DX化とは?IT化・デジタル化との違いと、施策を判定する5つの問い

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  • DX化の意味とIT化との違いがわかる
  • 自社の施策を5つの問いで判定できる
  • 背景・課題・小さな始め方がわかる

DX化とは、データとデジタル技術を使って、業務の効率化にとどまらず、製品・サービスやビジネスモデル、組織や企業文化まで変えていくことです。紙をデータにするデジタル化や、ツールで業務を速くするIT化は、その手前の段階にあたります。「うちもDX化を進めよう」と決まったものの、実際にやっていることは紙の書類をPDFにしたり会議をオンラインにしたりするだけで、これが本当にDX化なのか迷う担当者は少なくありません。本記事では、経済産業省の定義をもとに意味とIT化・デジタル化との違いを整理し、自社の施策を判定する5つの問い、DX化が必要とされる背景、メリットと課題、進め方、身近な例と業種別の例までを解説します。

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目次

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  1. DX化とは?意味とIT化・デジタル化の違い
  2. IT化とDX化の違いは目的|施策を判定する5つの問い
  3. DX化が必要とされる背景|2025年の崖と競争環境の変化
  4. DX化で得られるメリット|効率化の先にあるもの
  5. DX化の基本的な進め方|小さく始める5つの手順
  6. DX化を進める際の課題とよくある失敗
  7. DX化の身近な例と業種別の例
  8. よくある質問(FAQ)
  9. まとめ|DX化を正しく進めるための5つのこと
  10. 参考文献

DX化とは?意味とIT化・デジタル化の違い

DX化とは、データとデジタル技術を使って、業務だけでなく製品・サービス、ビジネスモデル、組織や企業文化まで変え、競争上の優位性をつくることです。

簡単にいえば、紙をデータにしたり作業を速くしたりするだけで終わらず、「仕事のやり方や価値の届け方そのもの」を変えるところまで進めることがDX化です。「DX化」は、DX(デジタルトランスフォーメーション)に「化」を付けた日本語の言い方で、「DXを進めること」「DXの状態へ変わっていくこと」を指して使われます。DXという略称の由来や、「DT」ではなく「X」と書く理由は、DXは何の略?経産省の公的定義とデジタルガバナンス・コードへの変遷を確認で整理しています。

元になるDXについて、経済産業省は2018年12月の「デジタルトランスフォーメーションを推進するためのガイドライン(DX推進ガイドライン) Ver.1.0」で、次のように定義しています。

企業がビジネス環境の激しい変化に対応し、データとデジタル技術を活用して、顧客や社会のニーズを基に、製品やサービス、ビジネスモデルを変革するとともに、業務そのものや、組織、プロセス、企業文化・風土を変革し、競争上の優位性を確立すること

出典:経済産業省「DX推進ガイドライン Ver.1.0」(2018年12月)。同じ文言はIPA(情報処理推進機構)のDX SQUARE「DXをわかりやすく解説」でも引用されています。

デジタル化・IT化・DX化の違いは、「何を目的に、どこまで変えるか」で整理できます。

観点 デジタル化 IT化 DX化
何をするか紙や音声などアナログの情報をデータにするITツールで既存の業務の流れを効率化するデータを使って事業や組織の仕組みを変える
主な目的保管・検索・共有をしやすくする作業時間やコストを減らす顧客に選ばれる理由をつくる
変化の範囲個別の書類・作業部署の業務プロセス事業・組織・企業文化まで
主導する人現場の担当者現場と情報システム担当経営層が方針を示し、全社で進める
例(受発注業務)FAXの注文書をスキャンして保存する受発注をシステムで処理し、入力の手間を減らす受注データから需要を予測し、提案や品ぞろえを変える

3つは対立するものではなく、デジタル化とIT化はDX化に向かうための手段で、多くの場合は順番に積み重なっていきます。中小企業庁の情報サイト「ミラサポplus」では、レンタルビデオ店が顧客管理システムを導入するのはデジタル化、インターネットで動画配信サービスを始めるのはビジネスモデルが変わるためDXにあたる、という例で違いを説明しています。同じ記事では、デジタル化とDXの間に明確な区別があるわけではなく、「デジタル化の先にDXがある」と考えればよいとも述べられています(中小企業庁 ミラサポplus担当者に聞く「DXとは」)。

DX化の入口は、社内の情報の流れを整えること

DX化の最終的なゴールは事業や組織の変革ですが、そこへ向かう出発点は身近なところにあります。中小企業でDX化が止まる典型的な理由は、連絡が口頭や個人のメール、申請が紙、予定が個人の手帳というように、情報が人ごとに散らばっていることです。この状態では、データを集めて判断に使うというDX化の本題に入る前に、情報を探して集め直す手間で力尽きてしまいます。連絡・依頼・ファイルのやり取りが1か所に記録として残るようになると、「誰が、いつ、何を頼み、どうなったか」がデータとしてたまり始め、IT化からDX化へ進むための材料になります。

社内の連絡と情報共有を見直す場合の一例がChatworkです。株式会社kubellが提供するビジネスチャットで、商品ページ(2026年10月16日確認)では、チャットに加えてビデオ通話・音声通話が標準で使えること、タスクを管理でき、完了するとチャットへ自動で通知されること、ファイルをアップロードしてチャット参加メンバーだけで共有できることが特徴として紹介されています。一方で、フリープランは過去40日分、5,000件までしか閲覧できない点には注意が必要です。料金はプランによって異なるため、資料や公式サイトで確認してください。

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出典:go.chatwork.com

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グランド印刷株式会社は、FAXと電話中心だった情報伝達を2011年にChatworkへ切り替えた企業で、導入事例でDXの目的について次のように述べています(取材時点の情報で、現在の機能やプランとは異なる場合があります)。

DXは業務削減だけが目的ではありません。業務の効率化によって新たなビジネスを創出し、会社を成長させることが本当の目的だと考えています。

出典:Chatwork導入事例 グランド印刷株式会社

定義のポイント|変える対象は「業務そのもの」まで

定義のポイントは、変える対象が「製品やサービス、ビジネスモデル」だけでなく「業務そのもの」「組織」「企業文化・風土」まで含まれていることです。DXという言葉そのものの定義や国の支援制度を詳しく知りたい場合は、DXとは?経産省の定義とデジタル化との違い、業種別・規模別の始め方もあわせてご覧ください。本記事では、「化」という言葉が示す「進め方・変わり方」と、IT化・デジタル化との違いに焦点を当てます。

「デジタイゼーション」「デジタライゼーション」との対応

専門的な資料では、個別の作業をデジタルにする段階を「デジタイゼーション」、業務の流れ全体をデジタルでつなぎ直す段階を「デジタライゼーション」と呼び、その先にDXを置く3段階で説明されることがあります。おおまかには、デジタイゼーションが上の表の「デジタル化」、デジタライゼーションが「IT化」に近い位置づけです。呼び方は資料によって揺れがあり、IT化をデジタイゼーション、デジタル化をデジタライゼーションに対応させて説明する解説もあります。そのため、社内で議論するときは言葉よりも「何を変える取り組みなのか」をそろえることが大切です。段階ごとの違いと役割分担は、DXのステップとは?3段階・4段階の違いと進め方、役割分担を解説で詳しく整理しています。

IT化とDX化の違いは目的|施策を判定する5つの問い

IT化とDX化の違いは目的にあります。IT化は既存の業務を速く・正確にする効率化が目的で、DX化はデータを使って事業や組織の仕組みを変えることが目的です。

使っている技術では区別できません。同じクラウドサービスを導入しても、「入力作業を減らすため」ならIT化、「集まったデータで売り方や働き方を変えるため」ならDX化の一部になります。つまり、ツールの種類だけを見ても、その取り組みがDX化かどうかは判断できません。IT化とDX化の違いを比較表でさらに詳しく確認したい場合は、DXとIT化の違いとは?経産省定義とデジタル化との関係を比較表で解説もあわせてご覧ください。

その施策はIT化かDX化か|判定する5つの問い

社内で「DX化プロジェクト」と呼ばれている施策が、実際にはIT化で止まっていることはよくあります。次の5つの問いに答えてみると、施策の位置づけがはっきりします。「はい」が多いほど、DX化に向かっている施策だといえます。

問い 「いいえ」の場合に多い状態 DX化に近づけるには
1. 導入後、やめる業務や書類が決まっているか紙とシステムが並行し、二重管理になる導入前に廃止する帳票・手順を決めておく
2. 取り組みで生まれるデータを誰が使うか決まっているかデータがたまるだけで判断に使われない見るべき数字と、見る会議・担当者を決める
3. 顧客や取引先にとって何かが変わるか社内の手間は減ったが、顧客から見た価値は同じ浮いた時間やデータを顧客対応・提案に回す
4. 複数の部署にまたがっているか部署ごとに別のツールが増え、データがつながらない部署をまたいで共有すべき情報を先に決める
5. 経営層が目的を言葉で説明できるか現場任せになり、途中で優先度が下がる経営層が「何のために変えるか」を社内に示す

すべて「はい」である必要はありません。最初はIT化として始めた施策でも、問い2や問い3を意識してデータの使い道を決めておくだけで、次の段階に進みやすくなります。大切なのは、IT化を「DX化の失敗」と捉えるのではなく、DX化に向かう途中の段階として位置づけ、次に何を変えるかを決めておくことです。

日本企業の成果の現状|効率化は出やすく、変革は出にくい

IPA(情報処理推進機構)の「DX動向2025」(2025年7月公開)は、日本・米国・ドイツの企業に、DXの取り組み内容ごとの成果の有無を尋ねています。日本企業の結果を整理すると、次のとおりです。

取り組みの内容 成果が出ている日本企業の割合
デジタイゼーション(紙やアナログ情報のデジタル化)6割前後
業務の効率化による生産性の向上6割弱
組織横断・全体の業務プロセスのデジタル化36.4%
新製品・サービスの創出18.8%
顧客起点の価値創出によるビジネスモデルの根本的な変革15.6%

調査は企業の回答にもとづくものですが、効率化の成果は出やすく、新しい価値や事業の変革は成果が出にくいという傾向が読み取れます(出典:IPA「DX動向2025」 図表4-2)。効率化で止まらないためには、導入の段階で「データを何に使うか」まで決めておくことが重要になります。

IT化で止まりやすい理由

IT化で止まってしまう企業には共通点があります。1つは、ツール導入の成果を「作業時間が何時間減ったか」だけで測っていることです。効率化の数字は出しやすい一方で、その時間を何に使うかが決まっていないと、変革にはつながりません。もう1つは、部署ごとに便利なツールを個別に選んだ結果、営業は案件管理ツール、経理は会計ソフト、総務は紙の申請、というように情報がばらばらのまま固定されてしまうことです。

後者の問題を防ぐには、個別の業務ツールを増やす前に、全社の連絡・依頼・ファイルのやり取りを1か所に集める共有基盤を用意しておくことが有効です。部署をまたいだやり取りの履歴が同じ場所に残るようになると、問い2の「データを誰が使うか」や問い4の「部署をまたいでいるか」を満たしやすくなります。ここまでの内容を、自社の情報の流れに当てはめて確認してみましょう。

自社の情報の流れは、IT化の手前で止まっていない?セルフチェック

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DX化が必要とされる背景|2025年の崖と競争環境の変化

DX化が必要とされる背景は、老朽化・複雑化した既存システムを放置すると経済損失につながるという「2025年の崖」の指摘と、デジタル技術によって競争の前提が変わっていることです。

「2025年の崖」は、DX化が急がれる理由として広く知られるようになった問題です。経済産業省が2018年に公表した「DXレポート」で、複雑化・老朽化した既存システム(レガシーシステム)を使い続けた場合に、2025年以降、最大で年間12兆円規模の経済損失が生じる可能性があると指摘されました(出典:経済産業省「DXレポート」概要)。DXレポートとその後の続編は、経済産業省のDX関連施策のページから確認できます。

この問題はIT化とDX化の違いを考えるうえでも示唆に富んでいます。DXレポートが課題として挙げたのは、部門ごとに作られたシステムが全社的なデータ活用を妨げていること、システムの中身を知る人材がいなくなり保守が難しくなること、維持管理費に予算を取られて新しい投資ができないことでした。つまり「IT化は進んでいたが、部門ごとの効率化にとどまり、全社の変革につながらなかった」状態が、崖の原因とされたのです。

もう1つの背景が、デジタル技術による競争環境の変化です。IPAのDX推進ポータル「DX SQUARE」は、DXが注目される理由として、企業に競争力の強化が求められていることと、新型コロナウイルスの流行で事業環境が変化したことの2点を挙げています。CDやDVDといったメディアの販売・レンタルからストリーミングサービスへビジネスモデルが転換し、業界の勢力図が10年にも満たない短期間で大きく変わった例も紹介されています(出典:IPA DX SQUARE)。

中小企業にとっての「崖」

大規模な基幹システムを持たない中小企業には関係がない、と考えるのは早計です。特定の担当者しか中身がわからないExcelのマクロ、更新が止まったままの業務ソフト、担当者の頭の中にしかない取引先ごとのルールなどは、規模が小さいだけで同じ構造の問題です。その担当者が異動や退職をした瞬間に業務が止まるリスクがあり、2025年という年を過ぎたあとも課題は残り続けます。まずは自社にこうした「一人しかわからない仕組み」がいくつあるかを書き出してみることが、崖を自社の問題として捉える出発点になります。

DX化で得られるメリット|効率化の先にあるもの

DX化のメリットは、IT化で得られる効率化の効果に加えて、事業や組織そのものの変化によって生まれる効果まで含まれる点にあります。

メリット 内容 IT化との違い
生産性の向上定型作業の自動化や情報の一元化で、探す・転記する・確認する手間が減る浮いた時間を提案や改善など付加価値の高い仕事に振り向けるところまで設計する
意思決定の速さ売上・在庫・問い合わせなどのデータをすぐに確認でき、経験や勘だけに頼らない判断がしやすくなる部署ごとのデータをつなげ、全社の判断に使える状態にする
新しい商品・サービスの創出顧客の利用データから、これまで見えなかったニーズや売り方の改善点が見つかる業務の効率化ではなく、顧客に届ける価値そのものを変える
従業員の負担軽減定型の入力・転記・確認が減り、人が判断や対話に時間を使えるようになる負担が減った分を何に使うかまで決めておく
顧客体験の向上予約・問い合わせ・購入の履歴を活用でき、顧客に合わせた案内や対応がしやすくなる顧客から見た価値が変わるところまで設計する
柔軟な働き方と事業継続業務や情報がオンラインで完結すれば、テレワークや災害時の業務継続(BCP)に対応しやすくなる場所に縛られない前提で業務の流れや人員配置を組み直す

メリットだけでなくデメリットや注意点も含めて判断したい場合は、DXのメリット・デメリットを中立解説|導入前に見る判断軸と小さく始める進め方で整理しています。

DX化の基本的な進め方|小さく始める5つの手順

DX化の進め方は、ツール選びから入るのではなく、変えたい業務と目的を先に決める順番が基本です。進め方の細部は企業によって異なりますが、一般的には次の順番で進めると、IT化で止まるのを防ぎやすくなります。

  1. 目的とビジョンを示す:経営層が「DX化で何を変えたいか」を自分の言葉で示します。
  2. 現状を棚卸しする:現在の業務・システム・データの状態を整理し、紙や属人化が残っている箇所を洗い出します。
  3. 優先順位をつけ、担当を決める:洗い出した課題のうち効果が大きく着手しやすいものから順位をつけ、推進担当者と協力部署を決めます。
  4. 身近な業務から小さく始める:社内の情報共有や申請など身近な業務のデジタル化から始め、データがたまる仕組みを整えます。
  5. 効果を確かめ、範囲を広げる:事前に決めた指標で効果を確かめ、たまったデータを使って業務やサービスの見直しへ広げます。

経済産業省は、中堅・中小企業の経営者がDXに取り組む際の参考として、「DXの進め方」と「DXの成功のポイント」をまとめた「中堅・中小企業等向けDX推進の手引き」を公開しています(出典:経済産業省「中堅・中小企業等向けDX推進の手引き」)。6つのステップでロードマップを作る具体的な手順はDX化の進め方|6ステップとロードマップの作り方、よくある失敗5つで解説しています。

DX化を進める際の課題とよくある失敗

DX化を進めるときにつまずきやすいポイントは、技術よりも進め方や体制にあることがほとんどです。代表的な課題と対策を整理します。

課題 起きやすいこと 対策の方向性
推進できる人材がいない外部に丸投げし、社内にノウハウが残らない業務の棚卸しと優先順位づけは社内で行い、技術面を外部に頼る
目的があいまい「DX化」自体が目的になり、ツール導入で終わる「何を変えたいか」を1文で言えるまで絞り込む
現場の抵抗新しいツールが使われず、元のやり方に戻る計画段階から現場の担当者を巻き込み、手間が減る業務から始める
予算の制約大がかりなシステム刷新を前提にして着手できない無料プランや少人数向けのクラウドサービスで小さく試す
成果が見えない続けるかやめるかを判断できず、自然消滅する処理時間や手戻り件数など、測れる指標を事前に決める

予算の制約と現場の抵抗は、毎日の連絡から変える

このうち、中小企業で特に多いのが「予算の制約」と「現場の抵抗」の組み合わせです。大きな投資をしないと始められないと考えると着手自体が遅れ、いきなり大きく変えようとすると現場がついてこられません。両方を避ける現実的な方法は、毎日発生していて多くの社員が手間を感じている業務、たとえば社内連絡、依頼の管理、ファイルの共有などから電子化し、「便利になった」という実感を先につくることです。

前に紹介したグランド印刷の導入事例では、会社がDXを進めようとすると従業員が「自分の仕事がなくなるのではないか」という不安を抱く場合があるため、会社側はDXの目的を明確にしたうえで、社員を信頼しているというスタンスを伝えることが大切だと語られています(取材時点の内容)。現場の抵抗は、ツールの使いにくさよりも、目的が伝わっていないことから生まれやすいといえます。

こうした業務は、連絡・依頼・ファイルのやり取りをまとめて扱えるビジネスチャットでも電子化しやすく、Chatworkにはフリープランも用意されています。ただし、フリープランで閲覧できるのは過去40日分、5,000件までと商品ページに記載されているため、運用が広がる前にプラン別の条件を資料で確認しておくと安心です。国も中堅・中小企業向けにDXの手引きや事例を公開しており、経済産業省のDX認定制度のように、取り組みを外部に示す仕組みも用意されています。

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DX化の身近な例と業種別の例

DX化の例は、身近な例で考え方をつかんでから、自社に近い業種の例に当てはめると理解しやすくなります。

身近な例|映像の視聴と、乗車券のICカード化

身近な例の1つが、映像の視聴です。ミラサポplusが挙げるレンタルビデオ店の例のように、店舗でビデオを貸し出す仕組みがインターネットの配信サービスに置き換わったことは、ビジネスモデルそのものが変わったDXの例です。IPAのDX SQUAREも、CDやDVDからストリーミングサービスへの転換を、業界の勢力図まで変えた例として紹介しています。

もう1つは、JR東日本の「モバイルSuica」です。IPAのDX SQUAREによると、切符をICカードにしたことで券売機での対応時間が減り、ほかの業務の生産性向上につながりました。ここまではIT化・デジタル化の段階です。さらに、「誰が、どこで、いつ乗り降りして、いくら使ったのか」という履歴データから移動時間や移動距離を分析し、鉄道だけでなくタクシーやシェアサイクルも含めた新しいサービスを生み出している点が、DX化にあたります(出典:IPA DX SQUARE)。どちらの例も、効率化で終わらず、データを使って提供するサービスそのものを変えています。

業種別に見るIT化とDX化の例

同じ業務でも、どこまで変えるかによってIT化にもDX化にもなります。業種ごとに、IT化の段階とDX化の段階を並べると違いがつかみやすくなります。以下は特定の企業の事例ではなく、よく見られる取り組みを一般化した例です。

業種 IT化の段階 DX化の段階
製造業紙の生産日報や点検記録をタブレット入力に切り替える稼働・不良のデータから故障の予兆をつかみ、保守の仕方や納期回答を変える
小売業POSレジで売上を自動集計する購買データと顧客情報を組み合わせ、品ぞろえや販促、店舗とネットの売り方を見直す
建設業現場写真や日報をクラウドで共有する蓄積した施工データを見積や工程計画に使い、受注の判断や人員配置を変える
飲食・サービス業電話予約をWeb予約に置き換える予約・来店履歴をもとに、メニューや営業時間、会員向けサービスを組み立て直す
士業・専門サービス書類のやり取りをメールからオンライン共有に変える定型業務の自動化で生まれた時間を顧問・相談業務に振り向け、提供するサービスの中身を変える

どの業種でも、左の列(IT化)を飛ばして右の列(DX化)だけを実現することはほとんどできません。データがたまる仕組みがなければ、データを使った変革も始められないからです。反対に、左の列を実施する段階で「このデータを将来どう使うか」を決めておけば、右の列への移行がずっと楽になります。前の見出しで紹介した5つの問いを、業種ごとの施策に当てはめて確認してみてください。公的機関が選んだ事例を業種別に確認したい場合は、DX事例|経産省選定の業種別事例と身近な社内DX・失敗例も参考になります。

どの業種の例でも出発点になるのは、依頼や確認のやり取りが記録として残り、あとから見直せる状態です。連絡や依頼を1か所にまとめる手段として、Chatworkの商品ページで機能と条件を確認できます。

よくある質問(FAQ)

Q1. DX化とは簡単にいうと何ですか?

A. デジタルを使って、仕事のやり方だけでなく、会社の価値の届け方まで変えることです。正確には、データとデジタル技術を使って製品・サービス、ビジネスモデル、組織や企業文化まで変革し、競争上の優位性をつくることを指します。DX(デジタルトランスフォーメーション)を進めることを「DX化」と呼びます。

Q2. DX化とIT化の違いは何ですか?

A. 一番の違いは目的です。IT化は既存の業務を速く・正確にする効率化が目的で、DX化はデータを使って事業や組織の仕組みを変え、顧客に選ばれる理由をつくることが目的です。IT化はDX化に向かうための手段の1つと位置づけられます。

Q3. DX化の身近な例は?

A. レンタルビデオ店での貸し出しがインターネットの動画配信に変わった例や、切符のICカード化で得た乗降の履歴データを分析し、新しい移動サービスにつなげているJR東日本の「モバイルSuica」の例があります(IPA DX SQUARE、ミラサポplus)。社内では、紙の申請を電子化したうえで、承認にかかった時間のデータから業務の流れを見直す取り組みも一例です。

Q4. ペーパーレス化はDX化にあたりますか?

A. ペーパーレス化だけでは、一般的にデジタル化・IT化の段階です。ただし、電子化した情報を部署をまたいで共有し、判断や顧客対応に活用する仕組みまでつなげれば、DX化に向けた重要な一歩になります。

Q5. 自社の施策がIT化かDX化かはどう判断すればよいですか?

A. やめる業務が決まっているか、生まれるデータを誰が使うか決まっているか、顧客にとって何かが変わるか、複数の部署にまたがっているか、経営層が目的を説明できるか、という5つの問いで確認すると判断しやすくなります。

Q6. 中小企業がDX化の第一歩でビジネスチャットなどを使う意味はありますか?

A. あります。連絡・依頼・ファイルのやり取りを1か所にまとめて記録として残すことで、情報が人ごとに散らばった状態を解消でき、部署をまたいでデータを活用する土台が整います。ただし、導入しただけでDX化になるわけではなく、目的とデータの使い道を決めておくことが前提です。機能やプランの条件は、資料や公式サイトで確認してください。

まとめ|DX化を正しく進めるための5つのこと

  1. 違いを目的で押さえる:IT化・デジタル化は効率化、DX化は事業や組織の変革が目的です。使う技術ではなく目的で見分けます。
  2. 5つの問いで施策を点検する:やめる業務、データの使い手、顧客への変化、部署横断、経営層の説明の5点を確認します。
  3. 自社の「崖」を棚卸しする:一人しか中身がわからない仕組みを書き出し、属人化のリスクを把握します。
  4. 情報の流れから小さく始める:社内連絡・依頼・ファイルのやり取りをまとめ、データがたまる仕組みを整えます。
  5. ツールの資料で機能と条件を確認する:ビジネスチャットなどを検討する場合は、Chatworkのような商品の資料で機能とプラン別の条件を確かめ、自社の目的に合うかを判断します。

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