SaaS営業とは|未経験からの始め方

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  • SaaS営業の特徴とThe Model型の分業がわかる
  • IS・FS・CS等の主要職種の役割がわかる
  • 求人動向と未経験からのリスキリング経路がわかる

SaaS営業への転職を考えたとき、一般的な営業職とどう違うのか、未経験からでも始められるのか、判断に迷うことがあります。本記事では、SaaS営業の特徴をThe Model型の役割分担と、未経験から始める実務ガイドとして整理します。職種別の年収相場を詳しく知りたい場合はSaaS営業の年収相場の記事、マーケティング側の役割分担を知りたい場合はSaaSマーケティングとはの記事もあわせてご覧ください。

目次

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  1. SaaS営業の特徴
  2. 主要職種|IS・FS・CS・SDR/BDRの役割分担
  3. 業務特性と適性
  4. 求人動向と未経験者向けのリスキリング経路
  5. 各職種で実際に評価される具体的な行動
  6. SaaS営業の理解でよくある失敗パターン3つ
  7. 転職活動で企業を見極める際のチェックポイント
  8. SaaS営業の現場で日常的に使われるツールと業務の流れ
  9. SaaS営業のキャリアパスと将来性
  10. 未経験からの応募書類・面接で伝えるべきポイント
  11. よくある質問(FAQ)
  12. まとめ|今日からできる3つのこと

SaaS営業の特徴

SaaS営業は「使い続けてもらって初めて利益になる」という収益構造を前提に、The Model型と呼ばれる分業体制で運用されるのが特徴です。一度の契約獲得で終わる営業とは異なり、契約後の利用継続を支える体制まで含めて設計されています。

主要職種|IS・FS・CS・SDR/BDRの役割分担

マーケティング、インサイドセールス(IS)、フィールドセールス(FS)、カスタマーサクセス(CS)という4段階の分業が、SaaS営業の標準的なモデルです。SDR/BDRは主にインサイドセールスの中で見込み顧客の開拓を担う役割として位置づけられます。

職種 役割
インサイドセールス(IS) 見込み顧客への非対面アプローチ
フィールドセールス(FS) 対面・オンラインでの商談・契約獲得
カスタマーサクセス(CS) 契約後の利用継続支援
図1:The Model型の役割分担

業務特性と適性

顧客の業務課題を理解する力、継続的な関係構築力、データに基づく振り返りの姿勢という点が、SaaS営業で求められる適性です。文系出身者でも、顧客理解や関係構築力を活かして活躍している例が見られます。

求人動向と未経験者向けのリスキリング経路

令和7年度の有効求人倍率は1.20倍と、求人優位の状況が続いており、継続的な採用ニーズが見られます。未経験者はまずインサイドセールスから始め、顧客対応の基礎を学びながらフィールドセールスやカスタマーサクセスへ進む経路が一般的です。教育訓練給付制度を活用すれば、受講費用の20%から70%程度が補助される場合があります。

SaaS営業の実務を体感するには、現場で使われている営業支援ツール(SFA)がどのような機能・比較軸で選ばれているかを見ておくと、業界理解の第一歩になります。SFAは商談履歴や案件進捗を一元管理するツールで、インサイドセールスからフィールドセールスまで、SaaS営業職の多くが日常的に触れる代表的なツールです。

各職種で実際に評価される具体的な行動

The Model型の各職種は、それぞれ異なる指標で評価されるため、自分がどの職種に向いているかを判断する際は、日々どのような行動が求められるかを具体的にイメージしておくことが役立ちます。

インサイドセールスは、電話やメール、オンライン商談ツールを使って見込み顧客と接点を持ち、フィールドセールスへ引き継ぐ商談機会をどれだけ創出できたかが評価の中心になります。1日に多くの見込み顧客と接点を持つ必要があるため、限られた時間の中で要点を簡潔に伝えるコミュニケーション力や、断られても次のアプローチに切り替えられる精神的な粘り強さが求められます。

フィールドセールスは、インサイドセールスから引き継いだ商談を実際の契約につなげる役割で、契約金額や契約件数といった成果が評価に直結します。顧客の業務課題を深くヒアリングし、自社サービスがその課題をどう解決できるかを提案する力が求められるため、単なる商品説明にとどまらず、顧客企業の事業内容や業界特有の事情まで理解しようとする姿勢が重視されます。

カスタマーサクセスは、契約後の顧客がサービスを継続して利用し続けているか、さらに利用範囲を広げているかが評価の指標になります。契約直後の顧客に対して丁寧なオンボーディング(導入支援)を行い、その後も定期的に利用状況を確認しながら、活用が停滞している顧客には改めて使い方を提案するといった、地道なフォローアップの積み重ねが求められる職種です。

SaaS営業の理解でよくある失敗パターン3つ

契約獲得だけを目的と考える、分業体制の役割を混同する、未経験からの経路を確認せず転職するという3つが、SaaS営業の理解でよく見られる失敗の典型です。

失敗パターン1:契約獲得だけを目的と考える。利用継続を支える視点が欠け、解約が増えるケースです。契約後の関係構築まで含めて考えることが回避策になります。

失敗パターン2:分業体制の役割を混同する。IS・FS・CSの役割を取り違え、求人選びで判断を誤るケースです。4段階の分業を正確に理解することが回避策になります。

失敗パターン3:未経験からの経路を確認せず転職する。いきなりフィールドセールスを目指し、基礎が不足するケースです。インサイドセールスから始める経路を確認することが回避策になります。

転職活動で企業を見極める際のチェックポイント

SaaS営業の求人を比較検討する際は、募集要項の職種名だけでなく、その企業がThe Model型の分業体制をどこまで整えているかを確認しておくと、入社後のミスマッチを減らせます。

企業によっては、インサイドセールス・フィールドセールス・カスタマーサクセスが明確に分業されておらず、1人の営業担当者が新規開拓から契約後のフォローまで一貫して担当している場合もあります。分業体制が整っている企業では、自分が担当する業務範囲が明確な分、専門性を磨きやすい一方、事業のフェーズが早い企業では、幅広い業務を経験できる分、1人あたりの業務負荷が大きくなる傾向があります。求人票や面接の場で、実際の業務範囲や、他の職種とどう連携しているかを具体的に質問しておくと、入社後の働き方をイメージしやすくなります。

また、SaaS営業は成果指標が数値で明確に示されやすい職種のため、目標設定の頻度や、目標未達時のフォロー体制、評価にインセンティブがどの程度反映されるかも、事前に確認しておきたいポイントです。特にインサイドセールスからのキャリアアップを考えている場合は、フィールドセールスやカスタマーサクセスへの異動実績があるかどうかも、その企業でキャリアを積みやすいかを判断する材料になります。

SaaS営業の現場で日常的に使われるツールと業務の流れ

SaaS営業の実務は、SFA(営業支援システム)やCRM(顧客関係管理システム)への日々の入力を土台に進められる点が、従来型の営業と異なる特徴です。商談の記録や進捗管理を勘や紙のメモに頼るのではなく、システム上に蓄積したデータをチーム全体で共有しながら動くのが標準的なスタイルになっています。

インサイドセールスの担当者は、1日の中で数十件規模の架電やメール送信を行うことが珍しくなく、その結果をSFAに逐一記録していきます。誰にいつ連絡し、どのような反応があったかが可視化されることで、フィールドセールスへの引き継ぎがスムーズになるだけでなく、チーム全体でどのアプローチが商談化しやすいかを振り返る材料にもなります。架電の合間には、オンライン商談ツールを使った顧客とのやり取りも発生するため、複数のツールを並行して使いこなす基本的なITリテラシーが求められます。

フィールドセールスの段階では、CRMに蓄積された過去のやり取りの履歴を確認したうえで商談に臨み、商談後はどのような提案を行い顧客がどう反応したかを記録します。この記録が次のカスタマーサクセスの担当者に引き継がれることで、契約直後のオンボーディングを、顧客の状況を踏まえた形でスムーズに始められます。The Model型の分業体制が機能するかどうかは、こうしたツール上の情報共有が丁寧に行われているかに大きく左右されるため、未経験からSaaS営業を志す場合は、特定の製品知識よりも先に、こうしたデータドリブンな働き方に慣れる姿勢を持っておくと、入社後のキャッチアップが早まります。

また、カスタマーサクセスの担当者は、顧客のログイン頻度や機能の利用状況といった定量データをダッシュボードで確認しながら、利用が停滞している顧客を早期に見つけ出し、個別にフォローする動き方が一般的です。契約更新のタイミングが近づく前から、こうしたデータをもとに顧客との関係を継続的に築いておくことが、解約防止につながる実務上のポイントとされています。

SaaS営業のキャリアパスと将来性

SaaS営業でキャリアを積んだ人材の多くは、特定の職種にとどまらず、複数の役割を経験しながら市場価値を高めていく傾向があります。インサイドセールスから始めてフィールドセールスやカスタマーサクセスへ進むという縦の異動だけでなく、経験を積んだ後にマネジメント職や、他部門との橋渡し役として活躍する道も選択肢として広がっています。

フィールドセールスで一定の実績を積んだ後は、チームリーダーやセールスマネージャーとして、メンバーの商談同行や案件のレビューを担う役割に進むケースが多く見られます。数値目標を追う立場から、チーム全体の成果を最大化する立場へと視点を切り替える必要があるため、プレイヤーとして優秀だった人が必ずしもマネジメントに向いているとは限らない点には留意が必要ですが、分業体制の中で他職種の業務を理解してきた経験は、チームをまとめるうえでの土台になります。

カスタマーサクセスの経験を積んだ人材の中には、顧客の活用データを踏まえて製品改善を提案する役割や、大口顧客を専任で担当するカスタマーサクセスマネージャーとしてキャリアを重ねる人もいます。顧客の業務課題を深く理解し、自社サービスの機能改善につなげる視点は、プロダクト部門やマーケティング部門との連携が求められる場面でも活かせるため、営業職の枠を越えてキャリアの選択肢を広げやすい点も、SaaS営業ならではの特徴といえます。

SaaS市場全体が拡大を続ける中で、既存顧客の解約を防ぎながら利用範囲を広げていく動き(アップセル・クロスセル)の重要性は増しており、契約後の関係構築を担うカスタマーサクセスの専門性は、今後さらに評価される可能性があります。転職先を選ぶ際は、目先の職種名だけでなく、将来的にどのようなキャリアの広がりが見込めるかという観点も踏まえて検討すると、長期的な満足度につながりやすくなります。

未経験からの応募書類・面接で伝えるべきポイント

未経験からSaaS営業に応募する場合、前職の営業経験そのものよりも、顧客の課題を理解しようとする姿勢や、数値目標に対してどのように向き合ってきたかを具体的に伝えることが重要です。SaaS営業は成果が数値で明確に示されやすい職種のため、面接官は応募者が目標達成に向けてどのような行動を取ってきたかを重視する傾向があります。

異業種からの転職者であれば、前職での顧客対応や課題解決の経験を、SaaS営業のどの職種の業務に近いかという観点で整理し直すと、面接官に伝わりやすくなります。たとえば、日々多くの顧客と接点を持ち優先順位をつけて対応してきた経験はインサイドセールスの業務に、顧客の要望を丁寧にヒアリングして提案につなげてきた経験はフィールドセールスの業務に、それぞれ近い側面があります。応募先の企業がThe Model型の分業体制のどの職種を募集しているかを事前に確認し、自分の経験と結びつけて説明できるよう準備しておくと、選考を通過しやすくなります。

面接では、なぜSaaS営業という職種に関心を持ったのか、単発の契約獲得ではなく顧客との継続的な関係構築にどう向き合いたいかを、自分の言葉で説明できるようにしておくことも大切です。志望動機が曖昧なまま面接に臨むと、分業体制の一部だけを見て応募している印象を与えてしまう場合があるため、事前にインサイドセールス・フィールドセールス・カスタマーサクセスそれぞれの役割を理解したうえで、自分がどの職種でどのように貢献したいかを整理しておくことをおすすめします。

よくある質問(FAQ)

Q1. 未経験からSaaS営業を始めるにはどうすればよいですか?

A. まずインサイドセールスから始め、顧客対応の基礎を学びながらステップアップする経路が一般的です。

Q2. なぜインサイドセールスから始めるのが推奨されますか?

A. 非対面でのアプローチを通じて、顧客対応の基礎を体系的に学べるためです。

Q3. 文系出身でもSaaS営業に向いていますか?

A. 顧客理解や関係構築力を活かして活躍している例が見られます。

Q4. 教育訓練給付制度は活用できますか?

A. 対象講座であれば、受講費用の20%から70%程度が補助される場合があります。

Q5. SDR/BDRとは何ですか?

A. 主にインサイドセールスの中で見込み顧客の開拓を担う役割です。

Q6. SaaS営業の求人動向はどうなっていますか?

A. 令和7年度の有効求人倍率は1.20倍と、求人優位の状況が続いています。

まとめ|今日からできる3つのこと

  1. 契約後の関係構築まで考える:契約獲得だけを目的にしません。
  2. 4段階の分業を理解する:役割を混同しません。
  3. インサイドセールスから経路を確認する:いきなり上位職を目指しません。

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