マズローの欲求階層説とは?5段階の意味と組織運営への活かし方をわかりやすく解説

Check!

  • 5段階の意味と欠乏・成長欲求、自己超越がわかる
  • 階層ごとの施策と、組織変化で揺らぐ欲求がわかる
  • 理論の限界と関連理論との違い、状態の測り方がわかる

マズローの欲求階層説とは、人間の欲求を生理的欲求・安全の欲求・社会的欲求・承認の欲求・自己実現の欲求の5段階に分け、下位の欲求がある程度満たされると上位の欲求が行動の動機として強まると考える心理学の理論です。アメリカの心理学者アブラハム・マズローが1943年の論文で提唱し、「欲求5段階説」「欲求段階説」とも呼ばれます。名前や図は研修で知っていても、自社の組織運営にどう使えばよいのか、理論どおりに施策を打っても社員の反応が変わらないのはなぜか、と迷う方は少なくありません。本記事では、5段階の意味と限界を押さえたうえで、階層ごとのマネジメント施策、組織が変わるときに揺らぐ欲求、関連理論との違いを整理します。

マズローの理論、どこから職場に使う?かんたん診断

Q1. いま一番知りたいのは?

目次

開く

閉じる

  1. 理論を職場で使う前に|社員の欲求の満たされ方は、聞かないとわからない
  2. マズローの欲求階層説とは|5段階の意味と提唱の背景
  3. 階層ごとの具体的なマネジメント施策
  4. 組織が変わるとき、どの欲求が揺らぐのか
  5. 顧客のニーズを読み解く|マーケティングでの使い方
  6. 理論を導入する際によくある誤解・失敗パターン
  7. マズローの欲求階層説への批判と限界
  8. 関連する理論との違い|ハーズバーグの二要因理論など
  9. よくある質問(FAQ)
  10. まとめ
  11. 参考文献

理論を職場で使う前に|社員の欲求の満たされ方は、聞かないとわからない

マズローの欲求階層説を職場で使うときの前提は、社員がいまどの欲求で満たされていないかを、部署ごとに確認することです。

階層説は「下の階層が満たされたら上の階層に進む」と説明されがちですが、マズロー自身は1943年の論文で、欲求は100%満たされてから次の欲求が現れるわけではないと述べています。同じ論文には、平均的な市民の充足度を生理的欲求で約85%、安全の欲求で約70%、社会的欲求で約50%、承認の欲求で約40%、自己実現の欲求で約10%とする例が出てきますが、論文自身が任意の数字だと断っている例示です。つまり人は、どの階層も「部分的に満たされ、部分的に満たされていない」状態にあり、その配分は人や部署によって違います。管理職の印象や面談の雰囲気だけで社員の階層を決めると、雇用に不安のある層に成長機会の施策ばかりを用意する、といったずれが起こります。

そこで役立つのが、従業員アンケートを定期的に実施し、職場の人間関係、評価への納得感、仕事のやりがいといった項目を部署単位で数値にする組織診断ツールです。階層説の言葉に置き換えると、社会的欲求や承認の欲求、自己実現の欲求がどの程度満たされているかを、部署ごとに、時間を追って比べられるようになります。下の表は、自社の掲載サービス3つについて、商品ページで確認できた内容を役割の違いで並べたものです。順位や優劣をつけたものではありません。

社員の状態を把握する組織診断ツール 3つの役割の違い

自社の状況を選ぶと、合うサービスが強調されます。優劣ではなく役割の違いで並べています

自社の状況:

この状況に合う一例:Wevoxは、2-3分で答えられるパルスサーベイを定期的に配信し、状態の変化を追えます。

資料を無料ダウンロード

この状況に合う一例:ラフールサーベイは、設問ごとの回答を深掘りし、スコアの背景にある要因まで分析できます。

資料を無料ダウンロード

この状況に合う一例:ミキワメAI 適性検査は、社員の性格傾向の分析を、配属や受け入れを話し合う材料にできます。

資料を無料ダウンロード
サービス Wevox ラフールサーベイ ミキワメAI 適性検査
向いている会社 現場主体で短いサーベイを高頻度に回し、変化を追いたい会社 要因まで調べ、対策の検討も支援を受けたい会社 受け入れや配属の見直しに、性格傾向の材料を加えたい会社
特徴 パルスサーベイ、AIによる結果の要約、他社との偏差値比較 メンタル・フィジカル・エンゲージメントなどを調査、専任担当が伴走 社員の受検結果から社内の傾向を分析、配属やオンボーディングにも活用
注意したい点 高度分析・セキュリティのオプションは別途契約が必要 対策に効くオプションは見積もりでの依頼 採用向けの適性検査で、欲求の満たされ具合を測るサーベイではない
資料・詳細

3サービスの資料をまとめて請求(入力は1回・無料)

まとめて資料をダウンロード

表は横にスクロールできます。料金はプランによって異なるため、資料や公式サイトで確認してください。

社員の状態を短い間隔で追いたい場合の一例が、株式会社アトラエが提供する「Wevox」です。商品ページによると、パルスサーベイは月1-2回の配信でも2-3分ほどで回答でき、結果はリアルタイムで自動集計されてスコアやグラフで表示されます。他社との比較は「仕事への熱中」「組織への共感」「チームワーク」「健康的な職場」「待遇」の5項目で行われます。本記事の階層説に重ねるなら、待遇や健康的な職場は生理的欲求と安全の欲求、チームワークは社会的欲求、仕事への熱中や組織への共感は承認や自己実現の欲求に近い項目として読み替える目安になりますが、Wevox自体が階層説にもとづく指標というわけではありません。注意点として、高度分析やセキュリティのオプションは別途契約が必要です。料金はプランによって異なるため、資料や公式サイトで確認してください。

株式会社アトラエ

Wevox

Wevox

株式会社アトラエ

Wevox

組織のパフォーマンスが向上!まずは導入したいあらゆる企業におすすめ

全体評価
3.7 (3件)
30秒で完了!かんたん入力 資料を無料ダウンロード
料金・機能をまとめて確認 サービス詳細はこちら
30秒で完了!かんたん入力 資料を無料ダウンロード
料金・機能をまとめて確認 サービス詳細はこちら

1人当たり300円/月~で気軽にサーベイを始められ、AIによるビッグデータを基にしたサポートと組織のコミュニケーション強化を図れるツールを選択するなら、Wevoxの導入がおすすめです。

評判・口コミを紹介

Wevoxが最も手軽に経営幹部へ意見を届けられるツールだと感じている従業員が多いように思います。直属の上司に相談しづらい、あるいは、どこに相談すればいいかわからないような悩みを伝えられることに加え、匿名であることにメリットを感じている従業員が多いようです。

導入事例(NECネッツエスアイ・サービス株式会社)|株式会社アトラエ

GOOD

おすすめ!

  • 1ヶ月の無料トライアルがあり、最低利用人数・最低利用年数なし、初期費用や契約の縛りもない
  • 測定機能だけでなく「学習支援」や「活用支援」サービスも提供
  • 充実した機能で使いやすく、金融や物流・飲食・ITなど、あらゆる業種・業界で導入ができる
MORE

気になる…

  • 高度分析・セキュリティオプションなどは別途契約が必要
評価・口コミ(一部抜粋)
3.7
  • 当社では、この結果をもとに部署ごとにエンゲージメント指数をはかり、チーム単位でエンゲージメント指数をもっと上げていこう、というエンゲージメント活動をスタートしました。普段関わりの少ない他部署メンバーと交流する機会を作る等、このサービスを通して直接業務には関係なくとも仕事のモチベーションを上げるためにどうしたらいいか、と考える機会ができたことが大きなメリットだと思います。

  • 社員の満足度や不満ポイントを毎月認識できるので、納得度の高い福利厚生や不満が多い社内施策などリアルボイスを回収できる。さらに、毎月のポイント推移が見れるのでスコアが上がっているのか下がっているのかなど分析するのに便利。

  • サービスを導入したことで、これまで感覚に頼っていた組織の状態を定量的に可視化できるようになり、エンゲージメントの低下や離職リスクを早期に発見できるようになりました。スマホでも簡単に回答できるユーザーインターフェースで、回答率が高く、現場の声をリアルタイムで把握可能でした。グループ単位での分析やアドバイスコメントもあり、具体的な改善アクションにつなげやすい点を評価しています

Wevoxの公式サイトには、ナガセヴィータ株式会社(従業員500-999名・製造)が2021年に導入し、全社のスコアで「やりがい」が弱い点などを確認して、経営層向けの研修につなげた経緯が掲載されています(個別の事例であり、効果は会社の規模や運用によって異なります)。

全社のスコアを直視したときに、どうしても看過できない2つの大きな課題が見えてきたのです。

出典:Wevox公式サイトのEngagement Story(ナガセヴィータ株式会社)

マズローの欲求階層説とは|5段階の意味と提唱の背景

マズローの欲求階層説とは、人間の欲求を「生理的欲求」「安全の欲求」「社会的欲求」「承認の欲求」「自己実現の欲求」の5段階に分け、下位の欲求がある程度満たされると、より上位の欲求が行動の動機として強まると考える理論です。アメリカの心理学者アブラハム・マズローが1943年の論文「人間の動機づけに関する理論(A Theory of Human Motivation)」で提唱しました。日本では「欲求5段階説」「欲求段階説」とも呼ばれます。

マズローは、人間の問題行動や病理を中心に研究していた当時の心理学に対して、人が健康に成長し、自分の可能性を発揮していく側面に光を当てようとしました。この立場は人間性心理学と呼ばれ、欲求階層説はその代表的な考え方です。人は単に報酬や罰で動くのではなく、満たされていない欲求を満たそうとして行動する、という見方が理論の土台にあります。5段階の基本を別の角度から確認したい方は、マズローの欲求とは?5段階の意味とビジネス活用法を解説やマズローの欲求5段階説とは?意味とビジネスでの活用法をわかりやすく解説もあわせて参考にしてください。

5つの欲求の内容と職場での具体例

5つの欲求を、一般的な意味と職場に置き換えた場合の具体例で整理すると次のようになります。

段階 欲求の内容 職場に置き換えた例
第1段階:生理的欲求 食事・睡眠・休息など、生命を維持するための基本的な欲求 生活できる水準の給与、十分な休憩と休日、無理のない労働時間
第2段階:安全の欲求 危険や不安を避け、安定した状態を保ちたい欲求 雇用の安定、安全な作業環境、ハラスメントのない職場、ルールの予測可能性
第3段階:社会的欲求(所属と愛の欲求) 集団に受け入れられ、仲間とつながっていたい欲求 チームの一員だと感じられること、相談できる上司や同僚がいること
第4段階:承認の欲求 他者から認められたい欲求と、自分を価値ある存在だと思いたい欲求 成果が正当に評価されること、役割や責任を任されること、感謝されること
第5段階:自己実現の欲求 自分の能力や可能性を最大限に発揮し、なりうる自分になりたい欲求 挑戦したい仕事に取り組めること、専門性を高められること、裁量があること

承認の欲求は、さらに「他者からの承認」と「自己尊重」の2つに分けて説明されることがあります。前者は地位や評判、注目を求める欲求、後者は自分の能力に自信を持ちたい、自立していたいという欲求です。職場で表彰や昇格だけを用意しても満足度が上がりにくいのは、自分で決めて進められる裁量のような、自己尊重につながる要素が欠けている場合があるためです。

欠乏欲求と成長欲求の違い

5段階のうち、生理的欲求から承認の欲求までの4つは「欠乏欲求」、自己実現の欲求は「成長欲求」と呼ばれます。欠乏欲求は、足りないときに強く意識され、満たされると動機としての力が弱まる性質があります。給与や休日に不満があるときは強く求めても、十分に満たされた後は、それ以上増えてもやる気が大きく伸び続けるわけではありません。一方の成長欲求は、満たされるほどさらに求める気持ちが強まるとされ、学びや挑戦の機会がある人ほど次の挑戦を求める、という形で現れます。

この区別は組織運営で特に重要です。欠乏欲求に関わる条件は「不足をなくす」ことが目的で、充実させすぎても効果は頭打ちになります。成長欲求に関わる施策は「伸ばす」ことが目的で、継続的に機会を用意するほど効果が積み上がります。施策を考えるときは、どちらの性質の欲求を相手にしているのかを意識しておくと、投資の配分を判断しやすくなります。

5段階の3つの分類|物質的か精神的か、外的か内的か

解説記事では、5段階をさらに3つの軸で分けて説明することがあります。マズロー自身の区分というより、理解を助けるための一般的な整理です。

分類の軸 区分の内容
物質的か精神的か 生理的欲求と安全の欲求は生きるために必要な物質的欲求、社会的欲求・承認の欲求・自己実現の欲求は心の満足にかかわる精神的欲求
外的か内的か 生理的欲求・安全の欲求・社会的欲求は外部環境を満たしたい外的欲求、承認の欲求・自己実現の欲求は自分の内面を満たしたい内的欲求
欠乏か成長か 生理的欲求から承認の欲求までは不足を満たす欠乏欲求、自己実現の欲求は自分を高めたい成長欲求

職場に置き換えると、物質的欲求は労働条件や職場環境といった「整えるもの」、精神的欲求は関係性や評価、仕事の中身といった「育てるもの」と考えると、施策を分けやすくなります。

6段階目「自己超越の欲求」と7段階・8段階

マズローは晩年、自己実現のさらに先に「自己超越」という段階があると論じました。自分個人の成功や成長を超えて、社会や他者、より大きな目的に貢献したいという欲求です。そのため、欲求階層説を6段階で説明する資料もあります。また、承認の欲求と自己実現の欲求の間に「知る・理解する欲求(認知的欲求)」や「美を求める欲求(審美的欲求)」を加えて、7段階や8段階で紹介されることもあります。1943年の論文にも、知りたい、理解したいという欲求についての記述があり、段階の数は資料によって異なります。

組織運営の観点では、自己超越の欲求は、事業の社会的な意義やパーパスへの共感として現れます。「自分の仕事が誰の役に立っているかがわかる」状態をつくることは、この欲求に応える取り組みといえます。ただし、下位の欲求が満たされていない職場で理念ばかりを語ると、かえって反発を招くことがある点には注意が必要です。

ピラミッド図はマズロー本人が描いたものではない

欲求階層説といえばピラミッドの図が定番ですが、この図はマズロー自身の論文に描かれたものではなく、後に経営学や教育の分野で理論を紹介する際に広まった表現だといわれています。ピラミッドで描くと「下の段を完全に満たさないと上に進めない」「上の段ほど人数が少ない」という印象を与えやすく、理論の本来の趣旨とずれることがあります。マズロー自身は、各欲求は同時に部分的に満たされており、ある欲求が完全に満たされる前に次の欲求が現れることもあると述べています。図はあくまで理解の補助として使い、厳密な順序を示すものとは考えないほうが実務では扱いやすくなります。

階層ごとの具体的なマネジメント施策

欲求階層説を組織運営に応用するときの基本は、「社員の多くがどの階層で満たされていないか」を見極め、その階層に対応する施策を優先することです。階層ごとの主な施策を整理すると次のとおりです。

階層 主な施策 満たされていないときのサイン
生理的欲求 適正な給与水準、長時間労働の是正、休憩・休暇の確保、作業環境の整備 疲労による欠勤やミスの増加、残業時間の偏り
安全の欲求 雇用条件の明確化、評価・処遇ルールの開示、ハラスメント防止、メンタルヘルス対策 会社の将来や評価への不安の声、指示待ちの増加
社会的欲求 オンボーディング、1on1、チーム内の対話の場、部署を越えた交流 新人の早期離職、孤立感、情報が共有されない
承認の欲求 評価基準の透明化、日常的なフィードバック、役割や権限の委譲、表彰制度 「頑張っても評価されない」という不満、主体的な提案の減少
自己実現の欲求 キャリア面談、挑戦的な仕事の任せ方、学習機会、社内公募 優秀層の転職、仕事のマンネリ化、成長実感の欠如

生理的欲求と安全の欲求|土台を整える施策

土台となる2つの階層は、主に労働条件や職場環境の整備で応えます。長時間労働が常態化している、休日に連絡が来る、評価や処遇のルールが説明されないといった状態は、それだけで上位の欲求に向けた施策の効果を打ち消してしまいます。特に安全の欲求は、身体的な安全だけでなく、「この職場で安心して意見を言えるか」「来年も同じ条件で働けるか」という心理的な安定も含みます。就業規則や評価制度を文書で示し、変更するときは理由と移行期間を丁寧に説明することが、安全の欲求に応える基本です。

メンタルヘルス対策もこの階層に含まれます。ストレスチェックは2015年から労働安全衛生法で事業者に実施が義務づけられており、従来は努力義務とされていた労働者数50人未満の事業場も、令和10年(2028年)4月1日から義務化されると厚生労働省が案内しています。本人へのフィードバックに加えて、部署単位の集団分析を行えば、どの部署で負担が大きいかを把握し、職場環境の改善に活かせます。集団分析は努力義務ですが、有効な手段です。(出典:https://www.mhlw.go.jp/bunya/roudoukijun/anzeneisei12/index.html)

社会的欲求と承認の欲求|関係性と評価の施策

中間の2つの階層は、上司や同僚との関係性、評価のあり方で応えます。社会的欲求が満たされない典型的な場面は入社直後と異動直後です。業務の説明だけで終わらせず、相談相手を決める、チームの会議に早めに参加してもらうといった受け入れの設計が、早期離職の予防につながります。リモートワークが中心の職場では、雑談や偶発的な会話が減るため、意識的に対話の場をつくる必要があります。

承認の欲求に応えるには、年に1回の評価面談だけでなく、日常的なフィードバックが欠かせません。成果が出たときにその場で具体的に伝える、プロセスや工夫も認める、評価の基準と結果の理由を説明する、といった積み重ねが「認められている」という実感をつくります。表彰制度は目立つ施策ですが、一部の人しか対象にならない仕組みだと、それ以外の多くの社員の承認欲求は満たされないままになる点に注意が必要です。

自己実現の欲求|成長と挑戦の施策

最上位の自己実現の欲求には、仕事そのものの中身で応えるのが基本です。本人が伸ばしたい能力を面談で確認し、それに近い仕事や役割を少しずつ任せる、社内公募や部署を越えたプロジェクトに参加できるようにする、学習の時間や費用を支援する、といった施策が考えられます。自己実現の形は人によって大きく異なるため、全員に同じ研修を受けさせるより、選択肢を用意して本人に選んでもらうほうが効果的です。管理職の役割は、答えを与えることよりも、本人が目指したい方向を言葉にする手助けをすることにあります。

ここまでの施策のうち、受け入れ(社会的欲求)と配属や役割の付与(承認と自己実現の欲求)は、人によって何を重視するかの違いが大きい領域です。同じオンボーディングでも、手厚い声かけを求める人もいれば、早く裁量を持ちたい人もいます。こうした個人差を印象だけで判断せず、性格傾向という材料も加えて話し合う方法の一例が、株式会社リーディングマークが提供する「ミキワメAI 適性検査」です。商品ページによると、社員の受検結果から自社の性格傾向を分析し、チームや部署ごとの傾向をもとに配属・転属を検討でき、収集したデータは配属後のオンボーディングやマネジメントにも活用できます。注意点として、採用向けの適性検査であり、欲求の満たされ具合を測るサーベイではないこと、紙や会場での受検には対応していないことが挙げられます。料金はプランによって異なるため、資料や公式サイトで確認してください。

株式会社リーディングマーク

ミキワメAI 適性検査

ミキワメAI 適性検査

株式会社リーディングマーク

ミキワメAI 適性検査

従業員は無料で受検!低コストで採用ミスマッチを防止したい企業におすすめ

30秒で完了!かんたん入力 資料を無料ダウンロード
料金・機能をまとめて確認 サービス詳細はこちら
30秒で完了!かんたん入力 資料を無料ダウンロード
料金・機能をまとめて確認 サービス詳細はこちら

評価・口コミを紹介

以前は新卒採用者の50%にあたる人数が退職していたところ、ミキワメ導入から現在(2024年1月)まで新卒退職者がゼロになりました。導入前後の背景が異なるので、単純に数値を比較できないのですが、ミキワメのおかげで早期退職者が減ったのは紛れもない事実です。

導入事例(アサヒ物産株式会社)|株式会社リーディングマーク
GOOD

おすすめ!

  • 受検から分析・活用まで一貫したサービスを低コストで使える
  • 性格分析に特化しているため、活躍する人材の適正配属を実現
  • 充実したコンテンツと「カスタマーサクセスチーム」による丁寧な支援
MORE

気になる…

  • 紙での受検や会場での受検には対応していない

ミキワメ公式サイトの導入事例には、株式会社シーユーシー・ホスピス(従業員1,516人・2024年5月時点)が人事制度の見直しに先立って現状分析のために導入した事例が掲載されています(個別の事例であり、効果は会社の規模や運用によって異なります)。

社員のタイプが可視化できただけでなく、職場には様々な社員がいるという認識が生まれ、相互理解が生まれ始めた。

出典:ミキワメ公式サイトの導入事例(株式会社シーユーシー・ホスピス)

組織が変わるとき、どの欲求が揺らぐのか

欲求階層説は、平常時の動機づけだけでなく、組織が変化する局面で社員の反応を読み解くときにも役立ちます。人事制度の改定、組織再編、新しいシステムの導入や業務のデジタル化といった変化は、それまで満たされていた欲求を一時的に不安定にします。どの欲求が揺らぐかを事前に想定しておくと、反発や混乱への手当てを先回りして準備できます。

変化の例 揺らぎやすい欲求 社員の受け止め方の例 先回りの手当て
業務のデジタル化・自動化 安全の欲求、承認の欲求 自分の仕事がなくなるのでは、これまでの熟練が評価されなくなるのでは 目的と雇用への影響を先に説明し、新しい役割と習得の支援を示す
人事評価制度の改定 安全の欲求、承認の欲求 給与が下がるのでは、何を頑張れば評価されるのかわからない 移行措置と評価基準を文書で示し、説明会で質問を受ける
組織再編・異動 社会的欲求 慣れた仲間と離れる、新しい上司との関係が不安 早い段階で1on1を設定し、新チームでの受け入れを設計する
リモートワークへの移行 社会的欲求、承認の欲求 孤立感、頑張りが見えにくく評価されないのでは 定期的な対話の場と、成果やプロセスを共有する仕組みをつくる

変化への反発は、新しい取り組みそのものへの反対というより、下位の欲求が脅かされたことへの自然な反応であることが少なくありません。たとえば業務のデジタル化を「生産性が上がり、もっと付加価値の高い仕事に挑戦できる」と自己実現の言葉だけで説明しても、雇用や評価に不安を抱える社員には届きにくくなります。まず安全の欲求に関わる疑問に答え、次に新しい役割での承認や成長の機会を示す、という順番で説明すると、受け止め方が変わりやすくなります。

そのうえで、変化の前後で同じ設問のアンケートを取り、どの部署でどの項目が下がったかを確認しておくと、手当ての優先順位をつけやすくなります。一度きりの調査では前後の差が見えないため、短い設問を定期的に配信して推移を追える仕組みがあると、変化の兆しにも早く気づけます。

Wevox

変化の前後を、短いサーベイで継続して追いたい会社に

Wevoxの資料を無料でダウンロードできます

無料・30秒で完了 資料を無料ダウンロード

顧客のニーズを読み解く|マーケティングでの使い方

マーケティングでは、マズローの欲求階層説を、顧客が商品やサービスに求めている欲求がどの階層にあるかを整理する枠組みとして使います。同じ商品でも、顧客が求める価値は階層によって異なるためです。

階層 飲食店を例にした顧客ニーズ
生理的欲求 空腹を満たしたい
安全の欲求 衛生的で、安心して口にできる食材を選びたい
社会的欲求 家族や友人と一緒に過ごせる場がほしい
承認の欲求 特別な店を選べる人だと思われたい、感謝や評価を得たい
自己実現の欲求 自分らしい食体験や、こだわりを表現できる場を選びたい

実際の分析では、顧客を特定の階層に分類して決めつけるのではなく、「この商品は、どの欲求にどう応えているか」「応えきれていない欲求はどこか」を確認するために使うのが現実的です。BtoBの商品でも、安全の欲求(失敗したくない)、承認の欲求(社内で評価されたい)といった担当者の欲求が購買の背景にあることがあります。マーケティングへの応用をさらに知りたい方は、マズローの欲求5段階説とは?ビジネス活用・マーケティング・採用への応用を解説も参考になります。

理論を導入する際によくある誤解・失敗パターン

欲求階層説はわかりやすい理論であるがゆえに、単純化しすぎた使い方をすると、かえって施策が空回りします。組織運営でよく見られる誤解と、その見直し方を整理します。

よくある誤解・失敗 何が問題か 見直し方
全社員を同じ階層にいるとみなして一律の施策を打つ 部署・職種・ライフステージで満たされている欲求は異なり、施策が一部の人にしか響かない 部署や属性ごとに状態を把握し、優先する施策を分ける
下の階層が100%満たされるまで上の施策をしない 欲求は同時に部分的に満たされるもので、成長機会の提供を先送りすると優秀層が離れる 土台の改善と並行して、上位の欲求に応える施策も小さく始める
給与や福利厚生を上げ続ければやる気も上がり続けると考える 欠乏欲求は満たされると動機としての力が弱まり、効果が頭打ちになる 不足の解消を目標にし、それ以上は承認や成長の施策に配分する
管理職の印象だけで社員の階層を判断する 部下は上司に本音を言いにくく、満足しているように見えても実態とずれる 無記名のアンケートや外部の診断を併用し、定期的に数値で確認する
理論で社員を分類し、レッテルを貼る 「この人は承認欲求が強い」といった決めつけは、本人の不信感を招く 個人の評価ではなく、職場環境を見直すための枠組みとして使う

これらの失敗に共通するのは、社員の状態を推測で決めてしまっている点です。欲求階層説はあくまで考えるための枠組みであり、自社の社員がいまどの欲求で困っているのかは、実際に聞いてみなければわかりません。定期的なアンケートで職場の人間関係、評価への納得感、成長の実感といった項目を測り、部署ごとの差や時系列の変化を確認できるようにしておくと、理論を実務に落とし込みやすくなります。こうした測定と分析をまとめて行えるのが組織診断ツールです。今の把握の仕方で足りているかを、次のチェックで確かめてみてください。

社員の状態の把握、今のやり方で足りていますか?セルフチェック

当てはまるものを選んでください(登録不要)

マズローの欲求階層説への批判と限界

欲求階層説は広く知られている一方で、学術的にはさまざまな批判も受けています。組織運営に使う際は、限界を理解したうえで「考えるための枠組み」として扱うことが大切です。

  • 実証的な裏付けが弱い:その後の実証研究では、欲求が5段階の順序どおりに現れるという結果は一貫しては確認されていないとされています。マズロー自身も、理論を厳密な実験で検証したわけではありませんでした。
  • 順序が固定的ではない:生活が苦しくても芸術や信念を優先する人がいるように、欲求の優先順位は人や状況によって入れ替わります。
  • 文化による違い:個人の自己実現を最上位に置く考え方は、個人主義的な文化を前提にしているという指摘があります。集団への所属や調和を重視する文化では、社会的欲求の位置づけが異なる可能性があります。
  • 価値観が含まれている:自己実現こそが望ましい状態だという前提自体が、一つの価値観であるという批判もあります。

こうした限界があっても、欲求階層説が長く使われ続けているのは、人の動機を「足りないものを満たす」と「成長を求める」という2つの方向から整理できるわかりやすさにあります。実務では、理論の順序を厳密に当てはめるより、「この施策はどの欲求に応えるものか」「いまの職場で不足しているのはどれか」を確認するためのチェックリストとして使うのが現実的です。

関連する理論との違い|ハーズバーグの二要因理論など

欲求階層説は、後に多くの動機づけ理論の出発点になりました。組織運営でよく一緒に紹介される理論との違いを整理します。

理論(提唱者) 主な考え方 欲求階層説との違い
二要因理論(フレデリック・ハーズバーグ) 仕事の満足をもたらす「動機づけ要因」と、不満を防ぐ「衛生要因」は別物である 給与や労働条件は不満を減らしても満足は生まない、と職場の要因に絞って整理した
X理論・Y理論(ダグラス・マグレガー) 人は命令がないと働かないとみるX理論と、自ら目標に向かうとみるY理論を対比した 欲求階層説を土台に、管理者の人間観がマネジメント手法を左右すると論じた
ERG理論(クレイトン・アルダファー) 欲求を生存(E)・関係(R)・成長(G)の3つにまとめた 複数の欲求が同時に働き、上位が満たされないと下位の欲求が強まることもあるとした
達成動機理論(デビッド・マクレランド) 人の動機を達成・権力・親和の3つの欲求で説明した 欲求に階層はなく、どの欲求が強いかは人によって異なると考えた

実務で特に組み合わせやすいのはハーズバーグの二要因理論です。欲求階層説の下位の欲求は衛生要因に、承認や自己実現の欲求は動機づけ要因におおむね対応します。「給与や環境を整えるのは不満をなくすため、やる気を高めるのは仕事の中身と承認」と整理すると、施策ごとの役割がはっきりします。また、ERG理論の「上位が満たされないと下位の欲求が強まる」という考え方は、成長機会がない職場で待遇への不満が高まりやすい現象の説明に使えます。複数の理論を比べながら、自社の状況に合う見方を選ぶとよいでしょう。

二要因理論の考え方を職場に持ち込むと、「不満を防ぐ条件」と「満足を高める要素」を分けて把握する必要が出てきます。待遇や職場環境への不満・リスクと、仕事のやりがいや成長の実感は、全体の平均点にまとめると見えにくくなるためです。この両面を一つのサーベイで調べる方法の一例が、株式会社ラフールが提供する「ラフールサーベイ」です。商品ページによると、エンゲージメントや従業員満足度、仕事のやりがい、人間関係、組織理解、離職・ハラスメントリスクのほか、メンタル・フィジカルの状態も調査でき、設問ごとの回答を深掘りしてスコアの背景にある要因まで分析できます。ディープサーベイには厚生労働省準拠のストレスチェックも内包され、専任担当者が運用から結果の読み解き、対策の検討まで伴走します。注意点として、対策につながるオプションサービスは見積もりでの依頼になり、一部の専門サービスは別途費用がかかる場合があります。料金は企業規模や利用内容によって異なるため、資料や公式サイトで確認してください。

株式会社ラフール

ラフールサーベイ

ラフールサーベイ

株式会社ラフール

ラフールサーベイ

課題発見にも◎サポート体制の手厚さを求める企業におすすめ

30秒で完了!かんたん入力 資料を無料ダウンロード
料金・機能をまとめて確認 サービス詳細はこちら
30秒で完了!かんたん入力 資料を無料ダウンロード
料金・機能をまとめて確認 サービス詳細はこちら

企業に関わる人すべてが身体的・精神的・社会的に満ち足りた状態を実現し、従業員のセルフマネジメントを促進するなら、ラフールサーベイの導入がおすすめです。

評判・口コミを紹介

「ショートサーベイ」で把握できる、メンタル・フィジカル・エンゲージメントの結果をもとに、気になる点数が出ている時、振れ幅が大きい時などに、社員に声をかけたり、面談を行うようにしています。

悪化する前に未然に対応できるようになったことは大きな利点です。

活用事例(株式会社平山組)|株式会社ラフール

GOOD

おすすめ!

  • 専任担当による、徹底的なサポートを受けられる
  • 組織の状態を可視化するための設問を網羅し、強みと課題の発見につながる
  • 従業員設定や実施プランの自動作成など、簡単に導入や運用が行える
MORE

気になる…

  • 組織課題解決に効果的なオプションサービスは見積もりで依頼

ラフールサーベイの導入・活用事例には、株式会社プログレス(約120名・IT)が2022年に導入し、月1回のショートサーベイと年2回のディープサーベイで個人と組織の変化を追っている事例が掲載されています(個別の事例であり、効果は会社の規模や運用によって異なります)。

回答率100%、年間離職率を全社員の1割未満に抑制する成果を実現

出典:ラフールサーベイ公式サイトの導入・活用事例(株式会社プログレス)

よくある質問(FAQ)

Q1. マズローの欲求階層説の基本的な階層は何ですか?

A. 生理的欲求、安全の欲求、社会的欲求(所属と愛の欲求)、承認の欲求、自己実現の欲求の5段階です。生理的欲求は食事・睡眠・休息など生命を維持するための欲求で、最も土台にあたります。日本では「欲求5段階説」「欲求段階説」とも呼ばれ、同じ理論を指しています。

Q2. マズローの欲求5段階説の例を教えてください。

A. 職場では、生理的欲求は生活できる水準の給与や十分な休息、安全の欲求は雇用の安定やハラスメントのない環境、社会的欲求はチームの一員だと感じられること、承認の欲求は成果が正当に評価されること、自己実現の欲求は挑戦したい仕事に取り組めることが例になります。日常の例では、空腹を満たす食事から、友人と過ごす食事、自分らしい食体験へと、求めるものが変わっていく流れです。

Q3. マズローの欲求階層説に6段階目や7段階目はありますか?

A. 晩年に論じられた自己超越の欲求を6段階目として加える資料があります。また、承認の欲求と自己実現の欲求の間に、知る・理解する欲求(認知的欲求)と美を求める欲求(審美的欲求)を加えて、7段階や8段階で紹介する資料もあります。5段階が最も一般的ですが、段階の数は資料によって異なります。

Q4. 下の階層の欲求が満たされないと、上の階層の欲求は生まれないのですか?

A. 必ずしもそうではありません。マズロー自身も、各欲求は同時に部分的に満たされており、完全に満たされる前に次の欲求が現れることもあると述べています。ピラミッドの図は理解の補助であり、厳密な順序を示すものではないと考えるのが実務的です。

Q5. 欲求階層説を組織運営に活かすには、何から始めればよいですか?

A. まず社員の多くがどの欲求で満たされていないかを把握することから始めます。管理職の印象だけで判断せず、無記名のアンケートや組織診断ツールで、労働条件、人間関係、評価への納得感、成長の実感などを部署ごとに確認すると、優先して取り組むべき施策が見えてきます。

Q6. 欲求階層説にはどのような批判がありますか?

A. 欲求が5段階の順序どおりに現れることが実証研究で一貫して確認されていない、欲求の優先順位は人や状況で入れ替わる、自己実現を最上位に置く考え方は個人主義的な文化を前提にしている、といった批判があります。実務では厳密な法則ではなく、考えるための枠組みとして使うのが適切です。

まとめ

マズローの欲求階層説を組織運営に活かすためのポイントは、次の5つです。

  1. 欲求階層説は、生理的欲求、安全の欲求、社会的欲求、承認の欲求、自己実現の欲求の5段階で人の動機を整理した理論で、晩年には6段階目の自己超越の欲求も論じられた
  2. 下位の4つは不足をなくすことが目的の欠乏欲求、自己実現は機会を広げるほど伸びる成長欲求として、施策の性質を分けて考える
  3. 階層ごとに、労働条件と安心できる環境、関係性と受け入れ、評価とフィードバック、成長と挑戦の機会という形で施策を対応させる
  4. 制度改定や業務のデジタル化など組織が変わる局面では、安全や承認の欲求が揺らぎやすいことを想定し、先回りして説明と手当てを行う
  5. 理論の順序を厳密に当てはめず、社員の状態をアンケートや組織診断ツールで定期的に把握し、自社に合うサービスの資料を比べて検討する

欲求階層説は、人がなぜ動くのかを考えるための出発点として、今も十分に役立つ理論です。まずは自社の社員がどの欲求で困っているのかを確かめるところから始めてみてください。

参考文献

同じカテゴリの記事を探す

同じタグの記事を探す

同じタグの記事はありません

top