在籍証明書とは?必要な場面・在職証明書との違い・もらい方を解説
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- 在籍証明書と似た書類の違いがわかる
- 場面ごとに提出先が見る点がわかる
- もらい方と代わりの書類がわかる
在籍証明書とは、従業員が会社に在籍している(または在籍していた)事実を、会社が証明する書類です。法律で様式や発行が定められたものではなく、住宅ローンや賃貸の審査、保育所の申請、在留資格の手続きなど、提出先が在籍を確認したい場面で求められます。在職証明書とほぼ同じ意味で使われる一方、退職者に請求されたら交付が必要になる退職証明書や、保育所の申請に使う就労証明書とは別の書類です。本記事では、必要になる場面と提出先が見ている点、似た書類との違い、もらい方と代わりになる書類、発行する会社側の手順と費用、法務上の注意点、よくある失敗を解説します。
会社の担当者の方へ。在籍証明書の発行依頼への備えを2問で診断(依頼する側の方は、このまま下の見出しへ)
Q1. 在籍証明書の発行で、いま困りそうなのはどちらですか?
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在籍証明書の結論と、発行依頼をさばく従業員情報の管理方法
在籍証明書は、次の3点を押さえておけば基本を外しません。
- 意味: 在籍の事実を会社が証明する書類。法定の様式はなく、在職証明書とほぼ同じ意味で使われる
- 必要な場面: ローンや賃貸の審査、保育所の申請、在留資格の手続き、転職先への提出など。提出先が見る項目は場面ごとに違う
- 発行する会社: 在職中の従業員への発行を義務付ける明文の規定は見当たらず任意だが、退職者から請求された退職時の証明は労働基準法第22条で遅滞なく交付する必要がある
在籍証明書は1通ずつ見れば小さな作業ですが、依頼の受付、用途と提出先の確認、人事データとの照合、作成、承認と押印、交付、記録と、複数の工程を踏みます。従業員の入社日、雇用形態、所属といった情報が複数のExcelや紙に分かれていると、照合と転記に時間がかかり、記載ミスや提出先からの差し戻しの原因にもなります。そこで選択肢になるのが、従業員情報を1つのデータベースで管理できる人事管理システムです。
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在籍証明書とは|意味と、何のために必要か
在籍証明書とは、従業員が現在その会社に在籍していること、または過去に在籍していたことを、会社が第三者に向けて証明する書類です。法律で定められた様式はなく、会社が作成した文書に社名と代表者名を記載し、社印などを押して交付するのが一般的です。
提出先が在籍証明書を求めるのは、「どこかに勤めている」「いつから勤めている」「どの雇用形態で働いている」といった点を、本人の申告ではなく会社名義の書面で確認したいからです。金融機関なら返済能力の判断材料、自治体なら保育の必要性の確認、出入国在留管理庁なら雇用の実態の確認と、使い道は違っても、第三者が本人の勤務状況を裏づける書類という役割は共通しています。正社員だけでなく、契約社員やパート・アルバイトも、雇用関係があれば対象になります。派遣社員の場合は、雇用契約を結んでいる派遣元の会社が発行します。
在職証明書・退職証明書・就労証明書などとの違い
似た名前の書類が多く、提出先によって呼び方が異なることも混乱の原因です。主な違いは次のとおりです。
| 書類 | 示す内容 | 様式・発行の位置づけ |
|---|---|---|
| 在籍証明書 | 在籍している事実(退職者の場合は過去の在籍) | 法定様式なし。在職中の従業員への発行を義務付ける明文の規定は見当たらず、任意発行が一般的 |
| 在職証明書 | 在職の事実に加え、在職期間や職務内容など | 在籍証明書とほぼ同じ意味で使われることが多い。法定様式なし |
| 退職証明書 | 使用期間、業務の種類、地位、賃金、退職の事由のうち請求された事項 | 労働基準法第22条により、退職者から請求があれば遅滞なく交付する必要がある |
| 就労証明書 | 保育所等の利用調整のための勤務実態(就労時間・日数など) | こども家庭庁が標準的な様式を示しており、自治体の指定様式で作成する |
| 労働条件通知書 | 入社時の労働条件 | 労働条件を明示するための書面で、現在も在籍していることの証明にはならない |
| 離職票 | 雇用保険の手続き(基本手当の申請など)に使う、離職の事実と離職理由 | 退職後の雇用保険の手続き用の書類で、在籍の証明用ではない |
実務上は「在籍証明書」と「在職証明書」を区別せずに使う提出先も多いため、名称よりも「提出先が何を確認したいのか」を基準に記載項目を決めるのが確実です。在職証明書の用途別の書き方は、在職証明書テンプレート|用途別の書き方と給与・就労時間の注意点で詳しく扱っています。
在籍証明書が求められる主な場面と、提出先が見ているポイント
在籍証明書は、場面によって提出先が重視する項目が違います。用途を聞かずに定型の文面だけで作ると、差し戻しで再発行になることがあるため、場面ごとの違いを先に整理しておきましょう。
| 場面 | 提出先が確認したいこと | 会社が気をつけること |
|---|---|---|
| 住宅ローン・自動車ローンの審査 | 勤続年数や雇用形態など、返済能力の判断材料 | 金融機関ごとに求める項目が異なる。年収などは提出先が求めた場合に限り、本人の了承を得て記載する |
| 賃貸住宅の入居審査 | 勤務先と雇用形態、収入の見込み | 入社直後で源泉徴収票がない場合に求められやすい。入社年月日と雇用形態を正確に書く |
| 保育所・学童保育の申請 | 保育の必要性を判断するための勤務状況 | 自治体指定の就労証明書が基本。在籍証明書で代用できないことがある |
| 在留資格の申請・更新 | 雇用の実態と在留資格との整合 | 出入国在留管理庁が参考様式を公開している。英文併記を求められることがある |
| 転職先への提出・資格登録 | 前職の在籍期間や職歴 | 退職後の依頼は、実質的には退職証明書の扱いになることがある |
| 扶養認定・各種手当の申請 | 勤務先や収入の確認 | 申請先が求める項目だけを記載する |
同じ「在籍証明書」でも、ローン審査なら勤続年数と雇用形態、在留資格なら職務内容と雇用の実態、賃貸なら入社日と雇用形態と、重視される項目が変わります。依頼の受付時に用途と提出先、指定様式の有無、提出期限、有効期限(発行後3か月以内などと定める提出先もあります)を確認しておきましょう。
在留資格の手続きで使う在職証明書の参考様式
在留資格の申請では、出入国在留管理庁が「在職証明書 Certificate of Employment」の参考様式を公開しています。この様式に並んでいる項目は、発行日、氏名、生年月日、旅券番号、役職、常勤か非常勤か、雇用開始日、証明文、会社名、所在地、担当者の氏名と所属、署名または会社印で、日本語と英語を併記する形です。給与額や職務内容の詳細までは、この様式の項目には含まれていません。どの申請でどの書類が必要かは申請の種類によって異なるため、依頼を受けたら、申請者に出入国在留管理庁の案内で必要書類を確認してもらうのが確実です。参考様式は出入国在留管理庁の在職証明書の参考様式(PDF)で確認できます。
在籍証明書のもらい方|依頼する人の立場別の流れ
在籍証明書は、雇用契約を結んでいる会社の人事・総務部門に依頼してもらいます。小規模な会社では経営者や上長が窓口になることもあり、派遣社員は派遣元、退職後は退職した会社が依頼先です。
在職中に依頼する場合の流れ
- 提出先に、用途、指定様式の有無、提出期限、書類の有効期限を確認する
- 人事・総務部門に、用途、提出先、必要な項目、希望の受け取り日を伝えて依頼する。提出先の指定様式があれば添える
- 会社が人事記録と照合して作成し、承認と押印を経て交付する。発行までの日数は会社ごとに異なるため、期限に余裕をもって頼む
- 受け取ったら、氏名・日付・項目に誤りがないかを提出前に確かめる
勤め先に頼みにくいと感じる場合も、用途と期限を明確にして伝えれば、会社側は作業の見通しが立ちます。発行を依頼すること自体は特別なことではなく、人事担当者にとっては日常的な業務のひとつです。
退職後・派遣・パート・休職中の場合
- 退職後: 退職した会社に依頼します。請求があれば、使用期間、業務の種類、地位、賃金、退職の事由のうち請求した事項を記載した退職証明書の交付が、労働基準法第22条で会社に義務付けられています。請求できる期間は退職から2年とされるのが一般的です
- 派遣社員: 派遣先ではなく、雇用契約を結んでいる派遣元の会社に依頼します
- パート・アルバイト: 雇用関係があれば、正社員と同じように依頼できます
- 休職中: 在籍の事実は証明できますが、休職の事実の書き方は提出先の要件によって変わるため、記載を会社に相談します
在籍証明書の代わりになる書類はあるか
在籍証明書の代わりとして使える書類があるかどうかは、提出先が決めます。提出先によっては、給与明細、源泉徴収票、健康保険証の写し、雇用契約書などで足りるとされる場合がありますが、認められるかは一律ではありません。入社直後で給与明細や源泉徴収票がない場合は、在籍証明書が必要になりやすい場面です。一方で、労働条件通知書は入社時の条件を示す書類、離職票は雇用保険の手続き用の書類であり、現在の在籍を示すものではないため、代わりにはなりません。退職後に前職の在籍を示したいときは、退職証明書が選択肢になります。まずは提出先に「在籍証明書の代わりに出せる書類はありますか」と問い合わせるのが、いちばん確実です。
在籍証明書の記載項目と様式の考え方
在籍証明書に決まった様式はなく、提出先の指定様式があればそれを優先し、なければ氏名、入社年月日、雇用形態、所属、証明文、会社の情報を記載します。一般的な項目は次のとおりです。
| 区分 | 記載項目 | 書き方のポイント |
|---|---|---|
| 従業員の情報 | 氏名、生年月日、現住所 | 住民票や本人確認書類と表記をそろえる。旧姓使用者は提出先の要件を確認する |
| 在籍の情報 | 入社年月日、雇用形態、所属部署、役職、職務内容 | 人事記録と照合して記載する。退職者の場合は退職年月日も入れる |
| 証明文 | 「上記の者は当社に在籍していることを証明します」などの一文 | 現在形か過去形かを在籍状況に合わせる |
| 会社の情報 | 発行日、会社名、所在地、代表者名、社印、担当部署の連絡先 | 提出先によっては発行後3か月以内などの有効期限があるため、発行日は必ず入れる |
| 任意項目 | 年収・月給、勤務時間、使用目的 | 提出先から求められた場合のみ。本人の同意を得て必要最小限にとどめる |
具体的な文例や、そのまま使えるテンプレートの考え方、発行台帳の作り方は、在籍証明書のテンプレートと文例、発行台帳の作り方を解説した記事にまとめています。本記事では意味、場面、もらい方、会社側の運用に絞って解説しているため、書き方の詳細はそちらも参照してください。
在籍証明書を発行する会社の手順と、費用の考え方
在籍証明書の発行は、受付、用途確認、人事記録との照合、作成、承認・押印、交付、記録の7工程で進めます。外部に支払う費用は用紙代や郵送料などの実費程度で、主なコストは担当者の作業時間です。
依頼を受けてから交付までの流れ
| 工程 | やること | つまずきやすい点 |
|---|---|---|
| 受付 | 申請書やメールで、用途、提出先、指定様式の有無、希望日を書いてもらう | 口頭の依頼だと用途が聞き漏れ、差し戻しの原因になる |
| 用途の確認 | 提出先が重視する項目を確かめ、保育所の申請なら就労証明書への切り替えを案内する | 在籍証明書では受理されない用途に気づかないまま発行してしまう |
| 照合 | 入社年月日、雇用形態、所属などを人事記録で確認する | 台帳が部署ごとに分かれていると探すのに時間がかかる |
| 作成・承認 | 証明書を作り、記載内容を確認して承認・押印を受ける | 押印のために承認者の出社を待つことになる |
| 交付・記録 | 本人に渡し、発行日・用途・送付先を台帳に残す | 記録がないと、同じ依頼が来たときに前回の内容を探し直すことになる |
従業員から発行手数料を取ってよいか
在籍証明書の発行手数料について定めた法令は見当たらず、無料で発行している企業が一般的です。手数料を設ける場合は、就業規則や社内規程にあらかじめ金額と対象を定め、従業員に周知しておくことが前提になります。ただし、退職証明書は労働基準法第22条で請求があれば遅滞なく交付すべきものとされているため、手数料の支払いを交付の条件にするような運用は避けるのが無難です。手数料の設定に迷う場合は、社会保険労務士などの専門家に確認してください。
社内で発行する場合の費用の内訳
| 費用項目 | 内容 | 見落としやすい点 |
|---|---|---|
| 実費 | 用紙・印刷代、封筒、郵送料(退職者や遠隔地の従業員への送付時) | 個人情報を含むため、追跡できる送付方法を選ぶと実費は上がる |
| 担当者の作業時間 | 受付、用途確認、人事データ照合、作成、承認・押印、交付、記録 | 差し戻しによる再発行や、英文作成の手間が加わると大きく膨らむ |
| 承認者の時間 | 記載内容の確認、代表者印の押印手続き | 押印のために出社が必要な運用だと、発行が遅れる原因になる |
| 体制維持のコスト | テンプレートの管理、手順の引き継ぎ、担当者不在時の代替要員 | 担当者が1人だけの場合、異動や退職で対応が止まりやすい |
作業時間のコストは、「1通あたりの作業時間 × 担当者の時間単価 × 年間の発行件数」で概算できます。たとえば仮に1通あたり受付から交付まで30分かかり、年間60通発行しているとすれば、年間30時間分の工数になります。この数字だけを見ると大きくありませんが、在籍証明書は入退社手続きや給与計算、社会保険の届出と同じ担当者が抱えていることがほとんどです。証明書発行単体ではなく、こうした定型業務全体の工数として把握すると、仕組みを見直すべきかどうかが判断しやすくなります。
発行の手間を減らす方法を選ぶ基準
依頼が月に数件までなら、申請書と発行台帳を整えるだけでも、受付と記録の手間は大きく減ります。依頼が増え、人事データの照合や転記に時間がかかるようになったときに、従業員情報を1か所で管理できる人事管理システムが比較の対象になります。料金や、証明書の作成・出力にどこまで対応しているかはサービスやプランによって異なるため、資料で確認することが前提です。次のセルフチェックで、いまの運用で足りているかを確かめてみてください。
在籍証明書の発行作業、今のやり方で足りている?セルフチェック
当てはまるものを選んでください(登録不要)
チェックが2つ以上付いた場合、負担の原因は書き方ではなく、元になる人事データが分かれていることかもしれません。部署や拠点ごとのExcelから情報を集め直している会社では、情報を1か所にまとめるだけで、照合の時間を減らせます。
人事データが複数のExcelや紙に分かれていて、発行のたびに集め直している場合の一例が、カオナビ(株式会社カオナビ)です。商品ページでは、人材情報の一元化のほか、労務管理や勤怠管理、人事評価などの機能が紹介され、組織ツリー図や配置バランス図といった、社員の情報を見える化する機能が豊富な点がおすすめとして挙げられています。1社に1人の専任サポートがつくため、システムの使いこなしを相談しながら進めたい会社には心強い面があります。一方で、目的や規模により価格に幅があり、詳細な料金は問い合わせが必要です。料金はプランによって異なるため、資料や公式サイトで確認してください。
株式会社カオナビ
カオナビ
株式会社カオナビ
カオナビ
あらゆる人材データをグラフや図で簡単に可視化◎見える化を重視する企業におすすめ

出典:kaonavi
導入企業:TOTO株式会社、東海旅客鉄道株式会社(JR東海)など
口コミ
「カオナビ」での運用に切り替えてからは、さまざまな面で効果が出たと感じています。今までメールで行なっていたExcelシートの授受や記入漏れはほとんどなくなりましたし、評価者や人事担当者が入力の進捗確認もできるようになることで、一部入力が遅れている人がいたとしても全体の進行が止まることがなくなりました。また、以前はExcelに設定していた計算式が壊れるといったトラブルもあったので、その対応に対する手間を考えると効果は絶大です。
評価を大幅効率化、異動検討もスムーズに。サツドラHDの「カオナビ」活用法 https://www.kaonavi.jp/showcase/sat/
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- 「組織ツリー図」「配置バランス図」「社員データグラフ」といった社員のスキルを可視化しやすい機能が豊富
- 採用ミスマッチを防ぎ、現場で活躍できる人材を発掘できる優れた分析機能
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- 目的や規模により価格に幅がある為、詳細料金は問い合わせる手間が必要
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労務・人事の管理を行うことができます。また共有端末の持ち出しなどの申請もカオナビを通して行えるため、稟議や許可が通るまでの時短になります。
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顔写真付きで人材データを把握、管理でき、労務業務のペーパーレス化ができます。 また、スキルや評価情報と社内研修や学習履歴などを組み合わせて活用することができます。効果的な人材育成ができると思います。
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人材情報はExcelベースで管理していたので手間がかかっていました。
カオナビ導入事例(サツドラホールディングス株式会社) 出典:導入事例ページ
発行時の法務上の注意点
在籍証明書は任意の書類とはいえ、会社名で事実を証明する文書です。法令との関係で押さえておきたいポイントを整理します。なお、本記事は一般的な情報提供を目的としたものであり、個別の事案についての法的助言ではありません。判断に迷う場合は、社会保険労務士や弁護士などの専門家にご相談ください。
退職者からの依頼は労働基準法第22条が関わる
労働基準法第22条第1項は、労働者が退職の場合に、使用期間、業務の種類、その事業における地位、賃金、退職の事由について証明書を請求したときは、使用者は遅滞なくこれを交付しなければならないと定めています。退職した元従業員から「在籍していたことを証明してほしい」と依頼された場合、名称が在籍証明書であっても、この退職時等の証明に当たる可能性があります。また、同条第3項により、証明書には労働者が請求しない事項を記入してはならないとされています。請求できる期間については、労働基準法第115条の時効の規定との関係で、退職から2年とされるのが一般的です。退職者への対応の全体像は、退職届の書き方と、受け取った会社側の手続きを解説した記事も参考になります。
発行を断れるのか
在職中の従業員に在籍証明書を発行することを義務付ける明文の規定は見当たらず、任意の発行と整理されるのが一般的です。ただし、住宅ローンや保育所の申請など、従業員の生活に関わる書類のため、実務上は依頼に応じるのが一般的です。就業規則や社内規程に発行のルールを定めている場合は、その定めに沿って運用します。応じられない事情があるときは、理由と代替の手段を従業員に説明しておくと、トラブルを防げます。
個人情報の取り扱い
在籍証明書には、氏名、生年月日、住所、職務内容、場合によっては給与額など、個人情報が多く含まれます。証明書は本人に交付し、本人が提出先に出すのが基本です。提出先から会社に直接送付を求められた場合や、電話で在籍確認の問い合わせが来た場合は、本人の同意なく個人データを第三者に提供することにならないよう注意が必要です。個人情報保護法のガイドラインを踏まえ、本人の同意の取り方や、電話で回答してよい範囲を社内で決めておきましょう。給与額などの任意項目は、提出先が求める場合に限り、本人の了承を得てから記載するのが安全です。
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人事情報を1つのデータベースで一元管理し、ペーパーレス化を進めたい会社
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事実と異なる記載は避ける
従業員から「ローン審査に通りやすいように年収を多めに書いてほしい」「入社日を前にずらしてほしい」と頼まれるケースもあります。在籍証明書は会社が事実を証明する文書であり、事実と異なる内容を記載すると、提出先との間でトラブルになるだけでなく、会社が法的な責任を問われるおそれもあるとされています。記載内容は人事記録と照合し、事実に基づいて作成することを社内ルールとして明文化しておきましょう。
保育所の就労証明書は標準的な様式を使う
保育所等の利用調整に使う就労証明書については、こども家庭庁が標準的な様式を示しており、子ども・子育て支援法施行規則の改正により、原則として標準的な様式を使う取り扱いになっています。会社独自の在籍証明書で代用できないことがあるため、保育所関係の依頼では自治体の指定様式を確認してから作成してください。押印の要否も自治体によって異なります。
発行でよくある失敗パターン
在籍証明書の発行は頻度がそれほど高くないため、手順が担当者の頭の中にしかなく、毎回同じところでつまずく企業が少なくありません。よくある失敗と対策を表にまとめます。
| 失敗パターン | 起こること | 対策 |
|---|---|---|
| 用途を確認せずに定型文面で発行 | 提出先が求める項目が足りず差し戻し、再発行になる | 申請書に用途・提出先・指定様式の有無を記入してもらう |
| 保育所の申請に在籍証明書を出す | 自治体指定の就労証明書でないため受理されない | 保育所関係は就労証明書の標準的な様式で作成する |
| 発行日数を周知していない | 提出期限の直前に依頼が来て、従業員とトラブルになる | 「依頼から〇営業日で発行」などのルールを社内に周知する |
| 担当者1人に手順が属人化 | 異動や休暇で発行が止まり、退職者への交付も遅れる | テンプレートと手順書を共有し、代替担当を決めておく |
| 普通郵便で送付、発行記録なし | 紛失時に追跡できず、個人情報漏えいの疑いに対応できない | 追跡できる方法で送付し、発行日・用途・送付先を台帳に記録する |
| 頼まれて事実と異なる内容を記載 | 提出先との紛争や会社の信用低下につながる | 人事記録と照合し、事実のみ記載するルールを明文化する |
表を見ると、失敗の多くは書類の書き方そのものではなく、受付ルールや担当体制といった運用面から生じていることが分かります。在籍証明書だけでなく、退職証明書、就労証明書、源泉徴収票の再発行など、従業員から依頼される書類はほかにもあります。これらの依頼を同じ元データから出せるようにしておけば、担当者が変わっても対応が止まりにくくなります。
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初見で感じたのは、やはりUIのわかりやすさです。日本人的な感覚にとてもマッチしているなと感じました。機能面では分析機能が非常に充実しています。いずれも見せかけの機能ではなく、人事情報を扱う側に立ち「これ、必要だよね」と話しかけてくるような機能が多数あり衝撃を受けました。タレントパレットの作りが、我々が目指している形そのものになっていて。何より集積したデータの分析によって、組織をより良くしていきたいという思想を感じたんですよね。マーケティングが基盤にあり、数字を根拠に結果を出していくという考え方で開発されているので、説得力があるなと感じています。
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タレントパレット導入事例(リコージャパン株式会社) 出典:導入事例ページ
よくある質問(FAQ)
Q1. 在籍証明書は何のために必要ですか?
A. 在籍証明書は、提出先が「その会社に勤めていること」や「いつから、どの雇用形態で勤めているか」を、本人の申告ではなく会社名義の書面で確認するために必要です。住宅ローンや賃貸の審査、保育所の申請、在留資格の手続き、転職先への提出などで求められます。提出先によって確認したい項目が違うため、依頼するときは用途を伝えましょう。
Q2. 在籍証明書はどこでもらえますか?
A. 雇用契約を結んでいる会社の人事・総務部門に依頼します。小規模な会社では経営者や上長が窓口になることもあります。派遣社員は派遣先ではなく派遣元、退職後は退職した会社に依頼します。提出先の指定様式がある場合は、依頼時に渡しておくとやり取りが少なくなります。
Q3. 在籍証明書の代わりになる書類はありますか?
A. 代わりに使える書類があるかどうかは提出先が決めます。給与明細、源泉徴収票、健康保険証の写し、雇用契約書などで足りるとされる場合もありますが、一律ではありません。労働条件通知書や離職票は在籍の証明にならないため代わりにはならず、退職後であれば退職証明書が選択肢になります。まず提出先に確認してください。
Q4. 在籍証明書の発行は会社の義務ですか?
A. 在職中の従業員に在籍証明書を発行することを義務付ける明文の規定は見当たらず、任意の発行と整理されるのが一般的です。ただし、退職者から使用期間や業務の種類などの証明を請求された場合は、労働基準法第22条により遅滞なく交付する必要があります。従業員の生活に関わる書類のため、実務上は依頼に応じるのが一般的です。
Q5. 在籍証明書と在職証明書は違うものですか?
A. 厳密には、在籍証明書は在籍の事実、在職証明書は在職期間や職務内容まで含めて証明する書類とされますが、実務上はほぼ同じ意味で使われています。名称よりも、提出先が求める記載項目を満たしているかを確認することが大切です。
Q6. 在籍証明書の発行の手間を減らす方法はありますか?
A. 依頼時に用途・提出先・指定様式・期限を書いてもらう申請書と、発行日・用途・送付先を残す発行台帳を作る方法があります。依頼が増えて人事データの照合に時間がかかる会社では、従業員情報を1か所で管理できる人事管理システムの資料を取り寄せ、自社の運用に合うかを比べる方法もあります。証明書の作成への対応はサービスやプランで異なるため、資料で確認してください。
まとめ
在籍証明書は、従業員が会社に在籍している事実を会社が証明する書類で、法定の様式はなく、提出先によって見られる項目が変わります。押さえておきたいのは、次の4点です。
- 在籍証明書は在籍の事実を会社が証明する書類で、在職証明書とほぼ同じ意味。退職証明書・就労証明書・労働条件通知書・離職票は別の書類として区別する
- 依頼するときは、用途・提出先・指定様式・期限を伝える。保育所は自治体指定の就労証明書、退職後は退職した会社、派遣社員は派遣元に依頼する。代わりの書類が使えるかは提出先に確認する
- 発行する会社は、用途を確認して人事記録と照合し、事実のみを記載する。退職者の請求は労働基準法第22条、個人情報は本人の同意を踏まえて扱い、発行日・用途・送付先を台帳に残す
- 依頼が増えて照合や転記が負担になってきたら、従業員情報を1か所で管理できる人事管理システムの資料を取り寄せ、自社の運用に合うかを検討する
在籍証明書の発行は、書き方よりも、受付のルールと元データの整え方で手間が決まります。依頼が来てもあわてない体制を、早めに作っておきましょう。
参考文献
- e-Gov法令検索「労働基準法」 https://laws.e-gov.go.jp/law/322AC0000000049
- こども家庭庁「就労証明書」に関する情報 https://www.cfa.go.jp/policies/hoiku/shugyoshomeisho
- 出入国在留管理庁「在職証明書 Certificate of Employment」(参考様式) https://www.moj.go.jp/isa/content/930002434.pdf
- 個人情報保護委員会「法令・ガイドライン等」 https://www.ppc.go.jp/personalinfo/legal/