確定申告ソフトの選び方|白色・青色のプランとクラウド会計の比較

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  • 弥生の確定申告ソフト3製品の違いと、無料・初年度無償の範囲がわかる
  • クラウド会計ソフトを比べる観点と、プランの選び方を確認できる
  • 令和9年分から変わる青色申告特別控除とe-Tax前提の準備がわかる

弥生の確定申告ソフトは、白色申告向けのクラウド版「やよいの白色申告 オンライン」、青色申告向けのクラウド版「やよいの青色申告 オンライン」、パソコンにインストールする「やよいの青色申告 27」の3つが基本です。白色申告向けのクラウド版にはずっと無料のフリープランがあり、青色申告向けのクラウド版は初年度無償のキャンペーンが公式サイトで案内されています(2026年10月16日確認)。

この記事では、弥生の製品の違いと料金・プランの考え方に加えて、マネーフォワード クラウド会計などクラウド会計ソフトを比べる観点、令和9年分から変わる青色申告特別控除と書面申告の扱い、法人化・グループ会社化した後の会計体制まで、弥生株式会社と国税庁の公開情報をもとに整理します。

あなたの状況に合う確定申告・会計ソフトの考え方を診断

Q1. 今の申告方法は?

目次

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  1. 弥生の確定申告ソフトとは|製品ラインナップ
  2. クラウド会計ソフトの比較|弥生とマネーフォワード クラウド会計の違い
  3. 料金・プランの選び方
  4. 弥生の確定申告ソフトの主な機能と、導入前に知っておきたい注意点
  5. 確定申告ソフトの選定で見落としやすい点
  6. 事業拡大後の会計体制|法人化・グループ会社化を見据えるなら
  7. 青色申告ソフトを選ぶ前に知りたい法律の変更点|令和9年分からの75万円控除と書面申告
  8. よくある質問(FAQ)
  9. まとめ
  10. 参考文献

弥生の確定申告ソフトとは|製品ラインナップ

弥生の確定申告ソフトは、クラウド版2製品とデスクトップ版1製品の3つが基本で、白色か青色か、ネット経由かインストール型かで選びます。

弥生株式会社の公式サイトでは、個人事業主向けの確定申告ソフトとして次の3製品が案内されています。クラウド版の2製品は、AIによる自動仕訳と、e-Taxによる申告までを1つのソフトで行える点が共通しています。

製品名 形態 向いている人
やよいの白色申告 オンラインクラウド版白色申告で、費用をかけずに始めたい人。フリープランは全機能がずっと無料で、サポートはWebFAQ
やよいの青色申告 オンラインクラウド版青色申告特別控除を受けたい人。複式簿記の帳簿が自動で作成され、白色申告用の収支内訳書の作成機能もある
やよいの青色申告 27デスクトップ版決まったパソコンで、出納帳・仕訳帳・伝票など幅広い形式で取引を入力したい人

なお、検索で一緒に出てくる「弥生会計」は別の製品です。弥生株式会社の公式サイトでは、法人の会計業務向けのクラウド版として「弥生会計 Next」、デスクトップ版として法人向け・個人事業主向けの「弥生会計 27」が案内されており、「弥生会計 オンライン」は新規ご契約の受付が終了しています。個人事業主が確定申告をするためのソフトを探している場合は、やよいの白色申告・青色申告が公式の案内先です。

費用面では、白色申告向けのフリープランがずっと無料、青色申告向けのクラウド版は2027年3月15日までのお申し込み分を対象に、セルフプランとベーシックプランが初年度無償、トータルプランが初年度半額になる初年度のキャンペーンが案内されています。ただし、キャンペーンは予告なく変更・終了する場合があり、適用は1事業者につき1回のみです。具体的な料金は弥生の料金ページで最新の内容を確認してください。

クラウド会計ソフトの比較|弥生とマネーフォワード クラウド会計の違い

クラウド会計ソフトは、申告の種類・自動化の範囲・サポート・将来の事業規模の4点で比べると、自分に合う製品を絞り込めます。

弥生は個人事業主の確定申告に特化した製品群で、マネーフォワード クラウド会計は個人事業主から法人まで同じ会計サービスで続けやすい点が特徴です。事業の段階に合わせて、役割の違いを比べてみてください。

確定申告から法人化後まで、事業の段階で選ぶ会計サービス

自社の状況を選ぶと、合うサービスが強調されます。優劣ではなく役割の違いで並べています

自社の状況:

この状況に合う一例:マネーフォワード クラウド会計は、金融機関連携とAIの勘定科目提案で、毎月の入力を減らしたい個人事業主の選択肢です。

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この状況に合う一例:マネーフォワード クラウド会計は、個人事業主から小規模法人までプランが用意されており、法人化後も同じ会計サービスで続けやすい選択肢です。

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この状況に合う一例:マネーフォワード クラウド連結会計は、グループ各社のデータをクラウド上で集めて連結決算をまとめたい企業の選択肢です。

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サービス マネーフォワード クラウド会計 マネーフォワード クラウド連結会計
向いている会社 個人事業主から小規模法人まで、帳簿や決算書づくりを自動化したい会社 子会社を持ち、表計算ソフトでの連結決算に限界を感じている企業
特徴 2,400社以上の金融機関との連携、AIによる勘定科目の提案、決算書の自動作成 グループ各社の財務データをクラウド上で一元管理。マネーフォワード クラウド会計とはAPI連携、他社の会計ソフトはExcelで取り込み
注意したい点 場面によっては簿記の知識が必要。電話での問い合わせ窓口は商品ページに記載なし 個別のカスタマイズには対応せず、料金は問い合わせが必要。個人事業主の段階では不要な場合が多い
資料・詳細

2サービスの資料をまとめて請求(入力は1回・無料)

まとめて資料をダウンロード

表は横にスクロールできます。料金はプランによって異なるため、資料や公式サイトで確認してください。

個人事業主の記帳を自動化したい場合の一例が、マネーフォワード クラウド会計です。商品ページでは、2,400社以上の金融機関との連携、AIによる勘定科目の提案、帳簿・レポート・決算書の自動作成が特徴として案内されています。ビジネスコンシェルジュの商品ページには総合評価4.2(14件)の口コミが掲載されており(2026年10月16日確認)、一方で「ある程度の簿記知識が必要な場合もある」点が気になる点として挙げられています。料金はプランによって異なるため、資料や公式サイトで確認してください。

株式会社マネーフォワード

マネーフォワード クラウド会計

マネーフォワード クラウド会計
出典:biz.moneyforward.com

株式会社マネーフォワード

マネーフォワード クラウド会計

他システムの移行や機能性重視の方におすすめ!

全体評価
4.2 (14件)

GOOD

ここがおすすめ!

  • 面倒な帳簿・レポート・決算書を自動作成
  • 金融機関の入出金データを自動取得してリアルタイムで数字を共有
  • 他サービスとの連携で勤怠管理やマイナンバー管理が可能
MORE

ここが少し気になる…

  • ある程度の簿記知識が必要な場合も
評価・口コミ(一部抜粋)
4.2
  • 銀行やクレジットカードから仕訳入力や取引データの取得が自動化され、会計業務にかかる時間を大幅に短縮できました。AIによる自動仕訳やレポート自動生成機能により、経営状況の可視化やミスの防止も実現。帳票を出力して提出書類として扱いやすいのがメリットです。

  • リアルタイムで金融機関の残高推移が確認できるため、インターネットバンキングをあける必要がない。また、必要以上の機能がなく最低限になるのでシンプルでわかりやすい、初心者向けの会計システムかと思います。

  • 日々の仕訳入力が大幅に削減され、手作業で行っていた会計処理が8割ほど減りました。特に銀行連携による自動仕訳、確定申告、年末調整、社会保険や給与計算までの連携が非常に強力で、人的ミスや作業時間の大幅な削減につながっています。

実際に使ってみたレビュー記事はこちら

【レビュー】マネーフォワードクラウド会計を実際に登録して使ってみた【使い方解説】

数ある会計ソフトの中でそのサービスを使ったらいいかわからないという方も多くいると思います。そこで今回は「マネーフォワードクラウド会計」の無料登録から使い方まで、利用経験ゼロの筆者が実況形式でお伝えします。

個人事業主時代は、バックオフィスの業務ごとに異なるサービスを利用していました。しかし、法人設立の手続きを進める中で、マネーフォワード クラウドの存在を知り、乗り換えました。

出典:REVOLVER合同会社 代表取締役 浅岡 俊光 様、マネーフォワード公式サイト導入事例『個人事業主から法人化へ。すべてのバックオフィス業務を、低コストで一元化』

弥生とマネーフォワード クラウド会計の違い(公式情報の比較)

どちらもAIによる仕訳と金融機関連携を備えており、違いは対象とする利用者、サポートの形、周辺サービスのつながり方にあります。次の表は、各社の公式ページと商品ページで確認できた内容だけをまとめたものです(2026年10月16日確認)。優劣をつけるものではありません。

比較項目 弥生のクラウド確定申告ソフト マネーフォワード クラウド会計
主な対象個人事業主の確定申告(法人の会計は弥生会計 Nextなど別製品)個人事業主、小規模法人、中堅から大企業向けまで料金プランを用意
金融機関との連携2,500以上の金融機関と連携2,400社以上の金融機関と連携
仕訳の自動化銀行明細やカードの取引データ、レシートの撮影データをAIが自動仕訳連携した明細や領収書のデータからAIが仕訳候補を生成し、使うほど提案の精度が上がる
サポートプランにより電話・メール・チャットなどの範囲が変わる自動チャットは365日24時間、有人チャットは平日10:30-17:00、メールはログイン後に利用。電話の記載なし
電子帳簿保存法への対応やよいの青色申告 オンラインはJIIMA認証を取得(認証番号106800-00)電子帳簿保存法に対応と案内。優良な電子帳簿の要件に当たるかは資料や公式サイトで確認
周辺サービス請求書作成のMisoca、POSレジとの連携請求書・給与・経費精算・契約など、同じシリーズのサービスと組み合わせて使える

クラウド会計ソフト・クラウド経理ソフトを比べるときの観点

クラウド経理ソフトという呼び方で、会計だけでなく請求書や経費精算まで含めて比べる場面も増えています。国税庁のリーフレットでも、クラウド会計ソフトは銀行口座との自動連携や請求書・レシートのスキャンといった機能を持つものが多く、業務の効率化を図れるとされています。同じリーフレットでは、会計ソフトの導入にデジタル化・AI導入補助金が活用でき、小規模事業者の場合は導入費用の最大80%が補助されると案内されているため、対象になるかは補助金の公式ホームページで確認しておくとよいでしょう。比べる観点は、次の6点に整理できます。

観点 見るポイント 確認先
申告の種類白色申告・青色申告のどちらに対応し、青色申告の複式簿記の帳簿を作れるか各社の製品ページ
自動化の範囲金融機関の連携先、レシートの読み取り、AIによる勘定科目の提案製品ページ、無料体験
サポート電話・チャット・メールのどこまで使えるか、仕訳や申告の相談ができるか料金ページ
制度への対応e-Tax、優良な電子帳簿(JIIMA認証など)、インボイス制度への対応各社の公式情報、JIIMAの認証製品一覧
2年目以降の費用初年度の割引後の料金、自動更新の条件、キャンセルの期限料金ページ
将来の移行法人化したとき、同じ会社の法人向け製品や他システムへデータを移せるか製品ページ、問い合わせ

取引が少なく、帳簿付けの作業自体が負担になっていない段階であれば、費用を抑えやすい弥生のフリープランや初年度無償のプランは有力な選択肢です。一方で、売上や経費の件数が増え、明細を1件ずつ確認しながら入力する時間が気になってきた場合は、口座連携とAIの仕訳提案を持つクラウド会計を比べておくと、年間を通した手間を小さくできる可能性があります。個人事業主向けの会計ソフトをさらに多くの製品から比べたい場合は、個人事業主向け会計ソフトおすすめ7選(全12選)の比較記事、無料の会計ソフトと有料版の違いはフリー会計とは?無料の会計ソフトと有料版の違いで整理しています。

2サービスの役割を比較表で見る

料金・プランの選び方

弥生のプランは、機能ではなく「操作の相談ができるか」「業務の相談までできるか」で選びます。どのプランでも製品の機能は同じです。

やよいの青色申告 オンラインには、セルフプラン、ベーシックプラン、トータルプランの3つがあります。公式サイトのよくある質問では、利用できる製品機能はすべて同じで、違いはサポートの範囲だけと説明されています。セルフプランはWebFAQが中心、ベーシックプランは電話・メール・チャットでの操作質問ができ、トータルプランは仕訳相談・経理業務相談・確定申告相談などの業務相談まで含まれます。プランを選ぶときは、次のような目安で考えると迷いにくくなります。

あなたの状況 考え方の目安
簿記や確定申告の経験があり、自分で調べて解決できるサポートがWebFAQ中心のセルフプランで足りることが多い
初めての確定申告で、操作に不安がある電話やチャットで操作を相談できるベーシックプランが安心
仕訳や勘定科目の判断にも迷う業務相談まで対応するトータルプランか、税理士への相談を検討
1年目だけ手厚く、2年目以降は自力で進めたい初年度は上位プラン、慣れてから下位プランへ変更(契約終了月の前月末日までにWebで変更可能と案内されています)

初年度無償や半額のキャンペーンを使う場合は、2年目以降の扱いも先に確認しておきましょう。弥生の公式サイトでは、次年度の契約終了月の前月に更新の案内メールが届き、契約終了月の前月末日までにWebでキャンセルや解約、プラン変更ができるとされています。初年度の金額だけで判断せず、2年目以降も含めた年間の費用を料金ページで確認しておくと、想定外の出費を避けられます。

もう1つ見落とされがちなのが、確定申告を終えるまでにかかる自分の時間です。利用料が安いソフトでも、明細を手入力する時間が毎月数時間かかれば、その時間は本業に使えなかったコストになります。反対に、口座連携で入力が大きく減るなら、年間で見ると負担が小さくなることもあります。利用料と作業時間を合わせた年間のコストで比べるのが基本です。自動化の範囲を比べたい場合は、次の資料も参考になります。

マネーフォワード クラウド会計

毎月の入力や仕訳の手間を減らしたい人に

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クラウド版とデスクトップ版のどちらを選ぶかも、費用と使い方の両面から考えます。クラウド版はインターネットにつながる環境であれば複数の端末から使えます。弥生の公式サイトでは、クラウド版はMacでも使えると案内されています。デスクトップ版は決まったパソコンで作業する人に向いていますが、通信環境に左右されにくい反面、パソコンの買い替え時にはデータの移行が必要です。どちらの場合も、帳簿書類は一定期間の保存が必要になるため、国税庁のNo.2070 青色申告制度で帳簿書類の保存について確認し、データのバックアップ方法も決めておきましょう。

弥生の確定申告ソフトの主な機能と、導入前に知っておきたい注意点

弥生のクラウド版は、取引を入力して帳簿を作り、そのままe-Taxで申告するまでを1つのソフトで進められます。契約前には、サポートの範囲と解約後のデータの扱いを確認しておきましょう。

入力から申告までの流れと主な機能

弥生の公式サイトの解説では、やよいの青色申告 オンラインでの確定申告は、1.設定、2.取引を入力、3.月末にチェック、4.確定申告の準備、5.確定申告書類を完成、の流れで進みます。記帳の方法は大きく2つあります。1つは日付や金額を入力するだけで帳簿が自動作成される「かんたん取引入力」、もう1つは銀行明細・クレジットカードの取引データ、レシートや領収書のスキャンデータ、スマホアプリで撮影したデータをAIが自動仕訳する「スマート取引取込」です。弥生は手入力が前提のソフトと思われがちですが、金融機関との連携による自動化の仕組みは弥生にも用意されています。

帳簿ができた後は、画面の案内に沿って項目を入力すると確定申告書類が作成され、そのままe-Taxで提出できます。外部サービスとの連携としては、請求書作成のMisocaとの自動連携、Airレジ・スマレジなどのPOSレジとの連携、スマホアプリが案内されています。また、やよいの白色申告 オンラインから、やよいの青色申告 オンラインへ切り替える場合も、公式サイトでは申告方法に応じて機能の一部が異なる点が示されているため、切り替え時の引き継ぎ方法は事前に確認しておきましょう。

e-Taxで提出するには、事前の準備が必要です。弥生の公式サイトでは、マイナンバーカード、署名用パスワード、電子証明書の有効期限の確認、カードの読み取りに対応したスマートフォン、利用者識別番号と暗証番号、スマートフォンへの「弥生 電子署名」アプリのインストールの6点を準備しておくよう案内されています(確定申告の準備)。

公式情報で見る強みと、契約前に確認したい点

ソフトの評判は人によって感じ方が違うため、ここでは公式サイトで確認できる内容と、契約前に自分で確かめたい点を並べます。口コミを集計したものではありません。

観点 公式で確認できること 契約前に確認したい点
費用白色申告向けはフリープランがずっと無料。青色申告向けは初年度無償のキャンペーンがある2年目以降の料金、自動更新の決済方法の登録、キャンセルの期限
操作性簿記の知識がなくても、日付や金額を入力するだけで複式簿記の帳簿が自動作成される画面の使いやすさは好みが分かれるため、最大2か月の無料体験プラン(決算・申告機能は利用不可)で試す
自動化2,500以上の金融機関と連携し、取引データをAIが自動仕訳する自動仕訳の結果は自分の目で確認する。金融機関ごとの対応は事前に確認する
サポートプランにより電話・メール・チャット、仕訳・確定申告の相談まで受けられるベーシックプランの電話サポートは利用回数に上限がある(契約期間中10回と案内)
データの扱いMicrosoft Azureを採用し、日々のバックアップや通信・データの暗号化を行うと案内解約後はデータを参照できず、再契約はデータを引き継げない。解約前にデータを書き出せるか確認する

注意点の多くは、使い方で避けられます。申告前に慌てないよう、毎月少しずつ記帳しておくと確認の負担が軽くなります。サポートについては、初めての申告で不安があるなら問い合わせ窓口を使えるプランを選び、慣れてから見直せば無駄がありません。請求書の発行や給与計算まで1つの契約でまとめたい場合は、会計以外のサービスが別契約になるかどうかも、申し込み前に確認しておきましょう。

2サービスの役割を比較表で見る

確定申告ソフトの選定で見落としやすい点

ソフト選びで見落としやすいのは、青色申告承認申請書の期限、令和9年分以降のe-Tax前提、解約後のデータの扱いの3点です。スイッチを切り替えると、見落としやすい点と事前の備えを見比べられます。

見落としやすい点 事前の備え

見落とし1:青色申告承認申請書の期限を確認しないまま始める。提出が間に合わなければ、その年は青色申告の特典を受けられない可能性があります。

見落とし2:令和9年分以降も紙で申告する前提でソフトを選ぶ。書面申告の青色申告特別控除は上限が10万円になるため、e-Taxに対応しないソフトでは控除額が大きく変わります。

見落とし3:無料期間の終わりと解約後のデータの扱いを見ていない。弥生の公式サイトでは、解約後はデータの参照を含めてサービスを利用できず、再契約は新規契約になりデータを引き継げないと案内されています。

1つ目は特に影響が大きいものです。国税庁のNo.2070 青色申告制度では、青色申告をするには原則として、青色申告をしようとする年の3月15日まで(その年の1月16日以後に開業した場合は開業日から2か月以内)に承認申請書を提出する必要があると案内されています。ソフトを選ぶ段階で、いつ青色申告に切り替えるかを決めておけば、白色申告向けと青色申告向けのどちらを選ぶべきかも自然に決まります。

ソフトを乗り換える場合は、過去の帳簿データを新しいソフトに取り込めるかを事前に確認しておきましょう。弥生の公式サイトでは、他社の申告ソフトから書き出した仕訳データ(CSV形式)や、表計算ソフトの取引データ(CSVまたはテキストファイル)を取り込めると案内されています。ただし、勘定科目の設定や取引先の登録は手作業で合わせ直す必要が出ることもあります。優良な電子帳簿の要件は課税期間の最初から満たす必要があるため、乗り換えは年の途中ではなく、年の初めや確定申告を終えた直後に行うのが無難です。年の途中で乗り換える場合の扱いは、税務署や税理士に確認してください。

確定申告の記帳、今のやり方で足りる?セルフチェック

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事業拡大後の会計体制|法人化・グループ会社化を見据えるなら

個人事業主の確定申告ソフトは、法人化するとそのままでは使えず、子会社を持つと会社ごとの数字をまとめる連結決算の仕組みも別に必要になります。確定申告ソフトを選ぶ時点で、事業の成長ステップを一度見通しておくと、移行で慌てずに済みます。

個人事業主から法人になるときの会計の変化

事業の成長にともなう会計体制の変化は、おおむね次の3段階で考えられます。今の段階だけでなく、数年後にどこまで進む可能性があるかを考えておくと、ソフトの選び方も変わってきます。

段階 必要になる会計の仕組み 検討したいこと
個人事業主所得税の確定申告に対応した会計ソフト白色申告か青色申告か、サポートの必要性
法人化(1社)法人の決算書を作成できる会計ソフト法人向けの製品への移行方法、税理士とのデータ共有
グループ会社化各社の会計ソフトに加え、グループの数字をまとめる連結会計の仕組み各社データの集め方、グループ内取引の相殺、担当者の負担

個人事業主から法人になると、申告する税金が所得税から法人税に変わり、作成する決算書の形式も変わります。弥生も法人向けの会計ソフト(弥生会計 Next、弥生会計 27)を提供しているため、同じ会社の製品であれば操作に慣れた状態で移行しやすいという利点があります。確定申告ソフトを選ぶときに、同じ会社が法人向けの製品も用意しているかを確認しておくと、法人化のときの負担を小さくできます。事業計画の作り方は事業計画書テンプレートの選び方と書き方も参考になります。

グループ会社化で必要になる連結会計

さらに事業が広がり、複数の会社を持つグループ経営になると、会社ごとの決算に加えて、グループ全体の数字をまとめる連結決算が必要になる場面が出てきます。連結決算では、各社から決算データを集め、グループ内での取引や債権債務を相殺し、1つの会社のように財務諸表をまとめ直します。この作業を表計算ファイルで行うと、会社が増えるほど転記の手間やミスが増え、担当者1人に作業が集中しがちです。

こうした段階で検討されるのが、マネーフォワード クラウド連結会計のような連結会計システムです。商品ページでは、グループ各社の財務データをクラウド上で一元管理でき、マネーフォワード クラウド会計やマネーフォワード クラウド会計PlusとはAPIで連携し、他社の会計ソフトからはExcelで直接取り込めると案内されています。連結科目のAIによる提案、外貨換算、日本語と英語の切り替えにも対応しています。個人事業主の段階ではまだ必要のない仕組みですが、将来グループ経営を見据えている方は、どのような仕組みがあるのかを知っておくと判断材料になります。

株式会社マネーフォワード

マネーフォワード クラウド連結会計

マネーフォワード クラウド連結会計
出典:biz.moneyforward.com

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マネーフォワード クラウド連結会計

短期間かつ低コストで導入したい中堅から上場企業におすすめ

全体評価
5 (1件)

評判・口コミを紹介

優れたUI/UXの効果として、メンバーの早期戦力化も挙げられます。教育コストが抑えられると同時にメンバーの成長も加速しており、2023年4月に経理未経験で入社をしたメンバーもすでに問題なく使いこなせています。それにより、既存メンバーの業務時間も大幅に削減されました。

連結会計の導入事例(株式会社日輪)|株式会社マネーフォワード
GOOD

ここがおすすめ!

  • クラウドなので経営状況を「リアルタイム」で確認でき、同時操作も行える
  • シンプルで誰でも扱いやすい設計により、コミュニケーションコストを削減
  • WindowsはもちろんMacにも対応し、最短1ヶ月での導入が可能
MORE

ここが少し気になる…

  • 「マネーフォワード クラウド会計」及び「マネーフォワード クラウド会計Plus」以外の会計システムは今後API連携の予定
評価・口コミ(一部抜粋)
5
  • 連結決算業務の工数を約3分の1に削減できました。Excelでの手作業に比べて、圧倒的な効率化を実感しています。 さらに、システム導入の過程で過去の連結決算における入力ミスも発覚し、正確な数値に修正できたことは予想外の成果でした。専門知識を持つ担当者がいなくても、正確かつ効率的に連結決算が行えるようになった点が、本サービスの最大の貢献だと感じています。

表計算ソフトを用いた連結決算業務における問題点が全て解消し、業務時間を3営業日短縮できた

出典:ニューラルグループ株式会社、マネーフォワード公式サイト導入事例『連結決算を3営業日短縮!連結未経験者でも対応できるUI/UXも魅力』

なお、連結会計システムは個別のカスタマイズに対応していない製品もあるため、導入を検討する時期になったら、自社の決算の流れに合うかどうかを専任担当者などに確認しながら進めるとよいでしょう。

マネーフォワード クラウド連結会計

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青色申告ソフトを選ぶ前に知りたい法律の変更点|令和9年分からの75万円控除と書面申告

令和9年分以降は、書面申告の青色申告特別控除が10万円までとなり、65万円はe-Tax、最高75万円は優良な電子帳簿などが必要になります。ソフト選びでは、e-Taxと電子帳簿への対応が判断材料になります。

令和8年度税制改正により、令和9年分(2027年分)以後の所得税で青色申告特別控除が見直されます。国税庁のリーフレット「令和9年分から青色申告特別控除はどう変わる?」と、令和8年8月付けの「75万円の青色申告特別控除を受けるためには」をもとに、変更点を整理します。現行の控除の要件は国税庁のNo.2072 青色申告特別控除で確認できます。

令和8年分までと令和9年分からの違い

項目 令和8年分まで 令和9年分から
書面で申告した場合の控除複式簿記などの要件を満たすと55万円上限は10万円
65万円の控除複式簿記に加えて、優良な電子帳簿の保存またはe-Taxによる申告のどちらか複式簿記に加えて、e-Taxによる期限内の申告が必須
最高額の控除65万円65万円の要件に加えて、優良な電子帳簿の保存またはデジタルシームレス保存を満たすと最高75万円
簡易簿記の10万円控除前々年の収入が1,000万円を超えても10万円前々年の事業所得または不動産所得(事業的規模)の収入が1,000万円を超えると適用できない

75万円控除の2つのルートと、ソフト選びで確認すること

75万円の控除を受けるには、「優良な電子帳簿の保存」か「デジタルシームレス保存」のどちらかを選び、適用を受ける年分の確定申告期限までに所定の届出書を提出します。ただし、既に優良な電子帳簿の保存で65万円の控除を受けている場合は、改めて届出書を提出する必要はないとされています。優良な電子帳簿は、訂正・削除・追加などの履歴が残ること、帳簿間で相互の関連性を確認できること、日付・金額・相手方で検索できることなどの要件を満たす電子帳簿を指し、これらの要件は課税期間の最初から満たして保存する必要があります。電子帳簿保存法の一問一答などは、国税庁の電子帳簿保存法関係で公開されています。請求書や領収書の電子データの保存は、2024年1月から義務化されており、書き方やインボイス・電帳法への対応は業種・場面別|領収書の書き方と記入例でも解説しています。

ソフトを選ぶときは、次の4点を確認しておくと安心です。

  1. e-Taxで確定申告書と青色申告決算書(貸借対照表を含む)のデータを送信できるか
  2. 優良な電子帳簿の要件に対応していると公式に案内されているか(JIIMAの認証製品一覧も参考になります)
  3. デジタルシームレス保存を使う場合、国税庁長官が定める基準に適合するシステムか
  4. 75万円を狙う年の届出書を、いつまでに提出するかを決めているか

弥生の公式サイトでは、やよいの青色申告 オンラインは、2027年分から改正される75万円控除の要件のうち、優良な電子帳簿の作成・保存に対応していると案内されています。控除の適用にはe-Taxでの電子申告など複数の要件を満たす必要があるため、他のソフトを比べる場合も同じ観点で公式情報を確認してください。本記事は一般的な情報の提供を目的としたもので、法的助言ではありません。改正の詳細や届出の手続きは、国税庁の最新の情報で確認し、個別の判断は税理士や所轄の税務署に相談してください。

マネーフォワード クラウド会計

帳簿の電子保存とe-Tax申告に備えて、会計ソフトを比べたい人に

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よくある質問(FAQ)

Q1. 弥生の確定申告は無料ですか?

A. 白色申告向けの「やよいの白色申告 オンライン」には、全機能がずっと無料で使えるフリープランがあります。青色申告向けの「やよいの青色申告 オンライン」は、2027年3月15日までのお申し込み分を対象に、セルフプランとベーシックプランが初年度無償になるキャンペーンが公式サイトで案内されています(2026年10月16日確認)。2年目以降の料金や条件は料金ページで確認してください。

Q2. 弥生会計と弥生青色申告の違いは何ですか?

A. 弥生会計は法人の会計業務や帳簿・決算書の作成向けのソフトで、クラウド版は弥生会計 Next、デスクトップ版は弥生会計 27です。やよいの青色申告は個人事業主の確定申告向けで、クラウド版のやよいの青色申告 オンラインとデスクトップ版のやよいの青色申告 27があります。個人事業主が確定申告をするなら青色申告・白色申告の製品、法人化後は会計ソフトへの移行を考えます。

Q3. 弥生で確定申告するにはどうすればいいですか?

A. やよいの青色申告 オンラインでは、設定、取引の入力、月末のチェック、確定申告の準備、確定申告書類の完成の順に進めます。e-Taxで提出するには、マイナンバーカード、署名用パスワード、対応スマートフォン、利用者識別番号と暗証番号などの準備が必要です。

Q4. 弥生とマネーフォワード クラウド会計はどう違いますか?

A. 弥生は個人事業主の確定申告に特化した製品群で、フリープランや初年度無償のキャンペーンがあります。マネーフォワード クラウド会計は2,400社以上の金融機関との連携やAIによる勘定科目の提案を備え、個人事業主から法人まで向けのプランがあります。取引が少なければ費用重視、入力の手間を減らしたければ自動化重視で考えると選びやすくなります。

Q5. 青色申告ソフトを選ぶ際に考慮すべき法律の変更点は何ですか?

A. 令和9年分以降は、書面申告の青色申告特別控除が10万円までとなり、65万円の控除にはe-Taxによる申告が必須です。最高75万円の控除には、優良な電子帳簿の保存またはデジタルシームレス保存が必要です。ソフトはe-Taxへの対応と、優良な電子帳簿の要件への対応を確認してください。

Q6. クラウド会計ソフトを比較するときは何を見ればよいですか?

A. 白色・青色申告への対応、金融機関連携とAI仕訳の範囲、サポートの範囲、e-Taxや優良な電子帳簿への対応、2年目以降の費用、法人化後の移行のしやすさの6点で比べます。公式サイトの料金ページや製品ページ、無料体験で確認できます。

まとめ

弥生の確定申告ソフトは、白色申告なら無料から、青色申告も初年度の費用を抑えて始めやすい製品です。一方で、取引の件数や重視するポイント、令和9年分からの制度変更、将来の事業の広がり方によって、合う会計ソフトは変わります。自分に合ったソフトを選ぶために、次の4点を確認しましょう。

  1. 白色申告か青色申告か、青色申告に切り替えるならいつからかを決める
  2. 2年目以降の料金と作業時間も含めた年間のコストで比べ、サポートの必要性でプランを選ぶ
  3. 取引が多いなら、口座連携やAIによる仕訳の提案で入力を減らせるクラウド会計も資料で比べる
  4. 令和9年分からのe-Tax前提の控除と75万円控除に向けて、優良な電子帳簿への対応と、法人化・グループ経営を見据えた移行のしやすさを確認する

まずは今の申告方法と取引の量を確認し、費用を重視するか、自動化や将来の拡張性を重視するかを決めるところから始めてみてください。なお、本記事の内容は一般的な情報の提供を目的としたものであり、個別の税務に関する助言ではありません。具体的な申告内容については、税理士などの専門家や所轄の税務署にご相談ください。

参考文献

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