賞与の所得税の計算方法|令和8年分の率の表の引き方と70万円の例
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- 賞与の所得税は前月給与と扶養親族等の数で率を決める
- 賞与70万円なら扶養0人で36,582円、3人で12,194円
- 前月に給与がない場合や10倍超は月額表で計算する
賞与の所得税の計算、いまのやり方で足りていますか?
Q1. 賞与の所得税は、いまどのように計算していますか?
賞与の所得税は、前月の給与から社会保険料等を引いた金額と扶養親族等の数で国税庁の「算出率の表」から率を探し、賞与から社会保険料等を引いた金額にその率を掛けて求めます。計算結果が賞与から源泉徴収する税額で、1円未満は切り捨てです。たとえば前月の給与が社会保険料等控除後で28万円、扶養親族等が0人の人に賞与70万円を支給し、社会保険料等が102,830円なら、残りの597,170円に6.126%を掛けて、源泉徴収税額は36,582円になります。同じ賞与でも扶養親族等が1人なら24,388円、3人なら12,194円と、率が変わるため税額が違います。この記事では、令和8年分の算出率の表の引き方、扶養親族等の数別の計算例、前月に給与がない場合や賞与が前月給与の10倍を超える場合の月額表の特例、手取りの出し方を、国税庁の公開資料をもとに整理します。
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賞与の所得税の計算方法は、算出率の表で率を求めて掛けるだけ
賞与から源泉徴収する所得税は、原則として「賞与に対する源泉徴収税額の算出率の表」で率を求め、賞与から社会保険料等を差し引いた金額に掛けて計算します。国税庁によると、「給与所得者の扶養控除等申告書」を提出している人は表の甲欄、提出していない人は乙欄を使い、この税額には復興特別所得税が含まれます(国税庁 No.2523 賞与に対する源泉徴収)。
賞与の所得税を求める4つの手順
- 「給与所得者の扶養控除等申告書」の提出があるかを確認します。提出があれば甲欄、なければ乙欄を使います。
- 前月の給与から、その給与で控除した社会保険料等を差し引きます。前月の給与に賞与は含めません。
- 算出率の表の甲欄で、扶養親族等の数と手順2の金額が当てはまる行を探し、「賞与の金額に乗ずべき率」を読み取ります。
- 賞与から、その賞与で控除する社会保険料等を差し引いた金額に、手順3の率を掛けます。1円未満の端数は切り捨てます。
「社会保険料等」とは、所得税法でいう社会保険料(健康保険料や厚生年金保険料、雇用保険料など)と小規模企業共済等掛金のことです。算出率の表は、令和8年分は国税庁の令和8年分源泉徴収税額表(15-16ページ)で公開されています。
この手順は、従業員ごとに前月の給与と扶養親族等の数をそろえて、率の行を引き直す作業になります。扶養親族等の数が変わったり、前月の給与が変わったりするたびに率が変わるため、手作業で続ける会社では、取り違えの確認が賞与の支給のたびに負担になります。この確認を給与計算の仕組みに任せたい場合の一例が、フリー株式会社が提供するfreee人事労務です。
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freeeが公開している導入事例では、株式会社篠はらが、手計算で給与計算をしていた頃の課題を次のように述べています。
扶養人数を誤って数えていたり、昨年度の料率を参照してしまい、計算を誤ってしまうこともありました。
出典:freee 導入事例 株式会社篠はら
賞与70万円の所得税はいくら?扶養親族等の数別の計算例
前月の給与が社会保険料等控除後で28万円の場合、賞与70万円の源泉徴収税額は、扶養親族等が0人なら36,582円、1人なら24,388円、3人なら12,194円です。ここでは、令和8年分の算出率の表を使い、次の条件で計算します。数字は筆者が国税庁の表と協会けんぽ東京支部の料率から求めた計算例で、実際の税額は加入先や会社の端数処理で変わることがあります。
- 賞与の額:700,000円(毎月の給与とは別に支給する賞与)
- 社会保険料等(従業員負担):102,830円(協会けんぽ東京支部・40歳未満・一般の事業。健康保険4.925%で34,475円、子ども・子育て支援金0.115%で805円、厚生年金保険9.15%で64,050円、雇用保険0.5%で3,500円)
- 前月の給与(社会保険料等控除後):280,000円
- 「給与所得者の扶養控除等申告書」の提出あり(甲欄を使う)
賞与70万円の計算の流れ
- 賞与から社会保険料等を引きます。700,000円から102,830円を引いて、597,170円です。
- 前月の給与(社会保険料等控除後)280,000円と扶養親族等の数で、甲欄の行を探します。0人は260千円以上309千円未満、1人は250千円以上289千円未満、3人は181千円以上300千円未満の行です。
- 各行の「賞与の金額に乗ずべき率」を読み取ります。0人は6.126%、1人は4.084%、3人は2.042%です。
- 597,170円に率を掛け、1円未満を切り捨てます。
| 扶養親族等の数 | 当てはまる行(前月の給与、社会保険料等控除後) | 率 | 源泉徴収税額 | 手取り(賞与から社会保険料等と所得税を引いた額) |
|---|---|---|---|---|
| 0人 | 260千円以上309千円未満 | 6.126% | 36,582円 | 560,588円 |
| 1人 | 250千円以上289千円未満 | 4.084% | 24,388円 | 572,782円 |
| 3人 | 181千円以上300千円未満 | 2.042% | 12,194円 | 584,976円 |
賞与70万円に対する所得税の割合は、0人で約5.2%、1人で約3.5%、3人で約1.7%です(税額を賞与の額で割った値)。同じ賞与でも、扶養親族等の数が違うと税額が約2万4千円も変わることが分かります。なお、40歳以上65歳未満の人は介護保険料が加わって社会保険料等が増えるため、率を掛ける元の金額は小さくなります。
同じ賞与なのに所得税が違うのはなぜか
賞与の所得税は、賞与の額だけでなく、次の条件で変わります。
- 前月の給与(社会保険料等控除後)の額:行が変わり、率が変わります。
- 扶養親族等の数:申告書に記載された人数で、列が変わります。
- 甲欄か乙欄か:扶養控除等申告書の提出の有無で、使う表が変わります。
- 賞与から引く社会保険料等の額:率を掛ける金額が変わります。
- 月額表の特例に当たるか:前月に給与がない場合や賞与が前月給与の10倍を超える場合は、算出率の表を使いません。
賞与の所得税は何パーセントか
令和8年分の甲欄では、賞与の金額に乗ずべき率は0.000%から45.945%までです。前月の給与が低いほど小さい率、高いほど大きい率になり、同じ前月の給与でも扶養親族等の数が多いほど小さい率になります(国税庁 令和8年分 賞与に対する源泉徴収税額の算出率の表)。賞与の額に一律の税率が決まっているわけではなく、人ごとに率が違う点が、手計算で迷いやすいところです。
率別の源泉徴収税額の早見表
率が分かっている場合に、賞与から社会保険料等を引いた金額ごとの税額をすぐ確認できるよう、令和8年分の甲欄にある代表的な率で早見表にしました。率は筆者が表から選んだ例で、実際の率は上の手順で従業員ごとに求めてください。
| 賞与から社会保険料等を引いた金額 | 2.042%の場合 | 4.084%の場合 | 6.126%の場合 | 8.168%の場合 |
|---|---|---|---|---|
| 20万円 | 4,084円 | 8,168円 | 12,252円 | 16,336円 |
| 30万円 | 6,126円 | 12,252円 | 18,378円 | 24,504円 |
| 40万円 | 8,168円 | 16,336円 | 24,504円 | 32,672円 |
| 50万円 | 10,210円 | 20,420円 | 30,630円 | 40,840円 |
| 60万円 | 12,252円 | 24,504円 | 36,756円 | 49,008円 |
いずれも、金額に率を掛けて1円未満を切り捨てた値です。
算出率の表の引き方でつまずきやすい点
つまずきやすいのは、前月の給与の扱い、扶養親族等の数の数え方、甲欄と乙欄の区別、令和8年分と令和9年分の表の違いの4点です。いずれも、国税庁の算出率の表の備考に書かれているルールです。
前月の給与は賞与を除き、社会保険料等を引いて使う
表の備考では、前月の給与等(賞与を除く)の金額から、その給与から控除される社会保険料等を引いた金額で行を探すとされています。給与の支給期が月の整数倍の期間ごとに決まっている場合は、賞与の直前の給与や社会保険料等の金額を、その倍数で割って前月分とみなします(国税庁 令和8年分の算出率の表の備考)。
扶養親族等の数は、申告書の記載に加算がある
扶養親族等の数は、扶養控除等申告書に記載された源泉控除対象配偶者と源泉控除対象親族の数です。申告書に本人が障害者(特別障害者を含みます)、寡婦、ひとり親または勤労学生に該当する旨の記載があれば、該当するごとに1人を加算します。同一生計配偶者や扶養親族に障害者または同居特別障害者がいる旨の記載がある場合も、該当するごとに1人を加算します。加算漏れがあると、率の列を1つ誤ります。
申告書の提出がない人は乙欄を使う
扶養控除等申告書の提出がない人(「従たる給与についての扶養控除等申告書」の提出があった人を含みます)は、前月の給与から社会保険料等を引いた金額に応じて、乙欄の行から率を求めます。副業先や、申告書を出していない人の賞与は、甲欄ではなく乙欄になります。
令和8年分と令和9年分では表の区切りが違う
令和9年1月以後に支払う賞与には、令和9年分の算出率の表を使います(国税庁 令和9年分 賞与に対する源泉徴収税額の算出率の表)。令和9年分以後は、所得税、防衛特別所得税および復興特別所得税を源泉徴収します。表の行の区切りも変わっていて、たとえば0人で率が6.126%になる行は、令和8年分が260千円以上309千円未満、令和9年分が263千円以上313千円未満です。本文の計算例の前月給与28万円は、令和9年分の表でも0人は6.126%、1人は4.084%、3人は2.042%と同じ率になりますが、前月の給与の額によっては率が変わるため、支払う年分の表で引き直してください。令和8年分と令和9年分の税額表の違いは、源泉徴収税額表の見方の記事で詳しく解説しています。
賞与として扱われるものの範囲
国税庁によると、賞与とは、定期の給与とは別に支払われる給与等で、賞与、ボーナス、夏期手当、年末手当、期末手当などの名目で支給されるものです。名目がはっきりしない場合でも、純益を基準として支給されるもの、あらかじめ支給額や支給基準の定めがないもの、支給期の定めがないものは、賞与に該当するものとされます(国税庁 No.2523 賞与に対する源泉徴収)。決算賞与のように臨時に支給するものも、この考え方で確認します。
前月に給与がない場合や賞与が前月給与の10倍を超える場合は月額表で計算する
前月に給与の支払がない場合や、賞与が前月の給与の10倍を超える場合は、算出率の表を使わず、月額表を使って6(計算期間が6か月を超えるときは12)で割る方法で税額を求めます。入社直後の賞与や、金額の大きい賞与はこの特例に当たらないか、先に確認してください。
どちらに当たるかの判断
10倍かどうかは、賞与から社会保険料等を引いた金額と、前月の給与から社会保険料等を引いた金額を比べて判断します。たとえば前月の給与(社会保険料等控除後)が280,000円なら、賞与(社会保険料等控除後)が2,800,000円を超えると特例の対象です。本文の70万円の計算例は、280,000円の10倍に届かないため算出率の表で計算できます。
| 場合 | 計算の手順 |
|---|---|
| 前月に給与の支払がない場合 | 1. 賞与(社会保険料等控除後)を6(または12)で割る。2. その金額を月額表に当てはめて税額を求める。3. その税額に6(または12)を掛ける。 |
| 賞与が前月の給与の10倍を超える場合 | 1. 賞与(社会保険料等控除後)を6(または12)で割る。2. 1の金額に前月の給与(社会保険料等控除後)を足す。3. 2の金額を月額表に当てはめて税額を求める。4. 3の税額から、前月の給与に対する源泉徴収税額を引く。5. 4の税額に6(または12)を掛ける。 |
国税庁の設例で計算の流れを確認する
国税庁のタックスアンサーには、令和8年分の設例が示されています。数字は同ページの設例のとおりで、月額表の税額は甲欄の値です(国税庁 No.2523 賞与に対する源泉徴収)。
| 設例 | 賞与(社会保険料等控除後) | 計算 | 賞与に対する税額 |
|---|---|---|---|
| 前月に給与の支払がない場合(扶養親族等0人、計算期間6か月) | 769,300円 | 769,300円を6で割って128,216円(1円未満切り捨て)。月額表の甲欄で、0人の税額は1,300円。1,300円に6を掛ける | 7,800円 |
| 賞与が前月の給与の10倍を超える場合(扶養親族等1人、計算期間6か月、前月の給与は社会保険料等控除後166,531円) | 1,668,062円 | 1,668,062円を6で割って278,010円。前月の給与166,531円を足して444,541円。月額表の甲欄で、444,541円の税額は16,100円、166,531円の税額は1,510円。(16,100円から1,510円を引いた額)に6を掛ける | 87,540円 |
月額表は令和8年分の国税庁の源泉徴収税額表のページで公開されています。算出率の表のように1回の引き算では終わらないため、特例に当たる賞与は、手計算よりもシステムで計算するほうがミスを減らしやすい部分です。給与全体の源泉徴収税額の求め方は、源泉徴収税額の計算方法の記事で解説しています。
賞与の手取りは、社会保険料と所得税を引いて求める
賞与の手取りは、賞与の額から、従業員負担の社会保険料と所得税を引いた額です。本文の70万円の例では、社会保険料等102,830円と所得税36,582円を引いて、手取りは560,588円(扶養親族等0人の場合)になります。
| 引かれるもの | 従業員の負担率(協会けんぽ東京支部の例) | 70万円の場合 | 計算の元になる金額 |
|---|---|---|---|
| 健康保険 | 4.925% | 34,475円 | 標準賞与額(1,000円未満切り捨て) |
| 子ども・子育て支援金 | 0.115% | 805円 | 標準賞与額 |
| 介護保険(40歳以上65歳未満のみ) | 0.81% | 5,670円 | 標準賞与額 |
| 厚生年金保険 | 9.15% | 64,050円 | 標準賞与額(1回150万円が上限) |
| 雇用保険(一般の事業) | 0.5% | 3,500円 | 賞与の支給額 |
| 所得税(源泉徴収) | 算出率の表の率 | 36,582円(0人の例) | 賞与から社会保険料等を引いた金額 |
社会保険料は、令和8年度の料率と、賞与額別の早見表、上限額、退職月や育休中の扱いを、賞与の社会保険料の計算方法の記事で詳しく整理しています。所得税を計算する前に社会保険料等を求めておく必要があるため、賞与の計算は、社会保険料、所得税の順に進めます。
社会保険料の側で確認しておくこと
所得税の計算の前に、次の点を確認しておくと、賞与から引く金額のずれを防げます。賞与を支給した月に退職する人は、月末に退職する場合を除き、その月に支給した賞与は社会保険料の控除の対象になりません(日本年金機構 退職した従業員の保険料の徴収)。年4回以上支払われるものは賞与ではなく、毎月の給与と同じ報酬として扱われます。賞与支払届は、賞与支払日から5日以内に提出します(日本年金機構 従業員に賞与を支給したときの手続き)。
賞与から源泉徴収した所得税の納付と、年末調整での精算
賞与から源泉徴収した所得税は、原則として支払った月の翌月10日までに納付し、その年の年末調整で年税額と精算します。国税庁によると、源泉徴収した所得税および復興特別所得税は、給与などを実際に支払った月の翌月10日までに国に納めます。給与の支給人員が常時10人未満の会社が納期の特例の承認を受けている場合は、1月から6月までに源泉徴収した税額を7月10日、7月から12月までの税額を翌年1月20日までに納めます(国税庁 No.2505 源泉所得税及び復興特別所得税の納付期限と納期の特例)。
賞与から源泉徴収する税額は、賞与の支給時点の概算です。年末調整の対象となる給与は、その年の1月1日から12月31日までの間に支払うことが確定した給与とされ(国税庁 No.2668 年末調整の対象となる給与)、賞与もその年の給与として年末調整で年税額と精算します。賞与の月に多く引かれたように見えても、年末調整で調整される点は、従業員から問い合わせを受けたときに説明できると安心です。
賞与の所得税が高く感じられる理由
算出率の表の率は、前月の給与と扶養親族等の数から機械的に決まるもので、その人の1年間の所得に対する実際の税率ではありません。本文の70万円の例でも、0人は約5.2%、3人は約1.7%と、条件によって賞与額に対する割合が大きく違います。さらに、賞与の月は社会保険料も同時に引かれるため、手取りが額面より大きく減って見えます。賞与の手取りに対する従業員からの問い合わせには、社会保険料と所得税を分けて内訳を示すと伝わりやすくなります。
賞与の所得税の計算でよくある間違いと確認ポイント
賞与の所得税の間違いは、社会保険料等を引く前の金額に率を掛ける、前月の給与の扱いを誤る、扶養親族等の数が古い、年分の表を取り違える、の4つに集中します。
| よくある間違い | 起きる理由 | 確認のしかた |
|---|---|---|
| 賞与の総額に率を掛ける | 率は、賞与から社会保険料等を引いた金額に掛ける決まり | 先に賞与から社会保険料等を引いた金額を出してから掛ける |
| 前月の給与に賞与を含める、または社会保険料等を引かずに行を探す | 行を探す金額は、前月の給与(賞与を除く)から社会保険料等を引いたもの | 前月の給与の明細から、賞与を除いた額と社会保険料等を確認する |
| 扶養親族等の数が古い、加算を忘れる | 申告書の記載が変わると列が変わる。障害者・ひとり親などは1人加算 | 最新の扶養控除等申告書で、人数と加算の記載を確認する |
| 令和9年1月以後の賞与に令和8年分の表を使う | 年分ごとに表の区切りが違う | 賞与の支払日の年分の表で引き直す |
| 前月に給与がない人や10倍超の賞与を算出率の表で計算する | これらは月額表を使う特例 | 入社直後の人と高額の賞与は、特例に当たらないか先に確認する |
| 甲欄と乙欄を取り違える | 扶養控除等申告書の提出の有無で使う欄が変わる | 従業員ごとに、申告書の提出の有無を台帳で確認する |
| 1円未満を四捨五入する | 税額は1円未満を切り捨てる | 表計算の関数の端数処理を切り捨てにそろえる |
賞与は年に数回しか発生しないため、担当者が手順や表の切り替えを忘れやすい作業です。次のチェックで、自社の運用を振り返ってみてください。
賞与の所得税の計算、今のやり方で大丈夫?セルフチェック
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どのサービスも、賞与の所得税の細かい扱い(算出率の表の更新の方法、月額表の特例への対応、扶養親族等の数の反映)は、商品ページだけでは判断できません。気になる点を資料で確認し、自社の賞与の運用に合うかを見極めてください。
よくある質問(FAQ)
Q1. 賞与の所得税の計算方法は?
A. 賞与の所得税は、前月の給与から社会保険料等を引いた金額と扶養親族等の数で、算出率の表の甲欄から率を求め、賞与から社会保険料等を引いた金額に掛けて計算します。1円未満は切り捨てです。扶養控除等申告書の提出がない人は乙欄を使い、前月に給与がない場合や賞与が前月給与の10倍を超える場合は月額表を使います。
Q2. 賞与70万円の場合、所得税はいくらになりますか?
A. 前月の給与が社会保険料等控除後で28万円、協会けんぽ東京支部の40歳未満で社会保険料等が102,830円の場合、扶養親族等が0人なら36,582円、1人なら24,388円、3人なら12,194円です。前月の給与や扶養親族等の数、社会保険料等の額で変わるため、実際の税額は従業員ごとに算出率の表で求めてください。
Q3. 賞与にかかる所得税は、何パーセントですか?
A. 令和8年分の甲欄では、賞与の金額に乗ずべき率は0.000%から45.945%までです。前月の給与が低いほど、また扶養親族等の数が多いほど、小さい率になります。率は賞与から社会保険料等を引いた金額に掛けます。
Q4. 同じ賞与なのに所得税が違うのはなぜですか?
A. 率が、前月の給与(社会保険料等控除後)と扶養親族等の数で決まるためです。ほかにも、甲欄か乙欄か、賞与から引く社会保険料等の額、月額表の特例に当たるかで税額が変わります。同じ70万円の賞与でも、扶養親族等が0人と3人では、本文の例で約2万4千円の差が出ます。
Q5. 前月に給与がない場合や、賞与が前月給与の10倍を超える場合の計算方法は?
A. 算出率の表は使わず、月額表を使います。前月に給与がない場合は、賞与(社会保険料等控除後)を6(計算期間が6か月を超えるときは12)で割って月額表で税額を求め、6(または12)を掛けます。10倍を超える場合は、6で割った額に前月の給与(社会保険料等控除後)を足して月額表で税額を求め、前月の給与の税額を引いてから6を掛けます。
Q6. 賞与の所得税を計算するツールはありますか?
A. 国税庁は、令和8年分の賞与に対する源泉徴収税額の算出率の表を、PDFと表計算ソフトのファイルで公開しています。計算そのものを自動化したい場合は、給与計算ソフトなどを使う方法があります。扶養親族等の数の反映や、令和9年分への表の切り替え、月額表の特例に対応するかはサービスによって異なるため、資料で確認してください。
賞与の所得税のまとめ:確認したい6つのこと
- 賞与の所得税は、前月の給与(賞与を除き、社会保険料等控除後)と扶養親族等の数で算出率の表から率を求め、賞与から社会保険料等を引いた金額に掛けて求めます。
- 扶養控除等申告書の提出がある人は甲欄、ない人は乙欄を使います。扶養親族等の数には、障害者やひとり親などの加算があります。
- 前月の給与が社会保険料等控除後で28万円、賞与70万円(社会保険料等102,830円)なら、扶養親族等0人で36,582円、1人で24,388円、3人で12,194円です。
- 前月に給与がない場合や、賞与が前月の給与の10倍を超える場合は、算出率の表ではなく月額表で計算します。
- 令和9年1月以後に支払う賞与は、令和9年分の表を使います。源泉徴収した所得税は、翌月10日(納期の特例なら7月10日・1月20日)までに納め、年末調整で精算します。
- 率の引き直しや特例の判断が手作業で負担なら、給与計算ソフトや労務管理システムの資料を取り寄せ、賞与の所得税への対応範囲を比べます。
本記事は国税庁・日本年金機構・協会けんぽなどの公開情報をもとにした一般的な情報提供であり、税務・法律上の助言ではありません。個別の取り扱いは、所轄の税務署、税理士、社会保険労務士などにご確認ください。
参考文献
- 国税庁 No.2523 賞与に対する源泉徴収:https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/gensen/2523.htm
- 国税庁 No.2505 源泉所得税及び復興特別所得税の納付期限と納期の特例:https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/gensen/2505.htm
- 国税庁 No.2668 年末調整の対象となる給与:https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/gensen/2668.htm
- 国税庁 令和8年分源泉徴収税額表:https://www.nta.go.jp/publication/pamph/gensen/zeigakuhyo2026/01.htm
- 国税庁 令和8年分 賞与に対する源泉徴収税額の算出率の表(15-16ページ):https://www.nta.go.jp/publication/pamph/gensen/zeigakuhyo2026/data/15-16.pdf
- 国税庁 令和9年分 賞与に対する源泉徴収税額の算出率の表(15-16ページ):https://www.nta.go.jp/publication/pamph/gensen/zeigakuhyo2027/data/15-16.pdf
- 協会けんぽ 令和8年度の保険料率:https://www.kyoukaikenpo.or.jp/about/business/insurance_rate/rate_prefectures/r08/index.html
- 日本年金機構 厚生年金保険の保険料:https://www.nenkin.go.jp/service/kounen/hokenryo/hoshu/20150515-01.html
- 日本年金機構 従業員に賞与を支給したときの手続き:https://www.nenkin.go.jp/service/kounen/hokenryo/hoshu/20141203.html
- 日本年金機構 退職した従業員の保険料の徴収:https://www.nenkin.go.jp/service/kounen/hokenryo/nofu/20120330-01.html
- 厚生労働省 雇用保険料率について:https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000108634.html
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