中小企業向けクラウド給与計算ソフトの選び方|会計連携・勤怠連携・従業員規模で比べる

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  • 弥生給与 Nextの概要と旧版との違いがわかる
  • 評判と使いにくい点を契約前に確かめられる
  • 会計・勤怠連携と規模で給与ソフトを選べる

弥生給与 Nextは、弥生株式会社が提供するクラウド型の給与計算ソフトで、給与計算と年末調整に加えて、勤怠管理と労務管理もまとめて扱えます。デスクトップ版の弥生給与は新規販売を終了しており、その後継にあたります。ただし、給与計算ソフトは一度導入すると数年単位で使い続ける業務基盤です。「会計ソフトと同じメーカーだから」という理由だけで決めると、人数が増えたときの従量課金や、使っている勤怠システムとの連携で思わぬ手間が出ることがあります。この記事では、弥生給与 Nextの概要・旧版との違い・評判・料金の仕組みを整理したうえで、中小企業向けクラウド給与計算ソフトの選び方を、会計との連携・勤怠との連携・従業員規模の3つの軸から解説します。ジンジャー給与とオフィスステーションとの選び分け、導入の進め方、よくある失敗パターンもまとめました。

あなたの会社に合う給与計算ソフトの選び方を診断

Q1. 給与計算の対象になる従業員の見通しは?

目次

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  1. クラウド給与計算ソフトの比較|中小企業は役割の違いで選ぶ
  2. 中小企業向けクラウド給与計算ソフトの選び方|6つの評価軸と規模別の見方
  3. 弥生給与 Nextとは|概要と旧デスクトップ版との違い
  4. 弥生給与 Nextの料金・評判・契約時の注意点
  5. 人数の増加と外部システム連携で確認したい点|導入前のチェック
  6. 会計ソフトとのセット導入か、給与単体導入か|判断フロー
  7. 導入の進め方とよくある失敗パターン|実データで確かめてから決める
  8. よくある質問(FAQ)
  9. まとめ|クラウド給与計算ソフトを選ぶときに押さえる4つのこと
  10. 参考文献

クラウド給与計算ソフトの比較|中小企業は役割の違いで選ぶ

中小企業向けのクラウド給与計算ソフトは、会計ソフトとの連携、勤怠・労務との連携、人数が増えたときの費用の3点で選び分けます。どの製品も給与の自動計算・明細の発行・年末調整という基本機能は備えているため、差が出るのは「何とつながるか」と「どんな規模・給与体系を得意とするか」です。ここでは、弥生会計との連携を前提に検討されることの多い弥生給与 Nextの比較相手として、ジンジャー給与とオフィスステーションの役割の違いを並べます。弥生給与 Next自体の機能・料金・評判は、後半の専用の見出しで整理しています。

給与計算ソフトの役割の違いを、自社の状況に合わせて見る

自社の状況を選ぶと、合うサービスが強調されます。優劣ではなく役割の違いで並べています

自社の状況:

この状況に合う一例:ジンジャー給与。給与体系ごとに項目や計算式を設定でき、ジンジャー勤怠・ジンジャー人事労務と連携すると勤怠・人事データをCSVなしで給与計算に使えます。

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この状況に合う一例:オフィスステーション。計算準備から確認までを自動化し、見落としがちなミスを自動で抽出します。

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サービス ジンジャー給与 オフィスステーション
向いている会社 雇用形態や手当が多様で給与体系が複雑な会社。勤怠・人事データと給与を一体で管理したい成長中の会社 計算ミスの防止と法改正への対応を重視する会社。給与計算の作業時間そのものを減らしたい会社
特徴 給与・賞与明細や源泉徴収票をインターネット上で確認でき、ペーパーレス化できる。社会保険・労働保険や年末調整などの年次業務にも対応 計算準備・入力・計算・確認などを自動化し、見落としがちなミスを自動で抽出する。税率や社会保険料率を自動で反映する
注意したい点 給与単体には打刻や人事データの管理機能がなく、他社の勤怠・人事サービスとはCSVを介した連携になる。所得税や住民税率は手動での変更が必要と商品ページに記載 従業員数が10名以下の場合は、月額利用料が一律になる料金体系
資料・詳細

表は横にスクロールできます。料金はプランによって異なるため、資料や公式サイトで確認してください。

2製品は「どこと一緒に使うと強いか」が分かれています。給与体系が複雑で勤怠・人事と一体で管理したいならジンジャー給与、給与計算のミスと法改正対応の不安を減らすことを最優先にするならオフィスステーション、会計を弥生でそろえたいなら弥生給与 Next、というのが大まかな選び分けです。比較表の内容は各製品の商品ページと公式サイトに記載された内容をもとに整理したもので、実際の使い勝手は自社の給与規程や勤怠の締め方によって変わります。無料体験やデモで、自社の1か月分の給与データを入れて確かめるのが確実です。無料プランを含めてさらに多くの製品と比べたい場合は無料の給与計算ソフトの比較記事も参考になります。

給与体系が複雑で、勤怠・人事と一体で管理したい場合の一例がジンジャー給与です。商品ページでは、画面の流れに沿って操作でき、給与体系ごとに項目や計算式を設定できる点が紹介されています。ジンジャー勤怠・ジンジャー人事労務と連携すれば、勤怠・人事データをCSVを介さずに給与計算へ反映できます。一方で、給与単体には打刻や人事データの管理機能がなく、他社の勤怠・人事サービスとはCSVを介した連携になる点には注意が必要です。料金は利用するサービスと利用者数によって異なるため、資料や公式サイトで確認してください。

jinjer株式会社

ジンジャー給与

ジンジャー給与
出典:hcm-jinjer.com

jinjer株式会社

ジンジャー給与

低コストで導入したい中小企業向け

全体評価
3 (1件)
GOOD

ここがおすすめ!

  • 給与や賞与明細・源泉徴収票などインターネット上で確認できペーパーレス化に
  • 社会保険や労働保険・年末調整など年次業務にも対応
  • シリーズ連携で人事情報から給与計算・各種社会保険の電子申請までジンジャーで完結
  • 優れたUIで価格も安く気軽に導入しやすい
MORE

ここが少し気になる…

  • 所得税や住民税率は手動で変更する必要がある
評価・口コミ(一部抜粋)
3
  • ジンジャー給与を導入したことで、勤怠データの手入力ほぼ不要になり、業務負担が大幅に軽減されました。給与計算のミスも減り、確認作業の時間短縮にもつながっています。クラウド上で作業できるため、場所を問わず作業できる点もメリットです。

他システムとの比較記事はこちら

料金の機能の詳細や利用イメージは
「サービス詳細はこちら」をクリック

ジンジャーの公式サイトの導入事例には、西田工業株式会社が勤怠集計から給与計算までにかかっていた時間を1/2に削減したとする事例が掲載されています。担当者のコメントは次のとおりです。

「勤怠・給与間のデータ連携もワンクリックで対応できるようになり、5日で完了するようになりました。」

出典:ジンジャー公式サイト 導入事例(西田工業株式会社)(2026年10月16日確認)

中小企業向けクラウド給与計算ソフトの選び方|6つの評価軸と規模別の見方

クラウド給与計算ソフトは、連携できる範囲、年末調整・社会保険手続きまでの対応、給与体系への柔軟性、操作性、サポート、安全性の6つを、自社の規模に当てはめて確認すると選びやすくなります。機能の一覧表を比べるだけでは差が見えにくいため、「自社のどの作業が楽になるか」から逆算するのがコツです。

クラウド型を選ぶ理由と、先に知っておきたい欠点

中小企業ではクラウド型が勧められることが多く、その理由は主に3つです。自社でサーバーを用意する必要がなく初期費用を抑えやすいこと、社会保険料率の改定や税制改正といった法改正にクラウド側で自動対応できること、場所を選ばずに作業できることです。給与計算の専任者がいない会社では、会計や総務の担当者が兼任していることが多く、毎年の法改正対応を手作業で続ける負担を減らせる点が大きな利点になります。

一方で、クラウド型にも欠点があります。画面や帳票の項目は提供会社が用意した範囲で使うことになるため、自社独自の計算ルールや帳票を細かく作り込みたい場合は、オンプレミス型やカスタマイズ性の高い製品のほうが合うことがあります。また、インターネットに接続できる環境が前提になるため、通信障害時の対応も確認しておきたいところです。導入形態の違いは、オンプレミス型からクラウド型給与計算ソフトへ移行するときの注意点で詳しく解説しています。

クラウド給与計算ソフトのメリット

給与計算ソフトを導入するメリットは、手作業で起こりやすい問題を仕組みで減らせることにあります。紙やExcelでの運用で起こりがちな課題と、ソフト導入で変わる点を整理すると次のとおりです。

メリット 導入で変わる点
計算ミスの削減 勤怠データをもとに支給額・社会保険料・所得税を自動計算し、転記の工程を減らせる
法改正への対応 クラウド側で料率の改定などに自動対応する製品が多い
ペーパーレス化 Web明細の配信や、年末調整の申告書のWeb回収で紙のやり取りを減らせる
システム連携 勤怠データの取り込みや、給与の仕訳データの出力で入力の重複を減らせる
属人化の解消 手順が画面に残り、担当者が代わっても作業を引き継ぎやすい

6つの評価軸と、無料体験での確かめ方

評価軸は、導入事例や選び方の解説で共通して挙げられる観点を、中小企業の実務に合わせて6つに整理しました。比較表の「あり・なし」だけで判断せず、無料体験で次の動作を実際に試すと、使い勝手の差が見えてきます。

評価軸 確認すること 無料体験での確かめ方
操作性 担当者がマニュアルなしでも迷わず進められるか。給与入力が一覧でできるか、1人ずつの画面か 前月の給与を3名分、実際に入力してみる
機能の範囲 給与計算に加え、年末調整・法定調書・社会保険手続きまで同じ製品でできるか 年末調整の申告書の配布から回収までの流れを確認する
給与体系への柔軟性 雇用形態・手当・締め日・支給日の違いを、計算式や項目で設定できるか 自社だけの手当を1つ登録し、計算結果を検算する
連携 使っている勤怠システム・会計ソフトとAPIで連携できるか、CSV取り込みになるか 勤怠データを実際に取り込み、項目のずれがないか確認する
サポート 導入時の初期設定支援や、問い合わせ手段(チャット・メール・電話)の範囲 体験期間中に、実際に1回問い合わせて応答を確かめる
安全性 マイナンバーや給与情報を扱うための権限設定・ログ管理・暗号化の仕組み 閲覧権限を担当者ごとに分けて設定できるか確認する

従業員規模別の見方

同じ製品でも、従業員数や今後の見通しによって「優先して見る点」が変わります。次の表は、規模ごとの優先項目の目安です。具体的な料金体系は製品ごとに異なるため、候補の料金ページで自社の人数を当てはめて試算してください。

自社の状況 優先して見る点
数名から数十名で、人数が安定している 基本料金に含まれる人数の範囲、初期設定の支援、会計ソフトとの連携
採用や拠点の増加で、人数・雇用形態が増える 従量課金の増え方、計算式の設定の柔軟性、計算結果のチェックの自動化
複数の法人や事業所の給与をまとめたい 契約単位(1法人1契約かどうか)、複数法人の管理への対応
すでに勤怠システムを使っている 自社の勤怠システムが連携先に含まれるか、API連携かCSV連携か

勤怠・会計との連携で毎月の転記を減らす

給与計算で毎月の手間が最も大きく変わるのは、勤怠データの取り込み方です。連携の形は大きく3つに分かれます。同じシリーズの勤怠と給与をそろえてCSVを介さずに反映する方法、他社の勤怠システムとAPIで連携する方法、CSVを出力・加工して取り込む方法です。同じシリーズでそろえる方法が最も転記が少ない一方、すでに使っている勤怠システムを変えられない場合は、その製品との連携が可能な給与計算ソフトを選ぶことになります。勤怠システム側から選ぶ場合は、給与・会計ソフトと連携できる勤怠管理システムとはも参考になります。

ジンジャー給与

毎月、勤怠データをExcelで加工してから給与ソフトに取り込んでいませんか?

こんな会社に向いています

勤怠や人事の情報が別々のシステムに散らばっている会社

手当や雇用形態が多く、計算式を細かく設定したい会社

ジンジャー給与の資料を無料で見る

弥生給与 Nextとは|概要と旧デスクトップ版との違い

弥生給与 Nextは、弥生株式会社が提供するクラウド型の給与計算・年末調整ソフトで、給与計算を中心に、勤怠管理(弥生勤怠 Next)と労務管理(弥生労務 Next)もプランに応じてまとめて扱えるように設計されています。インターネット経由で使うため、ソフトのインストールやバージョンアップの作業は不要です。

旧デスクトップ版「弥生給与」との違いと、終了の見方

弥生はもともと、パソコンにインストールして使うデスクトップ版の「弥生給与」を長く提供してきました。両者の違いを整理すると次のとおりです。

比べる点 デスクトップ版の弥生給与 弥生給与 Next
提供形態 パソコンにインストールして使う Webブラウザで使うクラウド型
販売状況 公式サイトによると新規販売を終了 後継製品として提供されている
更新・法改正への対応 利用者側でのバージョンアップが前提 クラウド側で自動対応(公式サイトの案内)
データの移行 移行ツールで既存データを引き継げると案内されている –
勤怠・労務 別製品との組み合わせ 同じシリーズの弥生勤怠 Next・弥生労務 Nextと連携

よく検索される「弥生給与 Nextはいつ終了するのか」という疑問については、2026年10月16日に確認した範囲で、弥生の公式サイトに弥生給与 Next自体の提供終了を案内する記載は見当たりませんでした。終了しているのは、デスクトップ版の弥生給与の新規販売です。デスクトップ版の保守サポートの終了時期など具体的な日付は、確認したページでは見つからなかったため、利用中の方は公式サイトの移行案内で最新の情報を確認してください。「社内のパソコンで完結するオンプレミス型にしたい」という選択は、新規導入では現実的ではなくなっています。移行時に確認すべき点はオンプレミス型からクラウド型給与計算ソフトへ移行するときの注意点で詳しく解説しています。

想定している規模と、検討する会社のタイプ

想定している規模については、公式サイトが「20名以上の事業者」には資料請求、「20名未満の事業者」には無料体験を案内する形で入口を分けており、少人数から数十名規模の中小企業・個人事業主を主な対象にしていることがうかがえます。一方で公式のよくある質問では、従業員の増加や雇用形態の多様化で給与・勤怠・労務管理が複雑になってきた企業にも活用できると説明されています。規模の上限が明示されているわけではないため、自社の人数でどのプランになり、基本料金の範囲を超えた分の従量課金がどのくらいになるかを、料金シミュレーションで確かめるのが確実です。

主な機能|給与・勤怠・労務の連携

弥生給与 Nextの機能は、給与・賞与の自動計算と明細のWeb配信、年末調整の申告書の配布・回収と法定調書の作成、そして勤怠・労務のデータ連携の3つに整理できます。どこまでの機能を使えるかは契約するプランによって異なります。

給与計算では、勤怠情報をもとに支給額を自動計算し、社会保険料や所得税も登録した内容に沿って計算されます。計算した給与データは振込用のFBデータとして出力でき、給与・賞与明細は従業員のパソコンやスマートフォンにWeb配信できるため、印刷・封入・手渡しの作業を減らせます。社会保険料率の改定などの法令改正にはクラウド側で自動対応するとされており、2026年4月から始まった子ども・子育て支援金にも対応していると公式サイトで案内されています。保険料率は年度ごとに改定されることが多く、手作業で料率表を差し替えていた会社にとっては、この自動対応が大きな負担軽減になります。

勤怠管理は、プランによって利用できる弥生勤怠 Nextで、パソコン・スマートフォン・ICカードなどによる打刻、シフト管理、残業時間の管理、有給休暇の付与・取得・残日数の管理ができます。労務管理の弥生労務 Nextでは、入退社の手続きや社会保険・労働保険の手続きをオンラインで進められ、e-Govやマイナポータルとの連携による電子申請にも対応しています。勤怠で集計したデータがそのまま給与計算に反映され、入社手続きで登録した従業員情報が給与側に引き継がれるため、同じ情報を何度も入力する手間と転記ミスを減らせるのが、シリーズでまとめて使う利点です。社会保険の手続きを電子化したい場合は、日本年金機構の事業所向けオンラインサービスの案内もあわせて確認しておくとよいでしょう。

年末調整のペーパーレス化と法定調書の作成

年末調整では、扶養控除等申告書などの各種控除申告書を従業員のスマートフォンやパソコンに配布し、Web上で回収できます。回収した申告書の内容と年間の給与情報をもとに、源泉徴収票、給与支払報告書、総括表を自動で作成します。紙の申告書を配って回収し、記入漏れを1件ずつ差し戻していた作業がWeb上で完結するため、年末の繁忙期に担当者へ集中していた負担を分散できます。

会計ソフト・外部サービスとの連携

会計ソフトとは、弥生会計 Nextと連携でき、デスクトップ版の弥生会計・やよいの青色申告にも給与データを連携できます。外部サービスとの連携については、公式サイトで、勤怠管理はKING OF TIME・Touch On Time・TimeP@CK・CLOUZA・ジョブカン勤怠管理、労務管理はオフィスステーション 労務との連携が案内されており、このうち一部はAPI連携に対応しています。税理士事務所で使われることの多い達人シリーズへのデータ書き出しや、顧問税理士への閲覧権限の付与もできます。給与データや帳票はCSV形式で出力できるので、連携先に含まれない社内システムへもファイル経由で取り込めます。

従業員が使う画面と、担当者の案内の手間

給与計算ソフトを選ぶときは、担当者の画面だけでなく、従業員が使う画面も確認しておきたいところです。弥生の公式サイトには従業員向けの「弥生給与 Next ご利用ガイド」が別に用意されており、利用開始時の弥生IDの取得とログイン、従業員情報の変更手続きの申請(差し戻しの手順を含む)、給与・賞与明細書の確認、Web年末調整の入力・提出の4つの手順が案内されています。

このガイドを従業員に案内できれば、明細の見方や年末調整の入力方法に関する問い合わせを減らせます。ただし、専用のスマートフォンアプリはなく、従業員はブラウザから明細の確認や打刻を行い、管理者の操作はパソコンが推奨されています。スマートフォンしか使わない従業員が多い会社は、導入前にブラウザでの表示を確かめておくと安心です。

比較表に戻って、他のサービスと役割を見比べる

弥生給与 Nextの料金・評判・契約時の注意点

弥生給与 Nextの料金は、初期費用なしで、使える機能とサポート範囲の異なる複数のプランから選び、プランごとの基本料金に含まれる人数を超えた分だけ従量課金が加わる仕組みです。年契約と月契約があり、公式サイトでは年契約のほうが割安になると案内されています。

2026年10月時点の公式サイトでは、エントリーライト、エントリー、ベーシックライト、ベーシック、ベーシックプラスの5プランが案内されています。給与の自動計算とWeb給与明細はどのプランにも含まれ、勤怠管理はエントリー以上、年末調整の自動計算と法定調書の作成はベーシックライト以上、社会保険や入社の手続きなどの労務管理と導入・運用支援はベーシック以上に含まれると整理されています。料金は改定される可能性があるため、具体的な金額は公式サイトの料金ページで確認してください。料金を比べるときに見落としやすいのが、従業員の登録や給与明細の作成は人数に関係なく無料でも、Web給与明細の配信・Web年末調整・勤怠管理・労務管理は、プランごとに決まった人数を超えると追加料金が発生する点です。従業員全員にWeb明細を配信し、全員が勤怠打刻をする運用にすると、人数に比例して費用が増えていきます。

確認項目 公式サイトでの案内(2026年9月-10月確認) 契約前に確認したいこと
無料体験 給与計算・年末調整・勤怠・労務のすべての機能を最大2か月無料で利用できる 体験期間中に給与の締め日と支給日を1回以上迎えられるよう、開始時期を調整する
弥生会計とのセット 弥生会計 Nextとのセット購入で初年度割引などのキャンペーンを実施 割引は初年度限りのことが多いため、2年目以降の通常料金で総額を比べる
契約単位 原則1事業所(1法人または1個人事業主)につき1契約 グループ会社や複数法人の給与計算をまとめて行う場合は、法人数分の契約が必要になる
従量課金 Web明細・Web年末調整・勤怠・労務の利用人数がプランの上限を超えると追加料金 今後1年から3年の採用計画をもとに、人数が増えた場合の費用を試算する
プラン変更 勤怠・労務機能が使えないプランに変更すると閲覧できなくなり、1年後にデータが自動削除される 下位プランへの変更を考える場合は、事前にデータを出力して保管する

プランを選ぶときは、料金だけでなくサポートの範囲も比べておきましょう。公式の料金ページ(2026年10月時点)では、Webのよくある質問、チャットボット、有人のメール・チャットによるサポートなどが案内されており、導入から運用まで専任の担当者が支援する導入・運用支援はベーシックとベーシックプラスに限られています。電話サポートや労務・マイナンバーの相談の対象プランは、一覧表示と補足の表記が一致していないため、契約前に公式サイトか問い合わせで確かめてください。初めて給与計算ソフトを導入する会社や、初期設定を社内だけで進める自信がない会社は、導入支援の有無を判断材料にするとよいでしょう。なお、独自の手当や控除をカスタム計算式で設定する場合、その作成に関する操作サポートは提供されていないと明記されています。給与体系が複雑な会社は、無料体験の間に自社の計算式を自分たちで設定できるかを確かめておく必要があります。

評判と「使いにくい」と言われる点

弥生給与 Nextの評判を調べると、「使いにくい」という声が目立つのは、デスクトップ版から移行した利用者を中心とした口コミです。レビューサイトのITreviewでは、弥生給与 Nextの総合スコアが3.9、レビュー件数が287件と表示されています(2026年10月16日確認。給与計算ソフトのカテゴリでは3.9、208件)。点数の分布では4点台が最も多く、高評価の声が中心です。口コミに書かれている内容は、次のような傾向に整理できます。

傾向 口コミに挙がっている内容 契約前の確かめ方
評価されている点 処理の流れが分かりやすく、やることリストで作業を漏れなく進められる。Web明細配信でペーパーレス化できる。税や社会保険料の自動計算と、法改正・料率変更への自動対応。帳票テンプレートや会計ソフトとの連携 無料体験で、やることリストに沿って1か月分を最後まで進めてみる
改善を望む声が多い点 給与の入力が一覧ではなく個別の画面中心で、1人ずつ画面を行き来する。導入ガイドがわかりにくい。連携先をもっと広げてほしい。利用料金が高めに感じられる 自社の人数で給与入力にかかる時間を測り、連携先の一覧に自社の勤怠システムがあるか確認する
サポートに関する声 導入時のチュートリアルや電話サポートが役立ったという声がある一方、繁忙期は待ち時間が長いという声もある 導入・運用支援の対象プランと、電話サポートの対象を契約前に確認する

口コミは投稿された時期や契約していたプランによって状況が違うため、点数だけで判断せず、自社で確かめられる項目に置き換えて読むのがおすすめです。なお、弥生の公式サイトは「使いにくい」という声に対して、画面の案内に沿って進められる初期設定、作業の流れを示すやることリスト、ベーシックとベーシックプラスで受けられる導入・運用支援を挙げています。これは提供会社自身の説明であり、利用者の満足度を示すものではありません。口コミの良い点・悪い点を他社と並べて確認したい場合は、弥生給与 Next vs freee人事労務の機能・特徴を徹底比較も参考になります。

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人数の増加と外部システム連携で確認したい点|導入前のチェック

弥生給与 Nextは、少人数から数十名規模で、会計を弥生でそろえている会社に使いやすい一方、人数が大きく増える会社や、連携先に含まれない勤怠システムを使っている会社では、導入前に確認しておくべき点があります。ここでは、競合製品と比べたときに差が出やすい2つの論点を掘り下げます。

従業員が増えていく会社・成長フェーズの会社が注意すべき点

この段階で確認したいのは3つです。1つめは費用で、前述の従量課金により、人数が増えるほどWeb明細や勤怠の利用料が加算されていきます。2つめは、雇用形態や手当ごとに計算式を細かく設定できるかという給与体系の柔軟性です。3つめは、計算結果のチェックをどこまで自動化できるかです。人数が増えると、1人ずつ明細を目で確認するやり方には限界があり、前月との差額が大きい人や、保険料の改定漏れを自動で洗い出す仕組みがあるかどうかで、確認作業の時間が大きく変わります。

計算ミスの防止と法改正への対応を重視する会社の場合の一例が、オフィスステーションです。商品ページでは、計算準備・入力・計算・確認までを自動化して作業時間を減らせること、見落としがちなミスを自動で抽出して計算ミスを防止すること、税率や社会保険料率を自動で反映して法改正にも対応することが紹介されています。注意点として、従業員数が10名以下の場合は月額利用料が一律になる料金体系である点は確認しておきましょう。料金は人数やプランによって異なるため、資料や公式サイトで確認してください。なお、弥生給与 Nextの連携先にはオフィスステーション 労務が含まれているため、労務手続きはオフィスステーション 労務、給与は弥生給与 Nextという組み合わせも取り得ます。給与と労務を同じメーカーでそろえるか、会計と給与を同じメーカーでそろえるかは、どちらの転記を減らしたいかで判断するとよいでしょう。

株式会社エフアンドエム

オフィスステーション

オフィスステーション
出典:www.officestation.jp

株式会社エフアンドエム

オフィスステーション

法改正にも自動対応!ミスを防ぎながら作業時間を削減したい方におすすめ

GOOD

ここがおすすめ!

  • 計算準備・入力・計算・確認などを自動化し、業務時間を大幅に削減
  • 見落としがちなミスを自動で抽出し、計算ミスを防止
  • 税率や社会保険料率を自動で反映し、法改正にも適切に対応
MORE

ここが少し気になる…

  • 従業員数が10名以下の場合は、月額利用料は一律4,000円となる

オフィスステーションの公式サイトの導入事例には、全薬ホールディングス株式会社が社会保険の手続きや年末調整を電子化した事例が掲載されています。年末調整については、次のように紹介されています。

「年末調整のデータ作成と照合に3-4名で2-3日かけていたのが2-3時間に短縮」(数値の範囲の表記のみ、記号を半角ハイフンに置き換えています)

出典:オフィスステーション公式サイト 導入事例(全薬ホールディングス株式会社)(2026年10月16日確認)

外部の勤怠システムとの連携で確認すべき点

既に他社の勤怠管理システムを使っている会社は、その製品が弥生給与 Nextの連携先に含まれているかを最初に確認してください。公式サイトで案内されている勤怠の連携先は、弥生勤怠 Nextのほか、KING OF TIME、Touch On Time、TimeP@CK、CLOUZA、ジョブカン勤怠管理です。これらに含まれない勤怠システムを使っている場合は、勤怠データをCSVで出力し、給与計算ソフトの取り込み形式に合わせて加工してから取り込む運用になります。

CSV連携でも給与計算自体は問題なく行えますが、毎月の作業として見ると負担は小さくありません。勤怠システム側の項目名と給与計算ソフト側の項目が一致しない場合は、列の並び替えや単位(時間と分、10進数と60進数)の変換が必要になり、この加工を担当者がExcelで行うと、手作業による転記ミスがかえって起こりやすくなります。残業時間や深夜労働時間の取り込みを誤ると、割増賃金の計算に直接影響します。勤怠システムを乗り換える予定がないなら、使っている勤怠システムとAPIで連携できる給与計算ソフトを優先するほうが、長期的な手間は少なくなります。

比較表に戻って、他のサービスと役割を見比べる

会計ソフトとのセット導入か、給与単体導入か|判断フロー

弥生給与 Nextを弥生会計とセットで導入するか、給与計算だけを導入するか、あるいは他社の給与計算ソフトを選ぶかは、「会計ソフト」「勤怠システム」「今後の人数」の3つを順に確認すると判断しやすくなります。次の表を上から順にたどってみてください。結論から言うと、他社の会計・人事ソフトを使っていても、弥生給与 Nextは給与計算だけを導入できると公式サイトで案内されています。

ステップ 確認すること 「はい」の場合 「いいえ」の場合
1 会計ソフトは弥生会計(Next・デスクトップ版)を使っている、または使う予定か ステップ2へ 給与単体導入か他社製品を検討。使っている会計ソフトとの連携を優先して比較する
2 使っている勤怠システムが弥生給与 Nextの連携先に含まれる、または勤怠も新たに導入するか ステップ3へ CSV連携の手間を許容できるか検討。許容できなければ、勤怠システムと連携できる他社製品も比較する
3 今後数年で従業員数や雇用形態が大きく増える予定はないか 弥生会計 Nextとのセット導入が有力。セット割引を活用しつつ2年目以降の費用も確認する 弥生給与 Nextを候補に残しつつ、複雑な給与体系や計算チェックに強い製品と費用・機能を比べる

一方、給与単体の導入が向くのは、会計は顧問税理士の事務所で処理しており社内では給与計算だけを担当している会社や、会計ソフトは他社製品を使い続ける予定の会社です。弥生給与 Nextは他社の会計・人事ソフトと併用して給与計算だけを使うこともでき、顧問税理士に閲覧権限を付与したり、達人シリーズへデータを書き出したりすることもできます。税理士事務所と連携しやすいかどうかという観点でも比べてみるとよいでしょう。経理業務全体のデジタル化の進め方については経理DXとは?電帳法・インボイス対応と進め方を解説もあわせてご覧ください。

導入の進め方とよくある失敗パターン|実データで確かめてから決める

給与計算ソフトの導入で後悔する原因の多くは、機能の不足ではなく、導入時に「今の状態」だけを見て選んでしまうことと、実データでの確認を省くことにあります。導入の流れと、よくある失敗パターンを順に確認しましょう。

導入の6ステップ

  1. 現在の課題と作業の流れを棚卸しする:誰が・いつ・何に時間をかけているかを書き出し、ソフトで解決したいことを決めます。
  2. 候補を2つから3つに絞り、無料体験に申し込む:連携したい勤怠・会計ソフトが連携先に含まれるかを、ここで確認します。
  3. 給与規程・手当・控除のルールを整理する:支給項目と計算式、締め日と支給日、社会保険の対象者の区分をまとめておくと、設定が速く進みます。
  4. 従業員情報と過去のデータを移行する:扶養や住民税の情報、直近の支給実績を正しく引き継ぎます。年の途中の切り替えは、年末調整への影響を確認してから決めます。
  5. 勤怠・会計との連携を設定する:勤怠データの取り込みと、給与の仕訳データの出力を試します。
  6. 並行運用で検算してから本番に移る:紙やExcelで計算した前月の結果と、ソフトの計算結果を突き合わせ、差があれば設定を見直します。

Excelや紙から移行する場合は、特に3番目と4番目が時間のかかる工程です。ソフトの契約前に、マスタ(従業員・手当・控除)の整理を始めておくと、無料体験の期間を実データの確認に使えます。

よくある失敗パターンと回避策

よくある失敗パターンと、その回避策を切り替えて確認できるようにまとめました。

よくある失敗 回避策

失敗パターン1:導入時の人数だけで費用を比べた。採用が進んでWeb明細や勤怠の利用人数が増え、従量課金で当初の想定より費用が膨らんだ。

失敗パターン2:勤怠システムとの連携方法を確認しなかった。使っている勤怠システムが連携先に含まれておらず、毎月CSVを加工して取り込む作業が発生した。

失敗パターン3:規模が大きくなってから乗り換えた。給与体系が複雑になった段階で別の製品に移ることになり、数年分の給与データと設定の移行に手間がかかった。

3つの失敗に共通するのは、導入の時点で「来年の自社」を想定していないことです。給与計算ソフトの乗り換えは、会計ソフトの乗り換え以上に負担が大きくなりがちです。従業員ごとの給与体系、扶養や住民税の情報、過去の支給実績を正しく引き継がないと、年末調整や社会保険の算定に影響するためです。年の途中で乗り換えると、年末調整で1月からの支給額を合算する必要があるため、切り替えは年明けなど区切りのよい時期に行うのが一般的です。

検算の工程で手間がかかるのは、計算結果を1人ずつ目で確認する作業です。ここを減らしたい会社は、計算ミスを自動で抽出する機能を持つ製品を候補に入れておくと、本番運用後の確認作業も軽くなります。

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計算ミスの防止と法改正への対応を重視する会社に

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よくある質問(FAQ)

Q1. 弥生給与 Nextとは何ですか?

A. 弥生株式会社が提供するクラウド型の給与計算・年末調整ソフトです。給与・賞与の自動計算とWeb明細の配信、年末調整の申告書のWeb回収と法定調書の作成に対応し、プランによって勤怠管理(弥生勤怠 Next)と労務管理(弥生労務 Next)もまとめて使えます。ソフトのインストールは不要で、ブラウザから使います。

Q2. 弥生給与 Nextはいつ終了しますか?

A. 2026年10月16日に確認した範囲では、弥生の公式サイトに弥生給与 Next自体の提供終了を案内する記載は見当たりません。終了しているのは、デスクトップ版の弥生給与の新規販売です。デスクトップ版の保守サポートの終了時期など具体的な日付は、公式サイトの移行案内で確認してください。

Q3. 弥生給与 Nextは使いにくいですか?

A. レビューサイトのITreviewでは総合スコア3.9(287件、2026年10月16日確認)で、やることリストによる進めやすさや自動計算が評価される一方、給与入力が個別画面中心であることや連携先の少なさを挙げる声もあります。感じ方は利用者の以前の環境によって違うため、無料体験で自社の給与データを入力し、入力の流れを確かめるのが確実です。

Q4. 弥生給与と弥生給与 Nextの違いは何ですか?

A. 弥生給与はパソコンにインストールして使うデスクトップ版で、新規販売を終了しています。弥生給与 Nextはブラウザで使うクラウド型の後継製品で、法改正への対応がクラウド側で自動で行われ、勤怠・労務の製品ともまとめて使えます。デスクトップ版のデータは移行ツールで引き継げると案内されています。料金の仕組みも異なるため、公式サイトで確認してください。

Q5. 他社の会計・人事ソフトを使っていても、給与計算だけ導入できますか?

A. できます。公式サイトでは、他社の会計・人事ソフトを使い続けたまま、給与計算だけを弥生給与 Nextで行えると案内されています。会計ソフトとの連携は弥生会計 Next・デスクトップ版の弥生会計・やよいの青色申告が対象で、他社の会計ソフトとはCSVなどを介してデータを受け渡す形になります。

Q6. 数あるクラウド給与計算ソフトのなかで、弥生給与 Nextならではの強みは何ですか?

A. 弥生会計 Nextとの連携とセット購入の割引、給与・勤怠・労務を同じシリーズでまとめられること、作業の流れを示すやることリストが挙げられます。一方、連携先に含まれない勤怠システムを使っている会社や、人数と給与体系が大きく広がる会社は、他の給与計算ソフトとも比べて選ぶとよいでしょう。

まとめ|クラウド給与計算ソフトを選ぶときに押さえる4つのこと

弥生給与 Nextは、弥生会計との連携と、給与・勤怠・労務をまとめて扱えることが強みのクラウド型給与計算ソフトです。ただし、どの給与計算ソフトにも得意・不得意があり、自社の規模や使っているシステムによって向き不向きが変わります。最後に、検討の際に押さえておきたいポイントを整理します。

  1. 連携したい会計ソフトと勤怠システムを決める:弥生会計を使うならセット導入で仕訳までつなげられます。他社の会計ソフトや勤怠システムを使うなら、その製品との連携方法(API連携かCSV連携か)を優先して比べます。
  2. 数年先の人数と給与体系で費用を試算する:従量課金や1事業所1契約の原則を踏まえ、採用計画や法人数が増えた場合の総額を確認します。
  3. 評判は自社で確かめられる項目に置き換える:口コミで挙がる入力の流れ・連携先・サポートの範囲を、無料体験で自社のデータを使って確かめます。
  4. 候補の資料を取り寄せ、無料体験で1か月分の給与を計算する:ジンジャー給与やオフィスステーションなど役割の異なる候補も含めて資料を請求し、実データで勤怠の取り込みから明細配信、会計連携までを試して、前月の結果と照らし合わせてから契約します。

給与計算は、従業員の生活と会社の信頼に直結する業務です。料金の安さやメーカーの知名度だけで決めず、比較表と診断結果を参考に、自社の運用に合う製品を2つから3つに絞って無料体験で比べることをおすすめします。本記事の税務・労務に関する記述は一般的な情報提供を目的としたものであり、個別の判断については税理士・社会保険労務士または所轄の税務署・年金事務所にご相談ください。

参考文献

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