としにくくなる
- やるべきことが見える: 今やることと次にやることが一目で分かり、「次は何をしよう」と考える時間を減らせる
- 優先順位を決めやすい: 作業を並べて比べられるため、期限と重要度から着手する順番を決めやすい
- チームで共有できる: 共有できる道具を使えば、だれが何を担当し、どこまで進んでいるかを確認できる
やることリストの言い換えと、似ている言葉
やることリストの言い換えには「ToDoリスト」「タスクリスト」「作業リスト」「やること一覧」などがあります。一方で、チェックリストやスケジュールは似ていても別の道具なので、違いを押さえておくと使い分けやすくなります。
| 言葉 | 意味 | やることリストとの関係 |
|---|---|---|
| ToDoリスト | 英語の表現。やるべき作業を一覧にしたもの | 同じ意味。やることリストの英語での呼び方 |
| タスクリスト・作業リスト・やること一覧 | 作業(タスク)を一覧にしたもの | 言い換えとして使える。仕事では「タスク」の語がよく使われる |
| チェックリスト | 決まった項目を順番に確認し、漏れがないか確かめるもの | 別物。毎回同じ手順を確かめる用途に向く |
| スケジュール | 予定を日時の順に並べたもの | 別物。「いつ」を管理し、やることリストは「何を」を管理する |
| アクションアイテム | 会議などで決まった具体的な対応事項 | やることリストに追加して管理できる |
やることリストの作り方|5ステップと続けるコツ
やることリストは、作業の洗い出し、分類、優先順位付け、期限の設定、見直しの5ステップで作れます。最初から完璧にそろえようとせず、まず今日の分を1枚書き出すことから始めましょう。
- 頭の中にある作業をすべて書き出す。「資料を作成する」「見積を送る」のように動詞で終わらせ、すぐ行動に移せる粒度にする
- 仕事・連絡・私用、または案件別などのカテゴリに分け、大きな作業は30分から1時間程度で終わる単位に分解する
- 緊急度と重要度の両方で優先順位を付け、緊急で重要な作業から着手する。今日やることは3つ程度に絞る
- すべての項目に期限を付け、期限のない作業を残さない
- 1日の終わりにリストを見直し、終わった項目に印を付けて翌日のリストを作る
やることリストを続けるコツ
やることリストは作るより続けるほうが難しい道具です。まず、項目を増やしすぎないことが大切です。「余裕があればやること」まで書き込むと消化しきれず、見るのが負担になります。3分以内に終わる作業はリストに書かず、その場で片付けたほうが早いこともあります。各項目に「30分」「2時間」といった所要時間の見込みを書き添えると、1日に詰め込みすぎていないかを判断しやすくなり、実際にかかった時間との差から自分の見積もりの癖にも気づけます。さらに、少なくとも週に1度はリストを振り返り、残り続けている項目を分解し直すか、やらないと決めて消すかを判断しましょう。
個人の作業整理であれば、ここまでの手順で十分です。次のセルフチェックで、いまのやり方が案件単位の仕事に合っているかを確かめられます。
やることリストのやり方、案件単位の仕事で足りていますか?セルフチェック
当てはまるものを選んでください(登録不要)
やることリストと工数管理の違い|個人のタスク管理で足りなくなるタイミング
やることリストは「やるべき作業」を管理し、工数管理は「作業にかかった時間とその価値」を管理します。個人の作業整理ならやることリストで十分ですが、案件の採算や請求の根拠が必要になった時点で、別の仕組みが必要になります。
やることリストでは追えない「案件ごとの作業時間と原価」まで管理したい場合の一例が、株式会社オロが提供するクラウドERP「ZAC」です。案件ごとに作業時間を入力すると、だれがどのプロジェクトに何時間関わったかが集計され、その工数が個別の原価として案件に自動でひも付きます。見積から請求までを二重入力なしでつなぐ設計で、月の途中でも案件の損益の着地見込みを確認できます。一方、導入完了まで最短で3か月、平均で半年ほどかかるとされるため、計画に織り込む必要があります。料金は機能や利用人数によって異なるため、資料や公式サイトで確認してください。

ここがおすすめ!
- 個別原価計算の自動化で業務を効率化できる
- 独自設計で柔軟性を保ちつつ、安価での導入が可能
- タイムリーなプロジェクト管理で利益の着地が可視化できる
ここが少し気になる…
- 詳しい料金やプランを確認するには問い合わせが必要
-
見積発行の際、承認を電子化できる。また、低粗利で提案する際、ユーザーが各上長に直接フェイストゥフェイスでお伺いを立てなくとも、電子的に承認に入れるため、履歴も残り、管理の観点で負担軽減になる。

ZACの導入事例(取材時点の内容で、現在の機能とは異なる場合があります)では、ソフトウェア開発業の株式会社シムトップスが、導入前後の原価の集計について次のように述べています。
以前は社内サーバにあるいろんなExcelから原価データを集めて、整理して、転記してと情報収集だけでも数日かかっていましたが、今では毎月末にシステムの締め処理を行うだけで最新のプロジェクト原価が算出されます。
出典:株式会社シムトップス ZAC導入事例(株式会社オロ)
ToDoリスト・タスク管理・工数管理の違い
似た言葉が多いため、管理する対象で整理しておくと、自社に必要な仕組みを判断しやすくなります。なお、一般にToDoは期限が決まっていない作業も含めた「やるべきこと」の一覧、タスクは期限や担当者がはっきりした作業と説明されることがあります。本記事では実務での使いやすさを考え、やることリストの項目にも期限を付けることをすすめています。
| 種類 | 管理する対象 | 主な利用者 | 分かること |
|---|---|---|---|
| やることリスト(ToDoリスト) | やるべき作業の一覧 | 個人 | 何が終わって何が残っているか |
| タスク管理ツール | 作業の担当者・期限・進み具合 | チーム | だれが何をいつまでにやるか |
| 工数管理システム | 案件ごとの作業時間と原価・売上 | チーム、管理職、経理 | どの案件にどれだけ時間を使い、いくらもうかったか |
やることリストで管理しきれなくなる4つのサイン
次のような状況が見え始めたら、やることリストやタスク管理ツールの延長では対応が難しくなっています。
- 複数の案件を同時に抱え、1日の中で作業が案件をまたいで細切れになっている
- 月末に各メンバーへ「どの案件に何時間使ったか」を聞き取り、表計算ソフトで手集計している
- 案件が終わってから、予定より大幅に時間がかかり赤字だったと気づくことがある
- 時間単価で請求する契約があり、請求書を作るたびに作業記録を探し直している
やることリストは完了した作業にチェックを付けて終わりなので、作業にかかった時間の記録は残りません。タスク管理ツールには作業時間を記録できる製品もありますが、その時間を人件費に換算して案件の原価に積み上げ、売上と比べる機能までは持たないのが一般的です。このずれが、案件単位で仕事をする会社にとっての「管理しきれなさ」の正体です。
業務別のやることリストの例|営業・経理・労務・案件管理と道具の選び方
やることリストの項目は、業務ごとに「繰り返す作業」と「期限のある作業」を分けて書くと整理しやすくなります。営業、経理、労務、案件管理のやること一覧の例を表にまとめます。
| 業務 | やること一覧の例 | 書き方のポイント |
|---|---|---|
| 営業 | 見積書を送る、提案資料を作成する、見込み客へ連絡する | 顧客名と期限を項目に入れ、連絡待ちの案件も残す |
| 経理 | 請求書を発行する、経費精算の申請を確認する、入金を確認する | 月次の繰り返し作業は、締め日から逆算した期限を付ける |
| 労務 | 勤怠の打刻漏れを確認する、入退社の手続きの期限を確認する、契約の更新時期を確認する | 手続きの期限は、公式の案内で確認してから書く |
| 案件管理 | 見積の承認状況を確認する、作業時間を記録する、案件ごとの予算と実績を比べる | 案件名ごとに分けておくと、後で工数管理に移りやすい |
紙・表計算ソフト・無料アプリのどれで作るか
道具は紙のノートや付箋でも、表計算ソフトでも、スマートフォンのアプリでも構いません。手書きは思考を整理しやすく、アプリは期限の通知や繰り返し作業の登録、他の人との共有ができる点が便利です。個人で使う範囲であれば、無料のアプリで困ることはほとんどありません。
| 道具 | 向いている使い方 | 特徴 |
|---|---|---|
| 紙のノート・手帳 | すぐ書きたい、手書きで整理したい | 手軽だが、並べ替えや共有、通知には向かない |
| 表計算ソフト | 項目や並び方を自分で決めたい | 期限や担当者も表で管理できるが、通知は別途工夫が必要 |
| Google ToDo リスト | GmailやGoogleカレンダーをよく使う | Gmailやカレンダーなどからタスクを作成でき、期限設定と通知、デバイス間の同期に対応する |
| Microsoft To Do | Outlookをよく使う | Outlookのタスクと統合され、無料で利用でき、iPhone・Android・Windows・Webの間で同期できる |
| iPhoneの「リマインダー」 | iPhoneの標準機能で手軽に始めたい | ホーム画面やロック画面のウィジェットから、項目をタップしてチェックできる |
チーム向けのタスク管理ツールまで広く比べたい場合は、タスク管理ツールのおすすめ比較記事や、SaaS型タスク管理の6分類と選び方を解説した記事、個人向けアプリの選び方を扱ったタスク管理アプリのおすすめ比較記事もあわせてご覧ください。
やることリストをスマートフォンのホーム画面に表示する方法
スマートフォンのホーム画面にやることリストを表示するには、ウィジェットを追加します。Androidで「Google ToDo リスト」を使う場合は、ホーム画面を長押しして「ウィジェット」から「タスク」を選び、ToDo リストのウィジェットを空いている場所にドラッグします。手順はGoogleのヘルプ「ホーム画面に Google ToDo リストを追加する」で確認できます。
iPhoneでは、ホーム画面の背景を長押しして「ウィジェットを追加」を選び、「リマインダー」などのウィジェットを探して置きます。ウィジェット上の項目をタップしてチェックすることもできます。詳しくはAppleの「iPhoneでウィジェットを追加する/編集する/削除する」を参照してください。機種やOSのバージョンによって操作が異なる場合があります。
工数管理・原価管理が必要とされる背景|プロジェクト型ビジネスの収益可視化ニーズ
プロジェクト型ビジネスでは、売上原価の大部分が人の作業時間であるため、工数を把握できなければ案件ごとの利益を正しく計算できません。人手不足や働き方の見直しが進む中で、限られた時間をどの案件に使うかを数字で判断する必要性が高まっています。
製品を仕入れて販売する商売であれば、原価は仕入値として比較的はっきりしています。一方、システム開発やコンサルティング、士業の仕事では、原価の中心は担当者が費やした時間です。同じ金額で受注した2つの案件でも、一方は想定どおりの時間で終わり、もう一方は仕様変更ややり直しで倍の時間がかかれば、利益はまったく違ってきます。案件ごとの作業時間を集計していないと、どちらの案件がもうかり、どちらが足を引っ張っているのかが分かりません。
中小企業庁の中小企業白書では、人手不足への対応や生産性の向上が中小企業の重要な課題として繰り返し取り上げられ、デジタル化は紙や口頭での管理から業務の効率化、さらにデータを経営判断に活用する段階へと進むものとして整理されています。工数管理はまさに、作業の記録という業務データを、案件の採算という経営判断の材料に変える取り組みです。
働き方の面でも、工数の記録は重要です。厚生労働省の「労働時間の適正な把握のために使用者が講ずべき措置に関するガイドライン」では、使用者が労働時間を客観的な方法で把握することが求められています。案件ごとの作業時間と出退勤の記録を別々に管理していると、両者の食い違いに気づきにくくなります。勤怠と工数を同じ仕組みで記録できれば、特定のメンバーに負担が偏っていないかも確認しやすくなります。労務管理の具体的な対応は、社会保険労務士などの専門家に確認してください。本記事は法的助言を目的としたものではありません。
また、経済産業省が発信しているDX(デジタルトランスフォーメーション)関連の資料でも、データを活用して経営のスピードや質を高めることが重視されています。月末の手集計を待たずに案件の損益の見込みが分かれば、赤字になりそうな案件に早めに人を補充したり、顧客と追加費用を相談したりといった手を打てます。案件ごとの損益を月の途中から把握したい会社は、工数と原価を一体で扱えるシステムの資料を一度取り寄せ、自社の集計作業と見比べてみるとよいでしょう。
案件ごとの損益を月の途中から見たい会社に
ZACの資料を無料でダウンロードできます
ZACとMA-EYESの役割の違い|工数管理システムの比較
案件ごとの作業時間と採算を見える化したい段階では、工数・原価・請求を一体で扱える工数管理システムが選択肢になります。ここでは、プロジェクト型ビジネス向けの2つのサービスを、役割の違いで比べます。
やることリストが「何をやるか」を管理する道具だとすると、工数管理システムは「どの案件に、だれが、どれだけ時間を使い、その結果いくらもうかったか」を管理する仕組みです。どちらも作業を記録する点は同じですが、記録した時間を原価や売上と結び付けられるかどうかが大きな違いです。
工数管理システム2サービスの役割の違い
自社の状況を選ぶと、合うサービスが強調されます。優劣ではなく役割の違いで並べています
この状況に合う一例:ZAC ガントチャート形式の工程管理で、作業進捗と原価進捗をまとめて管理できると商品ページで紹介されています。
資料を無料ダウンロードこの状況に合う一例:MA-EYES 工数管理に特化しており、予算や規模に合わせて導入できると商品ページで紹介されています。
資料を無料ダウンロード| サービス | ZAC | MA-EYES |
|---|---|---|
| 向いている会社 | IT・広告・クリエイティブ・コンサルティング業など、プロジェクト型ビジネスで案件ごとの損益を月の途中から見たい会社 | 予算や企業規模、運用のしかたに合わせて、工数管理から始めたい会社 |
| 特徴 | プロジェクト・案件・売上明細の3階層で損益を管理でき、個別原価計算を自動化できる。見積から請求まで二重入力のない設計で、勤怠管理と工数管理も一元化できる | クラウドでありながら標準機能のカスタマイズに柔軟に対応でき、分析設定に独自の項目も追加できる。導入前から導入後までのサポート体制がある |
| 注意したい点 | 導入完了まで最短3か月、平均で半年ほどかかるとされる。標準の設定範囲を超えるカスタマイズは上位版での対応になる。詳しい料金は問い合わせが必要 | 工数管理に特化しているため、ガントチャートなどの工程管理には対応していない可能性がある。事前に対応範囲を確認したい |
| 資料・詳細 |
表は横にスクロールできます。料金はプランによって異なるため、資料や公式サイトで確認してください。
MA-EYESは、株式会社ビーブレイクシステムズが提供するERPシステムです。予算や企業規模、運用のしかたに合わせて導入でき、クラウドでありながら標準機能のカスタマイズや、分析設定への独自項目の追加にも柔軟に対応できる点が特徴です。導入前から導入後までのサポート体制も用意されています。一方で、工数管理に特化しているため、ガントチャートなどの工程管理を重視する場合は、対応範囲を事前に確認しておくとよいでしょう。料金は資料や公式サイトで確認してください。

ここがおすすめ!
- 予算や企業規模、運用ニーズに合わせて導入できるオールラウンドなERPシステム
- 導入前から導入後まで充実したフルサポート体制を完備
- クラウドでありながら標準機能へのカスタマイズも柔軟で、分析設定にも独自の項目追加が可能
ここが少し気になる…
- 工数管理に特化しているため、工程管理には対応していなそう
MA-EYESの導入事例(2014年3月時点の取材内容)では、株式会社ビルドシステムが、導入前の課題を次のように述べています。
業務情報が個別のシステム毎に管理されていたため月次で集計するまでプロジェクトの人件費を正確に把握できないという課題がありました。
出典:ERP導入事例 株式会社ビルドシステム様(株式会社ビーブレイクシステムズ)
工数管理システムの選び方
工数管理システムは、案件別の原価管理、請求業務との連携、入力のしやすさの3点で比べると、自社に合うものを選びやすくなります。作業時間を集めるだけのツールでは、やることリストからの乗り換え効果は限定的です。
案件別の原価管理機能
まず確認したいのは、入力した作業時間を人件費の単価で原価に換算し、案件ごとに積み上げられるかどうかです。外注費や経費も同じ案件にひも付けられれば、案件の損益をより正確に把握できます。加えて、予算と実績の差を途中で確認できるか、案件をプロジェクト、案件、明細のように階層で管理できるかも比較のポイントです。大型の案件を複数の小さな契約に分けて受注する業種では、この階層管理の有無で使い勝手が大きく変わります。
請求業務との連携
工数を集めても、請求書は別の表計算ソフトや会計ソフトで作り直している、という会社は少なくありません。この状態では、作業記録から請求額を計算し、請求書に転記する手間と転記ミスのリスクが残ります。受注、作業時間の記録、請求、入金の確認までが1つの仕組みでつながるかどうかを確認しましょう。時間単価で請求する契約や、月ごとに作業量が変わる保守契約が多い会社ほど、この連携の効果は大きくなります。インボイス制度など請求書に関する法令への対応状況も、各サービスの公式情報で確認しておくと安心です。
使いやすさ・入力負荷
工数管理は、メンバー全員が毎日作業時間を入力して初めて成り立ちます。入力が面倒だと、月末にまとめて記憶を頼りに入力するようになり、データの正確さが失われます。予定表やアサインされた案件から入力候補を表示してくれるか、スマートフォンから短時間で入力できるか、勤怠の打刻と一度に済ませられるかといった点を確認しましょう。ERPとして提供される工数管理システムは、導入前に営業担当者によるヒアリングや操作デモンストレーションが行われることが多く、実際のメンバーに試してもらう機会になります。たとえばZACの商品ページには、専任の営業担当者による機能説明と操作デモンストレーションから導入が始まると紹介されています。費用は、利用人数や使う機能の組み合わせで決まる料金体系が一般的で、初期費用や導入支援の費用が別にかかる場合もあります。金額は改定されることがあるため、最新の情報は各社の公式情報で確認してください。
やることリストから工数管理へ移行する手順
工数管理システムを選んでも、全員に一斉に入力を求めると、慣れないうちは入力漏れや月末のまとめ入力が起きやすくなります。やることリストや表計算ソフトでの管理から無理なく移るには、次の5段階で進めるのが一般的です。
| 段階 | やること | つまずきやすい点 |
|---|---|---|
| 1. 現状の集計方法の棚卸し | だれが、どのファイルで、どの単位で作業時間を集めているかを書き出す | 部署ごとに集計の単位や締め日が違うことを見落とす |
| 2. 案件コードと作業区分の決定 | 案件の番号の付け方と、入力する作業区分を5つから10つ程度に絞って決める | 区分を細かくしすぎて入力に時間がかかる |
| 3. 人件費単価の設定 | 役職や職種ごとに原価計算用の時間単価を経理と決める | 単価の根拠があいまいで、損益の数字が信用されない |
| 4. 一部のチームで試行 | 1つの部署で1か月から3か月入力し、手集計の結果と突き合わせる | 旧来の手集計と並行し続け、二重入力が定着する |
| 5. 全社展開と会議での活用 | 案件別の予算と実績を週次の会議資料として使い始める | 集計結果を見る場面がなく、入力が形だけになる |
この中で特に重要なのが3番目の人件費単価の設定です。工数管理の目的は案件の採算を知ることなので、作業時間を金額に換算するための単価が決まっていなければ、どれだけ正確に時間を集めても損益は分かりません。実際の給与をそのまま使うと個人の給与が推測できてしまうため、役職や職種ごとの平均的な単価を使う会社が多く見られます。単価の考え方は、経理担当者や顧問の税理士と相談して決めておきましょう。
もう1つの鍵は、試行期間に手集計の結果とシステムの集計結果を突き合わせることです。両者が大きく食い違う場合は、入力漏れか、作業区分の定義のずれが原因であることがほとんどです。原因をつぶしてから全社に広げると、導入後に「システムの数字は当てにならない」と言われる事態を防げます。やることリストは個人の作業整理の道具として引き続き使い、作業時間の記録だけを工数管理システムに移す、という役割分担にすると現場の抵抗も小さくなります。入力の定着に不安がある場合は、導入前から導入後までのサポート体制があるかどうかも、選ぶときの判断材料になります。
MA-EYES
全員に入力を定着させられるか、導入後の運用に不安はありませんか?
こんな会社に向いています
予算や企業規模、運用のしかたに合わせて導入したい会社
導入前から導入後までのサポート体制を重視する会社
業種別に見る工数管理のニーズ
同じ工数管理でも、システム開発・IT企業は案件別の原価と進み具合、コンサルティング・士業事務所は顧客別の収益と請求に重点が置かれます。自社の稼ぎ方に合わせて、記録する単位と見るべき数字を決めることが大切です。
システム開発・IT企業
システム開発では、要件定義、設計、開発、テストといった工程ごとに作業時間を記録し、見積時の想定工数と比べることが基本になります。仕様変更や不具合対応で工数がふくらむのはよくあることで、どの工程で予定を超えたかが分かれば、次の見積の精度を上げる材料になります。外注先の作業費も同じ案件の原価として集計し、案件全体の損益を月の途中で確認できる状態を目指しましょう。複数のプロジェクトを並行して担当するエンジニアが多い会社では、1人の1日の作業がどの案件に配分されたかを記録できることが欠かせません。
コンサルティング・士業事務所
コンサルティング会社や、税理士・社会保険労務士・弁護士などの士業事務所では、顧問契約のような月額固定の契約と、時間単価やスポットで請求する契約が混在していることが多くあります。月額固定の顧客に想定以上の時間を使っていないか、時間単価の案件で記録漏れによる請求漏れが起きていないかを確認するには、顧客別の作業時間の集計が必要です。やることリストで「A社の申告書類を確認する」とだけ書いて消していると、その作業に何時間かかったかは残りません。顧客と作業内容を選んで時間を記録し、そのまま請求額の計算に使える仕組みがあると、請求業務と採算の確認を同時に進められます。
ITコンサルティング会社のように、勤怠の記録と案件別の作業時間の記録が別々になりやすい業種では、2つの記録を同じ画面で入力できるかも確認したい点です。ZACの商品ページでは、工数管理の機能で勤怠管理と工数管理を一元化できると紹介されています。税理士事務所などの小規模な事務所でも、導入前にデモや無料トライアルの有無を各社に確認し、自事務所の顧客と案件で実際に時間を入力してみると、使い勝手を判断しやすくなります。
ZACとMA-EYESの違いを比較表で見る工数管理システム選定でよくある失敗パターン
工数管理の導入でよくある失敗は、手集計の延長で請求が別作業のまま残ること、入力の細かさを求めすぎること、集計結果を使わないことの3つです。スイッチを切り替えると、失敗例と回避策を見比べられます。
失敗パターン1:請求が別工程のまま。工数は表計算ソフトで集計できるようになったが、請求書は会計ソフトで作り直しており、転記の手間とミスが減らなかった。
失敗パターン2:入力を細かくしすぎた。作業を15分単位・細かな作業区分で入力するルールにした結果、入力が負担になり月末のまとめ入力が常態化した。
失敗パターン3:集計して終わり。案件別の工数は出るようになったが、会議で確認する習慣がなく、赤字案件への手当てが遅れた。
3つの失敗に共通するのは、工数管理を「時間を集める作業」と捉え、集めた数字を請求や経営判断に使う流れまで設計していない点です。やることリストから工数管理へ移るときは、入力する人の手間を減らすことと、集計結果を使う場面を先に決めることの両方を意識しましょう。
工数集計コストを数値で確認する
手作業での工数集計にかかっている時間を数字にすると、システム化の必要性を社内で説明しやすくなります。次のシミュレーターで、案件数と1案件あたりの月の集計時間から、年間の集計時間と削減できる時間の目安を確認できます。
同時に動いている案件数:20件
1案件あたり月の集計・請求準備時間:1.5時間
現在の年間集計時間:時間
7割を削減できた場合:時間/年
年12か月、削減率70%を仮定した簡易計算です。実際の効果は業務内容やツール、運用によって異なります。
例えば同時に20件の案件が動いていて、1件あたり月1.5時間を作業時間の聞き取り、集計、請求額の計算に使っている場合、年間では360時間になります。その7割を減らせれば約250時間、1か月あたり20時間ほどを本来の業務に回せる計算です。この試算には、集計ミスの修正や請求漏れによる売上の取りこぼしは含まれていません。導入費用と比べるときは、削減時間に担当者の人件費をかけた金額を1つの目安にすると判断しやすくなります。
毎月の集計や請求準備にかかっている時間が大きい場合は、工数の入力から原価計算、請求までを1つのシステムで扱えるZACのような仕組みで、置き換えられる範囲を確認してみてください。
よくある質問(FAQ)
Q1. やることリストは英語で何といいますか?
A. 英語では「ToDoリスト(To-Do list)」といいます。やるべきことを意味するToDoにリストを付けた呼び名で、やることリストとほぼ同じ意味で使われます。紙のメモでもアプリでも作れます。
Q2. 「やることリスト」の言い換えにはどんな言葉がありますか?
A. 「ToDoリスト」「タスクリスト」「作業リスト」「やること一覧」などがあります。チェックリストは決まった項目を確認する別の道具、スケジュールは予定を日時順に並べたものなので、言い換えとは区別します。
Q3. やることリストはどうやって作ればよいですか?
A. 作業を洗い出して動詞で書く、カテゴリに分けて大きな作業は分解する、緊急度と重要度で優先順位を付ける、すべての項目に期限を付ける、1日の終わりに見直す、の5ステップで作れます。紙でもアプリでも構いません。
Q4. やることリストをスマートフォンのホーム画面に表示するにはどうすればよいですか?
A. ウィジェットを追加します。Androidのホーム画面を長押しして「ウィジェット」からGoogle ToDo リストの「タスク」を選ぶか、iPhoneでホーム画面の背景を長押しして「ウィジェットを追加」から「リマインダー」などを選びます。機種により操作が異なる場合があります。
Q5. やることリストと工数管理の違いは何ですか?
A. やることリストは「何をやるか」を管理し、工数管理は「どの案件に、だれが、どれだけ時間を使ったか」を管理します。工数管理では記録した時間を原価に換算し、案件の売上と比べて採算を確認できる点が大きな違いです。
Q6. どのタイミングで工数管理システムを検討すべきですか?
A. 複数の案件を並行して抱えるようになった、月末の工数集計を表計算ソフトの手作業で行っている、案件が終わってから赤字に気づくことがある、時間単価の請求で記録を探し直している、といった状況が目安です。
まとめ
やることリストは個人の作業整理に役立つシンプルな道具ですが、案件単位で仕事をする会社では、作業時間と採算を結び付けて管理する段階が訪れます。次の4点を押さえて、自社に合った仕組みを検討しましょう。
- やることリストの英語はToDoリスト。言い換えはタスクリストや作業リスト、やること一覧など
- 作り方は、洗い出し、分類、優先順位、期限、見直しの5ステップ。項目を増やしすぎず、週に1度は見直す
- 月末の手集計や赤字の後追いが出てきたら、作業時間を原価に換算できる工数管理に移るタイミング
- 工数管理システムは、案件別の原価管理、請求業務との連携、入力のしやすさの3点で比べ、資料やデモで自社の運用に合うかを確認する
まずは、月末の工数集計と請求準備に毎月どれだけの時間を使っているかを数えてみてください。その数字が、やることリストの次の一歩を考えるいちばん確かな出発点になります。
参考文献
- 経済産業省「産業界のデジタルトランスフォーメーション(DX)」、2026年10月15日確認
- 中小企業庁「中小企業白書」、2026年10月15日確認
- 厚生労働省「労働時間の適正な把握のために使用者が講ずべき措置に関するガイドライン」、2026年10月15日確認
- Google ToDo リスト ヘルプ「Google ToDo リストの概要」「ホーム画面に Google ToDo リストを追加する」、2026年10月15日確認
- Apple サポート「iPhoneでウィジェットを追加する/編集する/削除する」、2026年10月15日確認
- Microsoft「Microsoft To Do アプリ」、2026年10月15日確認
- 株式会社オロ「株式会社シムトップス ZAC導入事例」、2026年10月15日確認
- 株式会社ビーブレイクシステムズ「ERP導入事例 株式会社ビルドシステム様」、2026年10月15日確認