DXセミナーとは?費用・主催者・形式の違いと選び方を解説
Check!
- DXセミナーは主催者で費用と目的が変わる
- 申込前に対象・形式・費用など6項目を確認
- 参加後は手作業の多い業務を1つ選ぶ
DXセミナーとは、DX(デジタルトランスフォーメーション)を進めるために必要な知識・事例・制度を、講演や講座の形で学ぶ場の総称です。主催は経済産業省などの公的機関、自治体の支援ネットワーク、商工会議所、システムを提供するベンダー、研修会社、展示会の主催者などさまざまで、参加費も開催形式も回ごとに異なります。この記事では、DXセミナーで学べる内容、主催者別の探し方、無料と有料の違いと助成金の確認先、公式ページで確認した開催例の読み比べ、申込前に見る6項目、参加後に何をするかまでを、公的機関や主催者の公式ページで確認した範囲で整理します(確認日:2026年10月22日)。
セミナーで学んだことを持ち帰る前に:2問で、先に整える業務を確認
Q1. セミナーで学んだDXを、まず当てはめたい業務はどちらですか?
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DXセミナーとは|学べる内容と開催形式
DXセミナーとは、DXの考え方、進め方、事例、国の制度や支援策などを、講演・パネル・講座の形で学ぶ場のことです。
DXそのものの定義は、経済産業省が2018年12月に公表した「DX推進ガイドライン」に示されています。IPAのDX推進ポータルは、DXを「企業がビジネス環境の激しい変化に対応し、データとデジタル技術を活用して、顧客や社会のニーズを基に、製品やサービス、ビジネスモデルを変革するとともに、業務そのものや、組織、プロセス、企業文化・風土を変革し、競争上の優位性を確立すること」と紹介しています(出典:IPA DX SQUARE「DXとは」)。DXは、ツールを入れることではなく、業務や組織まで変えることなので、セミナーで扱うテーマも広くなります。
| 学べるテーマ | 主な内容の例 | 向いている立場 |
|---|---|---|
| DXの基礎・全体像 | DXの定義、進め方の全体像、用語の整理 | 初めて学ぶ担当者、経営者 |
| 戦略・経営 | DX戦略の立て方、経営ビジョン、人材の確保と育成、組織マネジメント | 経営者、DX推進の責任者 |
| 事例 | 他社の取り組み、導入までの苦労、失敗と見直し | 担当者、現場のリーダー |
| 制度・補助金・認定 | DX認定、DXセレクション、各種の支援制度 | 経営者、総務・経理の担当者 |
| 業務の見直し | 紙・ハンコの廃止、承認の仕組み、データの一元化 | 管理部門、現場の担当者 |
| セキュリティ・AI | 情報セキュリティの基本、生成AIの業務利用 | 全社員、情報システム担当 |
開催の形は、会場での対面、ZoomやMicrosoft Teamsなどによるオンライン(ライブ配信)、あとから見られる録画配信、会場とオンラインを選べるハイブリッドに分かれます。実際に、埼玉県DX推進支援ネットワークのセミナー案内には、対面・オンライン・録画配信のほか、期間限定の動画配信もあると書かれています(出典:埼玉県DX推進支援ネットワーク「セミナー」、確認日:2026年10月22日)。
セミナーは学ぶだけで終わりやすいのが難点です。DXの定義が業務や組織の変革まで含む以上、聞いた内容を自社の業務に当てはめる段階が必要になります。最初に手を付けやすいのは、紙とハンコで回っている申請・承認の流れと、案件や部署ごとにばらばらな数字をまとめる作業です。セミナーのあとの最初の一歩として、業務の仕組みを整えるサービスの役割を、次の表で比べます。
セミナーで学んだあとに整える、業務の仕組み3サービスの役割
自社の状況を選ぶと、合うサービスが強調されます。優劣ではなく役割の違いで並べています
この状況に合う一例:コラボフローExcelの申請書をWebフォームにできます
資料を無料ダウンロードこの状況に合う一例:ZAC案件の工数と原価をまとめられます
資料を無料ダウンロードこの状況に合う一例:MA-EYES導入形式を3種類から選べます
資料を無料ダウンロード| サービス | MA-EYES |
||
|---|---|---|---|
| 向いている会社 | 紙やExcelで申請・承認を回している会社 | 案件ごとに原価を管理するIT・広告・コンサルなどの会社 | プロジェクト型企業・広告業で収支を一元管理したい会社 |
| 特徴 | 申請フォームをExcelから作成し、承認経路をパーツで設計 | 販売・購買・工数・経費・工程の管理を一元化 | プロジェクト単位の見積・アサイン・予実・請求を一元管理 |
| 注意したい点 | クラウド版は1ユーザーにつき5GBの容量制限がある | 詳しい料金やプランの確認には問い合わせが必要 | 導入形式によって一部使えない機能がある |
| 資料・詳細 |
3サービスの資料をまとめて請求(入力は1回・無料)
まとめて資料をダウンロード表は横にスクロールできます。料金はプランによって異なるため、資料や公式サイトで確認してください。
申請と承認の流れを仕組みにしたい場合の一例が、株式会社コラボスタイルが提供するワークフローシステム「コラボフロー」です。商品ページによると、Excelで作った申請書を見た目そのままWebフォームにでき、承認経路は用意された部品を並べて設計でき、運用中にフォームのレイアウトを追加・修正することもできます。注意点として、クラウド版には1ユーザーにつき5GBの容量制限があります。セミナーで「紙とハンコをなくす」という話を聞いたあと、最初の対象に選びやすい業務です。料金はプランによって異なるため、資料や公式サイトで確認してください。
おすすめ!
- 誰でも思い通りのワークフローを簡単作成
- シンプルかつ直感的な操作で承認経路を設計
- 運用中にフォームレイアウトの追加・修正が可能
気になる…
- コラボフローのクラウド版には、1ユーザーにつき5GBの容量制限がある
当初は電子決裁システムの導入を検討していたのですが、紙の見た目を再現できないために見た目が変わって操作性が落ちてしまうこと(中略)導入は見送りとなりました。
学校法人名城大学の導入事例より(コラボフローの導入事例)
同じ事例ページによると、同大学は2024年にコラボフローを導入し、学内には150種類以上の申請文書があります。ベンダーが公開している事例であり、効果は会社の運用によって異なります。
DXセミナーの探し方|主催者別の特徴と、公式ページで確認した開催例
DXセミナーは、主催者の種類で「誰向けか」「費用はどうか」「案内の目的は何か」が変わるため、主催者別に探すのが近道です。
以下の開催例は、各主催者の公式ページの記載にもとづくもので、確認日は2026年10月22日です。日程が過ぎた回もありますが、「どんな形で開かれているか」の見本として載せています。
| 主催者の種類 | 確認できた例 | 特徴と、見るときの注意 |
|---|---|---|
| 国・公的機関 | マナビDX(経済産業省とIPAが運営)、経済産業省 中部経済産業局の「DX推進セミナー2026」 | 公的機関が運営・主催する情報で、案内の目的が学びの機会の提供や制度の周知にある。申込期限が開催の前日などと短い回がある |
| 自治体・支援ネットワーク | 埼玉県DX推進支援ネットワーク(事務局は公益財団法人埼玉県産業振興公社)、公益財団法人とくしま産業振興機構の「DX推進セミナー」 | 地域の中小企業向けに、事例や補助金・税制の紹介を行う。対象が県内の企業などと限られる回がある |
| 中小企業向けの支援機関 | デジwith(中小企業基盤整備機構) | デジタル化の相談・診断・補助金情報の入口。専門家への相談は無料・オンラインと案内されている |
| ベンダー(システム提供会社) | フュージョンズ株式会社の事例紹介セミナー「ユーザーが語る経営管理DX」 | 導入事例を聞けるが、自社の製品の紹介と一体になっていることが多い |
| 研修・教育サービス会社 | DXの基礎や実践を学ぶ講座・研修 | 半日から数日の連続講座や、実習を含むものがある。費用と、修了後に残るもの(資料・認定など)を確認する |
| 展示会 | DX総合EXPOなどの会場内セミナー | 多数の出展者の話を一度に聞ける反面、時間が短く、ブースの案内と並行して進む |
国・公的機関のセミナー
国・公的機関のセミナーは、営利の製品紹介が目的ではなく、DXの考え方や制度を知るための入口として使えます。
たとえば、経済産業省 中部経済産業局が主催した「DX推進セミナー2026」は、「中小企業×DXチャレンジプロジェクト」の一環として2026年9月10日(木)14:00から16:30にMicrosoft Teamsで配信され、参加費は無料、対象は経営者・DX推進担当者向けとされています。プログラムは、DXの本質と目的、DX戦略の策定方法、DX人材の確保・育成と組織マネジメントを扱うオープニング講演、4社の取り組み紹介、トークセッションの3部構成でした(出典:中部経済産業局「DX推進セミナー2026」)。申込の受付は9月9日12:00に終了しており、締切が開催の前日と短い点は、注意したいところです。
学びの場を探すだけなら、経済産業省とIPAが運営する「マナビDX」も使えます。同サイトは「デジタルリテラシー講座」と「デジタル実践講座」に分かれ、受講料無料の講座で絞り込めるほか、デジタルスキル標準への対応を基準に審査して合格した講座を掲載していると案内されています(出典:マナビDX)。ただし、講座ごとの料金や内容は掲載ページで確認が必要です。
自治体・支援ネットワークのセミナー
自治体や地域の支援組織のセミナーは、地元の企業向けの事例や補助金の話が多く、規模の近い会社の例を聞きやすいのが利点です。
公益財団法人とくしま産業振興機構が開いた「第1回 DX推進セミナー」は、2026年6月17日(水)14:00から15:10に、Zoomと徳島経済産業会館の研修室で受講でき、参加費は無料、対象は徳島県の中小製造業に勤務する方や経営者、DX推進担当者などとされています。申込期限は6月10日で、オンライン受講には、カメラ付きの機器とWi-Fi環境が必要で、1台の端末で複数人が受講する集団受講は原則できず、無断の録音・録画は禁止という条件が書かれていました(出典:とくしま産業振興機構「第1回 DX推進セミナー」)。
埼玉県DX推進支援ネットワークのセミナーページには、「無料多数」との案内があり、2026年11月6日(金)14:00から16:30の「第3回DX推進セミナー」は「DX認定・DXセレクション」がテーマとされています。ただし、掲載されているすべてのセミナーが無料と書かれているわけではないため、申込ページで個別に確認します(出典:埼玉県DX推進支援ネットワーク「セミナー」)。DX認定の仕組みは、DX認定事業者とは|メリット・申請の流れ・一覧の見方で、DXセレクションの事例は、DX成功事例の共通要因|経産省DXセレクション2026から学ぶ4つのポイントで整理しています。
中小企業基盤整備機構が運営する「デジwith」は、中小企業のデジタル化を支援するポータルサイトです。自社のデジタル化の状況を同業他社と比べ、IT戦略マップや導入プランを作れる「IT戦略ナビwith」や、ITの専門家に無料・オンラインで相談できる窓口が案内されています(出典:デジwith)。セミナーに出る前に、自社の現状を整理する用途にも使えます。
ベンダー・研修会社・展示会のセミナー
ベンダー(システムを提供する会社)のセミナーは、導入した会社の話を直接聞ける点が魅力です。一方で、製品の案内と一体で進むことを前提に参加します。
フュージョンズ株式会社の事例紹介セミナー「ユーザーが語る経営管理DX」(2024年7月9日開催、終了済み)は、Zoomウェビナーで、参加費は無料、事前登録制、定員は先着300名と案内されています。プログラムは、同社のDXの考え方、導入企業による「管理会計の導入から活用まで」、質疑応答の順で、ページには自社製品の紹介と課題の確認項目も載っています(出典:フュージョンズ「事例紹介セミナー」)。こうした形式は、自社の課題に近い事例を探している場合に役立ちますが、製品の紹介を受けることになる、という見方で参加すると、期待のずれが起きにくくなります。
研修・教育サービス会社が開く講座は、半日から数日にわたる連続講座や、手を動かす実習を含むものがあります。費用は主催者ごとに異なるため、申込ページの「参加費」欄を確認します。展示会の会場内で開かれるセミナーは、開催日程や回り方をDX展示会の日程一覧|2026年10月から2027年の主要展と選び方・回り方で整理しています。展示会そのものの選び方は、そちらの記事に任せ、この記事では、セミナーを選ぶ観点に絞って説明します。
DXセミナーの費用|無料と有料の違い、助成金の確認先
DXセミナーの費用は一律ではなく、主催者・形式・時間で変わります。今回、公式ページで確認した公的機関・自治体系の単発の講演は、いずれも参加無料と記載されていました。
| 項目 | 中部経済産業局のDX推進セミナー2026 | とくしま産業振興機構の第1回DX推進セミナー | 埼玉県DX推進支援ネットワークのセミナー |
|---|---|---|---|
| 主催 | 経済産業省 中部経済産業局 | 公益財団法人とくしま産業振興機構 | 埼玉県DX推進支援ネットワーク(事務局は公益財団法人埼玉県産業振興公社) |
| 日時の例 | 2026年9月10日 14:00-16:30 | 2026年6月17日 14:00-15:10 | 2026年11月6日 14:00-16:30(第3回) |
| 形式 | オンライン(Microsoft Teams) | オンライン(Zoom)と会場 | ハイブリッド、録画配信など |
| 参加費 | 無料 | 無料 | 「無料多数」。個別のセミナーごとに確認 |
| 対象 | 経営者・DX推進担当者 | 徳島県の中小製造業に勤務する方、経営者、DX推進担当者など | DX推進をめざす県内の中小企業の経営者・幹部・実務者(オンライン視察研修の例) |
| 申込 | 締切は前日(9月9日12:00) | 締切は1週間前(6月10日) | 個別のセミナーページで確認 |
出典は、中部経済産業局、とくしま産業振興機構、埼玉県DX推進支援ネットワークの各公式ページです(確認日:2026年10月22日)。同じ「無料」でも、対象が地域や業種で限られ、申込期限が短いことがある点が、表から読み取れます。
有料のセミナーや研修は、半日以上の講座や実習、個別の相談を含むものが中心になります。費用は参加人数や期間で変わるため、金額の目安はここでは示しません。申込ページの「参加費」「キャンセル規定」「請求書払いの可否」を確認してください。
研修費用に使える助成金
社員向けの研修や講座の費用には、厚生労働省の「人材開発支援助成金」が使える場合があります。この助成金は、事業主が雇用する労働者に、職務に関連した専門的な知識や技能を習得させる訓練を、計画に沿って実施した場合に、訓練経費や訓練期間中の賃金の一部などを助成する制度です。
厚生労働省のページによると、コースは7つあり、デジタル人材の育成訓練などを対象とする「人への投資促進コース」、新規事業の立ち上げなどに伴う新分野の知識・技能の訓練を対象とする「事業展開等リスキリング支援コース」などがあります(出典:厚生労働省「人材開発支援助成金」、確認日:2026年10月22日)。
単発の無料セミナーへの参加が助成の対象になるわけではなく、対象になるかどうかは、訓練の内容・時間数・事前の計画の届出などの要件で決まります。厚生労働省のページにも、詳しい要件は各コースのパンフレットと支給要領に掲載され、不明点は管轄の労働局へ問い合わせるよう案内されています。助成金の可否は、会社の状況によって異なるため、申込の前に労働局またはお近くの窓口で確認してください。
DXセミナーの選び方|申込ページで見る6項目
DXセミナーは、申込ページの6項目を見れば、自社に合うかどうかをほぼ判断できます。
| 確認する項目 | 見る場所 | 確認する内容の例 |
|---|---|---|
| 1. 誰のための内容か | 対象・テーマの欄 | 経営者向けか、担当者向けか。地域や業種の限定はないか(徳島県の中小製造業向け、などの例がある) |
| 2. 主催者と案内の目的 | 主催者名・フォームの注記 | 公的機関か、ベンダーか。製品やサービスの紹介が含まれるか(フュージョンズの例では、課題の確認項目と製品の案内が載っている) |
| 3. 開催形式と受講条件 | 開催概要 | 対面・ライブ配信・録画のどれか。オンラインに必要な機器、カメラの利用、録画・録音の可否など |
| 4. 日時と所要時間 | 開催概要 | 60分前後か、半日・数日か。申込の締切がいつか(前日で締め切る回もある) |
| 5. 費用と条件 | 参加費・キャンセル規定 | 無料か有料か。事前登録、定員、請求書払いの可否など |
| 6. 参加後の連絡 | 申込フォームの利用目的、案内文 | 個人情報の利用目的に、後日の案内や連絡が含まれるか。録画の視聴に別の申込が必要か |
6項目のうち、迷いやすいのは2と6です。製品の紹介と一体のセミナーは、悪いものではなく、導入事例を聞ける利点があります。ただ、申込後に案内の連絡が来る前提かどうかは、フォームの注記や利用目的の欄で事前に確認できます。連絡を避けたい場合は、公的機関や自治体の無料セミナー、マナビDXの講座から探すと、案内の目的が分かりやすくなります。
目的別に探すテーマ
同じDXセミナーでも、立場によって探すテーマは変わります。
| 立場 | 探すテーマの例 | 公式ページで確認できた手がかり |
|---|---|---|
| 経営者・DX推進の責任者 | DXの本質と目的、DX戦略の立て方、人材の確保・育成、組織づくり | 中部経済産業局のセミナーが、経営者・DX推進担当者を対象に、戦略策定や組織マネジメントを扱った |
| 中小企業の担当者 | 他社の取り組み、補助金・税制、DX認定、DXセレクション | 埼玉県のネットワークが、導入事例や補助金・税制の紹介、DX認定・DXセレクションの回を開いている |
| 初めて学ぶ人 | デジタルの基礎、リテラシー講座 | マナビDXにデジタルリテラシー講座があり、無料講座で絞り込める |
| 現場・管理部門の担当者 | 紙・ハンコ・Excelの業務の見直し、承認の仕組み | ベンダーの事例セミナーで、導入企業が運用の工夫を話す例がある |
生成AIの業務利用を学びたい場合は、AIセミナーとは|公的・業界団体・民間の3カテゴリで選ぶ実務者向けガイドで、情報セキュリティの基本は、DXセキュリティとは?DX推進で見落としやすいリスクと対策で整理しています。この記事は、DXセミナー全般の選び方に絞っています。
自社でDXセミナーを開く場合
自社や自社の製品でセミナーを開く側になる場合は、集客や申込の管理、当日の配信、録画の公開といった運営の準備が必要になります。セミナーの予約管理の仕組みはセミナー予約管理システムおすすめ7選を徹底比較で、動画配信の進め方は研修・セミナーを動画配信するメリットとは?手順やポイントも解説で整理しています。
セミナーに参加したあとにやること|学びを業務に落とす3つの手順
セミナーのあとにやることは、持ち帰った内容から手作業の多い業務を1つ選び、前後で比べる数字を決めて、小さく試すことです。
IPAのDXの説明にあるとおり、DXは業務そのものや組織、プロセスの変革までを含みます。セミナーで聞いた事例を、そのまま自社に当てはめるのではなく、自社の業務の中で「いつも手でやっていること」を探すと、取り組みが具体的になります。
- 参加の前に、聞きたいことを2つ決める:自社の業務で困っていることを1行で書き、質疑応答の時間に質問できるようにする
- 参加中に、自社に近い話をメモする:事例の規模・業種・課題が近いかを、メモの上段に書く
- 参加後1週間で、手作業の多い業務を1つ選ぶ:紙とハンコの申請、案件の数字の集計など、毎週くり返す作業から選ぶ
- 前後で比べる数字を決める:1件あたりの作業時間、承認にかかる日数などを記録する
- 1部署・1業務で小さく試す:全社に広げる前に、資料や無料の相談窓口で、仕組みに置き換えた場合の変化を確認する
どの業務から手を付けるかは、次の表で考えると整理しやすくなります。
| 業務の例 | 手作業の様子 | 置き換え先の種類 |
|---|---|---|
| 稟議・申請 | 印刷して押印し、回覧する。承認待ちの催促が発生する | 申請・承認の流れをWebで回すワークフロー |
| 案件ごとの原価・工数 | 月末にExcelへ集め、手で集計する | 工数と原価を案件単位でまとめる基幹業務の仕組み |
| 見積から請求までの数字 | 見積・勤怠・請求・経費が別々のExcelやシステムにある | プロジェクト単位で一元管理する基幹業務の仕組み |
| 社内への周知・学び直し | 資料を配って終わり、理解度が分からない | 研修や社内共有の仕組み(この記事の対象外) |
表の上3つは、数字で効果を測りやすい業務です。案件ごとの数字を、見積・人員・予実・請求まで一か所に集めたい場合の一例が、株式会社オロが提供するクラウドERP「ZAC」です。商品ページによると、プロジェクト・案件・売上明細の3階層で売上を管理でき、プロジェクトの利益の着地を随時見える化でき、個別原価計算を自動化でき、販売・購買・工数・経費などを一元的に管理できます。注意点として、詳しい料金やプランの確認には問い合わせが必要です。案件を持たない部署の事務や、小さな申請の見直しには、ここまでの仕組みは要らない場合があります。料金はプランによって異なるため、資料や公式サイトで確認してください。
株式会社オロ
ZAC
株式会社オロ
ZAC
業務を統合し効率化!案件・契約・プロジェクト単位で業務進行する企業におすすめ
おすすめ!
- タイムリーなプロジェクト管理で利益の着地が可視化できる
- 個別原価計算の自動化で業務を効率化できる
- 分析や管理により的確な経営判断ができ、企業を成長へ導く
気になる…
- 詳しい料金やプランを確認するには問い合わせが必要
-
見積発行の際、承認を電子化できる。また、低粗利で提案する際、ユーザーが各上長に直接フェイストゥフェイスでお伺いを立てなくとも、電子的に承認に入れるため、履歴も残り、管理の観点で負担軽減になる。
従来はバラバラだったデータを一ヵ所に集めて一元管理できる点が挙げられます。
株式会社カヤックの導入事例より(ZACの導入事例)
プロジェクト単位の収支を、見積・人員の割り当て・予実・請求まで一元管理したい場合の一例が、株式会社ビーブレイクシステムズが提供するクラウドERP「MA-EYES」です。商品ページによると、導入形態を「SaaS」「SaaS+」「一括」の3種類から選べ、プロジェクト管理向けと広告業向けの2つのサービスがあり、導入後のサポートが手厚い点が特徴とされています。注意点として、導入形式によって一部使えない機能があります。料金はプランによって異なるため、資料や公式サイトで確認してください。
株式会社ビーブレイクシステムズ
MA-EYES
株式会社ビーブレイクシステムズ
MA-EYES
自由度の高さも◎規模や予算に応じて導入したい方におすすめ
おすすめ!
- 導入形態が「SaaS」「SaaS+」「一括」の3種から選べてニーズにあわせやすい
- 「プロジェクト管理向け」「広告業向け」の2つのサービス提供
- 導入後も安心して使える手厚いサポートサービスが魅力
気になる…
- 導入形式によって一部使えない機能がある
しかし労務費按分や間接費の配賦において、既存のシステムでは自動で対応しないため、人手を介す処理が多く発生し、データの正確性などについてシステム上の課題がありました。
株式会社ドワンゴの導入事例より(2012年1月現在。MA-EYESの導入事例)
同じ事例ページには、導入後に労務費計算や間接費配賦などの処理が効率化され、プロジェクト単位で人件費と労務費が見えるようになったと書かれています。2012年1月時点の事例であり、ベンダーが公開している内容のため、効果は会社の運用によって異なります。
セミナーの学びを業務に落とす準備はできている?セルフチェック
当てはまるものを選んでください(登録不要)
チェックが少なければ、いまのやり方で足りる場合もあります。申請・承認や数字の集計に手作業が多いほど、仕組みに置き換えたときの変化を確かめる意味が大きくなります。流れが決まっていて効果を数字で測りやすいのは、紙とハンコで回している申請・承認です。
よくある質問(FAQ)
Q1. DXセミナーとは何ですか?
A. DXを進めるための知識・事例・制度を、講演や講座の形で学ぶ場の総称です。主催は国・自治体・ベンダー・研修会社などで、基礎から戦略、事例、補助金・認定制度、業務の見直しまで扱う内容が分かれます。DXは業務や組織の変革まで含むため、聞いたあとに自社へ当てはめる段階が欠かせません。
Q2. DXセミナーの費用はいくらですか?
A. 一律の金額はなく、主催者と形式で変わります。公式ページで確認した中部経済産業局やとくしま産業振興機構の単発の講演は参加無料で、埼玉県のネットワークは「無料多数」と案内しています。有料の講座や研修は期間や実習の有無で費用が変わるため、申込ページの参加費欄で確認してください。
Q3. 無料のDXセミナーでも十分ですか?
A. DXの全体像、制度、他社の取り組みを知る目的なら、公的機関や自治体の無料セミナーで足りる場合があります。自社の業務に合わせた実習や個別の相談まで求めるなら、有料の講座を検討します。目的を先に決め、対象とテーマが合う回を選んでください。
Q4. 初心者はどのDXセミナーから参加すればよいですか?
A. 製品の紹介が目的ではない公的な入口から探すと分かりやすくなります。経済産業省とIPAが運営するマナビDXには、デジタルリテラシー講座があり、無料講座で絞り込めます。地域の自治体や支援ネットワークのセミナーも、事例を身近に聞ける入口です。
Q5. セミナーに参加すると、営業の連絡が来ますか?
A. 主催者や申込フォームの利用目的によります。ベンダーのセミナーは、製品の紹介と一体で、後日の案内がある前提のことがあります。申込前に、フォームの利用目的の欄と案内文で、後日の連絡の有無を確認してください。
Q6. オンラインと会場のどちらで参加すべきですか?
A. 移動時間を省きたい場合はオンライン、他社の担当者と話したい場合は会場が向いています。ただしオンラインには条件がある回があり、たとえばとくしま産業振興機構の回は、カメラ付きの機器が必要で、集団受講や無断の録画は不可でした。受講条件は開催概要で確認します。
まとめ|DXセミナーを選ぶために押さえたい6つのこと
- DXセミナーは、DXの知識・事例・制度を学ぶ場の総称で、主催者によって誰向けか、費用、案内の目的が変わる
- 公的機関・自治体・ベンダー・研修会社・展示会の特徴を知り、目的に近い主催者から探す
- 費用は一律ではない。公式ページで確認した公的な単発の講演は無料だが、対象や申込期限に制限がある回もあり、有料の講座は参加費欄で確認する
- 研修費用には人材開発支援助成金が使える場合がある。要件は労働局やパンフレットで確認する
- 申込前に、対象、主催者、形式と受講条件、日時、費用、参加後の連絡の6項目を確かめる
- 参加後は、手作業の多い業務を1つ選び、前後の数字を決めて小さく試す。資料を取り寄せて、いまの運用と照らし合わせて検討する
参考文献
- IPA DX SQUARE「DXとは」 https://dx.ipa.go.jp/dx-about
- 経済産業省 中部経済産業局「DX推進セミナー2026」 https://chubu-dx-jinzai.meti.go.jp/seminar/
- 公益財団法人とくしま産業振興機構「【第1回 DX推進セミナー】世界はここまで進んでいる!DX先進国に学ぶ日本企業の生存戦略」 https://www.our-think.or.jp/328511/
- 埼玉県DX推進支援ネットワーク「セミナー」 https://www.saitamadx.com/seminar
- 経済産業省・IPA「マナビDX」 https://manabi-dx.ipa.go.jp/
- 独立行政法人中小企業基盤整備機構「デジwith」 https://digiwith.smrj.go.jp/
- フュージョンズ株式会社「事例紹介セミナー「ユーザーが語る経営管理DX」」 https://fusions.co.jp/seminar/21730/
- 厚生労働省「人材開発支援助成金」 https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/koyou/kyufukin/d01-1.html
- コラボスタイル「学校法人名城大学」導入事例 https://www.collabo-style.co.jp/case/s055/
- オロ「株式会社カヤック」ZAC導入事例 https://www.oro.com/zac/casestudy/kayac.html
- ビーブレイクシステムズ「株式会社ドワンゴ」MA-EYES導入事例 https://www.bbreak.co.jp/maeyes/case/interview8.html
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