保険料控除申告書とは?書き方・入手先・添付書類を令和8年分で解説
Check!
- 控除を受けたい人が年末調整で会社へ提出する
- 証明書の内容を令和8年分の様式へ書き写す
- 出し忘れても確定申告で控除を受けられる
保険料控除申告書とは、年末調整で生命保険料や地震保険料などの控除を受けたい給与所得者が、勤務先に提出する書類で、正式な名称を「給与所得者の保険料控除申告書」といいます。書く人は、控除を受けたい保険や掛金がある人で、保険会社などから届く証明書の内容を令和8年分の様式の該当欄に書き写し、会社が指定する期限までに証明書を添えて提出します。この記事では、書く人と提出時期、様式の入手先、生命保険料・地震保険料・社会保険料・小規模企業共済等掛金の4つの控除ごとの書き方、添付する証明書、出し忘れや書き間違いがあったときの確定申告までを、国税庁の資料にもとづいて整理します。
保険料控除申告書、いまいちばん知りたいのはどこですか?
Q1. いま知りたいのは、書き方と運用のどちらですか?
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保険料控除申告書とは?書く人・提出先・提出時期を先に確認
保険料控除申告書とは、年末調整で保険料控除を受けたい給与所得者が勤務先に出す書類です。生命保険料、地震保険料、社会保険料、小規模企業共済等掛金の4つの控除を、1枚の用紙でまとめて申告できます。
国税庁の手続案内によると、対象は年末調整で保険料控除を受けようとする給与所得者で、その年に最後の給与を受け取る日の前日までに、記載した申告書を給与の支払者(勤務先)へ提出します。この申告書は、本来は勤務先を経由して税務署長へ出す書類ですが、勤務先は税務署長から特に求められた場合を除き、税務署へ出す必要はなく、勤務先が保管します(国税庁 A2-3 給与所得者の保険料控除の申告)。
保険料控除申告書は、どんな人が書くのか
書くのは、年末調整の対象になる給与所得者のうち、控除を受けたい保険料や掛金を自分で支払っている人です。年末調整の対象になる人は、扶養控除等(異動)申告書を年末調整を行う日までに提出していることなどが前提で、国税庁のNo.2665で整理されています(国税庁 No.2665 年末調整の対象となる人)。たとえば、生命保険や地震保険に加入している人、国民年金保険料や国民健康保険料を自分で納めている人、iDeCo(個人型の確定拠出年金)や小規模企業共済の掛金を払っている人が当てはまります。
反対に、控除の対象になる保険や掛金がなく、社会保険料も給与からの天引きだけの人は、申告する内容がありません。給与から天引きされている社会保険料は、改めて申告しなくても控除の対象になるため、申告書に書く必要はないと様式にも書かれています。会社によっては全員に提出を求める場合もあるため、迷うときは勤務先の案内にしたがってください。
保険料控除申告書を出さないと、どうなるのか
申告書を出さないと、その控除は年末調整に反映されません。年末調整の保険料控除は、各人から提出された申告書にもとづいて行うことになっているためです(国税庁 令和8年分 年末調整のしかた)。控除が使われない分、年末調整で精算される所得税は多くなります。ただし、年末調整で控除を受けなかった場合でも、本人が確定申告をすれば、生命保険料控除などを受けられます。確定申告の流れは、後ろの見出しで説明します。
申告書の回収と確認は、会社の担当者の負担になりやすい
会社の担当者の負担になるのは、全従業員から申告書を集め、証明書が付いているか、金額が証明書と合っているか、区分や上限が正しいかを1枚ずつ確かめる作業です。紙やExcelで回収していると、不備の差し戻しが年末の忙しい時期に重なります。この回収と確認を仕組みで減らしたい場合の選択肢として、年末調整や給与計算に対応した3つのサービスを、役割の違いで並べました(商品ページで確認した内容。確認日は2026年10月19日)。申告書の書き方を先に読みたい方は、次の見出しへ進んでも問題ありません。
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保険料控除申告書で申告できる4つの控除
申告書の表面は、生命保険料控除、地震保険料控除、社会保険料控除、小規模企業共済等掛金控除の4つの欄に分かれています。控除額の考え方と、証明書の要否を整理すると次のとおりです(国税庁 No.1140、No.1145、No.1130、No.1135)。
| 控除の種類 | 対象の例 | 控除額の考え方 | 証明書の添付 |
|---|---|---|---|
| 生命保険料控除 | 一般の生命保険料、介護医療保険料、個人年金保険料 | 3つの区分で計算した金額の合計(最高12万円) | 必要。ただし旧生命保険料は、剰余金や割戻金を引いた残額が9,000円を超える場合のみ |
| 地震保険料控除 | 地震等損害部分の保険料、旧長期損害保険料 | 地震保険料は全額(最高5万円)。旧長期損害保険料は最高1万5千円 | 必要(金額の多少に関係なく) |
| 社会保険料控除 | 国民健康保険料、国民年金保険料など、給与からの天引き以外で自分が払った分 | 支払った保険料の全額 | 国民年金保険料等のみ必要。それ以外は不要 |
| 小規模企業共済等掛金控除 | 小規模企業共済、iDeCo(個人型年金加入者掛金)、心身障害者扶養共済制度の掛金 | 支払った掛金の全額 | 必要 |
扶養控除等申告書や基礎控除申告書とは、別の書類
年末調整では、保険料控除申告書のほかに、扶養控除等(異動)申告書、基礎控除申告書兼配偶者控除等申告書兼所得金額調整控除申告書も使います。保険料控除申告書は、そのうち保険料や掛金の控除だけを申告する書類です。扶養控除等申告書は、年末調整の対象になるための前提にもなる書類で、書き方は扶養控除申告書とは?必要な人・提出時期・書き方を令和9年分で解説で解説しています。基礎控除や配偶者控除の申告は、国税庁の別の手続(A2-4 給与所得者の基礎控除、配偶者(特別)控除、特定親族特別控除及び所得金額調整控除の申告)にまとまっています。年末調整全体の流れと必要書類は、年末調整とは?受けられる控除や必要書類などをわかりやすく解説、年末調整で提出すべき書類とは?年末調整ソフトについても解説でも整理しています。
保険料控除申告書はどこでもらう?令和8年分の様式と用意するもの
保険料控除申告書は、年末調整の時期に勤務先から配られるのが一般的です。国税庁の年末調整の案内でも、会社が申告書の用紙をあらかじめ各人に配付しておき、年末調整を行うまでに提出を受ける流れになっています。会社から受け取れない場合は、国税庁のウェブサイトから令和8年分の様式をダウンロードできます。
国税庁のウェブサイトで入手できるもの
国税庁の「各種申告書・記載例」のページと手続案内(A2-3)には、令和8年分の保険料控除申告書の様式、入力用のPDF、記載例のPDF、外国語版が掲載されています(国税庁 各種申告書・記載例)。入力用のPDFはブラウザでの閲覧や利用に対応していないため、あらかじめダウンロードして使います。印刷するときは、プリンターによって様式の一部が見切れることがあるため、その場合は縮小して印刷するよう案内されています。
国税庁は、年末調整控除申告書作成用ソフトウェア(年調ソフト)も提供しています。年調ソフトで保険料控除申告書を作成すると、控除額が自動で計算され、簡単かつ正確に作成できると案内されています。
令和8年分の様式で変わった点
令和8年分の様式の大きな変更点は、生命保険料控除の欄に、年齢23歳未満の扶養親族を有する場合の特例に対応する記入欄が加わったことです。この特例では、一般の生命保険料(新生命保険料)の控除額の上限が4万円から6万円に引き上げられます。生命保険料控除全体の上限は、これまでどおり12万円です(国税庁 No.1140 生命保険料控除)。
もうひとつ注意したいのが、令和8年11月30日以前に年末調整を行う会社の扱いです。国税庁の手続案内によると、令和8年分の様式の裏面にある特例の注意書きのうち、扶養親族の所得の基準「62万円以下(給与だけの場合は、給与の収入金額が136万円以下)」を、「58万円以下(給与だけの場合は、給与の収入金額が123万円以下)」に読み替えて使うとされています。11月30日以前に年末調整をする会社は、従業員への案内でこの読み替えに触れておくと、混乱を防げます。
申告書を書く前に用意するもの
| 用意するもの | 発行元 | 使う控除 |
|---|---|---|
| 給与所得者の保険料控除申告書(令和8年分) | 勤務先、または国税庁のウェブサイト | すべて |
| 生命保険料控除証明書 | 生命保険会社、共済など | 生命保険料控除 |
| 地震保険料控除証明書 | 損害保険会社など | 地震保険料控除 |
| 国民年金保険料の社会保険料控除証明書 | 日本年金機構 | 社会保険料控除(国民年金保険料) |
| 小規模企業共済等掛金の払込証明書 | 中小企業基盤整備機構、国民年金基金連合会、地方公共団体など | 小規模企業共済等掛金控除 |
各証明書は、保険会社などが契約者に送る書類で、届く時期は発行元によって異なります。令和8年分の国民年金保険料の控除証明書の送付時期は、社会保険料控除とは?対象の保険料・年末調整の書き方・証明書を解説で表にまとめています。
令和8年分 保険料控除申告書の書き方(4つの控除ごと)
保険料控除申告書の書き方の基本は、保険会社などが発行した証明書の内容を、該当する欄にそのまま書き写すことです。支払った保険料の区分を、自分の判断で別の区分に振り替えることはできません。
記入の全体の流れ
- 申告書の上部に、給与の支払者の名称、あなたの氏名、住所又は居所を書く
- 生命保険料控除と地震保険料控除は、控除証明書を見ながら、保険会社名、保険の種類、保険期間、契約者名、受取人名などを書き写す
- 支払った保険料の金額を、新・旧や区分ごとに合計して、A欄からE欄などの合計欄に書く
- 申告書の計算式に金額を当てはめて、控除額を計算する(年調ソフトを使えば自動計算できる)
- 社会保険料控除と小規模企業共済等掛金控除に、自分で支払った分を書く
- 各控除の控除額の合計を確認し、証明書を添付して(または電子データで)提出する
生命保険料控除の書き方
生命保険料控除の欄には、保険料を一般の生命保険料、介護医療保険料、個人年金保険料の3つの区分に分けて書きます。区分は、契約を結んだ日と保険の種類で決まります(国税庁 令和8年分 年末調整のしかた)。
| 契約の種類 | 平成23年12月31日以前に契約(旧) | 平成24年1月1日以後に契約(新) |
|---|---|---|
| 一般の生命保険料 | 旧生命保険料 | 新生命保険料 |
| 介護医療保険料 | (区分なし) | 介護医療保険料 |
| 個人年金保険料 | 旧個人年金保険料 | 新個人年金保険料 |
書き方で迷いやすいのが、金額の欄に「申告額」と「証明額」のどちらを書くかです。日本生命の案内では、証明書にある「申告額」を、本年中に支払った保険料の欄に書き写し、「証明額」は書かないと説明されています(日本生命 保険料控除申告書の記入について)。保険会社の証明書の例では、月払の契約の証明額は発行時点までの払込額、申告額は年末までの支払予定を含む年間の金額として印字されています。発行元によって表記が異なる場合があるため、証明書の注意書きを確認してください。
受取人にも条件があります。保険金や年金の受取人が、すべて本人か、本人の配偶者や親族(個人年金保険料の場合は親族を除く)になっていることが、控除の対象になる条件です。保険会社の案内では、受取人の欄が証明書に伏せ字で表示されている場合は、保険証券や契約者専用サイトで確認して書くとされています。
生命保険料控除の計算式と上限
生命保険料の控除額は、年間の支払保険料を次の計算式に当てはめて求めます。計算式Iは新生命保険料・介護医療保険料・新個人年金保険料、計算式IIIは旧生命保険料・旧個人年金保険料に使います。計算式IIは、後述する23歳未満の扶養親族の特例を使うときの新生命保険料用です。算出した金額に1円未満の端数があるときは、切り上げます(国税庁 令和8年分 年末調整のしかた)。
| 年間の支払保険料 | 計算式I(新)の控除額 | 計算式III(旧)の控除額 |
|---|---|---|
| 2万円以下(旧は2万5千円以下) | 支払った金額の全額 | 支払った金額の全額 |
| 2万円超4万円以下(旧は2万5千円超5万円以下) | 支払金額 掛ける 1/2 足す 1万円 | 支払金額 掛ける 1/2 足す 1万2,500円 |
| 4万円超8万円以下(旧は5万円超10万円以下) | 支払金額 掛ける 1/4 足す 2万円 | 支払金額 掛ける 1/4 足す 2万5,000円 |
| 8万円超(旧は10万円超) | 一律4万円 | 一律5万円 |
一般の生命保険料、介護医療保険料、個人年金保険料のそれぞれで計算した控除額を合計し、合計が12万円を超えるときは12万円が上限になります。新旧の両方の契約があるときは、新旧の合計(最高4万円)と、旧のみで計算した額(最高5万円)を比べて、大きいほうが控除額になります。
計算例を挙げます。金額は説明用の仮の数字です。新契約の一般生命保険料が年間7万2,000円なら、7万2,000円 掛ける 1/4 足す 2万円で3万8,000円です。介護医療保険料が年間3万6,000円なら、3万6,000円 掛ける 1/2 足す 1万円で2万8,000円、新個人年金保険料が年間12万円なら、上限の4万円になります。3つを合計すると10万6,000円で、12万円の範囲内です。新旧の両方がある場合は、たとえば新が5万円(3万2,500円)、旧が5万円(3万7,500円)のとき、合計の7万円は上限の4万円に収まり、旧のみの3万7,500円より大きいため、4万円が控除額になります。
23歳未満の扶養親族がいる場合の特例(令和8年分から)
年齢23歳未満の扶養親族を有する場合は、一般の生命保険料(新生命保険料)の控除額の計算に計算式IIを使い、上限が6万円になります。先ほどの例で、23歳未満の扶養親族がいる人の一般生命保険料7万2,000円は、7万2,000円 掛ける 1/4 足す 3万円で4万8,000円です。介護医療保険料と個人年金保険料は上限が変わらず、合計は11万6,000円になります。
対象の扶養親族は、平成16年1月2日以後に生まれた、生計を一にする親族(配偶者や事業専従者を除く)で、年間の合計所得金額の見積額が62万円以下(給与だけの場合は、給与の収入金額が136万円以下)の人です。夫婦の間に23歳未満の扶養親族である子が1人いる場合、夫婦の両方が特例を受けられます。申告書では、23歳未満の扶養親族の有無を選び、「有」の場合は、親族の氏名、個人番号、生年月日、続柄などを書く専用の欄も書きます。
地震保険料控除の書き方
地震保険料控除の欄には、地震保険料と旧長期損害保険料を、区分ごとに書きます。控除の対象は、本人または本人と生計を一にする親族が所有し、常時居住している家屋や、生活に通常必要な家財を対象とした、地震等損害による保険金が支払われる契約の地震保険料です(国税庁 No.1145 地震保険料控除)。
控除額は、地震保険料が5万円以下なら全額、5万円を超えれば一律5万円です。旧長期損害保険料は、1万円以下なら全額、1万円超2万円以下なら支払額の2分の1に5,000円を足した額、2万円超は一律1万5,000円です。地震保険料と旧長期損害保険料の両方を支払っているときは、それぞれの計算額を合計し、上限は5万円です。たとえば、地震保険料が4万2,000円、旧長期損害保険料が1万8,000円なら、控除額は4万2,000円と1万4,000円の合計5万6,000円になり、上限の5万円を書きます(金額は説明用の仮の数字です)。なお、同じ契約で地震保険料と旧長期損害保険料の両方を支払っているときは、どちらか一方を選択します。
社会保険料控除と小規模企業共済等掛金控除の書き方
社会保険料控除の欄には、給与から天引きされていない社会保険料を書きます。給与から差し引かれている分は書く必要がありません。対象の保険料、国民年金保険料の控除証明書の送付時期、家族分や前納分の扱いは、社会保険料控除とは?対象の保険料・年末調整の書き方・証明書を解説で詳しく解説しています。
小規模企業共済等掛金控除の欄には、小規模企業共済、企業型年金加入者掛金、個人型年金加入者掛金(iDeCo)、心身障害者扶養共済制度の掛金を、種類ごとに支払った金額で書き、合計が控除額になります。掛金は全額が控除されます(国税庁 No.1135 小規模企業共済等掛金控除)。給与から天引きされている企業型年金の掛金などは、改めて申告するまでもなく控除の対象になるため、記載する必要はありません(様式の説明)。
保険料控除申告書の回収と確認、いまのやり方は大丈夫?セルフチェック
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添付する証明書と、届かないときの対応・電子データの扱い
保険料控除申告書には、控除ごとに、支払った金額を証明する書類を添付するか、提出時に提示します。ただし、生命保険料の旧生命保険料は、剰余金や割戻金を引いた残額が9,000円を超える場合のみ、社会保険料は国民年金保険料等のみが対象で、それ以外の社会保険料は添付が不要です(国税庁 A2-3 給与所得者の保険料控除の申告)。
| 控除 | 添付する証明書 | 補足 |
|---|---|---|
| 生命保険料控除 | 生命保険料控除証明書 | 旧生命保険料は、9,000円を超える場合のみ。それ以外は金額の多少にかかわらず必要 |
| 地震保険料控除 | 地震保険料控除証明書 | 金額の多少に関係なく必要 |
| 社会保険料控除 | 国民年金保険料の控除証明書など | 国民年金保険料等のみ。給与天引き分や国民健康保険料は添付不要 |
| 小規模企業共済等掛金控除 | 掛金の払込証明書 | 中小企業基盤整備機構、国民年金基金連合会、地方公共団体などが発行 |
証明書が間に合わない・届かないとき
証明書の交付を請求中などで、年末調整の時点で証明書が手元にないときは、翌年1月末日までに提出または提示することを条件に、控除を入れて年末調整をしてもよいことになっています。令和8年分の様式の裏面では、この期限が「令和9年2月1日まで」と書かれています(国税庁 令和8年分 給与所得者の保険料控除申告書)。紛失した場合は、発行元の保険会社などに問い合わせて、再発行を依頼します。
証明書を電子データで提出する方法
申告書に記載すべき事項を電子データで会社に提供する場合は、証明書の添付や提示に代えて、証明書に記載されるべき事項(電子証明書等が付されたもの)を、電子データで会社に提供できます。また、保険会社などから電子データで控除証明書を受け取った場合は、国税庁のウェブサイトにあるシステムで、二次元コード付きの出力書面(電磁的記録印刷書面)を作成し、紙の証明書の代わりに添付できると案内されています(国税庁 令和8年分 年末調整のしかた)。
月払の契約では、証明書に、本年中に支払った保険料の金額のかわりに、毎月の払込保険料の金額と、本年1月から9月までの払込みの状況がわかる事項が書かれていればよいことになっています。
保険料控除申告書でよくある記入ミスと、提出時に確認したいポイント
保険料控除申告書で多い記入ミスは、区分の取り違え、上限を超えた金額の記入、受取人の条件の見落とし、年内に払っていない保険料の記入です。いずれも国税庁の資料にある確認事項から、提出時に見つけられます。
| よくあるミス | 根拠になる国税庁の取扱い | 確認のしかた |
|---|---|---|
| 新生命保険料を旧生命保険料に含めるなど、区分を振り替えている | 支払った保険料の区分を他の区分に振り替えることはできない | 証明書の「適用制度」「保険の種類」の記載をそのまま書き写す |
| 払込期日が来ただけで、まだ払っていない保険料を入れている | 払込期日が到来しても、現実に支払っていないものは含まれない | 支払日や、年末までの支払予定を確認する |
| 剰余金や割戻金を差し引いていない | 剰余金の分配や割戻金を受けた場合は、差し引いた残額が控除の対象 | 証明書の「申告額」の欄に差し引き後の金額が書かれているか確認する |
| 保険金の受取人の条件を満たさない契約を入れている | 受取人のすべてが、本人か配偶者や親族であることが必要(個人年金保険料は親族を除く) | 受取人の氏名と続柄が証明書や保険証券と合っているか確認する |
| 個人年金保険の傷害特約などの保険料を、個人年金保険料に含めている | 特約部分の保険料は、個人年金保険料に含めない | 証明書の内訳を確認する |
| 23歳未満の扶養親族の特例を、夫婦の片方だけに書いている | 夫婦の間に23歳未満の扶養親族である子が1人いれば、夫婦の両方が特例を受けられる | 子の扶養を受ける人だけで判断せず、夫婦それぞれの申告書を確認する |
| 給与から天引きされた社会保険料を、社会保険料控除の欄に書いている | 給与から差し引かれた社会保険料は、記載する必要がない | 自分で払った分だけが書かれているか確認する |
| 地震保険料と旧長期損害保険料を、同じ契約で両方書いている | 同じ契約の場合は、どちらか一方の区分を選択する | 契約ごとに区分が1つになっているか確認する |
こうした確認は、紙の申告書では担当者の目視に頼る部分が多くなります。目視に頼る確認が多い場合は、年末調整の機能を備えた人事労務ソフトで何を管理できるかを、資料で確認してみてください。freee人事労務の商品ページには、年末調整機能が機能の1つとして挙げられています。
申告書を出し忘れた・間違えたときの確定申告のやり方
年末調整で保険料控除を受けられなかった場合は、本人が確定申告をすれば、生命保険料控除、地震保険料控除、社会保険料控除、小規模企業共済等掛金控除を受けられます。確定申告では、申告書の各控除の欄に、1年間に支払った金額を書きます。
保険料控除の確定申告の手順
- 各証明書を手元にそろえる(生命保険料控除証明書、地震保険料控除証明書、国民年金保険料の控除証明書、掛金の払込証明書)
- 確定申告書の、生命保険料控除、地震保険料控除、社会保険料控除、小規模企業共済等掛金控除の欄に、支払った金額を書く
- 支払金額と控除の適用を証明する書類を、申告書に添付するか、申告のときに提示する(二次元コード付きの出力書面も使える)
- 納税地を所轄する税務署に提出する
生命保険料控除と地震保険料控除では、確定申告書に控除額を書く欄があり、あわせて証明書類を添付または提示します(国税庁 No.1140、No.1145)。年末調整で控除された場合は、証明書類の添付や提示は不要です。
納め過ぎた税金は、5年間は還付申告できる
確定申告書を出す義務のない人でも、給与から源泉徴収された所得税が年間の所得について計算した所得税より多いときは、還付申告で納め過ぎの所得税の還付を受けられます。還付申告は、その年の翌年1月1日から5年間提出できます(国税庁 No.2030 還付申告)。ただし、源泉徴収票の「源泉徴収税額」が0円の人は、申告しても還付される所得税はありません。
年末調整の時期に間に合えば、会社に申告書を出して控除を受けるほうが手間は少なくなります。出し忘れに気づいたのが年末調整の前なら、先に会社の担当者に相談してください。この記事の内容は一般的な制度の解説であり、個別の税務判断は、税務署や税理士にご相談ください。
申告書の回収と確認の手間を、仕組みで減らす考え方
申告書の回収と確認の手間を減らす方法は、年末調整を人事労務ソフトなどの仕組みで扱うことです。国税庁も、年調ソフトで保険料控除申告書を作成すると、控除額が自動で計算されると案内しています。会社側で申告書を集めるときも、同じ考え方で、書類の配布、回収、確認、集計をまとめて扱えるかどうかが、担当者の負担を左右します。
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給与計算、勤怠管理、年末調整、社会保険手続きなどをクラウド上で一括管理できる為、複雑な作業が簡単になった。勤怠管理の自動化により、月末の集計作業時間が減少した。
もう1つ、低コストで給与計算を始めたい中小企業の場合の一例が、jinjer株式会社が提供するジンジャー給与です。商品ページでは、給与や賞与明細、源泉徴収票をインターネット上で確認できること、社会保険や労働保険、年末調整などの年次業務にも対応すること、シリーズ連携で人事情報から給与計算、社会保険の電子申請までを同じサービス群で扱えることが紹介されています。注意したい点として、所得税や住民税の税率は手動で変更する必要があるとされています。料金はプランによって異なるため、資料や公式サイトで確認してください。

おすすめ!
- 給与や賞与明細・源泉徴収票などインターネット上で確認できペーパーレス化に
- 社会保険や労働保険・年末調整など年次業務にも対応
- シリーズ連携で人事情報から給与計算・各種社会保険の電子申請までジンジャーで完結
- 優れたUIで価格も安く気軽に導入しやすい
気になる…
- 所得税や住民税率は手動で変更する必要がある
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ジンジャー給与を導入したことで、勤怠データの手入力ほぼ不要になり、業務負担が大幅に軽減されました。給与計算のミスも減り、確認作業の時間短縮にもつながっています。クラウド上で作業できるため、場所を問わず作業できる点もメリットです。
ジンジャー給与
給与計算と年末調整が別々の作業になり、確認の手間が二重になっていませんか?
こんな会社に向いています
低コストで給与計算を導入したい中小企業
給与や賞与のあと、年末調整まで同じ流れで進めたい会社
申告書の回収を紙から切り替えるときは、導入までの期間も確認が必要です。年末調整に間に合うかどうかは、各サービスの資料で、導入の流れと期間を確かめてください。比較検討の観点は、年末調整ソフトのおすすめ11選|選ぶ際の比較ポイントも解説、年末調整を電子化するメリットとは?申請手順や注意点も解説でも整理しています。
よくある質問(FAQ)
Q1. 保険料控除申告書はどんな人が書きますか?
A. 年末調整で、生命保険料控除、地震保険料控除、社会保険料控除、小規模企業共済等掛金控除を受けたい給与所得者が書きます。たとえば、生命保険や地震保険に加入している人、国民年金保険料などを自分で払っている人、iDeCoや小規模企業共済の掛金を払っている人です。控除を受けるものがない人は、提出しなくても問題ありません。
Q2. 保険料控除申告書をしないとどうなる?
A. 年末調整で、その控除が反映されません。年末調整の保険料控除は、本人から提出された申告書にもとづいて行うためです。ただし、年末調整で控除を受けなかった場合でも、本人が確定申告をすれば控除を受けられます。
Q3. 保険料控除申告書はどこでもらえますか?
A. 年末調整の時期に、勤務先から配られるのが一般的です。勤務先から受け取れない場合は、国税庁のウェブサイトから令和8年分の様式、入力用のPDF、記載例をダウンロードできます。
Q4. 保険料控除の確定申告のやり方は?
A. 確定申告書の、生命保険料控除、地震保険料控除、社会保険料控除、小規模企業共済等掛金控除の欄に、1年間に支払った金額を書き、支払金額を証明する書類を添付するか提示して、税務署に提出します。年末調整で受けられなかった分は、翌年1月1日から5年間、還付申告ができます。
Q5. 生命保険料控除証明書が間に合わないときは、どうすればいいですか?
A. 証明書の交付を請求中などで手元にないときは、翌年1月末日までに提出または提示することを条件に、控除を入れて年末調整をしてもよいことになっています。令和8年分の様式では、期限が令和9年2月1日までと書かれています。紛失した場合は、発行元の保険会社に再発行を依頼します。
Q6. 23歳未満の扶養親族がいる場合の生命保険料控除の特例とは?
A. 令和8年分から、年齢23歳未満の扶養親族を有する場合に、一般の生命保険料(新生命保険料)の控除額の上限が4万円から6万円に引き上げられる特例です。生命保険料控除全体の上限は12万円のままです。夫婦の間に23歳未満の扶養親族である子が1人いる場合は、夫婦の両方が特例を受けられます。
まとめ:保険料控除申告書で押さえたい5つのこと
- 保険料控除申告書は、年末調整で保険料控除を受けたい給与所得者が、その年最後の給与の支払日の前日までに勤務先へ出す書類で、控除を受けるものがない人は書かなくてよい
- 令和8年分の様式は、国税庁のウェブサイトから入手できる。23歳未満の扶養親族がいる場合は、一般の生命保険料控除の上限が6万円になる特例の欄がある
- 書き方の基本は、証明書の内容を該当欄に書き写すこと。生命保険料は新・旧と3つの区分、地震保険料は上限5万円、社会保険料は自分で払った分だけを書く
- 証明書は控除ごとに添付または提示する。間に合わないときは、翌年1月末日(令和8年分は令和9年2月1日)までに出すことを条件に年末調整ができる。出し忘れたときは確定申告で受けられる
- 申告書の回収と確認の負担が大きいなら、年末調整に対応したサービスの資料を取り寄せ、今のやり方で何を減らせるかを比べて検討する
参考文献
- 国税庁 A2-3 給与所得者の保険料控除の申告:https://www.nta.go.jp/taxes/tetsuzuki/shinsei/annai/gensen/annai/1648_05.htm
- 国税庁 A2-4 給与所得者の基礎控除、配偶者(特別)控除、特定親族特別控除及び所得金額調整控除の申告:https://www.nta.go.jp/taxes/tetsuzuki/shinsei/annai/gensen/annai/1648_73.htm
- 国税庁 令和8年分 給与所得者の保険料控除申告書:https://www.nta.go.jp/taxes/tetsuzuki/shinsei/annai/gensen/pdf/2026bun_04.pdf
- 国税庁 各種申告書・記載例(扶養控除等申告書など):https://www.nta.go.jp/users/gensen/nencho/shinkokusyo/index.htm
- 国税庁 令和8年分 年末調整のしかた(保険料控除申告書の受理と内容の確認):https://www.nta.go.jp/publication/pamph/gensen/nencho2026/pdf/107.pdf
- 国税庁 No.1130 社会保険料控除:https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shotoku/1130.htm
- 国税庁 No.1135 小規模企業共済等掛金控除:https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shotoku/1135.htm
- 国税庁 No.1140 生命保険料控除:https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shotoku/1140.htm
- 国税庁 No.1145 地震保険料控除:https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shotoku/1145.htm
- 国税庁 No.2030 還付申告:https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shotoku/2030.htm
- 国税庁 No.2665 年末調整の対象となる人:https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/gensen/2665.htm
- 日本生命 保険料控除申告書の記入について:https://www.nissay.co.jp/keiyaku/oshirase/hokenryokojo/kinyu/
- ジンジャー 導入事例 株式会社リンレイサービス:https://hcm-jinjer.com/results/results-14710/
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