労働保険料の勘定科目は法定福利費|仕訳例と預り金・立替金の使い分け

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  • 労働保険料の勘定科目と使い分けがわかる
  • 令和8年度の料率で3つの仕訳例を比べられる
  • 決算・還付と個人事業主の扱いまで整理できる

労働保険料の仕訳、いまのやり方で足りていますか?

Q1. 労働保険料の仕訳で、いちばん迷うのはどこですか?

労働保険料の勘定科目は、会社が負担する労災保険料と雇用保険料が「法定福利費」、給与から天引きする従業員負担の雇用保険料が「預り金」または「立替金」です。概算保険料を先に納める場合は、会社負担分を「前払費用」に置く方法もあります。労働保険料は、毎年6月1日から7月10日の年度更新で、前年度の確定保険料と当年度の概算保険料をまとめて申告・納付する仕組みのため、仕訳のタイミングが複数に分かれ、科目の選び方で迷いやすい項目です。この記事では、令和8年度の料率で賃金総額3,000万円の会社を例に計算し、厚生労働省と国税庁の公開情報をもとに、勘定科目の一覧、3つの仕訳方法、決算での扱い、個人事業主の処理、よくある間違いを順に整理します。

目次

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  1. 労働保険料の勘定科目は法定福利費が基本。従業員負担分は預り金か立替金
  2. 労働保険料の年度更新の流れと、概算保険料・確定保険料の違い
  3. 令和8年度の料率で計算する:賃金総額3,000万円の会社の例
  4. 労働保険料の仕訳例:3つの処理方法を同じ数字で比べる
  5. 決算・還付のとき:確定保険料の不足額と超過額の扱い
  6. 個人事業主・一人親方の労働保険料の勘定科目
  7. 労働保険料の勘定科目でよくある間違いと確認ポイント
  8. 労働保険料の天引きと仕訳の手間が重いなら、給与計算ソフトと労務管理システムを比べる
  9. よくある質問(FAQ)
  10. 労働保険料の勘定科目のまとめ:確認したい6つのこと
  11. 参考文献

労働保険料の勘定科目は法定福利費が基本。従業員負担分は預り金か立替金

労働保険料の会社負担分は「法定福利費」で処理し、従業員負担の雇用保険料は「預り金」か「立替金」で処理します。労働保険は労災保険と雇用保険の総称で、労災保険分は全額事業主負担、雇用保険分は事業主と労働者の双方が負担します(山梨労働局 労働保険料の申告・納付)。

保険料の内訳負担する人使う勘定科目ひとこと
労災保険料会社(全額)法定福利費従業員の給与から天引きするものではない
雇用保険料の事業主負担分会社法定福利費令和8年度の一般の事業は8.5/1,000
雇用保険料の労働者負担分従業員預り金または立替金令和8年度の一般の事業は5/1,000。天引きが先なら預り金、納付が先なら立替金
概算保険料(納付時の会社負担分)会社法定福利費または前払費用納付時に全額を費用にする方法と、月ごとに費用へ振り替える方法がある
一般拠出金(石綿健康被害救済)会社(全額)法定福利費に含める例が多い労働保険料と同じ申告書で納める
個人事業主本人の特別加入の保険料事業主本人事業主貸事業の経費にならず、社会保険料控除の対象

「法定福利費」は、法律で会社に支払いが義務づけられた保険料を処理する科目で、健康保険料や厚生年金保険料の会社負担分も同じ科目で処理します。会社が任意で行う福利厚生の費用を処理する「福利厚生費」とは区別します。労働保険料は、給与から天引きする雇用保険料の金額を給与計算で求め、納付と決算で仕訳に起こす、給与計算と会計をまたぐ作業です。給与計算ソフトの設定と会計ソフトの仕訳がずれると、天引き額と仕訳の金額が合わなくなります。給与計算と人事労務の情報を1つで管理したい場合の一例が、フリー株式会社が提供するfreee人事労務です。

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労働保険料の年度更新の流れと、概算保険料・確定保険料の違い

労働保険料は、毎年6月1日から7月10日の年度更新で、前年度の確定保険料を精算し、当年度の概算保険料を納付します。保険料は、4月1日から翌年3月31日までの保険年度を単位として、年度の初めに概算で申告・納付し、翌年度の初めに確定した額で精算する仕組みです。手続きが遅れると、政府が保険料の額を決定し、納付すべき額の10%の追徴金を課すことがあります(厚生労働省 労働保険の年度更新とは)。

種類対象の期間計算の基礎仕訳で意識すること
概算保険料当年度(4月から翌年3月)賃金総額の見込額に保険料率を掛けた額1年分を先に納めるため、会社負担分は前払費用か法定福利費、従業員負担分は立替金
確定保険料前年度(終わった保険年度)実際に支払った賃金総額に保険料率を掛けた額納付済みの概算保険料との差額を精算する。不足は追加で納付し、超過は還付か充当

概算保険料は3回に分けて納付できる

概算保険料が40万円以上の場合(労災保険か雇用保険のどちらか一方の保険関係だけが成立している場合は20万円以上)は、納付を3回に分割できます。令和8年度の通常の納期限は、第1期が令和8年7月10日、第2期が令和8年11月2日、第3期が令和9年2月1日です(静岡労働局 令和8年度労働保険の年度更新)。分割して納付する場合も、仕訳は1回ごとに同じ形で行います。

一般拠出金も同じ申告書で納める

石綿(アスベスト)による健康被害者の救済費用に充てる一般拠出金は、労働保険料と併せて申告・納付します。事業主だけが負担し、率は賃金総額の1000分の0.02で、業種を問わず一律です。たとえば労災保険の対象となる賃金が330万円なら66円です(山梨労働局 労働保険料の申告・納付)。金額が小さいため、労働保険料の法定福利費に含めて処理する会社が多く、会社の経理方針に合わせて決めます。

令和8年度の料率で計算する:賃金総額3,000万円の会社の例

労働保険料は、賃金総額に労災保険率と雇用保険率を足した率を掛けて求めます。令和8年度の一般の事業の雇用保険料率は13.5/1,000で、うち従業員負担は5/1,000です。大阪労働局も、労働保険料を「賃金総額に労働保険料率(労災保険率と雇用保険率)を掛けた額」として示しています(大阪労働局 労働保険料の計算例)。令和8年度の雇用保険料率は、一般の事業で労働者負担5/1,000、事業主負担8.5/1,000、合計13.5/1,000です(厚生労働省 令和8年度雇用保険料率のご案内)。令和7年度は労働者負担5.5/1,000、事業主負担9/1,000、合計14.5/1,000だったため、令和8年度は下がっています。雇用保険料率の詳しい内訳は雇用保険料率の記事でも解説しています。

労災保険率は事業の種類ごとに決まっています。令和6年4月1日施行の率表では、その他の各種事業が3/1,000、卸売業・小売業、飲食店又は宿泊業が3/1,000、金融業、保険業又は不動産業が2.5/1,000です(厚生労働省 労災保険率表)。令和8年度の労災保険率は令和7年度から変更がありません(厚生労働省 労災保険率)。次の例では、労災保険率3/1,000の事業で、全従業員が雇用保険の被保険者であり、年度の初めに見込んだ賃金総額が3,000万円、実際に支払った賃金総額が3,300万円だったと仮定します。

概算保険料(見込賃金3,000万円)

内訳計算会社負担従業員負担勘定科目
労災保険料3,000万円に3/1,000を掛ける90,000円–法定福利費
雇用保険料(事業主負担)3,000万円に8.5/1,000を掛ける255,000円–法定福利費
雇用保険料(労働者負担)3,000万円に5/1,000を掛ける–150,000円預り金または立替金
合計345,000円150,000円納付額は 495,000円

確定保険料(実際の賃金3,300万円)と差額

内訳計算会社負担従業員負担概算との差額
労災保険料3,300万円に3/1,000を掛ける99,000円–+9,000円
雇用保険料(事業主負担)3,300万円に8.5/1,000を掛ける280,500円–+25,500円
雇用保険料(労働者負担)3,300万円に5/1,000を掛ける–165,000円+15,000円
合計379,500円165,000円不足 49,500円(会社 34,500円、従業員 15,000円)

賃金が見込みより増えたため、確定保険料は概算保険料より49,500円多くなり、翌年度の年度更新で追加で納付します。このほか、実際の賃金3,300万円に一般拠出金率の0.02/1,000を掛けた660円が、一般拠出金として同じ申告書で必要です。この数字を使って、次の章で3つの仕訳方法を比べます。

労働保険料の仕訳例:3つの処理方法を同じ数字で比べる

労働保険料の仕訳には、納付時に全額を法定福利費にする簡便な方法、通達に沿って立替金を使う方法、前払費用で月ごとに費用へ振り替える方法の3つがあります。前の章の数字を使い、概算保険料の納付、毎月の給与の天引き、確定保険料の不足額の納付の順に並べます。納付は一括、天引きは月13,750円(年165,000円)と仮定し、納付と天引きの時期の細かいずれは省いています。

方法1:納付時に全額を法定福利費にする(簡便な方法)

概算保険料を納付したときに全額を法定福利費にし、給与から天引きした従業員負担分を法定福利費の貸方に戻す方法です。科目が法定福利費だけで済み、従業員数が少ない会社で使われることが多い方法です。

時期借方貸方
令和8年7月 概算保険料の納付法定福利費 495,000円普通預金 495,000円
毎月の給与の支払時給料 (総額)普通預金 (差引支給額)、法定福利費 13,750円
令和9年7月 確定保険料の不足額の納付法定福利費 49,500円普通預金 49,500円

1年を通した法定福利費は、495,000円から天引き分の165,000円を引き、不足額49,500円を足した379,500円で、会社負担の確定額と一致します。ただし、通達が従業員負担分を立替金等として区別している点と書きぶりが異なるため、この方法を続けるかどうかは、顧問税理士や会計事務所に確認してください。

方法2:通達に沿って従業員負担分を立替金にする

国税庁の法人税基本通達9-3-3は、概算保険料のうち被保険者が負担すべき部分の金額は立替金等とし、その他の部分は申告書を提出した日または納付した日の属する事業年度の損金の額に算入すると定めています(国税庁 法人税基本通達 第3節 保険料等)。この定めに沿うと、納付時に会社負担分と従業員負担分を分けて仕訳します。

時期借方貸方
令和8年7月 概算保険料の納付法定福利費 345,000円、立替金 150,000円普通預金 495,000円
毎月の給与の支払時給料 (総額)普通預金 (差引支給額)、立替金 13,750円
令和9年7月 確定保険料の不足額の納付法定福利費 34,500円、立替金 15,000円普通預金 49,500円

立替金は、納付時の借方150,000円と不足額の納付時の借方15,000円の合計165,000円が、天引きの貸方13,750円の12か月分と一致して残高が0になります。法定福利費は345,000円と34,500円で379,500円です。会社負担分と従業員負担分を区別して管理する手間はかかりますが、通達の書きぶりに沿った処理です。

方法3:前払費用に置いて月ごとに法定福利費へ振り替える

概算保険料の会社負担分を前払費用に置き、毎月末に12分の1ずつ法定福利費へ振り替える方法です。納付した月に費用が集中せず、月次の損益を平準化できるため、従業員数が多い会社や月次決算を重視する会社で使われます。

時期借方貸方
令和8年7月 概算保険料の納付前払費用 345,000円、立替金 150,000円普通預金 495,000円
毎月末法定福利費 28,750円前払費用 28,750円
毎月の給与の支払時給料 (総額)普通預金 (差引支給額)、立替金 13,750円
令和9年7月 確定保険料の不足額の納付法定福利費 34,500円、立替金 15,000円普通預金 49,500円

毎月の振替額は、会社負担分の概算保険料345,000円の12分の1で28,750円です。12か月で345,000円が法定福利費に移り、不足額の34,500円と合わせて379,500円になります。仕訳の数は増えますが、費用の発生を月ごとに追えます。損金算入の時期は通達9-3-3に定めがあるため、前払費用を残したまま事業年度をまたぐ場合は、税理士に取扱いを確認してください。

預り金と立替金の使い分け

従業員負担の雇用保険料は、天引きと納付の順番で科目を決めると整理しやすくなります。給与から先に天引きして、あとで納める場合は、会社が預かっている状態なので「預り金」です。会社が概算保険料を先に納め、あとで給与から天引きして回収する場合は、会社が立て替えている状態なので「立替金」です。年度更新で概算保険料を先に納める流れでは、通達のとおり立替金を使うのが基本になります。なお、システムの利用料など、ほかの費用の勘定科目は勤怠管理システムの利用料の勘定科目の記事や会計ソフト費用の勘定科目の記事で解説しています。

どの方法を選ぶか

会社の状況向く方法確認したい点
従業員が少なく、費用の期ずれの影響が小さい方法1(法定福利費に全額)通達の書きぶりと異なるため、顧問税理士に採用してよいか確認する
税務上の取扱いに沿った処理をしたい方法2(立替金を使う)会社負担分と従業員負担分を分けて管理する。納付月に法定福利費が増える
月次決算で費用を平準化したい方法3(前払費用を使う)仕訳が増える。前払費用が事業年度をまたぐ場合の取扱いを税理士に確認する

決算・還付のとき:確定保険料の不足額と超過額の扱い

確定保険料の不足額のうち会社負担分は、原則として申告書を提出した日か納付した日の事業年度の損金ですが、事業年度終了の日以前に終わった保険年度の不足額は、申告前でも未払金に計上できます。これは、法人税基本通達9-3-3の(2)のただし書きで定められています(国税庁 法人税基本通達 第3節 保険料等)。

3月決算で、令和8年度の不足額を決算に入れる例

方法2または方法3で処理している3月決算の会社が、令和8年度(令和8年4月1日から令和9年3月31日)の確定保険料の不足額を、令和9年7月の申告より前に決算へ反映する場合を考えます。保険年度は決算日の令和9年3月31日に終わっているため、会社負担分の不足額34,500円を未払金に計上できます。従業員負担分の15,000円は、立替金のまま納付時に精算します。

時期借方貸方
令和9年3月 決算法定福利費 34,500円未払金 34,500円
令和9年7月 確定保険料の不足額の納付未払金 34,500円、立替金 15,000円普通預金 49,500円

確定保険料が少なかったとき(超過額・還付)

概算保険料が確定保険料より多かった場合、超過した額のうち会社が負担した部分は、確定保険料の申告書を提出した日の属する事業年度の益金に算入するとされています(通達9-3-3の(3))。還付を受ける場合は、申告書の提出と併せて、労働保険料・一般拠出金還付請求書を管轄の労働基準監督署または労働局に提出します(厚生労働省 年度更新よくある質問)。入金までの間は、未収入金などで処理する例があります。

この章までの取扱いは一般的な情報です。個別の会計処理や税務上の判断は、顧問税理士や所轄の税務署、労働局にご確認ください。

個人事業主・一人親方の労働保険料の勘定科目

従業員を雇う個人事業主の労働保険料は法定福利費で処理し、事業主本人が特別加入する労災保険の保険料は、経費ではなく事業主貸で処理して、確定申告の社会保険料控除に入れます。

場面勘定科目確定申告での扱い
従業員を雇う個人事業主の会社(事業主)負担分法定福利費必要経費
従業員負担の雇用保険料預り金または立替金天引きして納めるお金で、事業主の経費にはならない
事業主本人の労災保険の特別加入の保険料事業主貸(事業用の口座から払った場合)社会保険料控除

国税庁は、社会保険料控除の対象に「雇用保険の被保険者として負担する労働保険料」と「労働者災害補償保険の特別加入者の規定により負担する保険料」を挙げています(国税庁 No.1130 社会保険料控除)。一人親方など、自分自身のために労災保険に特別加入した場合の保険料は、この社会保険料控除の対象です。会計ソフトの解説でも、自身のために払った労働保険料は経費にできず、事業用の資金から払った場合は事業主貸で仕訳する例が示されています(freee 個人事業主が支払う労働保険料の勘定科目)。従業員を雇っている場合の従業員分の保険料の処理は、前の章までの法人の場合と同じです。

労働保険料の勘定科目でよくある間違いと確認ポイント

労働保険料の間違いは、従業員負担分の区別、旧年度の料率、概算と確定の取り違え、一般拠出金の漏れ、決算と還付の扱いに集中します。

よくある間違い起きる理由確認のしかた
従業員負担分まで会社の費用にしてしまう概算保険料に従業員負担分が含まれている納付時に会社負担分と従業員負担分を分けるか、税理士に確認して簡便な方法を採るか決める
前年度の雇用保険料率のまま天引きする令和7年度の労働者負担5.5/1,000が令和8年度は5/1,000に変わった毎年4月に給与計算ソフトの料率を厚生労働省の案内で更新する
概算保険料と確定保険料を同じ年度として扱う概算は当年度、確定は前年度分の精算納付書や申告書で、どの保険年度の保険料かを確認する
一般拠出金を入れ忘れる労働保険料とは別の率(0.02/1,000)で、同じ申告書にある申告書の一般拠出金の欄まで確認する
決算で確定保険料の不足額を反映しない申告は7月で、決算日より後になる通達9-3-3(2)のただし書きで、未払金に計上できるかを確認する
還付や超過額を益金に入れない還付は入金されるまで処理を忘れやすい申告書を提出した日の属する事業年度で、益金への算入を確認する
事業主本人の特別加入の保険料を会社の費用にする本人の保険料も労働保険料に含まれて見える事業主貸で処理し、確定申告で社会保険料控除に入れる

労働保険料は年に1回の年度更新に作業が集まるため、担当者が手順や料率の変更点を忘れやすい作業です。次のチェックで、自社の運用を振り返ってみてください。

労働保険料の処理、今のやり方で大丈夫?セルフチェック

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労働保険料の天引きと仕訳の手間が重いなら、給与計算ソフトと労務管理システムを比べる

労働保険料の科目や仕訳は公的な資料で決まっていますが、雇用保険料率の更新、天引き額の確認、入退社に伴う被保険者の管理を手作業で続けると、従業員が増えるほど負担とミスの余地が大きくなります。こうした作業を見直す手段の一つが、給与計算ソフトや労務管理システムです。給与計算ソフト全般の選び方は社会保険料の計算に使える給与計算ソフトの記事も参考になります。

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入退社の届出と天引き対象の管理もあわせて見直したい場合

雇用保険料の天引きは、雇用保険の被保険者になっている従業員が対象です。厚生労働省は、被保険者とならない人の例として学生やアルバイトなどを挙げており、その人たちへ支払う賃金は、労災保険の保険料の計算だけに含めます(厚生労働省 労働保険の年度更新とは)。入退社のたびに被保険者の範囲が変わるため、届出の管理と天引きがずれないようにする必要があります。入社時の届出は雇用保険被保険者資格取得届の記事で、手続きの外部委託は社会保険手続きの代行サービスの記事で解説しています。届出と人事情報をあわせて見直したい場合の一例が、同じくjinjer株式会社が提供するジンジャー人事労務です。商品ページでは、各種帳票を自動で作成でき、情報収集から電子申請までの作業を一気通貫で行えること、一括申請形式で複数人の入退社でも手続きしやすいことが紹介されています。注意したい点として、労務管理が中心のため、それ以外の機能を求める場合は他のサービスの申し込みが必要と記載されています。雇用保険の届出そのものへの対応範囲は商品ページに記載がないため、資料で確認してください。料金はプランによって異なるため、資料や公式サイトで確認してください。

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おすすめ!

  • 「各種帳票」が自動で作成でき、大幅に時間削減できる
  • 情報収集から電子申請までの作業を一気通貫で行え、出社や役所へ行く手間もかからない
  • 「一括申請形式」を採用しているため、複数人の入退社でもらくらく
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気になる…

  • 「労務管理メイン」で行いたい場合は便利だが、+αの機能を望む場合は他サービスの申し込みが必要

どのサービスも、労働保険料の細かい扱い(料率の更新の方法、年度更新の申告書への対応範囲、勘定科目の設定の自由度)は、商品ページだけでは判断できません。気になる点を資料で確認し、自社の運用に合うかを見極めてください。

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よくある質問(FAQ)

Q1. 労働保険料は経費になりますか?

A. 会社が負担する分は、法定福利費として経費(損金)にできます。従業員負担の雇用保険料は、給与から天引きして納めるお金のため、会社の経費ではありません。個人事業主が自分のために払う労災保険の特別加入の保険料は、事業の経費にならず、確定申告の社会保険料控除に入れます。

Q2. 労働保険料の仕訳はどうなりますか?

A. 最も簡単な方法は、概算保険料を納付したときに全額を法定福利費にし、給与から従業員負担分を天引きしたときに法定福利費の貸方に戻す方法です。国税庁の通達に沿う方法では、納付時に従業員負担分を立替金にして、給与の天引きで精算します。前払費用を使い、毎月法定福利費へ振り替える方法もあります。

Q3. 労災保険の経費はどの勘定科目にすればいいですか?労災保険料は何費ですか?

A. 会社が負担する労災保険料は、法定福利費で処理します。労災保険料は全額が事業主の負担で、従業員の給与から天引きすることはありません。健康保険料や厚生年金保険料の会社負担分も、同じ法定福利費です。

Q4. 従業員負担分の雇用保険料は、何の勘定科目ですか?

A. 給与から天引きして、あとで納める場合は預り金、会社が概算保険料を先に納めて、あとで給与から回収する場合は立替金です。令和8年度の一般の事業の従業員負担は、賃金に対して5/1,000です。

Q5. 個人事業主が自分の労災保険料(特別加入)を払ったときの勘定科目は?

A. 事業用の口座から払った場合は、事業主貸で仕訳します。事業の経費にはならず、確定申告で社会保険料控除に入れます。従業員を雇っている場合の従業員分は、法定福利費で処理します。

Q6. 確定保険料が概算保険料より少なかったとき、どう処理しますか?

A. 超過した額のうち会社が負担した部分は、確定保険料の申告書を提出した日の属する事業年度の益金に算入します。還付を受ける場合は、申告書と一緒に労働保険料・一般拠出金還付請求書を提出します。

労働保険料の勘定科目のまとめ:確認したい6つのこと

  1. 会社負担の労災保険料と雇用保険料は法定福利費、従業員負担の雇用保険料は預り金か立替金で処理します。
  2. 労働保険料は、毎年6月1日から7月10日の年度更新で、前年度の確定保険料の精算と当年度の概算保険料の納付をまとめて行います。
  3. 令和8年度の一般の事業の雇用保険料率は13.5/1,000で、従業員負担は5/1,000です。労災保険率は事業の種類ごとに異なります。
  4. 仕訳は、全額を法定福利費にする方法、立替金を使う通達に沿った方法、前払費用で月ごとに振り替える方法の3つから、会社の状況に合わせて選び、不安があれば顧問税理士に確認します。
  5. 確定保険料の不足額は、事業年度終了の日以前に終わった保険年度の分なら、申告前でも未払金に計上できます。超過額は益金に算入します。
  6. 料率の更新や天引き額の確認、入退社の届出が手作業で負担なら、給与計算ソフトや労務管理システムの資料を取り寄せ、年度更新や勘定科目への対応範囲を比べます。

労働保険料の処理は、年に1回の年度更新と毎月の天引きがつながる作業です。まず自社が納付時に何の科目を使っているかを確認し、会社負担分と従業員負担分が区別できているかを見直すことから始めてください。決算での扱いや還付のように判断が分かれる場面は、税理士への確認を前提に、この記事の仕訳例を叩き台として使えます。

本記事は国税庁・厚生労働省などの公開情報をもとにした一般的な情報提供であり、法的助言・税務上の助言ではありません。個別の会計処理や税務上の取扱いは、顧問税理士、所轄の税務署、労働局などにご確認ください。

参考文献

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