医療DX推進体制整備加算は廃止|新加算への届出・算定の手順

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  • 医療DX推進体制整備加算は廃止された
  • 旧加算の届出は改めて必要になる
  • 利用率30%は届出不要でも算定の前提

医療DX推進体制整備加算は、令和8年度診療報酬改定で廃止され、令和8年6月1日から電子的診療情報連携体制整備加算に再編されました。旧加算を届け出ていた医療機関も、新加算を算定するには改めての届出が必要です。この記事では、厚生労働省の施設基準通知と疑義解釈資料をもとに、新旧の点数、外来と入院の区分の決まり方、マイナ保険証利用率30%の見方、届出書類と届出の流れ、算定を始めたあとに院内で続ける確認作業を、医療機関の事務担当者向けに整理します。

加算の届出と算定の事務、いまの院内の進め方に近いのはどれ?

Q1. 電子的診療情報連携体制整備加算の届出は、どの段階ですか?

目次

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  1. 医療DX推進体制整備加算は廃止され、新加算への届出が必要です
  2. 新旧の点数対照|初診15点・9点・4点、再診2点、入院160点・80点
  3. 区分は何で決まるか|外来は基準の積み上げ、入院は別の基準
  4. マイナ保険証利用率30%の見方|旧加算の基準との違いと数え方
  5. 届出の手順と書類|様式、受理のタイミング、変更の届出
  6. 疑義解釈で確認されている実務の取扱い
  7. 算定を始めたあとに院内で続ける確認作業
  8. 届出と算定の事務を院内で回す|承認と記録を残す仕組みの考え方
  9. よくある質問(FAQ)
  10. まとめ|医療DX推進体制整備加算の廃止後に押さえたい5つのこと
  11. 参考文献

医療DX推進体制整備加算は廃止され、新加算への届出が必要です

医療DX推進体制整備加算は、令和8年度診療報酬改定で廃止され、令和8年6月1日から電子的診療情報連携体制整備加算に再編されました。

厚生労働省の改定資料は、医療DX関連施策の進捗等を踏まえ、医療DX推進体制整備加算と医療情報取得加算を廃止し、マイナ保険証の利用、電子処方箋、電子カルテ情報共有サービス、サイバーセキュリティ対策等に係る新たな評価を新設すると説明しています(令和8年度診療報酬改定の資料)。施設基準と届出の取扱いは、令和8年3月5日の通知(保医発0305第7号)に定められています。

旧加算の届出は引き継がれません。令和8年3月23日の疑義解釈資料(その1)は、令和8年5月31日に医療DX推進体制整備加算の施設基準を届け出ていた医療機関が、6月1日以降に新加算を算定する場合も、改めて届出を行う必要があると示しています(疑義解釈資料(その1))。そのため院内には、届出書類の作成と受理、算定後の利用率や掲示の確認、基準を満たさなくなったときの変更届という3つの仕事が残ります。

これらは医事課、事務部門、情報システムの担当、院長や事務長というように担当が分かれやすく、規程や手順書の改定、機器の更新には承認も要ります。承認を紙やメールで回していると、どこで止まっているのかが見えにくくなります。申請と承認の流れをシステム化する場合の一例が、株式会社コラボスタイルが提供するコラボフローです。今使っているExcelの申請書を見た目そのままWebフォームに変換でき、承認経路は用意された部品を並べて設計できます。申請時や判定時の自動条件分岐、代理申請のほか、停滞している書類の検索やリマインドメールといった運用面の機能もあります。一方で、クラウド版には1ユーザーにつき5GBの容量制限があるため、添付資料が多い運用では確認しておきたいところです。コラボフローは申請と承認の事務を扱うサービスで、電子カルテや電子処方箋のような診療情報のシステムではなく、加算の施設基準を満たすことを保証するものでもありません。料金はプランによって異なるため、資料や公式サイトで確認してください。

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新旧の点数対照|初診15点・9点・4点、再診2点、入院160点・80点

電子的診療情報連携体制整備加算は、外来の初診時に加算1が15点、加算2が9点、加算3が4点、再診時が2点、入院は入院初日に160点または80点です。

旧加算と新加算の点数を、厚生労働省の改定資料(令和8年度診療報酬改定の資料)から対照します。旧加算は医科・歯科・調剤で点数が違い、医療情報取得加算が別に算定されていました。新加算では、この2つが電子的診療情報連携体制整備加算などに置き換わっています。

区分旧(令和8年5月31日まで)新(令和8年6月1日から)
医科の初診時(月1回)医療DX推進体制整備加算1から6が12点・11点・10点・10点・9点・8点。ほかに医療情報取得加算1点電子的診療情報連携体制整備加算1・2・3が15点・9点・4点
医科の再診時医療情報取得加算1点(3月に1回)電子的診療情報連携体制整備加算2点(月1回)
入院診療録管理体制加算(区分を見直し)電子的診療情報連携体制整備加算1が160点、2が80点(入院初日)
歯科の初診時(月1回)医療DX推進体制整備加算1から6が11点・10点・8点・9点・8点・6点電子的歯科診療情報連携体制整備加算1・2が9点・4点。再診時は医科と同様に2点
調剤(調剤基本料、月1回)医療DX推進体制整備加算1・2・3が10点・8点・6点。ほかに医療情報取得加算1点(12月に1回)電子的調剤情報連携体制整備加算8点

入院の加算は、診療録管理体制加算の評価見直しと合わせて新設されました。診療録管理体制加算は区分が見直され、旧加算1の140点は削除、旧加算2の100点が新加算1に、旧加算3の30点が新加算2になっています。入院の加算の基準は外来と別物で、サイバーセキュリティ対策と事業継続の体制が中心です。

算定のルールで見落としやすいのは、外来の加算が初診と再診のどちらも月に1回までという点です。疑義解釈資料(その4)は、初診の加算を算定した月に再診を行った場合も、再診の加算を算定した月に他の疾患で初診を行った場合も、算定できないと示しています(疑義解釈資料(その4))。

旧加算の基礎を整理した記事は、医療DXとは|令和ビジョン2030の三本柱と医療機関の対応ステップにあります。医療・介護の加算全体の中での位置づけは、DX加算とは|医療・介護の加算と令和8年度改定、DX認定・補助金との違いで扱っています。

区分は何で決まるか|外来は基準の積み上げ、入院は別の基準

外来の加算3は基本の8基準、加算2はそれに電子処方箋・電子カルテ・情報共有のいずれか1つ、加算1は3つすべてを満たすことで決まります。

外来の施設基準は、施設基準通知の「第1の8」に11項目で書かれています(保医発0305第7号)。加算3は(1)から(8)のすべて、加算2は(1)から(8)のすべてと(9)から(11)のいずれか、加算1は(1)から(11)のすべてを満たす構造です。

番号基準の要点加算3加算2加算1
(1)から(3)電子情報処理組織による請求、明細書の無償交付、オンライン資格確認の体制(運用開始日の登録)必要必要必要
(4)(5)レセプト件数ベースのマイナ保険証利用率が30%以上必要必要必要
(6)マイナポータルの医療情報等に基づく健康管理の相談に応じる体制必要必要必要
(7)(8)診察室で取得した診療情報等を活用していること、医療DXの取組、明細書の無償交付の院内掲示と、原則としてのウェブサイト掲載必要必要必要
(9)電子処方箋を発行する体制、または調剤情報を電子処方箋管理サービスに登録する体制不要(9)から(11)のいずれか1つ必要
(10)安全管理ガイドライン準拠、電子処方箋・電子カルテ情報共有サービスとの接続インターフェース、または厚生労働省が認証する電子カルテ製品不要(9)から(11)のいずれか1つ必要
(11)電子カルテ情報共有サービスで取得する診療情報等の活用体制、または一定の地域医療情報連携ネットワークの活用不要(9)から(11)のいずれか1つ必要

(10)の電子カルテ情報共有サービスとの接続インターフェースについては、通知に「当面の間に限り、当該基準を満たしているものとみなす」という扱いがあります。ただし、全国で運用が始まった場合は速やかに導入するよう努めることとされています。

外来で自院がどの区分を狙えるかを判断する4つのステップ

通知の基準の積み上げ構造から、確認の順番を整理すると次のようになります。区分を決める作業は、基準を満たす根拠を院内で集める作業でもあります。

  1. (1)から(8)を確認します。特に(4)の利用率と、(7)(8)の掲示・ウェブ掲載は、実際の数字と現物で確かめます。ここまでで加算3の基準を満たします。
  2. (9)の電子処方箋の体制を確認します。疑義解釈資料では、院外処方なら電子処方箋か引換番号付きの紙処方箋で情報を登録していること、院内処方なら院内で調剤した薬剤の情報を登録していることを指します。(9)を満たせば加算2の候補になります。
  3. (10)(11)を確認します。電子カルテの要件と、電子カルテ情報共有サービスまたは地域のネットワークの活用体制がそろえば加算1の候補になります。
  4. 加算の点数差と、システム改修や運用の負担を比べます。初診1回あたりの点数差は、加算1と加算2で6点、加算2と加算3で5点です。電子カルテのベンダーに、(10)(11)にどう対応するかを書面で確認しておくと判断しやすくなります。

入院の加算は安全管理責任者・バックアップ・BCPが中心

入院の電子的診療情報連携体制整備加算は、通知の「第4の5」に定められています(保医発0305第7号)。外来と同じ請求・資格確認・利用率30%・掲示の基準に加えて、安全管理ガイドラインに準拠した体制、専任の医療情報システム安全管理責任者の配置、職員向けの情報セキュリティ研修を少なくとも年1回程度行うことが求められます。専任の責任者は、情報セキュリティマネジメントや情報処理安全確保支援士の資格を有していることが望ましいとされています。

加算1はさらに、非常時に備えたバックアップを複数の方式で確保し一部はオフラインで保管すること、業務継続計画(BCP)を策定して少なくとも年1回程度の訓練・演習を行うことが加わります。加算2は(1)から(11)までで、バックアップとBCPの基準は含まれません。情報セキュリティの体制づくりそのものは、dx セキュリティとは?DX推進で見落としやすいリスクと対策でも整理しています。

歯科と薬局の場合

歯科の電子的歯科診療情報連携体制整備加算は、外来の基準を共通で使います。通知上、加算1は医科の加算2と同じく(1)から(8)に加えて(9)から(11)のいずれか、加算2は医科の加算3と同じく(1)から(8)です。点数は初診時で加算1が9点、加算2が4点です。薬局の電子的調剤情報連携体制整備加算は8点で、令和8年5月31日時点で旧加算の施設基準を届け出ていた薬局は、改めての届出は不要とされています(疑義解釈資料(その1))。

マイナ保険証利用率30%の見方|旧加算の基準との違いと数え方

新加算のマイナ保険証利用率の基準は、外来の加算1から3のすべてで、算定する月の3月前のレセプト件数ベースの利用率が30%以上であることです。

通知は、レセプト件数ベースマイナ保険証利用率を、同月におけるマイナ保険証利用者数を同月の患者数で除した割合で、社会保険診療報酬支払基金から報告されるものと定めています(保医発0305第7号)。たとえば10月に算定するなら、3月前にあたる7月の利用率が基準になります。通知には、3月前の利用率に代えて「その前月又は前々月」の利用率を用いることができるとも書かれています。どの月まで遡れるかの数え方は、通知の文言と管轄の地方厚生(支)局の案内で確認してください。

旧加算では、利用率の基準が段階的に引き上げられていました。厚生労働省の資料(医療DX推進体制整備加算の見直し(令和7年10月以降))から、区分ごとの基準をまとめます。新加算は区分を問わず30%で、旧加算の最終段階より緩やかです。

適用時期旧加算1・4旧加算2・5旧加算3・6
令和7年4月1日から9月30日45%30%15%
令和7年10月1日から令和8年2月28日60%40%25%
令和8年3月1日から5月31日70%50%30%
新加算(令和8年6月1日から。外来の加算1から3)30%30%30%

利用率と相談体制は、届出の対象ではない基準です。通知は、(4)の利用率と(6)のマイナポータルの医療情報等に基づく相談体制について、基準を満たしていればよく、特に地方厚生(支)局長への届出は必要ないとしています。届出書で確認されなくても、算定の前提であることに変わりはないため、利用率は支払基金からの報告をもとに毎月、院内で数字を把握しておく必要があります。

届出の手順と書類|様式、受理のタイミング、変更の届出

新加算の届出は、外来は別添7の様式1の6、入院は様式18の4を使い、各月の末日までに受理されれば翌月1日から算定できます。

届出書の様式は、通知の第1の8の4と第4の5の3に定められています(保医発0305第7号)。外来の様式1の6の構成は、東海北陸厚生局が公開している様式(様式1の6)で確認できます。

様式1の6の項目記入する内容記入が必要な加算
1. 届出区分加算1・2・3のどれを届け出るかに印をつける(電子的歯科診療情報連携体制整備加算は加算1・2)すべて
2. 診療体制等の要件電子請求、明細書の無料交付、オンライン資格確認、医療DXの取組と明細書無料交付の掲示とウェブ掲載すべて
3. 電子処方箋に係る要件電子処方箋を発行する体制、または調剤情報を電子処方箋管理サービスに登録する体制加算1・2(歯科は加算1)
4. 電子カルテに係る要件安全管理ガイドライン準拠、接続インターフェース、認証された電子カルテ製品のいずれか加算1・2(歯科は加算1)
5. 電子カルテ情報共有サービス等に係る要件共有サービスの活用体制、または地域ネットワークの名称・登録患者数・掲示などの情報加算1・2(歯科は加算1)

届出書には、基準を満たしている旨のチェックを入れるだけでなく、掲示物とウェブサイトの掲載が実際にそろっている必要があります。入院の加算1を届け出る場合は、オフラインで保管していることが医療情報システム・サービス事業者との契約書等に記載されているかを確認し、その記載部分を添付します。

届出から算定開始までの流れ

  1. 外来なら狙う区分を決め、必要な基準を満たしているかを根拠とともに確認します(前の節の4つのステップ)。
  2. オンライン資格確認は、医療機関等向けポータルサイトで運用開始日の登録を済ませます。電子処方箋や電子カルテ情報共有サービスの接続インターフェースも、運用開始日の登録と厚生労働省のウェブサイトでの公表が基準の確認材料になります。
  3. 院内に明細書の無償交付と医療DXの取組を掲示し、原則としてウェブサイトにも掲載します。自ら管理するホームページ等を持たない場合は、ウェブ掲載は求められません。
  4. 様式に記入し、管轄の地方厚生(支)局へ提出します。令和8年6月診療分の届出は5月7日から6月1日まで受け付けられ、電子申請は5月25日から始まりました(疑義解釈資料(その3))。現在の新規の届出は、通常の月ごとの扱いになります。
  5. 各月の末日までに届出が受理されれば、翌月1日から算定できます。月の最初の開庁日に受理された場合は、その月の1日から算定できます。
  6. 受理後に基準を満たさなくなった場合や区分が変わる場合は、遅滞なく変更の届出を行います。

提出先や運用の細部は、地方厚生(支)局ごとに案内が出ています。提出前に管轄の案内を確認してください。なお、令和8年度改定で新設や要件変更となった施設基準の全体像は、厚生労働省が事務連絡で届出チェックリストを示しています(施設基準届出チェックリスト)。

疑義解釈で確認されている実務の取扱い

疑義解釈資料では、旧加算の届出の扱い、電子処方箋の体制、情報共有ネットワークの活用頻度、初診と再診の月内の算定などの取扱いが示されています。

通知の文言だけでは判断に迷う点について、厚生労働省は疑義解釈資料で答えを示しています。電子的診療情報連携体制整備加算に関する主な取扱いを、出典の資料ごとにまとめます。

論点取扱い出典
旧加算の届出は引き継がれるか令和8年5月31日に旧加算の施設基準を届け出ていた医療機関でも、6月1日以降に新加算を算定するには、改めて届出が必要疑義解釈資料(その1) 問3
電子処方箋を発行する体制とは院外処方では、原則として電子処方箋、または引換番号が印字された紙の処方箋を発行し、処方情報を登録していること。院内処方では、院内で調剤した薬剤の情報を電子処方箋管理サービスに登録していること疑義解釈資料(その4) 問1
電子処方箋管理サービスとの接続インターフェースとは運用開始日が登録され、厚生労働省のウェブサイトで電子処方箋対応施設として公表されている状態疑義解釈資料(その4) 問2
電子カルテ情報共有サービスとの接続インターフェースとは運用開始日が登録され、厚生労働省のウェブサイトで対応施設として公表されている状態疑義解釈資料(その4) 問3
初診の月に再診しても算定できるか初診の加算を算定した月の再診も、再診の加算を算定した月の他疾患での初診も、算定できない疑義解釈資料(その4) 問4
全医師が電子処方箋を発行できる必要があるか原則として処方を行う医師全員が発行できること。当面の間は、常勤医師2名以上(常勤医師が1名のみの場合は1名以上)が発行できればよい。発行できない医師は引換番号付きの紙処方箋を使う疑義解釈資料(その7) 問3
地域ネットワークをどの程度活用すればよいか受診するいずれかの患者について、少なくとも概ね2月に1回以上は診療情報の閲覧または共有を行う。加入した月からその3月後までは対象外疑義解釈資料(その7) 問1
ネットワークの掲示にはどの医療機関名を載せるか診療情報を共有または閲覧している実績のあるすべての保険医療機関の名称を掲載し、概ね3月に1回、定期的に更新する疑義解釈資料(その7) 問2

疑義解釈資料は、その後も追加されています。算定や届出の判断の前に、厚生労働省と管轄の地方厚生(支)局の最新の案内で確認してください。この記事は診療報酬制度の一般的な解説で、個別の医療機関の算定可否を判断するものではありません。

算定を始めたあとに院内で続ける確認作業

新加算は届け出て終わりではなく、利用率、掲示、ネットワークの実績、研修や訓練を、定められた頻度で確認し続ける必要があります。

施設基準通知と疑義解釈資料から、算定を続けるために院内で繰り返し確認することを頻度別に整理します。どの行が当てはまるかは、自院の区分によって異なります。

頻度確認すること根拠
毎月支払基金から報告されるレセプト件数ベースのマイナ保険証利用率が30%以上か。初診・再診の加算を月1回の範囲で管理できているか通知 第1の8、疑義解釈(その4)問4
概ね2月に1回以上地域ネットワークで加算の基準を満たす場合、診療情報の閲覧または共有の実績があるか疑義解釈(その7)問1
概ね3月に1回掲示しているネットワーク連携先の医療機関名が最新か疑義解釈(その7)問2
年1回程度(入院の加算)職員向けの情報セキュリティ研修を行ったか。加算1では、BCPに基づく訓練・演習を行い、結果を踏まえて改善したか通知 第4の5
バックアップ(入院の加算1)複数の方式でバックアップを確保し、一部をオフラインで保管しているか。日次なら数世代(少なくとも3世代)確保する通知 第4の5
随時明細書の無償交付、医療DXの取組の掲示とウェブ掲載が最新か。基準を満たさなくなった、区分が変わったときに遅滞なく変更の届出をしたか通知 第1の8、第3

この表の作業は、担当が分かれるほど、誰がいつ何を確認したかが見えにくくなります。次のセルフチェックで、院内の確認と承認の進め方を点検してみてください。

加算の確認と承認、いまの院内のやり方は大丈夫?セルフチェック

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届出と算定の事務を院内で回す|承認と記録を残す仕組みの考え方

届出と算定の事務は、確認する人と承認する人が分かれるため、誰がいつ何を確認し承認したかを記録に残せる仕組みにしておくと、後から追跡できます。

前の節の確認作業には、届出書の版、添付した契約書等の写し、掲示物の改定履歴、研修や訓練の実施記録など、残しておきたい書類が並びます。これらを個人のパソコンや紙のファイルに分けて保管していると、最新版がどれか迷ったり、担当者が替わったときに引き継げなかったりします。

申請と承認、記録をまとめて管理する場合の一例が、先に紹介したコラボフローです。商品ページでは、申請書の版を管理して過去のデータをそのままの形で保管できること、決裁データを改ざんされない形で保管できること、申請データからExcelやPDFの帳票を出力できることが紹介されています。診療情報の管理は電子カルテなどの診療系のシステムで行い、院内の稟議、承認、記録の事務を別の仕組みで受け持つという切り分けです。医療機関での使い方は、前述の導入事例や資料で確認してください。

届出と算定後の承認・記録の進め方を見直すときの参考に

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よくある質問(FAQ)

Q1. 医療DX推進体制整備加算は2026年度改定で廃止されましたか?

A. はい、廃止されました。令和8年度診療報酬改定で医療DX推進体制整備加算と医療情報取得加算は廃止され、令和8年6月1日から電子的診療情報連携体制整備加算(医科)、電子的歯科診療情報連携体制整備加算、電子的調剤情報連携体制整備加算が設けられています。旧加算を届け出ていた医療機関も、新加算を算定するには改めての届出が必要です。

Q2. 歯科DX推進体制整備加算の施設基準は何ですか?

A. 令和8年6月1日からは、歯科の医療DX推進体制整備加算に代わって電子的歯科診療情報連携体制整備加算1・2が設けられています。初診時の点数は加算1が9点、加算2が4点で、再診時は2点です。施設基準は医科と共通の通知に定められ、加算2は電子請求、明細書の無償交付、オンライン資格確認、マイナ保険証利用率30%以上、掲示などの基本の基準、加算1はそれに加えて電子処方箋・電子カルテ・情報共有のいずれかを満たすことです。

Q3. 旧加算を届け出ていた場合、新しい届出は必要ですか?

A. 必要です。令和8年5月31日に医療DX推進体制整備加算の施設基準を届け出ていた医療機関も、6月1日以降に電子的診療情報連携体制整備加算を算定するには、改めて届出を行う必要があると疑義解釈資料(その1)に示されています。外来は様式1の6、入院は様式18の4を使います。なお、旧加算を届け出ていた薬局は、電子的調剤情報連携体制整備加算の届出は不要とされています。

Q4. 電子的診療情報連携体制整備加算は何点ですか?

A. 外来の初診時は加算1が15点、加算2が9点、加算3が4点で、再診時は2点です。入院は入院初日に加算1が160点、加算2が80点です。外来の加算は、初診と再診のどちらも月に1回までです。

Q5. マイナ保険証の利用率は何%必要ですか。届出は必要ですか?

A. 外来の加算1から3のすべてで、算定する月の3月前のレセプト件数ベースのマイナ保険証利用率が30%以上である必要があります。通知は、この利用率の基準について、基準を満たしていればよく、特に地方厚生(支)局長への届出は必要ないとしています。ただし算定の前提なので、支払基金から報告される数字を毎月確認してください。

Q6. 初診を算定した月に再診しても、再診の加算は算定できますか?

A. 算定できません。疑義解釈資料(その4)は、初診の加算を算定した月に再診を行った場合も、再診の加算を算定した月に他の疾患で初診を行った場合も、算定できないと示しています。外来の加算は、患者1人につき、月内で初診または再診のどちらか1回です。

まとめ|医療DX推進体制整備加算の廃止後に押さえたい5つのこと

  1. 医療DX推進体制整備加算は廃止され、令和8年6月1日から電子的診療情報連携体制整備加算に再編されました。点数は外来初診が15点・9点・4点、再診が2点、入院が160点・80点です。
  2. 旧加算の届出は引き継がれません。改めて外来は様式1の6、入院は様式18の4で届け出ます。月末までの受理で翌月1日から算定できます。
  3. 区分は基準の積み上げで決まります。外来の加算3は(1)から(8)、加算2は電子処方箋・電子カルテ・情報共有のいずれか、加算1は3つすべてです。
  4. マイナ保険証利用率30%は届出の対象ではありませんが、算定の前提です。毎月の数字を院内で把握し、掲示・ネットワークの実績・研修や訓練も定められた頻度で確認します。
  5. 届出と算定後の確認、承認、記録を担当者任せにしないよう、院内の申請・承認の進め方を点検し、必要に応じてワークフローシステムの資料で確認します。

届出や算定の判断の前には、最新の通知と疑義解釈資料、管轄の地方厚生(支)局の案内を確認してください。

参考文献

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