webサイト制作とは?依頼先別の費用相場と選び方、公開後の集客活用まで解説

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  • 3つの依頼先の違いと選び方がわかる
  • 提案依頼書(RFP)の書き方がわかる
  • 公開後の更新と集客の考え方がわかる

webサイト制作(web制作)とは、企業や店舗の情報を発信するためのWebサイトを企画・設計し、デザインとコーディングを経て公開するまでの一連の作業のことです。自社サイトを新しく作る、あるいは古くなったサイトをリニューアルするときに、まず悩むのが「どこに頼めばいいのか」「費用はどれくらいかかるのか」という2点ではないでしょうか。

この記事では、webサイト制作の依頼先(Web制作会社・フリーランス・ノーコードツールでの自社制作)ごとの費用の考え方と選び方、発注前に作る提案依頼書(RFP)の書き方、公開後に集客へつなげる視点までを整理します。目的別の失敗パターンや、制作費の目安を試算できるシミュレーターも用意しました。

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Q1. 今回作りたいwebサイトの一番の目的は?

目次

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  1. webサイト制作の方法を比較|外注とノーコードでの自社制作
  2. 依頼先別の費用相場|フリーランス・制作会社・ノーコード
  3. webサイト制作の流れと期間の考え方
  4. 提案依頼書(RFP)の書き方|発注前にまとめる項目
  5. webサイト制作の選び方のポイント
  6. 制作後の集客・マーケティング活用まで考える
  7. 目的別に見るwebサイト制作の失敗パターン
  8. 制作コストを数値で確認する
  9. よくある質問(FAQ)
  10. まとめ
  11. 参考文献

webサイト制作の方法を比較|外注とノーコードでの自社制作

webサイト制作の方法は、大きく「Web制作会社に外注する」「フリーランスに外注する」「ノーコードのCMSで自社制作する」の3つに分かれます。どれが正解というより、サイトの目的と、公開後に誰が更新するかで向き不向きが決まります。

制作方法 長所 短所 向いているケース
Web制作会社に外注 企画からデザイン・開発・公開後の保守まで体制がそろい、品質が安定しやすい 費用が最も高くなりやすく、修正のたびに依頼と費用が発生する場合がある ページ数が多いサイト、システム連携やECが必要なサイト
フリーランスに外注 制作会社より費用を抑えやすく、担当者と直接やり取りできる スキルの幅に個人差があり、病気や廃業などで保守が途切れるリスクがある 小規模なコーポレートサイトやLP
ノーコードのCMSで自社制作 テンプレートを使って低コストで始められ、更新を自社で完結できる 設計や文章作成は自社の作業になり、担当者の時間が必要 更新頻度が高い集客用サイト、オウンドメディア

公開後の更新を自社で続けたい場合の一例が、Clipkit(株式会社ベクトル)です。商品ページでは、HTML/CSS/JavaScriptを編集できてデザインの自由度が高いこと、コンテンツの作成・更新をノーコードで行えるためSEO対策などに集中しやすいこと、SaaSまたはSaaS占有プランなら運用保守に手間やコストがかからないことが特徴として案内されています。一方で、支払い方法は銀行振込のみと案内されているため、社内の支払い手続きと合うかを事前に確認しておきたい点です。料金はプランによって異なるため、資料や公式サイトで確認してください。

株式会社ベクトル

Clipkit

Clipkit
出典:clipkit.co

株式会社ベクトル

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自由度の高いWEBデザインを実現する国産CMS!コンテンツの更新しやすさをお求めの方におすすめ

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ここが少し気になる…

  • 支払い方法は銀行振込のみ

導入事例として、西武鉄道株式会社 情報システム部は、Clipkitで構築した社内向けのコミュニティサイトについて次のように述べています。

画像や動画埋め込みといったアイテムを組み合わせて、簡単に読みやすい記事を作成することができます。

Clipkit公式サイト 導入事例「西武鉄道株式会社」
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更新はノーコードで、デザインは自由に整えたい会社に

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ほかのCMSとも比べたい場合は、CMSのおすすめ徹底比較17選もあわせて確認してください。

ホームページは自分で制作できる?判断の目安

自分でwebサイトを制作することはできます。ノーコードのCMSやサイト作成ツールなら、テンプレートを選んで文章と画像を差し替える形で、HTMLやCSSを書かずに公開まで進められます。ただし、サイトの設計、原稿や写真の用意、公開後の更新は自社の作業になるため、担当者の時間を確保できるかが分かれ目です。次の目安で、自社制作と外注のどちらが合うかを確認してください。

  • ページ数が少なく、会社情報と問い合わせフォームが中心の場合: ノーコードでの自社制作が候補になります
  • 更新頻度が高く、更新担当者を置ける場合: 自社で更新できるCMSが向いています
  • 予約・決済・会員機能や、社内システムとの連携が必要な場合: 要件を整理したうえで、制作会社に相談するほうが安全です
  • 担当者の時間が確保できず、デザインにも自信がない場合: 制作会社またはフリーランスへの依頼を検討します

依頼先別の費用相場|フリーランス・制作会社・ノーコード

webサイト制作の費用は、依頼先の違いよりも「ページ数」「デザインの作り込み」「機能」「公開後の運用範囲」で大きく変わります。同じ10ページのサイトでも、依頼先と要件によって見積額に数倍の差が出ることは珍しくありません。

費用の相場感をつかむうえで大切なのは、金額そのものより「何に費用がかかっているのか」を分解して理解することです。制作会社の見積書は、多くの場合、ディレクション(進行管理)、設計、デザイン、コーディング、CMSの構築、原稿や写真の用意、公開作業といった工程ごとの工数に、人日単価をかけて算出されています。依頼先による費用差は、主にこの人日単価と、どこまでの工程を任せるかの違いから生まれます。

依頼先 費用の傾向 費用に含まれやすいもの 別途かかりやすいもの
大手・中堅のWeb制作会社 高め。戦略設計や大規模開発まで含むと大きくなる ディレクション、設計、デザイン、開発、テスト 保守運用、コンテンツ追加、広告運用
小規模なWeb制作会社 中程度。テンプレートの活用で抑えられる場合もある デザイン、コーディング、CMSの設定 原稿作成、写真撮影、SEO対策
フリーランス 比較的安め。担当範囲が限られる場合が多い デザインまたはコーディングのいずれか中心 進行管理、公開後の保守
ノーコードのCMSで自社制作 初期費用を抑えやすく、月額の利用料が中心 テンプレート、サーバー、基本機能 社内担当者の作業時間、必要に応じたデザイン支援

見落としやすいのが、制作後にかかり続ける維持費です。サーバーやドメインの費用、CMSの利用料、セキュリティ更新、コンテンツ追加の作業など、公開してからも費用と手間は発生し続けます。制作費だけを比べて安い依頼先を選んだ結果、更新のたびに外注費がかかり、数年間の合計ではかえって高くついたというケースは少なくありません。見積もりを比べるときは、初期の制作費と、3年程度の運用費を合計した金額で判断するのが現実的です。

なお、具体的な金額は依頼先・要件・時期によって大きく変動するため、本記事では断定的な金額を記載していません。複数の依頼先から同じ条件で相見積もりを取り、工程ごとの内訳で比較することをおすすめします。ホームページ作成費用の目安額を知りたい場合は、ホームページ作成費用はいくら?依頼先4タイプの相場とAI生成型サブスクの選び方も参考になります。依頼先の選び方と公開後の運用までを整理したホームページ制作の依頼先はどう選ぶ?4タイプ比較と公開後の運用まで解説もあわせて確認してください。

費用負担を軽くする手段として、国の補助金を確認しておく価値もあります。中小企業・小規模事業者のITツール導入を支援する「デジタル化・AI導入補助金」(旧:IT導入補助金)では、登録されたITツールの導入費用が補助対象になります。ただし、補助対象となるのは事務局に登録されたツールと支援事業者を通じた導入に限られ、単なるホームページ制作費がそのまま対象になるわけではありません。公募要領は年度ごとに変わるため、検討時点の公式サイトで必ず確認してください。

webサイト制作の流れと期間の考え方

webサイト制作は、依頼先を問わず「準備・依頼先選定」「設計」「デザイン・実装」「確認・公開」「運用」の順に進みます。全体の流れを先に把握しておくと、自社が用意すべきものや判断が必要なタイミングが分かり、スケジュールの遅れを防ぎやすくなります。

工程 主な作業 発注側が担うこと
1. 準備・依頼先選定 目的・対象読者・予算の整理、複数社への問い合わせ、ヒアリング、見積もり 目的と予算の決定、RFPの作成、相見積もりの比較
2. 設計(要件定義) 要件定義、サイトマップ(ページ構成)、ワイヤーフレーム(各ページの配置図)の作成 必要なページと機能の確定、成果とする行動の定義
3. デザイン・実装 デザイン制作、コーディング、CMSの構築、サーバー・ドメインの準備 原稿や写真の用意、デザイン案の確認とフィードバック
4. 確認・公開 表示・動作の確認(パソコン・スマートフォン)、フォームのテスト、公開作業 内容の最終確認と検収
5. 運用 更新、セキュリティ対応、アクセス解析と改善 更新担当者の配置、改善方針の判断

制作にかかる期間は、ページ数や機能、依頼先の体制によって大きく変わり、1ページのLPと数十ページのコーポレートサイトでは数か月単位の差が出ます。実際には制作作業そのものより、発注側の原稿・写真の用意やデザイン確認の待ち時間でスケジュールが延びることが少なくありません。公開したい時期から逆算し、社内の確認者と確認にかける日数を最初に決めておくと、全体の期間を短縮しやすくなります。ノーコードのCMSで自社制作する場合も、テンプレート選びから公開までの工程は同じで、各工程を社内で担う分だけ担当者の時間を確保しておく必要があります。

公開に必要なドメインとサーバーの準備

ドメインはwebサイトの住所、サーバーはサイトのデータを置く場所にあたり、公開にはどちらも必要です。制作会社に依頼する場合は、ドメインとサーバーを誰の名義で契約するかを最初に確認してください。制作会社の名義になっていると、依頼先を変えたいときに移管の手続きや交渉が必要になることがあります。ドメインは契約期間ごとの更新も必要なため、更新の通知先と担当者も決めておくと、失効による表示停止を防げます。

ノーコードのCMSやサイト作成ツールで自社制作する場合は、サーバーがサービスに含まれていることが多い一方で、独自ドメインを使えるかどうかはプランによって異なります。自社のドメインで公開したいときは、契約前に独自ドメインの利用条件を確認しておきましょう。

提案依頼書(RFP)の書き方|発注前にまとめる項目

提案依頼書(RFP)とは、発注側が目的・必要な機能・予算・公開時期などをまとめ、複数の制作会社に同じ条件で提案と見積もりを依頼するための文書です。webサイト制作では、発注前にRFPを作っておくと、各社の提案を同じ土俵で比べやすくなります。

RFPを作らずに発注すると、口頭で伝えた要望が制作会社ごとに違って伝わり、見積もりの前提がそろわなくなります。制作が進んでから要望が増えて追加費用や公開延期につながるのも、よくある失敗です。A4で1-2枚程度でもかまわないので、社内で決めたことと、制作会社の提案に任せたいことを分けて書き出しておきましょう。

RFPに書く項目

項目 書く内容 書くときのポイント
1. 背景と目的 なぜ新規制作・リニューアルをするのか、サイトで達成したい成果 「デザインを新しくしたい」ではなく、問い合わせ数など成果とする行動で書く
2. 会社・事業の概要 事業内容、主な顧客、競合や参考にしたいサイト 制作会社が業界の前提を理解できる情報にとどめる
3. 対象読者 誰に、どの行動をとってほしいサイトか 読者が複数いる場合は優先順位をつける
4. 要求仕様(必要なページと機能) サイトマップ案、問い合わせフォーム、CMS、多言語対応、外部システムとの連携など 「必須」「あれば望ましい」「不要」に分けて書く
5. 品質・運用の条件 対応する端末、表示速度、セキュリティ、アクセシビリティ、公開後の保守範囲 公開後の更新を誰が担うかも書く
6. 予算とスケジュール 予算の上限、公開希望日、社内の確認にかけられる日数 決まっていない場合は、その旨と「提案を受けて決めたい」ことを明記する
7. 提案してほしい内容 進め方と体制、スケジュール、工程別の見積もり内訳、類似の実績、公開後の運用支援 各社が同じ形式で回答できるよう、見積もりの内訳の粒度をそろえて依頼する
8. 選定の進め方 質問の受付方法、提案の提出期限、プレゼンの有無、評価の観点 評価の観点を先に決めておくと、価格だけで選ぶ事態を避けやすい

要求仕様と要件定義の違いと、書き方のコツ

要求仕様とは、発注側が「こうしてほしい」と求める機能・品質・条件を書き出したものです。これに対して要件定義は、提案を受けた制作会社と一緒に、何をどこまで実現するかを確定していく工程を指します。RFPの段階で完璧な仕様を書く必要はなく、要求仕様は制作会社が正確な見積もりを出すための材料と考えるとよいでしょう。

  • 課題と要望を分けて書く: 「問い合わせが少ない」は課題、「フォームを目立たせたい」は要望です。課題を伝えておくと、制作会社がより良い解決策を提案できます
  • 決まっていない部分は「提案希望」と書く: 専門的な判断は制作会社の知見を使うほうが、無理な指定による手戻りを避けられます
  • 社内の関係部署から要望を集める: 営業・総務・採用など、サイトを使う部署の意見は制作が始まる前にそろえておきます
  • 役割分担を書く: 原稿・写真の用意、デザインの確認、公開後の更新を、発注側と制作会社のどちらが担うかを明記します

サイトの種類で変わる要件

RFPに書くべき内容は、作るサイトの種類によって変わります。種類ごとに追加で整理しておきたいことは、次のとおりです。

サイトの種類 追加で整理したいこと 詳しく知りたいとき
コーポレートサイト 会社情報・事業紹介・お知らせの更新担当、採用ページや問い合わせ窓口への導線 hp制作とは?費用相場・依頼先の選び方・失敗しないコツを解説
採用サイト 募集職種を更新する頻度、応募フォーム、応募者情報の管理方法 採用サイト制作の費用相場と進め方|制作会社選びの注意点と自社運用の選択肢
LP(ランディングページ) 1ページで完結させる訴求の流れ、申込みフォーム、成果の計測方法 LP制作とは?費用相場・依頼先の選び方を解説
オウンドメディア 記事を更新する体制、カテゴリ設計、公開前の承認フロー、SEOの要件 更新を自社で行えるCMSの条件は、本記事の「ノーコードで自社制作するときの確認点」を参照
ECサイト 商品数、決済方法、在庫・受注管理、配送、会員機能(次の項目で詳しく解説) 消費者庁「特定商取引法ガイド」

ECサイト構築のRFPで追加する項目

ECサイトを構築する場合は、通常のコーポレートサイトの項目に加えて、売買に関わる機能と運用の条件をRFPに書いておきます。条件が曖昧だと、決済や在庫管理の連携が後から必要になり、追加費用が膨らみやすくなります。

  • 決済: 使いたい決済方法と、決済代行会社を誰が選定・契約するか、カード情報を自社で保持するかどうか
  • 商品と在庫: 商品数、サイズや色などのバリエーション、在庫管理を行うシステムとの連携の有無
  • 受注と配送: 受注データの取り扱い、送料の設定方法、配送会社との連携
  • 会員機能と販促: 会員登録の要否、ポイントやクーポンなどの機能
  • 公開後の運用: 注文対応や返品対応の担当、セキュリティ更新と障害対応の範囲

ECサイトはインターネット上の通信販売にあたるため、サイトに事業者の名称・住所・電話番号や、販売価格、代金の支払時期と方法、商品の引渡時期、返品に関する条件などを表示することが求められます。表示事項の詳細は、消費者庁の特定商取引法ガイド「通信販売」で確認できます。RFPには、これらの表示ページの作成を誰が担当するかも書いておくと安心です。なお、本記事は法的助言を目的としたものではないため、具体的な表示内容は専門家や所管官庁の情報でご確認ください。

webサイト制作の選び方のポイント

依頼先を選ぶときは、制作実績や費用だけでなく「公開後の更新を誰が担うか」「目的に合った提案ができるか」「契約内容が明確か」の3点を必ず確認します。次の5つの観点で比較すると、判断がぶれにくくなります。

観点 確認したいこと
1. 目的との一致 名刺代わり、集客、ECなど、自社の目的に近いサイトの制作実績があるか
2. 公開後の更新体制 自社で更新できるCMSを使うか、更新のたびに依頼が必要か
3. マーケティング視点 アクセス解析や問い合わせ導線の設計まで提案に含まれているか
4. 契約内容の明確さ 著作権の帰属、修正回数、保守範囲、支払条件が書面で示されているか
5. セキュリティとアクセシビリティ CMSの更新対応や、高齢者・障害のある人にも使いやすい設計に配慮しているか

4つ目の契約内容については、フリーランスに依頼する場合に特に注意が必要です。2024年11月に施行されたフリーランス・事業者間取引適正化等法(いわゆるフリーランス法)では、発注する事業者に対して、業務内容や報酬額、支払期日などの取引条件を書面または電磁的方法で明示することが求められています。公正取引委員会のフリーランス法特設ページで、発注者側の義務の概要を確認できます。条件を明示しておくことは、法令対応だけでなく、納品後の「言った・言わない」のトラブル防止にもつながります。なお、本記事は法的助言を目的としたものではないため、具体的な契約内容は専門家にご確認ください。

5つ目のセキュリティは、公開後に最もトラブルになりやすい部分です。CMSやプラグインの更新を放置すると、改ざんや情報漏えいの原因になります。独立行政法人情報処理推進機構(IPA)の「中小企業の情報セキュリティ対策ガイドライン」には、Webサイトを含む情報資産の管理の考え方が整理されているため、保守を誰がどこまで担うのかを決める際の参考になります。また、デジタル庁の「ウェブアクセシビリティ導入ガイドブック」では、誰にとっても使いやすいサイトにするための基本的な考え方と進め方が紹介されています。

問い合わせフォームで氏名やメールアドレスを受け取る場合は、個人情報の取り扱いについても準備が必要です。プライバシーポリシーの掲載や、取得した情報の利用目的の明示などは、個人情報保護委員会が公表している個人情報保護法の関連情報を確認したうえで整えておきましょう。制作会社によっては、こうした法令まわりの確認を制作範囲に含めていない場合もあるため、見積もりの段階で担当範囲を確認しておくと安心です。

制作会社に丸投げしないための関わり方

制作会社に依頼しても、目的の判断や素材の用意など、発注側にしかできない作業は残ります。丸投げにすると、完成したサイトが目的とずれてしまうおそれがあります。次の4点を、契約前に社内で決めておくと進行がスムーズです。

  • 窓口を一本化する: 制作会社とのやり取りを担当する人を決め、社内の意見はその人に集約します
  • 最終判断をする人を決める: デザイン案や原稿の確認で意見が割れたときに決める人を、最初に決めておきます
  • 素材を早めに用意する: 写真、ロゴデータ、原稿などの提出期限を、制作スケジュールに合わせて逆算します
  • 確認の期限を守る: 確認の遅れは、そのまま公開日の遅れにつながります

ノーコードで自社制作するときの確認点

ノーコードのCMSやサイト作成ツールは、無料プランや低価格のプランから始められるものが多く、選ぶときは機能の一覧より、運用で困りやすい点を先に確認すると失敗しにくくなります。確認したい点を次の表にまとめました。AIでサイトの下書きを作れる機能を持つツールも増えていますが、生成された文章や画像は、事実関係と権利の確認を人が行う前提で使いましょう。

確認点 見るところ
無料プランの制限 公開できるページ数、広告の表示、使える機能、無料のまま使い続けられるか
独自ドメイン 自社のドメインで公開できるか、どのプランから使えるか
SEOとアクセス解析 ページごとのタイトルや説明文を設定できるか、アクセス解析のタグを入れられるか
デザインの自由度 テンプレートの種類、HTML/CSSでの調整が可能か
更新・運用のしやすさ 担当者が変わっても更新できる画面か、公開前の承認の流れを作れるか
料金の総額 利用料に加えて、ドメイン費用や、社内担当者の作業時間まで含めて比べる

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制作後の集客・マーケティング活用まで考える

webサイトは「作って終わり」ではなく、公開後にアクセスや問い合わせのデータを分析し、改善を続けてはじめて集客の成果につながります。そのため、制作段階から「どのデータを取り、どう活用するか」を決めておくことが重要です。

多くの企業では、サイトのアクセス解析、問い合わせフォームの記録、営業部門の顧客リスト、メール配信の結果などが別々のツールに散らばっています。この状態では、「どのページを見た人が問い合わせにつながったのか」「既存顧客はサイトのどこをよく見ているのか」といった、集客改善に必要な分析ができません。サイトをリニューアルするタイミングは、こうした顧客データの持ち方を見直す好機でもあります。

段階 取り組み 制作時に決めておくこと
1. 計測 アクセス解析と問い合わせ・資料請求の計測 成果とみなす行動(問い合わせ、購入など)の定義
2. 統合 サイトの行動データと顧客リスト・販売データをまとめる フォームの項目や、顧客を識別するための情報の持ち方
3. 活用 関心に合わせたメール配信やコンテンツ改善 更新しやすいページ構成と、配信の同意取得の方法

データの統合と活用を始めるために、最初から大がかりな仕組みを入れる必要はありません。まずはアクセス解析で計測を始め、問い合わせや資料請求を成果として記録し、データが蓄積してきた段階で顧客リストなどとの統合を検討する、という段階的な進め方が現実的です。また、更新を自社で続けられるCMSを選んでおくと、計測結果をもとにしたページの改善や記事の追加を、制作会社に依頼せず素早く繰り返せます。サイトの更新頻度が、集客の成果に直結する場面は少なくありません。

webサイトは顧客との最初の接点になりやすいため、そこで得られるデータを経営や営業に活かせるかどうかが、制作費を回収できるかの分かれ目になります。制作の依頼先を選ぶときも、デザインの提案だけでなく、計測の設計と公開後の改善まで支援してもらえるかを確認しましょう。

目的別に見るwebサイト制作の失敗パターン

webサイト制作の失敗は、目的ごとに典型的なパターンがあります。名刺代わり、集客用、ECの3つの目的について、スイッチを切り替えると失敗例と回避策を見比べられます。

よくある失敗 回避策

名刺代わりのサイト:デザインにこだわって外注したが、住所や担当者が変わっても更新方法が分からず、古い情報のまま何年も放置された。

集客用のサイト:公開はしたものの、成果の定義も計測もしておらず、問い合わせが増えたのかどうか誰も説明できなかった。

ECサイト:初期費用の安さで依頼先を選んだが、決済や在庫システムとの連携が後から必要になり、追加費用が膨らんだ。

3つの失敗に共通するのは、「公開した後に誰が何をするか」を決めないまま制作を進めてしまった点です。制作会社への依頼でも自社制作でも、公開後の更新担当者、計測の方法、追加機能の見通しを要件としてまとめておくと、依頼先とのすり合わせがスムーズになり、見積もりの比較もしやすくなります。発注前に提案依頼書(RFP)として目的・対象読者・必要なページ・予算・公開時期を1枚にまとめておくと、複数の依頼先から条件をそろえた提案を受け取れます。書く項目は、本記事の提案依頼書(RFP)の書き方の章で整理しています。

特に集客用サイトでは、公開直後よりも、半年から1年かけてコンテンツを増やし改善を続けた後に成果が表れることが多くあります。制作費の予算を使い切ってしまい、公開後の改善に使える予算や人手が残っていないという状態は避けたいところです。制作と運用の予算配分を最初に決めておくことが、失敗を防ぐ近道になります。

制作コストを数値で確認する

webサイトの制作費は、ページ数と1ページあたりの工数、依頼先の人日単価でおおまかに試算できます。次のシミュレーターで、自社の条件に近い数値を入れて、外注した場合と自社制作した場合の費用感を比べてみましょう。

制作するページ数:10ページ

1ページあたりの制作工数(設計・デザイン・実装の合計):1.5人日

外注先の人日単価(見積書の単価を入力):5万円

自社制作で外注より削減できる工数の割合(テンプレート活用の想定):60%

外注した場合の制作費の目安:万円(総工数 人日)

自社制作した場合に必要な社内工数の目安:人日

入力値をもとにした簡易計算です。初期値は計算例であり、実際の相場を示すものではありません。ディレクション費、原稿・写真の用意、CMSの利用料、公開後の運用費は含んでいないため、実際の費用は見積もりで確認してください。

このシミュレーターのポイントは、外注費と社内工数を同じ土俵で比べられることです。自社制作は外注費がかからない代わりに、担当者の作業時間という見えにくいコストが発生します。試算した社内工数に担当者の人件費をかけ、CMSの利用料を足した金額と、外注の見積額を比べると、どちらが自社にとって合理的かを社内で説明しやすくなります。

また、ページ数を増やしたときに費用がどう伸びるかも確認しておきましょう。外注の場合はページ数に比例して費用が増えやすい一方、テンプレートを使った自社制作では、2ページ目以降の工数が小さくなる傾向があります。記事や事例を継続的に追加していく集客用サイトほど、自社で更新できる体制の費用対効果が高くなるのはこのためです。

自社制作で工数を左右するのは、公開後の更新作業の手間です。コンテンツの作成・更新をノーコードで行えるCMSなら、更新のたびに外注費をかけず、担当者だけで改善を回せます。Clipkitの商品ページでは、コンテンツの作成・更新をノーコードで行えることと、SaaSまたはSaaS占有プランなら運用保守に手間やコストがかからないことが案内されています。自社の更新体制に合うかを、商品ページで確認してみてください。

よくある質問(FAQ)

Q1. web制作とwebサイト制作、ホームページ制作は違うものですか?

A. 日常的にはほぼ同じ意味で使われています。厳密にはホームページはサイトのトップページを指す言葉でしたが、現在は企業サイト全体を指して使われることが一般的で、依頼先や費用の考え方も変わりません。

Q2. webサイト制作の料金はどのくらいですか?

A. ページ数、デザインの作り込み、必要な機能、公開後の運用範囲によって大きく変わるため、一律の金額は示せません。多くの場合、ディレクション、設計、デザイン、コーディングなど工程ごとの工数に人日単価をかけて算出されます。同じ条件で相見積もりを取り、工程ごとの内訳と3年程度の運用費を含めて比べましょう。

Q3. 制作会社とフリーランスはどちらに依頼すべきですか?

A. ページ数が多い、システム連携が必要、長期の保守まで任せたい場合は制作会社が向いています。小規模なサイトで費用を抑えたい場合はフリーランスも選択肢ですが、保守が途切れるリスクに備え、契約内容と引き継ぎ方法を明確にしておきましょう。

Q4. ホームページは自分で制作できますか?

A. 制作できます。ノーコードのCMSやサイト作成ツールなら、テンプレートを使ってHTMLを書かずに公開まで進められます。例えばClipkitのように、コンテンツの更新はノーコードで行いながら、必要に応じてHTML/CSS/JavaScriptでデザインを作り込めるCMSもあります。ただし設計・原稿・写真の用意と公開後の更新は自社の作業になるため、担当者の時間を確保できるかが判断の分かれ目です。

Q5. webサイト制作に使える補助金はありますか?

A. 中小企業・小規模事業者向けの「デジタル化・AI導入補助金」(旧:IT導入補助金)では、登録されたITツールの導入費用が補助対象になります。ホームページ制作費がそのまま対象になるわけではなく、要件は年度ごとに変わるため、公式サイトの公募要領を確認してください。

Q6. 提案依頼書(RFP)には何を書けばよいですか?

A. 背景と目的、対象読者、必要なページと機能(要求仕様)、予算と公開時期、提案してほしい内容、選定の進め方が基本です。ECサイトの場合は、決済方法・在庫管理・配送の条件も加えます。複数の制作会社に同じ条件で提案を依頼でき、見積もりを比べやすくなります。

まとめ

webサイト制作は、依頼先の種類よりも、サイトの目的と公開後の運用体制によって最適な選び方が変わります。制作会社・フリーランス・ノーコードでの自社制作にはそれぞれ長所と短所があり、費用は工数と運用範囲で大きく変わります。次の5点を目安に判断しましょう。

  1. サイトの目的(名刺代わり・集客・EC)と、公開後に更新する担当者を最初に決める
  2. 発注前にRFPで目的・要求仕様・予算・公開時期をまとめ、複数社に同じ条件で見積もりを依頼する
  3. 見積もりは工程ごとの内訳で比べ、制作費と3年程度の運用費を合計して判断する
  4. 著作権・修正回数・保守範囲・支払条件を書面で明確にする
  5. 公開後の更新を自社で続けたい場合は、ノーコードで更新できるCMSの資料を取り寄せ、運用のイメージを確認する

制作と運用を一体で考えることが、webサイトを「作って終わり」にしないための第一歩です。自社の目的と予算に合った方法を選び、公開後も育て続けられるサイトを目指しましょう。

参考文献

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