セキュリティ重視の法人向けファイル転送サービスとは|暗号化・アクセス制限の選び方

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  • 届いたファイルの受け取り方は送信方式で決まる
  • ログインできない時の問い合わせ先は発行元の管理者
  • 料金は公式の最新の見積もりで条件をそろえて確認

クリプト便とは、NRIセキュアテクノロジーズ株式会社が提供する、法人向けのセキュアなファイル転送・共有サービスです。契約した企業の社員が、暗号化や承認、ログ記録といった統制をかけたうえで、社外とファイルをやり取りするために使います。取引先から届いたファイルを受け取るだけの場合、受け取る側の手順は送信元が選んだ送信方式で決まります。この記事では、受け取り方とログインできないときの対処、主な機能、第三者認証の見方、料金の確認の仕方、評判、導入でつまずきやすい点を整理します。あわせて、社外への受け渡しと社内のファイル共有を分けて考える視点も紹介します。

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Q1. クリプト便について、いま知りたいことは?

目次

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  1. クリプト便を調べる前に、社外へ送る道と社内で回す道を分けて考える
  2. クリプト便とは|NRIセキュアが運営する法人向けファイル転送・共有サービス
  3. クリプト便でファイルが届いたときの受け取り方と、ログインできないときの対処
  4. クリプト便のセキュリティ|認証・暗号化・アクセス制限の見方
  5. クリプト便の主な機能|承認・送信取消・ログ・外部連携
  6. クリプト便の料金の見方|プラン構成・追加費用・無料トライアル
  7. よくある失敗パターン
  8. 導入効果の確認方法
  9. よくある質問(FAQ)
  10. まとめ|クリプト便を検討するときに確認する5つのこと
  11. 参考文献

クリプト便を調べる前に、社外へ送る道と社内で回す道を分けて考える

クリプト便は、機密ファイルを社外へ送る道を統制するためのサービスで、社内の日々のファイル共有まで置き換えるものではありません。機能や認証の確認に進む前に、自社のファイルがどの道を通っているかを整理しておくと、求める要件を決めやすくなります。

暗号化ZIPをメールに添付し、パスワードを別のメールで送る方法(PPAP)は、2020年11月の内閣府特命担当大臣の記者会見で、内閣府・内閣官房での廃止方針が示されました。NRIセキュアの発表(https://www.nri.com/jp/news/info/20251225_1.html)では、2025年5月に金融庁が金融機関へPPAPの見直しを要請したとされており、民間でも受け取りを断る企業が増えています。こうした流れで候補に挙がるのが、クリプト便のようなファイル転送サービスです。ただ、社外へ送る前のファイルは、社内でメールに添付して回したり、チャットで受け渡したりしながら作られていきます。出口だけを固めても、手前の社内側がばらばらなままでは、統制の抜け道が残ります。移行の進め方そのものは、脱PPAPの受け皿となる大容量ファイル転送・共有システムへの移行ポイントで詳しく解説しています。

ファイルの道 主な役割 確認すること
社外へ機密ファイルを送る(ファイル転送サービス。例: クリプト便) 宛先を限定し、承認・取消・ログで授受を統制する 第三者認証、承認機能、ログ、受け取る側の手間
社内外でプロジェクト単位の置き場を共有する(ファイル共有・オンラインストレージ) 更新が続くファイルを同じ場所に置き、複数人で出し入れする 権限の設計、保存期限、不要ファイルの棚卸し
社内の依頼・確認とファイルを日々回す(ビジネスチャット) 連絡とファイルを案件単位のグループに集める 参加メンバーの管理、ファイルの保管期間、管理者向けの機能

社内の依頼や確認がメールに埋もれ、ファイルも添付メールの転送で回っている場合の一例が、株式会社kubellが提供するChatworkです。Chatworkは社外向けのファイル転送サービスの代わりではなく、社内の連絡とファイルの流れをメールから分けるための道具です。商品ページでは、チャットに加えてビデオ通話・音声通話が標準で使えること、タスクを作成でき完了するとチャットへ自動で通知されること、アップロードしたファイルをチャット参加メンバーだけで共有できることが特徴として紹介されています。公式サイトの機能紹介では、案件や部署ごとにグループチャットを作れること、チャットにアップロードされたファイルはチャット参加メンバーだけがダウンロードできることが案内されています(確認日2026/10/15。https://go.chatwork.com/ja/features/)。一方で、フリープランは過去40日分、5,000件までしか閲覧できない点が商品ページで注意点として示されています。送信前の承認や送信取消のような統制は、クリプト便のような専用のファイル転送サービスの領分です。料金はプランによって異なるため、資料や公式サイトで確認してください。

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  • フリープランは過去40日分、5,000件までしか閲覧できない

「大事な内容が大量のメールに埋もれることが多く、依頼しても忘れられてしまう事態が起きていました。」

出典: Chatwork導入事例 株式会社モリチュウ(社員22名、取材2022年9月) https://go.chatwork.com/ja/case/morichu.html

社外とのファイルの受け渡しは専用のサービス、社内の依頼・確認とファイルはチャットで案件ごとにまとめる、という分け方が自社に合うかを知りたい場合は、資料で機能や管理機能を確認してみてください。

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クリプト便とは|NRIセキュアが運営する法人向けファイル転送・共有サービス

クリプト便は、NRIセキュアテクノロジーズ株式会社が提供する、暗号化・承認・ログ記録で社外とのファイル授受を統制できる、法人向けのクラウド型ファイル転送・共有サービスです。公式サイトでは、情報セキュリティ専門会社が提供するサービスとして、サービス開始から20年以上の実績と、金融機関をはじめ高いセキュリティが求められる業界での採用実績が紹介されています。個人が無料で使う大容量ファイル転送サービスとは性格が異なり、組織として「誰が、誰に、何を送ってよいか」を管理するための仕組みです。

項目 内容(公式サイトの記載。確認日2026/10/15)
提供会社 NRIセキュアテクノロジーズ株式会社
サービスの種類 ファイル転送(送受信)、ファイル共有、業務システムからの自動送受信(オプション)
提供形態 クラウド型。ブラウザから利用する。表示言語は日本語・英語・中国語
送信方式 未登録の相手ともやり取りできるオープン送信と、受け取り側をあらかじめユーザ登録しておくクローズド送信
容量の考え方 プランごとに1通あたりの上限があり、大容量オプションで最大10GB/通まで拡張できる。1通に添付できるのは20ファイルまで
主な統制機能 承認(事前・事後・多段。オプション)、IPアドレス制限(標準)、端末認証(オプション)、ダウンロード期限、送受信ログ
向いている組織 金融、保険、官公庁との取引があるなど、ファイル授受の統制と監査対応が求められる組織

ファイル転送とファイル共有の違い

クリプト便には、大きく分けて「ファイル転送(送受信)」と「ファイル共有」の機能があります。公式サイトでは、送受信はWebメールのような感覚で相手にファイルを渡すもの、共有は共有フォルダのような感覚で複数人がファイルを出し入れするものと説明されています。ASPICの事業者インタビューによると、ファイル共有は用途を「コラボレーション」「掲示」「回収」から選ぶとアクセス権限が切り替わる設計で、掲示では社外ユーザーはダウンロードのみ、回収ではアップロードのみになります。

脱PPAPの流れとクリプト便

クリプト便には、メールにファイルを添付して送るだけで、添付ファイルが自動で分離されてクリプト便経由で送られるオプションが用意されています。公式の説明では、受信者はダウンロードURLとパスワードを別々のメールで受け取ります。2025年12月25日には、普段使っているメールアプリからファイルを添付して送信するだけで自動的にクリプト便を経由できる「メール連携オプション」の提供開始が発表されました。利用者の操作を大きく変えずに移行できる点が、この仕組みの狙いです。

クリプト便でファイルが届いたときの受け取り方と、ログインできないときの対処

クリプト便でファイルを受け取る手順は、送信元が選んだ送信方式で変わり、オープン送信なら未登録のまま、クローズド送信なら事前登録されたIDで受け取ります。取引先から突然クリプト便の通知が届いた場合に、確認する順番を整理します。

送信方式ごとの受け取り方

送信方式 受け取る側のID 受け取りの流れ
オープン送信 不要(未登録のユーザともやり取りできる) 届いた通知メールのURLからアクセスし、ファイルをダウンロードする。ファイルにパスワードが設定されている場合は、送信者から伝えられたパスワードを使う
クローズド送信 必要(送信元があらかじめユーザ登録する) 送信元から付与されたIDでログインし、受信BOXから受け取る

公式サイトの説明では、ダウンロードには期限が設定されます。ダウンロード期限は、ファイル容量が20MB以内なら最大25日、20MB以上なら最大7日までの範囲で設定でき、大容量送付オプションを使う場合は1-7日間で設定できると公式のよくある質問に記載されています(「20MB以内」と「20MB以上」の表記は公式のままで、20MBちょうどの扱いは送信元か公式に確認してください)。期限を過ぎたファイルはサーバー上から復元できない形で削除されるため、期限切れの場合は送信元に再送を依頼します。

クリプト便にログインできないときの確認点

利用者向けの公式よくある質問(https://www.nri-secure.co.jp/service/solution/crypto_user_qa)には、ログインできない原因として次の4つが挙げられています。

考えられる原因 確認と対処
ID・パスワードが違う アカウントを発行した管理者に確認する。ヘルプデスクからはID・パスワードを開示できない
アカウントがロックされている パスワードの誤入力が設定回数を超えた場合や、一定期間利用がなかった場合などにロックされる。管理者にロック解除を依頼し、パスワードを忘れたときは初期化も同時に依頼する
接続元IPアドレスが制限されている 特定のIPアドレスからのみログインできる設定の場合、エラー画面に接続元のIPアドレスが表示される。許可された場所から接続するか、管理者に許可を相談する
ログインURLが違う 専用ログイン画面や認証連携ログイン画面を使っている場合は、専用のURLからログインする。不明なときは管理者に確認する

ここで押さえたいのは問い合わせ先です。公式のよくある質問では、ヘルプデスクの連絡先はセキュリティ上の観点から管理者以外にはお知らせしていないとされ、ユーザ管理は契約企業の管理者が行うため、ヘルプデスクではロック解除もできません。取引先から発行されたIDを使っている場合は、管理者が自社にいないことがあります。その場合は、最初にIDを付与した担当者か、普段クリプト便でやり取りしている担当者に問い合わせます。

パスワード・画面表示・文字化けで困ったとき

  • 添付ファイルのパスワードがわからない: メッセージの送信者に確認します。ヘルプデスクでは確認できません
  • ページが表示されない: 他のWebページは見られる場合、Webフィルタリングソフトが原因のことがあります。クリプト便のURL(https://cryvia.cryptobin.jp/)とその先を許可するよう、管理者に依頼します
  • エラーが出る・通知メールが文字化けする: Cookieとキャッシュの削除や別のブラウザでの確認、メールソフトのエンコード設定をUTF-8にする対処が案内されています

取引先に使ってもらう側が案内文に書いておくこと

自社がクリプト便でファイルを送る側になる場合は、受け取る側の迷いが問い合わせの数を左右します。初回の送信に添える案内文には、次の5点を書いておくと、「開けない」「期限が切れた」という連絡を減らせます。

  1. どの送信方式で送るか(オープン送信かクローズド送信か)と、IDやパスワードが必要かどうか
  2. ダウンロード期限の日付(期限を過ぎると再送が必要になること)
  3. パスワードを別のメールや電話で伝える場合の連絡手段
  4. 通知メールが迷惑メールフォルダに振り分けられていないかの確認のお願い
  5. 困ったときの問い合わせ先(取引先から見て、ヘルプデスクではなく自社の担当者であること)

社外への受け渡しの案内を整えたら、その手前にある社内のファイルのやり取りも点検しておきましょう。社外へ送るファイルは、社内で作られ、回されたものだからです。次のチェックで、いまのやり方を振り返ってみてください。

社内のファイルのやり取り、今のやり方で大丈夫?セルフチェック

当てはまるものを選んでください(登録不要)

クリプト便のセキュリティ|認証・暗号化・アクセス制限の見方

クリプト便は複数の第三者認証・評価を公式サイトで公表しており、委託先としての安全性を説明しやすい点が特徴です。公式サイトでは、ISO/IEC 27001、ISO/IEC 27017、ISO/IEC 27018の取得、PCI DSSへの準拠、ISMAPクラウドサービスリストへの登録、日本セキュリティ格付機構による情報セキュリティ格付けで最高位にあたる「AAAis」の付与が紹介されています。認証の名称だけを並べても判断しにくいため、それぞれが何を示すのかを整理します。

認証・制度 示していること 確認が役立つ場面
ISO/IEC 27001(ISMS) 情報セキュリティを組織的に管理する仕組みが整っていること 委託先選定の基本要件として
ISO/IEC 27017 クラウドサービスに固有の管理策に対応していること クラウド利用規程がある企業
ISO/IEC 27018 クラウド上の個人情報保護に関する管理策に対応していること 個人データを含むファイルを送る場合
ISMAP 政府が求めるセキュリティ要求を満たすクラウドサービスとして登録されていること 官公庁や公共性の高い取引先とやり取りする場合
PCI DSS クレジットカード情報を扱うための業界基準に準拠していること カード情報を含むデータを授受する場合
AAAis 第三者機関による情報セキュリティ格付けで最高位の評価を受けていること 取引先への説明材料として

注意したいのは、認証は「サービス提供側の管理体制」を示すものであり、利用企業側の運用まで保証するものではない点です。認証の対象範囲や登録状況は更新されるため、導入時には最新の状況を公式情報で確認してください。社内で使うSaaS全般について、利用者側の責任範囲を整理したSaaSのセキュリティ|利用者の責任範囲とISMAP・個情法の要点も参考になります。

暗号化とアクセス制限の仕組み

技術面について、ASPICの事業者インタビューでは、通信のTLS暗号化、多段ファイアウォールやWAFによる不正侵入対策、送受信時のウイルスチェック、保管時のAES暗号化が説明されています。公式サイトでは、国内の自社データセンターにサーバーを置き、訪問しての実査が可能とされています。暗号化の詳細な仕様は公開ページに細かく載っていないため、監査で求められる場合は資料請求や問い合わせで確認してください。

利用企業側で決める部分もあります。公式サイトによると、ログイン元を限定するIPアドレス制限は標準機能、証明書を導入した端末だけに制限する端末認証はオプションで、証明書とIDによる二要素認証を構成できます。暗号化はサービス側が担う部分が大きい一方、アクセス制限は自社のセキュリティポリシーに合わせて設計する部分です。「社外からのログインを認めるか」「宛先を登録済みの取引先に限定するか」といった方針を先に決めておくと、設定で迷いません。

個人データを送る場合の法務上の考え方

個人情報保護法では、個人データの漏えい等を防ぐために必要かつ適切な安全管理措置を講じることが事業者に求められています。個人情報保護委員会のガイドライン(通則編)では、技術的安全管理措置としてアクセス制御などが挙げられており、ファイル転送サービスの暗号化、アクセス制限、ログ取得は、その手段のひとつと位置づけられます。措置の水準は、扱うデータの性質や事業の規模に応じて判断します。なお、本項は一般的な考え方の整理であり、法的助言ではありません。個別の判断は弁護士などの専門家に確認してください。

クリプト便の主な機能|承認・送信取消・ログ・外部連携

クリプト便の機能は、送る前に止める(承認)、送った後に取り消す(送信取消)、後から追跡する(ログ)という3段階で、誤送信と情報漏えいに備える構成です。メール添付との違いが出やすい部分を中心に整理します。機能の有無や名称はプランやオプションによって異なるため、導入時は公式情報で確認してください。

段階 主な機能 現場でできること
送る前 事前承認、多段承認(オプション)、クローズド送信、IPアドレス制限 上長が内容と宛先を確認してから送信する。登録された相手だけにやり取りを限定する
送った後 事後承認(オプション)、送信取消、ダウンロード期限 誤りに気づいた時点で取り消し、以後のダウンロードを止める
追跡 送受信ログ、管理者の操作ログ 誰が、いつ、誰に、何を送ったかを確認する
共有 ファイル共有(コラボレーション・掲示・回収) 取引先との継続的なファイル置き場として使う
自動化・連携 オートパイロット(業務システムからの自動送受信)、ファイル転送用API、メール連携オプション 帳票やデータの定期的な受け渡しを人手を介さずに行う

誤送信を防ぐ承認と送信取消

メールの誤送信は、送った瞬間に相手の手元へ届いてしまう点が最大の問題です。ファイル転送サービスでは、ファイルの実体はサービス側に置かれ、相手にはダウンロード用の通知が届くため、ダウンロード前であれば取り消しが効きます。公式サイトによると、クリプト便の承認機能はオプションで、上長の承認後に送信する「事前承認」、送信と同時に確認メールを送る「事後承認」、承認の段階を重ねる「多段承認」があります。事後承認で却下すると送信取消となり、以後は受信者がダウンロードできません。承認を厳しくするほど安全性は上がりますが、送信までの時間は延びます。機密度の高いグループだけ事前承認にするなど、扱う情報に応じて使い分けるのが現実的です。

送受信ログと監査対応、集計・分析の考え方

監査で問われるのは「ルールがあるか」だけでなく「ルールどおりに運用された記録があるか」です。ASPICの事業者インタビューでは、「いつ、誰が、どこに、何を送ったか」といった送受信ログがすべて保管され、管理者の操作権限を分けられると説明されています。ただ、公式の紹介ページでは、ログの取得と権限の分離が中心で、送信件数や宛先を集計・分析する画面については確認できませんでした。集計や分析が必要な場合は、ログの出力形式を資料や問い合わせで確認し、自社の表計算やログ管理の仕組みと組み合わせることになります。ログは取得するだけでなく、保存期間と、誰が定期的に確認するかまで決めておくことで初めて統制として機能します。

外部連携と自動化の選択肢

公式サイトでは、外部と連携する機能として次のものが紹介されています。自社のメール環境や業務システムとの相性は、導入前に確認したい点です。

  • メール添付の自動分離とメール連携オプション: 普段のメールの使い方を変えずに、添付ファイルをクリプト便経由にします
  • クリプト便 for m-FILTER: 公式の関連商品として、メーラーと連携し、添付ファイルを自動でクリプト便送信するものが紹介されています
  • オートパイロット機能とファイル転送用API: 自社の業務システムから大量の送受信を自動で行うときに使います。紙で印刷して郵送している帳票の電子化に向く機能です
  • 認証連携ログイン: 認証連携のログイン画面を使う運用があることが、公式のよくある質問に記載されています

評判・口コミで挙がりやすい点

レビューサイトでは、良い点として「セキュリティが堅牢で取引先に説明しやすい」「画面がシンプルで操作に迷いにくい」といった声が目立ちます。ASPICでは、2026年10月15日の確認時点で総合評価4.0(4件)が掲載されており、2025年12月26日に投稿された口コミには、一時的に大容量のファイルを社外へ送る際にクラウドストレージで権限管理をするより手間が少ない、画面がシンプルで操作が簡単、という趣旨の評価があります。一方で、毎回送信先を個別に設定する手間があるとの記載もあり、その分、誤送信を防げているという受け止め方でした。ITトレンドでは、全体満足度4.1(89件、カテゴリ平均4.0)と表示されています。

気をつけたいのは、標準のファイルサイズの上限です。公式サイトによると、1通あたりの上限はプランによって5MBから20MBで、大容量が必要な場合は大容量オプションで最大10GB/通まで拡張でき、20MB/通を超える分は従量課金とされています。統制を優先した設計であるぶん、容量や自由度を重視する用途とは相性が分かれます。公式サイトには導入事例も掲載されており、住友生命保険相互会社の事例(https://www.nri-secure.co.jp/service/case/cryptobin_sumitomoseimei)では、あらかじめ設定したユーザー間でだけ交換できるクローズドグループと、上長の事前承認を組み合わせた運用が紹介されています。評判や事例は掲載元や取材時期によって変わるため、自社の使い方に当てはめて読むことが大切です。

クリプト便の料金の見方|プラン構成・追加費用・無料トライアル

クリプト便の料金は、利用ユーザ数・1通あたりの容量・月間の送信通数で分かれた複数のプランと個別見積もりで構成され、初期費用や超過料金、オプション料金が別にかかります。具体的な金額は改定されることがあり、比較サイトには過去のプラン体系のまま掲載されている例も見られます。金額は必ず公式サイトの最新の料金表と見積もりで確認し、条件をそろえて比べてください。

公式サイトの料金表(確認日2026/10/15)では、エントリー、ライト、スタンダードの3プランと個別見積もりが案内されています。プランに含まれるユーザ数の目安は20人、50人、100人で、1通あたりのアップロード上限は5MB、10MB、20MB、月間の送信通数は100通、400通、1,000通です。基本料金とは別に、導入時の初期費用、ユーザ数・送信数を超えた場合の超過料金、機能拡張のオプション料金が発生すると明記されています。次の観点で、見積もり時に確認しておくとよいでしょう。

確認する観点 見積もり時に聞いておきたいこと
ユーザ数の単位 プランに含まれるユーザ数と最小の契約規模、超過した場合の追加課金の扱い
容量と通数 1通あたりのファイルサイズ、月間の送信数の上限、大容量オプションの従量課金の条件
オプション 承認、端末認証、添付ファイルの自動分離、メール連携、自動送受信のうち、どれが標準でどれが追加費用か
転送と共有 ファイル転送とファイル共有の契約の分け方、ファイル共有の保管容量
契約条件 初期費用、最低利用期間、プラン変更や解約の条件

無料トライアルと導入の流れ、サポートの考え方

公式サイトでは、デモを交えた課題のヒアリング、本番と同様の環境を1か月試せる無料トライアル、契約、利用開始という流れが案内され、申し込みから最短5営業日で利用できるとされています。トライアルで設定した項目は契約後に本番環境へ移行できます。導入後は、管理者が管理画面でヘルプデスクの連絡先を確認し、一般の利用者は管理者に問い合わせる運用です。承認の範囲や案内文を決めるのは自社の仕事なので、トライアルの1か月で運用ルールの試作まで進めておくと、手戻りを減らせます。

社外向けと社内向けで費用を配分する

費用を考えるうえで見落としやすいのが、社外への転送にかける費用と、社内の情報共有にかける費用の配分です。ファイル転送サービスの利用者を全社員に広げると費用は膨らみますが、実際に社外へ機密ファイルを送る部署は限られることが多いものです。社内での連絡や案件ごとのファイル共有は、参加メンバーを限定できるチャットなどに分け、社外への受け渡しが必要な部署だけに転送サービスを割り当てると、統制の水準を保ったまま費用を抑えやすくなります。無料のファイル転送サービスから法人向けへ切り替える目安については、ファイル転送サービスは無料のままで足りる?有料・法人プランへ切り替える目安も参考にしてください。

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よくある失敗パターン

セキュアなファイル転送サービスでつまずく原因の多くは、サービスの性能ではなく、導入前の要件整理と運用ルールの不足にあります。よく見られるパターンと回避策を整理します。

失敗パターン 起こること 回避策
認証の数だけで選ぶ 自社の用途に必要な容量や連携が足りず、導入後に別サービスを併用することになる 送るファイルの種類、サイズ、頻度、相手先を先に洗い出し、認証は必要条件として確認する
承認を厳しくしすぎる 承認待ちで送信が遅れ、現場が添付メールや無料サービスに戻る 機密度でグループを分け、事前承認の対象を絞る。承認者の不在時の代行ルールを決める
受け取り側への案内不足 取引先から「開けない」「期限が切れた」「ログインできない」という問い合わせが自社に続く 送信方式、期限、問い合わせ先を書いた案内文を用意し、初回送信時に添える
ログを取るだけで見ない 監査の直前に慌てて確認し、不審な送信に気づくのが遅れる 確認の担当者と頻度を決め、定例の点検項目に入れる
出口だけを対策する 社外への転送は統制できたが、社内の共有フォルダやメールは無制限のまま残る 社内の共有手段にも同じ基準で、参加メンバーの限定と保管期間の管理を適用する

業界によって、重くなる失敗も異なります。金融や保険では監査証跡の不足が指摘事項に直結しやすく、ログの保存期間と承認記録が要になります。医療や士業では、受け取り側への案内不足が業務の停滞につながります。製造業では設計データなど容量の大きいファイルが多く、標準の容量上限と大容量オプションの費用を見誤りやすい点に注意が必要です。委託先に業務を任せる場合の監督の考え方は、BPOセキュリティとは?委託先監督・契約条項・選定基準を解説で整理しています。

導入効果の確認方法

導入効果は、サービスの利用件数ではなく、統制の対象外で行われるファイル送信がどれだけ減ったかで確認します。転送サービスの送信数が増えても、並行して暗号化ZIPの添付や無料サービスの利用が続いていれば、リスクは下がっていません。導入前の状況を記録し、同じ指標で比べられるようにしておきましょう。

  • 暗号化ZIPを添付した社外向けメールの件数(導入前後の比較)
  • 許可していない無料ファイル転送サービスの利用件数
  • 誤送信の発生件数と、送信取消で防げた件数
  • 監査や取引先からのセキュリティ調査への回答にかかる時間
  • 承認から送信完了までの所要時間と、取引先からの受け取りに関する問い合わせ件数

進め方としては、機密ファイルの授受が多い部署から先に導入し、3か月程度の試行期間で上記の指標を確認すると判断しやすくなります。承認の所要時間や問い合わせ件数が悪化している場合は、承認の対象範囲や案内方法を見直します。試行の結果、社外への転送より社内での共有の仕方に漏えいの芽が多いとわかった場合は、転送サービスの対象を広げるより先に、社内の依頼・確認とファイルを案件ごとのグループにまとめ、参加メンバーと保管期間を管理する形へ見直すほうが効果的です。Chatworkのようなビジネスチャットを検討する場合は、フリープランの閲覧範囲の制限や、有料プランの管理機能を資料で確認してください。

よくある質問(FAQ)

Q1. クリプト便とは何ですか?

A. NRIセキュアテクノロジーズ株式会社が提供する、法人向けのクラウド型ファイル転送・共有サービスです。暗号化、承認(オプション)、IPアドレス制限、ログ記録などで社外とのファイル授受を統制でき、金融機関など高いセキュリティが求められる業界での採用実績が公式サイトで紹介されています。

Q2. クリプト便で届いたファイルはどのようにダウンロードしますか?

A. 送信方式によって異なります。オープン送信では未登録のまま、届いた通知メールのURLからアクセスして受け取ります。クローズド送信では、送信元があらかじめ登録したIDでログインして受け取ります。ダウンロードには期限があり、過ぎると復元できない形で削除されるため、期限切れの場合は送信元に再送を依頼します。

Q3. クリプト便にログインできないときは、どこに問い合わせますか?

A. ID・パスワードの誤り、アカウントのロック、接続元IPアドレスの制限、ログインURLの違いが、公式のよくある質問に主な原因として挙げられています。ユーザ管理は契約企業の管理者が行っており、ヘルプデスクではID・パスワードの開示もロック解除もできないため、アカウントを発行した管理者、または最初にIDを付与した担当者に問い合わせてください。

Q4. クリプト便の利用料金はいくらですか?

A. 公式サイトに、利用ユーザ数・1通あたりの容量・月間の送信通数で分かれた複数のプランと個別見積もりが掲載されています。初期費用、超過料金、オプション料金が別にかかるため、金額は公式サイトの最新の料金表と見積もりで確認してください。1か月の無料トライアルも案内されています。

Q5. クリプト便と、メール添付の暗号化ZIPは何が違いますか?

A. 暗号化ZIPは、ファイルとパスワードを同じメール経路で送る点が課題とされ、内閣府でも廃止方針が示されました。クリプト便は、ファイルの実体をサービス側に置き、相手にはダウンロード用の通知を送る仕組みで、ダウンロード期限の設定、オプションでの承認や送信取消、送受信ログの保管ができます。

Q6. ファイル転送サービスを入れれば、社内のファイル共有も安全になりますか?

A. 十分とは限りません。クリプト便が統制するのは社外との受け渡しです。社内でのメール添付やチャットでの受け渡しは、別にアクセスできる範囲、保管期間、管理者の設定を整える必要があります。社外向けと社内向けを分けたうえで、同じ基準で見直すことが大切です。

まとめ|クリプト便を検討するときに確認する5つのこと

クリプト便は、NRIセキュアテクノロジーズ株式会社が運営する法人向けのファイル転送・共有サービスで、ISO/IEC 27001やISMAPなど複数の第三者認証と、承認、送信取消、送受信ログといった統制機能が特徴です。受け取るだけなのか、自社が送る側になるのかで、確認すべきことは変わります。検討の流れを、次の5つに整理します。

  1. 受け取るだけか送る側かを決め、受け取りの手順と問い合わせ先(多くは管理者)を確認する
  2. 認証、承認、ログ、容量の上限を、プランとオプションの単位で公式情報から確認する
  3. 料金は公式サイトの最新の料金表と見積もりで条件をそろえ、1か月の無料トライアルで運用を試す
  4. 承認の対象範囲、受け取り側への案内文、ログの確認担当を、導入前に決める
  5. 社外へ送る道と社内で回す道を分け、社内の依頼・確認とファイルの置き場を見直す選択肢として、Chatworkなどのビジネスチャットの資料を確認する

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