DX補助金と自治体|企業が使える制度と自治体向け交付金の違い【2026年度】

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  • DX補助金と自治体の2つの関係がわかる
  • 企業向けと自治体向けの制度を区別できる
  • 申請前の確認点と失敗の対策がわかる

「DX補助金 自治体」は、企業が自治体の補助金を探す場合と、自治体自身が国の補助金・交付金を使う場合の2通りの意味で検索されています。企業が使える制度は、国の補助金・助成金と、都道府県や市区町村の独自制度の2階建てです。自治体が使える制度は、内閣府の新しい地方経済・生活環境創生交付金や総務省のデジタル基盤改革支援基金など、国から自治体へ交付されるもので、民間企業や町内会が直接申請する制度ではありません。本記事では、中小企業庁・内閣府・総務省・東京都などの公開情報をもとに、2つの意味を分けて制度と申請前の確認点を整理します。

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目次

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  1. 「DX補助金 自治体」の2つの意味と、申請で増える社内の承認
  2. 企業が使えるDX補助金・助成金とは|国と自治体、2階建ての制度構造
  3. 自治体が受け取る国のDX交付金|新しい地方経済・生活環境創生交付金とデジタル基盤改革支援基金
  4. 2026年度の主要制度:デジタル化・AI導入補助金/ものづくり補助金/DXリスキリング助成金
  5. 自治体独自のDX補助金|東京都の例と探し方
  6. 申請前に確認すべき5つのポイント(対象経費・補助率・二重申請禁止)
  7. 申請から受給までの流れ
  8. よくある失敗パターン4つ
  9. 補助金活用の効果をどう確認するか
  10. よくある質問(FAQ)
  11. まとめ
  12. 参考文献

「DX補助金 自治体」の2つの意味と、申請で増える社内の承認

「DX補助金 自治体」とは、企業が使える自治体の補助金と、自治体が受け取る国の交付金という2つの制度群を指す検索で、申請する立場によって見るべき制度が変わります。

立場 主な制度 申請する人 本記事の章
企業・事業者 国の補助金・助成金、都道府県・市区町村の独自制度 企業が自社で申請 2階建ての制度構造、2026年度の主要制度、自治体独自の補助金
自治体(都道府県・市区町村) 新しい地方経済・生活環境創生交付金、デジタル基盤改革支援基金 自治体が国に申請 自治体が受け取る国のDX交付金
町内会・自治会・地域団体 市区町村が独自に設ける補助 団体が市区町村に申請 自治体独自の補助金の探し方

どの立場でも共通するのは、補助金が後払いで、多くの制度で交付決定の前に契約した経費は対象外になることです。そのため、導入ツールの選定と見積の承認、交付決定後の契約の承認、支払いの承認、実績報告に添える書類の確認というように、手続きの節目ごとに社内の申請と決裁が発生します。

この申請と承認を紙やExcelの申請書でメールに載せて回していると、承認待ちで書類が止まったり、どれが最新版かわからなくなったりして、交付決定から実績報告までの期限に響きやすくなります。申請と承認の流れをシステム化する場合の一例が、株式会社コラボスタイルが提供するコラボフローです。今使っているExcelの申請書をWebフォームに変換でき、承認経路は用意された部品を並べて設計できます。申請時や判定時の自動条件分岐、代理申請、一括承認のほか、停滞している書類の検索やリマインドメールといった運用面の機能もあります。一方で、クラウド版には1ユーザーにつき5GBの容量制限があるため、添付書類が多い運用では確認しておきたいところです。料金はプランによって異なるため、資料や公式サイトで確認してください。なお、すべてのワークフローシステムが補助金の対象になるわけではなく、対象かどうかはデジタル化・AI導入補助金などの登録ツールで別途確認が必要です。

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同事例によると、同組合は年間1,000件を超える文書を紙で処理しており、キャビネットの占有や文書件名簿の手書き管理が事務負担になっていたとのことです。自治体や、自治体が関わる組織でも、決裁の回付は補助金の手続きとは別に、日常の業務として積み上がっています。

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企業が使えるDX補助金・助成金とは|国と自治体、2階建ての制度構造

企業が使えるDX補助金・助成金とは、ITツールの導入や設備投資、デジタル人材の育成などに取り組む際に、国や自治体がその費用の一部を支援する制度の総称です。「DX補助金」という名前の制度が1つあるわけではなく、目的の異なる複数の制度をまとめてこう呼んでいます。

全体像は、国の制度を1階、都道府県や市区町村の独自制度を2階とする「2階建て」で考えると整理しやすくなります。DX認定やDX加算など、補助金以外のDX関連制度との違いは、DX認定・DX補助金・DX加算・DX検定の4制度を整理した記事も参考にしてください。

区分 主な実施主体 特徴
1階:国の制度 中小企業庁、中小企業基盤整備機構、厚生労働省など 全国の事業者が対象で予算規模が大きい。公募回数が多く、要件や審査は全国一律
2階:自治体の制度 都道府県、市区町村、自治体の外郭団体など その地域に事業所がある企業が対象。専門家派遣や国の制度の自己負担分への上乗せなど、地域の実情に合わせた内容が多い

また、「補助金」と「助成金」にも違いがあります。補助金は主に経済産業省系の制度で、公募期間内に申請し、審査で採択された事業者だけが受け取れます。一方、助成金は主に厚生労働省系の制度で、雇用や人材育成に関する要件を満たせば原則として受給できます。DXの場合、ITツールや設備の導入には補助金、社員のデジタル研修には助成金が使われるのが一般的です。

どちらも、原則として費用を先に自社で支払い、事業の完了後に報告をしてから補助金・助成金が支払われる「後払い」です。導入時点では全額を用意する必要がある点も押さえておきましょう。

自治体が受け取る国のDX交付金|新しい地方経済・生活環境創生交付金とデジタル基盤改革支援基金

自治体が使える国のDX関連の財源は、内閣府の新しい地方経済・生活環境創生交付金と、総務省のデジタル基盤改革支援基金が中心で、どちらも対象は地方公共団体です。企業向けの補助金とは申請する主体も使い道も異なるため、混同しないようにしましょう。

制度 所管 対象 規模・補助率 主な使い道
新しい地方経済・生活環境創生交付金 内閣府地方創生推進室、内閣官房の新しい地方経済・生活環境創生本部事務局ほか 都道府県・市区町村 令和6年度補正予算額は1,000億円。補助率は類型ごとに異なる デジタル技術を活用した地域課題の解決、地域独自の取組み、防災など
デジタル基盤改革支援基金 総務省 地方公共団体 法律で義務付けられた情報システムの移行経費は国費で措置(補助率10分の10)。基金の合計額は7,182億円 自治体情報システムの標準準拠システムへの移行

新しい地方経済・生活環境創生交付金

令和6年度補正予算で、新設の第2世代交付金のほか、デジタル技術を活用した地域課題の解決を支えるデジタル実装型、地域防災緊急整備型、地域産業構造転換インフラ整備推進型の4つで構成されました。資金は国から都道府県や市区町村に交付されます。デジタル実装型は、旧デジタル田園都市国家構想交付金のデジタル実装タイプを引き継ぐもので、検索すると旧名称で書かれた解説も多く見つかります。令和8年度の公募要領や補助率は類型ごとに異なるため、申請を検討する自治体は内閣府の最新資料で確認してください。

デジタル基盤改革支援基金

自治体情報システムの標準化に伴う移行費用を支える仕組みです。総務省の令和8年2月13日付の資料によると、法律で義務付けられた自治体情報システムの移行に要する経費は国費で措置され、補助率は10分の10で基金に計上されています。令和7年度末までの移行が難しい「特定移行支援システム」に対応するため、基金の設置年限は5年延長され、令和12年度末までとされました。同資料では、特定移行支援システムは令和7年10月末時点で5,009システム(全34,592システムの14.5%)、該当する団体は743団体(1,788団体のうち41.6%)と示されています。

どちらも対象は地方公共団体で、企業や町内会が直接申請する制度ではありません。企業にとっては、自治体のDX事業がこうした財源で進む場合に、システムの導入や運用の委託先として関わる形が考えられます。町内会や自治会などの地域団体が使えるデジタル化の補助は、市区町村が独自に設けている場合があるため、後述の「自治体独自のDX補助金」の探し方で、市区町村の窓口やサイトを確認してください。

2026年度の主要制度:デジタル化・AI導入補助金/ものづくり補助金/DXリスキリング助成金

企業が使える国のDX関連制度は、2026年度に大きく再編され、IT導入補助金は「デジタル化・AI導入補助金」に、ものづくり補助金は新事業進出補助金と統合されて「新事業進出・ものづくり商業サービス補助金」になりました。主な制度を目的別に整理します。

制度名 主な対象 補助率・上限額の目安
デジタル化・AI導入補助金(旧IT導入補助金) 登録されたITツール(ソフトウェア、クラウド利用料など)の導入 通常枠は補助率2分の1(要件により3分の2)、補助額5万円から450万円
新事業進出・ものづくり商業サービス補助金 革新的な製品・サービスの開発や新事業進出に伴う設備投資 補助率2分の1(小規模企業等は3分の2)。上限は枠により2,500万円から7,000万円(賃上げ特例で増額あり)
人材開発支援助成金(事業展開等リスキリング支援コース) DX化や新規事業に伴う社員の訓練 中小企業は訓練経費の75%、訓練中の賃金は1人1時間あたり1,000円

表の数値は2026年9月時点の公開情報をもとにした目安です。補助率や上限額は申請枠、企業規模、賃上げの有無などで変わるため、申請前には必ず各制度の最新の公募要領を確認してください。

デジタル化・AI導入補助金

中小企業・小規模事業者の生産性向上を目的に、AIを含むITツールの導入費用を支援する制度です。2026年度は通常枠、インボイス枠(インボイス対応類型、電子取引類型)、セキュリティ対策推進枠、複数者連携デジタル化・AI導入枠の5つの申請枠が設けられています。申請はIT導入支援事業者と共同で行う仕組みで、GビズIDプライムの取得と、情報処理推進機構(IPA)のSECURITY ACTIONの宣言が必要です。電子契約システムや会計ソフトなど、DXの入口となるツールの導入に最も使いやすい制度といえます。

新事業進出・ものづくり商業サービス補助金

新製品・新サービスの開発や、既存事業とは異なる市場への進出に伴う設備投資を支援する制度です。補助額が大きい一方、補助事業終了後の事業計画で、付加価値額の年平均成長率4.0%以上、1人あたり給与支給総額の年平均成長率3.5%以上などの達成が求められます。ITツールの単純な導入ではなく、事業そのものを変える規模の投資に向いた制度です。

中小企業省力化投資補助金

人手不足に直面する中小企業が、省力化につながる設備やシステムを導入する費用を支援する制度です。事務局が登録した汎用製品の中から選んで導入する「カタログ注文型」と、自社の現場や業務に合わせた設備導入・システム構築を支援する「一般型」の2つの類型があります。公式サイトによると、補助上限はカタログ注文型が最大1,500万円、一般型が最大1億円で、カタログ注文型は交付申請を随時受け付けています(2026年9月時点)。ソフトウェア中心のITツール導入ならデジタル化・AI導入補助金、配膳ロボットや自動化設備のように人の作業そのものを置き換える投資なら省力化投資補助金、というように、導入するものの性質で使い分けると候補を絞り込みやすくなります。

DXリスキリング関連の助成金

ツールを導入しても、社員が使いこなせなければDXは進みません。厚生労働省の人材開発支援助成金(事業展開等リスキリング支援コース)は、DX化などに伴って社員に新たな知識や技能を習得させる訓練の経費と、訓練期間中の賃金の一部を助成します。なお、助成金は年度ごとに内容が見直されることがあるため、利用を考える場合は厚生労働省や労働局の最新情報を確認し、早めに計画を立てることをおすすめします。自治体にも独自のリスキリング助成金があり、後述する東京都の制度がその一例です。

自治体独自のDX補助金|東京都の例と探し方

自治体独自のDX補助金は、国の制度より対象地域が限られるぶん、競争が比較的緩やかで、専門家による伴走支援がセットになっている場合が多いのが特徴です。ここでは、制度が充実している東京都の例を紹介します。

制度名(実施主体) 内容 助成率・限度額
DX推進トータルサポート事業 生産性向上コース(東京都、東京都中小企業振興公社) アドバイザーによる計画策定支援と、デジタル技術を活用した機器・システムの導入経費の助成 2分の1以内(小規模企業は3分の2以内)、賃上げ計画を策定すると4分の3以内(小規模企業は5分の4以内)。限度額1,500万円(大幅賃上げ枠は2,000万円)
DXリスキリング助成金(東京しごと財団) 都内中小企業が社員に受講させるDX関連の研修費用を助成 助成対象経費の4分の3(1人1研修あたり上限7万5,000円)、1社あたり上限100万円

東京都以外でも、多くの道府県や市区町村がDXやIT導入に関する補助金を用意しています。内容は「ITツール導入費の一部補助」「専門家派遣やコンサルティング費用の補助」「国の補助金を使った場合の自己負担分への上乗せ」などさまざまです。企業も町内会などの地域団体も、自社・自団体の地域の制度は、次の方法で探せます。

  • J-Net21の「支援情報ヘッドライン」:中小企業基盤整備機構が運営し、国と全国の自治体の支援制度を地域やキーワードで検索できる
  • jGrants(Jグランツ):国や自治体の補助金の電子申請システムで、公募中の補助金を検索できる
  • 自治体の公式サイト:都道府県や市区町村の産業振興課、商工課などのページで「DX」「デジタル化」「IT導入」と検索する
  • 地域の相談窓口:商工会議所、商工会、よろず支援拠点に問い合わせると、地域の最新の制度を教えてもらえる

自治体の制度は予算がなくなり次第締め切られることが多く、募集期間も短い傾向があります。使える制度を見つけてから導入ツールを選び始めると、募集期間内に申請が間に合わないこともあります。導入候補のツールと費用の見積もりを事前に固めておき、社内の承認の流れも整えておけば、制度が見つかったときにすぐ申請に動けます。

申請前に確認すべき5つのポイント(対象経費・補助率・二重申請禁止)

補助金は、申請前の確認不足で対象外になったり、不採択になったりするケースが少なくありません。申請前に次の5点を確認しましょう。

ポイント1:自社が対象事業者に当てはまるか

多くの制度は、中小企業基本法などで定める中小企業・小規模事業者を対象としています。資本金と従業員数の基準は業種ごとに異なるため、自社の業種の基準を確認しましょう。自治体の制度では、その地域に本店や主たる事業所があることが条件になるのが一般的です。

ポイント2:導入したい経費が対象経費に含まれるか

同じITツールでも、制度によって対象になる経費の範囲が異なります。ソフトウェアの購入費は対象でもパソコンなどのハードウェアは対象外、クラウドの利用料は最大2年分まで、といった条件があります。見積もりを取る際は、どの費用が対象経費になるかを項目ごとに分けてもらいましょう。

ポイント3:補助率と自己負担額を把握しているか

補助率が2分の1なら、残りの半分は自己負担です。また、補助金は後払いのため、導入時には全額を立て替える必要があります。自己負担分と立て替え期間の資金繰りを、事前に計算しておきましょう。

ポイント4:同じ経費で複数の補助金を受けようとしていないか

国の補助金同士では、同じ経費に対して重複して補助を受けることはできません。国と自治体の制度の併用も、制度によって可否が異なります。自治体の上乗せ補助のように併用を前提とした制度もあれば、国の補助金を受けた経費は対象外とする制度もあります。併用を考える場合は、導入するツールや経費をどの制度に割り当てるかを切り分け、それぞれの公募要領で併用の条件を確認しましょう。

ポイント5:申請に必要な準備を済ませているか

国の補助金の多くはjGrantsによる電子申請で、GビズIDプライムのアカウントが必要です。アカウントの発行には一定の期間がかかるため、早めに取得しておきましょう。デジタル化・AI導入補助金では、SECURITY ACTIONの宣言も申請要件です。また、賃上げなどの要件がある制度では、達成できなかった場合に補助金の返還を求められることがあるため、無理のない計画を立てることが大切です。

申請から受給までの流れ

国の補助金の多くは、制度の選定、事前準備、申請と審査、事業の実施、実績報告、効果報告の順に進み、後払いのため入金まで数か月以上かかることもあります。制度によって細かな手続きは異なりますが、全体のスケジュールを最初に把握しておくことが大切です。

  1. 制度の選定と公募要領の確認:導入したいものと自社の条件から制度を選び、対象経費、補助率、公募期間、審査の加点項目を確認する。
  2. 事前準備:GビズIDプライムの取得、見積もりの取得、事業計画の作成を進める。デジタル化・AI導入補助金ではIT導入支援事業者の選定もこの段階で行う。
  3. 申請と審査:jGrantsなどで申請し、審査を受ける。採択されると交付決定の通知が届く。
  4. 事業の実施:交付決定の後に、ツールや設備を契約・導入し、代金を支払う。
  5. 実績報告と補助金の受給:導入の完了後に、支払いの証拠書類などを添えて実績報告を行い、確定検査を経て補助金が振り込まれる。
  6. 効果報告:制度によっては、受給後も一定期間、生産性や賃金の状況を報告する。

自治体の制度では、申請前に事前相談や専門家の訪問を必須としているものもあります。東京都のDX推進トータルサポート事業のように、アドバイザーの支援を受けてから助成金を申請する形の制度もあるため、公募要領で申請までの手順を必ず確認しましょう。

この流れのうち、見積の承認、交付決定後の契約と支払いの承認、実績報告に添える書類の確認は、いずれも社内の申請と決裁を伴います。次のチェックで、自社の今のやり方を確かめてみてください。

補助金の申請・承認の回し方、今のやり方で大丈夫?セルフチェック

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よくある失敗パターン4つ

DX補助金の申請でよくある失敗は、交付決定前の契約、補助金ありきのツール選び、国の制度だけを調べること、申請直前の準備の4つです。対策とあわせて表にまとめます。

失敗パターン(Before) 起きること 対策(After)
交付決定の前にツールを契約・購入してしまう 多くの制度で、交付決定前に発注・契約した経費は補助の対象外になる 公募要領で対象となる契約時期を確認し、交付決定を受けてから契約する
補助金ありきでツールを選ぶ 業務に合わず使われないまま、自己負担分と利用料だけが残る 改善したい業務と導入効果を先に決め、複数のツールを比較してから制度を選ぶ
国の制度しか調べない 使えたはずの自治体の上乗せ補助や専門家派遣を見逃す J-Net21や自治体の公式サイトで、地域独自の制度もあわせて確認する
申請直前に準備を始める GビズIDの発行や見積もりの取得が締切に間に合わない アカウント取得と導入候補の見積もりを、制度を探す段階から並行して進める

補助金ありきのツール選びを避けるための考え方は、中小企業のDX推進ガイドでも整理しています。

補助金活用の効果をどう確認するか

補助金を使ったあとは、導入前に決めた指標と現在の数値を記録し、事業完了後や一定期間後の報告に備える必要があります。多くの制度では、生産性や賃金の状況を報告する義務があり、デジタル化・AI導入補助金でも導入後の効果報告が求められます。

導入したツール 効果を測る指標の例
ワークフローシステム 申請から承認までの日数、承認待ちで止まっている件数、差し戻しの件数
会計・請求書発行ソフト 月次決算の締めにかかる日数、請求書発行にかかる時間
勤怠管理・給与計算システム 給与計算にかかる時間、打刻漏れや計算ミスの件数
受発注・在庫管理システム 受注処理の時間、欠品や誤出荷の件数

たとえばワークフローシステムであれば、導入前に、月に何件の申請があり、申請から承認までに何日かかっているか、承認待ちで止まる書類が月に何件あるかを記録しておくと、導入後の変化を具体的な数字で示せます。こうした数字は、効果報告だけでなく、次の補助金を申請する際の事業計画の根拠にもなります。導入するツールの費用と削減できる手間を比べておくことは、補助金を使うかどうかにかかわらず、投資判断の基本です。

申請と承認の回付に手間がかかっている会社は、制度を探す前に、承認の流れを見直しておく価値があります。コラボフローのように、Excelの申請書をそのまま使い始められるワークフローシステムの機能は、資料で確認できます。

よくある質問(FAQ)

Q1. DX推進のための国の補助金には、どのような種類がありますか?

A. 企業向けには、ITツールの導入を支援するデジタル化・AI導入補助金、設備投資を支援する新事業進出・ものづくり商業サービス補助金、社員の訓練を支援する人材開発支援助成金があります。これに加えて、都道府県や市区町村が独自の補助金や専門家派遣を実施しています。自治体自身が使える制度は、内閣府の新しい地方経済・生活環境創生交付金や総務省のデジタル基盤改革支援基金です。

Q2. 令和8年度のDX補助金はいくらですか?

A. 制度ごとに異なります。デジタル化・AI導入補助金の通常枠は補助率が原則2分の1、補助額は5万円から450万円です。新事業進出・ものづくり商業サービス補助金は枠により上限2,500万円から7,000万円、東京都のDX推進トータルサポート事業は限度額1,500万円です。詳細は各制度の最新の公募要領で確認してください。

Q3. 自治体のDX補助金はどうやって探せばよいですか?

A. 中小企業基盤整備機構が運営するJ-Net21の支援情報ヘッドラインで、地域やキーワードを指定して検索するのが効率的です。あわせて、都道府県や市区町村の公式サイトの産業振興に関するページや、地域の商工会議所、商工会、よろず支援拠点にも確認しましょう。

Q4. 自治体自身が使える国のDX補助金・交付金はありますか?

A. あります。内閣府の新しい地方経済・生活環境創生交付金は、デジタル技術を活用した地域課題の解決などを支援する交付金で、国から都道府県や市区町村に交付されます。総務省のデジタル基盤改革支援基金は、自治体情報システムの標準準拠システムへの移行経費を国費で措置するもので、補助率は10分の10です。どちらも対象は地方公共団体で、企業や町内会が直接申請する制度ではありません。

Q5. 国と自治体の補助金は併用できますか?

A. 制度によって異なります。国の補助金同士で同じ経費に重複して補助を受けることはできませんが、自治体の制度には国の補助金の自己負担分に上乗せするものもあります。併用を考える場合は、経費をどの制度に割り当てるかを切り分け、それぞれの公募要領で併用の条件を確認してください。

Q6. DX補助金で導入するツールはどう選べばよいですか?

A. 補助金の有無より先に、手間やコストが大きい業務を洗い出し、改善したい業務に合うツールを複数比較して選びます。申請書や稟議の回付に手間がかかっているなら、ワークフローシステムのように申請と承認の流れを整えるツールが候補になります。対象かどうかは、各制度の登録ツールや対象経費で確認しましょう。

まとめ

「DX補助金 自治体」は、企業が使える制度と自治体が受け取る制度の2つに分けて考えると整理しやすくなります。本記事のポイントを整理します。

  1. DX補助金は特定の1制度ではなく、国と自治体の複数の補助金・助成金の総称である。
  2. 企業向けは国と自治体の2階建てで、2026年度はIT導入補助金がデジタル化・AI導入補助金に、ものづくり補助金が新事業進出・ものづくり商業サービス補助金に再編された。
  3. 自治体自身が使える制度は、内閣府の新しい地方経済・生活環境創生交付金と総務省のデジタル基盤改革支援基金で、企業や町内会は直接申請できない。
  4. 申請前には対象事業者、対象経費、補助率、併用の可否、GビズIDなどの準備を確認する。
  5. 交付決定前の契約や補助金ありきのツール選びを避け、導入前から効果を測る指標を記録しておく。
  6. 見積、契約、実績報告と続く社内の申請と承認の流れを、制度を探す段階から見直し、必要ならワークフローシステムも検討する。

まずは、自社で手間やコストがかかっている業務を書き出し、改善に使えそうなツールと費用の目安を把握するところから始めましょう。導入したいものが決まれば、国と地元の自治体の制度を並べて比較し、最も条件の合う制度を選べるようになります。

参考文献

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